JP6699587B2 - 電磁クラッチ - Google Patents

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Description

本発明は、電磁クラッチに関するものである。
この種の電磁クラッチとして、特許文献1に記載されたものがある。この電磁クラッチは、ベルトを介して回転駆動源からの回転力を受けて回転するロータと、圧縮機の回転軸に連結されるハブと、電磁コイルの発生する電磁吸引力によりロータの摩擦面に吸着されてハブ側に回転を伝えるアーマチャとを備える。この電磁クラッチは、さらに、電磁コイルを券回したコイルスプールのうち、ロータの摩擦面側に位置する内周角部に温度ヒューズを備え、この温度ヒューズが所定温度以上になると溶断して、電磁コイルへの通電を遮断する。
したがって、圧縮機に不具合が生じて圧縮機がロックした際に、圧縮機のシャフトに締結されたアーマチャとロータの接触面の温度が上昇し、温度ヒューズが溶断して電磁コイルへの通電が遮断される。そして、アーマチャがロータの摩擦面から開離して、ベルト切れが防止される。
特開平10−89385号公報
上記特許文献1に記載された電磁クラッチを搭載した車両においては、回転駆動源の動力を伝達するベルトを保護するため、圧縮機がロックした際に、ベルトとロータとの間で滑りが生じる前に、ロータの摩擦面とアーマチャの摩擦面との間で滑りを生じさせる必要がある。このため、ベルトとロータとの間で滑りが生じるベルト滑りトルクが、ロータとアーマチャとの間で滑りが生じるクラッチ伝達トルクよりも大きくなるよう設計する必要がある。
ところで、このような電磁クラッチは、製品出荷後にアーマチャとロータの摩擦面が結合と開離を繰り返すうちに摩擦面が馴染んで接触面積が増加する。そして、接触面積が増加すると、クラッチ伝達トルクが上昇する。また、このような電磁クラッチは、製品出荷後に鉄製の摩擦面が摩擦熱により酸化鉄に変質して摩擦面の摩擦係数が大きくなる。そして、摩擦面の摩擦係数が大きくなると、クラッチ伝達トルクが上昇する。このように、このような電磁クラッチは、製品出荷後にクラッチ伝達トルクが上昇する傾向にある。
しがたって、車両を設計する際には、製品出荷後にクラッチ伝達トルクが上昇することを見越して、ベルト滑りトルクが大きめに設定される。しかし、ベルト滑りトルクを大きめに設定するためにはベルト張力を大きくする必要があるため車両の燃費が悪化するといった問題がある。
なお、上記特許文献1に記載された電磁クラッチを搭載した車両についても、製品出荷後にクラッチ伝達トルクが上昇することを見越して、ベルト張力を大きくする必要があるため車両の燃費が悪化するといった問題がある。
本発明は上記問題に鑑みたもので、ベルト張力が低く設定された環境下でもベルトを保護できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、電磁クラッチであって、磁性体により形成され、ベルトを介して回転駆動源からの回転力を受けて所定の回転軸(J)を中心に回転する駆動側回転部材(1、2)と、通電により電磁吸引力を発生する電磁コイル(5)と、磁性体により形成され、電磁コイル(5)の発生する電磁吸引力により駆動側回転部材の摩擦面(2a)に吸着されるアーマチャ(8)と、電磁コイル(5)の非通電時にアーマチャ(8)を駆動側回転部材(1、2)の摩擦面(2a)から開離した位置に保持する弾性連結機構(9、10、11)と、を備え、駆動側回転部材の摩擦面には、該駆動側回転部材の摩擦面よりも摩擦係数の高い高摩擦係数部材(21)と、該高摩擦係数部材より摩擦係数の低い低摩擦係数部材(22)が設けられており、高摩擦係数部材は、電磁コイルの発生する電磁吸引力によりアーマチャが駆動側回転部材の摩擦面に吸着されたときにアーマチャと接触するよう配置され、低摩擦係数部材は、駆動側回転部材の摩擦面から凹むように前記駆動側回転部材の摩擦面から凹んだ溝部に配置されている。
このような構成によれば、製品出荷後にアーマチャの摩擦面と駆動側回転部材が結合と開離を繰り返し、高摩擦係数部材が摩耗して低摩擦係数部材がアーマチャと接触するようになると、低摩擦係数部材により駆動側回転部材の摩擦面全体の摩擦係数が低減される。したがって、製品出荷後のクラッチ伝達トルクの上昇を抑制することができ、ベルト張力が低く設定された環境下でもベルトを保護することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る電磁クラッチの縦断面図である。 第1実施形態の電磁クラッチロータの摩擦面の正面図である。 図2中のIII−III概略断面図である。 図2中のIV−IV概略断面図である。 高摩擦係数部材とロータの摩擦面がアーマチャの摩擦面と接触した状態を表した図である。 低摩擦係数部材とロータの摩擦面がアーマチャの摩擦面と接触した状態を表した図である。 第2実施形態の電磁クラッチロータの摩擦面の正面図である。 図7中のVIII−VIII概略断面図である。 第2実施形態の電磁クラッチロータの摩擦面の正面図である。 図9中のX−X概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る電磁クラッチについて図1〜図6を用いて説明する。本実施形態の電磁クラッチは、駆動側プーリ1、駆動側ロータ2、コイルハウジング4、ステー7、アーマチャ8、保持部材11およびハブ12を備えている。
駆動側プーリ1は、図示しないベルトを介して自動車エンジンから回転力を受けて回転するものである。このプーリ1は多重Vベルトが係合される多重V溝を持ったプーリ部1aが一体形成されており、鉄系金属で製作されている。
駆動側ロータ2は、断面コの字形状の2重円筒形状に形成されている。駆動側ロータ2は、鉄系金属(強磁性体)で製作されており、プーリ1とは溶接等の接合手段で一体に接合されている。このロータ2の内周部には、ベアリング3が配置され、このベアリング3によりロータ2は図示しない圧縮機のフロントハウジングの円筒突出部上に回転自在に支持されるようになっている。ここで、圧縮機は自動車用空調装置の冷凍サイクルの冷媒圧縮用のものである。
コイルハウジング4は、固定磁極部材としての役割を果たすものであり、内周側円筒部4aおよび外周側円筒部4bを有する。コイルハウジング4は、断面コの字形状の2重円筒形状に鉄系金属(強磁性体)で形成されている。このコイルハウジング4の内周側円筒部4a上に位置するようにして、円環状の樹脂製コイルスプール14がコイルハウジング4の内部に配設されている。このコイルスプール14上に電磁コイル5が巻線され、保持固定されている。そして、このコイルスプール14と電磁コイル5は樹脂部材6によりコイルハウジング4内に絶縁固定されている。
コイルハウジング4はロータ2の断面コの字形状の内部空間内に微小隙間を介して配設されており、これによりロータ2はコイルハウジング4に対して回転自在になっている。このコイルハウジング4の背面部には鉄系金属で略四角形状に形成されたステー7が点溶接等により接合されている。このステー7の中心部には、圧縮機のフロントハウジングの円筒突出部(図示せず)が貫通する円形穴7aが開けられている。
このステー7を介してコイルハウジング4は圧縮機のフロントハウジングに固定されるようになっている。ロータ2の摩擦面2aには、磁気遮蔽部2b、2cが配置されている。磁気遮蔽部2bは、磁気遮蔽部2cの外周側に配置されている。本実施形態の磁気遮蔽部2b、2cは、周方向に延びるスリットによって構成されている。さらに、磁気遮蔽部2bの部位には摩擦材20が配設され、伝達トルクの向上を図るようにしてある。
アーマチャ8は、ロータ2の摩擦面2aに対向して配設されている。アーマチャ8は、鉄系金属(強磁性体)を用いてリング状に形成されている。このアーマチャ8は電磁コイル5の非通電時には後述するゴム製弾性部材9の弾性力によりロータ2の摩擦面2aから所定の微小距離離れた位置に保持されるようになっている。このアーマチャ8には、円周方向に延びる円弧状の磁気遮断溝8aが形成されている。
上記ロータ2、コイルハウジング4およびアーマチャ8により、電磁コイル5への通電により発生する磁束が流れる磁気回路(図1の一点鎖線X参照)が形成されている。リベット10は、鉄系金属からなり、アーマチャ8をゴム製弾性部材9を介して保持部材11に連結するものである。
保持部材11は鉄系金属にて形成されたもので、その中心部に円形の穴11bを有し、この円形の穴11bの周縁部に、ハブ12が複数本のリベット12aによりかしめ固定されている。このハブ12は鉄系金属にて形成されており、その中心円筒部12bの内周には、圧縮機の回転軸(図示せず)がスプライン結合等により回り止め嵌合され、そしてハブ12と圧縮機の回転軸は図示しないボルトにより一体に締めつけ固定されるようにしてある。
また、弾性部材9の材質としては、自動車の使用環境温度範囲(−30°C〜115°C)に対して、トルク伝達およびトルク変動吸収の面で優れた特性を発揮するゴムを用いることが好ましく、具体的には、塩素化ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴムがよい。なお、本例では、プーリ1とロータ2により駆動側回転部材を構成している。また、弾性部材9、リベット10および保持部材11により、電磁コイル5の非通電時にアーマチャ8を駆動側回転部材1、2の摩擦面2aから開離した位置に保持する弾性連結機構を構成している。
本実施形態の電磁クラッチは、ロータ2の摩擦面2aにリング状の摩擦材20が設けられている。摩擦材20は、摩擦係数の高い高摩擦係数部材21と、この高摩擦係数部材21よりも摩擦係数の低い低摩擦係数部材22を有している。高摩擦係数部材21および低摩擦係数部材22は、それぞれリング状の摩擦材20を円周方向に4分割した円弧状を成している。ロータ2の摩擦面2aには、回転軸Jを中心とする円環状に、2つの円弧状の高摩擦係数部材21と、2つの円弧状の低摩擦係数部材22が交互に配置されている。
なお、ロータ2の摩擦係数をF0、高摩擦係数部材21の摩擦係数をF1、低摩擦係数部材22の摩擦係数をF2とすると、F2<F0<F1の関係が成立する。
高摩擦係数部材21は、電磁コイル5の発生する電磁吸引力によりアーマチャ8がロータ2の摩擦面2aに吸着されたときにアーマチャと接触するよう配置されている。本実施形態では、高摩擦係数部材21は、ロータ2の摩擦面2aよりアーマチャ8側に突出して設けられている。これに対し、低摩擦係数部材22は、ロータ2の摩擦面2aより凹んで設けられている。
次に、上記構成において第1実施形態の作動を説明する。まず、圧縮機の正常運転時について述べると、自動車エンジンのクランクプーリの回転が図示しないベルトを介してプーリ1に伝達され、このプーリ1と一体にロータ2は常時回転している。
上記の状態において、自動車用空調装置を作動させるため、電磁コイル5に通電されると、コイルハウジング4からロータ2、およびアーマチャ8を経てコイルハウジング4に戻る磁気回路X(図1参照)に磁束が流れる。これにより、ロータ2の摩擦面2aとアーマチャ8との間に電磁吸引力が発生するので、アーマチャ8は弾性部材9の軸方向弾性力(図1の左方向への力)に抗してロータ2の摩擦面2aに吸引、吸着される。
この結果、ロータ2とアーマチャ8が一体となって回転し、さらにアーマチャ8からリベット10、弾性部材9、および保持部材11を介してハブ12に回転が伝達される。このハブ12には圧縮機の回転軸が一体に結合されているので、この圧縮機の回転軸にプーリ1の回転が伝達され、圧縮機が作動する。
ここで、本実施形態の電磁クラッチは、ロータ2の摩擦面2aに、2つの円弧状の高摩擦係数部材21と2つの円弧状の低摩擦係数部材22を交互に配置した摩擦材20が設けられている。そして、高摩擦係数部材21は、ロータ2の摩擦面2aよりアーマチャ8側に突出して設けられ、低摩擦係数部材22は、ロータ2の摩擦面2aより凹んで設けられている。
したがって、製品出荷時には、アーマチャ8がロータ2の摩擦面2aに吸着する際に、高摩擦係数部材21はアーマチャ8の摩擦面8aと接触するが、ロータ2の摩擦面2aおよび低摩擦係数部材22は、アーマチャ8の摩擦面8aと接触しない。この際のクラッチ伝達トルクは高摩擦係数部材21により確保される。
その後、アーマチャ8とロータ2が結合と開離を繰り返すうちに高摩擦係数部材21が摩耗して、図5に示すように、高摩擦係数部材21とロータ2の摩擦面2aがアーマチャ8の摩擦面8aと接触するようになる。
さらに、アーマチャ8とロータ2が結合と開離を繰り返すうちに高摩擦係数部材21およびロータ2の摩擦面2aが摩耗して、図6に示すように、低摩擦係数部材22もアーマチャ8の摩擦面8aと接触するようになる。
このように、アーマチャ8の摩擦面8aとロータ2の摩擦面2aの接触面積が徐々に増加すると、クラッチ伝達トルクが上昇する。さらに、アーマチャ8の摩擦面8aとロータ2の摩擦面2aが摩擦熱により酸化鉄に変質して摩擦係数が徐々に大きくなると、クラッチ伝達トルクも上昇する。
しかし、本実施形態の電磁クラッチは、ロータ2の摩擦面2aに低摩擦係数部材22が配置されているので、高摩擦係数部材21および駆動側回転部材1、2の摩擦面2aが摩耗して低摩擦係数部材22がアーマチャと接触するようになったときに、低摩擦係数部材22により駆動側回転部材1、2の摩擦面全体の摩擦係数が低減される。したがって、ロータ2の摩擦面2aにリング状の高摩擦係数部材が配置された従来の電磁クラッチと比較して、クラッチ伝達トルクの上昇が抑制される。
上記した構成によれば、本電磁クラッチは、磁性体により形成され、ベルトを介して回転駆動源からの回転力を受けて所定の回転軸Jを中心に回転する駆動側回転部材1、2と、通電により電磁吸引力を発生する電磁コイル5と、を備えている。また、本電磁クラッチは、磁性体により形成され、電磁コイル5の発生する電磁吸引力により駆動側回転部材1、2の摩擦面2aに吸着されるアーマチャ8を備えている。また、本電磁クラッチは、電磁コイル5の非通電時にアーマチャ8を駆動側回転部材1、2の摩擦面2aから開離した位置に保持する弾性連結機構9、10、11と、を備えている。そして、駆動側回転部材1、2の摩擦面2aには、該駆動側回転部材1、2の摩擦面2aよりも摩擦係数の高い高摩擦係数部材21と、該高摩擦係数部材21より摩擦係数の低い低摩擦係数部材22が設けられている。また、高摩擦係数部材21は、電磁コイル5の発生する電磁吸引力によりアーマチャ8が駆動側回転部材1、2の摩擦面2aに吸着されたときにアーマチャと接触するよう配置され、低摩擦係数部材22は、駆動側回転部材1、2の摩擦面2aから凹んだ位置に配置されている。
このような構成によれば、製品出荷後にアーマチャ8の摩擦面8aと駆動側回転部材1、2が結合と開離を繰り返し、高摩擦係数部材21が摩耗して低摩擦係数部材22がアーマチャ8と接触するようになると、低摩擦係数部材22により駆動側回転部材1、2の摩擦面全体の摩擦係数が低減される。したがって、製品出荷後のクラッチ伝達トルクの上昇を抑制することができ、ベルト張力が低く設定された環境下でもベルトを保護することができる。
また、低摩擦係数部材22は、駆動側回転部材1、2の摩擦面2aよりも摩擦係数の低い部材とすることができる。これによれば、製品出荷後にアーマチャ8の摩擦面8aと駆動側回転部材1、2が結合と開離を繰り返し、高摩擦係数部材21および駆動側回転部材1、2の摩擦面2aが摩耗して低摩擦係数部材22がアーマチャと接触するようになったときに、さらに、低摩擦係数部材22により駆動側回転部材1、2の摩擦面全体の摩擦係数が低減される。したがって、さらに、製品出荷後のクラッチ伝達トルクの上昇を抑制することができる。
また、高摩擦係数部材21は、駆動側回転部材1、2の摩擦面2aから突出して配置されている。したがって、製品出荷時に、高摩擦係数部材21がアーマチャ8と確実に接触するためクラッチ伝達トルクを確保することができる。
また、駆動側回転部材1、2の摩擦面2aには、回転軸Jを中心とする円環状に、円弧上の高摩擦係数部材21と円弧上の低摩擦係数部材22が交互に配置されている。このように、回転軸Jを中心とする円環状に、円弧上の高摩擦係数部材21と円弧上の低摩擦係数部材22を交互に配置することができる。
また、駆動側回転部材1、2には、回転軸Jを中心とした周方向に延びる磁気遮蔽部2bが配置されており、高摩擦係数部材21および低摩擦係数部材22は、磁気遮蔽部2bの駆動側回転部材1、2の摩擦面2a側に配置されている。このように、磁気遮蔽部2bの駆動側回転部材1、2の摩擦面2a側に高摩擦係数部材21および低摩擦係数部材22を配置することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る電磁クラッチについて図7〜図8を用いて説明する。上記第1実施形態の電磁クラッチは、駆動側回転部材1、2の摩擦面2aに、回転軸Jを中心とする円環状に、円弧上の高摩擦係数部材21と円弧上の低摩擦係数部材22を交互に配置した。これに対し、本実施形態の電磁クラッチは、駆動側回転部材1、2の摩擦面2aに、回転軸Jを中心とする円環状に低摩擦係数部材22が配置され、低摩擦係数部材22の径方向外側に隣接して高摩擦係数部材21が配置されている。
本実施形態の駆動側回転部材1、2には、回転軸Jを中心とした周方向に延びる第1磁気遮蔽部2bが配置されている。また、駆動側回転部材1、2には、さらに、第1磁気遮蔽部2bの外周側に、回転軸Jを中心とした周方向に延びる第2磁気遮蔽部2cが配置されている。そして、高摩擦係数部材21および低摩擦係数部材22は、第1磁気遮蔽部2bの駆動側回転部材1、2の摩擦面2a側に配置されている。
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される同様の効果を上記第1実施形態と同様に得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る電磁クラッチについて図9〜図10を用いて説明する。本実施形態の電磁クラッチは、駆動側回転部材1、2の摩擦面2aに、回転軸Jを中心とする円環状に低摩擦係数部材22が配置され、低摩擦係数部材22の径方向外側に所定の間隔を設けて高摩擦係数部材21が配置されている。
本実施形態の駆動側回転部材1、2には、回転軸Jを中心とした周方向に延びる第1磁気遮蔽部2bが配置されている。また、駆動側回転部材1、2には、さらに、第1磁気遮蔽部2bの外周側に、回転軸Jを中心とした周方向に延びる第2磁気遮蔽部2cが配置されている。そして、高摩擦係数部材21は、第1磁気遮蔽部2bの駆動側回転部材1、2の摩擦面2a側に配置され、低摩擦係数部材22は、第2磁気遮蔽部2cの前記駆動側回転部材1、2の摩擦面2a側に配置されている。
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される同様の効果を上記第1実施形態と同様に得ることができる。
(他の実施形態)
(1)上記第1実施形態では、ロータ2の摩擦面2aに、回転軸Jを中心とする円環状に、2つの円弧上の高摩擦係数部材21と2つの円弧上の低摩擦係数部材22を交互に配置した。これに対し、ロータ2の摩擦面2aに、回転軸Jを中心とする円環状に、1つの円弧上の高摩擦係数部材21と1つの円弧上の低摩擦係数部材22を交互に配置してもよい。また、ロータ2の摩擦面2aに、回転軸Jを中心とする円環状に、3つ以上の円弧上の高摩擦係数部材21と3つ以上の円弧上の低摩擦係数部材22を交互に配置してもよい。
(2)上記第2実施形態では、電磁クラッチは、駆動側回転部材1、2の摩擦面2aに、回転軸Jを中心とする円環状に低摩擦係数部材22を配置するとともに、低摩擦係数部材22の径方向外側に高摩擦係数部材21を配置した。これに対し、駆動側回転部材1、2の摩擦面2aに、回転軸Jを中心とする円環状に高摩擦係数部材21を配置するとともに、高摩擦係数部材21の径方向外側に低摩擦係数部材22を配置してもよい。
(3)上記各実施形態では、ロータ2の摩擦係数をF0、高摩擦係数部材21の摩擦係数をF1、低摩擦係数部材22の摩擦係数をF2とすると、F2<F0<F1の関係が成立するようにした。これに対し、F0<F2<F1の関係が成立するようにしてもよい。
(4)上記各実施形態では、駆動側回転部材1、2の摩擦面21aに、該駆動側回転部材1、2の摩擦面2aよりも摩擦係数の高い高摩擦係数部材21と、該高摩擦係数部材21より摩擦係数の低い低摩擦係数部材22が設けるようにした。
これに対し、さらに、特許文献1に記載された電磁クラッチのように、ロータの摩擦面側に温度ヒューズを備え、この温度ヒューズが所定温度以上になると溶断して、電磁コイルへの通電を遮断するよう構成してもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、電磁クラッチであって、磁性体により形成され、ベルトを介して回転駆動源からの回転力を受けて所定の回転軸を中心に回転する駆動側回転部材と、通電により電磁吸引力を発生する電磁コイルと、磁性体により形成され、電磁コイルの発生する電磁吸引力により駆動側回転部材の摩擦面に吸着されるアーマチャと、電磁コイルの非通電時にアーマチャを駆動側回転部材の摩擦面から開離した位置に保持する弾性連結機構と、を備えている。そして、駆動側回転部材の摩擦面には、該駆動側回転部材の摩擦面よりも摩擦係数の高い高摩擦係数部材と、該高摩擦係数部材より摩擦係数の低い低摩擦係数部材が設けられている。また、高摩擦係数部材は、電磁コイルの発生する電磁吸引力によりアーマチャが駆動側回転部材の摩擦面に吸着されたときにアーマチャと接触するよう配置され、低摩擦係数部材は、駆動側回転部材の摩擦面から凹んだ位置に配置されている。
また、第2の観点によれば、前記低摩擦係数部材は、前記駆動側回転部材の摩擦面よりも摩擦係数の低い部材である。これによれば、製品出荷後にアーマチャの摩擦面と駆動側回転部材が結合と開離を繰り返し、高摩擦係数部材および駆動側回転部材の摩擦面が摩耗して低摩擦係数部材がアーマチャと接触するようになったときに、さらに、低摩擦係数部材により駆動側回転部材の摩擦面全体の摩擦係数が低減される。したがって、さらに、製品出荷後のクラッチ伝達トルクの上昇を抑制することができる。
また、第3の観点によれば、高摩擦係数部材は、駆動側回転部材の摩擦面から突出して配置されている。したがって、製品出荷時に、高摩擦係数部材がアーマチャと確実に接触するためクラッチ伝達トルクを確保することができる。
また、第4の観点によれば、駆動側回転部材の摩擦面には、前記回転軸を中心とする円環状に、円弧上の前記高摩擦係数部材と円弧上の前記低摩擦係数部材が交互に配置されている。このように、駆動側回転部材の摩擦面に、前記回転軸を中心とする円環状に、円弧上の前記高摩擦係数部材と円弧上の前記低摩擦係数部材を交互に配置することができる。
また、第5の観点によれば、駆動側回転部材の摩擦面には、前記回転軸を中心とする円環状に前記高摩擦係数部材と前記低摩擦係数部材のいずれか一方が配置され、前記高摩擦係数部材と前記低摩擦係数部材のいずれか一方の径方向外側に前記高摩擦係数部材と前記低摩擦係数部材のいずれか他方が配置されている。
このように、駆動側回転部材の摩擦面に、前記回転軸を中心とする円環状に前記高摩擦係数部材と前記低摩擦係数部材のいずれか一方を配置し、前記高摩擦係数部材と前記低摩擦係数部材のいずれか一方の径方向外側に前記高摩擦係数部材と前記低摩擦係数部材のいずれか他方を配置することができる。
1、2 駆動側回転部材
2a 摩擦面
5 電磁コイル
8 アーマチャ
9、10、11 弾性連結機構
21 高摩擦係数部材
22 低摩擦係数部材

Claims (5)

  1. 電磁クラッチであって、
    磁性体により形成され、ベルトを介して回転駆動源からの回転力を受けて所定の回転軸(J)を中心に回転する駆動側回転部材(1、2)と、
    通電により電磁吸引力を発生する電磁コイル(5)と、
    磁性体により形成され、前記電磁コイル(5)の発生する電磁吸引力により前記駆動側回転部材の摩擦面(2a)に吸着されるアーマチャ(8)と、
    前記電磁コイル(5)の非通電時に前記アーマチャ(8)を前記駆動側回転部材(1、2)の摩擦面(2a)から開離した位置に保持する弾性連結機構(9、10、11)と、を備え、
    前記駆動側回転部材の摩擦面には、該駆動側回転部材の摩擦面よりも摩擦係数の高い高摩擦係数部材(21)と、該高摩擦係数部材より摩擦係数の低い低摩擦係数部材(22)が設けられており、
    前記高摩擦係数部材は、前記電磁コイルの発生する電磁吸引力により前記アーマチャが前記駆動側回転部材の摩擦面に吸着されたときに前記アーマチャと接触するよう配置され、
    前記低摩擦係数部材は、前記駆動側回転部材の摩擦面から凹むように前記駆動側回転部材の摩擦面から凹んだ溝部に配置されている電磁クラッチ。
  2. 前記低摩擦係数部材は、前記駆動側回転部材の摩擦面よりも摩擦係数の低い部材である請求項1に記載の電磁クラッチ。
  3. 前記高摩擦係数部材は、前記駆動側回転部材の摩擦面から突出して配置されている請求項1に記載の電磁クラッチ。
  4. 前記駆動側回転部材の摩擦面には、前記回転軸を中心とする円環状に、円弧の前記高摩擦係数部材と円弧の前記低摩擦係数部材が交互に配置されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁クラッチ。
  5. 前記駆動側回転部材の摩擦面には、前記回転軸を中心とする円環状に前記高摩擦係数部材と前記低摩擦係数部材のいずれか一方が配置され、前記高摩擦係数部材と前記低摩擦係数部材のいずれか一方の径方向外側に前記高摩擦係数部材と前記低摩擦係数部材のいずれか他方が配置されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁クラッチ。
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