JP6709079B2 - 発泡管継手 - Google Patents

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Description

本発明は、ドレンパイプ等の接続に用いられる発泡管継手に関する。
従来、鋼管や合成樹脂管からなる配管周りをグラスウール等の保温材で被覆することによって配管周りの結露等を防止するようにしているのが一般的である。
一方で、空調機等に取り付けられ排水用竪管にドレン排水を流水させるドレンパイプを接続する管継手としては、例えば特許文献1に示されるような結露防止のために、内部に発泡樹脂層を有する断熱効果をもたせたものが広く用いられている。この場合には、配管施工後、保温材を巻いたり被せたりする作業を行わなくても済むようになる。
特許文献1には、本体部に連続して設けられた他の配管材が接続される受口部が中実とされる本体部の樹脂からなる断熱層を備え、この断熱層を囲繞する本体部の内外壁と前記受口部とが射出成形により一体成形された構成の断熱層付き管継手について記載されている。
つまり、特許文献1に記載の管継手は、本体部の外側(内層及び外層をなすスキン層)および受口部が非発泡性樹脂により形成され、本体部の内側(スキン層の内部)が発泡性樹脂により形成された構成であり、空調設備等の断熱が必要な排水管路に使用されている。
特許第3699579号公報
しかしながら、上記特許文献1に示されるような管継手は、非発泡性樹脂と発泡性樹脂がそれぞれ層を形成している。そのため、それら非発泡性樹脂と発泡性樹脂との間の層間に空隙が生じるおそれがあり、管継手における伸縮疲労強度が低下するという問題があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、空隙の形成を抑制することで、伸縮疲労強度の低下を防ぐことができる発泡管継手を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る発泡管継手は、本体部と、該本体部の開口部に一体に形成された受口部と、を有し、熱可塑性樹脂からなる発泡性樹脂を発泡させて前記本体部と前記受口部とが一体的に形成された発泡管継手であって、前記発泡管継手の外面にゲート部を有し、前記本体部における本体肉厚部の発泡層率は、70〜95%であり、かつ発泡倍率が1.2〜2.0倍、かつ前記ゲート部からの距離が大きくなるほど低密度であり、前記受口部の発泡層率は、20〜95%であることを特徴としている。
また、前記本体部の平均気泡径は、表層1mmの領域で0.03〜0.24mmであり、表面からの管の厚み方向の1/2の距離の領域で0.02〜0.03mmであり、表面からの管の厚み方向の1/4の距離の領域で0.02〜0.03mmであることが好ましい。
また、前記受口部の平均気泡径は、表層1mmの領域で0.02〜0.04mmであり、表面からの管の厚み方向の1/2の距離の領域で0.02〜0.03mmであり、表面からの管の厚み方向の1/4の距離の領域で0.02〜0.03mmであることが好ましい。
本発明に係る発泡管継手では、本体部における本体肉厚部の発泡層率が70〜95%であり、かつ受口部の発泡層率が20〜95%である構成とすることで、発泡管継手の全体が非発泡層を形成することなく厚み方向の全体にわたって発泡樹脂となる単層で形成される。そのため、従来のように層間に空隙が形成されることを抑制することができ、伸縮疲労強度の低下を防ぐことができる。
また、本発明に係る発泡管継手では、前記本体部及び前記受口部の気泡数は、表層1mmの領域で1個/mm以上40個/mm未満であり、表面からの管の厚み方向の1/4の距離の領域で30個/mm以上100個/mm未満であり、表面からの管の厚み方向の1/2の距離の領域で80個/mm以上300個/mm未満であることが好ましい。
また、本発明に係る発泡管継手では、前記熱可塑性樹脂が硬質塩化ビニル樹脂であり、前記本体部における見かけ密度が0.8〜1.0g/cm であり、前記受口部における見かけ密度が1.0〜1.2g/cm であることを特徴としてもよい。
この場合には、表層1mmの領域が1個/mm以上40個/mm未満であるので、表層とその内側の樹脂層との間に空隙を発生させることなく、継手表面におけるスワールマークの発生を抑制することができる。
また、表面からの管の厚み方向の1/4の距離の領域が30個/mm以上100個/mm未満であるので、表層〜前記1/4の距離の領域〜前記1/2の距離の領域にかけて連続的に気泡が形成され、空隙ができない利点がある。
また、表面からの管の厚み方向の1/2の距離の領域で80個/mm以上300個/mm未満であるので、密度が低下しすぎて継手としての強度が不足したり、断熱性能が不足することがなくなり、熱伝導率と密度(強度)のバランスを向上させることができる。
本発明の発泡管継手によれば、空隙の形成を抑制することで、伸縮疲労強度の低下を防ぐことができる。
本発明の実施の形態によるチーズ部材からなる発泡管継手の構成を示す側面図である。 図1に示す発泡管継手の縦断面図である。 図1に示すA−A線断面図であって、発泡管継手を管軸方向から見た縦断面図である。 発泡管継手の本体肉厚部および受口部の厚み方向に切断した拡大断面図である。 発泡管継手の本体肉厚部および受口部の厚み方向に切断した拡大断面図である。 発泡管継手の製造方法を説明するための図であって、本体肉厚部に対応するキャビティ空間に発泡性樹脂を注入する状態を示した図である。 第1実施例による本体肉厚部と受口部におけるサンプル切断位置を示す図である。 第1実施例による本体肉厚部の測定画像を示す図である。 第1実施例による受口部の測定画像を示す図である。 第2実施例による本体肉厚部における測定結果の画像を示す図であって、(a)〜(c)は気泡数を測定した図、(d)〜(f)は気泡径を測定した図である。 第2実施例による受口部における測定結果の画像を示す図であって、(a)〜(c)は気泡数を測定した図、(d)〜(f)は気泡径を測定した図である。
以下、本発明の実施の形態による発泡管継手について、図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態による発泡管継手1は、給水や排水などを行うための樹脂製の管路に使用されるチーズを一例としている。
発泡管継手1は、管状の本体部11と、この本体部11の開口部に一体に形成された受口部12と、を有している。受口部12は、本体部11とほぼ同径の管部材を挿入接続するために、本体部11よりも大径をなしている。
発泡管継手1は、本体部11及び受口部12ともに熱可塑性樹脂からなる発泡性樹脂を発泡させて一体的に形成されている。具体的に発泡管継手1は、図2に示すように、直管をなす本体部11の両端11a、11bおよび管軸O方向に直交する方向に開口する分岐端部11cの3箇所の開口部のそれぞれに受口部12A、12B、12Cが設けられたチーズ部材を構成している。
本体部11において、管軸Oを挟んで分岐端部11cに対向する位置には、成形時に射出される位置となる射出ゲート部14が設けられている。
ここで、本体部11において、図3の符号Rで示す曲面状の部分を以下、本体肉厚部11Aという。
受口部12A、12B、12Cは、それぞれ受口軸O1、O2に沿って受口開口部12bから本体部11に向かうに従い漸次、内径が小さくなるテーパ12aが形成されている。さらに受口部12のテーパ12aの本体部11側の端部と本体部11との境界部分には、テーパ12aの端部から径方向の内側に向けて斜めに突出するストッパー13が形成され、本体部11の内周面に連接している。
ここで、図4に示すように、本体部11及び受口部12において、それぞれ共通した厚み寸法を全体厚みt0とし、発泡管継手1の表面1aから1mmの領域t1を表層P1とし、全体厚みt0の1/4(表面1aから1/4厚みt2)の箇所(符号C1)を1/4厚み部P2とし、全体厚みL0の1/2(表面1aから1/2厚みt3)の箇所(符号C2)を厚み中心部P3とする。
発泡性樹脂として、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂(特に、可塑剤を実質的に含まない硬質ポリ塩化ビニル樹脂)、ABS樹脂、AES樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂、アクリル樹脂などの硬質の樹脂を使用することができる。さらに、発泡性樹脂は、これらの硬質の樹脂に、発泡剤として加熱によりガスを発生させるアゾジカルボンアミド(大塚化学社製AZ−HM)や重曹などを混入したものや、高圧下で二酸化炭素や窒素などのガスを溶解させたものなどを使用することができる。このような発泡性樹脂を発泡してなる樹脂層は、硬質のものとなる。
発泡管継手1は、硬質塩化ビニル樹脂の場合における本体肉厚部11Aの発泡倍率が1.2倍〜2.0倍であり、かつ射出ゲート部14からの距離が大きくなる(遠い)ほど高倍率(すなわち低密度)となっている。また、受口部12の発泡倍率は、1.0倍以上であり、本体肉厚部11Aと同様に、ゲート部14からの距離が大きくなるほど高倍率となっている。
受口部12(12A、12B、12C)は、本体部11側のストッパー13の発泡倍率が受口開口部12b側よりも小さくなっている。
ここで、発泡倍率は、発泡管継手1のうち所定の測定領域を測定した比重値(見掛け比重)を測定し、主原料の比重(ポリ塩化ビニルの場合1.4)を前記比重値で除することにより求められる。例えば本体部11(後述する図7の符号S1の領域)を縦横に9分割した測定領域を設定し、また受口部12(後述する図7の符号S2の領域)を縦横に6分割した測定領域を設定し、これら測定領域毎に切り出してそれぞれの比重値を測定して発泡倍率を求めることができる。さらに具体的には、例えば電動糸鋸を使用して上述した測定領域を切り出し、切り出した測定サンプルの各面を1〜2mmだけグラインダ等で削った後、比重計を用いて比重を測定する。
また、発泡管継手1が硬質塩化ビニル樹脂の場合における見掛けの密度は、本体部11において0.8〜1.0g/cmであり、受口部12で1.0〜1.2g/cmであり、図4に示す表層P1で1.43g/cm未満(非発泡の硬質塩ビ樹脂の密度未満)である。この見掛けの密度は、見掛けの比重と同意であるため、上述した発泡倍率を求める際に測定された比重値より上記範囲が設定される。
なお、発泡体において引張強度などの力学的性質が密度に依存することは、例えば『プラスチックフォームハンドブック』(日刊工業新聞社、1973)が知られている。そして、本実施の形態の発泡管継手1は継手であり、通常の断熱材よりも高い強度が求められ、特に、管が挿入される受口部12は管の伸縮等に耐える必要があるが、上記のような発泡倍率と見掛けの密度の範囲であれば断熱性と共に継手として必要な各種強度を満たすことができる。
また、図5に示すように、本体肉厚部11A及び受口部12の断面を例えば顕微鏡で観察した画像において表面1a側で色が異なる境界を層境界線Hとし、この層境界線Hの外側(表面1a側)の部分の厚みを外層厚t4とし、内側の部分の厚みを発泡層厚tとする。ここで、発泡管継手1の発泡層率は、発泡層厚t/全体層厚t0で求められる。
そして、本実施の形態では、本体肉厚部11Aの発泡層率が70〜95%であり、受口部12の発泡層率が20〜95%となっている。
また、図4に示すように、本体部11の気泡数は、表層P1で1個/mm以上40個/mm未満(好ましくは、5個/mm以上20個/mm以下)であり、1/4厚み部P2で30個/mm以上100個/mm未満であり、厚み中心部P3で80個/mm以上300個/mm未満である。
表層P1の気泡数において、40個/mmを超えると、継手表面に気泡に由来する模様(いわゆるスワールマーク)が目立つようになる。このスワールマークを無くすためには、表層P1において気泡を無くせばよいが、表層P1に気泡が生成しない条件(例えば、表層P1と接触する金型内面を冷却しておき表層P1を構成する樹脂を発泡させない)で製造すると、表層P1とその内側の樹脂層との間に空隙が発生する恐れがある。そのため、表層P1は1個/mm以上、好ましくは5個/mm以上の気泡数とすることが好ましい。
また、1/4厚み部P2の数値範囲は、表層P1と1/2厚み部P3を上記範囲になるよう調整することにより設定された範囲である。このような数値範囲とすることで、表層P1〜1/4厚み部P2〜1/2厚み部P3にかけて連続的に気泡が形成されるため、空隙ができない利点がある。なお、1/4厚み部P2の気泡数の範囲が表層P1、1/2厚み部P3と重なっているが、気泡は連続的に形成されるものであるから、気泡数は表層P1<1/4厚み部P2<1/2厚み部P3となっている。例えば、表層P1の気泡数が35個/mmのとき、1/4厚み部P2>35個/mmとなり、1/2厚み部P3の気泡数が85個/mmのとき1/4厚み部P2<85個/mmとなる。
そして、1/2厚み部P3の気泡数が上述した範囲内であれば、熱伝導率と密度(強度)のバランスが良い。1/2厚み部P3の気泡数が300個/mm以上になると、密度が低下しすぎて継手としての強度が不足する。1/2厚み部P3の気泡数が80個/mm未満の場合には、断熱性能が不足する。
また、本体部11の平均気泡径は、表層P1で0.03〜0.24mmであり、厚み中心部P3で0.02〜0.03mmであり、1/4厚み部P2で0.02〜0.03mmである。また、受口部12の平均気泡径は、表層P1で0.02〜0.04mmであり、厚み中心部P3で0.02〜0.03mmであり、1/4厚み部P2で0.02〜0.03mmである。
また、発泡管継手1において、本体肉厚部11Aは、独立気泡率が85%以上、より好ましくは90%以上で、かつ発泡倍率が1.0倍超であり、受口部12の独立気泡率が85%以上、より好ましくは90%以上となっている。さらに、また、本実施の形態の発泡管継手1では、継手の通水面を構成する壁面の独立気泡率が85%以上、より好ましくは90%以上となっている。
図6は、上述したチーズ部材からなる発泡管継手1の製造方法を示しており、図3に示す断面視で本体部11の底部を下に向けて製造される状態を示している。符号15は金型を示している。
本実施の形態では、本体部11の底部に射出ゲート部14を設けて、下側から射出成形機のノズル16によって発泡性樹脂Jを注入する。射出ゲート部14から注入された発泡性樹脂Jは、射出ゲート部14の周辺部分から発泡が開始されるとともに、金型15のキャビティ空間15Aの奥へ押し込んでいく。具体的には、上下方向よりも重力による抵抗が少ない横方向、すなわち図2に示すように管軸O方向の両端の第1受口部12Aおよび第2受口部12Bに向かって発泡していく。そして、発泡性樹脂Jが横方向へ発泡して本体部11との境界線部分(ストッパー13部分)に達すると、次に上方の第3受口部12Cに向かって発泡される。
上述した構成の発泡管継手1では、図1及び図2に示すように、本体部11における本体肉厚部11Aの発泡層率は70〜95%であり、受口部12の発泡層率は20〜95%である構成とすることで、発泡管継手1の全体が非発泡層を形成することなく厚み方向の全体にわたって発泡樹脂となる単層で形成される。そのため、従来のように層間に空隙が形成されることを抑制することができ、伸縮疲労強度の低下を防ぐことができる。
次に、上述した実施の形態による発泡管継手の効果を裏付けるために行った実施例について以下説明する。
(第1実施例)
第1実施例では、発泡性樹脂としてポリ塩化ビニルを使用し、単層成形により製造されたチーズ部材からなる発泡管継手1における本体肉厚部11Aおよび受口部12の発泡層率を測定し確認を行った。本実施例の発泡管継手1としては、発泡性樹脂を使用し、汎用の単軸機により射出により成形したものである。
なお、上述した実施の形態では、発泡樹脂による単層であり、厚さ方向の全体が発泡層であるが、本実施例では、あえて低発泡部分を非発泡層と定義した表層と、発泡層とを分別することで発泡層率を確認している。
図7に示すように、本体部11の管軸O方向の中心位置をなす第1切断線T1で切断し、符号S1の第1サンプル箇所の断面を顕微鏡で観察し、発泡層と非発泡層(スキン層)を判別した。図8は、第1サンプル箇所S1を顕微鏡で観察した写真であり、スキン層を判別してその層厚を測定した結果を示している。なお、スキン層の判別は、図8の外層部分で色が濃くなっている部分をスキン層とした。測定の結果、このときの本体肉厚部11Aの全体厚みdが9.83mmであり、スキン層の厚みは管外側d1が0.84mm、管内側d2が0.67mmである。つまり、発泡層の厚みd3(d−d1−d2)は、8.32mmとなる。したがって、本体肉厚部11Aの発泡層率(発泡層厚d3/全体層厚d)は84.6%となった。
図7に示すように、管軸O方向の一方の第1受口部12Aにおける管軸O方向の略中心位置をなす第2切断線T2で切断し、符号S2の第2サンプル箇所の断面を顕微鏡で観察し、発泡層と非発泡層(スキン層)を判別した。図9は、第2サンプル箇所S2を顕微鏡で観察した写真であり、スキン層を判別してその層厚を測定した結果を示している。ここで、第2サンプル箇所S2においては、測定箇所3点を判別した。すなわち、第2サンプル箇所S2において、図9の外層部分で色がかなり濃くなっている部分をスキン層と判別した1点目と、大きめの気泡が存在する部分までをスキン層と判別した2点目と、色が少しだけ濃くなっている部分までをスキン層と判別した3点目とを設定した。
測定の結果、このときの本体肉厚部11Aの全体の厚みdが3.83mmであり、1点目におけるスキン層の厚みは管外側d1が0mm、管内側d2が0.32mmであり、2点目におけるスキン層の厚みは管外側d1が0.81mm、管内側d2が0.85mmであり、3点目におけるスキン層の厚みは管外側d1が1.45mm、管内側d2が1.48mmであった。つまり、受口部における1点目、2点目、3点目の発泡層率は、それぞれ91.6%、56.3%、22.9%となった。
(第2実施例)
第2実施例は、図7に示すように、上述した第1実施例と同様のチーズ部材からなる発泡管継手1における本体肉厚部11Aおよび受口部12の気泡数、平均気泡径を測定して確認を行った。
図10及び図11に示すように、適宜な箇所の断面を顕微鏡で観察し、本体部11及び受口部12において、管表面から1mmの箇所(以下、表層部という)、管表面から全体厚みの1/4の箇所(以下、厚み中間部という)、管表面から全体厚みの1/2の箇所(以下、厚み中心部という)における気泡数(個/mm)と平均気泡径(mm)を測定した。具体的には、上述した各箇所において、撮影した画像を1mm間隔のメッシュを設定し、その1つのメッシュ中の気泡数と気泡径を求めた。
その結果、本体肉厚部11Aの気泡数は、図10(a)に示す表層部で7個/mm、図10(b)に示す厚み中間部で76個/mm、図10(c)に示す厚み中心部で138個/mmとなり、表層部から厚み中心部に向かうに従い増加する傾向であることが確認できた。また、本体肉厚部11Aの平均気泡径は、図10(d)に示す表層部で0.03〜0.24mm、図10(e)に示す厚み中間部及び図10(f)に示す厚み中心部でいずれも0.02〜0.03mmとなり、表層部が他の部分に比べて最大気泡径が大きく、かつばらつきがあることが確認できた。
また、受口部12の気泡数は、図11(a)に示す表層部で22個/mm、図11(b)に示す厚み中間部で76個/mm、図11(c)に示す厚み中心部で134個/mmとなり、表層部から厚み中心部に向かうに従い増加する傾向であることが確認できた。また、受口部12の平均気泡径は、図11(d)に示す表層部で0.02〜0.04mm、図11(e)に示す厚み中間部及び図11(f)に示す厚み中心部でいずれも0.02〜0.03mmとなり、表層部が他の部分に比べてやや最大気泡径が大きく、かつばらつきがあることが確認できた。
以上、本発明による発泡管継手の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述の本実施の形態では、発泡管継手1として、チーズ部材を対象としているが、継手形状はこれに制限されることはなく、例えばエルボ、レジューサ、バルブソケット、ニップル等を対象とすることができる。また、異径のものであってもかまわない。
なお、本実施の形態では、受口部12の内面にテーパ12aを形成しているが、これに限定されず、テーパ12aが形成されていない発泡管継手であってもかまわない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 発泡管継手
1a 表面
11 本体部
12、12A、12B、12C 受口部
12a テーパ
12b 受口開口部
13 ストッパー
14 射出ゲート部
P1 表層
P2 1/4厚み部
P3 厚み中心部

Claims (5)

  1. 本体部と、該本体部の開口部に一体に形成された受口部と、を有し、熱可塑性樹脂からなる発泡性樹脂を発泡させて前記本体部と前記受口部とが一体的に形成された発泡管継手であって、
    前記発泡管継手の外面にゲート部を有し、
    前記本体部における本体肉厚部の発泡層率は、70〜95%であり、かつ発泡倍率が1.2〜2.0倍、かつ前記ゲート部からの距離が大きくなるほど低密度であり、
    前記受口部の発泡層率は、20〜95%であることを特徴とする発泡管継手。
  2. 前記本体部の平均気泡径は、
    表層1mmの領域で0.03〜0.24mmであり、表面からの管の厚み方向の1/2の距離の領域で0.02〜0.03mmであり、表面からの管の厚み方向の1/4の距離の領域で0.02〜0.03mmであることを特徴とする請求項1に記載の発泡管継手。
  3. 前記受口部の平均気泡径は、
    表層1mmの領域で0.02〜0.04mmであり、表面からの管の厚み方向の1/2の距離の領域で0.02〜0.03mmであり、表面からの管の厚み方向の1/4の距離の領域で0.02〜0.03mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡管継手。
  4. 前記本体部及び前記受口部の気泡数は、
    表層1mmの領域で1個/mm以上40個/mm未満であり、表面からの管の厚み方向の1/4の距離の領域で30個/mm以上100個/mm未満であり、表面からの管の厚み方向の1/2の距離の領域で80個/mm以上300個/mm未満であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発泡管継手。
  5. 前記熱可塑性樹脂が硬質塩化ビニル樹脂であり、
    前記本体部における見かけ密度が0.8〜1.0g/cm であり、前記受口部における見かけ密度が1.0〜1.2g/cm であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発泡管継手。
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