JP6703304B2 - 楽音制御装置、電子管楽器、楽音制御方法およびプログラム - Google Patents

楽音制御装置、電子管楽器、楽音制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、ビギナーユーザでも簡単にサブトーンやタンギングを吹奏可能な楽音制御装置、電子管楽器、楽音制御方法およびプログラムに関する。
一般に電子管楽器では、アコースティック管楽器と同様のキー位置に音高指定用のスイッチ(音高キー)を設けておき、そのスイッチ操作によって楽音の音高を指定すると共に、マウスピース内に吹き込む息の息圧を検出する圧力センサを設け、この圧力センサにより検出される息圧に応じて楽音の音量を決定するように構成されている。
この種の楽器として、例えば特許文献1には、マウスピースに接触するユーザの上唇および下唇の位置を検出し、検出した上唇位置および下唇位置に応じて生成されるパラメータに従って楽音形成することで例えばユーザの頬や咽の動きに従って発生楽音の音色を制御する技術が開示されている。
特開2000−122641号公報
ところで、上述した特許文献1に開示の技術では、マウスピースに接触するユーザの上唇および下唇の位置を検出して得たパラメータに基づきユーザの頬や咽の動きに応じた音色制御を実現するが、息が漏れるような音を含んだ柔らかなサウンドとして知られるサブトーンや、舌でリードの振動を一瞬止めて音を区切るタンギングをビギナーユーザが簡単に吹奏することが出来ない、という問題がある。
また、タンギング奏法を検知するには、マウスピースに接触するユーザの下唇位置や下唇圧を検出する必要があるが、下唇圧を検出するには別途に圧力検出する素子を設けなければならず、製品コスト高を招致してしまう、という問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、製品コスト高を招致せず、ビギナーユーザでも簡単にサブトーンやタンギングを吹奏することが出来る楽音制御装置、電子管楽器、楽音制御方法およびプログラムを提供することを目的としている。
本発明の楽音制御装置は、マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出し、前記検出される前記下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度が第1の条件を満たすかを判別し、前記第1の条件を満たすと判別された場合に、第1の奏法に対応する楽音の生成状態から前記第1の奏法とは異なる第2の奏法に対応する息が漏れる音を生成する楽音の生成状態に切り替えるように音源部を制御する、処理部を備えることを特徴とする。
本発明の楽音方法は、楽音制御装置が、マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出し、前記検出される前記下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度が第1の条件を満たすかを判別し、前記第1の条件を満たすと判別された場合に、第1の奏法に対応する楽音の生成状態から前記第1の奏法とは異なる第2の奏法に対応する息が漏れる音を生成する楽音の生成状態に切り替えるように音源部を制御することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピュータに、マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出する処理と、前記検出される前記下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度が第1の条件を満たすかを判別する処理と、前記第1の条件を満たすと判別された場合に、第1の奏法に対応する楽音の生成状態から前記第1の奏法とは異なる第2の奏法に対応する息が漏れる音を生成する楽音の生成状態に切り替えるように音源部を制御する処理と、を実行させることを特徴とする。
本発明では、製品コスト高を招致せず、ビギナーユーザでも簡単にサブトーンやタンギングを吹奏することが出来る。
本発明の第1実施形態による電子管楽器100の全体構造を示す外観図およびマウスピース6の構造を示す断面図である。 電子管楽器100の電気的構成を示すブロック図である。 RAM13の構成および下唇圧識別テーブルRPTの構成を示す図である。 パッドデータPD1〜PD10の出力例を示す図である。 CPU11が実行するメインルーチンの動作を示すフローチャートである。 CPU11が実行する下唇圧検出処理の動作を示すフローチャートである。 CPU11が実行する第2実施形態による下唇圧検出処理の動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
A.構造
図1を参照して本発明の第1実施形態による電子管楽器100の全体構造について説明する。図1(a)は、アコースティック管楽器の「サックス」形状を模した電子管楽器100の全体構造を示す外観図、図1(b)はマウスピース6の構造を示す断面図である。
図1(a)において、サックス形状を為す本体1の正面には、運指操作(音高を指定する演奏操作)される音高キー2が配設される。本体1の開口端3側の内部には、楽音を放音するスピーカ4が設けられる。また、本体1の側面側には、電源をパワーオン・オフする電源スイッチの他、各種操作スイッチを有する操作部5が設けられる。
本体1の基端には、マウスピース6が嵌着されると共に、このマウスピース6を介して吹きこまれるユーザ(吹奏者)の息圧を検出する息圧センサ8が配設される。マウスピース6は、図1(b)に図示するように、アコースティック管楽器のリードに相当する箇所にセンシングパッド7を備える。
セ図1(b)に図示するンシングパッド7は、静電容量方式により接触検出するパッドTPおよびパッドPOS1〜POS10から構成される。なお、本実施形態では、パッドTPおよびパッドPOS1〜POS10を一体成形したセンシングパッド7を用いているが、これに限らず、パッドTPと、パッドPOS1〜POS10とを別体に構成する態様であっても構わない。パッドPOS1がティップ側であり、パッドPOS10がヒール側である。
パッドTPおよびパッドPOS1〜POS10は、接触検出する領域であり、それぞれマトリクス配置された複数の検出素子から構成される。パッドTPは、ユーザ(吹奏者)の舌の接触状態(接触の有無および接触面積)を検出する。一方、パッドPOS1〜POS10は、それぞれユーザ(吹奏者)の下唇の接触状態(接触面積)を検出する。これらパッドTPおよびパッドPOS1〜POS10の各検出出力は、後述する入力部9に供給され、パッドデータTPDおよびパッドデータPD1〜PD10(後述する)に変換される。
B.構成
次に、図2を参照して電子管楽器100の電気的構成について説明する。図2は、電子管楽器100の電気的構成を示すブロック図である。図2において、センシングパッド7(検出部)は、上述したように、それぞれマトリクス配置された複数の検出素子から構成されるパッドTPおよびパッドPOS1〜POS10を備える。入力部9は、パッドTPおよびパッドPOS1〜POS10の各検出出力を、接触面積(接触検出した検出素子の数)に対応したパッドデータTPDおよびパッドデータPD1〜PD10に変換する。
すなわち、入力部9では、パッドTPの検出出力を、マウスピース6を咥えるユーザの舌がリードに接触する状態(接触面積)を表すパッドデータTPDに変換する。また、入力部9では、パッドPOS1〜POS10の各検出出力を、それぞれマウスピース6を咥えるユーザの下唇がリードに接触する状態(接触面積)を表すパッドデータPD1〜PD10に変換する。これらパッドデータTPDおよびパッドデータPD1〜PD10は、8ビット長で表現される場合、各々の出力範囲は「0」〜「255」となる。
ユーザの下唇がリードに接触する状態(接触面積)を表すパッドデータPD1〜PD10は、下唇位置を算出する重心計算に用いられる。すなわち、一次元配列されるパッドPOS1〜POS10の位置をそれぞれx、x、…、x10とし、これらパッドPOS1〜POS10の検出出力に対応するパッドデータPD1〜PD10の各出力値m、m、…、m10を重み付け係数とした場合、重心XGは(m・x+m・x+…+m10・x10)/(m+m+…+m10)で算出される。この重心算出は、後述のCPU11により行われ、算出された重心XGはリードに接触するユーザの下唇位置として扱われる。
また、パッドデータPD1〜PD10は、後述する下唇圧識別テーブルRPTの入力パラメータとしても用いられ、当該テーブルRPTによってユーザがマウスピース6を「咥えていない状態」、「強く咥えている状態」および「緩やかに咥えた状態」の何れであるかを識別する。具体的には、パッドデータPD1〜PD10の各出力値合計と、各パッドデータPD1〜PD10の内、閾値TH1を超えるパッド数とに応じて、上記3状態の何れであるかを識別するものであり、これについては追って詳述する。
息圧センサ8は、マウスピース6から吹き込まれる息圧を検出して息圧信号を出力する。A/D変換部10は、息圧センサ8から出力される息圧信号をレベル増幅した後、CPU11の制御の下にA/D変換して息圧データDpを発生する。このA/D変換部10が出力する息圧データDpおよび入力部9が発生するパッドデータTPD、パッドデータPD1〜PD10は、CPU11の制御の下に、後述するRAM13のバッファエリアに一時記憶される。
本体1の正面に配列される音高キー2(図1(a)参照)は、ユーザの運指操作(音高を指定する演奏操作)に応じた音高データPを発生する。発音音高を表す音高データPは、CPU11に取り込まれる。操作部5は、電源をパワーオン・オフする電源スイッチの他、発生楽音の音色を選択する音色選択スイッチ等の各種操作スイッチを有し、操作されるスイッチ種に応じたスイッチイベントを発生する。操作部5が発生するスイッチイベントは、CPU11に取り込まれる。
CPU11(処理部)は、操作部5が発生する各種スイッチイベントに基づき楽器各部の動作状態を設定する他、音高キー2の運指操作に応じて発生する音高データPにより指定される音高の楽音を発生するよう音源14に指示する。本発明の要旨に係るCPU11の特徴的な処理動作については追って詳述する。ROM12には、上記CPU11にロードされる各種プログラムデータが記憶される。各種プログラムとは、後述するメインルーチンおよび当該メインルーチンからコールされる下唇位置検出処理を含む。
RAM13は、図3(a)に図示するように、バッファエリアBA、下唇圧識別テーブルRPTおよびワークエリアWAを備える。RAM13のバッファエリアBAは、CPU11が指示する循環アドレスに従ってリングバッファとして用いられ、上述した入力部9から出力されるパッドデータTPD、パッドデータPD1〜PD10およびA/D変換部10から出力される息圧データDpを時系列順に取り込んで一時記憶する。なお、必ずしもリングバッファを用いなくても良く、所定タイミング時毎に出力される息圧データDpを、その時その時で一時的に記憶できるメモリであれば良い。
RAM13に格納される下唇圧識別テーブルRPTは、パッドデータPD1〜PD10の各出力値合計と、各パッドデータPD1〜PD10の内、閾値TH1を超えるパッド数とに応じて、ユーザがマウスピース6を「咥えていない状態」、「強く咥えた状態」および「緩やかに咥えた状態」の何れであるかを識別する2次元データテーブルである。なお、「緩やかに咥えた状態」とは、サブトーン奏法を行うときのようなマウスピース6の咥え具合(咥える強度)である。マウスピース6の咥え具合(マウスピースと唇の接触程度)を通常の演奏時の状態よりも緩め、唇とマウスピースの間に隙間を設け、その隙間から息が漏れるようにする。このように、サブトーン奏法を行うときのマウスピース6の咥え具合を「緩やかに咥えた状態」とする。
ここで、図3(b)および図4(a)〜(d)を参照して下唇圧識別テーブルRPTについて説明する。図4(a)は、ユーザがマウスピース6を強く咥えた際に発生するパッドデータPD1〜PD10の出力例を示す図である。この例では、パッドデータPD1は「53」、パッドデータPD2は「85」、パッドデータPD3は「202」、パッドデータPD4は「224」、パッドデータPD5は「232」、パッドデータPD6は「228」、パッドデータPD7は「220」、パッドデータPD8は「152」、パッドデータPD9は「58」、パッドデータPD10は「32」となり、これをバーグラフで示すと図4(b)の出力分布(ヒストグラム)となる。
この出力分布において、パッドデータPD1〜PD10の各出力値合計は「1486」となり、閾値TH1(「100」)を超えるパッドの数は「6」となる。そして、これらを入力パラメータとすると、図3(b)に図示した下唇圧識別テーブルRPTから「強く咥えた状態」(状態Strong)と識別される。
同様に、ユーザがマウスピース6を緩やかに咥えた際に発生するパッドデータPD1〜PD10の出力例(図4(a)参照)では、パッドデータPD1は「34」、パッドデータPD2は「43」、パッドデータPD3は「78」、パッドデータPD4は「202」、パッドデータPD5は「232」、パッドデータPD6は「208」、パッドデータPD7は「96」、パッドデータPD8は「54」、パッドデータPD9は「41」、パッドデータPD10は「38」となり、これをバーグラフで示すと図4(c)の出力分布(ヒストグラム)となる。
この出力分布において、パッドデータPD1〜PD10の各出力値合計は「1026」となり、閾値TH1(「100」)を超えるパッドの数は「3」となる。これらを入力パラメータとすると、図3(b)に図示した下唇圧識別テーブルRPTから「緩やかに咥えた状態」(状態Loose)と識別される。
また、ユーザがマウスピース6を咥えていない状態で発生するパッドデータPD1〜PD10の出力例(図4(a)参照)では、パッドデータPD1は「12」、パッドデータPD2は「16」、パッドデータPD3は「10」、パッドデータPD4は「18」、パッドデータPD5は「14」、パッドデータPD6は「12」、パッドデータPD7は「16」、パッドデータPD8は「18」、パッドデータPD9は「14」、パッドデータPD10は「17」となり、これをバーグラフで示すと図4(d)の出力分布(ヒストグラム)となる。
このノイズレベルの出力分布において、パッドデータPD1〜PD10の各出力値合計は「147」となり、閾値TH1(「100」)を超えるパッドの数は「0」となる。これらを入力パラメータとすると、図3(b)に図示した下唇圧識別テーブルRPTから「咥えていない状態」(状態Not_set)と識別される。
このように、下唇圧識別テーブルRPTでは、マウスピース6の咥え方に応じてユーザの下唇がリードに接触する面積が変化し、その接触面積の変化に伴って下唇がリードに接触ずる圧力も変化するという知見に基づきパッドデータPD1〜PD10の各出力値合計および閾値TH1(「100」)を超えるパッドの数を入力パラメータとして、「強く咥えた状態」(状態Strong)、「緩やかに咥えた状態」(状態Loose)および「咥えていない状態」(状態Not_set)の何れかであるかを識別する。つまり、パッドデータPD1〜PD10の各出力値及び各出力値の合計値が大きくなるほど接触面積が大きくなるため、下唇を強い力でリードに接触させていると判断することができる。反対に、パッドデータPD1〜PD10の各出力値及び各出力値の合計値が小さくなるほど接触面積が小さくなるため、下唇を弱い力でリードに接触させていると判断することができる。
こうした下唇圧識別テーブルRPTを設けることによって、下唇圧を検出する素子を別途に備えること無く、マウスピース6の咥え方を識別し得る結果、製品コスト高を回避することが出来るという効果も奏する。
再び図3を参照して実施形態の構成について説明を進める。図3(a)において、RAM13のワークエリアWAは、CPU11の作業領域として用いられ、各種レジスタ・フラグが一時記憶される。各種レジスタの内には、上述した下唇圧識別テーブルRPTで識別された状態変数を保持するレジスタとなる状態Stateが含まれる。すなわち、状態Stateは、下唇圧識別テーブルRPTで識別された「強く咥えた状態」を表す状態Strong、「緩やかに咥えた状態」を表す状態Looseおよび「咥えていない状態」を表す状態Not_set)の何れかを保持する。
次に、再び図2を参照して実施形態の構成について説明を進める。図2において、音源14は、周知の波形メモリ読み出し方式にて構成される複数の発音チャンネル(MIDIチャンネル)を備え、CPU11から供給されるMIDIイベントに従って楽音波形データを発生する。
具体的には、サブトーン状態が解除され、通常の奏法が為されている場合、音源14ではユーザ選択された音色(管楽器音)の波形データを、音高データPに応じた読み出し速度で再生し、再生した波形データを息圧データDpに応じて音量制御した楽音波形データを発生する。
また、サブトーン奏法が為されてサブトーン状態へ移行した場合、音源14ではパッドデータPD1〜PD10から算出した下唇位置(重心XG)に対応付けられたサブトーン波形データを再生し、これを発生中の楽音波形データに加算合成してサブトーンを含む楽音波形データを形成する。なお、下唇位置(重心XG)に対応付けられたサブトーン波形データとは、実際のアコースティック管楽器で発生するサブトーンをPCMサンプリングしたものであり、下唇位置に応じてノイズ含有具合が変化する実際のサブトーンに合わせて下唇位置(重心XG)毎にサンプリングされたサブトーン波形データを指す。なお、サブトーン波形データはサンプリングしたものでなくてもよく、例えば、演算によって求められたサブトーン波形でもよい。
さらに、パッドデータTPDに基づきユーザの舌がリードに接触する状態を検出した場合、音源14ではユーザの舌がリードに接触したタイミングで発生中の楽音波形データを短時間内にノートオフ・ノートオンさせて発音中の楽音を一瞬止めるタンギング効果を付加する。
サウンドシステム15は、音源14から出力される楽音波形データをアナログ形式の楽音信号に変換し、当該楽音信号から不要ノイズを除去する等のフィルタリングを施した後、これを増幅してスピーカ4から放音させる。なお、必ずしも不要ノイズを除去する等のフィルタリングをしなくてもよい。
C.動作
次に、図5〜図6を参照して上記構成による電子管楽器100のCPU11が実行するメインルーチンおよび下唇位置検出処理の各動作について説明する。なお、以下の動作説明では、ことわりが無い限り動作の主体はCPU11である。
(1)メインルーチンの動作
図5は、CPU11が実行するメインルーチンの動作を示すフローチャートである。電源スイッチ操作により電子管楽器100がパワーオンすると、CPU11は図5に図示するステップSA1に処理を進め、電子管楽器100の各部を初期化するイニシャライズを行う。イニシャライズが完了すると、ステップSA2に進み、下唇位置検出処理を実行する。
下唇位置検出処理では、後述するように、取得したパッドデータPD1〜PD10から下唇位置(重心XG)を算出すると共に、当該パッドデータPD1〜PD10の各出力値合計と、閾値TH1(「100」)を超えるパッド数とに応じて下唇圧識別テーブルRPT(図3(b)参照)から状態Stateを識別し、識別した状態Stateが「状態Loose(緩やかに咥えた状態)」であって、なお且つ下唇位置(重心XG)が「4」未満のサブトーン奏法が為されていれば、サブトーン奏法の条件(第1の条件)を満たすと判別され、サブトーン状態へ移行し、サブトーン奏法が為されていなければ、サブトーン状態を解除する(非サブトーン状態に設定する)。
次に、ステップSA3では、センシングパッド7のパッドTPによりマウスピース6を咥えるユーザの舌がリードに接触する状態(接触面積)を検出し、それを入力部9で変換したパッドデータTPDを取得してRAM13のバッファエリアBAに一時記憶する舌検出処理を実行する。
続いて、ステップSA4では、マウスピース6を介して吹きこまれるユーザ(吹奏者)の息圧を息圧センサ8により検出し、当該息圧センサ8の検出出力をA/D変換して取得した息圧データDpをRAM13のバッファエリアBAに一時記憶する息圧検出処理を実行する。次に、ステップSA5では、音高キー2の運指操作(音高を指定する演奏操作)に応じた音高データPを発生する音高キースイッチ処理を実行する。
そして、ステップSA6では、上記ステップSA2の下唇位置検出処理によってサブトーン状態が解除されている場合には、ユーザ選択された音色(管楽器音)の波形データを、音高データPに応じた読み出し速度で再生し、再生した波形データを息圧データDpに応じて音量制御した楽音波形データを発生するよう音源14に指示する発音処理を実行する。
また、ステップSA6では、上記ステップSA2の下唇位置検出処理によってサブトーン状態へ移行した場合には、取得したパッドデータPD1〜PD10から算出した下唇位置(重心XG)に対応付けられたサブトーン波形データを再生し、これを発生中の楽音波形データに加算合成してサブトーンを含む楽音波形データを形成する。
さらに、ステップSA6では、上記ステップSA3で取得したパッドデータTPDに基づきユーザの舌がリードに接触したタイミングで発生中の楽音波形データを短時間内にノートオフ・ノートオンさせて発音中の楽音を一瞬止めるようなタンギング効果を付加する(タンギング音の発生形態を設定する)。続いて、ステップSA7では、例えば操作部5の音色選択スイッチ操作に応じて発生する楽音の音色を選択する等の、その他の処理を実行する。そして、以後は電源スイッチ操作で電源がパワーオフされるまで上述のステップSA2〜SA7を繰り返し実行する。
(2)下唇位置検出処理の動作
図6は、CPU11が実行する下唇位置検出処理の動作を示すフローチャートである。前述したメインルーチンのステップSA2(図5参照)を介して本処理が実行されると、CPU11は図6に図示するステップSB1に処理を進め、入力部9が発生するパッドデータPD1〜PD10を取得してRAM13のバッファエリアBAに一時記憶する。
次に、ステップSB2では、上記ステップSB1で取得したパッドデータPD1〜PD10に基づいて下唇位置(重心XG)を算出する。すなわち、一次元配列されるパッドPOS1〜POS10の位置をそれぞれx、x、…、x10とし、これらパッドPOS1〜POS10の検出出力に対応するパッドデータPD1〜PD10の各出力値m、m、…、m10を重み付け係数として、重心XG=(m・x+m・x+…+m10・x10)/(m+m+…+m10)で算出する。また、ステップSB2では、パッドデータPD1〜PD10の各出力値合計を算出すると共に、当該パッドデータPD1〜PD10の内、閾値TH1(「100」)を超えるパッドの数を計数する。
続いて、ステップSB3では、上記ステップSB2で取得したパッドデータPD1〜PD10の各出力値合計と閾値TH1(「100」)を超えるパッドの数とに応じて下唇圧識別テーブルRPT(図3(b)参照)から状態Stateを識別する。
例えば、取得したパッドデータPD1〜PD10が図4(b)のバーグラフで示される出力分布であれば、各出力値合計が「1486」となり、閾値TH1(「100」)を超えるパッドの数が「6」となる。そして、これを入力パラメータとして、図3(b)に図示した下唇圧識別テーブルRPTから識別される状態Stateは、「強く咥えた状態」を表す状態Strongとなる。
同様に、取得したパッドデータPD1〜PD10が図4(c)のバーグラフで示される出力分布であれば、各出力値合計が「1026」となり、第1の閾値TH1(「100」)を超えるパッドの数が「3」となる。そして、これを入力パラメータとして、図3(b)に図示した下唇圧識別テーブルRPTから識別される状態Stateは、「緩やかに咥えた状態」を表す状態Looseとなる。
さらに、取得したパッドデータPD1〜PD10が図4(d)のバーグラフで示される出力分布であれば、各出力値合計が「147」となり、第1の閾値TH1(「100」)を超えるパッドの数が「0」となる。そして、これを入力パラメータとして、図3(b)に図示した下唇圧識別テーブルRPTから識別される状態Stateは、「咥えていない状態」を表す状態Not_setとなる。
このようにして、下唇圧識別テーブルRPTによって現在の状態、すなわちマウスピース6の咥え方が識別されると、ステップSB4に進み、識別された状態Stateが「状態Loose(緩やかに咥えた状態)」であって、なお且つ上記ステップSB2で算出した下唇位置(重心XG)が「4」未満であるか否か、つまりサブトーン奏法が為されているか否かを判断する。
識別された状態Stateが「状態Loose(緩やかに咥えた状態)」であって、なお且つ下唇位置(重心XG)が「4」未満のサブトーン奏法が為されているとする。そうすると、判断結果は「YES」になり、ステップSB5に進み、サブトーン状態へ移行して本処理を終える。
一方、識別された状態Stateが「状態Loose(緩やかに咥えた状態)」であって、なお且つ下唇位置(重心XG)が「4」未満ではない通常の奏法が為されていると、上記ステップSB4の判断結果は「NO」になり、ステップSB6に進み、非サブトーン状態(サブトーン状態で無い状態、サブトーン状態が解除されている状態)に設定して本処理を終える。
以上のように、下唇位置検出処理では、取得したパッドデータPD1〜PD10から下唇位置(重心XG)を算出すると共に、当該パッドデータPD1〜PD10の各出力値合計と閾値TH1(「100」)を超えるパッド数とに応じて下唇圧識別テーブルRPT(図3(b)参照)から状態Stateを識別し、識別した状態Stateが「状態Loose(緩やかに咥えた状態)」であって、なお且つ下唇位置(重心XG)が「4」未満のサブトーン奏法が為されていれば、サブトーン状態へ移行し、一方、サブトーン奏法が為されていなければ、サブトーン状態を解除する。
以上説明したように、本実施形態では、マウスピース6に設けたセンシングパッド7によって当該マウスピース6の咥え方を表すパッドデータPD1〜PD10を取得し、取得したパッドデータPD1〜PD10から下唇位置(重心XG)を算出すると共に、これらパッドデータPD1〜PD10の各出力値合計と、第1の閾値TH1(「100」)を超えるパッド数とに応じて下唇圧識別テーブルRPT(図3(b)参照)から状態Stateを識別する。
識別した状態Stateが「状態Loose(緩やかに咥えた状態)」であって、なお且つ下唇位置(重心XG)が「4」未満のサブトーン奏法が為されていれば、サブトーン状態へ移行し、パッドデータPD1〜PD10から算出した下唇位置(重心XG)に対応付けられたサブトーン波形データを再生して発生中の楽音波形データに加算合成してサブトーンを含む楽音波形データを形成したり、パッドデータTPDに基づきユーザの舌がリードに接触したタイミングで発生中の楽音波形データを短時間内にノートオフ・ノートオンさせて発音中の楽音を一瞬止めるタンギング効果を付加するので、ビギナーユーザでも簡単にサブトーンやタンギングを吹奏することが出来る。
また、下唇圧識別テーブルRPTを設けることによって、下唇圧を検出する素子を別途に備えること無くマウスピース6の咥え方を識別し得る為、製品コスト高を回避し得るという効果も奏する。
[第2実施形態による下唇位置検出処理の動作]
次に、図7を参照して第2実施形態による下唇位置検出処理の動作について説明する。図7は、CPU11が実行する第2実施形態による下唇位置検出処理の動作を示すフローチャートである。上述した第1実施形態と同様、メインルーチンのステップSA2(図5参照)を介して本処理が実行されると、CPU11は図7に図示するステップSC1に処理を進め、入力部9が発生するパッドデータPD1〜PD10を取得してRAM13のバッファエリアBAに一時記憶する。
次に、ステップSC2では、上記ステップSC1で取得したパッドデータPD1〜PD10に基づいて下唇位置(重心XG)を算出する。すなわち、一次元配列されるパッドPOS1〜POS10の位置をそれぞれx、x、…、x10とし、これらパッドPOS1〜POS10の検出出力に対応するパッドデータPD1〜PD10の各出力値m、m、…、m10を重み付け係数として、重心XG=(m・x+m・x+…+m10・x10)/(m+m+…+m10)で算出する。また、ステップSC2では、パッドデータPD1〜PD10の内、閾値TH1(「100」)を超えるパッドの出力値合計Σを算出する。
続いて、ステップSC3では、次式(1)に基づき混合比m(%値)を算出する。
m=100×(出力値合計Σ−TH4)/(TH3−TH4)…(1)
なお、上記(1)式において、閾値TH3および閾値TH4は予め設定される定数である。
具体的には、閾値TH3は、マウスピース6を強く咥えた場合に取得されるパッドデータPD1〜PD10の各出力値の内、閾値TH1(「100」)を超える出力値から当該閾値TH1を減算した値の累算値である。例えば図4(a)において、マウスピース6を強く咥えた場合に取得されるパッドデータPD1〜PD10の出力例の場合には、(202−100)+(224−100)+(232−100)+(228−100)+(220−100)+(152−100)から閾値TH3は「658」となる。
また、閾値TH4は、マウスピース6を緩やかに咥えた場合に取得されるパッドデータPD1〜PD10の各出力値の内、閾値TH1(「100」)を超える出力値から当該閾値TH1を減算した値の累算値である。例えば図4(a)において、マウスピース6を緩やかに咥えた場合に取得されるパッドデータPD1〜PD10の出力例の場合には、(212−100)+(232−100)+(198−100)から閾値TH4は「342」となる。
すなわち、マウスピース6を強く咥え、出力値合計Σが閾値TH3に相当する場合には、上記(1)式から混合比mが100%となり、通常の奏法で発生する楽音のみとなる。なお、ここで言う楽音とは、ユーザ選択された音色(管楽器音)の波形データを、音高データPに応じた読み出し速度で再生し、再生した波形データを息圧データDpに応じて音量制御した楽音波形データを指す。
一方、マウスピース6を穏やかに咥え、出力値合計Σが閾値TH4に相当する場合には、上記(1)式から混合比mが0%となり、サブトーン奏法で発生するサブトーンのみとなる。なお、ここで言うサブトーンとは、取得したパッドデータPD1〜PD10から算出した下唇位置(重心XG)に対応付けられたサブトーン波形データを指す。
そして、ステップSC4では、上記ステップSC3で算出した混合比m[%]を、MIDIデータ(コントロールチェンジ)として音源14に送付する。これにより、音源14ではMIDIデータ(コントロールチェンジ)として受信した混合比m[%]に従い、通常の奏法に対応して発生する楽音波形データと、サブトーン奏法に対応して発生するサブトーン波形データとを加算合成する。
このように、第2実施形態による下唇位置検出処理では、マウスピース6の咥え方に応じて、強く咥えた場合と穏やかに咥えた場合との間を内挿補間する混合比m[%]を算出し、算出した混合比m[%]に応じて、通常の奏法で発生する楽音とサブトーン奏法で発生するサブトーンとを加算合成するよう音源14に指示するので、ビギナーユーザでも簡単にサブトーンを吹奏することが出来る。第2実施形態では、混合比を算出するためにマウスピース6を強く咥えた場合のパッドデータPD1〜PD10の各出力値及び、マウスピース6を緩やかに咥えた場合のパッドデータPD1〜PD10の各出力値が必要となる。したがって、上記2つの場合のパッドデータPD1〜PD10の各出力値を得るために、例えば、操作部5の操作によって混合比を求めるモードに切替えた場合に、初期処理として、強く咥える(緩やかに咥える)ように音声等で指示をして、上記2つの場合のパッドデータPD1〜PD10の各出力値を得ることとしても良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、本発明の実施形態では、図3(b)に図示したように、閾値TH1を超えるパッド数の数が0、1〜3、4以上かに分けてマウスピース6の咥え具合を識別したが、これに限られず、例えば、0、1〜2、3以上か、0、1〜4、5以上か等、センシングパッド7に含まれるパッドPOSの数に応じて、変更しても良い。
以下では、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された各発明について付記する。
(付記)
[請求項1]
マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出する検出部と、
前記検出部から検出される前記下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度が第1の条件を満たすかを判別する判別処理と、
前記判別処理により前記第1の条件を満たすと判別された場合に、サブトーン奏法に対応する楽音を生成するように音源部に指示する音源指示処理と、を実行する処理部と、
を具備することを特徴とする楽音制御装置。
[請求項2]
前記検出部は、下唇の接触を検出する複数の検出パッドを前記マウスピースに備えることを特徴とする請求項1記載の楽音制御装置。
[請求項3]
前記処理部は、更に、前記複数の検出パッドの夫々から得られる検出値に基づいて、前記マウスピースに前記下唇が接触する面の重心位置を前記下唇の位置として取得する取得処理を実行すること特徴とする請求項1又は2に記載の楽音制御装置。
[請求項4]
前記処理部は、更に、前記複数の検出パッドの夫々から得られる検出値の合計値と、前記複数の検出パッドのうち前記検出値が第1の閾値を超える検出パッドの数と、に基づいて前記マウスピースを咥える強度を識別する識別処理を実行することを特徴とする請求項2又は3に記載の楽音制御装置。
[請求項5]
前記識別処理は、前記合計値と、前記第1の閾値を超える検出パッドの数とに応じて、前記マウスピースを咥える強度が、マウスピースを咥えていない状態である第1の状態、マウスピースを強く咥えた状態である第2の状態及び、マウスピースを緩やかに咥えた状態である第3の状態の何れの状態にあるかを識別することを特徴とする請求項4に記載の楽音制御装置。
[請求項6]
前記判別処理は、前記第3の状態と判別した場合で、且つ前記重心位置が第2の閾値未満であるときに、前記第1の条件を満たすと判別することを特徴とする請求項5に記載の楽音制御装置。
[請求項7]
マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出する検出部と、
楽音を生成する音源部と、
請求項1乃至6のいずれかに記載の楽音制御装置と、
を具備することを特徴とする電子管楽器。
[請求項8]
楽音制御装置で実行され、
マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出し、
検出された前記下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度が第1の条件を満たすかを判別し、
前記第1の条件を満たすと判別された場合に、サブトーン奏法に対応する楽音を生成するように音源部に指示する
ことを特徴とする楽音発生方法。
[請求項9]
楽音制御装置に搭載されるコンピュータに、
マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出される前記下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度が第1の条件を満たすかを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにより前記第1の条件を満たすと判別された場合に、サブトーン奏法に対応する楽音を生成するように音源部に指示する音源指示ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
1 本体
2 音高キー
3 開口端
4 スピーカ
5 操作部
6 マウスピース
7 センシングパッド
8 息圧センサ
9 入力部
10 A/D変換部
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 音源
15 サウンドシステム
100 電子管楽器

Claims (11)

  1. マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出し、
    前記検出される前記下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度が第1の条件を満たすかを判別し、
    前記第1の条件を満たすと判別された場合に、第1の奏法に対応する楽音の生成状態から前記第1の奏法とは異なる第2の奏法に対応する息が漏れる音を生成する楽音の生成状態に切り替えるように音源部を制御する、
    処理部を備える楽音制御装置。
  2. 前記第2の奏法はサブトーン奏法である、請求項1に記載の楽音制御装置。
  3. 前記処理部は、前記第2の奏法に対応する楽音の生成状態において、前記検出される前記下唇の位置に対応付けられている波形データに基づいて前記音源部に楽音を生成させるように制御する、請求項1または2に記載の楽音制御装置。
  4. 下唇の接触を検出する複数の検出パッドを前記マウスピースに備え、
    前記処理部は、前記複数の検出パッドの夫々から得られる検出値に基づいて、前記マウスピースに前記下唇が接触する面の重心位置を前記下唇の位置として取得する取得処理を実行する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の楽音制御装置。
  5. 前記処理部は、更に、前記複数の検出パッドの夫々から得られる検出値の合計値と、前記複数の検出パッドのうち前記検出値が第1の閾値を超える検出パッドの数と、に基づいて前記マウスピースを咥える強度を識別する識別処理を実行することを特徴とする請求項4に記載の楽音制御装置。
  6. 前記識別処理は、前記合計値と、前記第1の閾値を超える検出パッドの数とに応じて、前記マウスピースを咥える強度が、マウスピースを咥えていない状態である第1の状態、マウスピースを強く咥えた状態である第2の状態及び、マウスピースを緩やかに咥えた状態である第3の状態の何れの状態にあるかを識別することを特徴とする請求項5に記載の楽音制御装置。
  7. 前記識別処理は、前記第3の状態と判別した場合で、且つ前記重心位置が第2の閾値未満であるときに、前記第1の条件を満たすと判別することを特徴とする請求項6に記載の楽音制御装置。
  8. マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出する検出部と、
    楽音を生成する音源部と、
    請求項1乃至7のいずれかに記載の楽音制御装置と、
    を具備することを特徴とする電子管楽器。
  9. 楽音制御装置が、
    マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出し、
    前記検出される前記下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度が第1の条件を満たすかを判別し、
    前記第1の条件を満たすと判別された場合に、第1の奏法に対応する楽音の生成状態から前記第1の奏法とは異なる第2の奏法に対応する息が漏れる音を生成する楽音の生成状態に切り替えるように音源部を制御する、
    ことを特徴とする楽音発生方法。
  10. コンピュータに、
    マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出する処理と、
    前記検出される前記下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度が第1の条件を満たすかを判別する処理と、
    前記第1の条件を満たすと判別された場合に、第1の奏法に対応する楽音の生成状態から前記第1の奏法とは異なる第2の奏法に対応する息が漏れる音を生成する楽音の生成状態に切り替えるように音源部を制御する処理と、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  11. マウスピースに接触する下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度を検出し、
    前記検出される前記下唇の位置及び前記マウスピースを咥える強度が第1の条件を満たすかを判別し、
    前記第1の条件を満たすと判別された場合に、第1の奏法に対応する楽音の生成状態から前記第1の奏法とは異なる第2の奏法に対応する楽音の生成状態に切り替えるように音源部を制御する、
    処理部を備える楽音制御装置であって、
    さらに下唇の接触を検出する複数の検出パッドを前記マウスピースに備え、
    前記処理部は、
    前記複数の検出パッドの夫々から得られる検出値に基づいて、前記マウスピースに前記下唇が接触する面の重心位置を前記下唇の位置として取得する取得処理を実行し、
    前記複数の検出パッドの夫々から得られる検出値の合計値と、前記複数の検出パッドのうち前記検出値が第1の閾値を超える検出パッドの数と、に基づいて前記マウスピースを咥える強度を識別する識別処理を実行する
    ことを特徴とする楽音制御装置。
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