JP6705653B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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Description
このステアリング装置は、車体下部の前側部分に固定される筒状ハウジングを有している。このハウジングは車体の幅方向である左右方向に延びており、その両端部はともに開口している。
さらに、ドライバーがステアリングホイールを回転操作したときに、ステアリングシャフトの操舵トルクが操舵トルクセンサによって検出される。すると、制御装置(演算手段)が操舵トルクに応じた目標操舵アシストトルクを演算し、さらに目標操舵アシストトルクが得られるように電動モータを作動させる。その結果、電動モータの駆動力が回転ナットに伝達されるので回転ナットが回転する。このときの回転ナットの回転方向は、ラック軸を上記一方向にスライドさせる方向である。即ち、ナットの回転力は、ステアリング操作によるラック軸のスライド動作をアシストする力となる。
仮にハウジングの外側からハウジング内に侵入した水分がグリースに接触すると、この水分によってボールねじナットに塗布されたグリースが洗い流されてしまう。仮にグリースが洗い流されてしまうと、ボールねじナットの動作が不円滑になったり、ボールねじナットの耐久性が低下したりしてしまう。
そのため近年、水分によってボールねじナットのグリースが洗い流されてしまうことをシール部材によって防止したいというニーズがある。
従って、仮にハウジングの両端開口を通して水分がハウジング内に侵入しても、この水分が第一シール部材及び第二シール部材とラック軸の外周面との間を通り抜けてボールねじナットに塗布したグリースを洗い流してしまうおそれは小さい。
さらにラック軸の左右方向移動に伴って第一外周部の第一シール部材に対する接触位置及び第二外周部の第二シール部材に対する接触位置は左右方向に変化する。そのため第一外周部及び第二外周部の左右方向長は、ラック軸の左右の移動限界位置間の距離(スライド可能距離)以上でなければならない。
しかしラック歯部及びねじ溝の左右長を短くすると、前輪の最大舵角が小さくなるので、車両の旋回性能が低下してしまう。
この場合は、ラック軸がスライド動作を行うときに、第一シール部材と第二シール部材が凹凸形状であるラック歯部とねじ溝に対してそれぞれ接触してしまう。そのためこの場合は、第一シール部材及び第二シール部材とラック軸との間の隙間を通して水分がボールねじナット側に向かい、ボールねじナットのグリースが洗い流されてしまうおそれがある。
車体(11)の幅方向である左右方向に延びる筒状ハウジング(21)と、
前記ハウジング内に自身の軸線まわりに回転不能に挿入され、前記軸線方向にスライドすることにより車輪(15L、15R)の操舵角を変化させ且つ前記軸線方向の位置が互いに異なる二か所にラック歯部(32)とねじ溝(36)とが形成されたラック軸(30)と、
ステアリングホイール(53)の回転力を前記ラック歯部に伝えることにより前記ラック軸をスライドさせるピニオンシャフト(50)と、
前記ハウジングの内部に設けられ且つ電動モータ(44)の回転力を前記ねじ溝に伝えることにより前記ラック軸をスライドさせるボールねじナット(40)と、
前記ねじ溝より前記ラック歯部側において、前記ラック軸の外周面と前記ハウジングの内周面の一方に固定され且つ他方に形成された前記軸線を中心とする円筒面(26、33)にスライド自在に接触する第一シール部材(45)と、
前記ねじ溝を挟んで前記ラック歯部とは反対側において、前記ラック軸の外周面と前記ハウジングの内周面の前記他方に固定され且つ前記一方に形成された前記軸線を中心とする円筒面(27、37)にスライド自在に接触する第二シール部材(47)と、
を備える。
このように他方のシール部材が摺動する摺動面のみをラック軸に形成し、一方のシール部材が摺動する摺動面をハウジングに形成している。換言すると、ラック軸の外周面にはラック歯部、ねじ溝及び他方のシール部材が摺動する円筒面のみを形成し、一方のシール部材が摺動する円筒面は形成しない。
そのためラック軸の全長が短い場合であっても、ラック軸にラック歯部、ねじ溝及び他方のシール部材が摺動する円筒面をそれぞれの全長を長くしながら形成することが可能である。
従って、ラック軸の全長が短く且つ車輪の最大舵角を大きめに設定した場合であっても、ハウジングの両端開口からハウジング内に侵入した水分がハウジングの内部に設けられたボールねじナットに接触することを防止できる。
しかし本発明をこのように構成した場合は、車輪の最大舵角を大きめに設定した場合であっても、第二シール部材が固定される第二内周部を長めに形成する必要がない。そのため、ハウジングの全長を短くしつつ車輪の最大舵角を大きめに設定した場合であっても、第二シール部材をラック軸の第二外周部に対して常に接触させることが可能になる。従って、車輪の舵角が最大舵角となったときに、水分がボールねじナットに接触することを防止できる。
仮にラック軸のスライド動作に伴う容積V1の変化量ΔV1が大きい場合には、ラック軸のハウジングに対する相対位置が変化したときの第一シール部材と第二シール部材との間のハウジングとラック軸との間に形成された環状空間(以下、シール部材間空間と呼ぶ)の容積の変化率が大きくなる。換言すると、シール部材間空間における気圧の変化率が大きくなる。
仮にラック軸がスライド動作を行うときにシール部材間空間における気圧が大きく減少すると、第一シール部材及び第二シール部材の外側の空気や水分が、第一シール部材と第一外周部との間及び第二シール部材と第二内周部との間を通り抜けてシール部材間空間に吸い込まれ易くなる。
しかし、本発明をこのように構成した場合は、ラック軸のねじ溝が形成された部位の外径を第一外周部が形成された部位の外径以下とした場合と比べて、容積V1が小さくなる。そのため、ラック軸のスライド動作に伴う容積V1の変化量ΔV1も小さくなる。従って、ラック軸がスライド動作を行うときのシール部材間空間における気圧の変化率が小さくなる。従って、シール部材間空間の気圧を減少させる方向にラック軸がスライドしたときに、第一シール部材及び第二シール部材の外側の空気や水分が、第一シール部材と第一外周部との間及び第二シール部材と第二内周部との間を通り抜けてシール部材間空間に流れ込むおそれが小さくなる。
従って、シール部材間空間の気圧を減少させる方向にラック軸がスライドしたときに、第一シール部材及び第二シール部材の外側の空気や水分が、第一シール部材と第一外周部との間及び第二シール部材と第二内周部との間を通り抜けてシール部材間空間に吸い込まれるおそれをより小さくできる。
しかし本発明をこのように構成すると、ハウジングの周囲に設けられる部材のレイアウトの自由度の低下を抑制しつつ、ハウジング内にボールねじナットを設けることが可能になる。
本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
車両10の車体11の前部にはサスペンション(図示略)が設けられている。
周知のようにサスペンションは主な構成要素として、サスペンションメンバ、アッパーアーム、ロアアーム、キャリア、コイルスプリング及びショックアブゾーバ等を備えている。
左右のアッパーアームとロアアームとの先端部間には、それぞれキャリア(ナックルアーム)がキングピン軸まわりに回転可能として支持されている。左右のキャリアは前輪15L、15Rをそれぞれ水平軸まわりに回転可能に支持している。
サスペンションメンバの上面には、車体11の幅方向、即ち左右方向に延びる筒状のハウジング21が固定されている。
図示するようにハウジング21の長手方向の略中央部は、ハウジング21の中で最も内径が大きい略円筒状の大径筒状部22によって構成されている。ハウジング21の左側部23は大径筒状部22より小径の円筒部によって構成されている。ハウジング21の右端部24は大径筒状部22より小径且つ左側部23より大径の筒状部によって構成されている。ハウジング21の右端部24と大径筒状部22との間を構成する右側部25は、大径筒状部22及び左側部23と同軸をなし且つ左側部23より小径の円筒部により構成されている。さらに右側部25の内周面はハウジング21の軸線を中心とする(凹凸のない)円筒面からなる第一内周部26となっており、左側部23の内周面はハウジング21の軸線を中心とする(凹凸のない)円筒面からなる第二内周部27となっている。
ラック軸30は小径部31と、小径部31から左側に延びる大径部35と、を同軸的に備えている。
小径部31の左右両端部を除く部分は円柱の一部を平面により切断した断面形状であり、その平面により切断された部位にはラック歯部32が形成されている。小径部31の左右両端部は互いに同軸をなす円柱形状であり、左端部の外周面はラック軸30の軸線を中心とする(凹凸のない)円筒面からなる第一外周部33により構成されている。
大径部35は小径部31と同軸をなす円柱形状であり、その外径は小径部31より大きく且つ右側部25の内径より僅かに小さい。大径部35の外周面にはねじ溝36が螺旋状に形成されている。さらに大径部35の外周面のねじ溝36より左側に位置する部位の外周面はラック軸30の軸線を中心とする(凹凸のない)円筒面からなる第二外周部37により構成されている。
さらにハウジング21の内部には、回転ナット41の外周側に位置する従動プーリ(図示略)が設けられている。この従動プーリは回転ナット41と同軸の筒状体であり、その内周面は回転ナット41の外周面に固定されている。従動プーリの外周面の一部には歯部が形成されている。
従動プーリの外周面の歯部とは異なる部位は、図示を省略した軸受を介して大径筒状部22の内周面に回転可能且つ左右方向にスライド不能に支持されている。従って、回転ナット41及び従動プーリは、ハウジング21に対してラック軸30の軸線まわりに相対回転可能である。
図示は省略してあるが、回転ナット41の内部にはねじ溝42の両端とそれぞれ連通し且つ各ボール43が移動可能な通路が形成されている。即ち、ねじ溝36とねじ溝42との間に形成された螺旋状の前記通路と、回転ナット41の内部に形成された当該通路と、により一つの環状通路が形成されている。従って、回転ナット41がラック軸30に対して相対回転すると、各ボール43が自転しながらこの環状通路内を循環する。
このように回転ナット41及びボール43が、ラック軸30と連係する周知のボールねじナット40を構成している。従って、回転ナット41がラック軸30に対して相対回転すると、ボール43を環状通路内で循環させながら、ラック軸30がハウジング21及び回転ナット41に対して左右方向にスライドする。
さらにボールねじナット40には、ボールねじナット40の回転動作を円滑にするためのグリース(図示略)が塗布されている。
電動モータ44の駆動プーリ及び従動プーリには、環状をなし且つ内周面に歯部を有するベルト(図示略)が掛け回されており、ベルトの歯部が駆動プーリ及び従動プーリと噛み合っている。このベルトは、その一部が第一貫通孔を通してハウジング21内に位置しており、ハウジング21内において従動プーリと噛み合っている。
電動モータ44の駆動プーリが回転すると、この回転力がベルトを介して従動プーリに伝わり、従動プーリ及び回転ナット41が回転出力軸よりも遅い速度で回転する。
一方、ハウジング21の第二内周部27には、ハウジング21と同軸の環状体であり且つ弾性材料によって形成された第二シール部材47が固定されている。図2乃至図4に示すように、第二シール部材47の内周部は僅かに弾性変形した状態でラック軸30の第二外周部37に水密状態で接触している。さらに第二シール部材47は第二外周部37に対して摺動可能である。
図1に示すように、ピニオンシャフト50には、棒状部材であるステアリングシャフト51の一端(下端)がユニバーサルジョイント52を介して接続されている。さらにステアリングシャフト51の他端(上端)にはステアリングホイール53が固定されている。
従って、車両10に乗車しているドライバーがステアリングホイール53を回転させると、この回転力がステアリングシャフト51及びユニバーサルジョイント52を介してピニオンシャフト50に伝わり、ピニオンシャフト50が自身の軸線まわりに回転する。するとピニオンシャフト50と噛み合っているラック軸30がハウジング21に対して左右方向に相対スライドするので、タイロッド18及びキャリアを介してラック軸30と連係している前輪15L、15Rの舵角が変化する。
ステアリングホイール53の回転位置が、反時計方向の最大操舵角よりも時計方向側の位置になると、大径部35(ねじ溝36)の一部が右側部25(第一内周部26)の内周側に位置する。
さらにステアリングホイール53の時計方向の操舵角が最大操舵角となったときに、ラック軸30は図4に示すように右側の移動限界位置に位置する。このときラック軸30のねじ溝36の略右半分が右側部25(第一内周部26)の内周側に位置する。
車両10に乗車しているドライバーが手でステアリングホイール53を一方向に回転操作すると、ピニオンシャフト50が回転しラック軸30がハウジング21に対して左右方向の一方向に相対スライドするので、タイロッド18及びキャリアを介してラック軸30と連係している前輪15L、15Rの舵角が変化する。
そのためラック軸30の全長(左右方向長)が短い場合であっても、ラック軸30にラック歯部32、ねじ溝36及び第二シール部材47が摺動する第二外周部37を、それぞれの全長を長くしながら形成することが可能である。
従って、ラック軸30の全長が短く且つ前輪15L、15Rの最大舵角を大きめに設定した場合(即ち、ラック軸30の左右方向のスライド可能距離が長い場合)であっても、ハウジング21の左右両端開口からハウジング21内に侵入した水分がボールねじナット40側に向かうおそれは小さい。そのため、ボールねじナット40に塗布したグリースが水分によって洗い流され、その結果、ボールねじナット40の動作が不円滑になったり、ボールねじナット40の耐久性が低下したりするおそれは小さい。
但し、一般的に車両10のハウジング21周囲の空間には様々な部材が設けられるため、これらの部材との干渉を避けるためにハウジング21の全長を短くしなければならない場合がある。しかしながらハウジング21の全長を短くした場合は、前輪15L、15Rの反時計方向の舵角が最大舵角となったときに、第二シール部材47がハウジング21の左端部からハウジング21の外側に脱落するおそれがある。換言すると、前輪15L、15Rの反時計方向の舵角が最大舵角となったときに、第二シール部材47がハウジング21の第二内周部27に接触しなくなり、その結果、水分が第二内周部27とラック軸30との間の環状空間を通ってボールねじナット40へ向かうおそれがある。
従って、前輪15L、15Rの舵角が最大舵角となったときに、第二シール部材47とラック軸30の第二外周部37との間を通って水分がボールねじナット40側に向かうおそれは小さい。
図5のときステアリング装置20’の容積V1’は最少値V1a’であり、図6のときステアリング装置20’の容積V1’は最大値V1b’となり、図5と図6の間の容積V1’の変化量はΔV1’(=V1b’−V1a’)である。
ラック軸30’の外径はその全長に渡って略一定である。換言すると、ラック軸30’のねじ溝36が形成された部位の外径は、第一外周部33が形成された部位の外径より大きくない。そのため、ステアリング装置20’の第一内周部26とラック軸30’(第一外周部33、ねじ溝36)との間に形成される環状空間の断面積A’は大きくなる。従って、図5と図6の間の容積V1’の変化量ΔV1’は大きい値となる。そのため、ラック軸30’が左右の移動限界位置の間を移動するときの第一シール部材45と第二シール部材47との間のハウジング21とラック軸30’との間に形成された環状空間(シール部材間空間)の容積の変化率(=ΔV1’/(V0+V1a’))は大きくなる。換言すると、シール部材間空間における気圧の変化率が大きくなる。
仮にラック軸30’のスライド動作に伴ってシール部材間空間における気圧が大きく減少すると、第一シール部材45及び第二シール部材47の外側の空気や水分が、第一シール部材45と第一内周部26との間及び第二シール部材47と第二外周部37との間を通り抜けてシール部材間空間に吸い込まれ易くなる。即ち、水分によってボールねじナット40に塗布したグリースが洗い流されるおそれが大きくなる。
従って、ステアリング装置20のシール部材間空間の気圧を減少させる方向にラック軸30がスライドしたときに、第一シール部材45及び第二シール部材47の外側の空気や水分が、第一シール部材45と第一内周部26との間及び第二シール部材47と第二外周部37との間を通り抜けてシール部材間空間に吸い込まれ難い。即ち、水分によってボールねじナット40に塗布したグリースが洗い流されるおそれは小さい。
そのためステアリング装置20におけるラック軸30が左右の移動限界位置の間を移動するときのシール部材間空間の容積の変化率(=ΔV1/(V0+V1a)は、ハウジング21に大径筒状部22が形成されていない場合と比べて小さい。
従って、ステアリング装置20は大径筒状部22が形成されていない場合と比べて、水分や空気が第一シール部材45と第一内周部26との間及び第二シール部材47と第二外周部37との間を通り抜けてシール部材間空間に吸い込まれ難い。
しかし本実施形態のハウジング21は、ボールねじナット40を設ける部位である大径筒状部22の径を大きくする一方で、大径筒状部22に隣接する左側部23及び右側部25の径を小さくしている。
そのため、ハウジング21の周囲に設けられる部材のレイアウトの自由度の低下を抑制しつつ、ハウジング21内にボールねじナット40を設けることを可能にしている。
例えば、ハウジング21の第一内周部26に固定した第一シール部材(上記実施形態の第二シール部材47と同一構造のシール部材)をラック軸30の第一外周部33に摺動可能に接触させ且つラック軸30の第二外周部37に固定した第二シール部材(上記実施形態の第一シール部材45と同一構造のシール部材)をハウジング21の第二内周部27に摺動可能に接触させてもよい。
Claims (3)
- 車体の幅方向である左右方向に延びる筒状ハウジングと、
前記ハウジング内に自身の軸線まわりに回転不能に挿入され、前記軸線方向にスライドすることにより車輪の操舵角を変化させ且つ前記軸線方向の位置が互いに異なる二か所にラック歯部とねじ溝とが形成されたラック軸と、
ステアリングホイールの回転力を前記ラック歯部に伝えることにより前記ラック軸をスライドさせるピニオンシャフトと、
前記ハウジングの内部に設けられ且つ電動モータの回転力を前記ねじ溝に伝えることにより前記ラック軸をスライドさせるボールねじナットと、
前記ねじ溝より前記ラック歯部側において、前記ラック軸の外周面と前記ハウジングの内周面の一方に固定され且つ他方に形成された前記軸線を中心とする円筒面にスライド自在に接触する第一シール部材と、
前記ねじ溝を挟んで前記ラック歯部とは反対側において、前記ラック軸の外周面と前記ハウジングの内周面の前記他方に固定され且つ前記一方に形成された前記軸線を中心とする円筒面にスライド自在に接触する第二シール部材と、
を備え、
前記第一シール部材が、前記ラック軸の外周面に前記ラック歯部と前記ねじ溝との間に位置させて形成された第一外周部に固定され且つ前記ハウジングの前記円筒面である第一内周部に対してスライド自在に接触し、
前記第二シール部材が、前記ハウジングの内周面に前記第一内周部とは位置をずらして形成された第二内周部に固定され且つ前記ラック軸の外周面に前記ねじ溝を挟んで前記ラック歯部とは反対側に位置させて形成された前記円筒面である第二外周部に対してスライド自在に接触する、
ステアリング装置において、
前記ラック軸が、前記ねじ溝が形成された円柱状の大径部と、前記大径部と同軸をなし前記大径部から延びる前記大径部より小径の円柱状の小径部と、を備え、
前記小径部の一部に前記ラック歯部が形成され、
前記小径部の前記ラック歯部が形成されていない部分であって前記ラック歯部に対して前記大径部側の部分である、前記小径部の端部に、前記小径部と同径の円筒面からなる前記第一外周部が形成され、
前記第一シール部材の外径が前記大径部より大きく、
前記ラック軸の前記ハウジングに対する相対位置が所定位置となったときに、前記大径部が前記第一内周部に対して内周側から対向する、
ステアリング装置。 - 請求項1に記載のステアリング装置において、
前記ハウジングの一部が、前記第一シール部材と前記第二シール部材との間に位置し且つ隣接部に比べて径が大きい大径筒状部によって構成された、
ステアリング装置。 - 請求項2に記載のステアリング装置において、
前記大径筒状部の内部に前記ボールねじナットが設けられた、
ステアリング装置。
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