JP6702763B2 - 緩衝器用潤滑油組成物、及び緩衝器用潤滑油組成物の製造方法 - Google Patents

緩衝器用潤滑油組成物、及び緩衝器用潤滑油組成物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6702763B2
JP6702763B2 JP2016043619A JP2016043619A JP6702763B2 JP 6702763 B2 JP6702763 B2 JP 6702763B2 JP 2016043619 A JP2016043619 A JP 2016043619A JP 2016043619 A JP2016043619 A JP 2016043619A JP 6702763 B2 JP6702763 B2 JP 6702763B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lubricating oil
oil composition
mass
general formula
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016043619A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017160293A (ja
Inventor
達也 濱地
達也 濱地
衆一 坂上
衆一 坂上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP2016043619A priority Critical patent/JP6702763B2/ja
Publication of JP2017160293A publication Critical patent/JP2017160293A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6702763B2 publication Critical patent/JP6702763B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、緩衝器用潤滑油組成物、及び該緩衝器用潤滑油組成物の製造方法に関する。
二輪車や四輪車等の車体には、路面の凹凸による振動や、急加速及び急ブレーキの際に発生する揺れ等を緩和するために、緩衝器(ショックアブソーバー)が組み込まれたサスペンションが用いられている。緩衝器の構造は、オイルの流動抵抗を利用した筒形構造が基本となっており、具体的には、油圧のピストンに小さな孔を開けたものが使用される。
緩衝器のフリクション(摩擦)は、ゴム材からなるオイルシールと、クロム等の金属めっきが施されたロッドとの間で特に発生し易い。緩衝器のフリクションの発生は、乗心地性能を悪化する要因となるので、緩衝器のロッドが伸び縮みする際に滑らかに動くためには、ゴム材−金属間での摩擦低減が求められている。
ゴム材−金属間の摩擦低減のために使用される潤滑油組成物には、より高い摩擦低減効果が求められている。
例えば、特許文献1には、潤滑油基油に、アルキル基又はアルケニル基と塩基性極性基とを有する塩基性化合物、及び、アルキル基又はアルケニル基を有する窒素含有カルボン酸とを、特定量で配合してなる緩衝器用油圧作動油組成物が開示されている。
特開2005−255715号公報
しかしながら、特許文献1に記載の緩衝器用油圧作動油組成物は、ゴム材−金属間の摩擦低減効果は、未だ不十分であり、さらなる改良が求められている。
本発明は、ゴム材−金属間での摩擦係数が小さく、優れた摩擦低減効果を有する潤滑油組成物、及び該潤滑油組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、基油と共に、特定の炭素数のアルキル基またはアルケニル基を有する脂肪酸を含有する潤滑油組成物が、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、下記[1]〜[2]を提供する。
[1]基油(A)と、下記一般式(b)で表される脂肪酸(B)と、下記一般式(c)で表される化合物(C1)及び化合物(C1)のアミン塩(C2)から選ばれる1種以上の酸性リン酸エステル系化合物(C)と、を含有する緩衝器用潤滑油組成物。

〔上記一般式(b)中、Rは炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基である。〕

〔上記一般式(c)中、mは1又は2であり、Rは、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、mが2である場合、2つのRは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕
[2]基油(A)に、下記一般式(b)で表される脂肪酸(B)と、下記一般式(c)で表される化合物(C1)及び化合物(C1)のアミン塩(C2)から選ばれる1種以上の酸性リン酸エステル系化合物(C)と、を配合する工程を有する潤滑油組成物の製造方法。

〔上記一般式(b)中、Rは炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基である。〕

〔上記一般式(c)中、mは1又は2であり、Rは、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、mが2である場合、2つのRは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕
本発明の緩衝器用潤滑油組成物は、ゴム材−金属間の摩擦係数が小さく、優れた摩擦低減効果を有する。
本実施例において、往復動摩擦試験を行うために使用した試験機の概略図である。
本明細書において、所定の温度における動粘度及び粘度指数は、JIS K2283:2000に準拠して測定された値を意味する。
〔緩衝器用潤滑油組成物〕
本発明の緩衝器用潤滑油組成物(以下、単に「潤滑油組成物」と称する場合がある)は、基油(A)と、後述の一般式(b)で表される脂肪酸(B)と、一般式(c)で表される化合物(C1)及び化合物(C1)のアミン塩(C2)から選ばれる1種以上の酸性リン酸エステル系化合物(C)とを含有する。
なお、本発明の一態様の潤滑油組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに成分(B)及び成分(C)以外の他の潤滑油用添加剤を含有してもよい。
本発明の一態様の潤滑油組成物において、成分(A)及び(B)の合計含有量は、当該潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは60.01質量%以上、より好ましくは70.01質量%以上、さらに好ましくは75.01質量%以上、よりさらに好ましくは80.01質量%以上、特に好ましくは85.01質量%以上であり、また、通常100質量%以下、好ましくは99.9質量%以下、より好ましくは99質量%以下である。
また、本発明の一態様の潤滑油組成物において、成分(A)、(B)及び(C)の合計含有量は、当該潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは65質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは85質量%以上、特に好ましくは90質量%以上であり、また、通常100質量%以下、好ましくは99.9質量%以下、より好ましくは99質量%以下である。
以下、本発明の緩衝器用潤滑油組成物に含まれる各成分の詳細について説明する。
<基油(A)>
本発明で用いる基油(A)としては、鉱油及び合成油のいずれであってもよく、また、鉱油及び合成油から選ばれる2種以上を併用した混合油であってもよい。
鉱油としては、例えば、パラフィン系鉱油、中間基系鉱油、ナフテン系鉱油等の原油を常圧蒸留して得られる常圧残油;これらの常圧残油を減圧蒸留して得られる留出油;当該留出油を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製等の精製処理の一つ以上の処理を施した鉱油;フィッシャー・トロプシュ法等により製造されるワックス(GTLワックス(Gas To Liquids WAX))を異性化することで得られる鉱油ワックス;等が挙げられる。
これらの鉱油は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
合成油としては、例えば、α−オレフィン単独重合体、又はα−オレフィン共重合体(例えば、エチレン−α−オレフィン共重合体等の炭素数8〜14のα−オレフィン共重合体)等のポリα−オレフィン;イソパラフィン;ポリオールエステル、二塩基酸エステル(例えば、ジトリデシルグルタレート等)、三塩基酸エステル(例えば、トリメリット酸2−エチルヘキシル)、リン酸エステル等の各種エステル;ポリフェニルエーテル等の各種エーテル;ポリアルキレングリコール;アルキルベンゼン;アルキルナフタレン等が挙げられる。
これらの合成油は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、本発明で用いる合成油としては、ポリα−オレフィン、各種エステル、及びポリアルキレングリコールから選ばれる1種以上の合成油が好ましく、ポリα−オレフィンがより好ましい。
基油(A)の40℃における動粘度としては、好ましくは5〜200mm/s、より好ましくは7〜100mm/s、さらに好ましくは9〜60mm/sである。
基油(A)の100℃における動粘度としては、好ましくは2.0〜20.0mm/s、より好ましくは2.0〜15.0mm/s、さらに好ましくは2.0〜10.0mm/s、よりさらに好ましくは2.0〜7.0mm/sである。
基油(A)の粘度指数としては、好ましくは70以上、より好ましくは80以上、さらに好ましくは90以上である。
本発明の一態様の潤滑油組成物において、基油(A)の含有量は、当該潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは60質量%以上、より好ましくは65質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、よりさらに好ましくは75質量%以上、特に好ましくは80質量%以上であり、また、好ましくは99.99質量%以下、より好ましくは99.95質量%以下、さらに好ましくは99.90質量%以下である。
<脂肪酸(B)>
本発明の緩衝器用潤滑油組成物は、下記一般式(b)で表される脂肪酸(B)を含有する。
なお、脂肪酸(B)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記一般式(b)中、Rは炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基である。
脂肪酸(B)は、上記一般式(b)に示されるとおり、炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基を有する。
炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基を有するために、脂肪酸(B)と基油(A)との溶解性が良好となり、摩擦低減特性がより効果的に発現され易くなると考えられる。その結果、本発明の緩衝器用潤滑油組成物は、ゴム材−金属間の摩擦係数が小さく、特に、二輪車等の車体の緩衝器に用いた場合に、車体の乗心地性を大きく改善し得る。
上記一般式(b)において、Rは炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基であるが、基油(A)との溶解性を良好とする観点から、当該炭素数は12以上、好ましくは14以上、より好ましくは16以上、さらに好ましくは18以上であり、また、摩擦低減特性をより効果的に発現し易くし、得られる潤滑油組成物のゴム材−金属間の摩擦係数を小さくする観点から、30以下、より好ましくは28以下、さらに好ましくは24以下である。また、上記アルキル基及びアルケニル基としては、分岐を有していてもよいが、直鎖状(直鎖アルキル基、直鎖アルケニル基)であることが好ましい。
一般式(b)で表される脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられ、なかでもステアリン酸が好ましい。
本発明の一態様の潤滑油組成物において、成分(B)の含有量は、摩擦低減特性をより効果的に発現し易くし、得られる潤滑油組成物のゴム材−金属間の摩擦係数を小さくする観点から、当該潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは0.01〜4.0質量%、より好ましくは0.05〜3.0質量%、さらに好ましくは0.05〜2.0質量%、よりさらに好ましくは0.07〜1.5質量%、特に好ましくは0.07〜1.0質量%である。
<酸性リン酸エステル系化合物(C)>
本発明の一態様の潤滑油組成物は、摩擦低減特性をより効果的に発現し易くし、得られる潤滑油組成物のゴム材−金属間の摩擦係数を小さくする観点から、さらに下記一般式(c)で表される化合物(C1)及び化合物(C1)のアミン塩(C2)から選ばれる1種以上の酸性リン酸エステル系化合物(C)を含有する。
なお、酸性リン酸エステル系化合物(C)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明において、上記のアミン塩(C2)は、化合物(C1)を配合後に、潤滑油組成物中に存在しているアミンと当該化合物(C1)とが反応して形成した塩も含まれる。

〔上記一般式(c)中、mは1又は2であり、Rは、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、mが2である場合、2つのRは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕
なお、上記一般式(c)中、mは1又は2であることから、前記一般式(c)で表される化合物(C1)は、下記一般式(c−1)で表される化合物(C11)もしくは下記一般式(c−2)で表される化合物(C12)を指す。

〔上記一般式(c−1)のR及びR’、並びに、上記一般式(c−2)のRは、それぞれ独立に、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、R及びR’は一般式(c)中のRと区別されるものではなく、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕
つまり、化合物(C11)は、上記一般式(c)中のmが2である酸性リン酸ジエステルであり、化合物(C12)は、上記一般式(c)中のmが1である酸性リン酸モノエステルである。
前記一般式(c)、(c−1)及び(c−2)中のR及びR’として選択し得るアルキル基及びアルケニル基の炭素数としては、好ましくは10〜40であるが、より好ましくは12〜35、さらに好ましくは14〜30、よりさらに好ましくは16〜25である。また、上記アルキル基及びアルケニル基としては、分岐を有していてもよいが、直鎖状(直鎖アルキル基、直鎖アルケニル基)であることが好ましい。
前記一般式(c)、(c−1)及び(c−2)中のR及びR’として選択し得る直鎖アルキル基としては、例えば、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基、n−テトラコサニル基、n−テトラコンタニル基等が挙げられる。
前記一般式(c)、(c−1)及び(c−2)中のR及びR’として選択し得る直鎖アルケニル基としては、下記一般式(p)で表される基が挙げられる。
前記一般式(p)中、x及びyは、それぞれ独立に、0以上の整数であり、10≦x+y+3≦40である。*は、前記一般式(c)、(c−1)及び(c−2)中の酸素原子との結合位置を示す。
なお、直鎖アルケニル基の炭素数である「x+y+3」の値としては、より好ましくは12〜35、さらに好ましくは14〜30、よりさらに好ましくは16〜25である。
x及びyは、それぞれ独立に、好ましくは0〜37、より好ましくは1〜30、さらに好ましくは3〜20、よりさらに好ましくは4〜12である。
アミン塩(C2)を構成するアミンとしては、炭素数1〜40のアルキル基を有するアミンが好ましく、炭素数5〜35のアルキル基を有するアミンがより好ましく、炭素数10〜30のアルキル基を有するアミンがさらに好ましい。
なお、当該アルキル基は、直鎖アルキル基であってもよく、分岐鎖アルキル基であってもよい。
本発明の一態様の潤滑油組成物において、摩擦低減特性をより効果的に発現し易くし、得られる潤滑油組成物のゴム材−金属間の摩擦係数を小さくする観点から、酸性リン酸エステル系化合物(C)の含有量としては、当該潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは0.01〜12.0質量%、より好ましくは0.10〜10.0質量%、さらに好ましくは0.30〜7.0質量%、よりさらに好ましくは0.50〜5.0質量%、特に好ましくは0.90〜3.0質量%である。
本発明の一態様の潤滑油組成物において、得られる潤滑油組成物のゴム材−金属間の摩擦係数をより小さくし、優れた摩擦低減特性を得る観点から、成分(B)と成分(C)との含有量比〔(B)/(C)〕としては、質量比で、好ましくは1/99〜50/50、より好ましくは5/95〜40/60、さらに好ましくは5/95〜35/65、よりさらに好ましくは5/95〜30/70、特に好ましくは5/95〜25/75である。
本発明の一態様において、酸性リン酸エステル系化合物(C)が、化合物(C1)と、化合物(C1)のアミン塩(C2)とを共に含有する場合には、成分(C1)と成分(C2)との含有量比〔(C1)/(C2)〕を、質量比で、好ましくは10/90〜90/10、より好ましくは20/80〜80/20、さらに好ましくは25/75〜75/25、よりさらに好ましくは30/70〜70/30、特に好ましくは35/65〜65/35とする。
また、本発明の一態様において、酸性リン酸エステル系化合物(C)は、化合物(C11)のアミン塩からなる酸性リン酸ジエステル系化合物(Cx)と、化合物(C12)のアミン塩からなる酸性リン酸モノエステル系化合物(Cy)とを、共に含有してもよい。
その場合、酸性リン酸ジエステル系化合物(Cx)と、酸性リン酸モノエステル系化合物(Cy)との含有量比〔(Cx)/(Cy)〕は、質量比で、好ましくは1/99〜99/1、より好ましくは5/95〜95/5、さらに好ましくは10/90〜90/10である。
なお、本発明の一態様において、酸性リン酸エステル系化合物(C)は、化合物(C11)及びそのアミン塩からなる酸性リン酸ジエステル系化合物(Cx)と、化合物(C12)及びそのアミン塩からなる酸性リン酸モノエステル系化合物(Cy)とを、共に含有してもよい。
<その他の添加剤>
本発明の一態様の潤滑油組成物は、摩擦低減特性をより効果的に発現し易くし、得られる潤滑油組成物のゴム材−金属間の摩擦係数を小さくする観点から、以下のような各種添加剤を含有してもよい。なおこれらの添加剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(脂肪酸アミド)
脂肪酸アミドとしては、例えば、カルボン酸類とアミン類とを反応させてなる酸アミドであることが好ましい。
カルボン酸類としては、直鎖もしくは分岐鎖の飽和又は不飽和のモノカルボン酸が挙げられ、それらの炭素数は、摩擦低減特性をより効果的に発現し易くし、得られる潤滑油組成物のゴム材−金属間の摩擦係数を小さくする観点から、好ましくは7〜30、より好ましくは8〜24である。これらの中でも、カルボン酸類としては、オレイン酸及び(イソ)ステアリン酸が好ましい。
アミン類としては、例えば、アルキルアミン、アルカノールアミン、ポリアルキレンポリアミン等が挙げられ、基油(A)への溶解性に優れた脂肪酸アミンとする観点から、アルキルアミン及びポリアルキレンポリアミンが好ましく、ポリアルキレンポリアミンがより好ましい。
アルキルアミンとしては、例えば、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、モノペンチルアミン等の一級脂肪族アルキルアミン類;ジメチルアミン、メチルエチルアミン、ジエチルアミン、メチルプロピルアミン、エチルプロピルアミン等の二級脂肪族アルキルアミン類等が挙げられる。
アルカノールアミンとしては、例えば、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、モノブタノールアミン、ジメタノールアミン、メタノールエタノールアミン、ジエタノールアミン、メタノールプロパノールアミン、エタノールプロパノールアミン、ジプロパノールアミン等が挙げられる。
ポリアルキレンポリアミンとしては、下記一般式(d−1)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(d−1)中、Rは、それぞれ独立に、炭素数2〜4のアルキレン基を示し、zは、2〜6の整数を示す。なお、複数のRは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
炭素数2〜4のアルキレン基としては、エチレン基(−CHCH−)及びプロピレン基(−CHCHCH−)が好ましく、エチレン基がより好ましい。
一般式(d−1)で表される化合物としては、具体的には、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、テトラプロピレンペンタミン、ヘキサブチレンヘプタミン等が挙げられる。
なお、これらのカルボン酸類及びアミン類の好適な組み合わせとしては、イソステアリン酸とテトラエチレンペンタミンとの反応物などが挙げられる。
上記脂肪酸アミドを用いる場合、その含有量としては、潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは0.01〜5.0質量%、より好ましくは0.05〜4.0質量%である。
またこの場合、脂肪酸アミド(D)と成分(B)との含有量比〔(D)/(B)〕としては、質量比で、好ましくは10/99〜95/5、より好ましく30/70〜90/10である。
(フッ素化シリコーン)
本発明の一態様の潤滑油組成物は、消泡性を向上させる観点から、さらにフッ素化シリコーン(E)を含有させてもよい。
フッ素化シリコーンとしては、例えば、トリフルオロプロピルメチルシリコーン等の含フッ素オルガノポリシロキサンが挙げられる。なお、フッ素化シリコーンは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記フッ素化シリコーンを用いる場合、その含有量としては、好ましくは0.001〜5.0質量%、より好ましくは0.005〜2.0質量%である。
なお、本発明に一態様の潤滑油組成物は、フッ素化シリコーン以外の消泡剤を含有してもよく、例えば、オルガノポリシロキサン等のシリコーン油等が挙げられる。
(シールスウェラー)
本発明の一態様の潤滑油組成物は、さらにシールスウェラー(シールの材質を膨張させる効果を有する添加剤であり、他の特定成分によりシールが硬くなったりする場合等に、これを加えることでそのシール硬化等を防止することが可能となるもの)を含有してもよい。シールスウェラーとしては、例えば、硫黄系シールスウェラー等が挙げられる。
上記シールスウェラーを用いる場合、その含有量は、当該潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは1.5質量%未満、より好ましくは1.2質量%未満である。
また、シールスウェラーを加える場合の含有量の下限値は、潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上である。
<他の潤滑油用添加剤>
本発明の一態様の潤滑油組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、成分(B)及び成分(C)や上述の成分以外の潤滑油用添加剤をさらに含有してもよい。
このような潤滑油用添加剤としては、例えば、粘度指数向上剤、流動点降下剤、無灰清浄分散剤、金属系清浄剤、酸化防止剤、極圧剤、耐摩耗剤、防錆剤、金属不活性化剤等が挙げられる。
これらの各種潤滑油用添加剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの潤滑油用添加剤を用いる場合のその各含有量は、本発明の効果を損なわない範囲内で、適宜調整することができるが、潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、通常0.001〜10質量%、好ましくは0.005〜8質量%、より好ましくは0.01〜5質量%である。
なお、本発明の一態様の潤滑油組成物において、これらの潤滑油用添加剤の合計含有量は、当該潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは0〜35質量%、より好ましくは0〜25質量%、さらに好ましくは0〜20質量%、よりさらに好ましくは0〜15質量%、特に好ましくは0〜10質量%である。
(粘度指数向上剤)
粘度指数向上剤としては、例えば、非分散型ポリメタクリレート、分散型ポリメタクリレート、オレフィン系共重合体(例えば、エチレン−プロピレン共重合体等)、分散型オレフィン系共重合体、スチレン系共重合体(例えば、スチレン−ジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体等)等の重合体が挙げられる。
これらの粘度指数向上剤の質量平均分子量(Mw)としては、通常500〜1,000,000、好ましくは5,000〜800,000、より好ましくは10,000〜600,000であるが、重合体の種類に応じて適宜設定される。
(流動点降下剤)
流動点降下剤としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化パラフィンとナフタレンとの縮合物、塩素化パラフィンとフェノールとの縮合物、ポリメタクリレート、ポリアルキルスチレン等が挙げられ、ポリメタクリレートが好ましく用いられる。
これらの流動点降下剤の質量平均分子量(Mw)としては、通常50,000〜150,000である。
(無灰清浄分散剤)
無灰清浄分散剤としては、コハク酸イミド類やホウ素含有コハク酸イミド類等のイミド類、ベンジルアミン類、ホウ素含有ベンジルアミン類、コハク酸で代表される二価カルボン酸アミド類等が挙げられる。これらの中でも、コハク酸イミド類が好ましい。
コハク酸イミド類としては、例えば、数平均分子量が300〜4,000のポリブテニル基等のポリアルケニル基を有するコハク酸と、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等のポリエチレンポリアミンのモノイミド又はビスイミド、又はこれらのホウ酸変性物;ポリアルケニル基を有するフェノールとホルムアルデヒドとポリエチレンポリアミンのマンニッヒ反応物等が挙げられる。
(金属系清浄剤)
金属系清浄剤としては、中性金属スルホネート、中性金属フェネート、中性金属サリシレート、中性金属ホスホネート、塩基性金属スルホネート、塩基性金属フェネート、塩基性金属サリシレート、塩基性金属ホスホネート、過塩基性金属スルホネート、過塩基性金属フェネート、過塩基性金属サリシレート、過塩基性金属ホスホネート等が挙げられる。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、従来潤滑油の酸化防止剤として使用されている公知の酸化防止剤の中から、任意のものを適宜選択して用いることができ、例えば、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、モリブデン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等が挙げられる。
これらの酸化防止剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アミン系酸化防止剤としては、例えば、ジフェニルアミン、炭素数3〜20のアルキル基を有するアルキル化ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系酸化防止剤;α−ナフチルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、炭素数3〜20のアルキル基を有する置換フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン系酸化防止剤;等が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のモノフェノール系酸化防止剤;4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)等のジフェノール系酸化防止剤;ヒンダードフェノール系酸化防止剤;等が挙げられる。
モリブデン系酸化防止剤としては、例えば、三酸化モリブデン及び/又はモリブデン酸とアミン化合物とを反応させてなるモリブデンアミン錯体等が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、例えば、ホスファイト等が挙げられる。
(極圧剤、耐摩耗剤)
極圧剤及び耐摩耗剤としては、例えば、スルフィド類、スルフォキシド類、スルフォン類、チオホスフィネート類等の硫黄系化合物;塩素化炭化水素等のハロゲン系化合物、ジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)、ジチオカルバミン酸亜鉛(ZnDTC)、硫化オキシモリブデンオルガノホスホロジチオエート(MoDTP)、硫化オキシモリブデンジチオカルバメート(MoDTC)等の有機金属系化合物等が挙げられる。
なお、本発明の一態様の潤滑油組成物において、本発明の効果を損なわない範囲で、極圧剤又は耐摩耗剤として、成分(C)以外の他のリン系極圧剤又は耐摩耗剤を含有してもよい。
このような他のリン系極圧剤又は耐摩耗剤の含有量としては、潤滑油組成物に含まれる成分(B)及び(C)の合計量100質量部に対して、好ましくは0〜20質量部、より好ましくは0〜10質量部、さらに好ましくは0〜5質量部、よりさらに好ましくは0〜2質量部、特に好ましくは0〜0.1質量部である。
(防錆剤)
防錆剤としては、例えば、脂肪酸、アルケニルコハク酸ハーフエステル、脂肪酸セッケン、アルキルスルホン酸塩、多価アルコール脂肪酸エステル、脂肪酸アミン、酸化パラフィン、アルキルポリオキシエチレンエーテル等が挙げられる。
(金属不活性化剤)
金属不活性化剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、トリルトリアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピリミジン系化合物等が挙げられる。
〔潤滑油組成物の各種物性〕
本発明の一態様の潤滑油組成物の40℃における動粘度としては、好ましくは2〜100mm/s、より好ましくは5〜60mm/s、さらに好ましくは7〜40mm/sである。
また、本発明の一態様の潤滑油組成物の100℃における動粘度としては、好ましくは1.0〜20.0mm/s、より好ましくは1.5〜10.0mm/s、さらに好ましくは1.8〜5.0mm/sである。
本発明の一態様の潤滑油組成物の粘度指数としては、好ましくは100以上、より好ましくは120以上、さらに好ましくは150以上である。
本発明の一態様の潤滑油組成物のゴム−金属間のゴム摩擦係数(μ)としては、好ましくは0.070以下、より好ましくは0.060以下、さらに好ましくは0.055以下、よりさらに好ましくは0.053以下である。
なお、上記のゴム摩擦係数(μ)の値は、後述の実施例に記載の「往復動摩擦試験」に準拠して測定された値を意味する。
〔潤滑油組成物の用途〕
本発明の緩衝器用潤滑油組成物は、二輪車や四輪車等の車体の緩衝器の部材の潤滑用途(特に、ゴム材−金属間での潤滑用途)に使用されるものである。
つまり、本発明の潤滑油組成物は、緩衝器用潤滑油組成物として好適である。
緩衝器用潤滑油組成物としては、より具体的には、二輪や四輪複筒型ショックアブソーバー、単筒型ショックアブソーバーの何れにも使用可能であるが、特に、二輪用として好適に用いられる。
〔緩衝器の摩擦低減方法〕
緩衝器の摩擦低減方法としては、緩衝器に対して、上述した本発明の緩衝器用潤滑油組成物を添加する方法が挙げられる。
緩衝器(ショックアブソーバー)としては、複筒型ショックアブソーバー、単筒型ショックアブソーバーが挙げられる。
上記摩擦低減方法は、これら緩衝器(ショックアブソーバー)の全般に効果を発揮するが、緩衝器内にゴムの摩擦がある場合(例えば、シール材及び/又はブッシュがゴム製の場合)に、特に優れた効果を発揮できる。
また、上記摩擦低減方法は、四輪、二輪のいずれのショックアブソーバーに対しても摩擦を低減し得るが、特に、二輪用のショックアブソーバーの摩擦低減効果に優れる。
〔緩衝器用潤滑油組成物の製造方法〕
本発明の緩衝器用潤滑油組成物の製造方法としては、特に制限はないが、下記工程(1)を有する方法であることが好ましい。
工程(1):基油(A)に、前記一般式(b)で表される脂肪酸(B)及び酸性リン酸エステル系化合物(C)を配合する工程。
なお、工程(1)で用いる基油(A)、脂肪酸(B)及び酸性リン酸エステル系化合物(C)の詳細(好適な成分、含有量、他成分との含有量比等)は上述のとおりである。
また、本工程(1)において、さらに上述の各成分を含有してもよく、これら以外の潤滑油用添加剤を含有してもよい。
なお、これらの成分の詳細(好適な成分、含有量、含有量比等)についても、上述のとおりである。
具体的には、鉱油系基油を含む基油に、潤滑油用添加剤を配合した後、公知の方法により、撹拌して基油(A)中に、成分(B)及び成分(C)等の潤滑油用添加剤を均一に分散させることが好ましい。
また、成分(B)及び成分(C)等の潤滑油用添加剤を均一に分散させる観点から、基油(A)を40〜70℃まで昇温した後、潤滑油用添加剤を配合し、撹拌して均一に分散させることがより好ましい。
なお、本工程(1)の途中及び終了後に、成分(B)及び成分(C)やその他の成分等の一部が変性したり、2成分が互いに反応し、別の成分を生成し、得られる潤滑油組成物についても、本発明の緩衝器用潤滑油組成物の製造方法によって得られる潤滑油組成物に該当し、本発明の技術的範囲に属するものである。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。なお、各種物性の測定法又は評価法は、下記のとおりである。
<鉱油系基油又は潤滑油組成物の各種物性の測定法>
(1)40℃及び100℃における動粘度
JIS K2283:2000に準拠して測定した。
(2)粘度指数
JIS K2283:2000に準拠して測定した。
実施例1、比較例1〜2
表1に示す種類及び配合量にて各種鉱油を調製して基油(i)〜(iii)を得た後、表1に示す種類及び配合量の潤滑油用添加剤を添加して、潤滑油組成物(I)〜(III)をそれぞれ調製した。
実施例及び比較例で用いた、表1に記載の鉱油及び潤滑油用添加剤は、以下のとおりである。
<鉱油>
・ナフテン系60N鉱油:40℃動粘度=9.03mm/s、100℃動粘度=2.23mm/s、粘度指数=26。
・パラフィン系60N鉱油:40℃動粘度=9.92mm/s、100℃動粘度=2.71mm/s、粘度指数=114。
・100N鉱油:40℃動粘度=21.0mm/s、100℃動粘度=4.47mm/s、粘度指数=127。
<潤滑油用添加剤>
・酸性リン酸エステル系化合物:下記式で表される、ジオレイルアシッドフォスフェートとモノオレイルアシッドフォスフェートとの混合物。
・脂肪酸:ステアリン酸
・PMA:ポリメタクリレート(質量平均分子量(Mw):550,000)
・他の添加剤:フェノール系酸化防止剤等。
実施例及び比較例で調製した基油(i)〜(iii)については、上記測定法に基づき、各種物性値を測定した。また、調製した潤滑油組成物(I)〜(III)についても、上記測定法に基づき、各種物性値を測定すると共に、以下の往復動摩擦試験を行った。
これらの結果を表1に示す。
[往復動摩擦試験]
図1に示す試験機を用いて、実施例及び比較例で調製した潤滑油組成物を使用した際のゴム材−金属間のゴム摩擦係数を測定した。
具体的には、図1に示す試験機において、下記の試験条件にて、実施例及び比較例で調製した潤滑油組成物である試料油を介して半球状ゴム(ニトリルゴム)と硬質Cr(クロム)めっき鋼板とを荷重で圧接しながら往復摺動させて、摩擦力の最大値よりゴム摩擦係数(μ)を求めた。試験条件を以下に示す。
(試験条件)
・温度:25℃
・振幅:±10mm(矩形波)
・荷重:0.1kgf(0.98N)
・上側テストピース:半球状ゴム(NBR(ニトリルゴム))
・下側テストピース:硬質Crメッキ鋼板
・試料油量:1mlを塗布
・速度:10mm/s
実施例1で調製した潤滑油組成物(I)は、比較例1,2で調製した潤滑油組成物(II),(III)に比べて、ゴム材−金属間でのゴム摩擦係数の値が低い結果となった。
そのため、潤滑油組成物(I)は、例えば、二輪車等の車体の緩衝器に用いた場合に、車体の乗心地性を大きく改善し得る潤滑油組成物であると考えられる。

Claims (7)

  1. 基油(A)と、下記一般式(b)で表される脂肪酸(B)と、下記一般式(c)で表される化合物(C1)及び化合物(C1)のアミン塩(C2)から選ばれる1種以上の酸性リン酸エステル系化合物(C)と、を含有し、前記酸性リン酸エステル系化合物(C)の含有量は1.600〜3.0質量%である二輪車の緩衝器用潤滑油組成物。

    〔上記一般式(b)中、Rは炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基である。〕

    〔上記一般式(c)中、mは1又は2であり、Rは、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、mが2である場合、2つのRは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕
  2. 成分(B)の含有量が、前記潤滑油組成物の全量基準で、0.01〜4.0質量%である請求項1に記載の緩衝器用潤滑油組成物。
  3. 成分(B)がステアリン酸を含む請求項1または2に記載の緩衝器用潤滑油組成物。
  4. 一般式(b)中のRが炭素数12〜24のアルキル基またはアルケニル基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の緩衝器用潤滑油組成物。
  5. 成分(B)と成分(C)との含有量比〔(B)/(C)〕が、質量比で、1/99〜50/50である請求項1〜4のいずれか1項に記載の緩衝器用潤滑油組成物。
  6. さらに、脂肪酸アミド(D)を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の緩衝器用潤滑油組成物。
  7. 基油(A)に、下記一般式(b)で表される脂肪酸(B)と、下記一般式(c)で表される化合物(C1)及び化合物(C1)のアミン塩(C2)から選ばれる1種以上の酸性リン酸エステル系化合物(C)と、を配合する工程を有し、前記酸性リン酸エステル系化合物(C)の含有量は1.600〜3.0質量%である二輪車の緩衝器用潤滑油組成物の製造方法。

    〔上記一般式(b)中、Rは炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基である。〕

    〔上記一般式(c)中、mは1又は2であり、Rは、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、mが2である場合、2つのRは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕
JP2016043619A 2016-03-07 2016-03-07 緩衝器用潤滑油組成物、及び緩衝器用潤滑油組成物の製造方法 Active JP6702763B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016043619A JP6702763B2 (ja) 2016-03-07 2016-03-07 緩衝器用潤滑油組成物、及び緩衝器用潤滑油組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016043619A JP6702763B2 (ja) 2016-03-07 2016-03-07 緩衝器用潤滑油組成物、及び緩衝器用潤滑油組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017160293A JP2017160293A (ja) 2017-09-14
JP6702763B2 true JP6702763B2 (ja) 2020-06-03

Family

ID=59856657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016043619A Active JP6702763B2 (ja) 2016-03-07 2016-03-07 緩衝器用潤滑油組成物、及び緩衝器用潤滑油組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6702763B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5845293A (ja) * 1981-09-10 1983-03-16 Idemitsu Kosan Co Ltd 緩衝器用流体組成物
JP3265069B2 (ja) * 1992-08-05 2002-03-11 日石三菱株式会社 フッ化アルカン冷媒用冷凍機油組成物、及び同組成物を含有する冷凍機用流体組成物
JPH07224293A (ja) * 1994-02-14 1995-08-22 Nippon Oil Co Ltd 緩衝器用油圧作動油組成物
JPH10292190A (ja) * 1997-02-19 1998-11-04 Idemitsu Kosan Co Ltd 緩衝器用油圧作動油組成物
JP4227765B2 (ja) * 2002-06-28 2009-02-18 新日本石油株式会社 緩衝器用油圧作動油組成物
JP5907743B2 (ja) * 2012-01-31 2016-04-26 出光興産株式会社 緩衝器油組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017160293A (ja) 2017-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2015312304B2 (en) Liquid ashless antioxidant additive for lubricating compositions
JP6353840B2 (ja) 緩衝器用潤滑油組成物
JP6500271B2 (ja) 潤滑油組成物
JP5150154B2 (ja) 緩衝器用潤滑油組成物
WO2015025972A1 (ja) 緩衝器用潤滑油組成物、及び緩衝器の摩擦低減方法
JP6803344B2 (ja) 多機能性モリブデン含有化合物、製造方法および使用方法、ならびにそれを含む潤滑油組成物
JP6849549B2 (ja) 緩衝器用潤滑油組成物
WO2017150656A1 (ja) 潤滑油組成物、潤滑方法、及び変速機
JP2022103389A (ja) 潤滑組成物のためのフッ素化ポリアクリレート消泡成分
JP2009286831A (ja) 金属ベルト式無段変速機用潤滑油組成物
WO2013141077A1 (ja) アルミ合金製エンジン用潤滑油組成物及び潤滑方法
JP6677414B2 (ja) 潤滑油組成物、及び潤滑油組成物の製造方法
WO2019093238A1 (ja) 緩衝器用潤滑油組成物、緩衝器の摩擦低減方法および緩衝器用潤滑油組成物の製造方法
JP5970291B2 (ja) 潤滑油組成物
JP5385830B2 (ja) 潤滑油添加剤および潤滑油組成物
WO2015025976A1 (ja) 緩衝器用潤滑油組成物
JP6837000B2 (ja) 摩耗防止剤/摩擦調整剤を含む潤滑組成物
JP6702763B2 (ja) 緩衝器用潤滑油組成物、及び緩衝器用潤滑油組成物の製造方法
JP6661417B2 (ja) 緩衝器用潤滑油組成物、及び緩衝器用潤滑油組成物の製造方法
CN106536695B (zh) 润滑油组合物
JP5784183B2 (ja) 潤滑油組成物
JP6247820B2 (ja) アルミ合金製エンジン用潤滑油組成物及び潤滑方法
JP6247822B2 (ja) アルミ合金製エンジン用潤滑油組成物及び潤滑方法
CN115698242A (zh) 润滑油组合物、缓冲器和润滑油组合物的使用方法
JP2021080339A (ja) 潤滑油組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181003

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190625

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190910

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200507

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6702763

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150