JP6699304B2 - 4輪駆動車両のトランスファ - Google Patents

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本発明は、4輪駆動車両のトランスファ、より詳しくは、4輪駆動状態と2輪駆動状態とを選択的に切り替え可能なトランスファに関する。
駆動源から左右の主駆動輪へ駆動力を伝達する2輪駆動状態と、その駆動源から左右の副駆動輪へも駆動力を伝達する4輪駆動状態とが選択的に実行される4輪駆動車両において、その2輪駆動状態から4輪駆動状態とする場合には、駆動源から左右の主駆動輪へ伝達される駆動力の一部をプロペラシャフトを介して左右の副駆動輪へ出力するための4輪駆動車両のトランスファが知られている。例えば、特許文献1参照。
上記特許文献1の4輪駆動車両のトランスファでは、プロペラシャフトを駆動するためのリングギヤと、駆動源から主駆動輪へ伝達される駆動力の一部が入力される入力軸と、その入力軸とリングギヤとの間を断接するドグクラッチとが備えられている。そして、2輪駆動状態ではドグクラッチによりその入力軸とリングギヤとの間が解放され、4輪駆動状態ではドグクラッチによりその入力軸とリングギヤとの間が接続され、プロペラシャフトを介して副駆動輪へも駆動力が伝達されるようになっている。
特開2015−193368号公報
ところで、上記のような4輪駆動車両のトランスファでは、その内部で潤滑が必要な箇所に対する潤滑油の供給は、リングギヤ(ドライブギヤ)に駆動されるプロペラシャフトのピニオンギヤ(ドリブンギヤ)によって、トランスファケース内に溜められている潤滑油を掻き揚げ、この潤滑油をドリブンギヤの回転による遠心力により飛散させることによって行われている。
しかしながら、このようなプロペラシャフトのドリブンギヤによる掻き揚げを利用して潤滑油を供給する形式では、2輪駆動状態においてプロペラシャフトの駆動が停止されると、ドリブンギヤによる掻き揚げも停止されるので、必要箇所への潤滑油の供給が不足するおそれがあるという問題があった。
また、ドグクラッチが入力軸と共に回転するコイル状のリターンスプリングを具える場合、このリターンスプリングがトランスファケース内に溜められている潤滑油に浸かると、リターンスプリングは車両の走行中は常に回転しているので、リターンスプリングによる潤滑油の攪拌損失が大きくなるという問題もあった。
本発明は、上記の問題を解消すべく為されたものであり、その目的とするところは、トランスファケース内での潤滑必要箇所への潤滑油の供給を十分に行うことができると共に攪拌損失を抑制することができる4輪駆動車両のトランスファを提供することにある。
上記目的を達成するための、本発明に係る4輪駆動車両のトランスファの
一形態は、
駆動源から主駆動輪へ伝達される駆動力の一部が入力される入力軸と、
プロペラシャフトを駆動するためのリングギヤと、
当該入力軸とリングギヤとの間の駆動力の伝達と遮断とが切り替え可能なドグクラッチと、を備え、当該ドグクラッチに作用するリターンスプリングが前記入力軸に外嵌された4輪駆動車両のトランスファにおいて、
前記入力軸には、前記リターンスプリングの一端を支持するシムが同軸で、一体回転するように設けられ、
当該シムの最外径は、前記リターンスプリングの最外径よりも大きく、潤滑油の油面が前記シムの最外径と前記リターンスプリングの最外径との間に位置するように設定されていることを特徴とする。
このように構成された本発明に係る4輪駆動車両のトランスファによれば、ドグクラッチが切り替えられて駆動源からプロペラシャフトへの駆動力の伝達が遮断されているときは、入力軸に同軸で一体回転するように設けられたシムであって、その最外径が、前記リターンスプリングの最外径よりも大きく潤滑油の油面が両最外径の間に位置するように設定されているシムによって潤滑油が掻き揚げられるので、トランスファケース内での潤滑必要箇所への潤滑油の供給が行なわれる。また、潤滑油の油面は両最外径の間、すなわち、リターンスプリングの最外径とシムの最外径との間に位置するように設定されているので、リターンスプリングは潤滑油に浸かることがなく、リターンスプリングによる攪拌損失が抑制される。
ここで、好適には、前記シムの上方に位置する、トランスファケースの内表面に、前記入力軸の軸心を含む平面方向に延在する潤滑油供給溝が形成されてもよい。
この構成によれば、シムによって掻き揚げられて潤滑油供給溝内に飛散供給された潤滑油が、潤滑油供給溝に案内されてオイルシール近傍に導かれるので、オイルシールの潤滑が好適に行われる。
本発明が適用される4輪駆動車両の構成を概略的に説明する骨子図である。 図1の4輪駆動車両に設けられたトランスファの構成を説明する断面図であり、ドグクラッチのディスコネクト状態を示している。 図1の4輪駆動車両に設けられたトランスファの構成を説明する断面図であり、ドグクラッチのコネクト状態を示している。 図2及び3に示したトランスファに設けられたドグクラッチ部を説明するためのリングギヤ付き斜視図である。 図2及び図3に示したランスファに設けられたドグクラッチ部を説明するためのリングギヤ無しの斜視図である。 図2及び図3の一部の拡大断面図である。 図6のVII−VII線断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施形態において図は理解の容易化のために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比及び形状等は必ずしも正確に描かれていない。
まず、図1の骨子図を用いて、本発明が適用される4輪駆動車両の構成を概略的に説明する。図1において、4輪駆動車両は、エンジンEを駆動源とし、エンジンEの動力を主駆動輪に対応する左右の前輪FWL、FWR(特に区別しない場合には、前輪FWという)に伝達する第1の動力伝達経路と、エンジンEの動力を副駆動輪に対応する左右の後輪RWL、RWR(特に区別しない場合には、後輪RWという)に伝達する第2の動力伝達経路とを備えているFFベースの4輪駆動装置を備えている。
この4輪駆動車両の2輪駆動状態では、エンジンEから自動変速機ATを介して伝達された駆動力が前輪用ディファレンシャルギヤFDG及び左右のドライブシャフトFDSL、FDSRを介して左右の前輪FWL、FWRへ伝達される。この2輪駆動状態では、少なくともトランスファに設けられた第1ドグクラッチDCL1が解放(ディスコネクト)され、プロペラシャフトPS、及び、後輪用ディファレンシャルギヤRDG及び後輪RWへは動力が伝達されない。
しかし、4輪駆動状態では、上記2輪駆動状態に加えて、第1ドグクラッチDCL1及び第2ドグクラッチDCL2が共に係合されて、上記プロペラシャフトPS、後輪用ディファレンシャルギヤRDG及び後輪RWへもエンジンEからの駆動力が伝達される。
前輪用ディファレンシャルギヤFDGは、回転軸線C1まわりに回転可能に設けられ、自動変速機ATの出力歯車ATaと噛み合うリングギヤFDGrと、それに固定されたデフケース(ディファレンシャルケース)FDGcと、そのデフケースFDGc内に収容された差動歯車機構FDGdとを有しており、前輪FWの左右のドライブシャフトFDSL、FDSRにそれらの差回転を許容しつつ駆動力を伝達する。なお、上記デフケースFDGcには、後述の図2,3に示すように、トランスファに設けられた入力軸110の軸端に形成された第1外周スプライン歯110aと摺動可能に噛み合う内周噛合歯FDGaが形成されている。これにより、エンジンEからデフケースFDGcを介して左右の前輪FWL、FWRへ伝達する駆動力の一部が、入力軸110を介してトランスファに入力されるようになっている。
左右の後輪RWへ駆動力を配分する後輪用駆動力配分ユニットには、図1に示すように、プロペラシャフトPSの一端部に流体カップリングFCPを介して連結されたドライブピニオンDPと噛み合うドリブンリングギヤDRと、そのドリブンリングギヤDRと後輪RWの一対の車軸RDSL、RDSRとの間を選択的に連結する第2ドグクラッチDCL2と、その第2ドグクラッチDCL2を介して入力されるエンジンEからの動力を後輪RWの左右の車軸RDSL、RDSRに適宜差回転を与えつつ伝達させる後輪用ディファレンシャルギヤRDGとが、備えられている。
後輪用ディファレンシャルギヤRDGは、図1に示すように、回転軸線C2まわりに回転可能に支持されたデフケース(ディファレンシャルケース)RDGcと、後輪RWの一対の車軸RDSL、RDSRにそれぞれ連結され、デフケースRDGc内において互いに対向する状態で回転軸線C2まわりに回転可能にそのデフケースRDGcに支持された一対のサイドギヤRDGaと、回転軸線C2に直交する回転軸線C3まわりに回転可能にデフケースRDGcに支持され、一対のサイドギヤRDGaと噛み合う状態でそれらの間に配置された一対のピニオンRDGbとを有している。なお、ディファレンシャルギヤRDGは公知の技術であるため、具体的な構造や作動の説明については省略する。
次に、本実施形態に係るトランスファは、図2、図3に示すように、トランスファケース100内に、エンジンEからデフケースFDGcを介して前輪FWL、FWRへ伝達される駆動力の一部が入力される円筒状の入力軸110と、プロペラシャフトPSに連結されたドリブンピニオンPSDPに噛み合うリングギヤ120と、入力軸110とリングギヤ120との間を断接する前述の第1ドグクラッチDCL1としてのドグクラッチ130と、当該ドグクラッチ130をコネクト位置とディスコネクト位置とに切り替える、アクチュエータとしての電磁クラッチ装置160を含む切替機構を備えて構成されている。
上記リングギヤ120は傘歯車であり、その内周部から突出する円筒状軸部120aが備えられて、円筒状軸部120a付のリングギヤ120とされている。そして、その円筒状軸部120aがトランスファケース100内に設けられた軸受112により回転軸線C1まわりに回転可能に片持状に支持されている。
上記円筒状の入力軸110は、図2及び図3に示すように、上記のデフケー
スFDGcに形成された内周噛合歯FDGaに対して軸端に形成された第1外周スプライン歯110aが嵌合され、その内側にドライブシャフトDSRが貫通して配置されると共に、円筒状軸部120a付のリングギヤ120の内側を貫通して、その入力軸110の一部がリングギヤ120の内側に配置されている。また、入力軸110は、トランスファケース100内に設けられた一対の軸受102a、102bに両端部が支持されることによって、リングギヤ120と同心に回転軸線C1まわりに回転可能に支持されている。
なお、トランスファケース100と入力軸110の軸端が嵌合されたデフケースFDGcとの間には、後述する第1のオイルシール106、トランスファケース100と入力軸110を貫通して配置されているドライブシャフトFDRSとの間には第2のオイルシール106が、それぞれ、配置されている。
上記ドグクラッチ130は、内周噛合歯132a及び外周噛合歯132bが形成された可動スリーブ132と、この可動スリーブ132を、リングギヤ120と入力軸110とが相対回転不能に連結するコネクト位置と相対回転を許容するディスコネクト位置とに回転軸線C1方向に移動させて切り替える、アクチュエータとしての電磁クラッチ装置160を含む切替機構を備えている。すなわち、可動スリーブ132には、入力軸110の外周面に形成された第2外周スプライン歯110bに回転軸線C1方向の移動可能に常時噛み合う内周噛合歯132aが形成されると共に、可動スリーブ132の回転軸線C1方向の移動によってリングギヤ120の円筒状軸部120aの側面に形成された噛合歯120bと噛み合い可能な外周噛合歯132bが形成されている。
本実施形態において、上記切替機構は、アクチュエータとしての電磁クラッチ装置160、ボールカム装置144、ラチェット機構146、同期装置148及び可動スリーブ132に作用する、一端がシム104によって支持されたリターンスプリング150などを備えている。
電磁クラッチ装置160は、環状でトランスファケース100の端部に設けられ、軸受102bを介して入力軸110を回転可能に支持している。電磁クラッチ装置160は、同じく環状のソレノイド160aを有し、円板状の可動磁性片160bを吸着することにより制動されるクラッチディスク160cを有している。
ボールカム装置144は、入力軸110に相対回転可能に支持された環状の支持部材144aと、入力軸110に相対回転不能で回転軸線C1方向に移動可能に支持された環状の第1ピストン部材144bと、これらの間に介在されるボール144cとを有している。そして、支持部材144aと第1ピストン部材144bとの間の周方向の複数箇所に形成されたカム面は、その周方向に向かうに連れてそれらの間の回転軸線C1方向における距離が短くなるように傾斜され、支持部材144aと第1ピストン部材144bとの間の相対回転が生じたときに、第1ピストン部材144bが回転軸線C1方向に移動するようにされている。
ラチェット機構146は、上述の第1ピストン部材144b(又は146a)と、入力軸110に相対回転不能でリターンスプリング150の付勢力に抗って回転軸線C1方向に移動可能に支持された第2ピストン部材146bと、第2ピストン部材146bに突設された突起が掛け止めされる、周方向に複数段の掛止歯を有して入力軸110に相対回転不能かつ回転軸線C1方向に移動不能に設けられた環状の保持部材146cと、を備えて構成されている。そして、上記第1ピストン部材144b(又は146a)は、当該複数段の掛止歯と周方向に半位相ずれて設けられ、上記突起を受け止める複数の受止歯を有している。かくて、第1ピストン部材144b(又は146a)は、所用時にリターンスプリング150の付勢力に抗って、第2ピストン部材146bをボールカム装置144の1ストローク分移動させる。
また、同期装置148は、可動スリーブ132とラチェット機構146との間に配設され、入力軸110に可動スリーブ132を介して相対回転不能且つ回転軸線C1方向に移動可能に設けられた入力軸側の摩擦係合部材148aと、リングギヤ120に相対回転不能且つ回転軸線C1方向に可動スリーブ132と共に移動可能に設けられたリングギヤ側の摩擦係合部材148bとを有している。
このような構成を有する本実施形態において、電磁クラッチ装置160のソレノイド160aが励磁され、ソレノイド160aによって可動磁性片160bが吸着されると、クラッチディスク160c、延いては支持部材144aに制動トルクが伝達される。その結果、支持部材144aと第1ピストン部材144bとの間に相対回転が発生して、第1ピストン部材144bはボール144cを介して支持部材144aに対して回転軸線C1方向に移動する。また、ソレノイド160aが励磁されないときには、支持部材144aと第1ピストン部材144bとの間に相対回転が発生しなくなり、第1ピストン部材144bの回転軸線C1方向における移動が停止する。かくて、ボールカム装置144により第1ピストン部材144b(又は146a)が回転軸線C1方向において、例えば1、2回程度往復移動されると、図2に示すように、可動スリーブ132がラチェット機構146を介して前記ディスコネクト位置へリターンスプリング150の付勢力に抗して移動され、可動スリーブ132の外周噛合歯132bとリングギヤ120の噛合歯120bとの噛み合いが解かれてドグクラッチ130が解放(ディスコネクト)される。
また、ボールカム装置144によって第1ピストン部材144b(又は146a)が例えば3回程度往復移動されると、すなわち、第1ピストン部材144bの往復回数が所定回を超えると、第2ピストン部材146bがラチェット機構146において保持部材146cの掛止歯から掛け外され、図3に示すように、可動スリーブ132がリターンスプリング150の付勢力に従って前記コネクト位置へ移動されて、可動スリーブ132の外周噛合歯132bとリングギヤ120の噛合歯120bとが噛み合わされドグクラッチ130が係合(コネクト)される。
以上のように構成された4輪駆動車両では、例えば、第1及び第2のドグクラッチDCL1(130)及びDCL2が共に係合されている4輪駆動状態において、図示しない電子制御装置で2輪駆動走行モードが選択されると、トランスファにおける電磁クラッチ装置160の所定の断続操作によって、可動スリーブ132が上述のディスコネクト位置に移動されて第1ドグクラッチDCL1(130)が解放され、同時に第2ドグクラッチDCL2も解放されて、エンジンEからの駆動力が主駆動輪である前輪FWだけに伝達される2輪駆動状態となる。このような2輪駆動状態においては、プロペラシャフトPSの回転が停止されるので、その駆動に費やされる動力が不要となり、その分燃費が改善されることになる。
しかしながら、プロペラシャフトPSの回転が停止されると、前述のように、ドリブンギヤPSDGによる潤滑油の掻き揚げも停止され、必要箇所への潤滑油の供給が不足するおそれがある。
そこで、本実施の形態に係るトランスファでは、図6に示すように、入力軸110に、軸受102aと隣り合わせに、リターンスプリング150の一端を支持するシム104が、同軸で、一体回転するように設けられている。そして、シム104の外周部付近には、周方向に等間隔に複数の(本実施形態では4つ)の切欠き104aが形成されている。当該シム104の最外径Dは、コイル状のリターンスプリング150の最外径dよりも大きい。なお、図7に示されるように、Lは2輪駆動状態でのトランスファ内の潤滑油の油面(一般に4輪駆動状態の油面より高い)であり、本実施の形態では、潤滑油の油面Lがシム104の最外径Dとコイル状のリターンスプリング150の最外径dとの間に位置するように設定されている。
さらに、図6において、105は軸心C1方向のクリアランス調整用のシムであり、必要に応じて、入力軸110に一体回転するように設けられている。なお、106は、前述のように、トランスファケース100とデフケースFDGcとの間に設けられたオイルシールであり、本実施の形態においては、かかるオイルシール106への潤滑油の供給を促進すべく、シム104、105の上方に位置する、トランスファケース100の内表面に、入力軸110の軸心C1を含む平面方向に延在する潤滑油供給溝108が形成されている。
上述の構成になる本実施形態によれば、プロペラシャフトPSの回転が停止される2輪駆動状態であっても、入力軸110に同軸で一体回転するように設けられたシム104であって、その最外径Dが、リターンスプリング150の最外径dよりも大きく、潤滑油の油面Lが両最外径の間に位置するように設定され、複数の切欠き104aが形成されているシム104によって潤滑油が掻き揚げられるので、トランスファケース100内での潤滑必要箇所への潤滑油の供給が十分に行なわれる。また、潤滑油の油面Lは両最外径の間、すなわち、リターンスプリング150の最外径dとシム104の最外径Dとの間に位置するように設定されているので、常時回転しているリターンスプリング150が潤滑油に浸かることがなく、リターンスプリング150による攪拌損失が効果的に抑制される。
さらに、シム104,105の上方に位置されて、トランスファケース100の内表面に形成された潤滑油供給溝108を備える実施形態においては、シム104,105によって掻き揚げられて潤滑油供給溝108内に飛散された潤滑油が、潤滑油供給溝108に案内されてオイルシール106の近傍に導かれるので、オイルシール106の潤滑が好適に行われる。
以上、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。例えば、前述の実施形態の4輪駆動車両は、トランスファを有する前輪用ディファレンシャルギヤが備えられたFFベースの車両であったが、本発明はFRベース、RRベースなど適宜組み合わせて実施することができる。FRベース、RRベースでは、上記前輪用ディファレンシャルギヤと略同様の構成を有する後輪用駆動力配分ユニットが後輪に用いられればよい。 なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
100 トランスファケース
102a、102b 軸受
104,105 シム
104a 切欠き
106 オイルシール
108 潤滑油供給溝
110 入力軸
120 リングギヤ
130 ドグクラッチ
132 可動スリーブ
150 リターンスプリング
L 潤滑油の油面

Claims (1)

  1. 駆動源から主駆動輪へ伝達される駆動力の一部が入力される入力軸と、
    プロペラシャフトを駆動するためのリングギヤと、
    当該入力軸とリングギヤとの間の駆動力の伝達と遮断とが切り替え可能なドグクラッチと、を備え、
    当該ドグクラッチに作用するリターンスプリングが前記入力軸に外嵌された4輪駆動車両のトランスファにおいて、
    前記入力軸には、前記リターンスプリングの一端を支持するシムが同軸で、一体回転するように設けられ、
    当該シムの最外径は、前記リターンスプリングの最外径よりも大きく、前記入力軸の軸心の下側において、潤滑油の油面が前記シムの最外径と前記リターンスプリングの最外径との間に位置するように設定され、
    該シムには、外周側に前記潤滑油を掻き上げる切欠きが複数形成されていることを特徴とする4輪駆動車両のトランスファ。
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