JP6661417B2 - 緩衝器用潤滑油組成物、及び緩衝器用潤滑油組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
緩衝器のフリクション(摩擦)は、ゴム材からなるオイルシールと、クロム等の金属めっきが施されたロッドとの間で特に発生し易い。緩衝器のフリクションの発生は、乗心地性能を悪化する要因となるので、緩衝器のロッドが伸び縮みする際に滑らかに動くためには、ゴム材−金属間での摩擦低減が求められている。
例えば、特許文献1には、潤滑油基油に、アルキル基又はアルケニル基と塩基性極性基とを有する塩基性化合物、及び、アルキル基又はアルケニル基を有する窒素含有カルボン酸とを、特定量で配合してなる緩衝器用油圧作動油組成物が開示されている。
すなわち本発明は、下記[1]〜[2]を提供する。
〔上記一般式(b)中、Rは炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基である。〕
〔上記一般式(c)中、mは1又は2であり、Rは、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、mが2である場合、2つのRは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕
〔上記一般式(b)中、Rは炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基である。〕
〔上記一般式(c)中、mは1又は2であり、Rは、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、mが2である場合、2つのRは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕
本発明の緩衝器用潤滑油組成物(以下、単に「潤滑油組成物」と称する場合がある)は、基油(A)と、後述の一般式(b)で表されるアミン系化合物(B)と、一般式(c)で表される化合物(C1)及び化合物(C1)のアミン塩(C2)から選ばれる1種以上の酸性リン酸エステル系化合物(C)とを含有する。
なお、本発明の一態様の潤滑油組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに上記成分(B)及び成分(C)以外の他の潤滑油用添加剤を含有してもよい。
本発明で用いる基油(A)としては、鉱油及び合成油のいずれであってもよく、また、鉱油及び合成油から選ばれる2種以上を併用した混合油であってもよい。
これらの鉱油は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの合成油は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、本発明で用いる合成油としては、ポリα−オレフィン、各種エステル、及びポリアルキレングリコールから選ばれる1種以上の合成油が好ましく、ポリα−オレフィンがより好ましい。
基油(A)の100℃における動粘度としては、好ましくは2.0〜20.0mm2/s、より好ましくは2.0〜15.0mm2/s、さらに好ましくは2.0〜10.0mm2/s、よりさらに好ましくは2.0〜7.0mm2/sである。
基油(A)の粘度指数としては、好ましくは70以上、より好ましくは80以上、さらに好ましくは90以上である。
本発明の緩衝器用潤滑油組成物は、下記一般式(b)で表されるアミン系化合物(B)を含有する。
なお、アミン系化合物(B)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基を有するために、アミン系化合物(B)と基油(A)との溶解性が良好となり、摩擦低減特性がより効果的に発現され易くなると考えられる。その結果、本発明の緩衝器用潤滑油組成物は、ゴム材−金属間の摩擦係数が小さく、特に、二輪車等の車体の緩衝器に用いた場合に、車体の乗心地性を大きく改善し得る。
本発明の一態様の潤滑油組成物は、摩擦低減特性をより効果的に発現し易くし、得られる潤滑油組成物のゴム材−金属間の摩擦係数を小さくする観点から、さらに下記一般式(c)で表される化合物(C1)及び化合物(C1)のアミン塩(C2)から選ばれる1種以上の酸性リン酸エステル系化合物(C)を含有する。
なお、酸性リン酸エステル系化合物(C)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明において、上記のアミン塩(C2)は、化合物(C1)を配合後に、潤滑油組成物中に存在しているアミンと当該化合物(C1)とが反応して形成した塩も含まれる。
〔上記一般式(c)中、mは1又は2であり、Rは、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、mが2である場合、2つのRは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕
〔上記一般式(c−1)のR及びR’、並びに、上記一般式(c−2)のRは、それぞれ独立に、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、R及びR’は一般式(c)中のRと区別されるものではなく、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕
なお、直鎖アルケニル基の炭素数である「x+y+3」の値としては、より好ましくは12〜35、さらに好ましくは14〜30、よりさらに好ましくは16〜25である。
x及びyは、それぞれ独立に、好ましくは0〜37、より好ましくは1〜30、さらに好ましくは3〜20、よりさらに好ましくは4〜12である。
なお、当該アルキル基は、直鎖アルキル基であってもよく、分岐鎖アルキル基であってもよい。
その場合、酸性リン酸ジエステル系化合物(Cx)と、酸性リン酸モノエステル系化合物(Cy)との含有量比〔(Cx)/(Cy)〕は、質量比で、好ましくは1/99〜99/1、より好ましくは5/95〜95/5、さらに好ましくは10/90〜90/10である。
なお、本発明の一態様において、酸性リン酸エステル系化合物(C)は、化合物(C11)及びそのアミン塩からなる酸性リン酸ジエステル系化合物(Cx)と、化合物(C12)及びそのアミン塩からなる酸性リン酸モノエステル系化合物(Cy)とを、共に含有してもよい。
本発明の一態様の潤滑油組成物は、摩擦低減特性をより効果的に発現し易くし、得られる潤滑油組成物のゴム材−金属間の摩擦係数を小さくする観点から、以下のような各種添加剤を含有してもよい。なおこれらの添加剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
脂肪酸アミドとしては、例えば、カルボン酸類とアミン類とを反応させてなる酸アミドであることが好ましい。
カルボン酸類としては、直鎖もしくは分岐鎖の飽和又は不飽和のモノカルボン酸が挙げられ、それらの炭素数は、摩擦低減特性をより効果的に発現し易くし、得られる潤滑油組成物のゴム材−金属間の摩擦係数を小さくする観点から、好ましくは7〜30、より好ましくは8〜24である。これらの中でも、カルボン酸類としては、オレイン酸及び(イソ)ステアリン酸が好ましい。
アルカノールアミンとしては、例えば、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、モノブタノールアミン、ジメタノールアミン、メタノールエタノールアミン、ジエタノールアミン、メタノールプロパノールアミン、エタノールプロパノールアミン、ジプロパノールアミン等が挙げられる。
炭素数2〜4のアルキレン基としては、エチレン基(−CH2CH2−)及びプロピレン基(−CH2CH2CH2−)が好ましく、エチレン基がより好ましい。
またこの場合、脂肪酸アミド(D)と成分(B)との含有量比〔(D)/(B)〕としては、質量比で、好ましくは10/99〜95/5、より好ましく30/70〜90/10である。
本発明の一態様の潤滑油組成物には、消泡性を向上させる観点から、さらにフッ素化シリコーン(E)を含有させてもよい。
フッ素化シリコーンとしては、例えば、トリフルオロプロピルメチルシリコーン等の含フッ素オルガノポリシロキサンが挙げられる。なお、フッ素化シリコーンは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明に一態様の潤滑油組成物は、フッ素化シリコーン以外の消泡剤を含有してもよく、例えば、オルガノポリシロキサン等のシリコーン油等が挙げられる。
本発明の一態様の潤滑油組成物は、さらにシールスウェラー(シールの材質を膨張させる効果を有する添加剤であり、他の特定成分によりシールが硬くなったりする場合等に、これを加えることでそのシール硬化等を防止することが可能となるもの)を含有してもよい。シールスウェラーとしては、例えば、硫黄系シールスウェラー等が挙げられる。
また、シールスウェラーを加える場合の含有量の下限値は、潤滑油組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上である。
本発明の一態様の潤滑油組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、成分(B)及び成分(C)や上述の成分以外の潤滑油用添加剤をさらに含有してもよい。
このような潤滑油用添加剤としては、例えば、粘度指数向上剤、流動点降下剤、無灰清浄分散剤、金属系清浄剤、酸化防止剤、極圧剤、耐摩耗剤、防錆剤、金属不活性化剤等が挙げられる。
これらの各種潤滑油用添加剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
粘度指数向上剤としては、例えば、非分散型ポリメタクリレート、分散型ポリメタクリレート、オレフィン系共重合体(例えば、エチレン−プロピレン共重合体等)、分散型オレフィン系共重合体、スチレン系共重合体(例えば、スチレン−ジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体等)等の重合体が挙げられる。
これらの粘度指数向上剤の質量平均分子量(Mw)としては、通常500〜1,000,000、好ましくは5,000〜800,000、より好ましくは10,000〜600,000であるが、重合体の種類に応じて適宜設定される。
流動点降下剤としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化パラフィンとナフタレンとの縮合物、塩素化パラフィンとフェノールとの縮合物、ポリメタクリレート、ポリアルキルスチレン等が挙げられ、ポリメタクリレートが好ましく用いられる。
これらの流動点降下剤の質量平均分子量(Mw)としては、通常50,000〜150,000である。
無灰清浄分散剤としては、コハク酸イミド類やホウ素含有コハク酸イミド類等のイミド類、ベンジルアミン類、ホウ素含有ベンジルアミン類、コハク酸で代表される二価カルボン酸アミド類等が挙げられる。これらの中でも、コハク酸イミド類が好ましい。
金属系清浄剤としては、中性金属スルホネート、中性金属フェネート、中性金属サリシレート、中性金属ホスホネート、塩基性金属スルホネート、塩基性金属フェネート、塩基性金属サリシレート、塩基性金属ホスホネート、過塩基性金属スルホネート、過塩基性金属フェネート、過塩基性金属サリシレート、過塩基性金属ホスホネート等が挙げられる。
酸化防止剤としては、従来潤滑油の酸化防止剤として使用されている公知の酸化防止剤の中から、任意のものを適宜選択して用いることができ、例えば、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、モリブデン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等が挙げられる。
これらの酸化防止剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のモノフェノール系酸化防止剤;4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)等のジフェノール系酸化防止剤;ヒンダードフェノール系酸化防止剤;等が挙げられる。
モリブデン系酸化防止剤としては、例えば、三酸化モリブデン及び/又はモリブデン酸とアミン化合物とを反応させてなるモリブデンアミン錯体等が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、例えば、ホスファイト等が挙げられる。
極圧剤及び耐摩耗剤としては、例えば、スルフィド類、スルフォキシド類、スルフォン類、チオホスフィネート類等の硫黄系化合物;塩素化炭化水素等のハロゲン系化合物、ジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)、ジチオカルバミン酸亜鉛(ZnDTC)、硫化オキシモリブデンオルガノホスホロジチオエート(MoDTP)、硫化オキシモリブデンジチオカルバメート(MoDTC)等の有機金属系化合物等が挙げられる。
このような他のリン系極圧剤又は耐摩耗剤の含有量としては、潤滑油組成物に含まれる成分(B)及び(C)の合計量100質量部に対して、好ましくは0〜20質量部、より好ましくは0〜10質量部、さらに好ましくは0〜5質量部、よりさらに好ましくは0〜2質量部、特に好ましくは0〜0.1質量部である。
防錆剤としては、例えば、脂肪酸、アルケニルコハク酸ハーフエステル、脂肪酸セッケン、アルキルスルホン酸塩、多価アルコール脂肪酸エステル、脂肪酸アミン、酸化パラフィン、アルキルポリオキシエチレンエーテル等が挙げられる。
金属不活性化剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、トリルトリアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピリミジン系化合物等が挙げられる。
本発明の一態様の潤滑油組成物の40℃における動粘度としては、好ましくは2〜100mm2/s、より好ましくは5〜60mm2/s、さらに好ましくは7〜40mm2/sである。
なお、上記のゴム摩擦係数(μ)の値は、後述の実施例に記載の「往復動摩擦試験」に準拠して測定された値を意味する。
本発明の緩衝器用潤滑油組成物は、二輪車や四輪車等の車体の緩衝器の部材の潤滑用途(特に、ゴム材−金属間での潤滑用途)に使用されるものである。
緩衝器用潤滑油組成物としては、より具体的には、二輪や四輪複筒型ショックアブソーバー、単筒型ショックアブソーバーの何れにも使用可能であるが、特に、二輪用として好適に用いられる。
緩衝器の摩擦低減方法としては、緩衝器に対して、上述した本発明の緩衝器用潤滑油組成物を添加する方法が挙げられる。
緩衝器(ショックアブソーバー)としては、複筒型ショックアブソーバー、単筒型ショックアブソーバーが挙げられる。
上記摩擦低減方法は、これら緩衝器(ショックアブソーバー)の全般に効果を発揮するが、緩衝器内にゴムの摩擦がある場合(例えば、シール材及び/又はブッシュがゴム製の場合)に、特に優れた効果を発揮できる。
また、上記摩擦低減方法は、四輪、二輪のいずれのショックアブソーバーに対しても摩擦を低減し得るが、特に、二輪用のショックアブソーバーの摩擦低減効果に優れる。
本発明の緩衝器用潤滑油組成物の製造方法としては、特に制限はないが、下記工程(1)を有する方法であることが好ましい。
工程(1):基油(A)に、前記一般式(b)で表されるアミン系化合物(B)及び酸性リン酸エステル系化合物(C)を配合する工程。
なお、工程(1)で用いる基油(A)、アミン系化合物(B)及び酸性リン酸エステル系化合物(C)の詳細(好適な成分、含有量、他成分との含有量比等)は上述のとおりである。
また、本工程(1)において、さらに上述の各成分を配合してもよく、これら以外の潤滑油用添加剤を配合してもよい。
なお、これらの成分の詳細(好適な成分、含有量、含有量比等)についても、上述のとおりである。
また、成分(B)及び成分(C)等の潤滑油用添加剤を均一に分散させる観点から、基油(A)を40〜70℃まで昇温した後、潤滑油用添加剤を配合し、撹拌して均一に分散させることがより好ましい。
(1)40℃及び100℃における動粘度
JIS K2283:2000に準拠して測定した。
(2)粘度指数
JIS K2283:2000に準拠して測定した。
表1に示す種類及び配合量にて各種鉱油を調製して基油(i)〜(iii)を得た後、表1に示す種類及び配合量の潤滑油用添加剤を添加して、潤滑油組成物(I)〜(III)をそれぞれ調製した。
実施例及び比較例で用いた、表1に記載の鉱油及び潤滑油用添加剤は、以下のとおりである。
・ナフテン系60N鉱油:40℃動粘度=9.03mm2/s、100℃動粘度=2.23mm2/s、粘度指数=26。
・パラフィン系60N鉱油:40℃動粘度=9.92mm2/s、100℃動粘度=2.71mm2/s、粘度指数=114。
・100N鉱油:40℃動粘度=21.0mm2/s、100℃動粘度=4.47mm2/s、粘度指数=127。
・酸性リン酸エステル系化合物:下記式で表される、ジオレイルアシッドフォスフェートとモノオレイルアシッドフォスフェートとの混合物。
・PMA:ポリメタクリレート(質量平均分子量(Mw):550,000)
・その他の添加剤:フェノール系酸化防止剤等。
これらの結果を表1に示す。
図1に示す試験機を用いて、実施例及び比較例で調製した潤滑油組成物を使用した際のゴム材−金属間のゴム摩擦係数を測定した。
具体的には、図1に示す試験機において、下記の試験条件にて、実施例及び比較例で調製した潤滑油組成物である試料油を介して半球状ゴム(ニトリルゴム)と硬質Cr(クロム)めっき鋼板とを荷重で圧接しながら往復摺動させて、摩擦力の最大値よりゴム摩擦係数(μ)を求めた。試験条件を以下に示す。
(試験条件)
・温度:25℃
・振幅:±10mm(矩形波)
・荷重:0.1kgf(0.98N)
・上側テストピース:半球状ゴム(NBR(ニトリルゴム))
・下側テストピース:硬質Crメッキ鋼板
・試料油量:1mlを塗布
・速度:10mm/s
そのため、潤滑油組成物(I)は、例えば、二輪車等の車体の緩衝器に用いた場合に、車体の乗心地性を大きく改善し得る潤滑油組成物であると考えられる。
Claims (5)
- 基油(A)と、下記一般式(b)で表されるアミン系化合物(B)と、下記一般式(c)で表される化合物(C1)及び化合物(C1)のアミン塩(C2)から選ばれる1種以上の酸性リン酸エステル系化合物(C)と、を含有し、
前記成分(B)の含有量は前記潤滑油組成物の全量基準で、0.07〜4.0質量%であり、前記酸性リン酸エステル系化合物(C)の含有量は1.600〜3.0質量%であり、前記成分(B)と前記成分(C)との含有量比〔(B)/(C)〕が質量比で、1/99〜5.9/94.1である二輪車の緩衝器用潤滑油組成物。
〔上記一般式(b)中、Rは炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基である。〕
〔上記一般式(c)中、mは1又は2であり、Rは、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、mが2である場合、2つのRは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕 - 成分(B)がモノオレイルアミンを含む請求項1に記載の緩衝器用潤滑油組成物。
- 一般式(b)中のRが、炭素数12〜24のアルキル基またはアルケニル基である請求項1又は2に記載の緩衝器用潤滑油組成物。
- さらに、脂肪酸アミド(D)を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の緩衝器用潤滑油組成物。
- 基油(A)に、下記一般式(b)で表されるアミン系化合物(B)と、下記一般式(c)で表される化合物(C1)及び化合物(C1)のアミン塩(C2)から選ばれる1種以上の酸性リン酸エステル系化合物(C)とを配合する工程を有し、
前記成分(B)の含有量は前記潤滑油組成物の全量基準で、0.07〜4.0質量%であり、前記酸性リン酸エステル系化合物(C)の含有量は1.600〜3.0質量%であり、前記成分(B)と前記成分(C)との含有量比〔(B)/(C)〕が質量比で、1/99〜5.9/94.1である二輪車の緩衝器用潤滑油組成物の製造方法。
〔上記一般式(b)中、Rは炭素数12〜30のアルキル基またはアルケニル基である。〕
〔上記一般式(c)中、mは1又は2であり、Rは、炭素数10〜40のアルキル基、又は炭素数10〜40のアルケニル基である。なお、mが2である場合、2つのRは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。〕
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