JP6702291B2 - 脇見判定装置、脇見判定方法及び脇見判定のためのプログラム - Google Patents

脇見判定装置、脇見判定方法及び脇見判定のためのプログラム Download PDF

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Description

この発明は、車両の運転者の脇見を判定する脇見判定装置、脇見判定方法及び脇見判定のためのプログラムに関する。
特許文献1に開示されているように、運転者の顔を撮像し、画像処理装置により顔の向きを求め、脇見状態であることを判定する技術の開発が進められている。特許文献1に開示されている技術は、車両状態に応じて、脇見運転の検出感度を変更している。
特開2001−138767号公報
運転者が注視する方向は、一般的に、車両の走行状態に応じて異なる。そのため、運転者が特定方向を見ることは、ある車両の走行状態では脇見となり得るが、別の車両の走行状態では意図を持った注視であり得、脇見とはなり得ない。
しかしながら、特許文献1には、車両の走行状態に応じて脇見状態を判定するための条件を変えることについては開示されていない。
本発明の目的は、上記事情に着目してなされたもので、車両の進行方向の変更を考慮した脇見判定を可能にする技術を提供することである。
本開示の第1の態様は、車両に設けられる脇見判定装置において、運転者の視線または顔の向きを示す第1の検出情報を取得する第1の取得部と、前記第1の検出情報により示される前記運転者の視線または顔の向きと、脇見運転を判定するために設定された判定条件とに基づいて、前記運転者が脇見をしているか否かを判定する第1の判定部と、車両の直進方向に対する前記車両の進行方向の変化を示す第2の検出情報を取得する第2の取得部と、前記第2の検出情報に基づいて、前記車両の進行方向が直進方向と左方向または右方向のいずれであるかを判定する第2の判定部と、前記第2の判定部の判定結果に基づいて、前記車両の進行方向が前記直進方向と判定されている場合に、前記判定条件を第1の判定条件に設定し、前記左方向または右方向と判定されている場合に、前記判定条件を前記第1の判定条件とは異なる第2の判定条件に設定する判定条件変更部とを具備するものである。
第1の態様によれば、車両の進行方向が直進方向と判定されている場合には、運転者の視線または顔の向きと第1の判定条件とに基づいて脇見の有無が判定され、一方車両の進行方向が左方向または右方向と判定されている場合には、運転者の視線または顔の向きと、上記第1の判定条件とは異なる第2の判定条件とに基づいて脇見の有無が判定される。このため、第2の態様においても、車両の進行方向の変化を考慮した脇見判定を行うことが可能となる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、前記判定条件変更部が、前記第2の判定部の判定結果に基づいて、前記車両の進行方向が左方向と判定されている場合と、右方向と判定されている場合とで、前記第2の判定条件を異なる値に設定するものである。
第2の態様によれば、車両が左方向に進行しようとしている場合と、右方向に進行しようとしている場合とで、異なる判定条件により脇見の有無が判定される。このため、例えば左折するときと右折するときとでそれぞれ適切な判定条件に基づいて脇見判定を行うことが可能となる。
本開示の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記判定条件変更部が、前記第1の判定条件として、前記車両の前方に向けて第1の角度を有する仮想的な第1の領域と、前記車両の左方向または右方向に第2の角度を有しかつ前記第1の領域と隣接する仮想的な第2の領域とを設定し、前記第2の判定条件として、前記車両の前方に向けて前記第1の角度より大きい第3の角度を有する仮想的な第3の領域と、前記車両の左方向または右方向に前記第2の角度より小さい第4の角度を有しかつ前記第1の領域と隣接する仮想的な第4の領域を設定する。そして、前記第1の判定部が、前記運転者の視線または顔の向きが前記第1の領域または第3の領域に含まれている場合に前記運転者が脇見をしていないと判定し、前記運転者の視線または顔の向きが前記第2の領域または第4の領域に含まれている場合に前記運転者が脇見をしていると判定するように構成したものである。
第3の態様によれば、車両が直進方向に進行している場合には、運転者の視線または顔の向きが、第1の角度に設定された第1の領域および第2の角度に設定された第2の領域に含まれているか否かにより脇見の有無が判定される。これに対し、車両が左または右方向に進行している場合には、運転者の視線または顔の向きが、上記第1の角度より大きく設定された第3の領域および第2の角度より小さく設定された第4の領域に含まれているか否かにより脇見の有無が判定される。このため、車両が左方向または右方向に進行している場合には、直進している場合に比べて脇見と判定され難くなり、これにより例えば左折または右折、もしくは車線変更或いは路肩へ駐停車しようとしているときに、運転者の左方向または右方向への確認行動が脇見と判定される不具合を減らすことができる。
本開示の第4の態様は、第3の態様において、前記判定条件変更部が、前記第2の取得部により取得された前記車両の進行方向の変化の量に応じて、当該変化の量が大きいほど前記第3の角度を大きい値に設定すると共に前記第4の角度を小さい値に設定するようにしたものである。
第4の態様によれば、車両の進行方向の変化の量に応じて、前記第3の角度および第4の第4の角度が可変設定される。一般に、運転者は、例えば左折または右折をする場合のように、車両の進行方向を直進方向に対して左方または右方向へ大きく変更するつれ、車両の左前方よりも左後方、或いは右前方より右後方に視線または顔を向ける傾向にある。したがって、上記したように車両の進行方向の変化量に応じて脇見判定のための領域の角度を変化させることで、左右への正当な確認動作に対し不合理な脇見判定が行われないようにすることができる。
本開示の第5の態様は、第1又は第2の態様において、前記判定条件変更部が、前記車両の左方向または右方向に脇見判定の対象となる仮想的な脇見判定領域を設定し、前記第1の判定条件として、前記運転者の視線または顔の向きが前記脇見判定領域に含まれる状態を許容する第1の時間を設定し、前記第2の判定条件として、前記第1の時間より長い第2の時間を設定する。そして、前記第1の判定部が、前記運転者の視線または顔の向きが前記脇見判定領域に連続して含まれる状態が、前記第1の時間または第2の時間以内の場合に、前記運転者が脇見をしていないと判定し、前記運転者の視線または顔の向きが前記脇見判定領域に連続して含まれる状態が、前記第1の時間または第2の時間を超えた場合に前記運転者が脇見をしていると判定するようにしたものである。
第5の態様によれば、車両が直進方向に進行している場合には、運転者の視線または顔が脇見判定領域に対し第1の時間を超えて向けられた場合に脇見と判定される。一方、車両が左または右方向に進行している場合には、運転者の視線または顔の向きが上記脇見判定領域に対し第1の時間より長く設定された第2の時間を超えるまでは脇見と判定されない。このため、車両が左方向または右方向に進行している場合には、直進している場合に比べて脇見と判定され難くなり、これにより例えば左折または右折、もしくは車線変更或いは路肩へ駐停車しようとしているときに、運転者の左方向または右方向への確認行動が脇見と判定されることを減らすことができる。
本開示の第6の態様は、第5の態様において、前記判定条件変更部が、前記第2の取得部により取得された前記車両の進行方向の変化の量に応じて、当該変化の量が大きいほど前記第2の時間を大きい値に設定するようにしたものである。
第6の態様によれば、車両の進行方向の変化の量に応じて脇見判定の許容時間である第2の時間が可変設定される。一般に、運転者は、例えば左折または右折をする場合、ステアリングホイールの操作量が大きくなるに視線または顔の向きを大きく変化させる傾向がある。このように視線または顔の向きを大きく変化させた場合、視線または顔の向きを正面方向に戻すまでの時間も長くなる。したがって、上記したように車両の進行方向の変化量に応じて脇見判定の許容時間を変化させることで、左右への正当な確認動作に対し不合理な脇見判定がより行われないようにすることができる。
本開示の第7の態様は、第1乃至第6の態様において、前記車両の走行状態を示す第3の検出情報を取得する第3の取得部と、前記第3の検出情報に基づいて、前記車両が走行中と見なす所定速度以上であるか、前記車両が停止中と見なす前記所定速度未満であるかを判定する第4の判定部とをさらに備える。そして、前記判定条件変更部が、前記第4の判定部の判定結果に基づいて、前記車両が停止中と見なされる場合には、前記車両の進行方向が左方向または右方向と判定されている場合でも、前記判定条件を前記第1の判定条件に設定するようにしたものである。
第7の態様によれば、例えば左折または右折する過程において、車両が停止しているときには、左折または右折時であっても第2の判定条件は設定されず、直進走行時の第1の判定条件が設定される。従って、例えば歩行者の横断待ちまたは信号待ちなどの理由で車両の進行方向を直進方向に対して左方または右方に変更した状態で車両を停止させている期間には、運転者に対し車両の左方または右方よりも車両の前方に視線または顔を向けさせることが可能となる。
本開示の第8の態様は、前記第1の判定部により前記運転者が脇見をしていると判定された場合に、前記運転者に対する支援の提供を指示する指示信号を支援提供装置に対して出力する出力部を、さらに具備するものである。
第8の態様によれば、運転者が脇見をしていると判定されると、支援提供装置に対し運転者に対する支援の提供を指示する指示信号が出力される。このため、脇見をすると、運転者は支援提供装置から運転支援の提供を受けることになり、これにより脇見の抑制効果が得られる。
本開示の第9の態様は、車両に設けられる脇見判定装置において、運転者の視線または顔の向きを示す第1の情報を取得する第1の取得部と、前記車両の進行方向を示す第2の情報を取得する第2の取得部と、前記第1の情報が示す視線または向きを、方向または時間で決められる所定の基準と比較することにより脇見を判定する判定部とを備え、前記判定部は、前記第2の情報が示す進行方向に応じて前記基準を変化させるように構成したものである。
第9の態様によれば、運転者の視線または顔の向きを、方向または時間で決められる所定の基準と比較することにより脇見判定をする際に、前記基準が車両の進行方向に応じて変化する。このため、車両の進行方向の変化を考慮した脇見判定を行うことが可能となる。
本発明によれば、車両の進行方向の変更を考慮した脇見判定を可能にする技術を提供することができる。
本実施形態に係る脇見判定装置の適用例を模式的に示す図。 本実施形態に係る脇見判定装置を備える車両の全体構成を例示する図。 本実施形態に係る脇見判定装置のハードウェア構成を例示するブロック図。 本実施形態に係る通常時判定条件を模式的に例示する図。 本実施形態に係る脇見判定装置のソフトウェア構成を例示するブロック図。 本実施形態に係る左方向用判定条件を模式的に例示する図。 本実施形態に係る左方向用判定条件を模式的に例示する図。 本実施形態に係る左方向用判定条件を模式的に例示する図。 本実施形態に係る右方向用判定条件を模式的に例示する図。 本実施形態に係る右方向用判定条件を模式的に例示する図。 本実施形態に係る右方向用判定条件を模式的に例示する図。 本実施形態に係る脇見判定装置による脇見判定動作を例示するフローチャート。 本実施形態に係る脇見判定装置による判定条件の緩和動作の一例を示すフローチャート。 本実施形態の脇見判定装置による判定条件の緩和動作の別の例を示すフローチャート。
以下、本開示に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において例示に過ぎない。なお、以降、説明済みの要素と同一または類似の要素には同一または類似の符号を付し、重複する説明については基本的に省略する。なお、本実施形態において登場するデータは、自然言語により説明されるが、より具体的には、疑似言語、コマンド、パラメータ、マシン語などで指定される。
§1 適用例
本実施形態は、運転者の視線または顔の向きと、脇見運転を判定するために設定された判定条件とに基づいて、上記運転者が脇見をしているか否かを判定する脇見判定装置にあって、車両の進行方向が直進方向と左方向または右方向のいずれであるかを判定し、車両の進行方向が直進方向と判定されている場合には、上記判定条件を第1の判定条件に設定し、左方向または右方向と判定されている場合には、上記判定条件を上記第1の判定条件とは異なる第2の判定条件に設定するようにしたものである。具体的には、上記第2の判定条件は、第1の判定条件に比べて脇見と判定され難い値に設定される。
図1は、車両1に搭載される脇見判定装置2の適用例を模式的に示す図である。図1は、車両1を上から見た図である。放射状の実線は、車両が道路に沿って直進走行しているときに設定される仮想的な領域A1、A2及びA3の境界を示している。また、二点鎖線は車両が左方向または右方向に進路を変更しようとしているときに設定される仮想的な領域A1′、A2′およびA3′の境界を示している。なお、破線は、車両1の幅方向の中心を、また一点鎖線は、車両1の直進方向を示している。なお、図1はいわゆる右ハンドルの場合を例示しているが、左ハンドルの場合にも本実施形態は同様に適用可能である。
第1の領域A1は、運転者から車両1の前方に向けて第1の角度θ1で水平に広がる仮想的な領域である。第1の領域A1は、運転者が脇見をしていないと判定する領域として定義される。第2の領域A2は、第1の領域A1に隣接する領域であって運転者から車両1の左方に向けて第2の角度θ2で水平に広がる仮想的な領域である。第2の領域A2は、運転者の視線または顔の向きの滞留を許容する第1の時間に関連付けられている。第3の領域A3は、第1の領域A1に隣接する領域であって運転者から車両1の右方に向けて第3の角度θ3で水平に広がる仮想的な領域である。第3の領域A3は、運転者の視線または顔の向きの滞留を許容する第2の時間に関連付けられている。
なお、上記視線または顔の向きの「滞留」とは、視線または顔の向きが一定の領域の方向に留まり続けること、換言すると視線または顔が上記領域の方向に一定時間連続して向いている状態が検出されること、或いは視線または顔の向きが一定の領域に一定時間連続して含まれている状態が検出されることを表している。
脇見判定装置2は、例えばステアリングホイールの操舵角から車両の進行方向が直進方向と左方向または右方向のいずれであるかを判定する。このとき、直進方向には、車両が道路のカーブに沿っていわゆる道なりに走行する場合のように、操舵角が一定の角度範囲内で変化する状態も含まれる。なお、車両の進行方向は、タイヤの角度またはジャイロにより車両の進行方向を検出することによっても判定することができる。
脇見判定装置2は、上記車両の進行方向の判定結果に基づいて、車両の進行方向が直進方向と判定されているときには、脇見の判定条件として、上記第1の領域A1、第2の領域A2および第3の領域A3をそれぞれ上記した第1の角度θ1、第2の角度θ2、第3の角度θ3に設定する。これを第1の判定条件と称する。一方、車両の進行方向が左方向または右方向と判定されているときには、脇見の判定条件として、図1に示すように上記第1の領域A1の第1の角度θ1をそれより大きい角度θ1′に変更し、また第2の領域A2および第3の領域A3の各角度をそれぞれ上記第2の角度θ2および第3の角度θ3より小さい角度θ2′,θ3′に変更する。これを第2の判定条件と称する。上記各角度θ1,θ2,θ3からθ1′,θ2′,θ3′への変更は、例えば、上記第1の領域A1と第2の領域A2との境界、および第1の領域A1と第3の領域A3との境界をそれぞれ移動させることにより実現される。
脇見判定装置2は、運転者の視線または顔の向きを示す検出情報を視線検出装置(図示省略)から取得する。そして、上記検出情報に基づいて、運転者の視線または顔の向きが上記設定された各領域A1,A2,A3のいずれか、またはA1′,A2′,A3′のいずれに滞留しているかを判定することにより、脇見の有無を判定する。
例えば、運転者の視線または顔の向きが上記第1の領域A1またはA1′に含まれている場合にはその滞留許容時間にかかわらず脇見なしと判定する。これに対し、運転者の視線または顔の向きが、上記第2の領域A2またはA2′内に連続して第1の時間を超えて含まれている場合、つまり滞留している場合には、運転者が脇見をしていると判定する。また同様に、運転者の視線または顔の向きが、上記第3の領域A3またはA3′内に連続して第2の時間を超えて含まれている場合には、運転者が脇見をしていると判定する。
以上のような構成であるから、先ず車両が道路に沿って直進方向に走行をしている状態では、脇見の判定条件として上記第1の判定条件が設定される。このため、この状態で運転者の視線または顔の向きが、第2の領域A2に第1の時間を超えて滞留するか、または第3の領域A3に第2の時間を超えて滞留すると、その時点で運転者は脇見をしていると判定される。
一方、運転者が例えば左折または右折しようとしてステアリングホイールを操作すると、その操舵角により車両の進行方向が左方向または右方向に変化したと判定される。この場合、脇見の判定条件が第1の判定条件から第2の判定条件に変更される。このため、例えば左折するときに、運転者の視線または顔が左方向を向き、その滞留許容時間が第1の時間を超えても、上記視線または顔の方向が上記変更後の第1の領域A1′に含まれていれば、脇見なしと判定される。また同様に、例えば右折するときに、運転者の視線または顔が右方向を向き、その滞留許容時間が第2の時間を超えても、上記視線または顔の方向が上記変更後の第1の領域A1′に含まれていれば、脇見なしと判定される。
したがって、車両が左方向または右方向に進行している場合には、直進している場合に比べて脇見と判定され難くなり、これにより例えば左折または右折、もしくは車線変更或いは路肩へ駐停車しようとしているときに、運転者の左方向または右方向への確認行動が脇見と判定される不具合を減らすことができる。
なお、左折または右折する場合であっても、例えば運転者の視線または顔が必要以上に大きく左後方や右後方に向けられ、これにより上記視線または顔野向が上記変更後の第2の領域A2′に第1の時間を超えて滞留するか、または変更後の第3の領域A3′に第2の時間を超えて滞留すると、その時点で運転者は脇見をしていると判定される。したがって、運転者が視線または顔の向きを必要以上に変化させた場合には、このときの状態を脇見として判定することができる。
すなわち、本実施形態によれば、車両の進行方向の変更を考慮した脇見判定を実現することができる。
なお、以上の説明では、本実施形態に係る脇見判定処理を左方向および右方向の両方で行う場合を例示したが、いずれか一方についてのみ行うようにしてもよい。
また、以上の説明では、車両が直進走行している場合に第1の判定条件として設定された第1、第2および第3の各領域A1,A2,A3の各角度θ1,θ2,θ3を、車両の進行方向が左方向または右方向に変化した場合に、それぞれ角度θ1′,θ2′,θ3′に変更し、これを第2の判定条件とする場合について例示した。
しかし、以上の例に限らず、上記第1、第2および第3の各領域A1,A2,A3の各角度θ1,θ2,θ3は変更せず、第2および第3の各領域A2,A3に対し視線または顔の向きの滞留許容時間として設定される第1の時間および第2の時間を変更するようにしてもよい。例えば、車両が左方向または右方向に進行しようとしている場合には、直進している場合に設定した第1および第2の時間よりも長い時間を、第2の領域および第3の領域に対し設定する。
このように構成しても、車両が左方向または右方向に進行している場合には、直進している場合に比べて脇見と判定され難くなり、これにより例えば左折または右折、もしくは車線変更或いは路肩へ駐停車しようとしているときに、運転者の左方向または右方向への確認行動が脇見と判定される不具合を減らすことができる。
§2 構成例
<車両>
図2は、脇見判定装置2を備える車両1の全体構成を例示する図である。車両1は、例えば、自動車、バス、トラック及び電車等のうちの何れかであっても、これら以外の運転者が乗る乗り物であってもよい。
車両1は、脇見判定装置2と、パワーユニット3と、操舵装置4と、ステアリングホイール5と、車外撮影カメラ6と、方向指示器スイッチ7Aと、リレー回路7Bと、左側方向指示器7Cと、右側方向指示器7Dと、方向指示器センサ8Aと、ステアリングセンサ8Bと、アクセルペダルセンサ8Cと、ブレーキペダルセンサ8Dと、車外センサ8Eと、ヨーレートセンサ8Fと、横加速度センサ8Gと、ジャイロセンサ8Hと、車速センサ8Iと、制御装置9と、GPS(Global Positioning System)受信機10と、アンテナ装置11と、ナビゲーション装置12と、音声出力装置13と、ドライバカメラ14とを備える。
脇見判定装置2は、運転者の視線または顔の向きと、脇見運転と判定するために設定された判定条件とに基づいて、運転者が脇見をしているか否かを判定する。判定条件は、運転者の周囲の仮想的な複数の領域及び複数の領域のうちの少なくとも1つの領域に関連付けられている運転者の視線または顔の向きの滞留を許容する時間(以下、滞留許容時間とも称する)によって設定されている。判定条件の例については後述する。脇見は、よそ見ということもできる。
脇見判定装置2の構成については後述する。
パワーユニット3は、動力源と、変速装置とを備える。動力源は、エンジン、モータまたはこれら両方を備える。
操舵装置4は、車両1の進行方向を変更させる装置である。
ステアリングホイール5は、操舵装置4に接続されている。ステアリングホイール5は、運転者が車両1の進行方向を変更するために操作する要素である。
車外撮影カメラ6は、車両1の外部を撮影する。車外撮影カメラ6は、例えば、車両1の前方を連続的に撮影する。車外撮影カメラ6は、撮影した画像(以下、車外画像データとも称する)を制御装置9へ出力する。車外撮影カメラ6は、車両1の任意の位置に設置されている。なお、図1には1つの車外撮影カメラ6を示しているが、車両1は、異なる方向を撮影する複数の車外撮影カメラ6を備えていてもよい。
方向指示器スイッチ7Aは、運転者が車両1の進行方向を変更する際に左側方向指示器7Cまたは右側方向指示器7Dを動作させるために操作する要素である。運転者は、車両1の進行方向を左方向へ変更する際、方向指示器スイッチ7Aを手動で初期位置から第1の位置へ切り替える。運転者は、車両1の進行方向を右方向へ変更する際、方向指示器スイッチ7Aを手動で初期位置から第2の位置へ切り替える。方向指示器スイッチ7Aは、運転者の手動での切り替えにより、第1の位置から初期位置または第2の位置から初期位置へ戻る。これとは別に、方向指示器スイッチ7Aは、運転者が左回転させたステアリングホイール5を元の位置へ戻すことに連動して、第1の位置から初期位置へ戻る。同様に、方向指示器スイッチ7Aは、運転者が右回転させたステアリングホイール5を元の位置へ戻すことに連動して、第2の位置から初期位置へ戻る。
リレー回路7Bは、方向指示器スイッチ7Aの位置に応じて、左側方向指示器7Cまたは右側方向指示器7Dへ通電する。リレー回路7Bは、方向指示器スイッチ7Aの初期位置から第1の位置への切り替えに応じて、左側方向指示器7Cへの通電を開始する。リレー回路7Bは、方向指示器スイッチ7Aが第1の位置にある間、左側方向指示器7Cへの通電を継続する。リレー回路7Bは、方向指示器スイッチ7Aの第1の位置から初期位置への切り替えに応じて、左側方向指示器7Cへの通電を終了する。同様に、リレー回路7Bは、方向指示器スイッチ7Aの初期位置から第2の位置への切り替えに応じて、右側方向指示器7Dへの通電を開始する。リレー回路7Bは、方向指示器スイッチ7Aが第2の位置にある間、右側方向指示器7Dへの通電を継続する。リレー回路7Bは、方向指示器スイッチ7Aの第2の位置から初期位置への切り替えに応じて、右側方向指示器7Dへの通電を終了する。
左側方向指示器7Cは、リレー回路7Bに接続されている。左側方向指示器7Cは、例えば電球またはLED(Light Emitting Diode)を含む。左側方向指示器7Cは、例えば車両1の左方に設けられている。なお、図1には1つの左側方向指示器7Cが示されているが、車両1は、左前の端部及び左後の端部といった複数の位置のそれぞれに左側方向指示器7Cを備える。左側方向指示器7Cは、リレー回路7Bを介して通電することで点滅する。
右側方向指示器7Dは、リレー回路7Bに接続されている。右側方向指示器7Dは、例えば電球またはLEDを含む。右側方向指示器7Dは、例えば車両1の右方に設けられている。なお、図1には1つの右側方向指示器7Dが示されているが、車両1は、右前の端部及び右後の端部といった複数の位置のそれぞれに右側方向指示器7Dを備える。右側方向指示器7Dは、リレー回路7Bを介して通電することで点滅する。
方向指示器センサ8Aは、リレー回路7Bに設けられている。方向指示器センサ8Aは、リレー回路7Bの左側方向指示器7Cへの通電状況に応じて、左側方向指示器7Cの動作の開始及び終了を検出する。方向指示器センサ8Aは、リレー回路7Bの右側方向指示器7Dへの通電状況に応じて、右側方向指示器7Dの動作の開始及び終了を検出する。方向指示器センサ8Aは、方向指示器の動作を示す検出情報を制御装置9へ出力する。ここで、方向指示器とは、左側方向指示器7Cまたは右側方向指示器7Dの何れか一方を指している。方向指示器の動作を示す検出情報は、左側方向指示器7Cの動作開始、左側方向指示器7Cの動作終了、右側方向指示器7Dの動作開始または右側方向指示器7Dの動作終了の何れかを示す。
ステアリングセンサ8Bは、操舵角を検出する。ステアリングセンサ8Bは、操舵角を示す検出情報を脇見判定装置2及び制御装置9へ出力する。
アクセルペダルセンサ8Cは、アクセルペダルの操作量を検出する。アクセルペダルセンサ8Cは、アクセルペダルの操作量を示す検出情報を制御装置9へ出力する。
ブレーキペダルセンサ8Dは、ブレーキペダルの操作量を検出する。ブレーキペダルセンサ8Dは、ブレーキペダルの操作量を示す検出情報を制御装置9へ出力する。
車外センサ8Eは、例えばミリ波センサである。車外センサ8Eは、車両1の外部の物体の位置を検出する。車外センサ8Eは、物体の位置を示す検出情報を制御装置9へ出力する。
ヨーレートセンサ8Fは、車両1の鉛直軸回りの回転角速度を検出する。ヨーレートセンサ8Fは、回転角速度を示す検出情報を制御装置9へ出力する。
横加速度センサ8Gは、車両1の横方向(幅方向)における加速度(以下、横加速度とも称する)を検出する。横加速度センサ8Gは、横加速度を示す検出情報を制御装置9へ出力する。
ジャイロセンサ8Hは、車両1の挙動を検出する。ジャイロセンサ8Hは、車両1の挙動に関する量を示す検出情報を制御装置9へ出力する。
車速センサ8Iは、車両1の速度を検出する。車速センサ8Iは、速度を示す検出情報を脇見判定装置2及び制御装置9へ出力する。
制御装置9は、車外撮影カメラ6からの車外画像データと、方向指示器センサ8Aからの検出情報と、ステアリングセンサ8Bからの検出情報と、アクセルペダルセンサ8Cからの検出情報と、ブレーキペダルセンサ8Dからの検出情報と、車外センサ8Eからの検出情報と、ヨーレートセンサ8Fからの検出情報と、横加速度センサ8Gからの検出情報と、ジャイロセンサ8Hからの検出情報と、車速センサ8Iからの検出情報とを取得する。制御装置9は、これらのうちの少なくとも1つ以上を用いて、車両1の走行をサポートする。
GPS受信機10は、複数のGPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、各GPS信号に基づいて車両1の現在位置を算出する。GPS受信機10は、現在位置を示す情報(以下、現在位置情報とも称する)をナビゲーション装置12へ出力する。
アンテナ装置11は、FM(Frequency Modulation)多重放送、電波ビーコン及び光ビーコンのうちの少なくとも1つにより道路交通情報(Vehicle Information and Communication System:VICS)(登録商標)による情報を受ける。道路交通情報は、例えば渋滞情報及び交通規制情報などを含む。アンテナ装置11は、道路交通情報をナビゲーション装置12へ渡す。
ナビゲーション装置12は、映像を表示するディスプレイ121を備える映像表示装置の一例である。ナビゲーション装置12は、地図データを記憶している。地図データは、道路の特徴に関する情報を含む。
ナビゲーション装置12は、運転者等によって入力される目的地に関する情報と、地図データと、GPS受信機10からの現在位置情報とを用いて、現在位置から目的地までの経路情報を抽出する。ナビゲーション装置12は、経路情報をディスプレイ121に表示する。ナビゲーション装置12は、アンテナ装置11からの道路交通情報をディスプレイ121に表示する。ナビゲーション装置12は、経路情報及び道路交通情報以外の情報をディスプレイ121に表示することもできる。
音声出力装置13は、スピーカ131を備える。音声出力装置13は、種々の情報を音声で出力する。
ドライバカメラ14は、運転者の顔を含む所定の範囲を連続的に撮影する。ドライバカメラ14は、例えば、ダッシュボード上のような運転者の正面となる位置に設置されている。ドライバカメラ14は、運転者を監視するセンサの一例である。ドライバカメラ14は、撮影した画像(以下、運転者画像データとも称する)を脇見判定装置2へ出力する。運転者画像データは、運転者の脇見判定に用いられる監視データの一例である。
<脇見判定装置>
[ハードウェア構成]
図3は、脇見判定装置2のハードウェア構成を例示するブロック図である。
脇見判定装置2は、制御部21と、記憶部22と、通信インタフェース23とが電気的に接続されている。なお、図3では、通信インタフェースを、「通信I/F」と記載している。
制御部21について説明する。
制御部21は、脇見判定装置2の各部の動作を制御する。制御部21は、CPU(Central Processing Unit)211と、ROM(Read Only Memory)212と、RAM(Random Access Memory)213とを備える。CPU211は、プロセッサの一例である。CPU211は、記憶部22に格納された脇見判定装置2を機能させるためのプログラムをRAM213に展開する。そして、CPU211がRAM213に展開されたプログラムを解釈及び実行することで、制御部21は、ソフトウェア構成の項目において説明される各部を実行可能である。
記憶部22について説明する。
記憶部22は、いわゆる補助記憶装置である。記憶部22は、例えばHDD(Hard Disk Drive)であるが、これに限定されない。記憶部22は、制御部21で実行されるプログラムを記憶する。プログラムは、ソフトウェア構成の項目において説明される各部として脇見判定装置2を機能させるものである。なお、プログラムは、予め記憶部22に記憶されていてもよい。プログラムは、ネットワークを介して脇見判定装置2にダウンロードされてもよい。プログラムは、例えばCD(Compact Disc)−ROMなどの非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶され、流通していてもよい。
記憶部22は、以下に例示するように、制御部21によって使用される各種データを記憶する。
記憶部22は、制御部21がドライバカメラ14から取得する運転者画像データを記憶する。制御部21は、例えば、所定間隔でドライバカメラ14から運転者画像データを取得し、運転者画像データを記憶部22に保存する。
記憶部22は、脇見運転と判定するために設定された判定条件の一つである通常時の判定条件(以下、通常時判定条件とも称する)を示す情報(以下、通常時判定条件情報とも称する)を記憶する。
ここで、通常時とは、車両1の直進方向に対する車両1の進行方向の変更が基準を満たしている時である。基準は、判定条件の緩和に関連する判断基準である。基準は、予め設定されている。基準は、車両1の左旋回に関連する第1の基準及び車両1の右旋回に関連する第2の基準を含む。第1の基準は、車両1の左方についての判定条件の緩和に関連する判断基準である。第1の基準は、予め設定されている。第1の基準は、車両1の直進方向に対する左旋回に関連する進行方向の変更量の絶対値についての基準値を含む。車両1の直進方向に対する左旋回に関連する進行方向の変更量の絶対値が基準値よりも大きい場合、左旋回に関連する進行方向の変更は、第1の基準を満たしていない。第2の基準は、車両1の右方についての判定条件の緩和に関連する判断基準である。第2の基準は、予め設定されている。第2の基準は、車両1の直進方向に対する右旋回に関連する進行方向の変更量の絶対値についての基準値を含む。車両1の直進方向に対する右旋回に関連する進行方向の変更量の絶対値が基準値よりも大きい場合、右旋回に関連する進行方向の変更は、第2の基準を満たしていない。第1の基準に含まれる基準値及び第2の基準に含まれる基準値は、任意に設定可能である。第1の基準に含まれる基準値は、第2の基準に含まれる基準値と同じであっても異なっていてもよい。なお、第1の基準に含まれる基準値及び第2の基準に含まれる基準値は、ゼロであってもよいが、ゼロでない方が好ましい。その理由は、運転者が車両1の進行方向を変更する意図を有していなかったとしても、例えば道路状況によって車両1の進行方向が変わることがあるからである。
通常時判定条件の例については後述する。
通信インタフェース23について説明する。
通信インタフェース23は、方向指示器センサ8A、車速センサ8I、ナビゲーション装置12、音声出力装置13及びドライバカメラ14のそれぞれを、制御部21と接続する。通信インタフェース23は、有線通信のためのインタフェースを含んでいても、無線通信のためのインタフェースを含んでいてもよい。
なお、脇見判定装置2の具体的なハードウェア構成に関して、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が可能である。例えば、制御部21は、複数のプロセッサを含んでもよい。
(通常時判定条件)
図4は、通常時判定条件を模式的に例示する図である。図4は、車両1を上から見た平面図である。放射状の実線は、仮想的な領域A1、A2、A3等の境界を示している。破線は、車両1の幅方向の中心を示している。一点鎖線は、車両1の直進方向を示している。
通常時判定条件は、運転者から第1の角度で水平に広がる仮想的な第1の領域A1、第2の角度で水平に広がる仮想的な第2の領域A2及び第3の角度で水平に広がる仮想的な第3の領域A3の通常時における条件を含む。
第1の領域A1について説明する。
第1の領域A1は、運転者から車両1の前方に向けて第1の角度で水平に広がる仮想的な領域である。第1の領域A1は、運転者の脇見なしと関連付けられている。つまり、第1の領域A1は、運転者の視線または顔の向きの滞留を許容する時間と関連付けられていない。そのため、後述するように、脇見判定装置2は、第1の領域A1における運転者の視線または顔の向きの滞留を脇見なしと判定する。
第1の領域A1は、通常時判定条件では、例えば車両1の直進方向を含む位置に設定されている。第1の角度は、通常時判定条件では、所定角度に設定されている。所定角度の大きさは、任意に設定可能である。
第2の領域A2について説明する。
第2の領域A2は、第1の領域A1に隣接する領域であって運転者から車両1の左方に向けて第2の角度で水平に広がる仮想的な領域である。第2の領域A2は、滞留許容時間T2と関連付けられている。滞留許容時間T2は、第2の領域に含まれる少なくとも一部の領域に関連付けられている運転者の視線または顔の向きの滞留を許容する第1の時間の一例である。そのため、後述するように、脇見判定装置2は、第2の領域A2における滞留許容時間T2よりも長い運転者の視線または顔の向きの滞留を脇見ありと判定する。
第2の領域A2の位置は、通常時判定条件では、第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置及び第2の角度によって決まる。第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置は、通常時判定条件では、所定の位置に設定されている。所定の位置は、任意に設定可能である。第2の角度は、通常時判定条件では、所定角度に設定されている。所定角度の大きさは、任意に設定可能である。
第2の領域A2は、通常時判定条件では、異なる長さの滞留許容時間が関連付けられているサブ領域A21及びサブ領域A22を含む。
サブ領域A21は、第1の領域A1に隣接する領域であって第4の角度で水平に広がる仮想的な領域である。
サブ領域A21の位置は、通常時判定条件では、第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置及び第4の角度によって決まる。第4の角度は、通常時判定条件では、所定角度に設定されている。所定角度の大きさは、任意に設定可能である。
サブ領域A21に関連付けられている滞留許容時間T21の長さは、例えば5秒であるが、これに限定されない。滞留許容時間T21は、第1の時間の一例である。
サブ領域A22は、サブ領域A21に隣接する領域であって第5の角度で水平に広がる仮想的な領域である。
サブ領域A22の位置は、通常時判定条件では、サブ領域A21の位置と第5の角度によって決まる。第5の角度は、通常時判定条件では、所定角度に設定されている。所定角度の大きさは、任意に設定可能である。
サブ領域A22に関連付けられている滞留許容時間T22の長さは例えば3秒であるが、これに限定されない。滞留許容時間T22は、第1の時間の一例である。サブ領域A22に関連付けられている滞留許容時間T22の長さは、サブ領域A21に関連付けられている滞留許容時間T21の長さよりも短い。その理由は、サブ領域A22がサブ領域A21よりも車両1の後方に位置しており、サブ領域A22における運転者の視線または顔の向きの長時間の滞留が脇見なのか巻き込み確認なのかによらず運転の安全性に影響を及ぼし易いからである。
なお、第2の領域A2は、2つのサブ領域を含んでいるが、サブ領域を含んでいなくてもよい。また、第2の領域A2は、3以上のサブ領域を含んでいてもよい。この場合、各サブ領域に関連付けられている滞留許容時間の長さは、第1の領域A1と第2の領域A2との境界から各サブ領域までの運転者から見た左回りの距離が離れるに従って短くなるように設定されている。
第3の領域A3について説明する。
第3の領域A3は、第1の領域A1に隣接する領域であって運転者から車両1の右方に向けて第3の角度で水平に広がる仮想的な領域である。第3の領域A3は、滞留許容時間T3と関連付けられている。滞留許容時間T3は、第3の領域に含まれる少なくとも一部の領域に関連付けられている運転者の視線または顔の向きの滞留を許容する第2の時間の一例である。そのため、後述するように、脇見判定装置2は、第3の領域A3における滞留許容時間T3よりも長い運転者の視線または顔の向きの滞留を脇見ありと判定する。
第3の領域A3の位置は、通常時判定条件では、第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置及び第3の角度によって決まる。第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置は、通常時判定条件では、所定の位置に設定されている。所定の位置は、任意に設定可能である。第3の角度は、通常時判定条件では、所定角度に設定されている。所定角度の大きさは、任意に設定可能である。
第3の領域A3は、通常時判定条件では、異なる長さの滞留許容時間が関連付けられているサブ領域A31及びサブ領域A32を含む。
サブ領域A31は、第1の領域A1に隣接する領域であって第6の角度で水平に広がる仮想的な領域である。
サブ領域A31の位置は、通常時判定条件では、第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置及び第6の角度によって決まる。第6の角度は、通常時判定条件では、所定角度に設定されている。所定角度の大きさは、任意に設定可能である。
サブ領域A31に関連付けられて滞留許容時間T31の長さは、例えば5秒であるが、これに限定されない。滞留許容時間T31は、第2の時間の一例である。
サブ領域A32は、サブ領域A31に隣接する領域であって第7の角度で水平に広がる仮想的な領域である。
サブ領域A32の位置は、通常時判定条件では、サブ領域A31の位置と第7の角度によって決まる。第7の角度は、通常時判定条件では、所定角度に設定されている。所定角度の大きさは、任意に設定可能である。
サブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T32の長さは例えば3秒であるが、これに限定されない。滞留許容時間T32は、第2の時間の一例である。サブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T32の長さは、サブ領域A31に関連付けられている滞留許容時間T31の長さよりも短い。その理由は、サブ領域A32がサブ領域A31よりも車両1の後方に位置しており、サブ領域A32における運転者の視線または顔の向きの長時間の滞留が脇見なのか巻き込み確認なのかによらず運転の安全性に影響を及ぼし易いからである。
なお、第3の領域A3は、2つのサブ領域を含んでいるが、サブ領域を含んでいなくてもよい。また、第3の領域A3は、3以上のサブ領域を含んでいてもよい。この場合、各サブ領域に関連付けられている滞留許容時間の長さは、第1の領域A1と第3の領域A3との境界から各サブ領域までの運転者から見た右回りの距離が離れるに従って短くなるように設定されている。
なお、車両1の直進方向に対する第1の領域A1と第2の領域A2との境界のずれ量(角度)の絶対値は、車両1の直進方向に対する第1の領域A1と第3の領域A3との境界のずれ量(角度)の絶対値と同じであっても異なっていてもよい。車両1の直進方向に対するサブ領域A21とサブ領域A22との境界のずれ量(角度)の絶対値は、車両1の直進方向に対するサブ領域A31とサブ領域A32との境界のずれ量(角度)の絶対値と同じであっても異なっていてもよい。
[ソフトウェア構成]
図5は、脇見判定装置2のソフトウェア構成を例示するブロック図である。
制御部21は、第1の取得部2101と、判定部2102と、第2の取得部2103と、第3の取得部2104と、判定条件変更部2105と、出力部2106とを実装する。
第1の取得部2101について説明する。
第1の取得部2101は、以下に例示するように、運転者の視線または顔の向きを示す第1の検出情報を取得する。
まず、第1の取得部2101は、車両1の運転者に関する運転者画像データを取得する。一例では、第1の取得部2101は、記憶部22から運転者画像データを連続的に取得する。別の例では、第1の取得部2101は、ドライバカメラ14から運転者画像データを連続的に取得する。次に、第1の取得部2101は、運転者画像データ中の運転者の眼の状態などを検出し、運転者の視線または顔の向きを検出する。これにより、第1の取得部2101は、運転者の視線または顔の向きを示す検出情報(以下、第1の検出情報とも称する)を取得する。
第1の取得部2101は、第1の検出情報を判定部2102へ出力する。
判定部2102について説明する。
判定部2102は、以下に例示するように、第1の検出情報により示される運転者の視線または顔の向きと、判定条件とに基づいて、運転者が脇見をしているか否かを判定する。
まず、判定部2102は、第1の取得部2101から第1の検出情報を受け取る。次に、判定部2102は、判定条件を取得する。判定部2102は、脇見判定装置2の起動時には、記憶部22から通常時判定条件情報を取得し、通常時判定条件を用いる。他方、判定部2102は、後述する判定条件変更部2105よって判定条件が変更される場合には、判定条件変更部2105から変更された判定条件を特定する情報を受け取る。判定部2102は、変更された判定条件を用いる。
判定部2102は、第1の領域A1における運転者の視線または顔の向きの滞留を脇見なしと判定する。判定部2102は、第2の領域A2における運転者の視線または顔の向きの滞留許容時間T2よりも長い滞留を脇見ありと判定する。言い換えると、判定部2102は、第2の領域A2における運転者の視線または顔の向きの滞留許容時間T2以内の滞留を脇見なしと判定する。判定部2102は、第3の領域A3における運転者の視線または顔の向きの滞留許容時間T3よりも長い滞留を脇見ありと判定する。言い換えると、判定部2102は、第3の領域A3における運転者の視線または顔の向きの滞留許容時間T3以内の滞留を脇見なしと判定する。
判定部2102は、脇見ありの判定に基づいて、脇見ありを示す判定情報を出力部2106へ出力する。
第2の取得部2103について説明する。
第2の取得部2103は、以下に例示するように、車両1の直進方向に対する進行方向の変化を示す検出情報(以下、第2の検出情報とも称する)を取得する。
まず、第2の取得部2103は、ステアリングセンサ8Bから、操舵角を示す検出情報を取得する。
次に、第2の取得部2103は、操舵角を示す検出情報に基づいて、操舵角に応じた車両1の直進方向に対する進行方向の変更を検出する。これにより、第2の取得部2103は、進行方向の変更を示す第2の検出情報を取得する。第2の検出情報は、操舵角に応じた車両1の直進方向に対する進行方向の変更量として、ゼロ、車両1の直進方向に対する左旋回に関連する進行方向の変更量の絶対値、または、車両1の直進方向に対する右旋回に関連する進行方向の変更量の絶対値の何れかを示す情報を含む。
第2の取得部2103は、第2の検出情報を判定条件変更部2105へ出力する。
第3の取得部2104について説明する。
第3の取得部2104は、以下に例示するように、車両1の走行状態を示す検出情報(以下、第3の検出情報とも称する)を取得する。
まず、第3の取得部2104は、車速センサ8Iから、速度を示す検出情報を取得する。次に、第3の取得部2104は、速度を示す検出結果に基づいて車両1の走行中または停止中を検出し、第3の検出情報を取得する。第3の検出情報は、車両1の走行中または停止中の何れかを示す。なお、走行中とは所定の閾値以上の速度が検出されている状態であり、停止中とは検出された速度が上記閾値未満の場合である。すなわち、停止中には速度が零の場合だけでなく、実質的に停止している状態、例えば惰性により車両が動いている場合も含まれる。
第3の取得部2104は、第3の検出情報を判定条件変更部2105へ出力する。
判定条件変更部2105について説明する。
判定条件変更部2105は、以下に例示するように、判定条件を変更する。
まず、判定条件変更部2105は、記憶部22から通常時判定条件を受け取る。次に、判定条件変更部2105は、第2の取得部2103から、第2の検出情報を受け取る。判定条件変更部2105は、第2の検出情報に基づいて、車両1の進行方向の変更を検出する。
次に、判定条件変更部2105は、車両1の進行方向の変更を基準と比較し、車両1の進行方向が左方向または右方向と検出されている期間を検出する。上記基準とは、車両1の進行方向が直進方向であるか、左方向であるか、右方向であるかを判定するために設定されたもので、例えば操舵角の範囲として定義される。判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更量を基準値と比較し、これにより左旋回が行われている期間を検出する。判定条件変更部2105は、右旋回に関連する進行方向の変更量を第2の基準に含まれる基準値と比較し、これにより右旋回が行われている期間を検出する。
なお、上記車両の進行方向に関して、「直進方向」は、直線道路を走行している場合に加え、道路のカーブに沿って操舵角が所定の閾値の範囲内で変化する場合を含む。また「左方向」は、左折、左車線への車線変更および路肩への駐停車に伴う操舵角の変化量が、上記閾値の範囲を超えている場合の車両の進行方向と定義される。さらに「右方向」は、右折および右車線への車線変更に伴う操舵角の変化量が、上記閾値の範囲を超える場合の車両の進行方向と定義される。
次に、判定条件変更部2105は、第2の検出情報に基づいて、車両1の進行方向の変更が検出されている期間に、判定条件を変更する。この判定条件の変更とは、判定条件を脇見運転と判定され難くすることを意図している。
判定条件変更部2105は、以下に例示するように、第2の検出情報に基づいて、車両1の左旋回が検出されている期間に、車両1の左方について脇見運転と判定するために設定された判定条件を変更する。
判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更の検出に応じて、第1の領域A1と第2の領域A2との境界を車両1が直進走行している時における位置よりも運転者から見て左回りに回転させた位置へ移動する処理及び第2の領域A2において第1の時間を長くする処理のうちの少なくとも何れかによる第1の変更処理を実行する。通常時判定条件に対して第1の変更処理が実行された後の判定条件を左方向用判定条件という。判定条件変更部2105は、判定条件を左方向用判定条件に決定する。判定条件変更部2105は、車両1の左旋回の終了の検出に応じて、判定条件を左方向用判定条件から通常時判定条件へ戻す。判定条件変更部2105は、判定条件を通常時判定条件に決定する。
なお、判定条件変更部2105は、車両1の左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて車両1の左方について脇見運転と判定するために設定された判定条件の変更の程度を、さらに脇見運転と判定され難い条件となるように第1の変更処理を実行してもよい。判定条件変更部2105は、例えば、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて第1の領域A1と第2の領域A2の境界の位置の移動量を大きくする。
判定条件変更部2105は、さらに、以下に例示するように、第2の検出情報に基づいて、車両1の右旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、車両1の右方について脇見運転と判定するために設定された判定条件を変更する。
判定条件変更部2105は、右旋回に関連する進行方向の変更の検出に応じて、第1の領域A1と第3の領域A3との境界を車両1の進行方向の変更が基準を満たす時における位置よりも運転者から見て右回りに回転させた位置へ移動する処理及び第3の領域A3において第2の時間を長くする処理のうちの少なくとも何れかによる第2の変更処理を実行する。通常時判定条件に対して第2の変更処理が実行された後の判定条件を右方向用判定条件という。判定条件変更部2105は、判定条件を右方向用判定条件に決定する。判定条件変更部2105は、車両1の右旋回の終了の検出に応じて、判定条件を右方向用判定条件から通常時判定条件へ戻す。判定条件変更部2105は、判定条件を通常時判定条件に決定する。
なお、判定条件変更部2105は、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて車両1の右方について脇見運転と判定するために設定された判定条件の変更の程度を、さらに脇見運転と判定され難い条件となるように第2の変更処理を実行してもよい。判定条件変更部2105は、例えば、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて第1の領域A1と第3の領域A3の境界の位置の移動量を大きくする。
判定条件変更部2105は、判定条件を変更する毎に判定条件を特定する情報を判定部2102へ出力する。判定条件を特定する情報は、通常時判定条件、左方向用判定条件または右方向用判定条件の何れかを示す情報である。なお、判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて判定条件の変更の程度をさらに脇見運転と判定され難い条件とする場合、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じた左方向用判定条件を示す情報を出力する。同様に、判定条件変更部2105は、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて判定条件の変更の程度をさらに脇見運転と判定され難い条件とする場合、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じた右方向用判定条件を示す情報を出力する。
なお、判定条件変更部2105は、以下に例示するように、第3の取得部2104から受け取る第3の検出情報に基づいて、第1の変更処理及び第2の変更処理の有効または無効を判断するようにしてもよい。
まず、判定条件変更部2105は、第3の取得部2104から、車両1の走行中または停止中の何れかを示す第3の検出情報を取得する。
次に、判定条件変更部2105は、第3の検出情報に基づいて、車両1が走行中か否かを判断する。
次に、判定条件変更部2105は、車両1の走行中には、左旋回に関連する進行方向の変更の検出に応じて第1の変更処理を実行する。同様に、判定条件変更部2105は、車両1の走行中には、右旋回に関連する変更の検出に応じて第2の変更処理を実行する。他方、判定条件変更部2105は、車両1の停止中には、第1の変更処理及び第2の変更処理を無効にする。つまり、判定条件変更部2105は、車両1の停止中には、左旋回に関連する進行方向の変更を検出したとしても、第1の変更処理を実行しない。同様に、判定条件変更部2105は、車両1の停止中には、右旋回に関連する進行方向の変更を検出したとしても、第2の変更処理を実行しない。
出力部2106について説明する。
出力部2106は、以下に例示するように、脇見ありを示す判定情報に基づいて、運転者に対する支援の実行を指示する指示信号を出力する。
まず、出力部2106は、判定部2102から、脇見ありを示す判定情報を取得する。次に、出力部2106は、脇見ありを示す判定情報に基づいて、指示信号を支援提供装置へ出力する。
ここで、支援提供装置は、例えば、ナビゲーション装置12及び音声出力装置13である。支援提供装置は、ナビゲーション装置12及び音声出力装置13以外に、例えば、運転者に振動などの外部刺激を与える装置であってもよい。支援提供装置は、出力部2106から指示信号を受信すると、運転者に対する支援を実行する。運転者に対する支援は、運転者に作用する出力内容であればよく、警告や注意喚起、情報提供の他、運転集中度の改善を促す種々の支援を含む。
[左方向用判定条件]
図6A、図6B及び図6Cは、通常時判定条件に対する第1の変更処理後の左方向用判定条件を模式的に例示する図である。図6A、図6B及び図6Cは、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて第1の領域A1と第2の領域A2との境界を移動する処理及び第1の時間を長くする処理の両方が通常時判定条件に対して施されている例を示す。
図6A、図6B及び図6Cは、車両1を上から見た図である。放射状の実線は、仮想的な領域A1、A2、A3等の境界を示している。破線は、車両1の幅方向の中心を示している。一点鎖線は、車両1の直進方向を示している。二点鎖線は、通常時、つまり車両が直進走行しているときの判定条件における第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置を示している。
図6A、図6B及び図6Cの関係性は以下のとおりである。図6Bに示される車両1における左旋回に関連する進行方向の変更量は、図6Aに示される車両1における左旋回に関連する進行方向の変更量よりも大きい。図6Cに示される車両1における左旋回に関連する進行方向の変更量は、図6Bに示される車両1における左旋回に関連する進行方向の変更量よりも大きい。
図6A、図6B及び図6Cを参照して、左方向用判定条件を以下に例示する。ここで説明する左方向用判定条件は、例示であり、通常時判定条件よりも車両1の左方について脇見運転と判定するために設定された条件が、より一層脇見運転と判定され難い値に変更されていればよい。
まず、第1の領域A1及び第2の領域A2について説明する。
第1の領域A1と第2の領域A2とを合わせた領域の位置及び範囲は、通常時判定条件における位置及び範囲と同じである。第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置は、通常時判定条件における位置とは異なる。第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置は、通常時判定条件における位置よりも運転者から見て左回りに回転させた位置である。第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置の移動量は、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて大きくなる。左旋回に関連する進行方向の変更量が最大値になると、第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置は、図6Cに示されるように、通常時判定条件におけるサブ領域A21とサブ領域A22との境界の位置まで移動する。
第1の領域A1の第1の角度は、通常時判定条件における角度よりも左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて大きくなる。そのため、左方向用判定条件における第1の領域A1の範囲は、通常時判定条件における第1の領域A1の範囲よりも左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて拡大している。
第2の領域A2における第1の領域A1と第2の領域A2との境界とは反対側の端部の位置は、通常時判定条件における位置と同じである。第2の領域A2の第2の角度は、第1の領域A1と第2の領域A2との境界の移動に伴い、通常時判定条件における角度よりも左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて小さくなる。サブ領域A22の第5の角度は、通常時判定条件における角度と同じであるので、サブ領域A21の第4の角度は、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて小さくなる。左旋回に関連する進行方向の変更量が最大値になると、サブ領域A21の第4の角度はゼロとなり、第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置は、図6Cに示されるように、通常時判定条件におけるサブ領域A21とサブ領域A22との境界の位置まで移動する。そのため、左方向用判定条件における第2の領域A2の範囲は、通常時判定条件における第2の領域A2の範囲よりも左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて縮小している。
次に、第1の時間の長さについて説明する。
図6Cに示されるように、左方向用判定条件における第2の領域A2に関連付けられている滞留許容時間T2(例えば5秒)は、通常時判定条件におけるサブ領域A22に関連付けられている滞留許容時間T22(3秒)よりも長い。
なお、左方向用判定条件におけるサブ領域A21に関連付けられている滞留許容時間T21は、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて通常時判定条件よりも徐々に長く設定されていてもよい。同様に、左方向用判定条件におけるサブ領域A22に関連付けられている滞留許容時間T22は、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて通常時判定条件よりも徐々に長く設定されていてもよい。
なお、第1の領域A1と第2の領域A2との境界を移動する処理が省略される場合、サブ領域A21に関連付けられている滞留許容時間T21は、左方向用判定条件において、通常時判定条件よりも長く設定される。同様に、サブ領域A22に関連付けられている滞留許容時間T22は、左方向用判定条件において、通常時判定条件よりも長く設定される。サブ領域A21に関連付けられている滞留許容時間T21は、左方向用判定条件において、サブ領域A22に関連付けられている滞留許容時間T22と同じであっても異なっていてもよい。左方向用判定条件におけるサブ領域A21に関連付けられている滞留許容時間T21は、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて通常時判定条件よりも徐々に長く設定されていてもよい。左方向用判定条件におけるサブ領域A22に関連付けられている滞留許容時間T22は、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて通常時判定条件よりも徐々に長く設定されていてもよい。
なお、第1の領域A1と第2の領域A2との境界を移動する処理が実行される場合、第1の時間を長くする処理は省略されてもよい。
次に、第3の領域A3について説明する。
第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置は、通常時判定条件における位置と同じである。第3の領域A3における第1の領域A1と第3の領域A3との境界とは反対側の端部の位置は、通常時判定条件における位置と同じである。第3の領域A3の第3の角度は、通常時判定条件における大きさと同じである。そのため、第3の領域A3の位置及び範囲は、通常時判定条件における位置及び範囲と同じである。サブ領域A31の第6の角度は、通常時判定条件における大きさと同じである。そのため、サブ領域A31の位置及び範囲は、通常時判定条件における位置及び範囲と同じである。サブ領域A31に関連付けられている滞留許容時間T31は、通常時判定条件における長さと同じである。サブ領域A32の第7の角度は、通常時判定条件における大きさと同じである。そのため、サブ領域A32の位置及び範囲は、通常時判定条件における位置及び範囲と同じである。サブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T32は、通常時判定条件における長さと同じである。
このように、第3の領域A3、サブ領域A31及びサブ領域A32の位置及び範囲、並びに、サブ領域A31に関連付けられている滞留許容時間T31及びサブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T32は、左方向用判定条件と通常時判定条件とで同じである。その理由は、運転者が車両1の進行方向を直進方向に対して左方に変更した場合には車両1の右方を見ることは少なく、車両1の右方について脇見運転と判定するために設定された条件を、脇見運転と判定されにくい値に変更する必要性が低いからである。
なお、左方向用判定条件は、以下のように設定されていてもよい。
第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置は、運転席が車両1の右側にあるのか左側にあるのかによって異なっていてもよい。第1の時間の長さは、運転席が車両1の右側にあるのか左側にあるのかによって異なっていてもよい。左旋回に関連する進行方向の変更量が最大値である場合に、第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置は、通常時判定条件におけるサブ領域A21とサブ領域A22との境界の位置と異なっていてもよい。左旋回に関連する進行方向の変更量が最大値である場合に、第2の領域A2の第2の角度は、通常時判定条件におけるサブ領域A22の第5の角度より大きくてもよい。第2の領域A2における第1の領域A1と第2の領域A2との境界とは反対側の端部の位置は、第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置の移動に伴い、通常時判定条件における位置よりも運転者から見て左回りに移動してもよい。第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置は、通常時判定条件における位置と異なっていてもよい。第3の領域A3の第3の角度は、通常時判定条件における大きさと異なっていてもよい。サブ領域A31の第6の角度及びサブ領域A32の第7の角度は、通常時判定条件における大きさと異なっていてもよい。サブ領域A31に関連付けられている滞留許容時間T31は、通常時判定条件における長さと異なっていてもよい。サブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T32は、通常時判定条件における長さと異なっていてもよい。サブ領域A31に関連付けられている滞留許容時間T31とサブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T31は、同じであってもよい。
[右方向用判定条件]
図7A、図7B及び図7Cは、通常時判定条件に対する第2の変更処理後の右方向用判定条件を模式的に例示する図である。図7A、図7B及び図7Cは、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて第1の領域A1と第3の領域A3との境界を移動する処理及び第2の時間を長くする処理の両方が通常時判定条件に対して施されている例を示す。図7A、図7B及び図7Cは、車両1を上から見た図である。放射状の実線は、仮想的な領域A1、A2、A3等の境界を示している。破線は、車両1の幅方向の中心を示している。一点鎖線は、車両1の直進方向を示している。二点鎖線は、通常時判定条件における第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置を示している。
図7A、図7B及び図7Cの関係性は以下のとおりである。図7Bに示される車両1における右旋回に関連する進行方向の変更量は、図7Aに示される車両1における右旋回に関連する進行方向の変更量よりも大きい。図7Cに示される車両1における右旋回に関連する進行方向の変更量は、図7Bに示される車両1における右旋回に関連する進行方向の変更量よりも大きい。
図7A、図7B及び図7Cを参照して、右方向用判定条件を以下に例示する。ここで説明する右方向用判定条件は、例示であり、通常時判定条件よりも車両1の右方について脇見運転と判定するために設定された条件が、より一層脇見と判定されにくい値に変更されていればよい。
まず、第1の領域A1及び第3の領域A3について説明する。
第1の領域A1と第3の領域A3とを合わせた領域の位置及び範囲は、通常時判定条件における位置及び範囲と同じである。第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置は、通常時判定条件における位置とは異なる。第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置は、通常時判定条件における位置よりも運転者から見て右回りに回転させた位置である。第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置の移動量は、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて大きくなる。右旋回に関連する進行方向の変更量が最大値になると、第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置は、図7Cに示されるように、通常時判定条件におけるサブ領域A31とサブ領域A32との境界の位置まで移動する。
第1の領域A1の第1の角度は、通常時判定条件における角度よりも右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて大きくなる。そのため、右方向用判定条件における第1の領域A1の範囲は、通常時判定条件における第1の領域A1の範囲よりも右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて拡大している。
第3の領域A3における第1の領域A1と第3の領域A3との境界とは反対側の端部の位置は、通常時判定条件における位置と同じである。第3の領域A3の第3の角度は、第1の領域A1と第3の領域A3との境界の移動に伴い、通常時判定条件における角度よりも右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて小さくなる。サブ領域A32の第7の角度は、通常時判定条件における角度と同じであるので、サブ領域A31の第6の角度は、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて小さくなる。右旋回に関連する進行方向の変更量が最大値になると、サブ領域A31の第6の角度はゼロとなり、第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置は、図7Cに示されるように、通常時判定条件におけるサブ領域A31とサブ領域A32との境界の位置まで移動する。そのため、右方向用判定条件における第3の領域A3の範囲は、通常時判定条件における第3の領域A3の範囲よりも右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて縮小している。
次に、第2の時間の長さについて説明する。
図7Cに示されるように、右方向用判定条件における第3の領域A3に関連付けられている滞留許容時間T3(例えば5秒)は、通常時判定条件におけるサブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T32(3秒)よりも長い。
なお、右方向用判定条件におけるサブ領域A31に関連付けられている滞留許容時間T31は、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて通常時判定条件におけるサブ領域A31に関連付けられている滞留許容時間T31よりも徐々に長く設定されていてもよい。同様に、右方向用判定条件におけるサブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T32は、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて通常時判定条件におけるサブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T32よりも徐々に長く設定されていてもよい。
なお、第1の領域A1と第3の領域A3との境界を移動する処理が省略される場合、サブ領域A31に関連付けられている滞留許容時間T31は、右方向用判定条件において、通常時判定条件よりも長く設定される。同様に、サブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T32は、右方向用判定条件において、通常時判定条件よりも長く設定される。サブ領域A31に関連付けられている滞留許容時間T31は、右方向用判定条件において、サブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T32と同じであっても異なっていてもよい。右方向用判定条件におけるサブ領域A31に関連付けられている滞留許容時間T31は、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて通常時判定条件よりも徐々に長く設定されていてもよい。右方向用判定条件におけるサブ領域A32に関連付けられている滞留許容時間T32は、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて通常時判定条件よりも徐々に長く設定されていてもよい。
なお、第1の領域A1と第3の領域A3との境界を移動する処理が実行される場合、第2の時間を長くする処理は省略されてもよい。
次に、第2の領域A2について説明する。
第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置は、通常時判定条件における位置と同じである。第2の領域A2における第1の領域A1と第2の領域A2との境界とは反対側の端部の位置は、通常時判定条件における位置と同じである。第2の領域A2の第2の角度は、通常時判定条件における大きさと同じである。そのため、第2の領域A2の位置及び範囲は、通常時判定条件における位置及び範囲と同じである。
サブ領域A21の第4の角度は、通常時判定条件における大きさと同じである。そのため、サブ領域A21の位置及び範囲は、通常時判定条件における位置及び範囲と同じである。サブ領域A21に関連付けられている滞留許容時間T21は、通常時判定条件における長さと同じである。サブ領域A22の第5の角度は、通常時判定条件における大きさと同じである。そのため、サブ領域A22の位置及び範囲は、通常時判定条件における位置及び範囲と同じである。サブ領域A22に関連付けられている滞留許容時間T22は、通常時判定条件における長さと同じである。
このように、第2の領域A2、サブ領域A21及びサブ領域A22の位置及び範囲、並びに、サブ領域A21に関連付けられている滞留許容時間T21及びサブ領域A22に関連付けられている滞留許容時間T22は、右方向用判定条件と通常時判定条件とで同じである。その理由は、運転者が車両1の進行方向を直進方向に対して右方に変更した場合には車両1の左方を見ることは少なく、車両1の左方について脇見運転と判定するために設定された条件を緩和する必要性が低いからである。
なお、右方向用判定条件は、以下のように設定されていてもよい。
第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置は、運転席が車両1の右側にあるのか左側にあるのかによって異なっていてもよい。第2の時間の長さは、運転席が車両1の右側にあるのか左側にあるのかによって異なっていてもよい。右旋回に関連する進行方向の変更量が最大値である場合に、第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置は、通常時判定条件におけるサブ領域A31とサブ領域A32との境界の位置と異なっていてもよい。右旋回に関連する進行方向の変更量が最大値である場合に、第3の領域A3の第3の角度は、通常時判定条件におけるサブ領域A32の第7の角度より大きくてもよい。第3の領域A3における第1の領域A1と第3の領域A3との境界とは反対側の端部の位置は、第1の領域A1と第3の領域A3との境界の位置の移動に伴い、通常時判定条件における位置よりも運転者から見て右回りに移動してもよい。第1の領域A1と第2の領域A2との境界の位置は、通常時判定条件における位置と異なっていてもよい。第2の領域A2の第2の角度は、通常時判定条件における大きさと異なっていてもよい。サブ領域A21の第4の角度及びサブ領域A22の第5の角度は、通常時判定条件における大きさと異なっていてもよい。サブ領域A21に関連付けられている滞留許容時間T21は、通常時判定条件における長さと異なっていてもよい。サブ領域A22に関連付けられている滞留許容時間T22は、通常時判定条件における長さと異なっていてもよい。サブ領域A21に関連付けられている滞留許容時間T21とサブ領域A22に関連付けられている滞留許容時間T22は、同じであってもよい。
§3 動作例
<脇見判定装置>
[脇見判定動作]
脇見判定装置2による脇見判定動作について説明する。
図8は、脇見判定装置2による脇見判定動作を例示するフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順については、適宜、ステップの省略、置換及び追加が可能である。
第1の取得部2101は、例示したように、運転者の視線または顔の向きを示す第1の検出情報を取得する(ステップS101)。
判定部2102は、例示したように、脇見運転と判定するために設定された判定条件を取得する(ステップS102)。
判定部2102は、例示したように、第1の検出情報により示される運転者の視線または顔の向きと、判定条件とに基づいて、運転者が脇見をしているか否かを判定する(ステップS103)。判定部2102が脇見ありと判定した場合(ステップS103、Yes)、出力部2106は、例示したように、指示信号を出力する(ステップS104)。
制御部21は、脇見判定装置2に電力が供給されているか否かを判断する(ステップS105)。脇見判定装置2に電力が供給されている場合(ステップS105、Yes)、制御部21は、ステップS101以降の処理を繰り返す。制御部21は、脇見判定装置2への電力供給の中断に応じて(ステップS105、No)、脇見判定動作を終了する。
ステップS103に戻って、制御部21は、脇見なしと判定した場合(ステップS103、No)、ステップS105の処理を上述のように実行する。
[判定条件の変更動作の一例]
図9は、脇見判定装置2による判定条件の変更動作の一例を示すフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順については、適宜、ステップの省略、置換及び追加が可能である。
判定条件変更部2105は、第2の検出情報に基づいて、車両1の進行方向の変更を検出する(ステップS201)。
判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更を検出したか否か判断する(ステップS202)。
判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更を検出した場合(ステップS202、Yes)、通常時判定条件に対して第1の変更処理を実行する(ステップS203)。なお、ステップS203では、判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて緩和の程度を大きくする場合、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて第1の変更処理を実行する。判定条件変更部2105は、判定条件を左方向用判定条件に決定し、左方向用判定条件を示す情報を判定部2102へ出力する(ステップS204)。
判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更の終了を検出したか否かを判断する(ステップS205)。判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更の終了を検出していない場合(ステップS205、No)、ステップS205の処理を継続する。なお、判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じて、判定条件の変更の程度を大きくする場合、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じてステップS203からステップS205までの処理を繰り返す。つまり、判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更量の増加または減少を検出する毎に、左旋回に関連する進行方向の変更量に応じた左方向用判定条件を示す情報を出力する。
判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更の終了を検出した場合(ステップS205、Yes)、判定条件を左方向用判定条件から通常時判定条件へ戻す(ステップS206)。判定条件変更部2105は、判定条件を通常時判定条件に決定し、通常時判定条件を示す情報を判定部2102へ出力する(ステップS207)。
判定条件変更部2105は、脇見判定装置2に電力が供給されているか否かを判断する(ステップS208)。脇見判定装置2に電力が供給されている場合(ステップS208、Yes)、判定条件変更部2105は、ステップS201以降の処理を繰り返す。判定条件変更部2105は、脇見判定装置2への電力供給の中断に応じて(ステップS208、No)、脇見判定動作を終了する。
ステップS202に戻って、判定条件変更部2105は、左旋回に関連する進行方向の変更を検出していない場合(ステップS202、No)、右旋回に関連する進行方向の変更を検出したと判断する。判定条件変更部2105は、通常時判定条件に対して第2の変更処理を実行する(ステップS209)。なお、ステップS209では、判定条件変更部2105は、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて判定条件の変更の程度を大きくする場合、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて第2の変更処理を実行する。判定条件変更部2105は、判定条件を右方向用判定条件に決定し、右方向用判定条件を示す情報を判定部2102へ出力する(ステップS210)。
判定条件変更部2105は、右旋回に関連する進行方向の変更の終了を検出したか否かを判断する(ステップS211)。判定条件変更部2105は、右旋回に関連する進行方向の変更の終了を検出していない場合(ステップS211、No)、ステップS211の処理を継続する。なお、判定条件変更部2105は、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じて判定条件の変更の程度を大きくする場合、ステップS209からステップS211までの処理を繰り返す。つまり、判定条件変更部2105は、右旋回に関連する進行方向の変更量の増加または減少を検出する毎に、右旋回に関連する進行方向の変更量に応じた右方向用判定条件を示す情報を出力する。
判定条件変更部2105は、右旋回に関連する進行方向の変更の終了を検出した場合(ステップS211、Yes)、判定条件を右方向用判定条件から通常時判定条件へ戻す(ステップS206)。判定条件変更部2105は、ステップS207及びステップS208の処理を上述のように実行する。
上述の判定条件変更部2105による判定条件の変更動作により、判定部2102は、以下に例示するように、種々の判定条件を用いて運転者が脇見をしているか否か判定することができる。判定部2102は、車両1の進行方向の変更が基準を満たす期間に、通常時判定条件を用いて運転者が脇見をしているか否かを判定する。判定部2102は、左旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、左方向用判定条件を用いて運転者が脇見をしているか否かを判定する。判定部2102は、右旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、右方向用判定条件を用いて運転者が脇見をしているか否かを判定する。
[判定条件の変更動作の別の例]
図10は、脇見判定装置2による判定条件の変更動作の別の例を示すフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順については、適宜、ステップの省略、置換及び追加が可能である。
判定条件変更部2105は、第2の検出情報に基づいて、車両1の進行方向の変更、例えば直進方向から左方向または右方向への変更を検出する(ステップS301)。
判定条件変更部2105は、例示したように、車両1が走行中か否かを判断する(ステップS302)。
車両1が走行中である場合(ステップS302、Yes)、判定条件変更部2105は、ステップS303からステップS312までの処理を実行する。ステップS303からステップS312までの処理は、それぞれ、図9に示されるステップS202からステップS211までの処理と同様であるので、説明を省略する。
車両1が走行中ではない場合(ステップS302、No)、判定条件変更部2105は、車両1が停止中であると判断し、ステップS309の処理を実行する。
上述の判定条件変更部2105による判定条件の変更動作により、判定部2102は、以下に例示するように、種々の判定条件を用いて運転者が脇見をしているか否か判定することができる。判定部2102は、車両1の進行方向の実質的に直進方向であると判定されている期間に、通常時判定条件を用いて運転者が脇見をしているか否かを判定する。判定部2102は、車両1の走行中かつ左旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、左方向用判定条件を用いて運転者が脇見をしているか否かを判定する。判定部2102は、車両1の走行中かつ右旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、右方向用判定条件を用いて運転者が脇見をしているか否かを判定する。
他方、判定部2102は、車両1の停止中には、左旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間であっても、左方向用判定条件を用いない。判定部2102は、通常時判定条件を用いてもよいし、通常時判定条件とは異なる車両1の停止中用の判定条件を用いてもよい。同様に、判定部2102は、車両1の停止中には、車両1の走行中かつ右旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間であっても、右方向用判定条件を用いない。判定部2102は、通常時判定条件を用いてもよいし、車両1の停止中用の判定条件を用いてもよい。
<支援提供装置>
[運転者に対する支援動作]
まず、支援提供装置の一例であるナビゲーション装置12による運転者に対する支援動作について説明する。ナビゲーション装置12は、脇見判定装置2から指示信号を受信する。ナビゲーション装置12は、指示信号に基づいて、運転者へ脇見についての注意を与える警告を画像または映像でディスプレイ121に表示する。
次に、支援提供装置の一例である音声出力装置13による運転者に対する支援動作について説明する。音声出力装置13は、脇見判定装置2から指示信号を受信する。音声出力装置13は、指示信号に基づいて、運転者へ脇見についての注意を与える警告を音声でスピーカ131から出力する。警告は、例えば、脇見をしていること、または、車両1の前方を注視する必要があることなどを運転者へ注意する内容であればよく、限定されるものではない。
運転者は、支援提供装置による支援動作により、自身が脇見をしていることを認識し、車両1の運転に集中し直すことができる。
§4 作用・効果
以上説明したように、本実施形態では、脇見判定装置2は、車両1の進行方向の変更が検出されている期間に、脇見運転と判定するために設定された判定条件を、より一層脇見と判定され難い値に変更する。
これにより、脇見判定装置2は、以下で説明するように、車両1の左方向または右方向への進行方向の変更が検出されている期間に、運転者による左右方向の確認動作を脇見と判定することを低減することができる。例えば、運転者は、左折、右折、車線変更または路肩等に停車しようとして車両1の進行方向を変更する際に、左方向または右方向に視線または顔を向ける傾向にある。脇見判定装置は、車両1の左方向または右方向への進行方向の変更が検出されている期間に、このような運転者の左右方向への確認行動を脇見と判定することを低減することができる。
さらに、本実施形態では、脇見判定装置2は、左旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、車両1の左方について脇見運転と判定するために設定された判定条件をより脇見と判定されにくい値に変更し、右旋回に関連する変更が検出されている期間に、車両1の右方について脇見運転と判定するために設定された判定条件をより脇見と判定されにくい値に変更する。
これにより、脇見判定装置2は、以下で説明するように、左旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、運転者による車両1の左方の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。例えば、運転者は、車両1の進行方向を左方に変更した場合には車両1の左方に視線または顔を向ける傾向にある。脇見判定装置2は、左旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、このような運転者の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。脇見判定装置2は、以下で説明するように、右旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、運転者による車両1の右方の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。例えば、運転者は、車両1の進行方向を右方に変更した場合には車両1の右方に視線または顔を向ける傾向にある。脇見判定装置2は、右旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、このような運転者の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。
さらに、本実施形態では、脇見判定装置2は、左旋回に関連する変更の検出に応じて第1の変更処理を実行し、右旋回に関連する変更の検出に応じて第2の変更処理を実行する。
これにより、脇見判定装置2は、以下で説明するように、第1の変更処理を実行することで、左旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、運転者による車両1の左方の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。例えば、運転者は、車両1の進行方向を左方に変更した場合には車両1の左方に視線または顔を向ける傾向にある。脇見判定装置2は、左旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、このような運転者の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。脇見判定装置2は、以下で説明するように、第2の変更処理を実行することで、右旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、運転者による車両1の右方の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。例えば、運転者は、車両1の進行方向を右方に変更した場合には車両1の右方に視線または顔を向ける傾向にある。脇見判定装置2は、右旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、このような運転者の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。
さらに、本実施形態では、脇見判定装置2は、左旋回に関連する変更量に応じて第1の領域と第2の領域の境界の位置の移動量を大きくし、右旋回に関連する変更量に応じて第1の領域と第3の領域の境界の位置の移動量を大きくする。
これにより、脇見判定装置2は、以下で説明するように、左旋回に関連する変更量に応じて第1の領域と第2の領域の境界の位置の移動量を大きくすることで、運転者による車両1の左方の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。例えば、運転者は、車両1の進行方向を直進方向に対して左方へ大きく変更するつれ、車両1の左前方よりも左後方に視線または顔を向ける傾向にある。脇見判定装置2は、左旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、このような運転者の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。脇見判定装置2は、以下で説明するように、右旋回に関連する変更量に応じて第1の領域と第3の領域の境界の位置の移動量を大きくすることで、運転者による車両1の右方の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。例えば、運転者は、車両1の進行方向を直進方向に対して右方へ大きく変更するつれ、車両1の右前方よりも右後方に視線または顔を向ける傾向にある。脇見判定装置2は、右旋回に関連する進行方向の変更が検出されている期間に、このような運転者の確認行動を脇見と判定することを低減することができる。
さらに、本実施形態では、脇見判定装置2は、車両1の停止中には、第1の変更処理及び前記第2の変更処理を無効にする。
これにより、脇見判定装置2は、以下で説明するように、車両1の停止中には、車両1の左方向または右方向への進行方向の変更が検出されている期間であっても、運転者が脇見をしているか否かを適切に判定することができる。例えば、運転者は、歩行者の横断待ちまたは信号待ちなどの理由で車両1の進行方向を直進方向に対して左方または右方に変更した状態で車両1を停止させている期間には、車両1の左方または右方よりも車両1の前方に視線または顔を向けることが好ましい。そのため、脇見判定装置2は、このような状況下では、車両1の左方または右方の判定条件の変更を無効にすることで、運転者が脇見をしているか否かを適切に判定することができる。
§5 変形例
<5.1>
本実施形態では、脇見判定装置2は、ステアリングセンサ8Bからの操舵角を示す検出情報に基づいて車両1の直進方向に対する進行方向の変更を検出しているが、これに限られない。脇見判定装置2は、タイヤの角度やジャイロセンサ8Hからの車両1の挙動に関する量を示す検出情報など、種々のセンサからの検出情報に基づいて車両1の直進方向に対する進行方向の変更を検出してもよい。
本実施形態では、車両の進行方向が左方向と判定された場合には、車両の左側に設定された領域の角度または当該領域における視線の滞留許容時間を変更し、車両の進行方向が右方向と判定された場合には、車両の右側に設定された領域の角度または当該領域における視線の滞留許容時間を変更するようにした。しかし、それに限定されるものではなく、例えば、車両の進行方向が左方向と判定された場合には、車両の左側だけでなく右側の領域の角度または当該領域における視線の滞留許容時間も変更し、また車両の進行方向が右方向と判定された場合には車両の右側だけでなく左側の領域の角度または当該領域における視線の滞留許容時間も変更するように構成してもよい。
一般に、運転者は、車両の進行方向を左方向または右方向に変更する際には、変更方向だけでなく左右両方向について安全確認を行うことが多い。従って、上記のように構成することで、運転者の左右のいずれの方向への確認動作について、実情に合った適切な脇見判定を行うことが可能となる。
<5.2>
要するにこの発明は、本実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、本実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、本実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
§6 付記
本実施形態の一部または全部は、特許請求の範囲のほか以下の付記に示すように記載することも可能であるが、これに限定されない。
(付記1)
車両に備えられた脇見判定装置であって、ハードウェアプロセッサ(211)を有し、
前記ハードウェアプロセッサ(211)は、
運転者の視線または顔の向きを示す第1の検出情報を取得し(2101)、
前記第1の検出情報により示される前記運転者の視線または顔の向きと、脇見運転と判定するために設定された判定条件とに基づいて、前記運転者が脇見をしているか否かを判定し(2102)、
車両(1)の直進方向に対する前記車両(1)の進行方向の変化を示す第2の検出情報を取得し(2103)、
前記第2の検出情報に基づいて、前記車両(1)の進行方向が直進方向と左方向または右方向のいずれであるかを判定し(2105)、
前記車両(1)の進行方向が前記直進方向と判定されている場合に前記判定条件を第1の判定条件に設定し、前記左方向または右方向と判定されている場合に前記判定条件を前記第1の判定条件とは異なる第2の判定条件に設定する(2105)
ように構成される、脇見判定装置。
(付記2)
車両(1)に備えられた脇見判定装置であって、ハードウェアプロセッサ(211)を有し、
前記ハードウェアプロセッサ(211)は、
運転者の視線または顔の向きを示す第1の情報を取得し(2101)、
車両(1)の進行方向を示す第2の情報を取得し(2103)、
前記第1の情報が示す視線または向きを、方向または時間で決められる所定の基準と比較することにより脇見を判定する(2102)ように構成され、
かつ前記ハードウェアプロセッサ(211)は、前記脇見の判定処理(2102)において、前記第2の情報が示す進行方向に応じて前記基準を変化させる(2105)
ように構成される、脇見判定装置。
(付記3)
車両に設置された脇見判定装置が実行する脇見判定方法であって、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサ(211)を用いて、運転者の視線または顔の向きを示す第1の検出情報を取得する過程(S101)と、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサ(211)を用いて、前記第1の検出情報により示される前記運転者の視線または顔の向きと、脇見運転と判定するために設定された判定条件とに基づいて、前記運転者が脇見をしているか否かを判定する過程(S103)と、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサ(211)を用いて、前記車両(1)の直進方向に対する前記車両の進行方向の変化を示す第2の検出情報を取得する過程(S201)と、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサを用いて、前記第2の検出情報に基づいて、前記車両の進行方向が直進方向と左方向または右方向のいずれであるかを判定する過程(S202)と、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサ(211)を用いて、前記車両の進行方向が前記直進方向と判定されている場合に前記判定条件を第1の判定条件に設定する過程と、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサ(211)を用いて、前記車両の進行方向が前記左方向または右方向と判定されている場合に、前記判定条件を前記第1の判定条件とは異なる第2の判定条件に設定する過程(S202)〜(S211)と
を具備する脇見判定方法。
(付記4)
車両(1)に設置された脇見判定装置が実行する脇見判定方法であって、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサ(211)を用いて、運転者の視線または顔の向きを示す第1の情報を取得する過程(S101)と、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサ(211)を用いて、前記車両(1)の進行方向を示す第2の情報を取得する過程(S201)と、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサ(211)を用いて、前記第1の情報が示す視線または向きを、方向または時間で決められる所定の基準と比較することにより脇見を判定する判定過程(S103)と
を備え、
前記判定過程は、前記第2の情報が示す進行方向に応じて前記基準を変化させる(S202)〜(S211)、
脇見判定方法。
1…車両、2…脇見判定装置、3…パワーユニット、4…操舵装置、5…ステアリングホイール、6…車外撮影カメラ、7A…方向指示器スイッチ、7B…リレー回路、7C…左側方向指示器、7D…右側方向指示器、8A…方向指示器センサ、8B…ステアリングセンサ、8C…アクセルペダルセンサ、8D…ブレーキペダルセンサ、8E…車外センサ、8F…ヨーレートセンサ、8G…横加速度センサ、8H…ジャイロセンサ、8I…車速センサ、9…制御装置、10…GPS受信機、11…アンテナ装置、12…ナビゲーション装置、13…音声出力装置、14…ドライバカメラ、21…制御部、22…記憶部、23…通信インタフェース、121…ディスプレイ、131…スピーカ、211…CPU、212…ROM、213…RAM、2101…第1の取得部、2102…判定部、2103…第2の取得部、2104…第3の取得部、2105…判定条件変更部、2106…出力部、A1…第1の領域、A2…第2の領域、A3…第3の領域、A21…サブ領域、A22…サブ領域、A31…サブ領域、A32…サブ領域。

Claims (9)

  1. 運転者の視線または顔の向きを示す第1の検出情報を取得する第1の取得部と、
    前記第1の検出情報により示される前記運転者の視線または顔の向きと、脇見運転と判定するために設定された判定条件とに基づいて、前記運転者が脇見をしているか否かを判定する第1の判定部と、
    車両の直進方向に対する前記車両の進行方向の変化を示す第2の検出情報を取得する第2の取得部と、
    前記第2の検出情報に基づいて、前記車両の進行方向が直進方向と左方向または右方向のいずれであるかを判定する第2の判定部と、
    前記第2の判定部の判定結果に基づいて、前記車両の進行方向が前記直進方向と判定されている場合に、前記判定条件を第1の判定条件に設定し、前記左方向または右方向と判定されている場合に、前記判定条件を前記第1の判定条件とは異なる第2の判定条件に設定する判定条件変更部と、
    前記車両の走行状態を示す第3の検出情報を取得する第3の取得部と、
    前記第3の検出情報に基づいて、前記車両が走行中と見なす所定速度以上であるか、前記車両が停止中と見なす前記所定速度未満であるかを判定する第4の判定部と、
    を備え、
    前記判定条件変更部は、前記第4の判定部の判定結果に基づいて、前記車両が停止中と見なされる場合には、前記車両の進行方向が左方向または右方向と判定されている場合でも、前記判定条件を前記第1の判定条件に設定する、
    脇見判定装置。
  2. 前記判定条件変更部は、前記第2の判定部の判定結果に基づいて、前記車両の進行方向が左方向と判定されている場合と、右方向と判定されている場合とで、前記第2の判定条件を異なる値に設定する、
    請求項1に記載の脇見判定装置。
  3. 前記判定条件変更部は、
    前記第1の判定条件として、前記車両の前方に向けて第1の角度を有する仮想的な第1の領域と、前記車両の左方向または右方向に第2の角度を有しかつ前記第1の領域と隣接する仮想的な第2の領域とを設定し、
    前記第2の判定条件として、前記車両の前方に向けて前記第1の角度より大きい第3の角度を有する仮想的な第3の領域と、前記車両の左方向または右方向に前記第2の角度より小さい第4の角度を有しかつ前記第1の領域と隣接する仮想的な第4の領域を設定し、
    前記第1の判定部は、
    前記運転者の視線または顔の向きが前記第1の領域または第3の領域に含まれている場合に前記運転者が脇見をしていないと判定し、
    前記運転者の視線または顔の向きが前記第2の領域または第4の領域に含まれている場合に前記運転者が脇見をしていると判定する、
    請求項1または2に記載の脇見判定装置。
  4. 前記判定条件変更部は、前記第2の取得部により取得された前記車両の進行方向の変化の量に応じて、当該変化の量が大きいほど前記第3の角度を大きい値に設定すると共に前記第4の角度を小さい値に設定する、請求項3に記載の脇見判定装置。
  5. 前記判定条件変更部は、
    前記車両の左方向または右方向に脇見判定の対象となる仮想的な脇見判定領域を設定し、
    前記第1の判定条件として、前記運転者の視線または顔の向きが前記脇見判定領域に含まれる状態を許容する第1の時間を設定し、
    前記第2の判定条件として、前記第1の時間より長い第2の時間を設定し、
    前記第1の判定部は、
    前記運転者の視線または顔の向きが前記脇見判定領域に連続して含まれる状態が、前記第1の時間または第2の時間以内の場合に、前記運転者が脇見をしていないと判定し、
    前記運転者の視線または顔の向きが前記脇見判定領域に連続して含まれる状態が、前記第1の時間または第2の時間を超えた場合に前記運転者が脇見をしていると判定する、
    請求項1または2に記載の脇見判定装置。
  6. 前記判定条件変更部は、前記第2の取得部により取得された前記車両の進行方向の変化の量に応じて、当該変化の量が大きいほど前記第2の時間を大きい値に設定する、請求項5に記載の脇見判定装置。
  7. 前記第1の判定部により、前記運転者が脇見をしていると判定された場合に、前記運転者に対する支援の提供を指示する指示信号を支援提供装置に対して出力する出力部を、さらに具備する、請求項1乃至のいずれかに記載の脇見判定装置。
  8. 車両に設置された脇見判定装置が実行する脇見判定方法であって、
    前記脇見判定装置が、運転者の視線または顔の向きを示す第1の検出情報を取得する第1の取得過程と、
    前記脇見判定装置が、前記第1の検出情報により示される前記運転者の視線または顔の向きと、脇見運転と判定するために設定された判定条件とに基づいて、前記運転者が脇見をしているか否かを判定する第1の判定過程と、
    前記脇見判定装置が、前記車両の直進方向に対する前記車両の進行方向の変化を示す第2の検出情報を取得する第2の取得過程と、
    前記脇見判定装置が、前記第2の検出情報に基づいて、前記車両の進行方向が直進方向と左方向または右方向のいずれであるかを判定する第2の判定過程と、
    前記脇見判定装置が、前記車両の進行方向が前記直進方向と判定されている場合に前記判定条件を第1の判定条件に設定し、前記車両の進行方向が前記左方向または右方向と判定されている場合に、前記判定条件を前記第1の判定条件とは異なる第2の判定条件に設定する判定条件変更過程と、
    前記脇見判定装置が、前記車両の走行状態を示す第3の検出情報を取得する第3の取得過程と、
    前記脇見判定装置が、前記第3の検出情報に基づいて、前記車両が走行中と見なす所定速度以上であるか、前記車両が停止中と見なす前記所定速度未満であるかを判定する第4の判定過程と、
    を備え、
    前記判定条件変更過程は、前記第4の判定過程の判定結果に基づいて、前記車両が停止中と見なされる場合には、前記車両の進行方向が左方向または右方向と判定されている場合でも、前記判定条件を前記第1の判定条件に設定する、
    脇見判定方法。
  9. 請求項1乃至のうちの何れか1項に記載の脇見判定装置が備える前記各部の処理をコンピュータに実行させる脇見判定のためのプログラム。
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