JP6699524B2 - 制振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気粘性流体(MR流体)を用いた制振装置に関する。
シリンダーの密閉領域内に磁気粘性流体が封入され、電磁石に流れる電流を制御することにより磁気粘性流体に加えられる磁束を調整し、これにより磁気粘性流体の粘性を調整して制振を行う制振装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−184816号公報
上記技術では、磁気粘性流体に含まれている磁性体粒子に力が加わることにより、磁性体粒子が劣化する可能性がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、磁気粘性流体を用いた制振装置において、磁気粘性流体の磁性体粒子の劣化を抑制できる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の制振装置は、振動体から圧力が加えられる上室と、下室とを有する本体部と、前記上室と前記下室に封入された磁気粘性流体と、前記上室と前記下室との間に設けられ、前記磁気粘性流体を流通させる少なくとも2つの流路と、(1)前記上室の圧力と前記下室の圧力の大小関係、および、(2)前記上室の圧力と、前記磁気粘性流体の飽和蒸気圧に基づいて定められる所定圧力との大小関係の少なくとも一方に応じて前記少なくとも2つの流路の前記磁気粘性流体の流れやすさをそれぞれ制御するように、前記少なくとも2つの流路を横切る磁束を生成する磁束生成部と、を備える。
この態様によると、(1)上室の圧力と下室の圧力の大小関係、および、(2)前記上室の圧力と、前記磁気粘性流体の飽和蒸気圧に基づいて定められる所定圧力との大小関係の少なくとも一方に応じて少なくとも2つの流路の磁気粘性流体の流れやすさをそれぞれ制御するように磁束を生成するので、磁性体粒子に過度な力が加わり難いように磁気粘性流体を上室と下室の間で流通させることができる。従って、磁気粘性流体の磁性体粒子の劣化を抑制できる。
本発明によれば、磁気粘性流体の磁性体粒子の劣化を抑制できる。
第1の実施形態に係る制振装置の縦断面図である。 第1パターンを説明するための図1の仕切り部材の縦断面図である。 第2パターンを説明するための図1の仕切り部材の縦断面図である。 第3パターンを説明するための図1の仕切り部材の縦断面図である。 第4パターンを説明するための図1の仕切り部材の縦断面図である。 図1の制御部の処理を説明するフローチャートである。 第2の実施形態に係る制御部の処理を説明するフローチャートである。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る制振装置1の縦断面図である。制振装置1は、振動体からの振動を制振する。振動体は、特に限定されないが、ここでは車両のエンジンである一例について説明する。
図1に示すように、制振装置1は、本体部10と、ダイヤフラム12と、仕切り部材14と、支柱16と、圧力センサ17と、磁気粘性流体18と、制御部20と、を備える。
本体部10は、ケース22と、弾性体24と、取付部材26とを有する。ケース22は、金属などから構成され、底部を有する略円筒形状を有しており、その底部が車両のフレームなどに固定される。以下では、エンジン側を上と表し、フレーム側を下と表す。
ケース22の上部には、底部が開口し、内部が空洞になっている略半球状の弾性体24が取り付けられている。弾性体24は、ゴムなどにより構成されている。弾性体24の上部には、金属などから構成される取付部材26が取り付けられている。取付部材26は、エンジンに取り付けられ、エンジンからの振動を受ける。
ケース22内には、金属などから構成されたダイヤフラム12が取り付けられ、ケース22とダイヤフラム12によって空間が形成されている。この空間には、例えば空気などの気体が充填されている。
ダイヤフラム12の上方であってケース22と弾性体24との境界付近において、ダイヤフラム12とケース22と弾性体24とで密閉される密閉領域を仕切る仕切り部材14がケース22内に取り付けられている。ダイヤフラム12と仕切り部材14により下室30が形成され、仕切り部材14と弾性体24により上室32が形成されている。このように、本体部10は、上室32と下室30とを有する。
仕切り部材14は、リング状の第1電磁石40と、リング状の永久磁石部材42と、リング状の第2電磁石46とを有する。第1電磁石40は、上側から見て仕切り部材14の中心付近に位置する。永久磁石部材42は、上側から見て第1電磁石40を囲うように配置されている。第2電磁石46は、上側から見て永久磁石部材42を囲うように配置されている。
仕切り部材14において、第1電磁石40と永久磁石部材42との間にはリング状の第1流路50が形成され、第2電磁石46と永久磁石部材42との間にはリング状の第2流路52が形成されている。つまり、第1流路50と第2流路52は、上室32と下室30との間に設けられている。
第1電磁石40は、ケース22の底部に取り付けられた支柱16によって支持されている。支柱16は、金属などから構成されている。永久磁石部材42は、第1流路50の一部を横切る支持部材(図示せず)により、第1電磁石40に固定されている。第2電磁石46の外周は、ケース22の内壁に固定されている。
第1電磁石40、永久磁石部材42および第2電磁石46は、第1流路50および第2流路52を横切る磁束を生成する磁束生成部48としても機能する。
第1電磁石40は、リング状に巻かれた第1コイル60と、第1流路50側に空隙を空けて第1コイル60の周囲を覆うリング状の第1ヨーク62と、第1ヨーク62の空隙に設けられたリング状の第1非磁性部材64とを有する。第1コイル60には、制御部20から電流が供給される。
永久磁石部材42は、リング状の永久磁石70と、第1流路50側および第2流路52側に空隙を空けて永久磁石70を上下から挟み込むリング状の2つの第2ヨーク72と、第2ヨーク72の各空隙に設けられたリング状の2つの第2非磁性部材74とを有する。永久磁石70は、上側にS極が配置され、下側にN極が配置されている。
第2電磁石46は、リング状に巻かれた第2コイル80と、第2流路52側に空隙を空けて第2コイル80の周囲を覆うリング状の第2ヨーク82と、第2ヨーク82の空隙に設けられたリング状の第3非磁性部材84とを有する。第2コイル80には、制御部20から電流が供給される。
圧力センサ17は、上室32内の支柱16の上に設けられて、上室32の圧力P1を検出する。圧力センサ17は、検出された圧力P1に関する信号を制御部20に供給する。
磁気粘性流体18は、密閉領域を形成している上室32、下室30、第1流路50および第2流路52に封入されている。磁気粘性流体18は、溶媒中に磁性体粒子を混入したものであり、磁場を受けると磁性体粒子が鎖状につながり、せん断変形を受けたり流れが生じたりした場合に、抵抗力を発生させる。抵抗力の大きさは、ある程度までは磁場が大きくなるほど大きくなる。
制御部20は、上室32の圧力P1に応じて、磁束生成部48が生成する磁束を制御する。制御部20は、圧力P1に応じて、第1電磁石40と第2電磁石46に流れる電流を個別に制御し、第1流路50内の磁気粘性流体18の粘性と、第2流路52内の磁気粘性流体18の粘性とを個別に制御する。磁束生成部48は、上室32と下室30の圧力に応じて第1流路50および第2流路52の磁気粘性流体18の流れやすさをそれぞれ個別に制御するように、第1流路50および第2流路52を横切る磁束を生成する。
具体的には、制御部20は、上室32の圧力P1が下室30の圧力P2より高い場合と、圧力P1が圧力P2より低い場合とにおいて、第1電磁石40および第2電磁石46の電流の向きを切り替え、第1電磁石40が発生する磁束の向きおよび第2電磁石46が発生する磁束の向きを切り替える。下室30の圧力P2は、取付部材26に力が加えられていない平衡状態における予め測定された圧力であり、制御部20に予め記憶されている。
第1コイル60に流れる電流の向きと、第2コイル80に流れる電流の向きのパターンは、以下に説明する第1パターンから第4パターンのいずれかである。
[第1パターン]
図2は、第1パターンを説明するための図1の仕切り部材14の縦断面図である。第1コイル60の一方の断面60−1には、図2の紙面の表から裏に向けて電流が流れ、第1コイル60の他方の断面60−2には、紙面の裏から表に向けて電流が流れる。また、断面60−1側の第2コイル80の一方の断面80−1には、図2の紙面の裏から表に向けて電流が流れ、第2コイル80の他方の断面80−2には、紙面の表から裏に向けて電流が流れる。
この状態では、第1流路50において、第1電磁石40による磁束M1の向きと、永久磁石部材42による磁束M2の向きとが反対である。そのため、第1電磁石40による磁束M1を調整することにより、これらの磁束M1,M2が互いに打ち消し合い、第1流路50の磁束の総和はほぼゼロになる。よって、第1流路50の磁気粘性流体18の粘性は低く、流れやすい。第2流路52においても同様であり、磁気粘性流体18は流れやすい。
[第2パターン]
図3は、第2パターンを説明するための図1の仕切り部材14の縦断面図である。第1コイル60の電流の向きは、第1パターンと同じである。第2コイル80の電流の向きは、第1パターンとは逆である。
第1流路50においては、第1パターンと同様に、磁気粘性流体18は相対的に流れやすい。圧力P1に応じて第1電磁石40の電流を調整することにより、第1流路50における磁気粘性流体18の流れやすさを調整できる。
第2流路52においては、第2電磁石46による磁束M3の向きと、永久磁石部材42による磁束M2の向きとが同一である。そのため、これらの磁束M2,M3が加算され、第2流路52の磁束密度は大きくなり、第2流路52の磁気粘性流体18の粘性は高くなり、流れ難くなる。
従って、第1流路50は、上室32の圧力P1が下室30の圧力P2より低い場合に、第2流路52と比較して下室30から上室32に磁気粘性流体18を流通させやすい。
[第3パターン]
図4は、第3パターンを説明するための図1の仕切り部材14の縦断面図である。第2コイル80の電流の向きは、第1パターンと同じである。第1コイル60の電流の向きは、第1パターンとは逆である。
第1流路50においては、第1電磁石40による磁束M1の向きと、永久磁石部材42による磁束M2の向きとが同一である。そのため、これらの磁束M1,M2が加算され、第1流路50の磁束密度は大きくなり、第1流路50の磁気粘性流体18の粘性は高くなり、流れ難くなる。
第2流路52においては、第1パターンと同様に、磁気粘性流体18は相対的に流れやすい。圧力P1に応じて第2電磁石46の電流を調整することにより、第2流路52における磁気粘性流体18の流れやすさを調整できる。
[第4パターン]
図5は、第4パターンを説明するための図1の仕切り部材14の縦断面図である。第1コイル60の電流の向き、および、第2コイル80の電流の向きは、第1パターンとは逆である。
第1流路50においては、第1電磁石40による磁束M1の向きと、永久磁石部材42による磁束M2の向きとが同一である。そのため、第1パターンと比較して、第1流路50の磁気粘性流体18の粘性は高くなり、流れ難くなる。第2流路52においても同様であり、磁気粘性流体18は流れ難い。第4パターンにおいても、第1電磁石40の電流と、第2電磁石46の電流とを個別に調整することにより、第1流路50と第2流路52における磁気粘性流体18の流れやすさを異ならせることができる。
制御部20は、上室32の圧力P1が下室30の圧力P2より低い場合、圧力P1が第1閾値より高いと第2パターンに切り替え、圧力P1が第1閾値以下であると第4パターンに切り替える。その上で、制御部20は、第1流路50に生じる磁束密度が第2流路52に生じる磁束密度より小さく、かつ、圧力P1が低くなるほど第1流路50に生じる磁束密度が大きくなるよう、第1電磁石40の電流を制御する。このような制御により、磁束生成部48は、上室32の圧力P1が下室30の圧力P2より低い場合に、第2流路52と比較して第1流路50が下室30から上室32に磁気粘性流体18を流通させやすいように、磁束を生成する。
制御部20は、圧力P1が圧力P2より高い場合、圧力P1が第2閾値以下であると第3パターンに切り替え、圧力P1が第2閾値より高いと第4パターンに切り替える。その上で、制御部20は、第2流路52に生じる磁束密度が第1流路50に生じる磁束密度より小さく、かつ、圧力P1が高くなるほど第2流路53に生じる磁束密度が大きくなるよう、第2電磁石46の電流を制御する。このような制御により、磁束生成部48は、上室32の圧力P1が下室30の圧力P2より高い場合に、第1流路50と比較して第2流路52が上室32から下室30に磁気粘性流体18を流通させやすいように、磁束を生成する。
なお、制御部20は、圧力P1が圧力P2と等しい場合には、パターンを切り替えなくてもよいし、例えば第2パターンに切り替えてもよい。また、本実施形態では第1パターンは用いない。
次に、制振装置1の全体的な動作を説明する。振動体であるエンジンが振動を発生すると、エンジンから取付部材26に圧力が加えられる。この圧力に応じて、弾性体24は変形し、上室32の体積が変化し、上室32の圧力P1が変化する。このように、振動体から上室32に圧力が加えられる。圧力P1に応じて、制御部20は次のように動作する。
図6は、図1の制御部20の処理を説明するフローチャートである。図6の処理は、定期的に繰り返し行われる。まず、制御部20は、圧力センサ17を用いて上室32の圧力P1を検出する(S10)。次に、制御部20は、圧力P1が圧力P2より高いか判定しする(S12)。圧力P1が高い場合(S12のY)、制御部20は、第3パターンまたは第4パターンに切り替え、圧力P1が高くなるほど第1流路50内の磁気粘性流体18の粘性が高くなるよう第1電磁石40の電流を調整し(S14)、処理を終了する。磁束の増加に伴い、磁気粘性流体18の粘性が高くなり、ある程度まで減衰係数は増加する。よって、磁束を制御することにより、制振を行うことができる。
一方、S12で圧力P1が圧力P2より高くない場合(S12のN)、制御部20は、第2パターンまたは第4パターンに切り替え、圧力P1が低くなるほど第2流路52内の磁気粘性流体18の粘性が高くなるよう第2電磁石46の電流を調整し(S16)、処理を終了する。
このように本実施形態によれば、上室32の圧力P1が下室30の圧力P2より低い場合、第1流路50が下室30から上室32に磁気粘性流体18を流通させる。一方、上室32の圧力P1が下室30の圧力P2より高い場合、第2流路52が上室32から下室30に磁気粘性流体18を流通させる。つまり、磁気粘性流体18は、上室32から下室30に移動する場合と、下室30から上室32に移動する場合とにおいて、異なる流路を流通する。これにより、下室30、第1流路50、上室32、第2流路52、下室30の順で図1の方向D1に磁気粘性流体18を循環させることができるので、同じ磁性体粒子に応力が繰り返し加わり難くできる。従って、磁気粘性流体18の磁性体粒子の劣化を抑制できる。
また、エンジン停止中などの制振装置1が動作していない場合、第1電磁石40と第2電磁石46が磁束を発生しないが、永久磁石70の磁束により、磁性体粒子は第1流路50と第2流路52付近に留まることができる。これにより、磁性体粒子が自重によりダイヤフラム12側に沈むことを抑制でき、制振装置1の起動後、より高速に制振することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、上室の圧力P1が所定圧力P0より低下した場合に、第1パターンに切り替えることが第1の実施形態と異なる。以下では、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
振動体から取付部材26に圧縮荷重が加えられた後、引っ張り荷重が加えられた場合、上室32の圧力P1が低下する。圧力P1が磁気粘性流体18の溶媒の飽和蒸気圧未満に低下すると、溶媒が蒸発することにより、磁気粘性流体18にキャビテーションが発生する。
このキャビテーションは、圧力P1が再び高くなったときに液体に戻るが、その際に、磁性体粒子や周辺部材に衝撃力が加えられる可能性がある。これにより、磁性体粒子が劣化する可能性がある。
そこで第2の実施形態では、制御部20は、上室32の圧力P1が所定圧力P0より低下した場合に、第1パターンに切り替える。所定圧力P0は、磁気粘性流体18の溶媒の飽和蒸気圧にマージンを加えた値である。
図7は、第2の実施形態に係る制御部20の処理を説明するフローチャートである。図7の処理は、図6の処理と並行して定期的に繰り返し行われる。まず、圧力センサ17は、上室32の圧力P1を検出する(S20)。次に、制御部20は、圧力P1が所定圧力P0より低いか判定し(S22)、低い場合(S22のY)、第1パターンに切り替え(S24)、処理を終了する。制御部20は、図5の処理によって電流を調整中であっても強制的に第1パターンに切り替えてもよい。一方、制御部20は、S22で圧力P1が所定圧力P0以上である場合(S22のN)、処理を終了する。
このように本実施形態によれば、上室32の圧力P1が所定圧力P0より低下した場合に、第1パターンに切り替えるので、磁気粘性流体18が下室30から上室32に流れやすくなる。これにより、磁気粘性流体18の圧力のさらなる低下が抑制されるため、キャビテーションの発生を抑制できる。従って、キャビテーションの発生に起因した磁性体粒子の劣化を抑制できる。
以上、実施形態をもとに本発明を説明した。実施形態はあくまでも例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
例えば、第1および第2の実施形態では、2つの第1流路50および第2流路52が設けられる一例について説明したが、少なくとも2つの流路が設けられていればよく、3つ以上の流路が設けられてもよい。この変形例では、流路の面積の総和をより増加させることができるので、流路内の磁束密度がゼロのときの減衰係数をより小さくできる。よって、減衰係数の変化量をより大きくできる。この効果は、流路の数を増加させずに、流路の面積を増加させても得ることができる。
また、第1の実施形態において、リング状ではなく、柱状の第1流路50および第2流路52を設け、第1流路50および第2流路52のそれぞれが磁気粘性流体18の流通方向を1方向に制限するワンウェイバルブなどの流通方向制限部材を有してもよい。第1流路50の流通方向制限部材は、流通方向を下室30から上室32の方向に制限する。第2流路52の流通方向制限部材は、流通方向を上室32から下室30の方向に制限する。従って、第1流路50は、上室32の圧力P1が下室30の圧力P2より低い場合に、下室30から上室32に磁気粘性流体18を流通させ、上室32から下室30に流通させない。第2流路52は、上室32の圧力P1が下室30の圧力P2より高い場合に、上室32から下室30に磁気粘性流体18を流通させ、下室30から上室32に流通させない。磁束生成部48は、1つの電磁石から構成される。この変形例では、制御部20は、上室32の圧力P1に応じて電磁石の電流の大きさを制御するだけでよく、電流の向きを切り替える必要がないため、制御を簡素化できる。
また、第1流路50と第2流路52の位置関係を反転させ、第1流路50を第2流路52の外側に設けてもよい。
また、第2の実施形態において、第2パターンと第3パターンを用いず、磁気粘性流体18を循環させなくてもよい。この変形例では、制御部20は、圧力P1が圧力P2より高い場合、第1パターンまたは第4パターンにおいて、圧力P1が高くなるほど第1流路50および第2流路52内の磁気粘性流体18の粘性が高くなるよう第1電磁石40および第2電磁石46の電流を調整すればよい。また、制御部20は、圧力P1が所定圧力P0以上であり、且つ、圧力P2より低い場合、第1パターンまたは第4パターンにおいて、圧力P1が低くなるほど第1流路50および第2流路52内の磁気粘性流体18の粘性が高くなるよう第1電磁石40および第2電磁石46の電流を調整すればよい。
1…制振装置、10…本体部、18…磁気粘性流体、30…下室、32…上室、48…磁束生成部、50…第1流路、52…第2流路。

Claims (1)

  1. 振動体から圧力が加えられる上室と、下室とを有する本体部と、
    前記上室と前記下室に封入された磁気粘性流体と、
    前記上室と前記下室との間に設けられ、前記磁気粘性流体を流通させる少なくとも2つの流路と、
    (1)前記上室の圧力と前記下室の圧力の大小関係、および、(2)前記上室の圧力と、前記磁気粘性流体の飽和蒸気圧に基づいて定められる所定圧力との大小関係の少なくとも一方に応じて前記少なくとも2つの流路の前記磁気粘性流体の流れやすさをそれぞれ制御するように、前記少なくとも2つの流路を横切る磁束を生成する磁束生成部と、
    を備えることを特徴とする制振装置。
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