JP6700689B2 - 導光シート、バックライトユニット、液晶表示装置及びバックライトユニット用導光シートの製造方法 - Google Patents

導光シート、バックライトユニット、液晶表示装置及びバックライトユニット用導光シートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、導光シート、バックライトユニット、液晶表示装置及びバックライトユニット用導光シートの製造方法に関する。
液晶表示装置は、液晶パネルを裏面側から照らして発光させるバックライト方式が普及し、エッジライト型、直下型等のバックライトユニットが液晶層の下面側に装備されている。かかるエッジライト型バックライトユニット110は、一般的には図14(a)に示すように天板116の表面に配設される反射シート115、この反射シート115の表面に配設される導光シート111、この導光シート111の表面に配設される光学シート112及びこの導光シート111の入射端面に向けて光を照射する光源117を備える(特開2010―177130号公報参照)。この図14(a)のエッジライト型バックライトユニット110にあっては、光源117が照射し入射端面から導光シート111に入射した光は、導光シート111内を導光する。この導光する光の一部は、導光シート111の裏面から出射し反射シート115で反射され、再度導光シート111に入射する。
このような液晶表示部を備える液晶表示装置は、その携帯性、利便性を高めるために薄型化及び軽量化が求められ、これに伴い液晶表示部も薄型化が求められている。特に、筐体の最厚部が21mm以下である超薄型の携帯型端末にあっては、液晶表示部の厚みは4mmから5mmほどであることが望まれ、液晶表示部に組み込まれるエッジライト型バックライトユニットにはより一層の薄型化が求められている。
このような超薄型の携帯型端末のエッジライト型バックライトユニットにあっては、図14(a)に示すような導光シート111の裏面に配設される反射シート115を有するものの他、図14(b)に示すように、図14(a)のような反射シート115を用いないことにより薄型化を図ったものも提案されている。この図14(b)に示すエッジライト型バックライトユニット210は、金属製の天板216と、この天板216の表面に積層される導光シート211と、この導光シート211の表面に積層される光学シート212と、この導光シート211の入射端面に向けて光を照射する光源217とを備える。天板216は、表面が鏡面に研磨され、反射面216aとしての機能を有する。そして、光源217が出射し入射端面から導光シート211に入射した光は導光シート211内を導光し、この導光する光の一部は、導光シート211の裏面から出射し、天板216の表面の反射面216aで反射され、再度導光シート211に入射する。このように図14(b)に示すエッジライト型バックライトユニット210は、天板216の表面が反射面216aとされることで、この反射面216aが図14(a)の反射シート115の代わりとなる。従って、このようなエッジライト型バックライトユニット210は、反射シート115が不要となることで薄型化が促進されている。また、このような超薄型の携帯型端末のエッジライト型バックライトユニットにあっては、導光シートとして平均厚みが600μm以下の導光シート(ライトガイドフィルム)が用いられ、一層の薄型化が図られているものも存在している。
特開2010―177130号公報
本発明者は、このようなエッジライト型バックライトユニットを用いた液晶表示装置において光源の照度に比べて表示画像の輝度が不十分であることを見出した。この不具合について本発明者が鋭意検討した結果、入射端面から入射され導光シート内を導光された光線のうち一部が、入射端面以外の端面から出射してしまい、この入射端面以外の端面から出射した光線は、迷光となってしまい、液晶パネルの画像表示に利用されておらず、このため光源の照度に比べて表示画像の輝度が不十分となっていることが判明した。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、導光シートの入射端面から入射され導光シート内を導光された光線が入射端面以外の端面から出射するのを抑制することで高輝度化を図ることができる導光シート、バックライトユニット及び液晶表示装置を提供することにある。また、本発明の別の目的は、高輝度化を図ることができるバックライトユニット用導光シートの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明に係るバックライトユニット用導光シートは、光線を入射可能な入射端面を有する板状の導光層を備え、上記入射端面から入射される光線を表面側に出射するバックライトユニット用導光シートであって、上記導光層の少なくとも入射端面と対向する端面を被覆し、上記入射端面から入射され導光された光線を導光層に反射する反射部をさらに備える。
当該導光シートは、導光層の少なくとも入射端面と対向する端面を被覆し、上記入射端面から入射され導光された光線を導光層に反射する反射部を備えるので、導光層内を導光された光線のうち一部が導光層の入射端面と対向する端面に到達すると、反射部によって導光層に反射され、この導光層に反射された光線は、再度導光層内を導光され、当該導光シートの表面側から出射される。このため、当該導光シートは、従来迷光となっていた光線を有効活用することで輝度を向上することができる。
上記導光層が、上記反射部に被覆される端面及び裏面に向けて開口する凹みを有し、上記反射部の一部が、上記凹みに充填されているとよい。このように、上記導光層が、上記反射部に被覆される端面及び裏面に向けて開口する凹みを有し、上記反射部の一部が、上記凹みに充填されていることによって、導光層と反射部との密着力を高め、反射部が導光層から剥離することを抑制することができる。
上記反射部に被覆される端面に近接する上記導光層の表面及び/又は裏面に積層されるマスキング層をさらに備え、上記反射部が、上記導光層の端面から連続して上記マスキング層の端面の少なくとも一部を被覆するとよい。このように、上記反射部を導光層の端面から連続してマスキング層の端面の少なくとも一部を被覆するように構成することで、上記反射部を導光層の上記端面の全面に亘って容易かつ確実に被覆させることができる。その結果、上記導光層内を導光した光線を反射部によって確実に反射させることができる。
上記導光層の平均厚みとしては、100μm以上600μm以下が好ましい。このように、上記導光層の平均厚みが上記範囲内であることによって、超薄型の携帯型端末のバックライトユニットに好適に用いることができる。
上記導光層が、裏面に、表面側に陥没する複数の凹部と、この複数の凹部の周囲に存在し、裏面側に突出する複数の隆起部とを有するとよい。このように、導光層が、裏面側に突出する複数の隆起部を有することによって、当該導光シートと当該導光シートの裏面側に配設される他の部材とが複数の隆起部によって散点的に当接する。そのため、裏面側に配設される他の部材との密着を抑制することができる。また、上記導光層が、裏面に、表面側に陥没する複数の凹部を有することによって、この複数の凹部に入射した光線を表面側に散乱させることができる。特に、隆起部が凹部の周囲に存在していることによって、凹部及び凹部近辺の密着を的確に防止することができるので、この凹部によって散乱された光線に起因する輝度ムラを好適に防止することができる。
上記凹部の平均深さ(L)としては、1μm以上10μm以下が好ましい。このように、上記凹部の平均深さ(L)が上記範囲内であることによって、入射光に対する散乱機能に優れる凹部を容易かつ確実に形成することができる。
上記凹部の平均径(D)としては、10μm以上50μm以下が好ましい。このように、上記凹部の平均径(D)が上記範囲内であることによって、入射光に対する散乱機能に優れる凹部を容易かつ確実に形成することができる。
上記隆起部の平均高さ(H)としては、0.1μm以上5μm以下が好ましい。このように、上記隆起部の平均高さ(H)が上記範囲内であることによって、当該導光シートの裏面側に配設される他の部材の表面の傷付きを的確に抑制し易い。また、上記隆起部の平均高さ(H)が上記範囲内であることによって、凹部及び凹部近辺が導光シートの裏面側に配設される他の部材と密着するのをより確実に防止することができ、複数の凹部によって散乱された光線に起因する輝度ムラの発生をさらに確実に防止することができる。
上記隆起部が上記凹部を囲むように平面視略円環状に形成されていることが好ましく、上記隆起部の平均幅(W)としては、1μm以上15μm以下が好ましい。このように、上記隆起部が上記凹部を囲むように平面視略円環状に形成されることによって、凹部及び凹部近辺が当該導光シートの裏面に配設される他の部材と密着するのをさらに確実に防止することができる。また、上記隆起部の平均幅(W)が上記範囲内であることによって、当該導光シートと当該導光シートの裏面側に配設される他の部材との当接面積が大きくなるのを抑えつつ、他の部材の表面の傷付きを的確に防止することができる。
上記隆起部の平均高さ(H)の平均幅(W)に対する高さ比(H/W)としては、0.05以上0.5以下が好ましい。このように、上記隆起部の平均高さ(H)の平均幅(W)に対する高さ比(H/W)が上記範囲内であることによって、当該導光シートの裏面側に配設される他の部材の表面の傷付きを的確に防止することができる。
上記課題を解決するためになされた本発明に係るエッジライト型のバックライトユニットは、当該導光シートと、当該導光シートの入射端面に光を照射する光源とを備える。
当該バックライトユニットは、当該導光シートを備えるので、既述のように高輝度化を図ることができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明に係る液晶表示装置は、当該バックライトユニットを備える。
当該液晶表示装置は、当該バックライトユニットを備えるので、既述のように高輝度化を図ることができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明に係るバックライトユニット用導光シートの製造方法は、光線を入射可能な入射端面を有する板状の導光層を備えるバックライトユニット用導光シートの製造方法であって、導光層の少なくとも入射端面と対向する端面に、上記入射端面から入射され導光される光線を導光層に反射可能な反射部を被覆する工程を備える。
当該導光シートの製造方法によると、光線を入射可能な入射端面を有する板状の導光層と、上記導光層の少なくとも入射端面と対向する端面を被覆し、上記入射端面から入射され導光された光線を導光層に反射する反射部とを備える当該導光シートを製造することができる。従って、当該導光シートの製造方法は、高輝度化を図ることができる導光シートを製造することができる。
上記導光層の一方の面及び/又は他方の面にマスキング層を積層する工程をさらに備え、上記被覆工程が、上記導光層の端面から連続して上記マスキング層の端面の少なくとも一部に反射部を被覆するとよい。このように、上記被覆工程が、マスキング層の端面の少なくとも一部を含むように上記反射部を被覆することによって、上記反射部を導光層の上記端面の全面に亘って容易かつ確実に被覆させることができる。その結果、当該導光シートの製造方法によって製造された導光シートは、上記導光層内を導光した光線を反射部によって確実に反射させることができる。
なお、本発明において、「表面側」とは液晶表示装置における視認者側を意味し、「裏面側」とはその逆を意味する。また、「表面」とは、表面側の面をいい、「裏面」とはその逆の面をいう。「板状」とは、対向する2面(表面及び裏面)を有し、この対向する2面の平面視における70%以上の領域が平行である構成をいい、好ましくは80%、さらに好ましくは90%以上の領域が平行である構成をいう。また、対向する2面が「平行」とは、対向する2面の平均界面同士のなす角度が5°以下であることをいい、好ましくは3°以下であることをいい、より好ましくは1°以下であることをいう。反射部に被覆される端面に「近接」とは、反射部に被覆される端面との距離が3mm以下であることをいう。「平均厚み」とは、任意の10点の厚みの平均値をいう。また、「導光層の平均厚み」とは、複数の凹部及び複数の隆起部が存在してない平坦面おける平均厚みをいう。「凹部の平均深さ」とは、導光層の裏面平均界面からの凹部の平均深さをいい、任意の20個の凹部を抽出し、このうち深さが大きいものから5つ及び深さが小さいものから5つを除いた10個の深さの平均値をいう。また、「導光層の裏面平均界面」とは、複数の凹部及び複数の隆起部が存在していない平坦面の界面をいう。「凹部の径」とは、導光層の裏面平均界面における凹部の径をいい、凹部の最大径と、その最大径方向に直交する方向の径との中間値を意味する。また、「凹部の平均径」とは、任意の20個の凹部を抽出し、このうち径が大きいものから5つ及び径が小さいものから5つを除いた10個の径の平均値をいう。「隆起部の平均高さ」とは、導光層の裏面平均界面からの隆起部の平均高さをいい、任意の10個の隆起部の高さの平均値をいう。「隆起部の幅」とは、導光層の裏面平均界面における隆起部の幅をいい、隆起部の外半径と内半径との差をいう。この隆起部の幅は、例えば隆起部の外径が最大となる部分における外径の1/2の値から内径の1/2の値を差し引くことで求めることができる。
以上説明したように、本発明に係る導光シート、バックライトユニット及び液晶表示装置は、高輝度化を図ることができる。また、本発明に係るバックライトユニット用導光シートの製造方法は、高輝度化を図ることができるバックライトユニット用導光シートを製造することができる。
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の概略的斜視図で、(a)は液晶表示部を開いた状態、(b)は液晶表示部を閉じた状態を示す。 図1の液晶表示装置のバックライトユニットを示す模式的端面図である。 図2のバックライトユニットの導光シートの模式的裏面図である。 図3の導光シートの凹部及び隆起部を示す模式的拡大図であり、(a)は断面図、(b)は裏面図である。 本発明の一実施形態に係る導光シートの製造方法のマスキング層積層工程を示す模式的説明図である。 本発明の一実施形態に係る導光シートの製造方法の反射部被覆工程を示す模式的説明図である。 図2のバックライトユニットの導光シートとは異なる形態に係る導光シートを示す模式的端面図である。 図7の導光シートの模式的平面図である。 図7の導光シートの模式的裏面図である。 図3及び図7の導光シートとは異なる形態に係る導光シートを示す模式的端面図である。 図3、図7及び図10の導光シートとは異なる形態に係る導光シートを示す模式的端面図である。 図11の導光シートの模式的裏面図である。 図3、図7、図10及び図11の導光シートの凹部及び隆起部とは異なる形態に係る凹部及び隆起部を示す模式的裏面図である。 従来のエッジライト型バックライトユニットを示す模式的端面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
<液晶表示装置>
図1の液晶表示装置1は、携帯型端末として構成されている。当該液晶表示装置1は、操作部2と、この操作部2に回動可能(開閉可能)に連結された液晶表示部3とを有する。当該液晶表示装置1は、液晶表示装置1の構成部分を全体的に収容する筐体(ケーシング)の厚み(液晶表示部3の閉塞時の最厚部)が21mm以下であり、超薄型のラップトップコンピュータである(以下「超薄型コンピュータ1」ということがある)。
当該超薄型コンピュータ1の液晶表示部3は、液晶パネル4と、この液晶パネル4に向けて裏面側から光を照射するエッジライト型の超薄型バックライトユニットとを有する。この液晶パネル4は、筐体の液晶表示部用ケーシング5により、裏面、側面及び表面の周囲が保持されている。ここで、液晶表示部用ケーシング5は、液晶パネル4の裏面(及び背面)に配設される天板6と、液晶パネル4の表面の周囲の表面側に配設される表面支持部材7とを有する。当該超薄型コンピュータ1の筐体は、液晶表示部用ケーシング5と、この液晶表示部用ケーシング5にヒンジ部8を介して回動可能に設けられ、中央演算処理装置(超低電圧CPU)等が内蔵される操作部用ケーシング9を有する。
この液晶表示部3の平均厚みとしては、筐体の厚みが所望範囲であれば特に限定されないが、液晶表示部3の平均厚みの下限としては、2mmが好ましく、3mmがより好ましく、4mmがさらに好ましい。一方、液晶表示部3の平均厚みの上限としては、7mmが好ましく、6mmがより好ましく、5mmがさらに好ましい。液晶表示部3の平均厚みが上記下限に満たないと、液晶表示部3の強度の低下や輝度低下等を招くおそれがある。逆に、液晶表示部3の平均厚みが上記上限を超えると、超薄型コンピュータ1の薄型化の要求に沿うことができないおそれがある。
<バックライトユニット>
図2のバックライトユニット11は、超薄型コンピュータ1の液晶表示部3に備えられる。バックライトユニット11は、導光シート12と、導光シート12の入射端面に光を照射する光源13と、導光シート12の裏面側に配設される反射シート14と、導光シート12の表面側に配設される光学シート15とを備えるエッジライト型のバックライトユニットとして構成されている。
(導光シート)
導光シート12は、光源13の照射面と対向(又は当接)して配設される入射端面を有する。導光シート12は、上記入射端面から入射される光線を表面側に略均一に出射する。導光シート12は、光源13から照射される光線を入射可能な入射端面を有する板状(非楔形状)の導光層16と、導光層16の少なくとも入射端面と対向する端面を被覆し、上記入射端面から入射され導光された光線を導光層16に反射する反射部17とを備える。導光シート12は、全体として板状に形成されている。また、導光シート12は、平面視略方形状に形成されている。導光シート12は、可撓性を有する。導光シート12は、可撓性を有することによって、裏面側に配設される反射シート14の傷付きを抑制することができる。
導光シート12の平均厚みの下限としては、100μmが好ましく、150μmがより好ましく、200μmがさらに好ましい。一方、導光シート12の平均厚みの上限としては、600μmが好ましく、580μmがより好ましく、550μmがさらに好ましい。導光シート12の平均厚みが上記下限に満たないと、導光シート12の強度が不十分となるおそれがあり、また、光源13の光を十分に入射させることができないおそれがある。逆に、導光シート12の平均厚みが上記上限を超えると、超薄型の携帯型端末において望まれる薄膜のライトガイドフィルムとして使用できず、バックライトユニット11の薄型化の要望に沿えないおそれがある。
(導光層)
導光層16は、裏面に、表面側に陥没する複数の凹部18を有している。また、導光層16は、裏面にスティッキング防止部を有している。具体的には、導光層16は、上記スティッキング防止部として、複数の凹部18の周囲に存在し、裏面側に突出する複数の隆起部19を有している。隆起部19は、凹部18に隣接して設けられ、隆起部19の内側面は凹部18の形成面と連続している。導光層16の裏面は、当該導光シート12の最裏面を構成している。導光層16は合成樹脂を主成分とする単層体として構成されている。
導光層16の平均厚みは、当該導光シート12の平均厚みと略等しい。具体的には、導光層16の平均厚みの下限としては、100μmが好ましく、150μmがより好ましく、200μmがさらに好ましい。一方、導光層16の平均厚みの上限としては、600μmが好ましく、580μmがより好ましく、550μmがさらに好ましい。導光層16の平均厚みが上記下限に満たないと、導光層16の強度が不十分となるおそれがあり、また、光源13の光を十分に入射させることができないおそれがある。逆に、導光層16の平均厚みが上記上限を超えると、超薄型の携帯型端末において望まれる薄膜のライトガイドフィルムとして使用できず、バックライトユニット11の薄型化の要望に沿えないおそれがある。
導光層16における光源13側の端面からの必須導光距離の下限としては、7cmが好ましく、9cmがより好ましく、11cmがさらに好ましい。一方、導光層16における光源13側の端面からの必須導光距離の上限としては、45cmが好ましく、43cmがより好ましく、41cmがさらに好ましい。上記必須導光距離が上記下限に満たないと、小型モバイル端末以外の大型端末に使用できないおそれがある。逆に、上記必須導光距離が上記上限を超えると、平均厚みが600μm以下の薄膜のライトガイドフィルムとして用いた場合に撓みが生じやすく、また導光性が十分に得られないおそれがある。なお、導光層16における光源13側の端面からの必須導光距離とは、光源13から出射され導光層16の入射端面に入射する光線が、この入射端面から対向端面方向に向けて導光されることを要する距離をいう。具体的には、導光層16における光源13側の端面からの必須導光距離とは、例えば片側エッジライト型のバックライトユニットについては、導光層の光源側の入射端面から対向端面までの距離をいい、両側エッジライト型のバックライトユニットについては、導光層の光源側の入射端面から中央部までの距離をいう。
導光層16の表面積の下限としては、150cmが好ましく、180cmがより好ましく、200cmがさらに好ましい。一方、導光層16の表面積の上限としては、1000cmが好ましく、950cmがより好ましく、900cmがさらに好ましい。導光層16の表面積が上記下限に満たないと、小型モバイル端末以外の大型端末に使用できないおそれがある。逆に、導光層16の表面積が上記上限を超えると、平均厚みが600μm以下の薄膜のライトガイドフィルムとして用いた場合に撓みが生じやすく、また導光性が十分に得られないおそれがある。
複数の凹部18は、入射光を表面側に散乱させる光散乱部として機能する。各凹部18は、図3及び図4に示すように平面視略円形状に形成されている。また、各凹部18は、表面側に向けて徐々に縮径するように形成されている。凹部18の形状としては、特に限定されるものではなく、半球状、半楕円体状、円錐状、円錐台形状等とすることが可能である。なかでも、凹部18の形状としては、半球状又は半楕円体状が好ましい。凹部18が半球状又は半楕円体状であることによって、凹部18の成形性を向上することができると共に、凹部18に入射した光線を好適に散乱させることができる。
複数の凹部18の配設パターンとしては、図3に示すように、一端側から他端側にかけて徐々に密度が小さくなるように形成されていることが好ましい。特に、複数の凹部18の配設パターンとしては、光源13側と反対側の端縁から光源13側の端縁にかけて徐々に密度が小さくなるように形成されていることがより好ましい。このように複数の凹部18を形成することで、光源13近傍の光散乱率を抑え、光源13から離れた部分の光散乱率を上げることにより出射光の面均一性を向上することができる。複数の凹部18の光源13からの距離による密度の調整は、例えば各凹部18の大きさを略均一に保ちつつ、複数の凹部18の配設個数を調整することで行うことができる。
凹部18の平均深さ(L)(図4(a)参照)の下限としては、1μmが好ましく、2μmがより好ましく、4μmがさらに好ましい。一方、凹部18の平均深さ(L)の上限としては、10μmが好ましく、9μmがより好ましく、7μmがさらに好ましい。凹部18の平均深さ(L)が上記下限に満たないと、光散乱機能が十分に得られないおそれがある。逆に、凹部18の平均深さ(L)が上記上限を超えると、輝度ムラを生じるおそれがある。
凹部18の平均径(D)(図4(b)参照)の下限としては、10μmが好ましく、12μmがより好ましく、15μmがさらに好ましい。一方、凹部18の平均径の上限としては、50μmが好ましく、40μmがより好ましく、30μmがさらに好ましい。凹部18の平均径(D)が上記下限に満たないと、光散乱機能が十分に得られないおそれがある。逆に、凹部18の平均径(D)が上記上限を超えると、輝度ムラを生じるおそれがある。
隆起部19は、導光層16の裏面の平坦面から連続して形成されている。隆起部19は、図3及び図4に示すように、凹部18を囲むように平面視略円環状に形成されている。当該導光シート12は、隆起部19が凹部18を囲むように平面視略円環状に形成されることによって、凹部18及び凹部18近辺が当該導光シート12の裏面側に配設される反射シート14と密着するのを容易かつ確実に防止することができる。従って、当該導光シート12は、隆起部19が凹部18を囲むように平面視略円環状に形成されることによって、凹部18で散乱された光線が当該導光シート12と反射シート14との密着部分に入射することで輝度ムラを生じるのを抑制することができる。
隆起部19は、頂部が湾曲していることが好ましい。当該導光シート12は、隆起部19の頂部が湾曲していることによって、裏面側に配設される反射シート14の表面に対する傷付き防止性を高めることができる。
隆起部19は、凹部18と連続して形成されることが好ましい。具体的には、隆起部19は、凹部18の下端から延出するように裏面側に突出されていることが好ましく、隆起部19の内側面と凹部18の形成面とが滑らかに連続していることがより好ましい。隆起部19が、凹部18と連続して形成されることによって、凹部18によって散乱された光に起因する輝度ムラの抑制機能を向上することができる。
隆起部19の平均高さ(H)(図4(a)参照)の下限としては、0.1μmが好ましく、0.3μmがより好ましく、0.5μmがさらに好ましい。一方、隆起部19の平均高さ(H)の上限としては、5μmが好ましく、4μmがより好ましく、3μmがさらに好ましい。隆起部19の平均高さ(H)が上記下限に満たないと、当該導光シート12と当該導光シート12の裏面側に配設される反射シート14との密着を十分に防止できず、当該導光シート12と反射シート14との密着部に入射した光線に起因して輝度ムラを生じるおそれがある。逆に、隆起部19の平均高さ(H)が上記上限を超えると、複数の隆起部19の先端が先鋭化され、当該導光シート12の裏面側に配設される反射シート14の表面に対する傷付き防止性が低下するおそれがある。
複数の隆起部19は、高さが均一であることが好ましい。複数の隆起部19の高さ(H)の変動係数の上限としては、0.2が好ましく、0.1がより好ましく、0.05がさらに好ましい。複数の隆起部19の高さ(H)の変動係数が上記上限を超えると、複数の隆起部19の高さが不均一となり、背の高い隆起部19に荷重が偏り、それに基づき反射シート14に傷付きが生じるおそれがある。なお、複数の隆起部19の高さ(H)の変動係数の下限としては、特に限定されるものではなく、例えば0とすることができる。また、複数の隆起部19の高さ(H)の「変動係数」とは、任意の10個の隆起部19の高さの標準偏差を平均高さで割った値をいう。
隆起部19の平均幅(W)(図4(b)参照)の下限としては、1μmが好ましく、3μmがより好ましく、5μmがさらに好ましい。一方、隆起部19の平均幅(W)の上限としては、15μmが好ましく、12μmがより好ましく、10μmがさらに好ましい。隆起部19の平均幅(W)が上記下限に満たないと、隆起部19の先端が先鋭化され、当該導光シート12の裏面側に配設される反射シート14の表面に対する傷付き防止性が低下するおそれがある。逆に、隆起部19の平均幅(W)が上記上限を超えると、隆起部19と当該導光シート12の裏面側に配設される反射シート14との当接面積が大きくなり、この当接部分に入射した光線に起因して輝度ムラが生じるおそれがある。
隆起部19の平均高さ(H)の平均幅(W)に対する高さ比(H/W)の下限としては、0.05が好ましく、0.06がより好ましく、0.08がさらに好ましい。一方、隆起部19の平均高さ(H)の平均幅(W)に対する高さ比(H/W)の上限としては、0.5が好ましく、0.45がより好ましく、0.4がさらに好ましい。隆起部19の平均高さ(H)の平均幅(W)に対する高さ比(H/W)が上記下限に満たないと、隆起部19と当該導光シート12の裏面側に配設される反射シート14との当接面積が大きくなり、この当接部分に入射した光線に起因して輝度ムラが生じるおそれがある。逆に、隆起部19の平均高さ(H)の平均幅(W)に対する高さ比(H/W)が上記上限を超えると、隆起部19の先端が先鋭化され、当該導光シート12の裏面側に配設される反射シート14の表面に対する傷付き防止性が低下するおそれがある。
隆起部19の平均幅(W)の凹部18の平均径(D)に対する比(W/D)の下限としては、0.1が好ましく、0.2がより好ましく、0.3がさらに好ましい。一方、隆起部19の平均幅(W)の凹部18の平均径(D)に対する比(W/D)の上限としては、1が好ましく、0.8がより好ましく、0.6がさらに好ましい。上記比(W/D)が上記下限に満たないと、当該導光シート12と当該導光シート12の裏面側に配設される反射シート14との密着防止効果が十分に得られないおそれがある。逆に、上記比(W/D)が上記上限を超えると、隆起部19と当該導光シート12の裏面側に配設される反射シート14との当接面積が大きくなり、この当接部分に入射した光線に起因して輝度ムラが生じるおそれがある。
導光層16は、反射部17に被覆される端面及び裏面に向けて開口する凹み20を有する。凹み20は、頂部を有しないことが好ましい。具体的には、凹み20の形成面の任意の点の傾斜角度(接線方向の角度)が導光層16の裏面平均界面に対して90°未満であることが好ましい。また、凹み20の形成面は3次元で湾曲していることが好ましい。凹み20が頂部を有しないことによって、反射部17を凹み20に充填し易い。また、凹み20の形成面が3次元で湾曲していることによって、導光層16と反射部17との接触面積を大きくして密着力を高め易い。
凹み20の深さ(導光層16の裏面平均界面からの凹み20の深さ)の下限としては、0.8μmが好ましく、2μmがより好ましく、4μmがさらに好ましい。一方、凹み20の深さの上限としては、8μmが好ましく、7μmがより好ましく、6μmがさらに好ましい。凹み20の深さが上記下限に満たないと、凹み20に反射部17を十分に充填することができず、導光層16と反射部17との密着力が十分に高まらないおそれがある。逆に、凹み20の深さが上記上限を超えると、導光層16と反射部17との密着力向上効果が余り高まらないおそれがある。
凹み20の曲率半径(導光層16の裏面平均界面における導光層16の厚み方向と垂直方向の凹み20の曲率半径)の下限としては、4μmが好ましく、5μmがより好ましく、6μmがさらに好ましい。一方、凹み20の曲率半径の上限としては、20μmが好ましく、15μmがより好ましく、10μmがさらに好ましい。凹み20の曲率半径が上記下限に満たないと、凹み20に反射部17を十分に充填することができず、導光層16と反射部17との密着力が十分に高まらないおそれがある。逆に、凹み20の曲率半径が上記上限を超えると、導光層16と反射部17との密着力向上効果が余り高まらないおそれがある。
導光層16は、光線を透過させる必要があるため、透明、特に無色透明に構成されている。導光層16の主成分としては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体、ポリオレフィン、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニル、活性エネルギー線硬化型樹脂等が挙げられる。なかでも、導光層16の主成分としては、ポリカーボネート又はアクリル樹脂が好ましい。ポリカーボネートは透明性に優れると共に屈折率が高いため、導光層16が主成分としてポリカーボネートを含むことによって、導光層16の表裏面において全反射が起こりやすく、光線を効率的に導光させることができる。また、ポリカーボネートは耐熱性を有するため、光源13の発熱による劣化等が生じ難い。さらに、ポリカーボネートはアクリル樹脂等に比べて吸水性が少ないため、寸法安定性が高い。従って、導光層16は、ポリカーボネートを主成分として含むことによって経年劣化を抑止することができる。一方、アクリル樹脂は透明度が高いので導光層16における光の損耗を少なくすることができる。なお、「主成分」とは、最も含有量の多い成分をいい、例えば含有量が50質量%以上の成分をいい、好ましくは含有量が70質量%以上、より好ましくは含有量が90質量%以上の成分をいう。
上記ポリカーボネートとしては、特に限定されず、直鎖ポリカーボネート又は分岐ポリカーボネートのいずれかのみであってもよく、直鎖ポリカーボネートと分岐ポリカーボネートとの双方を含むポリカーボネートであってもよい。
直鎖ポリカーボネートとしては、公知のホスゲン法又は溶融法によって製造された直鎖の芳香族ポリカーボネートがあり、カーボネート成分とジフェノール成分とからなる。カーボネート成分を導入するための前駆物質としては、例えばホスゲン、ジフェニルカーボネート等が挙げられる。また、ジフェノールとしては、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−チオジフェノール、4,4’−ジヒドロキシ−3,3−ジクロロジフェニルエーテル等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組合わせて使用することができる。
分岐ポリカーボネートとしては、分岐剤を用いて製造したポリカーボネートがあり、分岐剤としては、例えばフロログルシン、トリメリット酸、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,1−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4’−ジヒドロキシ−2,5−ジヒドロキシジフェニルエーテル等が挙げられる。
上記アクリル樹脂としては、アクリル酸又はメタクリル酸に由来する骨格を有する樹脂である。アクリル樹脂の例としては、特に限定されないが、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体、脂環族炭化水素基を有する重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体)等が挙げられる。これらのアクリル樹脂の中でも、ポリ(メタ)アクリル酸メチル等のポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキルが好ましく、メタクリル酸メチル樹脂がより好ましい。
上記活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば活性エネルギー線硬化型アクリル樹脂、活性エネルギー線硬化型エポキシ樹脂等が挙げられる。上記活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば光重合性のプレポリマー、オリゴマー及びモノマーのうち少なくとも1種と光重合性開始剤等とを含んだものが用いられる。
上記活性エネルギー線硬化型アクリル樹脂における上記プレポリマー及びオリゴマーとしては、例えばエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記活性エネルギー線硬化型アクリル樹脂における上記モノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシ(メタ)アクリレート等の単官能アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)トリアクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリル酸安息香酸エステル、トリメチロールプロパン安息香酸エステル等の多官能アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネート等のウレタンアクリレート等が挙げられる。
上記光重合性開始剤としては、例えばアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、2−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、メチルベンゾイルフォルメート、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン等の硫黄化合物などが挙げられる。これらの光重合開始剤は単独で使用してもよく、2種以上組み合せて用いてもよい。
上記活性エネルギー線硬化型エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂等の硬化物が挙げられる。
なお、導光層16は、紫外線吸収剤、難燃剤、安定剤、滑剤、加工助剤、可塑剤、耐衝撃助剤、位相差低減剤、艶消し剤、抗菌剤、防かび、酸化防止剤、離型剤、帯電防止剤等の任意成分を含んでもよい。
(反射部)
反射部17は、導光層16の上記入射端面以外の全ての端面を被覆している。特に、反射部17は、導光層16の上記入射端面以外の端面の全領域を被覆している。一方、反射部17は、導光層16の上記入射端面は被覆していない。当該導光シート12は、このように反射部17が導光層16の上記入射端面以外の全ての端面を被覆していることによって、導光層16内を導光した光線が上記入射端面以外の端面から出射するのを防止しつつ、反射部17で反射された光線を導光層16の表面から出射させ易い。これにより、当該導光シート17は、光の利用効率を高めつつ、表面から出射する光線の面均一性を高めることができる。
反射部17の一部は、導光層16の裏面端縁に形成される凹み20に充填されている。当該導光シート12は、このように反射部17の一部が凹み20に充填されていることによって、導光層16と反射部17との密着力を高め、反射部17が導光層16から剥離することを抑制することができる。
反射部17は、例えばバインダー中に白色顔料が分散された白色部として構成されてもよく、また金属を主成分とする金属部として構成されてもよい。当該導光シート12は、反射部17が上記白色部として構成される場合、導光層16内を導光した光線を反射部17で乱反射させることができ、これにより当該導光シート12の表面から出射される光線の面均一性を向上し易い。また、反射部17が上記白色部として構成される場合、反射部17の一部を凹み20に充填させることで導光層16と反射部17との密着力を高め易い。一方、当該導光シート12は、反射部17が上記金属部として構成される場合、導光層16内を導光した光線を反射部17で鏡面反射させ易く、これにより反射部17によって反射される光線を制御し易い。
反射部17が上記白色部として構成される場合、上記バインダーとしては、特に限定されるものではなく、例えばアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂、紫外線硬化型樹脂等が挙げられ、これらを1種又は2種以上混合して使用することができる。また、上記白色顔料としては、特に限定されるものではなく、例えば酸化チタン(チタン白)、酸化亜鉛(亜鉛華)、炭酸鉛(鉛白)、硫酸バリウム、炭酸カルシウム(白亜)等が挙げられる。
上記白色顔料の平均粒子径の下限としては、100nmが好ましく、200nmがより好ましく、300nmがさらに好ましい。一方、上記白色顔料の平均粒子径の上限としては、30μmが好ましく、20μmがより好ましく、10μmがさらに好ましい。上記白色顔料の平均粒子径が上記下限に満たないと、反射性が低下するおそれがある。逆に、上記白色顔料の平均粒子径が上記上限を超えると、反射部17の幅(当該導光シート12の厚み方向と垂直方向における反射部17の厚み)が不要に大きくなるおそれがある。なお「平均粒子径」は、倍率1000倍の電子顕微鏡において観測される粒子から無作為に抽出した30個の粒子の粒子径を平均したものをいい、粒子径はフェレー径(一定方向の平行線で投影像を挟んだときの間隔)で定義するものとする。
上記白色顔料の含有量の下限としては、3質量%が好ましく、5質量%がより好ましく、7質量%がさらに好ましい。一方、上記白色顔料の含有量の上限としては、30質量%が好ましく、25質量%がより好ましく、20質量%がさらに好ましい。上記白色顔料の含有量が上記下限に満たないと、十分な反射性が得られないおそれがある。逆に、上記白色顔料の含有量が上記上限を超えると、反射部17及び導光層16の密着力が十分に得られないおそれがある。
上記白色部として構成される場合における反射部17の平均幅(当該導光シート12の厚み方向と垂直方向における反射部17の平均厚み)としては、特に限定されるものではないが、上記白色部として構成される場合における反射部17の平均幅の下限としては、20μmが好ましく、50μmがより好ましく、75μmがさらに好ましい。一方、上記白色部として構成される場合における反射部17の平均幅の上限としては、250μmが好ましく、200μmがより好ましく、150μmがさらに好ましい。反射部17の平均幅が上記下限に満たないと、反射部17の密着力が不十分となるおそれがあると共に、反射部17から白色顔料が脱落するおそれが高くなる。逆に、反射部17の平均幅が上記上限を超えると、反射部17の幅が不要に大きくなり、液晶表示装置1の小型化の要請に反するおそれがある。なお、反射部の「平均幅」とは、上記凹み20に充填された部分を除く部分の平均幅を意味する。
なお、反射部17は、紫外線吸収剤、難燃剤、安定剤、滑剤、加工助剤、可塑剤、耐衝撃助剤、位相差低減剤、艶消し剤、抗菌剤、防かび、酸化防止剤、離型剤、帯電防止剤等の任意成分を含んでもよい。
反射部が上記金属部として構成される場合、上記金属としては、特に限定されるものではなく、例えば金、銀、亜鉛、アルミニウム、銅、ニッケル、クロム、鉄、チタン、ジルコニウム等の金属単体、これらの合金及び酸化物などが挙げられる。
上記金属部として構成される場合における反射部17の平均幅の下限としては、20nmが好ましく、30nmがより好ましい。一方、上記金属部として構成される場合における反射部17の平均幅の上限としては、1000nmが好ましく、500nmがより好ましい。反射部17の平均幅が上記下限に満たないと、反射性が十分に得られないおそれがある。逆に、反射部17の平均幅が上記上限を超えると、製造コストが高くなるおそれがある。
(光源)
光源13は、照射面が導光層16入射端面に対向(又は当接)するよう配設されている。光源13としては、種々のものを用いることが可能であり、例えば発光ダイオード(LED)を用いることができる。具体的には、この光源13として、複数の発光ダイオードが導光層16の入射端面に沿って配設されたものを用いることができる。
(反射シート)
反射シート14は、当該導光シート12の裏面に形成される複数の隆起部19と当接するように当該導光シート12の裏面側に配設される。反射シート14は、当該導光シート12の裏面側から出射された光線を表面側に反射させる。反射シート14としては、ポリエステル等の基材樹脂にフィラーを分散含有させた白色シートや、ポリエステルから形成されるフィルムの表面に、アルミニウム、銀等の金属を蒸着させることで正反射性が高められた鏡面シート等が挙げられる。
(光学シート)
光学シート15は、裏面側から入射した光線に対する拡散、屈折等の光学的機能を有する。光学シート15としては、例えば光拡散機能を有する光拡散シートや、法線方向側への屈折機能を有するプリズムシート等が挙げられる。
<導光シートの製造方法>
当該導光シートの製造方法は、導光層形成工程と、凹み形成工程と、マスキング層積層工程と、反射部被覆工程と、マスキング層剥離工程とを備える。
(導光層形成工程)
上記導光層形成工程では、一方の面に、他方の面側に陥没する複数の凹部と、この複数の凹部の周囲に存在し、一方の面側に突出する複数の隆起部とを有する板状の導光層16を形成する。
上記導光層形成工程は、例えば以下の方法によって行うことができる。
(a)複数の凹部及びこの凹部の周囲に存在する複数の隆起部の反転形状を有する成形型に溶融状態の導光層形成材料を注入する射出成形法、
(b)導光層形成材料からなるシート体を再加熱して上記反転形状を有する成形型と金属板又はロールとの間に挟んでプレスして形状を転写する方法、
(c)溶融状態の導光層形成材料をTダイに供給してこの形成材料を押出機及びTダイから押し出すことでシート体を成形したうえ、このシート体を上記反転形状を有する成形型と金属板又はロールとの間に挟んでプレスして形状を転写する押出成形法を用いる方法、
(d)導光層形成材料を溶媒に溶融させ流動性を持たせた溶液(ドープ)を上記反転形状を有する成形型に流し込んだうえ、溶媒を蒸発させるキャスト法(溶液流延法)、
(e)上記反転形状を有する成形型に未硬化の活性エネルギー線硬化型樹脂を充填し、紫外線等の活性エネルギー線を照射する方法、
(f)複数の凹部の反転形状のみを有する成形型を用い、上記(a)〜(e)と同様の方法によってこの複数の凹部をシート体の一方の面に形成したうえ、このシート体の一方の面の複数の凹部の周囲にフォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いて複数の隆起部を形成する方法、
(g)導光層形成材料からなるシート体の一方の面への超硬バイト、ダイヤモンドバイト、エンドミル等を用いた切削によって複数の凹部及びこの凹部の周囲に存在する複数の隆起部を形成する方法
(凹み形成工程)
上記凹み形成工程では、後述する反射部被覆工程で形成される反射部17に被覆される端面及び一方の面に向けて開口する凹み20を形成する。上記凹み形成工程は、上記導光層形成工程において、上記凹部を導光層16の一方の面の端縁に形成することで、上記導光層形成工程と同時に行うことができる。
(マスキング層積層工程)
上記マスキング層積層工程では、図5に示すように、上記導光層形成工程によって形成された導光層16の両面にマスキング層21a,21bを積層する。上記マスキング層積層工程では、マスキング層21a,21bを、少なくとも反射部被覆工程によって反射部17に被覆される端面に近接する導光層16の表面及び裏面に積層する。上記マスキング層積層工程では、マスキング層21a,21bを導光層16の面内に積層することが好ましい。特に、上記マスキング層積層工程では、マスキング層21a,21bの端面と、反射部被覆工程によって反射部17に被覆される導光層16の端面とが面一となるように、マスキング層21a,21bを積層することが好ましい。当該導光シートの製造方法は、マスキング層21a,21bを、少なくとも反射部17に被覆される端面に近接する導光層の表面及び裏面に積層することで、後述する反射部被覆工程によって、反射部17を導光層16の端面から連続して(隙間なく)マスキング層21a,21bの端面の少なくとも一部に被覆し易い。なお、マスキング層の端面と導光層の端面とが「面一」とは、マスキング層の端面と導光層の端面との距離が1mm以下であることをいい、好ましくは500μm以下、さらに好ましくは100μm以下であることをいう。
また、上記マスキング層積層工程では、導光層16の一方の面に積層されるマスキング層21aによって、導光層16の一方の面の端縁に形成される凹み20を封止しないことが好ましい。当該導光シートの製造方法は、マスキング層21aが凹み20を封止しないことで、後述する反射部被覆工程によって反射部17の一部を凹み20に容易かつ確実に充填することができる。なお、マスキング層21a,21bは、導光層16の表面及び裏面の全面に積層してもよいが、例えば反射部17に被覆される端面に近接する導光層の表面領域及び裏面領域のみに積層してもよい。
上記マスキング層積層工程で用いられるマスキング層21a,21bとしては、特に限定されるものではなく、例えばクレープマスキングテープ、フォトグラフィックテープ、平面紙マスキングテープ、ファインラインマスキングテープ、ポリエステルテープ等の公知のマスキングテープや、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ナイロン6等のポリアミド、ポリ塩化ビニル等のビニル樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリカーボネート、セロファン、セルロースアセテート等のセルロース樹脂などの合成樹脂を主成分とする離型フィルム等を用いることができる。
(反射部被覆工程)
上記反射部被覆工程では、図6に示すように、導光層16の少なくとも入射端面と対向する端面に、上記入射端面から入射され導光される光線を導光層16に反射可能な反射部17を被覆する。上記反射部被覆工程では、導光層16の端面から連続してマスキング層21a,21bの端面の少なくとも一部に反射部17を被覆する。当該導光シートの製造方法は、上記被覆工程が、マスキング層21a,21bの端面の少なくとも一部を含むように反射部17を被覆することによって、反射部17を導光層16の上記端面の全面に亘って容易かつ確実に被覆させることができる。そのため、当該導光シートの製造方法によって製造された導光シートは、導光層16内を導光した光線を反射部17によって確実に反射させることができる。
また、上記反射部被覆工程では、導光層16の一方の面の端縁に形成される凹み20に反射部17の一部を充填する。当該導光シートの製造方法は、導光層16の一方の面の端縁に形成される凹み20に反射部17の一部を充填することによって、導光層16と反射部17との密着力を容易かつ確実に高めることができる。
導光層16の上記端面に反射部17を被覆する方法としては、特に限定されるものではない。導光層16の上記端面に反射部17を被覆する方法としては、反射部17がバインダー中に白色顔料が分散された白色部として構成される場合であれば、例えばバインダー及び白色顔料を含む塗工液を導光層16の上記端面に塗布して乾燥させる塗工による方法が挙げられる。また、反射部17が金属を主成分とする金属部として構成される場合であれば、例えば(a)真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンクラスタービーム法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法;PVD法)、(b)プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法;CVD法)等が挙げられる。
なお、上記反射部被覆工程は、導光層16の表面及び裏面にマスキング層21a,21bが積層されたシート体(3層体)の端面に反射部17を被覆することで行ってもよいが、このシート体を複数重ね合せて多層体を形成し、この多層体の端面に反射部17を被覆することで行うことが好ましい。当該導光シートの製造方法は、このような多層体の端面に反射部17を被覆することで、製造効率を向上すると共に、導光層16の入射端面以外の端面の全領域に反射部17を容易かつ確実に被覆させ易い。
(マスキング層剥離工程)
上記マスキング層剥離工程では、上記反射部被覆工程後にマスキング層21a,21bを導光シート16から剥離する。上記マスキング層剥離工程では、マスキング層21a,21bと共に、反射部17のうち、マスキング層21a,21bを被覆している部分を導光シート側から取り除く。これにより、図2乃至図4に示す当該導光シート12が得られる。
(成形型)
上記導光層形成工程で用いる成形型としては、上述のように
(i)所定パターンで配設される複数の凹部、これらの凹部の周囲に存在する複数の隆起部の反転形状を表面に有する成形型、又は
(ii)所定パターンで配設される複数の凹部の反転形状のみを表面に有する成形型
が挙げられる。
(原型を用いた成形型の製造方法)
上記(i)の成形型は、所定パターンで配設される複数の凹部及び複数の凹部の周囲に存在する複数の隆起部を表面に有する原型を用いて製造することができる。
上記原型の製造方法としては、例えば
(A)原型を形成する基材の表面にレーザー照射を行うことで上記複数の凹部及び複数の隆起部を同時に形成する方法、
(B)原型を形成する基材の表面を超硬バイト、ダイヤモンドバイト、エンドミル等を用いて切削することで上記複数の凹部及び複数の隆起部を同時に形成する方法
が挙げられる。
上記(A)の方法によって製造される原型の形成材料としては、例えばSUS等の金属が挙げられる。一方、上記(B)の方法によって製造される原型の形成材料としては、SUS等の金属の他、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の比較的硬質な合成樹脂が挙げられる。
なお、上記レーザー照射が行われると、レーザー照射部分が溶融する。その結果、凹部が形成される際に、溶融した材料が凹部の周囲に堆積して隆起部が形成される。一方、上記切削が行われると、切削された部分の基材がこの切削によって形成される凹部の周囲に堆積して隆起部が形成される。凹部の深さや径、隆起部の高さ、幅、形状等は、レーザーの照射や切削強度、角度、径等によって調整される。なお、このように溶融した材料が凹部の周囲に堆積することで、隆起部を凹部を囲うように円環状に形成しやすい。
また、原型表面に複数の凹部及び複数の隆起部を形成するために照射されるレーザーとしては、特に限定されるものではなく、例えば炭酸ガスレーザー、一酸化炭素レーザー、半導体レーザー、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザー等が挙げられる。なかでも波長が9.3μmから10.6μmである炭酸ガスレーザーが精細な形状を形成するのに好適である。上記炭酸ガスレーザーとしては、横方向大気圧励起(TEA)型、連続発振型、パルス発振型等が挙げられる。
(成形型の製造方法)
上記原型を用いた成形型の製造方法としては、所定パターンで配設される複数の凹部及びこの複数の凹部の周囲に存在する複数の隆起部を有する上記原型の表面にこの原型の反転形状を表面に有するめっき層を電鋳によって形成する工程(S1)と、上記原型からめっき層を剥離する工程(S2)とを備える。また、上記原型を用いる場合の成形型の形成材料としては、例えばニッケル、金、銀、銅、アルミニウム等の金属が挙げられる。
めっき層形成工程(S1)は、例えば、めっき浴中で、陽極として金属ニッケル、陰極として上記原型に通電し、上記原型の表面にめっき層を析出させることで行われる。
めっき層剥離工程(S2)は、めっき層形成工程(S1)で上記原型の表面に析出されためっき層を上記原型から剥離することで行われる。なお、めっき層剥離工程(S2)としては、上記原型から剥離されためっき層の強度を高めるため、このめっき層を補強部材によって補強する工程をさらに有していてもよい。
(原型を用いない成形型の製造方法)
上記(ii)の成形型は、原型を用いずに製造することが可能である。上記(ii)の成形型の製造方法としては、例えばフォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いて成形型を構成する基材の表面に複数の凹部の反転形状を形成する方法が挙げられる。また、この場合、この成形型の形成材料としては、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の比較的硬質な合成樹脂を用いることが可能である。
<利点>
当該導光シート12は、導光層16の少なくとも入射端面と対向する端面を被覆し、上記入射端面から入射され導光された光線を導光層に反射する反射部17を備えるので、導光層16内を導光された光線のうち一部が導光層16の入射端面と対向する端面に到達すると、反射部17によって導光層16に反射され、この導光層16に反射された光線は、再度導光層16内を導光され、当該導光シート12の表面側から出射される。このため、当該導光シート12は、従来迷光となっていた光線を有効活用することで輝度を向上することができる。
当該導光シート12は、導光層16が裏面に、裏面側に突出する複数の隆起部19を有するので、当該シート12と当該導光シート12の裏面側に配設される他の部材とが複数の隆起部19によって散点的に当接する。そのため、当該導光シート12は、裏面側に配設される他の部材との密着を抑制することができる。また、当該導光シート12は、導光層16が、裏面に、表面側に陥没する複数の凹部18を有するので、この複数の凹部18に入射した光線を表面側に散乱させることができる。特に、当該導光シート12は、隆起部19が凹部18の周囲に存在していることによって、凹部18及び凹部18近辺の密着を的確に防止することができるので、この凹部18によって散乱された光線に起因する輝度ムラを好適に防止することができる。
さらに、当該導光シート12は、上記複数の隆起部19によって当該導光シート12の裏面側に配設される他の部材との密着を防止することができるので、この他の部材との密着を防止するためのスティッキング防止層を別途裏面に設ける必要がない。従って、当該導光シート12は、薄型化を図ることができる。
当該バックライトユニット11は、当該導光シート12を備えるので、従来迷光となっていた光線を有効活用することで輝度を向上することができる。
当該液晶表示装置1は、当該バックライトユニット11を備えるので、既述のように輝度を向上することができる。
当該導光シートの製造方法は、輝度を向上することができる当該導光シート12を容易かつ確実に製造することができる。
[第二実施形態]
(導光シート)
図7の導光シート31は、導光シート12に代えて図2のバックライトユニット11に用いられる。導光シート31は、光源の照射面と対向(又は当接)して配設される入射端面を有する。導光シート31は、上記入射端面から入射される光線を表面側に略均一に出射する。導光シート31は、光源から照射される光線を入射可能な入射端面を有する板状(非楔形状)の導光層16と、導光層16の少なくとも入射端面と対向する端面を被覆し、上記入射端面から入射され導光された光線を導光層16に反射する反射部32と、反射部32に被覆される端面に近接する導光層16の表面及び裏面に積層される一対のマスキング層33a,33bとを備える。導光シート31は、平面視略方形状に形成されている。導光シート12は、全体として板状(非楔形状)に形成されている。導光シート31は、可撓性を有する。なお、図7の導光シート31の導光層16は、図2の導光シート12の導光層16と同様のため、同一符号を付して説明を省略する。
(マスキング層)
マスキング層33bは、図8に示すように、導光層16の表面のうち、少なくとも入射端面と対向する端面に近接する端縁に積層されている。また、マスキング層33aは、図9に示すように、導光層16の裏面のうち、少なくとも入射端面と対向する端面に近接する端縁に積層されている。マスキング層33bは、導光層16の裏面の面内に積層されるのが好ましく、マスキング層33bの端面と導光層16の端面とが面一となるように積層されるのがより好ましい。また、マスキング層33aは、導光層16の表面の面内に積層されるのが好ましく、マスキング層33aの端面と導光層16の端面とが面一となるように積層されるのがより好ましい。
マスキング層33a,33bの平均幅の下限としては、0.4mmが好ましく、0.6mmがより好ましく、0.8mmがさらに好ましい。一方、マスキング層33a,33bの平均幅の上限としては、5mmが好ましく、3mmがより好ましく、2mmがさらに好ましい。マスキング層33a,33bの平均幅が上記下限に満たないと、マスキング層33a,33bが意図せず剥離されるおそれがある。逆に、マスキング層33a,33bの平均幅が上記上限を超えると、導光層16の表面及び裏面の光線出射領域が十分に得られないおそれがある。
マスキング層33a,33bの平均厚みの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましく、15μmがさらに好ましい。一方、マスキング層33a,33bの平均厚みの上限としては、100μmが好ましく、80μmがより好ましく、60μmがさらに好ましい。マスキング層33a,33bの平均厚みが上記下限に満たないと、マスキング層33a,33bと導光層16との密着力が不十分となるおそれがある。逆に、マスキング層33a,33bの平均厚みが上記上限を超えると、当該導光シート31の厚みが不要に厚くなるおそれがある。
マスキング層33a,33bの形成材料としては、特に限定されるものではなく、例えば上述のマスキング層積層工程のマスキング層21a,21bと同様のマスキングテープ及び離型フィルムを用いることができる。
(反射部)
反射部32は、導光層16の上記入射端面以外の全ての端面を被覆しており、詳細には導光層16の上記入射端面以外の端面の全領域を被覆している。また、反射部32は、導光層16の上記入射端面以外の端面から連続してマスキング層33a,33bの端面の少なくとも一部を被覆している。
反射部32は、図2の導光シート12の反射部17と同様、バインダー中に白色顔料が分散された白色部として構成されてもよく、金属を主成分とする金属部として構成されてもよい。また、反射部32の一部は、導光層16の裏面端縁に形成される凹みに充填されていてもよい。
当該導光シート31の製造方法としては、例えば図2の導光シート12の製造方法における上記マスキング層剥離工程で、少なくとも入射端面と対向する端面に近接する表面及び裏面の領域を残してマスキング層21a,21bを剥離する方法や、上記マスキング層積層工程で、少なくとも入射端面と対向する端面に近接する表面及び裏面の領域のみにマスキング層21a,21bを積層し、かつこれらのマスキング層21a,21bを剥離しない(つまり上記マスキング層剥離工程を行わない)方法等が挙げられる。
<利点>
当該導光シート31は、反射部32がマスキング層33a,33bの端面の少なくとも一部を被覆するように構成することで、反射部32をマスキング層33a,33bの端面から連続する導光層16の端面の全面に亘って容易かつ確実に被覆させることができる。つまり、導光層及びマスキング層の端面に反射部を被覆した後にマスキング層を剥離した場合、マスキング層を剥離した際に導光層の端面を被覆する反射部の一部も併せて剥離される可能性があるが、当該導光シート31はマスキング層33a,33bを残しておくことで導光層16の端面を被覆する反射部32の剥離が防止される。その結果、当該導光シート31は、導光層16内を導光した光線を反射部32によって確実に反射させることができ、光の利用効率及び導光層16の表面から出射する光線の面均一性を高め易い。
[第三実施形態]
(導光シート)
図10の導光シート36は、導光シート12,31に代えて図2のバックライトユニット11に用いられる。導光シート36は、光源の照射面と対向(又は当接)して配設される入射端面を有する。導光シート36は、上記入射端面から入射される光線を表面側に略均一に出射する。導光シート36は、光源から照射される光線を入射可能な入射端面を有する板状(非楔形状)の導光層16と、導光層16の少なくとも入射端面と対向する端面を被覆し、上記入射端面から入射され導光された光線を導光層16に反射する反射部37とを備える。導光シート36は、反射部37が導光層16の表面よりも表面側に突出する表面側突出部37a及び導光層16の裏面よりも裏面側に突出する裏面側突出部37bを有する以外は図2の導光シート12と同様に構成されている。そのため、以下では、表面側突出部37a及び裏面側突出部37bについてのみ説明する。
(表面側突出部)
表面側突出部37aは、図2の導光シート12の反射部17が表面側に突出された構成を有する。表面側突出部37aは、上述の導光シート12の製造方法におけるマスキング層剥離工程で、反射部17のうち、マスキング層21bを被覆している部分の全部又は一部を導光シート12側に残しておくことで形成される。
表面側突出部37aの平均突出長さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましく、15μmがさらに好ましい。一方、表面側突出部37aの平均突出長さの上限としては、100μmが好ましく、80μmがより好ましく、60μmがさらに好ましい。表面側突出部37aの平均突出長さが上記下限に満たないと、導光層16の表面の端縁近傍から面外方向に出射された光線を表面側突出部37aによって十分に反射させることができないおそれがある。逆に、表面側突出部37aの平均突出長さが上記上限を超えると、表面側突出部37aの強度が低下して、表面側突出部37aが意図せず損傷するおそれがある。
(裏面側突出部)
裏面側突出部37bは、図2の導光シート12の反射部17が裏面側に突出された構成を有する。裏面側突出部37bは、上述の導光シート12の製造方法におけるマスキング層剥離工程で、反射部17のうち、マスキング層21aを被覆している部分の全部又は一部を導光シート12側に残しておくことで形成される。
裏面側突出部37bの平均突出長さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましく、15μmがさらに好ましい。一方、裏面側突出部37bの平均突出長さの上限としては、100μmが好ましく、80μmがより好ましく、60μmがさらに好ましい。裏面側突出部37bの平均突出長さが上記下限に満たないと、導光層16の裏面の端縁近傍から面外方向に出射された光線を裏面側突出部37bによって十分に反射させることができないおそれがある。逆に、裏面側突出部37bの平均突出長さが上記上限を超えると、裏面側突出部37bの強度が低下して、裏面側突出部37bが意図せず損傷するおそれがある。
<利点>
当該導光シート36は、表面側突出部37a及び裏面側突出部37bを有するので、例えば導光層16の表面及び裏面の端縁近傍から面外方向に出射された光線を表面側突出部37a及び裏面側突出部37bによって面内方向に反射させることができる。従って、当該導光シート36は、光の利用効率及び導光層16の表面から出射する光線の面均一性をさらに向上することができる。
[第四実施形態]
(導光シート)
図11の導光シート41は、導光シート12,31,36に代えて図2のバックライトユニット11に用いられる。図11の導光シート41は、光源の照射面と対向(又は当接)して配設される入射端面を有する。導光シート41は、上記入射端面から入射される光線を表面側に略均一に出射する。導光シート41は、光源から照射される光線を入射可能な入射端面を有する板状(非楔形状)の導光層42と、導光層42の少なくとも入射端面と対向する端面を被覆し、上記入射端面から入射され導光された光線を導光層42に反射する反射部17とを備える。導光層42は、裏面に、表面側に陥没する複数の凹部18と、複数の凹部18の周囲に存在し、裏面側に突出する複数の隆起部19とを有する。さらに、導光層42は、裏面における複数の隆起部19の存在しない領域に散点的に配設される複数の凸部43を有する。導光層42は、裏面にスティッキング防止部を有している。具体的には、導光層42は、上記スティッキング防止部として、複数の隆起部19と複数の凸部43とを有している。なお、導光シート41は、複数の凸部43を有する以外は、図2の導光シート12と同様に構成される。そのため、以下においては、複数の凸部43についてのみ説明する。
複数の凸部43は、当該導光シート41と当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材との密着を防止する。複数の凸部43は、導光層42の裏面の平坦面から連続して形成されている。凸部43は、図12に示すように、平面視略略円形状に形成されている。また、凸部43は、頂部が湾曲している。凸部43の形状としては、半球状又は半楕円体状が好ましい。凸部43の形状が半球状又は半楕円体状であることにより、凸部43の成形性を向上することができると共に、当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材の表面に対する傷付き防止性を高めることができる。複数の凸部43の配設パターンとしては、図12に示すように、一端側から他端側にかけて徐々に密度が大きくなるように形成されていることが好ましい。特に、複数の凸部43の配設パターンとしては、光源側と反対側の端縁から光源側の端縁にかけて徐々に密度が大きくなるように形成されていることが好ましい。
複数の凸部43は、導光層42の裏面全面における複数の隆起部19及び複数の凸部43の合計存在密度が略均一となるように配設されている。
導光層42の裏面における隆起部19及び凸部43の合計存在密度の下限としては、40個/mmが好ましく、60個/mmがより好ましく、80個/mmがさらに好ましい。一方、導光シート41の裏面における隆起部19及び凸部43の合計存在密度の上限としては、500個/mmが好ましく、400個/mmがより好ましく、300個/mmがさらに好ましい。隆起部19及び凸部43の合計存在密度が上記下限に満たないと、当該導光シート41と当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材との密着を導光層42の裏面全面において的確に防止できないおそれがある。逆に、隆起部19及び凸部43の合計存在密度が上記上限を超えると、当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材の表面に傷付きが生じるおそれが高くなる。なお、隆起部19及び凸部43の合計存在密度は、レーザー顕微鏡において1000倍に拡大して観察した視野内の隆起部19及び凸部43の個数を計測し、その視野面積を用いて算出した値をいう。また、一つの凹部18の周囲に複数の隆起部19が存在している場合、これらの隆起部19は合わせて1個として計算する。
凸部43の平均高さ(裏面平均界面からの平均高さ)の下限としては、2μmが好ましく、3μmがより好ましく、4μmがさらに好ましい。一方、凸部43の平均高さの上限としては、7μmが好ましく、6μmがより好ましく、5μmがさらに好ましい。凸部43の平均高さが上記下限に満たないと、当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材との密着を十分に防止できないおそれがある。逆に、凸部43の平均高さが上記上限を超えると、凸部43との当接に起因して当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材の表面に傷付きが生じるおそれがある。
複数の凸部43は、高さが均一であることが好ましい。複数の凸部43の高さの変動係数の上限としては、0.2が好ましく、0.1がより好ましく、0.05がさらに好ましい。複数の凸部43の高さの変動係数が上記上限を超えると、複数の凸部43の高さが不均一となり、背の高い凸部43に荷重が偏り、それに基づき当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材の表面に傷付きが生じるおそれがある。なお、複数の凸部43の高さの変動係数の下限としては、特に限定されるものではなく、例えば0とすることができる。
凸部43の上記平均高さの平均径(裏面平均界面における平均径)に対する高さ比の下限としては、0.05が好ましく、0.07がより好ましく、0.1がさらに好ましい。一方、上記高さ比の上限としては、0.5が好ましく、0.3がより好ましく、0.2がさらに好ましい。上記高さ比が上記下限に満たないと、当該導光シート41と当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材との当接面積が大きくなり、この当接部分に入射した光線に起因して輝度ムラが生じるおそれがある。逆に、上記高さ比が上記上限を超えると、凸部43の先端が先鋭化され、当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材の表面に対する傷付き防止性が低下するおそれがある。
凸部43の平均高さの隆起部19の平均高さに対する高さ比の下限としては、0.5が好ましく、0.65がより好ましく、1がさらに好ましい。一方、上記高さ比の上限としては、7が好ましく、5がより好ましく、3がさらに好ましい。上記高さ比が上記範囲外であると、凸部43の平均高さと隆起部19の平均高さとの差が大きくなり、複数の凸部43又は複数の隆起部19のいずれかに荷重が偏り、それに基づき当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材の表面に傷付きが生じるおそれがある。
複数の凸部43の形成方法としては、特に限定されるものではなく、複数の凹部18及び複数の隆起部19と同時に形成してもよく、複数の凹部18及び複数の隆起部19の形成後に別途形成してもよい。複数の凹部18及び複数の隆起部19の形成後に複数の凸部43を形成する方法としては、例えばスクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷方法や、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いる方法等が挙げられる。
<利点>
当該導光シート41は、裏面に表面側に陥没する複数の凹部18、及び複数の凹部18の周囲に存在し、裏面側に突出する複数の隆起部19に加え、複数の隆起部19の存在しない領域に散点的に配設される複数の凸部43を有するので、当該導光シート41と当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材との密着をさらに的確に防止することができる。そのため、当該導光シート41は、当該導光シート41と当該導光シート41の裏面側に配設される他の部材との密着部分に光が入射して輝度ムラが生じることをより確実に防止することができる。
[その他の実施形態]
なお、本発明に係る導光シート、バックライトユニット、液晶表示装置及び導光シートの製造方法は、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。例えば上記導光層は、必ずしも単層構造体である必要はなく、二層以上の多層構造体であってもよい。
当該導光シートは、必ずしも導光層が、裏面に、表面側に陥没する複数の凹部と、この複数の凹部の周囲に存在し、裏面側に突出する複数の隆起部を有する必要はない。当該導光シートは、導光シートが複数の凹部及び複数の隆起部を有しない場合でも、反射部を有することによって輝度ムラの発生を抑制することができる。
当該導光シートは、出射光を制御できるよう表面にレンチキュラー形状等を有してもよい。また、当該導光シートは、光源近傍の輝度ムラを抑制するため、光源側の端面に連続して又は所定の間隔をおいて形成されるV字状、台形状等の複数の切欠きを有してもよい。複数の隆起部の配設パターンとしては、特に限定されるものではない。複数の隆起部の配設パターンとしては、例えば当該導光シートが対向する両側端に光源が配設される両側エッジライト型のバックライトユニットに用いられる場合、この両側端から中央に向けて徐々に密度が高くなるように配設されてもよい。さらに、複数の凸部は、複数の隆起部の存在しない領域に散点的に配設される限り、その配設パターンは特に限定されるものではない。
複数の凹部の平面視形状は、略円形状に限られるものではなく、多角形状等であってもよい。また、複数の隆起部の平面視形状は、略円環状に限られるものではなく、多角環状等であってもよい。さらに、複数の隆起部は、必ずしも凹部の外周を完全に囲うように配設される必要はない。複数の凹部及び複数の隆起部の上記実施形態以外の形状を図13に例示する。図13(a)では、平面視円形状の凹部51の周囲に部分円環状の複数の隆起部52が配設されている。図13(b)では、平面視円形状の凹部61の周囲に四角環状の隆起部62が配設されている。図13(c)では、平面視円環状の1個の隆起部72が複数の凹部71を囲うように配設されている。図13(d)では、平面視四角形状の凹部81の周囲に平面視円環状の隆起部82が配設されている。当該導光シートは、凹部及び隆起部がこのように配設されている場合でも、輝度ムラを抑制しつつ高輝度化を図ることができる。
上記(ii)の成形型は、複数の凹部を表面に有する原型を用いた電鋳によって製造されてもよい。このような複数の凹部を表面に有する原型の製造方法としては、例えばフォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いて原型を構成する基材の表面に複数の凹部を形成する方法が挙げられる。
上記導光層は、溶融状態の形成材料をTダイに供給してこの形成材料を押出機及びTダイから押し出すことでシート体を成形する押出成形法を用いて製造される場合、この押出シート体を挟み込む一対の押圧ロールの一方を複数の凹部及びこの凹部の周囲に存在する複数の隆起部の反転形状を有する成形型として用いてもよい。かかる反転形状を一方の押圧ロールの表面に形成する方法としては、例えば、所定パターンで配設される複数の凹部及びこれらの凹部の周囲に存在する複数の隆起部の反転形状を表面に有するめっき層を押圧ロールの表面に積層する方法や、押圧ロールの表面に上記反転形状をレーザーや切削を用いて形成する方法が挙げられる。
上記反射部は、必ずしも導光層の上記入射端面以外の全ての端面を被覆する必要はなく、例えば導光層の上記入射端面と対向する端面のみを被覆してもよい。また、上記反射部が特定の端面を被覆する場合であっても、上記反射部は、この端面の全領域を被覆する必要はなく、この端面の一部の領域のみを被覆してもよい。さらに、上記反射部は、上記入射端面の一部の領域を被覆してもよい。
上記導光層は、必ずしも反射部に被覆される端面及び裏面に向けて開口する凹みを有する必要はない。また、このような凹みを有する場合であっても、この凹みは必ずしも上記凹部によって形成される必要はなく、上記凹部とは別個に形成されてもよい。
当該導光シートは、必ずしもマスキング層を有する必要はない。また、当該導光シートがマスキング層を有する場合であっても、このマスキング層は必ずしも導光層の表面及び裏面に積層される必要はなく、表面又は裏面のいずれかのみに積層されてもよい。
当該バックライトユニットは、必ずしも当該導光シートの裏面側に反射シートが配設されている必要はなく、例えば、当該導光シートの裏面側に配設される天板の表面が研磨された反射面として形成され、この反射面が反射シートに代えて用いられてもよい。当該バックライトユニットは、このように天板表面をバックライトユニットの最裏面として形成することで、反射シートを除いて薄型化を促進することができる。
当該液晶表示装置としては、上述のようなラップトップコンピュータの他、スマートフォン等の携帯電話端末や、タブレット端末等の携帯型情報端末等の携帯型端末や、デスクトップコンピュータ、薄型テレビ等、種々の構成を採用することができる。また、当該液晶表示装置がラップトップコンピュータとして構成される場合であっても、このラップトップコンピュータの筐体の厚みは必ずしも21mm以下である必要はない。
以上のように、本発明の導光シートは、高輝度化が図られる液晶表示装置に好適に用いられる。
1 液晶表示装置、超薄型コンピュータ
2 操作部
3 液晶表示部
4 液晶パネル
5 液晶表示部用ケーシング
6 天板
7 表面支持部材
8 ヒンジ部
9 操作部用ケーシング
11 バックライトユニット
12,31,36,41 導光シート
13 光源
14 反射シート
15 光学シート
16,42 導光層
17,32,37 反射部
18,51,61,71,81 凹部
19,52,62,72,82 隆起部
20 凹み
21a,21b,33a,33b マスキング層
37a 表面側突出部
37b 裏面側突出部
43 凸部
110 エッジライト型バックライトユニット
111 導光シート
112 光学シート
115 反射シート
116 天板
117 光源
210 エッジライト型バックライトユニット
211 導光シート
212 光学シート
216 天板
216a 反射面
217 光源

Claims (13)

  1. 光線を入射可能な入射端面を有する板状の導光層を備え、上記入射端面から入射される光線を表面側に出射するエッジライト型バックライトユニット用導光シートであって、
    上記導光層の少なくとも入射端面と対向する端面を被覆し、上記入射端面から入射され導光された光線を導光層に反射する反射部をさらに備え、
    上記導光層が、裏面に表面側に陥没する複数の凹部と、上記反射部に被覆される端面及び裏面に向けて開口する凹みとを有し、上記反射部の一部が上記凹みに充填されており、
    上記反射部が、バインダー中に白色顔料が分散された白色部、又は金属を主成分とする金属部であり、
    上記凹みが表面側に向けて徐々に縮径しており、
    上記凹みの曲率半径が4μm以上20μm以下、深さが0.8μm以上8μm以下であるエッジライト型バックライトユニット用導光シート。
  2. 上記反射部に被覆される端面に近接する上記導光層の表面及び/又は裏面に積層されるマスキング層をさらに備え、
    上記反射部が、上記導光層の端面から連続して上記マスキング層の端面の少なくとも一部を被覆する請求項1に記載の導光シート。
  3. 上記導光層の平均厚みが100μm以上600μm以下である請求項1又は請求項2に記載の導光シート。
  4. 上記導光層が、上記複数の凹部の周囲に存在し、裏面側に突出する複数の隆起部を有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の導光シート。
  5. 上記凹部の平均深さ(L)が1μm以上10μm以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の導光シート。
  6. 上記凹部の平均径(D)が10μm以上50μm以下である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の導光シート。
  7. 上記隆起部の平均高さ(H)が0.1μm以上5μm以下である請求項4に記載の導光シート。
  8. 上記隆起部が上記凹部を囲むように平面視略円環状に形成され、上記隆起部の平均幅(W)が1μm以上15μm以下である請求項4又は請求項7に記載の導光シート。
  9. 上記隆起部の平均高さ(H)の平均幅(W)に対する高さ比(H/W)が0.05以上0.5以下である請求項8に記載の導光シート。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の導光シートと、
    上記導光シートの入射端面に光を照射する光源と
    を備えるエッジライト型のバックライトユニット。
  11. 請求項10に記載のバックライトユニットを備える液晶表示装置。
  12. 光線を入射可能な入射端面を有する板状の導光層を備えるエッジライト型バックライトユニット用導光シートの製造方法であって、
    一方の面に他方の面側に陥没する複数の凹部を有する板状の導光層を形成する工程と、
    上記導光層の少なくとも入射端面と対向する端面に、上記入射端面から入射され導光される光線を導光層に反射可能な反射部を被覆する工程と
    を備え、
    上記導光層形成工程で、上記凹部を導光層の上記一方の面の端縁に形成することで、上記導光層の端面及び一方の面に向けて開口する凹みを形成し、
    上記被覆工程で、上記凹みに上記反射部の一部を充填し、
    上記反射部が、バインダー中に白色顔料が分散された白色部、又は金属を主成分とする金属部であり、
    上記凹みが表面側に向けて徐々に縮径しており、
    上記凹みの曲率半径が4μm以上20μm以下、深さが0.8μm以上8μm以下であるエッジライト型バックライトユニット用導光シートの製造方法。
  13. 上記導光層の一方の面及び/又は他方の面にマスキング層を積層する工程をさらに備え、
    上記被覆工程が、上記導光層の端面から連続して上記マスキング層の端面の少なくとも一部に反射部を被覆する請求項12に記載の導光シートの製造方法。
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