JP6709766B2 - 希土類ボンド磁石、希土類ボンド磁石の製造方法および希土類ボンド磁石を有するモータ - Google Patents

希土類ボンド磁石、希土類ボンド磁石の製造方法および希土類ボンド磁石を有するモータ Download PDF

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Description

本発明は、希土類ボンド磁石、希土類ボンド磁石の製造方法および希土類ボンド磁石を有するモータに関する。
特許文献1には、希土類磁性粉末と有機バインダーとして熱硬化性樹脂とから得られる希土類ボンド磁石が記載されている。この希土類ボンド磁石の製造において、希土類磁性粉末と熱硬化性樹脂とから得られる希土類ボンド磁石成形品に対して、減圧下に、熱硬化性樹脂の低粘度溶液を含浸させ、乾燥・硬化している。これにより、上記成形品の内外表面を該樹脂被膜で被覆している。
また、特許文献2には、希土類磁石粉末と、樹脂である第1バインダーとから得られる成形体の空隙に、樹脂である第2バインダーが含浸されてなる希土類ボンド磁石が記載されている。第1バインダーおよび第2バインダーはエポキシ樹脂であり、かつ第2バインダーが、第1バインダーのガラス転移点(Tg点)よりも低い温度で硬化する特性を有すると記載されている。
特開平4−273413号公報 特許第3645351号明細書
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載された希土類ボンド磁石は、高温における強度および熱減磁の経時変化に改善の余地があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高温における強度が大きく、熱減磁の経時変化が小さい希土類ボンド磁石を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る希土類ボンド磁石は、希土類磁石粒子と、第1バインダー樹脂硬化物と、第2バインダー樹脂硬化物とを含む希土類ボンド磁石であって、第1バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が150℃以上であり、第2バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が150℃未満である。
本発明の一態様によれば、高温における強度が大きく、熱減磁の経時変化が小さい希土類ボンド磁石を提供できる。
図1は、実施形態の希土類ボンド磁石を模式的に説明するための図である。 図2は、希土類ボンド磁石のフラックスロスを示す図である。
以下、実施形態に係る希土類ボンド磁石、希土類ボンド磁石の製造方法および希土類ボンド磁石を有するモータについて図面を参照して説明する。なお、図面における各要素の数値の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。また、図面の相互間においても、互いの数値の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
<実施形態>
[希土類ボンド磁石]
実施形態に係る希土類ボンド磁石は、希土類磁石粒子と、第1バインダー樹脂硬化物と、第2バインダー樹脂硬化物とを含む。具体的には、希土類ボンド磁石は、希土類磁石粒子と第1バインダー樹脂硬化物とを含む硬化体の空隙に、第2バインダー樹脂硬化物を有する。図1は、実施形態の希土類ボンド磁石を模式的に説明するための図である。
希土類ボンド磁石の製造の際には、通常、まず第1バインダー樹脂および硬化剤を含む第1バインダー樹脂組成物で被覆された希土類磁石粒子を準備する。次いで、これを圧縮成形して、圧縮成形体を作製する。このときに、一部の希土類磁石粒子が割れて新生面が生成することがある。新生面は、第1バインダー樹脂組成物で被覆されていない。なお、次いで、上記圧縮成形体を加熱すると、第1バインダー樹脂が硬化して、図1(a)に示すように、希土類磁石粒子10と第1バインダー樹脂硬化物20とを含む硬化体30が得られる。硬化体30中の希土類磁石粒子10の表面には、第1バインダー樹脂硬化物で被覆された面Aと、第1バインダー樹脂硬化物で被覆されていない面(上記新生面に由来する面)Bが生ずる。また、硬化体30は、希土類ボンド磁石1の表面から連通する空隙を有する。詳細には、上記空隙には、2つの上記面Aの間(希土類磁石粒子10間)に形成される空隙A’と、2つの上記面Bの間(希土類磁石粒子10内)に形成される空隙B’とが含まれる(図1(a))。
次いで、この硬化体30に対して、第2バインダー樹脂および硬化剤を含む第2バインダー樹脂組成物を含浸させ、加熱する。これにより、第2バインダー樹脂が硬化して、図1(b)に示すように、希土類磁石粒子10と、第1バインダー樹脂硬化物20と、第2バインダー樹脂硬化物40とを含む希土類ボンド磁石1が得られる。希土類ボンド磁石1では、第2バインダー樹脂硬化物40は、希土類磁石粒子10と第1バインダー樹脂硬化物20とを含む硬化体30の空隙に存在する。詳細には、第2バインダー樹脂硬化物40は、上記空隙A’と上記空隙B’とに存在する。このように、希土類ボンド磁石1では、希土類磁石粒子10の表面は、第1バインダー樹脂硬化物20または第2バインダー樹脂硬化物40によって覆われている。
また、実施形態に係る希土類ボンド磁石は、第1バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が150℃以上であり、第2バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が150℃未満である。
このように、実施形態に係る希土類ボンド磁石は、上記特定の構造を有していること、およびバインダー樹脂硬化物が特定のガラス転移点を有することを特徴とする。このため、実施形態に係る希土類ボンド磁石は、高温における強度が大きく、熱減磁の経時変化が小さい。高温における強度が大きいことは、主に第1バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が150℃以上であるために実現されている。また、熱減磁の経時変化が小さいことは、主に第2バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が150℃未満であるために実現されている。第2バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が上記範囲にあると、第2バインダー樹脂硬化物は可撓性に優れる。このため、希土類ボンド磁石の使用に際して、加熱および冷却が繰り返されても、第2バインダー樹脂硬化物は希土類磁石粒子から剥がれ難い。すなわち、希土類磁石粒子が第2バインダー樹脂硬化物で覆われた状態を保つことができる。したがって、希土類磁石粒子の酸化などによる熱減磁の経時変化が抑えられる。
従来の圧縮成形された希土類ボンド磁石では、表面に防錆塗装やメッキを施し、磁粉の酸化を防止する処置をして使用されている。しかしながら、希土類ボンド磁石(特にNd−Fe−B系ボンド磁石)では、圧縮成形時の成形圧力により磁粉が破砕され、希土類ボンド磁石の内部に新生面が発生していることがある。この状態で高温環境に暴露させると、生成された新生面から酸化劣化する。これにより、熱減磁が大きくなり、磁石特性が低下しやすい。
たとえば、希土類ボンド磁石として、特許第4116690号明細書には、液状ナフタレン系エポキシ樹脂(A)および固形ナフタレン系エポキシ樹脂(B)をバインダーとして使用した希土類ボンド磁石が記載されている。この希土類ボンド磁石は、180℃、1000時間経過後における不可逆減磁率が5%以下であり、EMAS−7006による機械的強度が100N/mm2以上を有すると記載されている。しかしながら、液状ナフタレン系エポキシ樹脂を使用しているため、コンパウンドの流動性が悪く、薄肉リング形状の希土類磁石を高寸法精度で成形することは難しいと考えられる。
また、たとえば、特許文献1では、低粘度樹脂を減圧下で希土類ボンド磁石内に真空含浸させている。具体的には、希土類ボンド磁石成形品の外表面はもとより、希土類ボンド磁石成形品の外表面から内部に広がる空隙を樹脂被膜で被覆し、または樹脂で充填している。このように、希土類ボンド磁石内部の新生面を樹脂でコーティングしている。なお、得られた希土類ボンド磁石の機械強度および表面の発錆状況について記載されている。
また、たとえば、特許文献2には、希土類磁石粉末と、樹脂である第1バインダーとから得られる成形体の空隙に、樹脂である第2バインダーが真空含浸されてなる希土類ボンド磁石が記載されている。また、第1バインダーおよび第2バインダーはエポキシ樹脂であり、かつ第2バインダーが、第1バインダーのガラス転移点(Tg点)よりも低い温度で硬化することが記載されている。なお、得られた希土類ボンド磁石の寸法変化について記載されている。
しかしながら、従来の希土類ボンド磁石は、高温における強度および熱減磁の経時変化に改善の余地があった。熱減磁が大きいと、高温環境下で使用するモータに用いることは難しい。高温環境下で使用するモータとしては、具体的には150℃以上にもなり得る自動車のエンジンルームで使用するモータが挙げられる。
これに対して、上述のような特徴を有する実施形態に係る希土類ボンド磁石は、高温における強度が大きく、熱減磁の経時変化が小さい。このため、高温環境下で使用するモータにも好適に用いられる。
ここで、希土類磁石粒子、第1バインダー樹脂硬化物および第2バインダー樹脂硬化物について、より詳細に説明する。
〔希土類磁石粒子〕
実施形態に用いる希土類磁石粒子は、具体的には、等方性Nd(ネオジム)−Fe(鉄)−B(ホウ素)系磁石粒子である。Nd−Fe−B系磁石は錆を生じやすい傾向にあるが、実施形態に係る希土類ボンド磁石では、特定のバインダー樹脂硬化物を含むため、上記錆を好適に抑えられる。
等方性Nd−Fe−B系磁石粒子を構成するNd−Fe−B系磁石は、三元系正方晶化合物であるNd2Fe14B型化合物相を主相として含む。また、Nd−Fe−B系磁石は、通常Ndリッチ相などをさらに含む。Nd−Fe−B系磁石は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
Nd−Fe−B系磁石において、Nd以外の希土類元素が含まれていてもよい。Nd以外の希土類元素として、プラセオジム(Pr)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)およびルテチウム(Lu)が挙げられる。Nd以外の希土類元素は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Feは、一部(通常50原子%未満)がCoで置換されていてもよい。
Nd−Fe−B系磁石は、その他の元素を含んでいてもよい。その他の元素としては、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)が挙げられる。その他の元素は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
等方性Nd−Fe−B系磁石粒子(等方性Nd−Fe−B系磁石粉末)は、粒径が0.5μm以上300μm以下の範囲にあることが好ましい。
等方性Nd−Fe−B系磁石粒子の固有保磁力は、940kA/m以上であることが好ましい。この場合は、希土類ボンド磁石の熱減磁の経時変化をさらに抑えられる。このため、上記希土類ボンド磁石は、高温環境下で使用するモータにも好適に用いられる。
このような等方性Nd−Fe−B系磁石粒子(等方性Nd−Fe−B系磁石粉末)は、通常、高速急冷法によって得られる。等方性Nd−Fe−B系磁石粒子は、上記粒径範囲となるように適宜分級してもよい。
〔第1バインダー樹脂硬化物〕
実施形態に用いる第1バインダー樹脂硬化物は、具体的には、第1エポキシ樹脂硬化物である。第1エポキシ樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)は、150℃以上である。また、第1エポキシ樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)は、通常200℃以下である。なお、ガラス転移点(Tg)は、熱機械分析(TMA)法により求められる。ガラス転移点(Tg)が上記範囲にあると、希土類ボンド磁石を高温で使用する際にも十分な機械強度を発揮できる。
第1エポキシ樹脂硬化物は、具体的には、硬化剤を用いて第1エポキシ樹脂を加熱硬化させて得られる。第1バインダー樹脂硬化物を形成するために用いる第1エポキシ樹脂は、ガラス転移点(Tg)を上記特定の範囲にできるエポキシ樹脂であればよい。このような第1エポキシ樹脂としては、たとえば、ノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂が挙げられる。第1エポキシ樹脂は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、後述する圧縮成形体を製造する際にキャビティに充填する観点からは、第1エポキシ樹脂は、室温(たとえば25℃)で固体であることが好ましい。
硬化剤は、ガラス転移点(Tg)を上記特定の範囲にできる硬化剤であればよい。このような硬化剤としては、たとえば、ジシアンジアミド、フェノール系硬化剤、イミダゾール系硬化剤が挙げられる。硬化剤は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
硬化剤は、第1エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する硬化剤中の官能基の当量比が0.9以上1.1以下となる量で用いることが好ましい。この範囲内であると未反応のエポキシ基または官能基が残留しにくくなる。第1バインダー樹脂硬化物のガラス転移点を上記特定の範囲に調整する観点からも好ましい。
第1バインダー樹脂硬化物を形成する際に、第1エポキシ樹脂および硬化剤とともに、さらに硬化促進剤、滑剤、着色剤、熱安定剤、酸化防止剤、可塑剤などを本発明の目的を阻害しない範囲の量で用いてもよい。
〔第2バインダー樹脂硬化物〕
実施形態に用いる第2バインダー樹脂硬化物は、具体的には、第2エポキシ樹脂硬化物である。第2エポキシ樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)は、150℃未満であり、130℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがより好ましい。また、第2エポキシ樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)は、通常80℃以上である。なお、ガラス転移点(Tg)は、熱機械分析(TMA)法により求められる。ガラス転移点(Tg)が上記範囲にあると、第2バインダー樹脂硬化物は優れた可撓性を有する。このため、希土類ボンド磁石を高温で使用する際にも熱減磁の経時変化を抑えられる。
第2エポキシ樹脂硬化物は、具体的には、硬化剤を用いて第2エポキシ樹脂を加熱硬化させて得られる。第2バインダー樹脂硬化物を形成するために用いる第2エポキシ樹脂は、ガラス転移点(Tg)を上記特定の範囲にできるエポキシ樹脂であればよい。このような第2エポキシ樹脂としては、たとえば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ウレタン変性タイプ、ゴム変性タイプが挙げられる。第2エポキシ樹脂は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、後述するように、含浸させる第2バインダー樹脂組成物を調製する観点からは、第2エポキシ樹脂は、室温(たとえば25℃)で液体であることが好ましい。
硬化剤は、ガラス転移点(Tg)を上記特定の範囲にできる硬化剤であればよい。このような硬化剤としては、たとえば、ジシアンジアミド、フェノール系硬化剤、イミダゾール系硬化剤が挙げられる。硬化剤は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
硬化剤は、第2エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する硬化剤中の官能基の当量比が0.9以上1.1以下となる量で用いることが好ましい。この範囲内であると未反応のエポキシ基または官能基が残留しにくくなる。第2バインダー樹脂硬化物のガラス転移点を上記特定の範囲に調整する観点からも好ましい。
第2バインダー樹脂硬化物を形成する際に、第2エポキシ樹脂および硬化剤とともに、さらに硬化促進剤、滑剤、着色剤、熱安定剤、酸化防止剤、可塑剤などを本発明の目的を阻害しない範囲の量で用いてもよい。
上述したように、第2バインダー樹脂硬化物40は、上記空隙A’と上記空隙B’とに存在する(図1)。硬化体30の空隙に、第2バインダー樹脂硬化物40が存在することにより、希土類ボンド磁石1では、高温における強度が大きく、熱減磁の経時変化が抑えられる。
また、第2バインダー樹脂硬化物40を含む前の硬化体30において、空隙の割合は、通常8%以上10%以下である。第2バインダー樹脂硬化物40を含む希土類ボンド磁石1においては、空隙の割合は、通常、硬化体30での割合より小さく、かつ6%以上9以下である。空隙の割合は、希土類磁石粒子10、第1バインダー樹脂硬化物20及び第2バインダー硬化物40の各比重から求められる硬化体30の真密度と、そのかさ密度から算出される。
さらに、希土類ボンド磁石1において、磁気特性の観点から、または高温における強度および熱減磁の経時変化の観点から、希土類磁石粒子10、第1バインダー樹脂硬化物20および第2バインダー樹脂硬化物40の合計を100質量部として、希土類磁石粒子10は、95.0質量部以上98.3質量部以下の量で含まれていることが好ましい。また、第1バインダー樹脂硬化物20は、1.5質量部以上3.0質量部以下の量で含まれていることが好ましい。また、第2バインダー樹脂硬化物40は、0.2質量部以上2.0質量部以下の量で含まれていることが好ましい。上記割合は、混合時の各秤量値のほか、第2バインダー樹脂を含浸させる前後の硬化物30の重量から求められる。
希土類ボンド磁石の形状は、特に限定されないが、モータに用いる場合は、円筒状であることが好ましい。
なお、希土類ボンド磁石において、第1バインダー樹脂硬化物および第2バインダー樹脂硬化物が存在することは、たとえば、赤外分光法により確認できる。
[希土類ボンド磁石の製造方法]
実施形態に係る希土類ボンド磁石の製造方法は、硬化体形成工程と、希土類ボンド磁石形成工程をと含む。この製造方法によれば、上述した希土類ボンド磁石が得られる。また、この製造方法によって得られた希土類ボンド磁石は、図1に示した構造を有すると考えられる。
硬化体形成工程は、希土類磁石粒子と第1バインダー樹脂と硬化剤とを含む圧縮成形体を作製し、上記圧縮成形体を加熱し、上記圧縮成形体中の第1バインダー樹脂を硬化させて、希土類磁石粒子と第1バインダー樹脂硬化物とを含む硬化体を得る工程である。
上記圧縮成形体は、たとえば、以下のようにして作製できる。まず、第1バインダー樹脂と硬化剤と溶媒と、必要に応じてその他の成分とを含む第1バインダー樹脂溶液を調製する。上述した当量比となるように、第1バインダー樹脂と硬化剤とを用いることが好ましい。溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒を好適に用いることができる。次に、希土類磁石粒子(希土類磁石粉末)と、第1バインダー樹脂溶液とを混練する。希土類ボンド磁石中の量比が上述した範囲となるように、希土類磁石粒子および第1バインダー樹脂を用いることが好ましい。得られた混練物(コンパウンド)から溶媒を蒸発させ乾燥させ、これを解砕する。得られた解砕物を分級することが好ましい。具体的には、解砕物は、粒径が0.5μm以上300μm以下の範囲に分級することが好ましい。解砕物に必要に応じてその他の成分を添加し、混合する。次いで、解砕物をキャビティヘ充填し、圧力を印加して圧縮成形する。印加する圧力は、たとえば0.1GPa以上1.5GPa以下である。
次いで、得られた圧縮成形体を加熱して、第1バインダー樹脂を硬化させる。加熱は、たとえば、150℃以上200℃以下で15分以上60分以下行う。これにより、希土類磁石粒子と第1バインダー樹脂硬化物とを含む硬化体が得られる。具体的には、図1(a)に示す硬化体30が得られる。また、第1バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)は150℃以上である。
希土類ボンド磁石形成工程は、上記硬化体の空隙に、第2バインダー樹脂と硬化剤とを含む第2バインダー樹脂組成物を含浸させ、第2バインダー樹脂組成物を含浸させた硬化体を加熱し、上記硬化体中の第2バインダー樹脂を硬化させて、希土類磁石粒子と、第1バインダー樹脂硬化物と、第2バインダー樹脂硬化物とを含む希土類ボンド磁石を得る工程である。
まず、第2バインダー樹脂と硬化剤と、必要に応じてその他の成分とを溶媒に溶かして、第2バインダー樹脂と硬化剤とを含む第2バインダー樹脂組成物(溶液)を調製する。上述した当量比となるように、第2バインダー樹脂と硬化剤とを用いることが好ましい。溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒を好適に用いることができる。また、第2バインダー樹脂組成物中に、第2バインダー樹脂は5質量%以上20質量%以下の量で含まれていることが好ましい。第2バインダー樹脂が上記の量で含まれていると、第2バインダー樹脂組成物が含浸しやすくなる。
次いで、容器に上記硬化体を入れ、たとえば200Torr以上500Torr以下に容器内を減圧し、上記硬化体を脱気する。上記硬化体が埋没するまで、容器に脱気した第2バインダー樹脂組成物を入れて、上記硬化体に第2バインダー樹脂組成物を含浸させる。含浸は、たとえば5分以上15分以下行う。
次いで、容器から取り出した硬化体を乾燥し、加熱して、第2バインダー樹脂を硬化させる。加熱は、たとえば、120℃以上200℃以下で15分以上60分以下行う。さらに、適宜着磁を行うと、希土類磁石粒子と、第1バインダー樹脂硬化物と、第2バインダー樹脂硬化物とを含む希土類ボンド磁石が得られる。具体的には、図1(b)に示す希土類ボンド磁石1が得られる。また、第2バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)は150℃未満であり、130℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがより好ましい。なお、メッキ処理、塗装処理等の表面処理工程を適宜行ってもよい。
このような製造方法で得られた希土類ボンド磁石は、高温における強度が大きく、熱減磁の経時変化が小さい。
上記実施形態では、希土類磁石粒子は、等方性Nd−Fe−B系磁石粒子である。しかしながら、希土類磁石粒子は、これ以外の希土類磁石粒子であってもよい。たとえば、RCo5系(Rは、Sm、Pr、Nd、La、Ceなどを表す。)、R2Co17系、Sm−Fe−N系の磁石粒子を用いてもよい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらと等方性Nd−Fe−B系磁石粒子とを組み合わせて用いてもよい。
上記実施形態では、第1バインダー樹脂硬化物は、エポキシ樹脂硬化物である。しかしながら、第1バインダー樹脂硬化物は、ガラス転移点(Tg)が150℃以上であればよく、エポキシ樹脂硬化物以外であってもよい。たとえば、第1バインダー樹脂硬化物は、不飽和ポリエステル樹脂硬化物またはジアリルフタレート樹脂硬化物であってもよい。
なお、不飽和ポリエステル樹脂硬化物またはジアリルフタレート樹脂硬化物は、不飽和ポリエステル樹脂またはジアリルフタレート樹脂を含むバインダー樹脂組成物から得られる。これらバインダー樹脂組成物は、通常、改質剤、重合開始剤をさらに含む。
不飽和ポリエステル樹脂としては、テレフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂、イソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。ジアリルフタレート樹脂として、たとえば、ジアリルフタレートプレポリマー、ジアリルイソフタレートプレポリマーなどが挙げられる。
改質剤としては、ジアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレートモノマー、ジアリルイソフタレートモノマー等の共重合単量体などが挙げられる。
重合開始剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエートなどが挙げられる。
上記実施形態では、第2バインダー樹脂硬化物は、エポキシ樹脂硬化物である。しかしながら、第2バインダー樹脂硬化物は、ガラス転移点(Tg)が150℃未満であればよく、エポキシ樹脂硬化物以外であってもよい。たとえば、第2バインダー樹脂硬化物は、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アルキド樹脂であってもよい。
上記実施形態では、希土類ボンド磁石は、図1(b)に示す構造を有している。しかしながら、希土類ボンド磁石は、これ以外の構造を有する希土類ボンド磁石であってもよい。具体的には、第1バインダー樹脂硬化物20は、新生面に由来する面B以外の希土類磁石粒子10の表面すべてを覆っていなくてもよい。また、第2バインダー樹脂硬化物40は、希土類磁石粒子10上の第1バインダー樹脂硬化物20の表面すべてを覆っていなくてもよい。また、第2バインダー樹脂硬化物40は、新生面に由来する面Bすべてを覆っていなくてもよい。また、第2バインダー樹脂硬化物40は、新生面に由来する空隙B’全体に充填されていなくてもよい。たとえば、第2バインダー樹脂硬化物40は、空隙B’における希土類磁石粒子10の表面近傍を蓋をするように覆っていてもよい。
このように、上記実施形態において、希土類磁石粒子、第1バインダー樹脂硬化物、または第2バインダー樹脂硬化物が異なる場合、図1(b)に示す構造を有していない場合であっても、希土類ボンド磁石は、高温における強度が大きく、熱減磁の経時変化が小さい。すなわち、希土類磁石粒子と、第1バインダー樹脂硬化物と、第2バインダー樹脂硬化物とを含む希土類ボンド磁石であれば、高温における強度が大きく、熱減磁の経時変化が小さい。たとえば、希土類磁石粒子と第1バインダー樹脂硬化物とを含む硬化体の空隙に、第2バインダー樹脂硬化物を有する希土類ボンド磁石であれば、高温における強度が大きく、熱減磁の経時変化が小さい。
[モータ]
実施形態に係るモータ(具体的には直流モータ)は、上述した希土類ボンド磁石を有する。実施形態に係るモータは、たとえば、モータフレーム、希土類ボンド磁石およびロータを用いて、公知の方法により製造できる。実施形態に係るモータは、高温環境下で使用しても、初期の性能を長期間維持できる。このため、150℃以上にもなり得る自動車のエンジンルームで使用するモータとして好適に用いられる。
また、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
[実施例]
[実施例1]
(硬化体形成工程)
第1エポキシ樹脂としてo(オルソ)−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂と、硬化剤としてフェノール系硬化剤とを、メチルエチルケトンに溶かして、第1エポキシ樹脂溶液を調製した。ここで、硬化剤は、第1エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する硬化剤中の官能基の当量比が1.0となる量で用いた。
次に、等方性Nd−Fe−B系磁石粉末(固有保磁力(iHc)=940kA/m)と、第1エポキシ樹脂溶液とを混練した。ここで、等方性Nd−Fe−B系磁石粉末は、希土類ボンド磁石100質量部中で、98質量部となるような量で用いた。
得られた混練物(コンパウンド)から溶媒を蒸発させ乾燥させ、これを解砕した。解砕物は、粒径が53μm以上355μm以下の範囲に分級した。次いで、解砕物をキャビティに充填し、0.8GPaの圧力を印加して圧縮成形した。
次いで、得られた圧縮成形体を190℃で30分間加熱して、第1エポキシ樹脂を硬化させた。これにより、等方性Nd−Fe−B系磁石粒子と第1エポキシ樹脂硬化物とを含む硬化体が得られた。また、第1エポキシ樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)は180℃であった。
(希土類ボンド磁石形成工程)
まず、第2エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂と、硬化剤としてフェノール系硬化剤とを、メチルエチルケトンに溶かして、第2エポキシ樹脂組成物(溶液)を調製した。ここで、硬化剤は、第2エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する硬化剤中の官能基の当量比が1.0となる量で用いた。また、第2エポキシ樹脂組成物中に、第2エポキシ樹脂は20質量%の量で含まれていた。
次いで、容器に上記硬化体を入れ、300Torrに容器内を減圧し、上記硬化体を脱気した。上記硬化体が埋没するまで、容器に脱気した第2エポキシ樹脂組成物を入れて、上記硬化体に第2エポキシ樹脂組成物を15分間含浸させた。
次いで、容器から取り出した硬化体を乾燥し、170℃で30分間加熱して、第2エポキシ樹脂を硬化させた。さらに、着磁を行って、希土類磁石粒子と、第1エポキシ樹脂硬化物と、第2エポキシ樹脂硬化物とを含む希土類ボンド磁石を得た。また、第2エポキシ樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)は90℃であった。
[実施例2]
第2エポキシ樹脂としてビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、希土類磁石粒子と、第1エポキシ樹脂硬化物と、第2エポキシ樹脂硬化物とを含む希土類ボンド磁石を得た。なお、希土類ボンド磁石形成工程において、190℃で30分間加熱して、第2エポキシ樹脂を硬化させた。また、第2エポキシ樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)は130℃であった。
[比較例1]
硬化体形成工程において、第1エポキシ樹脂としてビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂を用いたこと、等方性Nd−Fe−B系磁石粉末(固有保磁力(iHc)=800kA/m)を用いたこと、および希土類ボンド磁石形成工程における第2エポキシ樹脂組成物の含浸を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして、希土類磁石粒子と第1エポキシ樹脂硬化物とを含む希土類ボンド磁石を得た。なお、硬化体形成工程において、190℃で20分間加熱して、第1エポキシ樹脂を硬化させた。また、第1エポキシ樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)は130℃であった。なお、着磁は実施例1と同様に行った。
[比較例2]
希土類ボンド磁石形成工程における第2エポキシ樹脂組成物の含浸を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして、希土類磁石粒子と第1エポキシ樹脂硬化物とを含む希土類ボンド磁石を得た。なお、着磁は実施例1と同様に行った。
[比較例3]
希土類ボンド磁石形成工程において、第2エポキシ樹脂としてナフタレン型エポキシ樹脂と、硬化剤としてイミダゾール系硬化剤とを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、希土類磁石粒子と、第1エポキシ樹脂硬化物と、第2エポキシ樹脂硬化物とを含む希土類ボンド磁石を得た。なお、希土類ボンド磁石形成工程において、200℃で30分間加熱して、第2エポキシ樹脂を硬化させた。また、第2エポキシ樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)は210℃であった。
<ガラス転移点(Tg)>
熱機械分析(TMA)法により求めた。
具体的には、第1エポキシ樹脂硬化物については、第1エポキシ樹脂と硬化剤とを実施例、比較例で使用した量で混合し、得られた混合物を硬化体形成工程での加熱条件(温度および時間)と同じ条件で硬化させた。この硬化物について、熱機械分析(TMA)法によりガラス転移点(Tg)を求めた。
また、第2エポキシ樹脂硬化物については、第2エポキシ樹脂と硬化剤とを実施例、比較例で使用した量で混合し、得られた混合物を希土類ボンド磁石形成工程での加熱条件(温度および時間)と同じ条件で硬化させた。この硬化物について、熱機械分析(TMA)法によりガラス転移点(Tg)を求めた。
<熱減磁の経時変化>
実施例、比較例で得られた希土類ボンド磁石の総磁束量を23℃にて測定した。さらに、希土類ボンド磁石を180℃にて暴露し、1時間、10時間、100時間および1000時間後室温に戻してから、希土類ボンド磁石の総磁束量を測定した。総磁束量の測定は、「ボンド磁石試験方法ガイドブック」(日本ボンド磁石工業協会編、日本ボンド磁石工業協会発行、初版、2000年4月)のBMG−6002 5・7・2に記載された方法に準拠して行った。
180℃暴露前の総磁束量に対して、180℃暴露後の総磁束量が減少した割合(フラックスロス(%))を求めた。図2は、希土類ボンド磁石のフラックスロスを示す図である。
ガラス転移点(Tg)=90℃の第2エポキシ樹脂で真空含浸させた希土類ボンド磁石の経時変化が一番小さくなった。希土類ボンド磁石内部の新生面が第2エポキシ樹脂硬化物で好適にコーティングされたことによると考えられる。また、バインダー樹脂硬化物について、加熱冷却による割れや、希土類磁石粒子からの剥がれが、より抑えられているためと考えられる。
1…希土類ボンド磁石、10…希土類磁石粒子、20…第1バインダー樹脂硬化物、30…硬化体、40…第2バインダー樹脂硬化物

Claims (8)

  1. 希土類磁石粒子と、第1バインダー樹脂硬化物と、第2バインダー樹脂硬化物とを含む希土類ボンド磁石であって、
    前記第1バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が150℃以上であり、前記第2バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が150℃未満であ
    前記希土類磁石粒子と前記第1バインダー樹脂硬化物とを含む硬化体の空隙に、前記第2バインダー樹脂硬化物が含まれており、
    前記第1バインダー樹脂硬化物および前記第2バインダー樹脂硬化物が、エポキシ樹脂硬化物である、希土類ボンド磁石。
  2. 前記第2バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が、130℃以下である、請求項1に記載の希土類ボンド磁石。
  3. 前記第2バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が、100℃以下である、請求項1に記載の希土類ボンド磁石。
  4. 前記希土類磁石粒子が、等方性Nd−Fe−B系磁石粒子であり、前記等方性Nd−Fe−B系磁石粒子の固有保磁力が、940kA/m以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の希土類ボンド磁石。
  5. 前記第2バインダー樹脂硬化物が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の硬化物またはビスフェノールF型エポキシ樹脂の硬化物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の希土類ボンド磁石。
  6. 希土類磁石粒子と第1バインダー樹脂と硬化剤とを含む圧縮成形体を作製し、前記圧縮成形体を加熱し、前記圧縮成形体中の前記第1バインダー樹脂を硬化させて、希土類磁石粒子と第1バインダー樹脂硬化物とを含む硬化体を得る工程と、
    前記硬化体の空隙に、第2バインダー樹脂と硬化剤とを含む第2バインダー樹脂組成物を含浸させ、前記第2バインダー樹脂組成物を含浸させた硬化体を加熱し、前記硬化体中の前記第2バインダー樹脂を硬化させて、希土類磁石粒子と、第1バインダー樹脂硬化物と、第2バインダー樹脂硬化物とを含む希土類ボンド磁石を得る工程とを含み、
    前記第1バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が150℃以上であり、前記第2バインダー樹脂硬化物のガラス転移点(Tg)が150℃未満であ
    前記第1バインダー樹脂および前記第2バインダー樹脂が、エポキシ樹脂である、希土類ボンド磁石の製造方法。
  7. 前記第2バインダー樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂またはビスフェノールF型エポキシ樹脂である、請求項6に記載の希土類ボンド磁石の製造方法。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の希土類ボンド磁石を有するモータ。
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