JP6704170B2 - 水処理方法、水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光触媒粒子を用いた水処理方法、水処理装置およびプログラムに関する。
紫外線照射により酸化チタンが強い酸化力を示すことから、近年では、二酸化チタンの微粒子を光触媒として利用した水処理装置が提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1では、被処理水中に二酸化チタン等の微粒子を懸濁させて紫外線ランプの周囲を通過させることで殺菌処理を行える水処理装置について開示されている。
国際公開第2013/187028号
しかしながら、上記従来技術では、水処理後の水中に含まれる二酸化チタン微粒子等を分離、回収することについて記載されているものの、水処理装置を連続運転させた場合に水処理の効率が低下してしまうことに対する処理等に関しては検討されていない。
そのため、上記従来技術では、水処理の効率低下の原因を特定し、その原因に応じた水処理機能の適切な回復動作を行うことができないとう課題がある。
前記従来の課題を解決するために、本発明の一態様に係る水処理方法は、
不純物を処理する水処理装置を用いた水処理方法であって、
(a) 前記水処理装置を準備し、
前記水処理装置は、
光触媒粒子を含有するスラリー液を貯留する第1の槽と、
前記光触媒粒子に紫外光を照射する光源と、
流路と、
前記流路を介して前記第1の槽と接続された第2の槽と、
前記第一室を減圧する濾過ポンプと、
前記第1の槽における前記光触媒粒子の濃度を測定する触媒濃度測定部と、
前記第一室の圧力を測定する第1の圧力計と、
前記第二室の圧力を測定する第2の圧力計と、
空気を供給するコンプレッサーと、
を備え、
ここで、
前記第2の槽は、膜を具備し、
前記第2の槽は、第一室および第二室をその内部に具備し、
前記第一室が前記第二室に囲まれるように、前記膜が第一室および第二室の間の境界を形成しており、
前記膜の少なくとも一部は濾過膜から形成されており、
(b) 前記第1の槽に不純物を含む水溶液を導入し、
(c) 前記光源により前記光触媒粒子に紫外光を照射し、前記水溶液を、前記不純物が処理された第1処理済水にし、
(d) 第1の流量で前記コンプレッサーから前記第2槽に前記空気を供給し、かつ前記濾過ポンプにより前記第一室を減圧しながら、前記第1処理済水を前記膜で濾過し、前記第1処理済水を前記膜で留められる前記光触媒粒子と、前記膜を通過した第2処理済水とに分離し、ここで
前記第2処理済水は、前記光触媒粒子を含まず、かつ
前記第2処理済水は、前記第1室に含まれ、
(e) 第1の槽における前記光触媒粒子の濃度、前記第一室の圧力、および前記第二室の圧力を測定し、
(f) 前記光触媒粒子の濃度が第1の閾値以下であり、かつ、前記第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値より大きいという第1条件が充足されるかどうかを判定し、
(g) 前記第1条件が充足された場合には、前記第1流量以上の第2流量で前記コンプレッサーから前記第2の槽に前記空気を供給する
工程を具備する。
本発明の水処理方法等によれば、触媒濃度と膜間差圧とを測定することにより、水処理装置を連続運転させる際のエラーを効率的に判定し、適切な回復動作処理を行うことができる。
実施の形態に係る水処理装置の模式断面図を示す図 実施の形態における触媒濃度測定部の機能構成の一例を示すブロック図 実施の形態における回復動作処理部の機能構成の一例を示すブロック図 実施の形態における水処理装置の動作フローの概略を示す図 実施の形態における水処理装置の水処理の動作フローを示す図 実施の形態における水処理装置のエラー判定処理の詳細動作フローを示す図 実施の形態における水処理装置のエラーモードとその回復動作処理とを示す図 実施の形態における水処理装置内の触媒濃度と流量との関係を示す図 図8に示す関係を算出するために用いた関係式を示す図 濾過膜でのケーク層形成状態を示す図 実施の形態における水処理装置のエラーモード判定表を示す図 実施の形態における水処理装置のエラー判定フローの別の一例を示す図
(本発明の基礎となった知見)
水処理装置において、水処理の効率が低下する複数の要因がある。例えば、光触媒の劣化、光触媒の濾過膜への堆積などがある。本発明者らは、水処理装置が水処理を行っている間でも、水処理の効率の低下を抑制し、かつ複数の要因から水処理の効率低下を特定し、適切な改善処理(回復動作処理)を行う水処理装置を見出した。特許文献1には、水処理装置が水処理中に、水処理の効率が低下する複数の要因を決定する必要性については開示されていない。
(実施の形態)
[水処理装置1の構成]
図1は、本実施形態に係る水処理装置1の模式断面図である。図1に示す水処理装置1は、光反応槽2と、分離槽3と、触媒濃度測定部4と、圧力計5と、回復動作処理部6(不図示)と、流路7と、返送路8と、コンプレッサー9と、光源21と、濾過膜31と、循環ポンプ71と、濾過ポンプ81とを備える。
<光反応槽2>
光反応槽2は、図1に示すように、光源21と水位計22とを有する。また、光反応槽2は、汚染水導入口23と、流路7に接続されている第1の排出口24と、返送路8に接続されている第1の導入口25とを有する。光反応槽2は、第1の槽とも表記される。
本実施の形態では、光反応槽2は、光触媒粒子を含有するスラリー液を貯留する。また、光反応槽2は、例えばチューブポンプなどの導入ポンプ11を用いて汚染水導入口23から、不純物を含有するスラリー液すなわち汚染水が導入される。本明細書における不純物は、飲料水として、人に有害な物質を意味する。不純物は、例えば3価ヒ素または6価クロムを含む金属、医薬品または農薬に含まれる有機物または微生物を含む物質である。汚染水は不純物が溶解されているスラリー液である。
光触媒粒子は、例えば二酸化チタン、または、ゼオライトなどの粒子に結合されている二酸化チタンである。光触媒粒子は、光が照射されることで起こる光触媒反応によって汚染水に含まれる不純物を処理する。より具体的には、光触媒粒子は、光反応槽2に導入されるスラリー液(汚染水)に含有される不純物を処理して、スラリー液(汚染水)を第1処理済水にする。なお、第1処理済水は、光触媒粒子と処理された不純物とを含む水溶液であり、第1の排出口24から流路7に排出される。
ここで、光触媒粒子の光触媒反応について、詳細に説明する。二酸化チタンに紫外線の波長範囲を有する光が照射されると、二酸化チタンにおいて励起電子と正孔とが生成され、さらに正孔と水分子とが反応することで強い酸化力を持つOHラジカル(活性酸素)が生成される。そして、生成された励起電子や活性酸素は、不純物との酸化還元反応を引き起こすため、医薬品または農薬に含まれる有機物や微生物などの有害物質を分解することができ、有害金属を除去され易い状態に変化させることができる。有害金属を除去され易い状態に変化させる一例としては、生成された活性酸素により、3価ヒ素を5価ヒ素にして吸着され易い状態にしたり、生成された励起電子により6価クロムを3価クロムにして沈殿させたりすることが挙げられる。このようにして、光触媒粒子は、光が照射されることで起こる光触媒反応によって不純物を処理することができる。なお、有害金属は、除去され易い状態に変化された後(処理後)に、別の工程において吸着、沈殿などの方法によって除去される。
また、光反応槽2は、第1の導入口25から分離槽3の濃縮水すなわち第1処理済水から第2処理済水が分離されたスラリー液であって光触媒粒子の濃度が高まったスラリー液が導入(返送)される。
<光源21>
光源21は、例えば低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、エキシマランプ、キセノンランプ、太陽光、ブラックライト、またはLEDである。
本実施の形態では、光源21は、図1に示すように、光反応槽2の内部に配置され、光反応槽2の上面から下面まで続く円柱形状を有する。光源21は、例えば光触媒粒子に紫外光を照射する。より具体的には、光源21は、光反応槽2に含まれる光触媒粒子に、紫外線の波長範囲を有する光を出射する。紫外線の波長範囲は、例えば200nm以上400nm以下である。光源21は、単色光および連続光のいずれを出力しても良い。
なお、光源21は、光反応槽2の内部に配置される場合に限らない。光源21は、光反応槽2の外部に配置されてもよい。この場合、光源21は、光反応槽2の材料を透過して、光反応槽2の内部に位置する光触媒粒子に向かって光を出射できればよい。
<分離槽3>
分離槽3は、図1に示すように、濾過膜31と、濾過膜31で囲まれる第一室と濾過膜31で囲まれない第二室とを有する。より具体的には、第一室が第二室に囲まれるように、濾過膜31が第一室および第二室の間の境界を形成している。なお、第一室および第二室の間の境界の全てが、濾過膜31である必要は無く、少なくとも一部が濾過膜31であれば良い。分離槽3は、第2の槽とも表記される。また、分離槽3は、流路7と接続されている第2の導入口32と、返送路8と接続されている第2の排出口33と、処理後水排出口34とを有する。分離槽3は、第2の導入口32および流路7を介して、光反応槽2と接続されている。第1処理済水は、光反応槽2より流路7を介して、第2の導入口32から分離槽3に導入される。第二室は、第1の処理済水を貯留する。
濾過膜31は、例えば、中空糸膜または平膜などであり、上述した光触媒粒子よりも小さい径(直径)である複数の孔を有する。濾過膜31により、分離槽3の内部は、第一室と第二室とに分割される。
第一室は、分離槽3の内部の領域のうち濾過膜31に囲まれている領域であり、処理後水排出口34を有する。第二室は、分離槽3の内部の領域のうち第一室および濾過膜31を除く領域(濾過膜31で囲まれない領域)であり、第2の導入口32および第2の排出口33を有する。
濾過膜31は、濾過ポンプ81により第一室が減圧されることにより、第二室に貯留されている第1処理済水を、濾過膜31で留められる光触媒粒子と、濾過膜31を通過する第2処理済水であって光触媒粒子を含まない第2処理済水とに分離することができる。つまり、第1処理済水を濾過膜31で濾過することにより、濾過膜31で光触媒粒子が留められるので、第一室には濾過膜31を通過した光触媒粒子を含まない第2処理済水が貯留される。第一室に貯留された第2処理済水は、さらに濾過ポンプ81により第一室が減圧されることにより、処理後水排出口34から、水処理装置1の外部に処理後水として排出される。なお、分離槽3の第二室には、濾過膜31で光触媒粒子が留められるので、光触媒粒子の濃度が高まるスラリー液(濃縮水)が貯留されることになる。そのため、分離槽3では、第2の排出口33から返送路8に、濃縮水すなわち第1処理済水から第2処理済水が分離されたスラリー液であって光触媒粒子の濃度が高まったスラリー液を排出(返送)する。
このように、分離槽3では、濾過膜31を用いた濾過を行うことにより、第1処理済水から光触媒の粒子を含まない第2処理済水を取り出すことができる。より具体的には、分離槽3では、濾過膜31を第二室に貯留された第1処理済水中に浸漬させた状態で、濾過ポンプ81で濾過膜31の内側(第一室)を減圧することで、光触媒粒子を含まない第2処理済水を第一室に吸引することができる。第1処理済水に含まれる光触媒粒子の粒径が、濾過膜31の孔の直径よりも大きいので、光触媒粒子は濾過膜31を透過できないからである。
<流路7および返送路8>
光反応槽2と分離槽3とは、上述したように流路7および返送路8を介して接続されている。
より具体的には、流路7は、光反応槽2の第1の排出口24と、分離槽3の第2の導入口32とを接続する。また、流路7には、後述する循環ポンプ71と循環流量計72とが配置されている。流路7では、循環ポンプ71により、光反応槽2の第1の排出口24から排出された第1処理済水を、分離槽3の第2の導入口32まで輸送される。
返送路8は、光反応槽2の第1の導入口25と、分離槽3の第2の排出口33とを接続する。分離槽3の水位は光反応槽2の水位より高くなるように調整されているので、返送路8を通じて、分離槽3の第2の排出口33から排出された濃縮水が光反応槽2の第1の導入口25まで輸送される。
<循環ポンプ71>
循環ポンプ71は、流路7に配置され、光反応槽2の第1の排出口24から排出された第1処理済水を分離槽3の第2の導入口32に導入する。循環ポンプ71は、例えば、チューブポンプである。チューブポンプは、公知のポンプであり詳細な説明は省略するが、弾力性を有するチューブをローラでしごいて液体を押し出すことができる。
<濾過ポンプ81>
濾過ポンプ81は、処理後水排出口34に接続されている流路に配置され、例えば、チューブポンプである。
濾過ポンプ81は、第一室を減圧することにより、第1処理済水に含有される光触媒粒子を濾過膜31に留まらせ、かつ、第1処理済水のうち光触媒粒子を含まない第2処理済水に濾過膜31を通過させる。具体的には、濾過ポンプ81は、濾過膜31の内側(第一室)を減圧することで、分離槽3の第二室に貯留される第1処理済水を濾過膜31で濾過した第2処理済水を第一室に吸引する。また、濾過ポンプ81は、第一室を減圧し続けていることから、第1室に貯留された第2処理済水は、処理後水排出口34から、水処理装置1の外部に処理後水として排出される。
本実施の形態では、濾過ポンプ81は、処理後水排出口34から排出される処理後水(第2処理済水)の流量が一定になるように圧力を制御する。ここで、例えば、濾過ポンプ81は、濾過ポンプ制御部を有し、濾過ポンプ制御部は、処理後水排出口34に接続されている流路に配置され、第2処理済水を排出する際の流量を測定する濾過流量計82から流量の情報を受け付け(取得し)、流量が一定になるように、自身(濾過ポンプ81)を制御するとしていてもよい。
<コンプレッサー9>
コンプレッサー9は、空気を供給する。本実施の形態では、コンプレッサー9は、運転中、光反応槽2および分離槽3に向けて、第1の流量または第2の流量で、空気を供給する。ここで、第1の流量及び第2の流量は、単位時間当たり流量(L/min)を意味する。第2の流量は、第1の流量よりも少なくとも大きければ良い。第1の流量及び第2の流量は、水処理の量など依存して決定される。第1の流量の例は、4L/minであり、第2の流量の例は、8L/minである。第1の流量及び第2の流量の詳細は後述される。供給された空気により、光反応槽2および分離槽3の内部に貯留されたスラリー液を撹拌することができる。また、コンプレッサー9は、分離槽3の濾過膜31に空気を供給することができる。
<触媒濃度測定部4>
図2は、本実施の形態における触媒濃度測定部4の機能構成の一例を示すブロック図である。
触媒濃度測定部4は、図1に示すように、光反応槽2に取り付けられ、スラリーの濃度すなわち光反応槽2における光触媒粒子の濃度を測定する。
本実施の形態では、触媒濃度測定部4は、図2に示すように、濃度測定用光源41と、照度計42と、算出部43とを備える。触媒濃度測定部4は、光反応槽2のスラリー液の一部が流入しており、濃度測定用光源41および照度計42は、流入するスラリー液を介して対向して配置される。触媒濃度測定部4は、濃度測定用光源41を、照度計42に向けて光を照射することにより、照度計42に、透過光の強度を測定する。
算出部43は、所定の濃度決定基準を参照し、照度計42で測定された透過光の強度を用いて、光反応槽2中のスラリーの濃度すなわち光反応槽2における光触媒粒子の濃度を算出する。所定の濃度決定基準の一例は、吸光度と濃度とを対応付けた関係式またはテーブルである。この場合、算出部43は、透過光の強度と濃度測定用光源41が出力した光の強度とを用いて吸光度を算出することができるので、算出部43は、濃度決定基準に含まれる濃度であって算出した吸光度に対応する濃度を算出することができる。また、所定の濃度決定基準のその他の例は、透過光の強度と濃度とを対応付けた関係式またはテーブルである。この場合、算出部43は、濃度決定基準に含まれる濃度であって、照度計42で測定された透過光の強度に対応する濃度を算出することができる。
ランベルト・ベールの法則によると、媒質を透過した後の光の強度Iは、以下の(式1)で表される。そのため、媒質を透過した後の光の強度Iを測定することによって、媒質のモル濃度を知ることができる。つまり、ランベルト・ベールの法則によれば、照度計42で測定された透過光の強度を測定することによって、光反応槽2における光触媒粒子の濃度を算出することができる。
I=I・exp(−εcl) (式1)
ここで、媒質に入射する前の光の強度I、モル吸光度係数ε、媒質のモル濃度c、媒質の長さlである。
<圧力計5>
圧力計5は、例えば第1の圧力計および第2の圧力計に該当し、第一室の圧力および第二室の圧力を測定する。本実施の形態では、圧力計5は、図1に示すように、濾過膜31と濾過ポンプ81の間の流路に配置され、第一室の圧力および第二室の圧力の差すなわち濾過膜31にかかる圧力(膜間差圧)を測定する。ここで、圧力計5は、例えば差圧計であり、大気圧との差をモニターする。これは、第二室は大気開放されているので、圧力は大気圧とほぼ等しいからである。例えば大気圧が100kPa、第一室の圧力が90kPaとすると10kPaの膜間差圧で濾過膜31は濾過ができることになる。なお、詳細は後述するが、濾過膜31が劣化すると、濾過をするために、第一室の圧力を80kPaまで下げて20kPaの膜間差圧を生じさせることが必要になる。
<回復動作処理部6>
図3は、本実施の形態における回復動作処理部6の機能構成の一例を示すブロック図である。
回復動作処理部6は、圧力計5および触媒濃度測定部4と有線または無線で接続され、圧力計5および触媒濃度測定部4それぞれの測定結果を取得することができる。そのため、回復動作処理部6は、図1に示す水処理装置1に取り付けられるとしてもよいし、水処理装置1と離れた位置に設置されるとしてもよい。
本実施の形態では、回復動作処理部6は、図3に示すように、判定部61と、記憶部62と、出力部63とを備える。
<判定部61>
判定部61は、記憶部62に記憶されている判定基準を参照する。判定部61は、触媒濃度測定部4で測定された光触媒粒子の濃度、および圧力計5で測定された第一室の圧力および第二室の圧力の差を取得する。
判定部61は、取得した光触媒粒子の濃度および第一室の圧力および第二室の圧力の差に基づいて、水処理装置1のエラーモードを判定し、回復動作処理を行うかを判定する。具体的には、判定部61は、判定基準を参照して、取得した光触媒粒子の濃度が第1の閾値より高いか否かを判定し、かつ、取得した第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値よりも低いか否かを判定し、エラーモードに該当するかを判定する。ここで、第1の閾値は、光反応槽2での汚染水の処理効率の観点から、例えば光反応槽2の光触媒粒子の初期の濃度の半分(0.5倍)程度に設定してもよい。また、第2の閾値は、濾過ポンプ81の消費電力や安全性の観点を考慮して、第一室の初期の圧力値の2倍程度に設定してもよい。
判定部61は、例えば、光反応槽2の光触媒粒子の濃度が第1の閾値以下であり、かつ、分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値より大きいと判定した場合には、コンプレッサー9が濾過膜31に対して空気を供給する動作信号をコンプレッサー9に対して出力する。ここで、判定部61は、光反応槽2の光触媒粒子の濃度が第1の閾値以下であり、かつ、分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値より大きいと判定した場合、さらに、所定期間後の光反応槽2の光触媒粒子の濃度が第1の閾値以下であり、かつ、所定期間後の分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値より大きいと判定したときに、コンプレッサー9が濾過膜31に対して空気を供給する動作信号をコンプレッサー9に対して出力するとしてもよい。また、判定部61は、メモリに記憶される第1の流量及び第2の流量を参照して、コンプレッサー9に出力する動作信号を決定しても良い。
また、判定部61は、例えば、取得した光反応槽2の光触媒粒子の濃度および分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差に基づいて、光触媒粒子の交換に関する情報または濾過膜31の再生に関する情報を出力すべきかどうかを判定するとしてもよい。なお、判定部61は、第1時間および当該第1時間から所定時間後の第2時間において取得した光触媒粒子の濃度および第一室の圧力および第二室の圧力の差に基づいて、光触媒粒子の交換に関する情報または濾過膜31の再生に関する情報を出力すべきかどうかを判定してもよい。
より具体的には、判定部61は、取得した光反応槽2の光触媒粒子の濃度が第1の閾値以下であり、かつ、分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値以下であると判定した場合には、光触媒粒子の交換が必要であり、光触媒粒子の交換に関する情報を出力すべきと判定してもよい。この場合、判定部61は、出力部63に、光触媒粒子の交換に関する情報を出力させる。また、判定部61は、取得した光反応槽2の光触媒粒子の濃度が第1の閾値より大きく、かつ、分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値より大きいと判定した場合には、濾過膜31の再生が必要であり、濾過膜31の再生に関する情報を出力すべきと判定してもよい。この場合、出力部63は、濾過膜31の再生に関する情報を出力させる。
<記憶部62>
記憶部62は、判定部61の判定基準を記憶する。なお、記憶部62は、回復動作処理部6すなわち水処理装置1に備えられる場合に限らず、水処理装置1の外部にあるとしてもよい。
<出力部63>
出力部63は、光触媒粒子の交換に関する情報または濾過膜31の再生に関する情報を出力する。本実施の形態では、出力部63は、判定部61の判定結果に応じて、判定部61が出力すべきと判定した光触媒粒子の交換に関する情報または濾過膜31の再生に関する情報を出力する。ここで、出力部63は、例えばディスプレイまたはスピーカである。つまり、出力部63は、表示または音声により、光触媒粒子の交換に関する情報または濾過膜31の再生に関する情報を表示または発音する。
[水処理装置1の動作]
次に、以上のように構成された水処理装置1の動作について説明する。
<水処理のフロー>
まず、図4および図5を用いて、水処理装置1の水処理フローについて、説明する。
図4は、本実施の形態における水処理装置1の動作フローの概略を示す図である。図5は実施の形態における水処理装置の水処理フローの詳細動作を示す図である。
まず、水処理装置1が準備される。具体的には、水処理装置1の使用者により購入されることを意味する。
次に、光反応槽2および分離槽3に光触媒粒子を含有するスラリー液が投入される(S1)。スラリー液が投入されると、コンプレッサー9を運転し、光反応槽2および分離槽3に空気を送り、スラリー液を撹拌する。ここで、コンプレッサー9は、光反応槽2および分離槽3に向けて、第1の流量で、空気を送る。続いて、循環ポンプ71をONにし、スラリー液を光反応槽2の内部で循環させる。また、光源21をONにし、汚染水が光反応槽2に導入された際にすぐに光触媒による酸化還元反応が発生するようにスタンバイする。
次に、光反応槽2に、汚染水が導入される(S2)。具体的には、汚染水は、例えば汚染水を貯留する外部の容器から光反応槽2の汚染水導入口23に、導入ポンプ11により導入される。
次に、水処理装置1は、光源21がONであり光反応槽2に貯留するスラリー液に紫外線が照射されているので、汚染水に含まれる不純物を処理する水処理を行う(S3)。より詳細には、図5に示すように、まず、水処理装置1は、光源21により光反応槽2の光触媒粒子に紫外光を照射し、光触媒粒子の光触媒反応により、光反応槽2に導入された不純物を含有する汚染水を、不純物を処理した第1処理済水にする(S31)。第1処理済水は、循環ポンプ71によって分離槽3に送られる。続いて、水処理装置1は、濾過ポンプ81により第一室が減圧されることにより、光反応槽2から排出され分離槽3に導入された第1処理済水を、濾過膜31で留められる光触媒粒子と、濾過膜31を通過する第2処理済水であって光触媒粒子を含まない第2処理済水とに分離する(S32)。続いて、水処理装置1は、第2処理済水を処理後水として水処理装置1の外部に排出する(S33)。分離槽3に残される光触媒粒子の濃度が高まったスラリー液(濃縮水)は返送路8を通って光反応槽2へ返送される。なお、ステップS31〜S33の処理の詳細は上述したのでここでの説明は省略する。
次に、水処理装置1は、回復動作処理が必要かを判定する(S4)。
ステップS4において、回復動作処理が必要でないと判定されれば(S4でNo)、ステップS2の処理に戻る。なお、この場合、ステップS2およびステップS3の処理を止めることなく継続させることで、連続的な水処理を行うことができる。
一方、ステップS4において、回復動作処理が必要であると判定されれば(S4でYes)、回復動作処理を行う(S5)。ステップS4のエラー判定処理は、上述した判定部61が行う。
<エラー判定処理と回復動作処理>
次に、図6および図7を用いて、図4に示すステップS4の水処理装置1のエラー判定処理とステップS5に示す回復動作処理の詳細動作フローについて説明する。
図6は、本実施の形態における水処理装置1のエラー判定処理の詳細動作フローを示す図である。図7は、本実施の形態における水処理装置1のエラーモードとその回復動作処理とを示す図である。
ステップS4において、図6に示すように、まず、水処理装置1は、光反応槽2における光触媒粒子の濃度を測定し(S41)、分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差すなわち濾過膜31にかかる圧力(膜間差圧)を測定する(S42)。なお、ステップS41とステップS42との処理の順は反対でも同時でも構わない。
次に、水処理装置1は、光反応槽2の光触媒粒子の濃度、および、分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差に基づいて、水処理装置1のエラーモードを判定する(S43)。そして、エラーモード1〜3に該当する場合には(S44でYes)、回復動作処理が必要と判定し(図4のS4でYes)、エラーモードに応じた回復動作処理を行う(S5)。一方、エラーモード1〜3に該当しない場合には(S44でNo)、水処理装置1は、運転を継続する(S45)。
ここで、図7を用いて、エラーモード1〜エラーモード3および回復動作処理について説明する。図7では、ステップS41において測定した光反応槽2の光触媒粒子の濃度をc、ステップS42で測定した分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差(膜間差圧)を△pとも記載している。また、第1の閾値をVctとし、第2の閾値をVptとも記載している。
図7に示すように、エラーモード1は、光反応槽2の光触媒粒子の濃度(c)が第1の閾値より大きい(c>Vct)かつ、分離槽3の第一室の膜間差圧(△p)が第2の閾値より大きい(△p>Vpt)と判定した場合に該当する(条件1に相当)。エラーモード1の場合、水処理装置1は、濾過膜31の交換または再生を警告する旨の動作信号を出力部63に出力する。そして、ステップS5において、出力部63は、回復動作処理として、濾過膜31の交換または再生に関する情報を出力する。なお、水処理装置1は運転を継続する。
エラーモード2は、光反応槽2の光触媒粒子の濃度(c)が第1の閾値以下(c≦Vct)であり、かつ、分離槽3の第一室の膜間差圧(△p)が第2の閾値以下(△p≦Vpt)と判定した場合に該当する(第3条件に相当)。エラーモード2の場合、水処理装置1は、光触媒粒子の交換または再生を警告する旨の動作信号を出力部63に出力する。そして、ステップS5において、出力部63は、回復動作処理として、光触媒粒子の交換または再生に関する情報を出力する。なお、この情報を出力後、水処理装置1は運転を停止する。
エラーモード3は、光反応槽2の光触媒粒子の濃度(c)が第1の閾値以下(c≦Vct)であり、かつ、分離槽3の第一室の膜間差圧(△p)が第2の閾値より大きい(△p>Vpt)と判定した場合に該当する(第4条件に相当)。エラーモード3の場合、水処理装置1は、コンプレッサー9に濾過膜31に向けて空気を供給する動作信号を出力する。そして、ステップS5において、コンプレッサー9は、回復動作処理として、間欠動作を実行する。すなわち、コンプレッサー9は、分離槽3の濾過膜31に向けて、空気を一定期間ごとに供給する。なお、コンプレッサー9の回復動作処理の間、濾過ポンプ81は運転を止める。このとき、コンプレッサー9から濾過膜31に供給される空気の流量の例は、第1の流量である。また、濾過ポンプ81の運転停止中は、導入ポンプ11も運転を止める。これにより水処理装置1に貯留するスラリー液の総量が変化することを防ぐ。そして、所定の時間が経過したら導入ポンプ11および濾過ポンプ81の運転を再開する。
または、コンプレッサー9は、分離槽3の濾過膜31に向けて、第2の流量で、空気を供給し、かつ濾過ポンプ81は、第一室を減圧する。言い換えると、濾過ポンプ81は運転を停止しない。第2の流量は、第1の流量(上述S3)よりも大きい。S5に示す回復動作時に供給される流量は、図5に示す水処理時に供給される流量よりも大きい。これにより、ケーク層を除去する効果を向上させる。
エラーモード0は、エラーモード1〜エラーモード3に該当しない場合で、エラーモードではない場合に該当する。より具体的には、光反応槽2の光触媒粒子の濃度(c)が第1の閾値より大きい(c>Vct)であり、かつ、分離槽3の第一室の膜間差圧(△p)が第2の閾値以下(△p≦Vpt)と判定した場合に該当する。この場合、水処理装置1は、回復動作処理を行わず、運転を継続する。
<触媒濃度と流量との関係>
本実施の形態の水処理装置1は、光触媒粒子をスラリー液に分散させた状態で、光触媒粒子に励起光を照射する。これにより、光触媒を装置の側壁などに固定して使う方式に比べ、10倍以上の高い反応効率が得られる。
水処理装置1内に分散させる光触媒粒子は濃度が低くなると光触媒反応の発生数が減り反応効率が悪化してしまう。一方で、水処理装置1内に分散させる光触媒粒子は濃度が高くなりすぎてもスラリー液の光透過率が低下することにより反応効率が悪化する。したがって、水処理装置1内の水量を一定にするために、導入ポンプ11による流量(導入流量)、循環ポンプ71による流量(循環流量)および濾過ポンプ81による流量(濾過流量)には満たすべき関係がある。以下それについて図8および図9を用いて説明する。
図8は、本実施の形態における水処理装置1内の触媒濃度と流量との関係を示す図である。図9は、図8に示す関係を算出するために用いた関係式を示す図である。
動作中の水処理装置内の水量を一定にするために、導入ポンプ11による流量v1と濾過ポンプ81による流量v3は等しくする必要がある(v1=v3)。分離槽3から光反応槽2への循環ポンプ71による流量v4は、v4=v2−v3≧0である。なお、図1に示すように、導入ポンプ11による流量v1は、導入流量計12で計測され、濾過ポンプ81による流量v3は、濾過流量計82で計測され、循環ポンプ71による流量v4は、循環流量計72で計測される。
ここで、水処理装置1内全体の光触媒濃度をn、光反応槽2の光触媒濃度をn1、分離槽3の光触媒濃度をn2とする。水処理装置1内全体の光触媒濃度は一定であること、および、定常状態では光反応槽2と分離槽3の濃度変化は無いことから、下記の(式2)および(式3)が成立する。なお、(式2)および(式3)では、光反応槽2および分離槽3のそれぞれ水量は同じであることを仮定している。
n1+n2=2n (式2)
v2・n1=(v2−v3)・n2 (式3)
ここで、(式2)、(式3)から、n1およびn2について、下記の(式4)、(式5)、(式6)が得られる。
n1=2(a−1)/(2a−1)・n (式4)
n2=2a/(2a−1)・n (式5)
a=v2/v3≧1 (式6)
(式4)〜(式6)から、水処理装置1の処理量を増やすためには、濾過ポンプ81による流量v3(濾過流量)を大きくする必要があるが、光反応槽2の触媒濃度n1を一定に保つためには、循環ポンプ71による流量v2(循環流量)も同じ割合で大きく必要があることがわかる。
光反応槽2では、上述したように、光源21から二酸化チタンなどの光触媒粒子に紫外光が照射され、OHラジカルなどが発生するので、汚染物質の処理(分解除去)ができる。そして、汚染物質が光反応槽2に存在する滞留時間が長いほど光源21からの光照射による分解除去率が高い。しかし、水処理装置1の処理量を増やす際に、循環ポンプ71による流量v2(循環流量)を大きくすると、光反応槽2での滞留時間が短くなり、分解除去率が低下する。これらを鑑みて、本実施の形態の水処理装置1では、図8に示す流量比a(=v2/v3)が2.5付近となるように設定されている。
なお、上述した光反応槽2の光触媒濃度n1は、1g/L程度に設定される。
(本発明の基礎となった知見)
以下、上述したエラーモード1〜3およびこれらエラーモード1〜3に対応する回復動作処理を得るための基礎になった知見について説明する。
水処理装置1が継続して水処理する場合、水処理の効率が低下する様々な原因がある。以下の3つが水処理の効率が低減する原因の例である。
(A)光触媒粒子が凝集して光反応槽2の底面に溜まること。この場合、底面に溜まった光触媒粒子に応じて、光反応槽2の触媒粒子の濃度(c)は低減する。また、底面に溜まった光触媒粒子は、光触媒反応に寄与しない。したがって、光触媒粒子が凝集して光反応槽2の底面に溜まる場合、光触媒反応による汚染水に含まれる不純物の分解除去率が悪化するので、水処理の効率は低減する。なお、光触媒粒子が凝集して光反応槽2の底面に溜まることは、光反応槽2の触媒粒子の濃度(c)は低減したことにより切り分けることができる。
(B)濾過膜31の孔に、第1処理済水に含まれる固体が詰まること。これにより、濾過膜31は、液体を通過させしづらくなり、第1処理済水から光触媒粒子を分離する能力が低減する。したがって、濾過膜31の孔に、第1処理済水に含まれる固体が詰まる場合、水処理の効率は低減する。なお、濾過膜31の孔に固体が詰まることは、濾過膜31の膜間差圧(分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差)が上がったことにより切り分けることができる。
(C)濾過膜31の表面に、光触媒粒子の堆積層(ケーク層)が形成されること。これにより、濾過膜31は、液体を通過させづらくなる。また、形成される光触媒粒子の堆積層(ケーク層)に応じて、分離槽3の光触媒粒子の濃度が低減するので、光反応槽2に返送する光触媒粒子の数が低減し、光反応槽2の触媒粒子の濃度(c)は低減する。したがって、濾過膜31の表面に、光触媒粒子の堆積層(ケーク層)が形成される場合、光反応槽2の触媒粒子の濃度(c)は低減し、光触媒反応による汚染水に含まれる不純物の分解除去率が悪化するので、水処理の効率は低減する。
このように、水処理の効率低下の原因は、上述の(A)〜(C)の3つの原因が考えられるが、これらの原因(A)〜(C)は、光反応槽2の光触媒粒子の濃度(c)だけでは切り分けることができない。そのため、本実施の形態では、光反応槽2の光触媒粒子の濃度(c)に加えて、濾過膜31の膜間差圧(分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差)を利用して切り分ける。以下、では、原因(C)も、濾過膜31の膜間差圧(分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差)を利用して切り分けられることについて説明する。
図10は、濾過膜でのケーク層形成状態を示す図である。
水処理装置1では、濾過の進行とともに、濾過膜31の表面にケーク層と呼ばれる触媒粒子の堆積層が形成される。ケーク層が成長すると、濾過抵抗が増すため、所定の濾過流量を得るために必要な濾過ポンプ81のポンプパワーは増加する。
単位面積当たりの濾過速度である濾過流束Jは、膜間差圧△p、液の粘性η、膜抵抗Rm、ケーク抵抗Rcを用いて、次の(式7)のように表すことができる。
J=△p/η(Rm+Rc) (式7)
本実施の形態の濾過ポンプ81では、上述したように濾過流束Jが一定になるように制御される。この場合、液の粘性η、および、膜抵抗Rmは、水処理の前後において一定である。よって、圧力計5で測定される膜間差圧△pにより、ケーク抵抗Rcが求められる。
また、ケーク抵抗Rcは、ケーク層の厚さδcに比例して大きくなるので、濾過膜31の表面にケーク層が形成されると、濾過流束Jが低下する。そのため、濾過流束Jを一定の値で維持するためには、膜間差圧△pを大きくすることが必要になる。このようにして、光反応槽2の光触媒粒子の濃度(c)に加えて、濾過膜31の膜間差圧(分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差)を利用することで、原因(C)すなわち濾過膜31の表面に、光触媒粒子の堆積層(ケーク層)が形成されたことが切り分けられる。つまり、本実施の形態の水処理装置1では触媒濃度および膜間差圧を測定することにより、濾過膜31に形成されるケーク層の状態を知ることができる。なお、濾過ポンプ81のポンプパワーを増やすと電力効率が悪化してしまう。つまり、濾過流束Jを一定に保っている場合、膜間差圧△pが低いほど電力効率が良いことを意味する。
また、形成されたケーク層は、濾過膜31に振動を加えることや、濾過膜表面に流れを発生させることで、濾過膜31の表面から剥がれ落とすことができる。スラリー中に浸漬した濾過膜31の場合、空気による撹拌でケーク層を剥がすことがよく知られている。濾過膜31とケーク層の間の吸引力を低下させるために、濾過ポンプ81を定期的に止める間欠運転(間欠動作)はよく知られた方法であるが、濾過ポンプ81が止まっている間は処理ができなくなるため、水処理の効率が低下してしまう。そのため、水処理効率が低下し、かつ、原因(C)がエラーモードとして特定できた際に、濾過膜31のケーク層が剥がれやすい状態を作るための回復動作処理としてコンプレッサー9に、分離槽3の内部にエアーを発生させる動作を間欠的に行わせる(間欠動作を行わせる)。それにより、回復動作処理に伴う水処理の効率低下を少なくすることができる。なお、コンプレッサー9の回復動作処理の間、濾過ポンプ81は運転を止める。また、濾過ポンプ81の運転停止中は、導入ポンプ11も運転を止める。これにより水処理装置1に貯留するスラリー液の総量が変化することを防ぐことができる。そして、所定の時間が経過したら導入ポンプ11および濾過ポンプ81は、運転を再開する。
一方、上述した原因(B)すなわち、濾過膜31の孔に、第1処理済水に含まれる固体が詰まる場合(目詰まりを起す場合)、上記の(式7)における膜抵抗Rmが大きくなり、膜間差圧△pが上昇する。この場合、間欠運転をしても目詰まりは解決されない。そのため、膜抵抗Rmを下げるためには薬品などを用いた膜洗浄をおこなう必要がある。したがって、本実施の形態の水処理装置1では、水処理効率が低下し、かつ、原因(B)がエラーモードとして特定できた際に、回復動作処理として、光触媒粒子の交換または再生に関する情報を出力する。
また、上述した原因(A)すなわち、光触媒粒子の状態が変化し、凝集などにより光触媒粒子が沈降しやすくなると、光触媒粒子が水処理装置1の下部に溜まってしまう。つまり、原因(A)が発生すると、水処理装置1の内部を循環する光触媒粒子の濃度が低下してしまう。この場合も、間欠運転をしても光触媒粒子の濃度低下は解決されない。そのため、光触媒粒子を交換または再生する必要がある。したがって、本実施の形態の水処理装置1では、水処理効率が低下し、かつ、原因(A)がエラーモードとして特定できた際に、回復動作処理として、濾過膜31の交換または再生に関する情報を出力する。
このように、水処理装置1を連続運転させる際には複数のエラーモードが想定され、これらのエラーモードは、触媒濃度および膜間差圧を測定することによって判定できる。以下、図11を用いて触媒濃度と膜間差圧の結果とエラーモード判定の関係を説明する。
図11は、本実施の形態における水処理装置1のエラーモード判定表を示す図である。
すなわち、光反応槽2の光触媒粒子の触媒濃度(c)が、第1の閾値より大きい(c>Vct)であり、かつ、分離槽3の第一室の膜間差圧(△p)が第2の閾値以下(△p≦Vpt)と判定した場合、水処理装置1は正常に運転している(回復動作処理は必要でない)と判定できる(図7のエラーモード0に該当)。
光反応槽2の光触媒粒子の触媒濃度(c)が第1の閾値より大きい(c>Vct)かつ、分離槽3の第一室の膜間差圧(△p)が第2の閾値より大きい(△p>Vpt)と判定した場合、第1処理済水に含まれる固体が濾過膜31の孔に詰まり、濾過膜31に目詰まりを起こし、膜の交換または再生が必要になると判定できる(図7のエラーモード1に該当)。
光反応槽2の光触媒粒子の触媒濃度(c)が第1の閾値以下(c≦Vct)であり、かつ、分離槽3の第一室の膜間差圧(△p)が第2の閾値以下(△p≦Vpt)と判定した場合、光触媒粒子が水処理装置1の下部に沈降し、触媒の交換または再生が必要になると判定できる(図7のエラーモード2に該当)。
光反応槽2の光触媒粒子の触媒濃度(c)が第1の閾値以下(c≦Vct)であり、かつ、分離槽3の第一室の膜間差圧(△p)が第2の閾値より大きい(△p>Vpt)と判定した場合、ケーク層の成長が進んでおり、ケーク層を剥がす回復動作処理が必要になると判定できる(図7のエラーモード3に該当)。
[効果等]
以上の説明で明らかなように、本発明の実施の形態における水処理装置によれば、触媒濃度と膜間差圧とを測定することにより、水処理装置を連続運転させる際のエラーを効率的に判定し、連続使用時に水処理効率を維持するためには光触媒粒子の濃度を一定に維持することが必要ための適切な処置をおこなうことが可能になる。
つまり、本実施の形態の水処理装置1は、流動床の光触媒粒子により汚染水を浄化する光反応槽2と、濾過膜31により第1処理済水と光触媒粒子を分離する分離槽3を備え、濾過膜31にかかる圧力差を測定する機構と、光触媒粒子を含有するスラリー液の光透過率を測定する機構とによる、2種類の測定結果から、水処理装置1のエラーモードを判定し、適切な回復動作処理を行う。したがって、触媒濃度と膜間差圧とを測定することにより、水処理装置1を連続運転させる際のエラーを効率的に判定し、適切な回復動作処理を行うことができる。
なお、図6のステップS44において、水処理装置1は、光反応槽2の光触媒粒子の濃度、および、分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差に基づいて、すなわち、一度の測定値に基づいて、水処理装置1のエラーモードを判定するとして説明したが、それに限らない。第1の閾値および第2の閾値の設定によっては、一度の測定値では、図7に示すエラーモード1〜エラーモード3に正しく切り分けられない可能性もある。その場合には、図12に示すように、所定期間に再度測定した測定値も考慮して、二度の測定値に基づいて、水処理装置1のエラーモードを判定すればよい。以下、図12を用いて具体的に説明する。
図12は、本実施の形態における水処理装置のエラー判定フローの別の一例を示す図である。なお、図6と同様の要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
S44Aにおいて、水処理装置1は、光反応槽2の光触媒粒子の濃度、および、分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差に基づいて、水処理装置1のエラーモードを判定する。
一方、S44Aにおいて、エラーモード1〜3に該当する場合には(S44AでYes)、例えば30分または1時間などの所定期間後にステップS46〜ステップS49の処理を行う。すなわち、水処理装置1は、所定時間経過後、再度、光反応槽2における光触媒粒子の濃度を測定し(S46)、所定時間経過後、再度、分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差すなわち濾過膜31にかかる圧力(膜間差圧)を測定する(S47)。なお、ステップS46とステップS47との処理の順は反対でも同時でも構わない。続いて、水処理装置1は、光反応槽2の光触媒粒子の濃度、および、分離槽3の第一室の圧力および第二室の圧力の差に基づいて、水処理装置1のエラーモードを判定する(S48)。そして、水処理装置1は、エラーモード1〜3に該当する場合には(S49でYes)、回復動作処理が必要と判定し(図4のS4でYes)、図7に示したようなエラーモードに応じた回復動作処理を行う(S5)。
なお、S44AまたはS48において、エラーモード1〜3に該当しない場合には(S44AまたはS49でNo)、図6と同様に、水処理装置1は、運転を継続する(S45)。
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る水処理方法および水処理装置1について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
例えば、上記の実施の形態において、ユニット、デバイスの全部又は一部、又は図2および図3に示されるブロック図の機能ブロックの全部又は一部は、半導体装置、半導体集積回路(IC)、又はLSI(large scale integration)を含む一つ又は一つ以上の電子回路によって実行されてもよい。LSI又はICは、一つのチップに集積されてもよいし、複数のチップを組み合わせて構成されてもよい。例えば、記憶素子以外の機能ブロックは、一つのチップに集積されてもよい。ここでは、LSIやICと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(very large scale integration)、若しくはULSI(ultra large scale integration) と呼ばれるかもしれない。LSIの製造後にプログラムされる、Field Programmable Gate Array (FPGA)、またはLSI内部の接合関係の再構成またはLSI内部の回路区画のセットアップができるreconfigurable logic deviceも同じ目的で使うことができる。例えば、判定部61は、プロセッサ及び少なくとも1つのメモリで構成される。少なくとも1つのメモリは、図6に示す処理フローのプログラムが記憶する。プロセッサにより、メモリに記憶されているプログラムが実行される。
さらに、ユニット、装置、または装置の一部の、全部または一部の機能または操作は、ソフトウエア処理によって実行することが可能である。この場合、ソフトウエアは一つまたは一つ以上のROM、光学ディスク、ハードディスクドライブ、などの非一時的記録媒体に記録され、ソフトウエアが、処理装置(processor)によって実行された場合に、ソフトウエアは、ソフトウエア内の特定の機能を、処理装置(processor)と周辺のデバイスに実行させる。システムまたは装置は、ソフトウエアが記録されている一つまたは一つ以上の非一時的記録媒体、処理装置(processor)、および必要とされるハードウエアデバイス、例えばインターフェース、を備えていても良い。
本発明は、高い反応効率を有し、長期間の連続運転ができる水処理方法、水処理装置およびプログラムに利用できる。
1 水処理装置
2 光反応槽
3 分離槽
4 触媒濃度測定部
5 圧力計
6 回復動作処理部
7 流路
8 返送路
9 コンプレッサー
11 導入ポンプ
12 導入流量計
21 光源
22 水位計
23 汚染水導入口
24 第1の排出口
25 第1の導入口
31 濾過膜
32 第2の導入口
33 第2の排出口
34 処理後水排出口
41 濃度測定用光源
42 照度計
43 算出部
61 判定部
62 記憶部
63 出力部
71 循環ポンプ
72 循環流量計
81 濾過ポンプ
82 濾過流量計

Claims (13)

  1. 不純物を処理する水処理装置を用いた水処理方法であって、
    (a)前記水処理装置を準備し、
    前記水処理装置は、
    光触媒粒子を含有するスラリー液を貯留する第1の槽と、
    前記光触媒粒子に紫外光を照射する光源と、
    流路と、
    前記流路を介して前記第1の槽と接続され、第一室および第二室をその内部に具備した第2の槽と、
    前記第一室を減圧する濾過ポンプと、
    前記第1の槽における前記光触媒粒子の濃度を測定する触媒濃度測定部と、
    前記第一室の圧力を測定する第1の圧力計と、
    前記第二室の圧力を測定する第2の圧力計と、
    空気を供給するコンプレッサーと、
    を備え、
    ここで、
    前記第2の槽は、膜を具備し
    記第一室が前記第二室に囲まれるように、前記膜が第一室および第二室の間の境界を形成しており、
    前記膜の少なくとも一部は濾過膜から形成されており、
    (b)前記第1の槽に不純物を含む水溶液を導入し、
    (c)前記光源により前記光触媒粒子に紫外光を照射し、前記水溶液を、前記不純物が処理された第1処理済水にし、
    (d)第1の流量で前記コンプレッサーから前記第2槽に前記空気を供給し、かつ前記濾過ポンプにより前記第一室を減圧しながら、前記第1処理済水を前記膜で濾過し、前記第1処理済水を前記膜で留められる前記光触媒粒子と、前記膜を通過した第2処理済水とに分離し、ここで
    前記第2処理済水は、前記光触媒粒子を含まず、かつ
    前記第2処理済水は、前記第1室に含まれ、
    (e)第1の槽における前記光触媒粒子の濃度、前記第一室の圧力、および前記第二室の圧力を測定し、
    (f)前記光触媒粒子の濃度が第1の閾値以下であり、かつ、前記第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値より大きいという第1条件が充足されるかどうかを判定し、
    (g)前記第1条件が充足された場合には、前記第1流量以上の第2流量で前記コンプレッサーから前記第2の槽に前記空気を供給する
    工程を具備する方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記第2流量は前記第1流量と同じであって、
    工程(g)では、前記第一室は減圧されない、水処理方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    工程(f)において前記第1条件が充足されない場合には、工程(e)および工程(f)が繰り返される、水処理方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    (f2)前記光触媒粒子の濃度が第1の閾値以下であり、かつ、前記第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値以下であるという第2条件が充足されるかどうかを工程(e)の後に判定する工程
    をさらに具備する、水処理方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、
    (f3)前記光触媒粒子の濃度が第1の閾値より大きく、かつ、前記第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値より大きいという第3条件が充足されるかどうかを工程(e)の後に判定する工程
    をさらに具備する、水処理方法。
  6. 請求項1に記載の水処理方法であって、
    前記水処理装置は、さらに、前記第2処理済水を排出する際の第2処理済水の流量を測定する流量計を備え、
    前記流量計から流量に基づいて、前記流量が一定になるように、前記濾過ポンプを制御する、水処理方法。
  7. 不純物を含有する水溶液と、前記不純物を処理する光触媒粒子を含有するスラリー液とを貯留するための第1の槽であって、前記光触媒粒子は、前記不純物を処理することにより前記水溶液を第1処理済水にする第1の槽と、
    前記光触媒粒子に紫外光を照射する光源と、
    流路と、
    前記流路を介して前記第1の槽と接続され、第一室および第二室をその内部に具備した第2の槽と、
    前記第一室を減圧する濾過ポンプと、
    前記第1の槽における前記光触媒粒子の濃度を測定する触媒濃度測定部と、
    前記第一室の圧力を測定する第1の圧力計と、
    前記第二室の圧力を測定する第2の圧力計と、
    空気を供給するコンプレッサーと、
    制御部と
    を具備し、
    ここで、
    前記第2の槽は、膜を具備し
    記第一室が前記第二室に囲まれるように、前記膜が第一室および第二室の間の境界を形成しており、
    前記膜の少なくとも一部は濾過膜から形成されており、
    前記制御部は、
    第1の槽における前記光触媒粒子の濃度、前記第一室の圧力、および前記第二室の圧力を取得し、
    前記光触媒粒子の濃度が第1の閾値以下であり、かつ、前記第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値より大きいという第1条件が充足されるかどうかを判定し、
    前記第1条件が充足された場合には、前記第1流量以上の第2流量で前記コンプレッサーから前記第2の槽に前記空気を供給する動作信号を出力する、
    水処理装置。
  8. 請求項7に記載の水処理装置であって、
    前記制御部は、前記第1条件が充足されない場合には、前記取得および前記判定を繰り返す、水処理装置
  9. 不純物を含有する水溶液と、前記不純物を処理する光触媒粒子を含有するスラリー液とを貯留するための第1の槽であって、前記光触媒粒子は、前記不純物を処理することにより前記水溶液を第1処理済水にする第1の槽と、
    前記光触媒粒子に紫外光を照射する光源と、
    流路と、
    前記流路を介して前記第1の槽と接続され、第一室および第二室をその内部に具備した第2の槽と、
    前記第一室を減圧する濾過ポンプと、
    前記第1の槽における前記光触媒粒子の濃度を測定する触媒濃度測定部と、
    前記第一室の圧力を測定する第1の圧力計と、
    前記第二室の圧力を測定する第2の圧力計と、
    空気を供給するコンプレッサーと、
    制御部と
    を具備し、
    ここで、
    前記第2の槽は、膜を具備し
    記第一室が前記第二室に囲まれるように、前記膜が第一室および第二室の間の境界を形成しており、
    前記膜の少なくとも一部は濾過膜から形成されており、
    前記制御部は、
    第1の槽における前記光触媒粒子の濃度、前記第一室の圧力、および前記第二室の圧力を取得し、
    前記光触媒粒子の濃度、前記第一室の圧力、および前記第二室の圧力に基づいて、前記光触媒粒子の交換に関する情報または前記濾過膜の再生に関する情報を出力する、
    水処理装置。
  10. 請求項9に記載の水処理装置であって、
    前記制御部は、
    第1時間において前記光触媒粒子の濃度、前記第一室の圧力、および前記第二室の圧力を取得し、
    前記第1時間から所定時間後の第2時間において前記光触媒粒子の濃度、前記第一室の圧力、および前記第二室の圧力をさらに取得し、かつ
    前記第1時間および前記第2時間において取得された前記光触媒粒子の濃度、前記第一室の圧力、および前記第二室の圧力に基づいて、前記光触媒粒子の交換に関する情報または前記濾過膜の再生に関する情報を出力する、水処理装置。
  11. 請求項9に記載の水処理装置であって、
    前記制御部は、
    前記光触媒粒子の濃度が第1の閾値以下であり、かつ、前記第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値以下であるという第2条件が充足されるかどうかを判定し、かつ
    前記第2条件が充足された場合には、前記光触媒粒子の交換に関する情報を出力する、水処理装置。
  12. 請求項9に記載の水処理装置であって、
    前記制御部は、
    前記光触媒粒子の濃度が第1の閾値より大きく、かつ、前記第一室の圧力および第二室の圧力の差が第2の閾値より大きいという第3条件が充足されるかどうかを判定し、かつ
    前記第3条件が充足された場合には、前記濾過膜の再生に関する情報を出力する、水処理装置。
  13. 請求項7に記載の水処理装置であって、さらに、
    前記第2処理済水を排出する際の流量を測定する流量計と、
    前記流量計から流量を受け付け、前記流量が一定になるように、前記濾過ポンプを制御する濾過ポンプ制御部とを備える、水処理装置。
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