JP6707793B2 - ワークの研削方法及び研削装置 - Google Patents
ワークの研削方法及び研削装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6707793B2 JP6707793B2 JP2015223223A JP2015223223A JP6707793B2 JP 6707793 B2 JP6707793 B2 JP 6707793B2 JP 2015223223 A JP2015223223 A JP 2015223223A JP 2015223223 A JP2015223223 A JP 2015223223A JP 6707793 B2 JP6707793 B2 JP 6707793B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft portion
- eccentric
- center line
- axis
- work
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
- Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
Description
基礎軸部と基礎軸部から偏心して設けられた偏心軸部とを有するワークにおける偏心軸部の外周部を研削するためのワークの研削方法であって、
軸LSを中心として回転可能な状態で支持されたV受けチャックにワークの基礎軸部を保持させ、基礎軸部の中心線LP.1を軸LSに対して平行に保ち、偏心軸部の外周部に当てた砥石を軸LSに交差する方向に周期的に進退動させながら、ワークをV受けチャックとともに軸LSを中心として回転させることによって、偏心軸部の外周部を研削するようにするとともに、
偏心軸部の外周部の研削に先立って、
外径dM.1が既知の第一マスターバーをV受けチャックに保持させ、軸LSに対する第一マスターバーの中心線LM.1の偏心距離aM.1を測定する第一マスターバー測定工程と、
少なくとも、基礎軸部の外径dP.1と、第一マスターバーの外径dM.1と、第一マスターバー測定工程で測定された偏心距離aM.1とに基づいて、軸LSに対する中心線LP.1の偏心距離aP.1を算出する基礎軸部偏心距離算出工程と
を行っておき、
偏心軸部の外周部の研削を行う際に、
基礎軸部偏心距離算出工程で算出された偏心距離aP.1に応じて砥石を周期的に進退動させる
ことを特徴とするワークの研削方法
を提供することによって解決される。
偏心軸部の外周部の研削に先立って、さらに、
外径dM.2が既知の第二マスターバーをV受けチャックに保持させ、軸LSに対する第二マスターバーの中心線LM.2の偏心距離aM.2を測定する第二マスターバー測定工程
を行っておき、
基礎軸部偏心距離算出工程において、基礎軸部の外径dP.1と、第一マスターバーの外径dM.1と、第二マスターバーの外径dM.2と、第一マスターバー測定工程で測定された偏心距離aM.1と、第二マスターバー測定工程で測定された偏心距離aM.2とに基づいて、偏心距離aP.1を算出する
ようにすると好ましい。
偏心軸部の外周部の研削に先立って、さらに、
基礎軸部の中心線LP.1と軸LSとを含む平面αに対する、偏心軸部の中心線LP.2と軸LSとを含む平面βの変位角度φを測定する変位角度測定工程と、
少なくとも、基礎軸部の中心線LP.1に対する偏心軸部の中心線LP.2の偏心距離bと、基礎軸部偏心距離算出工程で算出された偏心距離aP.1と、変位角度測定工程で測定された変位角度φとに基づいて、軸LSに対する中心線LP.2の偏心距離aP.2を算出する偏心軸部偏心距離算出工程と
を行っておき、
偏心軸部の外周部の研削を行う際に、さらに、変位角度測定工程で測定された変位角度φと、偏心軸部偏心距離算出工程で算出された偏心距離aP.2とに応じて砥石を周期的に進退動させる
構成である。
基礎軸部と基礎軸部から偏心して設けられた偏心軸部とを有するワークにおける偏心軸部の外周部を研削するためのワークの研削装置であって、
軸LSを中心として回転可能な状態で支持されたV受けチャックにワークの基礎軸部を保持させ、基礎軸部の中心線LP.1を軸LSに対して平行に保ち、偏心軸部の外周部に当てた砥石を軸LSに交差する方向に周期的に進退動させながら、ワークをV受けチャックとともに軸LSを中心として回転させることによって、偏心軸部の外周部を研削するものとされるとともに、
偏心軸部の外周部の研削に先立って、外径dM.1が既知の第一マスターバーをV受けチャックに保持させ、軸LSに対する第一マスターバーの中心線LM.1の偏心距離aM.1を測定する第一マスターバー測定モードと、
少なくとも、基礎軸部の外径dP.1と、第一マスターバーの外径dM.1と、第一マスターバー測定工程で測定された偏心距離aM.1とに基づいて算出された軸LSに対する中心線LP.1の偏心距離aP.1に応じて砥石を周期的に進退動させながら、V受けチャックをワークとともに軸LSを中心として回転させることによって、偏心軸部の外周部を研削する偏心軸部研削モードと、
を備えたことを特徴とするワークの研削装置
を提供することによっても解決される。
まず、本発明の研削装置で研削を行うワークについて説明する。図1は、本発明の研削装置のワーク10となる偏心ピンの一例を示した斜視図である。本発明の研削装置は、図1に示すように、基礎軸部11と、基礎軸部11から偏心して設けられた偏心軸部12とを有するワーク10における偏心軸部12の外周部を研削するためのものとなっている。ワーク10は、偏心軸部12を1つのみ有するものであってもよいが、偏心軸部12を複数有するものであってもよい。図1に示すワーク10は、偏心軸部12として、第一偏心軸部12aと第二偏心軸部12bとを有している。第一偏心軸部12aと第二偏心軸部12bとの間には、中間軸部13が設けられている。また、第一偏心軸部12aにおける中間軸部13と反対側には、突出軸部14が設けられている。基礎軸部11、偏心軸部12(第一偏心軸部12a及び第二偏心軸部12b)、中間軸部13並びに突出軸部14は、いずれも円柱状に形成される。ただし、研削装置100を用いて偏心軸部12の外周部を研削する前の状態にあっては、偏心軸部12が完全な円柱状となっていなくても、研削装置100で偏心軸部12の外周部を研削した後には円柱状となるため、特に問題はない。
続いて、本発明の研削装置について説明する。図4は、本発明に係る研削装置100を示した斜視図である。図5は、本発明に係る研削装置100を用いてワーク10を研削している様子を示した斜視図である。本実施態様において、研削装置100は、図4に示すように、V受けチャック110と、砥石120と、変位測定手段130と、設定・操作手段160(図7を参照。)と、制御手段150(図7を参照。)等とを備えたものとなっている。図5に示すように、V受けチャック110は、ワーク10の基礎軸部11を保持した状態で固定するためのものとなっており、砥石120は、ワーク10の偏心軸部12の外周部を研削するためのものとなっている。変位測定手段130は、通常、研削後のワーク10の寸法が目標値に対してどの程度の誤差があるのかを測定するためのものであるが、本実施態様においては、この変位測定手段130を、後述する第一マスターバー測定工程や第二マスターバー測定工程等においても用いるようにしている。設定・操作手段160は、研削装置100を制御するのに必要な各種のパラメータ等を設定するとともに、研削装置100の起動又は停止する等の操作を行うためのものとなっている。制御手段150は、研削装置100における各部を制御するためのものとなっている。以下、研削装置100を構成する各部について、順に説明する。
V受けチャック110は、図4に示すように、V溝111aが形成されたVブロック111と、ワーク押圧手段113とを有している。V溝111aは、図5に示すように、ワーク10の基礎軸部11を嵌め込むための部分となっている。ワーク押圧手段113は、押圧部113aと、押圧部113aをスライド可能に支持する支持部113bとを備えており、押圧部113aによって、ワーク10の基礎軸部11におけるV溝111aに嵌め込まれた側とは逆側の側面をVブロック111側へ押し付けるためのものとなっている。このように、Vブロック111のV溝111aと、ワーク押圧手段113の押圧部113aとでワーク10の基礎軸部11を挟み込んだ状態で保持することによって、ワーク10をV受けチャック110に対して動かない状態で固定できるようになっている。
砥石120は、軸LS回りに回転するワーク10における偏心軸部12の外周部を研削できるものであれば、その形態を限定されない。本実施態様において、砥石120は、図5に示すように、軸LWを中心とした円盤状に形成しており、その外周面が、ワーク10を研削するための研削面となっている。この砥石120は、回転駆動機構(図7における砥石用回転駆動機構180)に接続されており、軸LWを中心とする周回方向A3へ回転することで、偏心軸部12の外周部を研削するようになっている。本実施態様においては、砥石120の回転軸LWをワーク10の回転軸LSと平行に設定しているが、偏心軸部12に求められる形状によっては(例えば、偏心軸部12を斜円柱状や斜楕円柱状等に形成する場合には)、ワーク10の回転軸LSに対して砥石120の回転軸LWを傾斜させてもよい。また、本実施態様においては、研削対象を第一偏心軸部12aから第二偏心軸部12bへ切り替える等、砥石120の研削対象を切り替えることができるように、砥石120をz軸方向にもスライド移動させることができるようにしている。
変位測定手段130は、ワークの回転軸LSを中心として回転する円筒体(第一マスターバー21、第二マスターバー22又は偏心軸部12等)の振れ(例えば、図8における振れΔhを参照。)を測定できるものとなっている。変位測定手段130には、各種の位置測定センサを用いることができる。本実施態様において、変位測定手段130は、図5に示すように、測定アーム131と、押えアーム132と、アーム支持部133とを備えたものとなっている。この変位測定手段130は、測定アーム131と押えアームとの間に円筒体(第一マスターバー21、第二マスターバー22又は偏心軸部12等)を挟み込み、軸LSを中心として公転運動をする当該円筒体に追従して揺動変位する測定アーム131の変位量を読み取ることで、当該円筒体の振れを測定するものとなっている。本実施態様において、変位測定手段130は、後述する第一マスターバー測定工程で第一マスターバー21の偏心距離aM.1(図8を参照。)を測定する際や、後述する第二マスターバー測定工程で第二マスターバー22の偏心距離aM.2(図8を参照。)を測定する際だけでなく、後述する変位角度測定工程において偏心軸部12の変位角度φ(図12を参照。)を測定する際にも用いることができるものとなっている。
設定・操作手段160(図7を参照。)は、ワーク10における基礎軸部11の外径dP.1や、偏心軸部12の外径dP.2(目標値)や、後述する基礎軸部11に対する偏心軸部12の偏心距離bや、後述する第一マスターバー21の外径dM.1や、ワーク10の回転速度(回転速度ω1とする。)や、砥石120の回転速度(回転速度ω2とする。)等、研削装置100を制御するのに必要な各種のパラメータ等を設定するためのものとなっている。後述するマスターバーを1本のみ用いる場合(第一マスターバー21のみを用いる場合)には、上記パラメータに加えて、V受けチャック110のVブロック111におけるV溝111aの開き角度θ(図9を参照。)も、設定・操作手段に設定される。また、後述するマスターバーを2本用いる場合(第一マスターバー21及び第二マスターバー22(図10を参照。)を用いる場合)には、上記パラメータに加えて、第二マスターバー22の外径dM.2も、設定・操作手段に設定される。
図7は、本発明に係る研削装置100における入出力系統の一例を示したブロック図である。本実施態様において、制御手段150は、図7に示すように、パラメータ記憶部151と、基礎軸部偏心距離算出手段153と、偏心軸部偏心距離算出手段154と、砥石進退動制御手段155等とを備えたものとなっており、設定・操作手段160や変位測定手段130等から入力された信号(入力信号)に基づいて、V受けチャック用回転駆動機構170や、砥石用回転駆動機構180や、砥石用スライド駆動機構190等の各種出力機器に制御信号を出力するものとなっている。
続いて、上記「2.研削装置」の欄で述べた研削装置100を用いて図1に示すワーク10を研削する方法について具体的に説明する。本発明の研削方法は、少なくとも、第一マスターバー測定工程と、基礎軸部偏心距離算出工程と、ワーク研削工程とを経ることにより、ワーク10の偏心軸部12の外周部を研削するものとなっている。第一マスターバー測定工程と基礎軸部偏心距離算出工程は、ワーク研削工程に先立って行う工程となっている。以下、本発明の研削方法を構成する各工程について順に説明する。
第一マスターバー測定工程は、研削装置100の動作モードが第一マスターバー測定モードに設定されている場合に実行される。第一マスターバー測定工程では、図8に示すように、第一マスターバー21をV受けチャック110に保持させ、軸LS(ワークの回転軸)に対する第一マスターバー21の中心線LM.1の偏心距離aM.1を測定する工程である。図8は、第一マスターバー測定工程においてワークの回転軸LSを中心として第一マスターバー21を回転させている様子を模式的に示した図である。図8は、ワークの回転軸LSに垂直な平面で切断した断面で示している。図8では、図示の便宜上、ワーク押圧手段113(図5を参照。)等の部材を省略して描いている。
基礎軸部偏心距離算出工程は、少なくとも、上記の第一マスターバー測定工程で測定された偏心距離aM.1(図8を参照。)と、第一マスターバー21の外径dM.1(図9を参照。)と、ワーク10における基礎軸部11の外径dP.1(図9を参照。)とに基づいて、軸LSに対するワーク10の基礎軸部11の中心線LP.1の偏心距離aP.1(図9を参照。)を算出する工程である。基礎軸部偏心距離算出工程は、上述した制御手段150における基礎軸部偏心距離算出手段153によって実行される。基礎軸部11の偏心距離aP.1は、基礎軸部11の外径dP.1と、第一マスターバー21の外径dM.1と、第一マスターバー21の偏心距離aM.1とを用いて、以下のように求めることができる。
第二マスターバー測定工程は、研削装置100の動作モードが第二マスターバー測定モードに設定されている場合に実行される。第二マスターバー測定工程では、図8に示すように、第二マスターバー22をV受けチャック110に保持させ、軸LS(ワークの回転軸)に対する第二マスターバー22の中心線LM.2の偏心距離aM.2を測定する工程である。第二マスターバー測定工程において、第二マスターバー22の偏心距離aM.2を測定する方法は、特に限定されない。本実施態様においては、上述した第一マスターバー測定工程における第一マスターバー21の偏心距離aM.1の測定と同様の方法で、第二マスターバー22の偏心距離aM.2を測定するようにしている。第二マスターバー測定工程は、上記の基礎軸部偏心距離算出工程よりも先立って実行される。第二マスターバー測定工程を実行する場合には、基礎軸部偏心距離算出工程は、以下のように変更される。
上記の第二マスターバー測定工程を実行する場合には、基礎軸部偏心距離算出工程では、少なくとも、上記の第一マスターバー測定工程で測定された偏心距離aM.1(図8を参照。)と、上記の第二マスターバー測定工程で測定された偏心距離aM.2(図8を参照。)と、第一マスターバー21の外径dM.1(図10を参照。)と、第二マスターバー22の外径dM.2(図10を参照。)と、ワーク10における基礎軸部11の外径dP.1(図10を参照。)とに基づいて、軸LSに対するワーク10の基礎軸部11の中心線LP.1の偏心距離aP.1(図10を参照。)が算出される。具体的には、基礎軸部11の偏心距離aP.1は、以下のように求めることができる。
変位角度測定工程は、研削装置100の動作モードが変位角度測定モードに設定されている場合に実行される。変位角度測定工程では、平面α(基礎軸部11の中心線LP.1とワーク10の回転軸LSとを含む平面)に対する平面β(偏心軸部12の中心線LP.2とワークの回転軸LSとを含む平面)の変位角度φ(以下、「偏心軸部12の変位角度φ」と呼ぶことがある。)を測定する工程となっている。変位角度測定工程において、偏心軸部12の変位角度φを測定する具体的な方法は、特に限定されない。本実施態様においては、図5に示した変位測定手段130における測定アーム131と押えアーム132との間に偏心軸部12を挟み込み、図13に示すように、偏心軸部12の外周面における最高点Sの変位を測定するとともに、ワーク10の回転角度を監視することによって、偏心軸部12の変位角度φを測定している。具体的には、以下のように行っている。
偏心軸部偏心距離算出工程は、基礎軸部11の中心線LP.1に対する偏心軸部12の中心線LP.2の偏心距離b(図12を参照。)と、上記の基礎軸部偏心距離算出工程で算出された基礎軸部11の偏心距離aP.1(図12を参照。)と、上記の変位角度測定工程で測定された偏心軸部12の変位角度φ(図12を参照。)とに基づいて、ワーク10の回転軸LSに対する中心線LP.2の偏心距離aP.2を算出する工程である。偏心軸部偏心距離算出工程は、上述した制御手段150における偏心軸部偏心距離算出手段154(図7を参照。)によって実行される。ワーク10の回転軸LSに対する偏心軸部12の偏心距離aP.2は、基礎軸部11に対する偏心軸部12の偏心距離bと、基礎軸部11の偏心距離aP.1と、偏心軸部12の変位角度φとを用いて、以下のように求めることができる。
上記基準円の外径よりも基礎軸部11の外径が小さい場合には、上述した図12における三角形CSCP.1CP.2に余弦定理を当てはめると、下記式12が得られる。
[条件1] b2−aP.1 2・sin2φ≧0 (aP.2が実数になる。)
[条件2] aP.2≧0 (aP.2は距離なので必ず0以上。)
[条件3] 上記式14と上記式15とが上記条件1,2を満たす異なる解を同時に持たない。
という条件から数学的に確定することができる。
図示は省略するが、上記基準円の外径よりも基礎軸部11の外径が大きい場合について図を描き、同図における三角形CSCP.1CP.2に余弦定理を当てはめて得られた式を、上記「3.6.1 基準円の外径よりも基礎軸部の外径が小さい場合」と同様に、偏心距離aP.2について解くと、下記式16が得られる。
このように、偏心軸部偏心距離算出工程を実行することによって、偏心軸部12の変位角度φが0°ではない場合(偏心軸部12の中心線LP.2が平面α(図12を参照。)上にない場合)であっても、変位角度φが90°単位でどのような範囲にあるのかや、偏心距離aP.1と偏心距離bとがaP.1≦bの関係を満たすか否かといった、大まかな条件を満たしさえすれば、偏心軸部12の偏心距離aP.2を一義的に求めることが可能となっている。したがって、ワーク10の基礎軸部11をV受けチャック110に保持させる際に、偏心軸部12の変位角度φが0°になるように偏心軸部12の位置を調整する作業を行うことなく、偏心軸部12の外周部を所望の寸法精度で研削することが可能となっている。
ワーク研削工程は、研削装置100の動作モードがワーク研削モードに設定されている場合に実行される。本実施態様において、ワーク研削工程は、基礎軸部偏心距離算出工程で算出された偏心距離aP.1と、変位角度測定工程で測定された変位角度φと、偏心軸部偏心距離算出工程で算出された偏心距離aP.2とに応じて砥石を、図6に示すように、周期的に進退動させることによって、ワーク10における偏心軸部12の外径が所定の目標となるまで、偏心軸部12の外周部を研削するようになっている。
11 基礎軸部
12 偏心軸部
12a 第一偏心軸部
12b 第二偏心軸部
13 中間軸部
14 突出軸部
21 第一マスターバー
100 研削装置
110 V受けチャック
111 Vブロック
111a V溝
111a1 傾斜面
111a2 傾斜面
112 スペーサーブロック
113 ワーク押圧手段
113a 押圧部
113b 支持部
114 Vブロックホルダ
115 取付ベース
120 砥石
130 変位測定手段
131 測定アーム
132 押えアーム
133 アーム支持部
140 回転盤
150 制御手段
151 パラメータ記憶部
153 基礎軸部偏心距離算出手段
154 偏心軸部偏心距離算出手段
155 砥石進退動制御手段
160 設定操作手段
170 V受けチャック用回転駆動機構
180 砥石用回転駆動機構
190 砥石用スライド駆動機構
Claims (2)
- 基礎軸部と基礎軸部から偏心して設けられた偏心軸部とを有するワークにおける偏心軸部の外周部を研削するためのワークの研削方法であって、
軸LSを中心として回転可能な状態で支持されたV受けチャックにワークの基礎軸部を保持させ、基礎軸部の中心線LP.1を軸LSに対して平行に保ち、偏心軸部の外周部に当てた砥石を軸LSに交差する方向に周期的に進退動させながら、ワークをV受けチャックとともに軸LSを中心として回転させることによって、偏心軸部の外周部を研削するようにするとともに、
偏心軸部の外周部の研削に先立って、
軸L S に対する基礎軸部の中心線L P.1 の偏心距離a P.1 を算出する基礎軸部偏心距離算出工程を行い、
前記基礎軸部偏心距離算出工程において、V受けチャックのV溝の開き角度θを利用するときは、
外径dM.1が既知の第一マスターバーをV受けチャックに保持させ、軸LSに対する第一マスターバーの中心線LM.1の偏心距離aM.1を測定する第一マスターバー測定工程を行い、
基礎軸部の外径dP.1と、第一マスターバーの外径dM.1と、前記第一マスターバー測定工程で測定された偏心距離aM.1と、V受けチャックのV溝の開き角度θとに基づいて、軸LSに対する基礎軸部の中心線LP.1の偏心距離aP.1を算出し、
前記基礎軸部偏心距離算出工程において、V受けチャックのV溝の開き角度θを利用しないときは、
前記第一マスターバー測定工程と、
外径d M.2 が既知の第二マスターバーをV受けチャックに保持させ、軸L S に対する第二マスターバーの中心線L M.2 の偏心距離a M.2 を測定する第二マスターバー測定工程とを行い、
基礎軸部の外径d P.1 と、第一マスターバーの外径d M.1 と、第二マスターバーの外径d M.2 と、前記第一マスターバー測定工程で測定された偏心距離a M.1 と、前記第二マスターバー測定工程で測定された偏心距離a M.2 とに基づいて、軸L S に対する基礎軸部の中心線L P.1 の偏心距離a P.1 を算出し、
偏心軸部の中心線L P.2 が、基礎軸部の中心線L P.1 と軸L S とを含む平面α上にあるときは、
基礎軸部の中心線L P.1 に対する偏心軸部の中心線L P.2 の偏心距離bと、前記基礎軸部偏心距離算出工程で算出された偏心距離a P.1 とにより、軸L S に対する偏心軸部の中心線L P.2 の偏心距離a P.2 を算出し、
偏心軸部の中心線L P.2 が、基礎軸部の中心線L P.1 と軸L S とを含む平面α上にないときは、
前記平面αに対する、偏心軸部の中心線L P.2 と軸L S とを含む平面βの変位角度φを測定する変位角度測定工程と、
基礎軸部の中心線L P.1 に対する偏心軸部の中心線L P.2 の前記偏心距離bと、前記基礎軸部偏心距離算出工程で算出された偏心距離a P.1 と、前記変位角度測定工程で測定された変位角度φとに基づいて、軸L S に対する偏心軸部の中心線L P.2 の偏心距離a P.2 を算出する偏心軸部偏心距離算出工程と
を行っておき、
偏心軸部の外周部の研削を行う際に、
前記算出された偏心距離a P.2 に応じて軸L S を中心に公転運動をする偏心軸部を所望の外径に研削できるように砥石を周期的に進退動させることを特徴とするワークの研削方法。 - 請求項1に記載のワークの研削方法を実施するためのワークの研削装置であって、
基礎軸部と基礎軸部から偏心して設けられた偏心軸部とを有するワークにおける偏心軸部の外周部を研削し、
軸LSを中心として回転可能な状態で支持されたV受けチャックにワークの基礎軸部を保持させ、基礎軸部の中心線LP.1を軸LSに対して平行に保ち、偏心軸部の外周部に当てた砥石を軸LSに交差する方向に周期的に進退動させながら、ワークをV受けチャックとともに軸LSを中心として回転させることによって、偏心軸部の外周部を研削するものとされるとともに、
前記算出された偏心距離a P.2 に応じて軸L S を中心に公転運動をする偏心軸部を所望の外径に研削できるように砥石を周期的に進退させる
ことを特徴とするワークの研削装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015223223A JP6707793B2 (ja) | 2015-11-13 | 2015-11-13 | ワークの研削方法及び研削装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015223223A JP6707793B2 (ja) | 2015-11-13 | 2015-11-13 | ワークの研削方法及び研削装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017087372A JP2017087372A (ja) | 2017-05-25 |
JP6707793B2 true JP6707793B2 (ja) | 2020-06-10 |
Family
ID=58771309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015223223A Active JP6707793B2 (ja) | 2015-11-13 | 2015-11-13 | ワークの研削方法及び研削装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6707793B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB9700333D0 (en) * | 1997-01-09 | 1997-02-26 | Western Atlas Uk Ltd | Improvements in and relating to machine tools |
JP3353147B2 (ja) * | 2000-02-03 | 2002-12-03 | 株式会社シギヤ精機製作所 | カム研削盤によるワーク偏心軸部の研削方法 |
JP3840389B2 (ja) * | 2001-09-26 | 2006-11-01 | 株式会社ジェイテクト | 加工方法および加工装置 |
-
2015
- 2015-11-13 JP JP2015223223A patent/JP6707793B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017087372A (ja) | 2017-05-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN109465502B (zh) | 用于剃齿的方法和设备 | |
JP6419575B2 (ja) | 工作機械およびワークピース測定方法 | |
US6616508B1 (en) | Internal grinding method and internal grinding machine | |
JP6252270B2 (ja) | 研削盤の砥石のツルーイング方法及び研削盤 | |
CN114535717A (zh) | 齿轮磨削方法以及齿轮磨削装置 | |
CN103052470A (zh) | 磨床以及研磨加工方法 | |
JP6707793B2 (ja) | ワークの研削方法及び研削装置 | |
JP2005313300A (ja) | 眼鏡レンズ加工方法及び眼鏡レンズ周縁加工システム並びに眼鏡枠形状測定装置 | |
JPH0253557A (ja) | 非球面形状物体の加工方法及び加工装置 | |
CN107111301B (zh) | 机器部件的制造方法、机器部件的制造装置、旋转对称面的加工方法、记录介质 | |
JP4186286B2 (ja) | 位相合わせ装置 | |
JP6256069B2 (ja) | 心なしシュー研削のシミュレーション装置、および、心なしシュー研削のシミュレーション方法 | |
KR100805524B1 (ko) | 비구면 연삭/연마 가공 기구에 대한 비구면 가공 경로를 생성하는 방법 | |
JP4029602B2 (ja) | 高精度プロファイル研削加工方法 | |
CN106863122B (zh) | 玻璃三点定位装置的控制方法 | |
JP4314735B2 (ja) | 加工装置 | |
JPH11156682A (ja) | 内径研削盤 | |
JP2003011057A (ja) | 旋回軸を有するnc工作機械 | |
JP5581074B2 (ja) | 円弧凹状研削砥石車砥石車のツルーイング装置 | |
JP2012240176A (ja) | 研削加工装置及び研削加工方法 | |
JP2019072788A (ja) | 加工方法、加工装置、及び砥石 | |
JP6241185B2 (ja) | 心なしシュー研削のシミュレーション装置、および、心なしシュー研削のシミュレーション方法 | |
JP5578549B2 (ja) | 眼鏡レンズ加工装置 | |
KR101869688B1 (ko) | 하우징 내경 연마 장치 | |
JP2003251558A (ja) | 円筒研削盤及び研削加工方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181031 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190925 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191023 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191127 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200421 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200428 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6707793 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |