JP6708277B1 - 留置型医療機器 - Google Patents
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Abstract
Description
この種の薬液注入ポートとして、例えば、下記の特許文献1が例示される。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、本体にコネクタを接続し、両者を効果的に固着してコネクタの充分な接続強度を得ることができる留置型医療機器を提供することを目的とする。
図1は、本実施形態の留置型医療機器を説明するための斜視図である。本実施形態では、例えば、留置型医療機器として薬液注入ポート1を例に挙げて説明する。なお、留置型医療機器は、薬液注入ポート1に限定されるものでなく、被術者の体内に数ヶ月から年単位で留置されて機能する機器に特に好適に用いられるが、これに限定されるものではない。本実施形態が例示する薬液注入ポート1以外の医療機器としては、例えば、留置カテーテル等がある。
なお、本実施形態では、本体100において、図1から図3に示す隔膜部20の側を「上」、下面21の側を「下」と記す。また、下面21から隔膜部20に向かう方向を「上方」と記し、反対に隔膜部20から下面21に向かう方向を「下方」と記す。また、上下方向を「縦」とも記し、縦と直交する方向を「横」とも記す。
隔膜部20には、図示しない穿刺針によって薬液が注入される。ロックトップ32は、本体100のコネクタ部40(図5)とカテーテルとの接続部を保護する部材である。
薬液注入ポート1は、さらに、本体100にカテーテル25(図1)を繋止する繋止部材200を有している。繋止部材200は、本体100において薬液を外部に流出させる流路孔36と接続される第一カバー部材80と、第一カバー部材80と嵌合する第二カバー部材90と、を備えている。
[本体]
本体100は、全体に厚さ(z軸に沿う方向の長さ)を持った略円盤状の形状を有していて、本体100の径は、厚さが最大厚さの略1/2になる位置p1(図1、図2)において最大となる。また、本体100の径は、下面21から位置p1に向かって順次大きくなり、位置p1から隔膜部20に向かって順次小さくなる。本体100には糸掛部23a、23b及び標識部22が形成されている。糸掛部23a、23bは、いずれも薬液注入ポート1を体内に縫い止めるための糸が掛けられる部位である。
本実施形態では、生体に適合性の高いシリコーンや、ヘパリン化親水性材料がコーティングされたポリウレタンを本体100の材料としている。このような材料はいずれも樹脂材料であって、X線の高い透過率を有している。このため、X線写真において、本体100は半透明あるいは白色の像となる。
コネクタ部40は、カテーテル25を本体100に繋止するための部材である。本実施形態では、カテーテル25を第一孔部116aに挿入してコネクタ部40を挿通させることにより、第一孔部116aの内壁とコネクタ部40の外周との間にカテーテル25が入り込み、コネクタ部40が第一孔部116aの内部で固定される。コネクタ部40の内部には流路孔36が形成されていて、液溜部50に貯留されている薬液は流路孔36を通ってカテーテル25に流れ込んで体内に流出する。
なお、本実施形態のコネクタ部40は生体と親和性の高い金属を材料にしている。このような金属材料としては、例えば、Co−Cr合金、ステンレス鋼、Ti等がある。
ただし、本実施形態はこのような構成に限定されるものでなく、傾斜突起部42aが挿入部42の中心軸と斜めに交わる外周円上に形成されるものであってもよい。例えば、傾斜突起部42aを挿入部42の外周面にネジの凸条方向に形成し、コネクタ部40の挿入孔の内面に凸条と係合するネジ溝を形成しておくことにより、本実施形態は、コネクタ部40を容易に基部16に取り付けることができる上、コネクタ部40の脱落を防止することができる。
挿入部42にあっては、コネクタ部40が挿入される挿入孔45内において、少なくともストレート部42bと挿入孔45の周面45aとの間には接着剤層48が形成されている。
本実施形態は、挿入部42に接着剤を塗布し、これを挿入孔45に挿入することによって接着剤が挿入方向に広がるようにすることができる。このとき、本実施形態では、高さh1を充分高く設計することによってフィレット49aにおいて接着に充分な量の接着剤を溜めることができる。また、傾斜突起部42aは、高さh2がフィレット49aの高さh1よりも低いことによって接着剤を溜める能力がフィレット49aより低くなる。このため、フィレット49aにより溜められた接着剤は、複数の傾斜突起部42a間に行き渡ることができるようになる。
ただし、本実施形態は、ストレート部42bの長さを一定にすることに限定されるものでなく、所望の固定強度の分布に応じて適宜決定するようにしてもよい。例えば、特に挿入孔45の開口近くの固定強度を高めたい場合、本実施形態は、挿入孔45の奥の側よりも開口近くにおいて傾斜突起部42aの間隔を長くし、接着剤が溜まる領域を広くするようにしてもよい。
さらに、本実施形態は、傾斜突起部42aの高さを一定にする構成に限定されず、固定強度を高めたい箇所においては傾斜突起部42aの高さを高くするようにしてもよい。このようにすれば、傾斜突起部42aにより溜まる接着剤の量が多くなり、接着強度が向上するようになる。
以下、このような構成を具体的に説明する。前述のように、コネクタ部40の一部が基部16内に挿入されていて(図5)、挿入されている部分を挿入部42とする(図6(a))。図7に示すように、挿入部42には3つの傾斜突起部42a−1から傾斜突起部42a−3が形成されている。ここでは、挿入部42の挿入孔45の開口に向かう側(フランジ49の側)を挿入部42の「前方」とする。図5から図7に示すように、挿入部42において最も後端にある傾斜突起部42a−3が隔膜部20の直下に位置している。また、他の傾斜突起部42a−1、42a−2は、隔膜部20の直下よりも挿入孔45の開口側に寄って形成されている。
このような構成によれば、本実施形態は、基部16の隔膜部20が圧入される比較的強度の大きい部分に接着剤層48を介して挿入部42の一部を固定することができる。また、基部16の他の部分に挿入される挿入部42と挿入孔45との間に接着剤を溜め、挿入部42を強度の大きい部分に間接的に固定することができる。
(1)体内に留置されて、カテーテルと接続する留置型医療機器であって、貯留空間の少なくとも一部が内部に形成されている基部と、前記基部と共に栓体を保持する蓋体と、前記基部の内部または前記基部及び前記蓋体の内部に挿入される挿入部と、前記基部の外部にあって前記カテーテルと接続される接続部とを有するコネクタ部と、を有し、
前記挿入部は、外周面上に前記基部の内側から外側に向かって上り傾斜する複数の傾斜突起部と、複数の前記傾斜突起部の間にある平坦なストレート部と、を有する、留置型医療機器。
(2)前記傾斜突起部は、前記外周面から鉛直方向に起立する起立面と、当該起立面の頂点から前記ストレート部に向かう傾斜面と、を有する鋸形状である、(1)の留置型医療機器。
(3)前記傾斜突起部は、前記挿入部の外周円上に形成されている、(1)または(2)の留置型医療機器。
(4)複数の前記ストレート部の長さが均一である、(1)から(3)のいずれか一つの留置型医療機器。
(5)前記基部は前記挿入部が挿入される挿入孔を備え、少なくとも前記ストレート部と前記挿入孔の周面との間には接着剤層が形成されている、(1)から(4)のいずれか一つの留置型医療機器。
(6)複数の前記傾斜突起部の少なくとも一部は、前記栓体の直下及び前記栓体の直下よりも前記挿入孔が開口された方向に寄って形成されている、(5)の留置型医療機器。
(7)前記挿入部と前記接続部との間にフィレットを有するフランジをさらに備え、前記傾斜突起部の前記コネクタ部の径方向の高さが前記フィレットの前記径方向の高さより低い、(1)から(6)のいずれか一つの留置型医療機器。
10・・・包含部
12・・・蓋体
16・・・基部
20・・・隔膜部
20a・・・凸部
21・・・下面
22・・・標識部
23a、23b・・・糸掛部
25・・・カテーテル
32・・・ロックトップ
36・・・流路孔
40・・・コネクタ部
41・・・接続部
41a・・・先端部
41b・・・中間部
41c・・・後端部
42・・・挿入部
42a(42a―1、42a―2、42a―3)・・・傾斜突起部
42aa・・・起立面
42ab・・・傾斜面
42b・・・ストレート部
45・・・挿入孔
45a・・・周面
48・・・接着剤層
49・・・フランジ
49a・・・フィレット
50・・・液溜部
52・・・底面
59・・・開口部
80・・・第一カバー部材
90・・・第二カバー部材
100・・・本体
116・・・嵌合凸部
116a・・・第一孔部
161・・・筒体
162・・・張出部
200・・・繋止部材
Claims (4)
- 体内に留置されて、カテーテルと接続する留置型医療機器であって、
貯留空間の少なくとも一部が内部に形成されている基部と、
前記基部と共に栓体を保持する蓋体と、
前記基部の内部または前記基部及び前記蓋体の内部に挿入される挿入部と、前記基部の外部にあって前記カテーテルと接続される接続部とを有するコネクタ部と、を有し、
前記挿入部は、当該挿入部の中心軸と直交する横断面の外周に環状に形成されて、前記基部の内側から外側に向かって上り傾斜する複数の傾斜突起部と、複数の前記傾斜突起部の間にある前記挿入部の外周面であるストレート部と、を有し、
複数の前記傾斜突起部の少なくとも一個の全体が前記栓体の直下に位置し、他の前記傾斜突起部が前記栓体の直下よりも前記基部の外側に寄って形成され、
前記基部は前記挿入部が挿入される挿入孔を備え、少なくとも前記ストレート部と前記挿入孔の周面との間には接着剤層が形成されていて、前記傾斜突起部は、前記接着剤層から突出している、留置型医療機器。 - 前記傾斜突起部は、前記外周面から鉛直方向に起立する起立面と、当該起立面の頂点から前記ストレート部に向かう傾斜面と、を有する鋸形状である、請求項1に記載の留置型医療機器。
- 複数の前記傾斜突起部の間隔が均一である、請求項1または2に記載の留置型医療機器。
- 前記挿入部と前記接続部との間にフィレットを有するフランジをさらに備え、前記傾斜突起部の前記コネクタ部の径方向の高さが前記フィレットの前記径方向の高さより低い、請求項1から3のいずれか一項に記載の留置型医療機器。
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JP2019042701A JP6708277B1 (ja) | 2019-03-08 | 2019-03-08 | 留置型医療機器 |
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JP2019042701A JP6708277B1 (ja) | 2019-03-08 | 2019-03-08 | 留置型医療機器 |
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2019
- 2019-03-08 JP JP2019042701A patent/JP6708277B1/ja active Active
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