JP6698992B2 - 小動物忌避具 - Google Patents

小動物忌避具 Download PDF

Info

Publication number
JP6698992B2
JP6698992B2 JP2015223989A JP2015223989A JP6698992B2 JP 6698992 B2 JP6698992 B2 JP 6698992B2 JP 2015223989 A JP2015223989 A JP 2015223989A JP 2015223989 A JP2015223989 A JP 2015223989A JP 6698992 B2 JP6698992 B2 JP 6698992B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
shaped base
auxiliary
small animal
protrusions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015223989A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017086037A (ja
Inventor
岡村 雅一
雅一 岡村
久美子 岡村
久美子 岡村
Original Assignee
岡村 雅一
雅一 岡村
久美子 岡村
久美子 岡村
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 岡村 雅一, 雅一 岡村, 久美子 岡村, 久美子 岡村 filed Critical 岡村 雅一
Priority to JP2015223989A priority Critical patent/JP6698992B2/ja
Publication of JP2017086037A publication Critical patent/JP2017086037A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6698992B2 publication Critical patent/JP6698992B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)

Description

本発明は、建物に設置することにより、飛翔小動物が飛来して壁に掴まったり、歩行小動物が隙間を通過したりするのを防止する小動物忌避具に関する。
近年、都会であっても、小動物による被害が報告されている。小動物の中には都会に適合し、棲みついて繁殖するものがいる。その小動物による様々な被害が報告されている。
例えば、飛翔動物としてコウモリがいる。特に都会ではイエコウモリの糞尿による被害が多い。糞尿が付着すると汚れが目立つ上、悪臭も漂うこととなり、また、堆積した糞には細菌や寄生虫が繁殖するため、建物の環境劣化を招く。
コウモリは、市街地に多く棲息し、家屋の瓦の下、羽目板と壁の隙間、戸袋、天井裏、換気口など建物の一部の、橋や道路の橋脚などの構造物の下などに巣を持つことが多い。
図13は、瓦の隙間から屋根裏に入り込み、天井裏へ糞尿を落としている例である。このようにコウモリが屋内に入り込むと巣となって棲みついてしまい、被害が大きくなる。
従来技術におけるコウモリの撃退法としては、コウモリの巣に対して噴霧や塗布するコウモリ用の忌避剤のスプレーが知られている。また、超音波による撃退などの手段が知られている。また、地道な努力として、コウモリが出入りしている建物の隙間などをゴムやスポンジで塞いで出入りできないように封鎖する手段が採られている。このような巣に対する処置によりコウモリの侵入を防ぐことができる。
しかし、そのような従来の対策は十分ではない。コウモリは、昼間は巣にいるが夜間になると巣から飛び立ち、近隣を飛び回って餌を捕食する。コウモリの飛翔ルートはある程度決まっており、立ち寄り先となる建物の壁面や軒下にはたびたび出没し、一時的に滞在することがある。
コウモリの巣の周囲は図13に示すように、糞尿などの被害が大きいが、巣ではない場所でも、コウモリの立ち寄り先となった建物も糞尿の被害が大きい。
図14は、巣ではないが、コウモリの立ち寄り先となってしまった建物の外壁面における糞尿の被害を示す図である。図14の例は、軒裏と壁の隙間である。コウモリはこのような壁と壁の交差部分などの外壁面にも止まり、下に糞尿を落とす。その結果、糞尿が窓枠上に溜まってしまっている。
次に、コウモリ以外にも建物に被害を与える小動物としては、代表的にはネズミが知られている。ネズミは家屋の天井裏、壁の隙間などを伝って建物の中に入り込み、台所の食糧を食べ散らかしたり、コンピュターのケーブルなどを噛み千切ったりするなど、種々の被害を発生させる。
飛翔することのないネズミを駆除する手段は、コウモリを駆除する手段よりも多様に存在している。例えば、ネズミ捕獲器による捕獲、殺鼠剤による薬殺、飼い猫などの捕食動物の配置などの手段が知られている。ネズミは忌避本能に優れており、そのような手段が採られた箇所には寄り付かなく傾向がある。
従来技術としては、小動物が入り込む隙間を塞ぐものが知られている。例えば、特開2001−12403号に開示された小動物の侵入板は、図15に示すように、通気性を確保しつつ、小動物の通り道となる箇所に小動物が通過できないよう桟やスリットで封止するものである。殺鼠剤や防鳥用の忌避剤などの化学物質は多数のものが知られている。
特開2001−12403号
上記従来の小動物の駆除方法には改善すべき問題がある。
従来のコウモリ除けの手段は、図13に示すような屋内のコウモリの巣に対する対策だけであった。
しかし、コウモリは飛翔動物であり、飛翔ルートの立ち寄り先となる建物の壁面や軒下なども、図14に示すような被害が出る。このような建物の外壁面は開放された空間で広範囲であり、かつ、風雨にも晒されるため、コウモリ用の忌避剤のスプレー噴霧や塗布を行っても薬効がすぐに薄れてしまうという問題がある。また、壁面や軒下も比較的高い箇所であるため、忌避剤の施用をこまめに繰り返すのが難しい場合が多い。また、開放された外壁面や軒下で範囲が広いため、隙間等では有効なゴムやスポンジによる封鎖という手段も採れない。また仮に、建物の外壁面や軒下に大々的にゴム、スポンジなどで被覆したとすると、著しく建物の外観を損なう上、さらに、そのゴムやスポンジの外表面にコウモリが止まることも想定され、有効な防御策となり得ないことが想定される。
このように、飛翔ルートの立ち寄り先となる建物の壁面や軒下などは、従来のこうもり除けの手段として有効なものがないというのが現状であった。コウモリ駆除の専門業者でも巣の駆除は行っているが、飛翔ルートの立ち寄り先となってしまった建物の外壁や軒下などは、糞尿を掃除することのみしかできず、根本的なコウモリ忌避手段を提供できる者はいない。
発明者岡村雅一らは、長年、建物の外壁塗装を施工する作業に従事する中、建物所有者からコウモリ被害の相談を受けることが多く、建物の外壁面や軒下の外観を損なうことなく、コウモリが忌避する効果を永続させる手段がないか試行を重ねてきた。その中で、建物の外観を損なうことなく、かつ、コウモリ除けの効果を永続させることができるコウモリ除けの忌避具を想起するに至った。
また、想起した忌避具は、飛翔動物対策としての建物の外壁面のみならず、ネズミなどの小動物の通り道に敷設することにより、それら地上走行する小動物の忌避にも利用できることが分かった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、飛翔する小動物対策として建物の外壁面や軒下に敷設、さらに、地上走行する小動物対策として建物の隙間などの通り道への敷設により、小動物を忌避し、その忌避効果が長期間持続させることができる小動物忌避具を提供することを目的とする。
特に、敷設箇所の外観を損なわず、現場での敷設作業が容易で、量産が可能であり、小動物の忌避効果が長期間持続するものを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の小動物忌避具は、可撓性を有する板状ベースと、前記板状ベースに切れ込みを入れ、切片を折り曲げて立設した多数個の突起体と、前記突起体の立設によって前記板状ベースに開口した孔部を備え、前記突起体の先端が1つ以上の鋭利な突起を備えた形状となっており、前記板状ベースを小動物のアクセス箇所に取り付けることにより小動物を忌避する小動物忌避具である。
なお、小動物の忌避効果を向上するため、突起体の先端は尖ったものとし、1つまたは複数の突起が設けられていることが好ましい。例えば、先端をいわゆるΛ型にして1つの突起を設けた形がある。また、先端をいわゆるM型にして2つの突起を設けた形がある。
また、さらに、小動物の忌避効果を向上するため、突起体の板状ベースに対する立設方向が一方向に揃っておらず、上下左右の少なくとも2方向が混在したものとすることが好ましい。立設方向がランダムであれば、小動物がどの角度からアプローチしても常に足裏に対して突起が突き刺さるようになり、小動物の忌避効果が高くなる。
次に、小動物忌避具の加工の容易さを工夫した構成も可能である。
一般には、金属板などに切れ込みを入れて一部を折り曲げて立設する加工は、複雑ではないが、どんな加工でも容易という訳ではない。特に、持続性を考えると、金属板はある程度の厚みと剛性が求められる。一方、忌避効果を高めるためには、立設されている突起体の数、密度が高い方が良い。しかし、立設物の密度を大きくすることは加工を難しくしてしまう。このように、忌避効果を向上させるために突起体の密度を上げると、突起物を立設させる加工難易度が増してしまう。
そこで、この加工の難易度を低減させるべく、上記した本発明の小動物忌避具における突起体の密度を抑えて加工難易度を抑えつつ、以下の付加的構成物を加えることにより、補助突起体を突起体の間に付加して全体としての忌避効果を上げつつ、加工難易度の増加を抑える工夫を想起した。
加工難易度を抑えるために開発した付加的構成物は、可撓性を有する補助板状ベースと、前記補助板状ベースにおいて、前記板状ベースにて前記突起体が立設されていない箇所に相当する箇所に切れ込みを入れ、切片を折り曲げて立設した多数個の補助突起体と、前記補助突起体の立設によって前記補助板状ベースに開口した、前記補助突起体の形状に合致する多数個の補助孔部と、前記補助板状ベースにおいて、前記板状ベースにて前記突起体が立設されている箇所に相当する箇所に穿設した通過孔部を備え、前記通過孔部の形状が、前記突起体を通過させることができる形状のものである。
上記した小動物忌避具の板状ベースの上面に、付加的構成物である補助ベースを重ねて取り付ける。そうすれば、組み合わせにかかる構造において、前面には補助突起体と通過孔部から突出した突起体とが並べられた状態となる。
なお、突起体の立設方向がランダムであったとしても、各々の突起体は補助孔部を通過することができるので、付加的構成物を重ね合わせる際に、突起体の立設方向は問題とはならない。
ここで、板状ベースの厚みに対して補助板状ベースの厚みを薄いものとする、または、板状ベースの素材よりも補助板状ベースの素材を柔らかい素材とする工夫がある。このように差異を設けておくことで、板状ベースの構造的強度を大きく確保するとともに、補助板状ベースの加工のし易さを確保せしめることができる。例えば、板状ベース側には比較的厚く構造的強度に優れた金属板を用い、補助板状ベース側は比較的薄くしたり、加工性に優れた金属板を用いたりする。そうすれば、組み合わせ後の小動物忌避具全体としての構造的強度は大きくすることができる上、付加する部分は加工容易であるため、全体としての加工難易度を増してしまうことを避けることができる。
上記した本発明の小動物忌避具は、建物の壁面または軒下などコウモリの飛翔動物がとまる箇所に取り付けることにより、コウモリなどの飛翔小動物除けとして使用することができる。また、上記した本発明の小動物忌避具は、小動物の通過を阻止したい箇所に敷設することにより、ネズミなどの小動物除けとして使用することができる。
本発明の小動物忌避具によれば、飛翔する小動物対策として建物の外壁面や軒下に敷設、さらに、地上走行する小動物対策として建物の隙間などの通り道への敷設により、小動物を忌避し、その忌避効果が長期間持続させることができる。金属板で塗装などにより建物外壁面に違和感のない仕上げとすることも可能であり、敷設箇所の外観を損なわない。また、プレート状のものを外壁面や軒下に簡単に取り付けることができ、地上走行する小動物用にも、該当箇所に簡単に敷設することができる。
また、本発明の小動物忌避具は、量産が可能であり、小動物の忌避効果を長期間持続させることができる。
本実施例1にかかる小動物忌避具100の外観を示す図(立設方向が揃っている構成例)である。 本実施例1にかかる小動物忌避具100の外観を示す図(立設方向が交互、ランダムになっている構成例)である。 試作した小動物忌避具100の例を示す図である。 住宅の2階の軒下の外壁面(試作した小動物忌避具100を取り付ける前)の様子を示す図である。 住宅の2階の軒下の外壁面(試作した小動物忌避具100を取り付けた後)の様子を示す図である。 他の箇所における小動物忌避具100の取り付け施工例である。 樋の付近の壁の隙間、窓枠の下に対する小動物忌避具100の取り付け施工例を示す図である。 比較実験を行った建物家屋の外観を示す図である。 比較実験で設置した小動物忌避具100の取り付け施工例を示す図である。 比較実験の結果を示す図である。 実施例2にかかる改良型の小動物忌避具100aの構成を示す図である。 補助突起体120aの立設方向が突起体120の立設方向がランダムとなっている場合の例である。 瓦の隙間から屋根裏に入り込み、天井裏へ糞尿を落としている例を示す図である。 巣ではないが、コウモリの立ち寄り先となってしまった建物の外壁面における糞尿の被害を示す図である。 特開2001−12403号に開示された小動物侵入防止板を示す図である(従来技術)。
以下、図面を参照しつつ、本発明の小動物忌避具の実施例を説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施例に示した具体的な用途、形状、個数などには限定されないことは言うまでもない。
実施例1にかかる小動物忌避具100の構成例を説明する。
以下、小動物に対する忌避効果の実験は飛翔小動物であるコウモリを用いて行っているが、突起体が刺通することによる飛翔小動物に対する忌避効果と同様、小動物忌避具を床面や路地や建物隙間に配置すればネズミなどの地上型の小動物に対する忌避効果も同様に発揮できることは言うまでもない。
図1および図2は、本実施例1にかかる小動物忌避具100の外観を示す図である。
図1の構成例は、突起体120の立設方向が一方向に揃っている例であり、図2(a)の構成例は、突起体120の立設方向が交互になっている例、図2(b)の構成例は、突起体120の立設方向がランダムになっている例である。
図1(a)に示すように、小動物忌避具100は、板状ベース110、突起体120、孔部130を備えた構成となっている。
以下、各構成要素を説明する。
板状ベース110は、可撓性を有する板状の部材である。
板状ベース110の素材は、突起体120を折り曲げて立設するという加工を可能とするため、可撓性を有するものとする。建物の外壁面は風雨に晒される環境であることが多いため、錆び付きにくい金属板、例えば、ステンレス板やアルミニウム板などの金属板とすることが好ましい。また、可撓性を有するものであれば良く、可撓性プラスチック樹脂なども可能である。
板状ベース110の形状は自在である。この構成例では、全体の基本形状が板状の矩形体となっているが、設置個所の壁面に凹凸があったり、電線やケーブルなどの他の敷設物があったりすれば、その状況に応じて、板状ベース110の輪郭形状は自由に変更してもよい。例えば、輪郭の一部に切り欠きを設けたり、輪郭をカーブさせたりすることも可能である。あらかじめ切削加工しておくことも可能であるし、敷設現場で臨機応変に加工することも可能である。さらに、取り付ける箇所が曲面であれば板状ベース110全体を曲面に曲げて取り付けることも可能である。
また、板状ベース110は塗装などの装飾も可能であり、設置箇所の外観に馴染むようにすることができる。建物の外壁の色に合わせると目立たず、設置箇所の外観劣化を招くことがない。
次に、突起体120を説明する。
突起体120は、先端に尖った突起を持つものであり、板状ベース110に対して立ち上がった角度で設けられている。この例では、突起体120は、板状ベース110に切れ込みを入れ、その切片を折り曲げて立設したものとなっている。
図1(b)は、板状ベース110から突起体120を立設させて設ける様子を簡単に示したものである。突起体120は板状ベース110に対して立ち上がった角度で設けられるものであればどのような加工方法でも良いが、ここでは、折り曲げ加工により設けた例となっている。図1(b)に示すように、板状ベース110に対して下から工具(図示せず)を打ち込んで切れ込みを入れると同時に折り曲げて立設する打ち出し加工でも良いし、多数の突起体120を一気に設けるためにプレス型(図示せず)を製作しておき、プレス型を当接させつつプレス加工により板状ベース110に一気に突起体120を折り曲げて立設するプレス加工でも良い。プレス型製作を行えば、初期投資額はかかるが量産する場合には有利な方式である。
一方、突起体120を板状ベース110に対して溶接により設ける加工方式は、加工に時間とコストがかかる。また、突起体120に雄ネジを切り、板状ベース110に雌ネジを設けて両者を螺合させる加工方式も、加工に時間とコストがかかる。
突起体120を立設加工する方法は、製作数量、コスト、時間などの兼ね合いから決めればよい。
突起体120の形状は、図1の構成例では、突起体の先端がいわゆるΛ型の1つの突起となっている。さらに、突起体120の先端がいわゆるM型の2つの突起を備えたものや、突起体120の先端が3つ又、4つ又など複数個の突起を備えたものであっても良い。
次に、突起体120の板状ベース110に対する立設方向について述べる。
突起体120の板状ベース110に対する立設方向は特に限定されず、一方向に揃っていても良く、また、ランダムであっても良い。
突起体120は複数個ある場合、その立設方向を様々なものに調整できる。図1(a)の構成例は、突起体120の立設方向が一方向に揃っている例であり、図2(a)の構成例は突起体120の立設方向が交互に逆転している例である。また、図2(b)の構成例は、突起体120の立設方向がランダムになっている例であり、上下左右の様々な方向から立設されている。
図1(a)のように、突起体120の立設方向が一方向に揃っていれば、突起体120の立設加工が比較的簡単である。特に、一つ一つの突起体120を工具で打ち出して立設する加工の場合、加工が簡単になる。このように突起体120の立設方向が一方向に揃っていても、小動物がアプローチすると先端の突起が足裏に突き刺さるという効果は発揮することができ、高い小動物忌避効果は期待できる。
一方、図2(a)および図2(b)のように、突起体120の立設方向が交互に逆転したり、ランダムになったりしたものであれば、一つ一つの突起体120を工具で打ち出して立設する加工の場合には加工に手間がかかるが、プレス加工型を用意してプレス加工により一気に折り曲げ加工する工法を採れば、立設方向にかかわらず加工にかかる手間は同じである。突起体120の立設方向がランダムになっていれば、小動物がどの方向からアプローチしてもいずれかの突起が直に対向して足裏に突き刺さるため、一層高い小動物の忌避効果が発揮できる。
孔部130は、突起体120の立設によって板状ベース110に開口した孔である。
折り曲げ加工であるので、孔部130の輪郭形状は、突起体120の輪郭形状に対応した形となっている。
以上が各構成要素の説明である。
この小動物忌避具100の取り付けは、しっかりと敷設場所に取り付けられる方法であれば特に限定されない。例えば、四隅に図示しないネジ孔を設け、建物の外壁面にネジ打ちすることも可能である。また、板状ベース110の裏面に接着剤を塗布し、建物の外壁面に貼り付けることも可能である。
図3は、試作した小動物忌避具100の例を示す図である。
図3の例では、突起体120の形状が略三角形の形である。ステンレス鋼を打ち出し折り曲げ加工により突起体120を多数立設させて製作した。
この試作例は平面状に仕上がっており、建物の外壁面にネジ留めまたは接着剤で接着することにより簡単に設置することができるものとなっている。
以下、試作した小動物忌避具100の取り付け例を数例示す
図4および図5の例は、試作した小動物忌避具100を住宅の2階の軒下の外壁面に取り付けた例である。
図4(a)は小動物忌避具100を取り付ける前の様子を示す図である。当該箇所は2階の軒下の付け根付近であり、コウモリの立ち寄り先となってしまっているため壁にシミがついたように変色してしまっている。図4(b)はその直下における1階の屋根の上の糞尿被害を示している。大量の糞尿が落ちて溜まっていることが分かる。
次に、図5(a)は、図4(a)に示した箇所の外壁に対して試作した小動物忌避具100を取り付けた様子を示す図である。
図5(a)に示すように、壁の変色を消すために外壁塗装も行い、その上に、当該外壁塗装と同じ色に塗装した小動物忌避具100を接着剤で取り付けた。同系色になっているので少し見にくいが軒下の付け根全体に小動物忌避具100が取り付けられていることが分かる。
図5(b)は、図5(a)に示すように、軒下の付け根全体に小動物忌避具100が取り付けた後、1か月経った後の直下の1階の屋根付近の様子を示す図である。図5(b)に見るように、コウモリの糞尿はまったく観察されず、一定の忌避効果が発揮できたことが確認できた。
次に、他の取り付け施工例も示す。
図6は、他の箇所における小動物忌避具100の取り付け施工例である。図6(a)、図6(b)も同じく、軒下の付け根に対する施工例となっている。この例では、外壁面がやや灰色のブロック材であるので、小動物忌避具100も同系色の灰色に塗装を施して取り付けた。この例では、外壁塗装を行わなかったので、ブロックについてしまったシミのような変色跡はそのままとなっている。
図7(a)は、樋の付近の壁の隙間に対する小動物忌避具100の取り付け施工例である。この例では、外壁面がやや灰色の壁建材であるので、小動物忌避具100も同系色の灰色に塗装を施して取り付けた。樋に接触しない幅にカットして取り付けている。
図7(b)は、窓枠の下付近への取り付け施工例を示す図である。ここは人目に付きやすい箇所であるので、角付近に小さくカットして取り付けた例となっている。
このように、取り付け箇所の状況に応じて、屈曲を付けたり、カーブを付けたり、長さや幅を調整したりするなど、小動物忌避具100を臨機応変に変形させて施工することができる。
次に、本発明の小動物忌避具100を取り付けた箇所と取り付けない箇所の比較を通じて小動物忌避具100の小動物忌避効果を確認する。
図8(a)は、比較実験を行った建物家屋の外観を示す図である。図8(a)に図示したように、実験箇所として2階の屋根の軒下のA、B2か所を選んだ。このA、B2か所は、コウモリの立ち寄り先となってしまっており、図8(b)に示すように、Aの直下、Bの直下いずれもコウモリの糞尿被害が見られる箇所である。
図9(a)に示すように、Aの箇所には本発明の小動物忌避具100を取り付け、Bの箇所は本発明の小動物忌避具100を取り付けずにそのままとした。図9(b)はAの箇所に取り付けた本発明の小動物忌避具100の施工状態を拡大した図である。A付近の軒下の付け根あたりに横に長く本発明の小動物忌避具100を取り付けた。
図10は、比較実験開始後2週間程度経過した状況を示す図である。図10(a)は、本発明の小動物忌避具100を取り付けたAの直下の様子である。ここにはコウモリの糞尿が一切落ちておらず、高い小動物忌避効果が確認できた。一方、図10(b)は、本発明の小動物忌避具100を取り付けていないBの直下の様子である。ここにはコウモリの糞尿が散見された。
Aの直下とBの直下の比較より、本発明の小動物忌避具100の高い小動物忌避効果が確認できた。
以上に示した本発明の小動物忌避具100の取り付け施工例は、建物の外壁などへの施工例であり、飛翔小動物の忌避を対象とした例であるが、本発明の小動物忌避具100を寝かせるように建物の脇、庭、側溝土手など多様な箇所に設置することができることは言うまでもない。そのように低い位置に設置した場合、ネズミなどの小動物に対する忌避効果が発揮できることは明らかである。
以上、実施例1にかかる本発明の小動物忌避具100によれば、飛翔小動物対策として建物の外壁面や軒下に取り付け施工したり、地上型の小動物対策として建物の脇、庭、側溝土手などに敷設したりすることにより小動物を忌避し、かつ、容易には変形しないので、その忌避効果を長期間持続できる。金属板で塗装などにより建物外壁面に違和感のない仕上げ、施工箇所の外観を損なわずに取り付けることができる。
実施例2として、実施例1に説明した基本構造に対して付加構造物を追加した改良型の小動物忌避具100aの構成例を説明する。
図11は、実施例2にかかる改良型の小動物忌避具100aの構成を示す図である。
図11(a)は、実施例1に説明した基本構造と、付加構造物を組み合わせる前の個別の状態を示したものである。
図11(b)は、実施例1に説明した基本構造と、付加構造物を組み合わせた状態を示した改良型の小動物忌避具100aの構成例である。
板状ベース110、突起体120、孔部130という基本的構成は、実施例1で示した小動物忌避具100で示したものと同様のもので良く、ここでの説明は省略する。
実施例2では、その基本構成の上面に対して、付加的構造物として、補助板状ベース110a、補助突起体120a、補助孔部130a、通過孔部140aが組み合わされたものとなっている。
この実施例2で説明する付加的構造物は、突起体120同士の隙間に、補助突起体120aを表面に突出させるとともに、通過孔部140aから下側の突起体120を通過させることにより、突起の数を増やすものである。
補助板状ベース110aは、板状ベース110同様、可撓性を有する板状の部材である。
補助板状ベース110aの形状は自在であるが、板状ベース110に重ね合せるため、板状ベース110の形に合致させておくことが好ましい。
補助板状ベース110aの素材は、板状ベース110と同様、可撓性を有するものであれば良いが、例えば、ステンレス板やアルミニウム板などの金属板とすることが好ましい。また、可撓性プラスチック樹脂なども可能である。
なお、補助板状ベース110aの素材を板状ベース110の素材と同じ素材としても良いが、素材を変えても良い。例えば、下側の板状ベース110の素材をステンレス鋼とし、上側の補助板状ベース110aの素材をアルミニウム板とする。このように素材に差を設けることにより、下側の板状ベース100の構造的強度を大きくし、上側の補助板状ベース110aは加工のし易さを確保せしめることができる。
補助板状ベース110aの厚みは限定されないが、例えば、板状ベース110の厚みに対して補助板状ベース110aの厚みを薄いものとすることができる。このような厚みに差を設けることにより、下側の板状ベース100の構造的強度を大きくし、上側の補助板状ベース110aは加工のし易さを確保せしめることができる。
補助板状ベース110aは、塗装などの装飾を施して設置箇所の外観に馴染むようにすることができる。板状ベース110よりも補助板状ベース110aの方が上側に位置するため、塗装などの装飾を施すことが好ましい。
補助突起体120aは、先端に尖った突起を持つものであり、補助板状ベース110aに対して立ち上がった角度で設けられている。この例では、突起体120aは、補助板状ベース110aに切れ込みを入れ、その切片を折り曲げて立設したものとなっている。
補助板状ベース110aが板状ベース110よりも加工しやすい素材や厚みとなっていれば、より細かく加工することができる。補助突起体120aは、打ち出し加工でも良いし、プレス型を当接させつつプレス加工で製作しても良い。
補助突起体120aの先端形状はいわゆるΛ型の1つの突起であっても良く、先端が2つ、3つ又、4つ又など複数個の突起を備えたものであっても良い。
補助突起体120aの補助板状ベース110に対する立設方向は特に限定されず、一方向に揃っていても良く、ランダムであっても良い。また、補助突起体120aの立設方向は、下側から突き出している突起体120と同じ方向でも良く、別の方向でも良い。
補助孔部130aは、補助突起体120aの立設によって板状ベース110に開口した孔である。
通過孔部140aは、下方から突き上げている突起体110を通過させて前面に突出させるための孔である。そのため、補助板状ベース110aにおいて通過孔部140aを設ける位置は、重ね合せたときに板状ベース110にて突起体110が立設されている箇所に相当する箇所とする。この箇所に穿設しておけば、補助板状ベース110aと板状ベース110を重ね合せれば、通過孔部140aが突起体120と重なり合う。
ここで、通過孔部140aの形状自体は限定されないが、大きさとしては下側から突き上げる突起体120を通過させることができる大きさとする。突起体120を通過するものであれば、円形でも良く、矩形でも良い。この構成例では円形となっている。
以上が各構成要素の説明である。
図11(b)は、補助板状ベース110aと板状ベース110を重ね合せて、改良型の小動物忌避具100aを組み上げた状態の図である。
図11(b)に示すように、下側から突起体120が通過孔部140aを介して前面に突き出している様子が分かる。
組み合わせた状態において、突起体120の間には補助突起体120aが立設しているので、全体として突起の数が多くなっていることが分かる。突起の数が多くなると小動物の忌避効果が向上する。
次に、図12は、補助突起体120aの立設方向が突起体120の立設方向がランダムとなっている場合の例である。
図12(a)は、立設方向がランダムである基本構造と付加構造物を組み合わせる前の個別の状態を示したものである。
図12(b)は、立設方向がランダムである基本構造と付加構造物を組み合わせた状態を示した改良型の小動物忌避具100aの構成例である。
図12に示すように、補助突起体120aと突起体120の立設方向が異なれば、前面に形成される突起が複雑なパターンとなり、接触した小動物が感じる刺痛が大きくなり、小動物の忌避効果が大きくなることが期待できる。
以上、本発明の好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明は、飛翔小動物や地上走行小動物の忌避具として広く適用することができる。
本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。従って本発明の技術的範囲は添付された特許請求の範囲の記載によってのみ限定されるものである。
100 小動物忌避具
110 板材ベース
110a 補助板状ベース
120 突起体
120a 補助突起体
130 孔部
130a 補助孔部
140a 通過孔部

Claims (6)

  1. 可撓性を有する板状ベースと、前記板状ベースに切れ込みを入れて折り曲げて立設し、先端に鋭利な突起を備えるよう加工した多数個の突起体と、前記突起体の立設によって前記板状ベースに開口した孔部を備えた忌避体と、
    可撓性を有する補助板状ベースと、前記補助板状ベースにおいて、前記板状ベースにて前記突起体が立設されていない箇所に相当する箇所に切れ込みを入れて折り曲げて立設し、先端に鋭利な突起を備えるよう加工した多数個の補助突起体と、前記補助突起体の立設によって前記補助板状ベースに開口した補助孔部と、前記補助板状ベースにおいて、前記板状ベースにて前記突起体が立設されている箇所に相当する箇所に穿設した通過孔部を備えた補助忌避体を備え、
    前記板状ベースの厚みに対して前記補助板状ベースの厚みが薄い、または、前記補助板状ベースの素材が前記板状ベースの素材よりも柔らかい素材であり、
    前記通過孔部の形状が、前記突起体を通過させることができる形状であり、前記板状ベースの上面に前記補助板状ベースを重ね合わせると、その前面に、前記補助突起体と、前記通過孔部から突出した前記突起体とが並べられた状態となる重ね合わせができ、
    小動物のアクセス箇所に取り付けて前記小動物を忌避する小動物忌避具。
  2. 前記突起体および前記補助突起体の先端が、1つの突起または複数の突起を備えたものであることを特徴とする請求項1に記載の小動物忌避具。
  3. 前記突起体の前記板状ベースに対する立設および前記補助突起体の前記補助板状ベースに対する立設が一方向に揃っておらず、上下左右の少なくとも2方向が混在したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の小動物忌避具。
  4. 前記補助突起体の前記補助板状ベースに対する前記立設方向と前記突起体の前記板状ベースに対する前記立設方向が異なるものまたは各々ランダムであることを特徴とする請求項3に記載の小動物忌避具。
  5. 建物の壁面または軒下などコウモリなどの飛翔小動物がとまる箇所に取り付けることにより、前記飛翔小動物除けとして使用する請求項1から4のいずれかに記載の小動物忌避具。
  6. ネズミなどの建物内外を通過する地上走行小動物の通過を阻止したい箇所に敷設することにより、前記地上走行小動物除けとして使用する請求項1から4のいずれかに記載の小動物忌避具。
JP2015223989A 2015-11-16 2015-11-16 小動物忌避具 Active JP6698992B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015223989A JP6698992B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 小動物忌避具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015223989A JP6698992B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 小動物忌避具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017086037A JP2017086037A (ja) 2017-05-25
JP6698992B2 true JP6698992B2 (ja) 2020-05-27

Family

ID=58769529

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015223989A Active JP6698992B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 小動物忌避具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6698992B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7321636B2 (ja) * 2019-12-02 2023-08-07 株式会社ダスキン 侵入防止器

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2306080A (en) * 1942-01-07 1942-12-22 Peles Julius Stanley Birdproofing for starlings and sparrows
JPS6332244Y2 (ja) * 1980-04-25 1988-08-29
JPS57104884U (ja) * 1980-12-20 1982-06-28
US5691032A (en) * 1996-02-14 1997-11-25 Jack B. Shaw Method of making a bird repellant structure and blank for use therein
JP2000245326A (ja) * 1999-03-04 2000-09-12 Hitoshi Maeyama 小動物侵入防止器具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017086037A (ja) 2017-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7937896B1 (en) Bird repellant device
US9631368B1 (en) Roofing end cap and method of use
US20040216393A1 (en) Bird deterrent apparatus and method for making same
JP6698992B2 (ja) 小動物忌避具
US20190000068A1 (en) Wire bristle pest control apparatus
US7581359B2 (en) Bird perching and nesting deterrent
US20220159944A1 (en) Pest barrier
JP2807426B2 (ja) 動物避け具
JP3234100U (ja) コウモリ目の追い出し用仕掛け具
JPH0367173B2 (ja)
JP2001204362A (ja) 床下構造
JP3028679U (ja) 害鳥駆除装置
US20040003547A1 (en) Pest barrier with friction tabs for tile roof
JP3122735U (ja) 小動物の撃退具
JP3017487B1 (ja) 防鼠方法
JPS64783Y2 (ja)
GB2510919A (en) Device For Controlling Organic growth on An External Object
JP3653612B2 (ja) 鼠阻止器および鼠の通過阻止方法
JPS584439Y2 (ja) 害虫等の駆除板
JP2001140369A (ja) 建物の防蟻構造及び防蟻工法
JP2587765Y2 (ja) 鳥類忌避構造
JP2002371644A (ja) 断熱材を含むシロアリ防止基礎、及びそれを有する建物
JP3010835U (ja) 鳥類等の飛来防止具
WO2019044919A1 (ja) 有害生物忌避具
JP2003259790A (ja) ねずみ侵入防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20151120

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181106

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190806

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191224

R155 Notification before disposition of declining of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R155

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200312

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6698992

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250