JP6697654B2 - 顔料分散体及び着色組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、顔料分散体及び着色組成物に関するものである。
無機顔料と塗膜形成成分を含む着色組成物は、塗料等の着色塗膜、画像表示装置の被覆膜等で用いられている。このうち、着色用途の分野では、近年、多機能携帯情報端末等のタッチパネル自体の縁部分(ベゼルとも称する。)の着色塗膜として用いられるようになっている。
このタッチパネルの構造は、近年、二枚のガラス基板を用いた構造から一枚のガラス基板を用いた構造に変更されてきている。従来の二枚のガラス基板を用いた場合は、ガラス基板の間に透明電極を配置し固着するため、ガラス基板の間に酸化インジウムスズ(ITO)の透明電極を配置した状態で加熱処理した後に、ベゼルを形成することが可能であった。しかし、一枚のガラス基板にITOの透明電極を配置する構造の場合は、ベゼルとともに高温(概ね、230〜300℃)で加熱処理を行う必要が生じた。そのため、ベゼルに用いる着色組成物の耐熱性が要求されるようになっている。
着色組成物に含まれる無機顔料は、一般に有機顔料に比べて着色力等は劣るものの耐光性、耐熱性に優れるとされている。そのため、上記のようなタッチパネルの製造工程における加熱処理による劣化は防止できると考えられるが、有機顔料と同様に分散安定性を確保することは容易ではない。そのため、無機顔料の表面を処理したり、分散剤を用いたり、或いは、その両者を行ったりするのが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載のコーティング組成物は、着色塗膜を形成することを目的とするものではないが、特定の表面処理を行った二酸化チタン微粒子及び分散剤を含む。また、着色組成物を調製する場合は、無機顔料、分散剤、溶剤等の成分を混合して分散させ、塗膜形成成分を含まない顔料分散体を予め調製し、この顔料分散体に所望の塗膜形成成分を添加して調製することが一般的である。そして、着色組成物において無機顔料を安定して分散させるためには、顔料分散体において分散安定性があることが必要となるため、顔料分散体における分散安定性も重要になる。しかし、前述のように無機顔料の分散状態を維持するのが容易ではないのは顔料分散体の場合も同様である。
更に、近年の多機能携帯情報端末等の意匠は、消費者の購買意欲を高めるために、様々な工夫が凝らされるようになっており、ベゼルの色についても、様々な色のバリエーションが取り揃えられるようにすることが求められている。この場合、各種の無機顔料や有機顔料を混合して色のバリエーションを取り揃えることになるが、前述のような加熱処理に耐え得る耐熱性を備えるとともに、分散安定性も備える顔料分散体及び着色組成物を得ることは容易ではないのが現状である。
ところで、家電製品等に抗菌効果を付与するために、抗菌性ガラスの微粒子を樹脂中に混入させた抗菌性樹脂組成物が使用されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の抗菌性樹脂組成物は、抗菌性ガラスに酸化コバルトと酸化エルビウムなどの他の無機系着色剤が含まれることが記載されているが、前述のような成分を含有する顔料分散体及びこれを用いた着色組成物は記載されていない。
特開2012−106240号公報 特開2012−214381号公報
前述のような従来技術の問題点に鑑みて、本発明の目的とするところは、無機顔料の分散状態を維持可能な顔料分散体を提供すること、及び、加熱処理前後における色度(L*a*b*表色系におけるa*値及びb*値)変化が抑制された着色組成物を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討を行ったところ、酸化エルビウムを用いることで、前記課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明の要旨は以下のとおりである。
本発明の第一は、酸化エルビウム、無機顔料(但し、酸化エルビウムを除く。)、分散剤及び溶剤を含む顔料分散体に関する。
本発明では、前記無機顔料としては、白色顔料が好ましい。
本発明の第二は、前記顔料分散体及び塗膜形成成分を含む着色組成物に関する。
本発明では、前記塗膜形成成分としては、光重合性成分又はシリコーン樹脂が好ましい。
本発明によれば、無機顔料の分散安定性に優れた顔料分散体を提供することができる。また、本発明に係る顔料分散体によれば、加熱処理前後の色度変化への影響が抑制された着色組成物を提供することができる。
<顔料分散体>
本発明に係る顔料分散体は、酸化エルビウム、無機顔料、分散剤及び溶剤を含むことを特徴とする。このように、酸化エルビウムを含むことによって、無機顔料の粒子の分散安定性を向上させることができる。そのため、着色組成物においても無機顔料が安定して分散され得る。また、酸化エルビウムは、有機顔料と比較して耐熱性が高いため、加熱処理による色度(a*値、b*値)変化を抑制することができる。
尚、本発明において、「無機顔料」には、酸化エルビウムは含まれないものとする。
酸化エルビウムは、Erで表されるエルビウム酸化物である。熱酸には可溶であるが水不溶性であり、溶剤にも不溶性であるため、顔料分散体中では、粒子として存在することになる。酸化エルビウムが分散安定性に寄与する機構は明らかではないが、酸化エルビウムの粒子が顔料分散体中で無機顔料の粒子の間に存在することで、溶剤中での無機顔料の粒子の凝集または粒子の沈降を防止していると考えられる。
酸化エルビウムは弱い赤色を呈することから、ガラスの着色材として使用されることはあるが、着色力が弱く、比較的高価なため、発明者らの知る限りにおいて、着色塗膜用途に適用された例はない。もっとも、特許文献2は樹脂組成物に関するものであるが、着色材は実質的にはガラス微粒子に包含させており、酸化エルビウムが樹脂組成物中に直接分散されているわけではない。そのため、顔料分散体における無機顔料の粒子の分散安定性への寄与は明らかではなく、本発明者らの検討の結果初めて明らかになったものである。
また、前述のように酸化エルビウムは弱い赤色を呈するため、無機顔料の発色に任意の赤味を付与することで、色調を変化させることができ、色のバリエーションを豊富にすることもできる。
さらに、酸化エルビウムは明度(L*値)への影響が殆どないため、使用する無機顔料によっては明度への影響をも抑制することができる。例えば、後述する白色無機顔料は、白色であるため一般にL*値が大きいが、色調を変化させるために他の顔料を組み合わせて用いるとL*値が低下するため、白色無機顔料が本来有する明るさが低下することが多い。有機顔料を用いる場合は顕著である傾向にある。一方、酸化エルビウムを白色顔料と組み合わせて用いると、L*値への影響が殆どなく、酸化エルビウムの赤色により、赤味を帯びた白色を呈するようにすることができる。そして、添加量を調整することで、微妙に赤味を帯びた明るい白色を呈するようにしたりすることで、白色の色調を変化させることができる。
酸化エルビウムの添加量は、無機顔料の粒子の沈降を防止して、分散状態を保持可能であれば特に限定はないが、概ね、無機顔料100重量部に対して、5〜40重量部が好ましく、10〜30重量部がより好ましい。また、この範囲において添加量を調整することで、明度(L*値)を低下させることなく無機顔料に赤味を付与して色調を変化させ、色のバリエーションを増加させることができる。
酸化エルビウムの形態としては、用途に応じて適宜選択すればよい。例えば、ベゼル用途の場合は、使用する無機顔料と同程度の微粒子状のものを用いることができる。
本発明で用いることが可能な無機顔料としては、特に限定はなく、白色顔料、有色顔料何れでもよい。また、これらは、1種でもよいし、2種以上組み合わせてもよい。さらに、必要に応じて、体質顔料を組み合わせてもよい。ここで、本発明において体質顔料とは、透明性の白色無機顔料であり、隠蔽力が小さく単独では着色性が乏しく、他の顔料の希釈や増量のために使用されるものであり、前述の白色顔料とは区別する。
白色顔料、即ち、白色無機顔料としては、例えば、酸化亜鉛(亜鉛華)、リトポン(硫酸バリウムと硫酸亜鉛の混晶)、硫化亜鉛、酸化チタン(TiO、Ti、TiO)、塩基性硫酸亜鉛、硫酸鉛、酸化アンチモン、酸化ジルコン、塩基性ケイ酸鉛、塩基性炭酸鉛(鉛白)などが挙げられる。白色顔料は1種でもよいし、2種以上組み合わせてもよい。
このうち、可視光領域の反射率が高く、屈折率が高いため、二酸化チタン(TiO)が好適である。
また、二酸化チタンは、アルミナ、シリカ、マイカなどから選択される少なくとも1種で表面処理を行ったものを用いるのが好ましい。また、ルチル型、アナターゼ型何れでもよい。
有色顔料、即ち、有色無機顔料としては、例えば、赤色顔料、褐色顔料、黄色顔料、青色顔料、緑色顔料、紫色顔料などが挙げられる。また、これらの有色顔料は、1種でもよいし、2種以上組み合わせてもよい。
赤色顔料としては、例えば、鉛丹(Pb)、バーミリオン(HgS)、アンチモンバーミリオン(Sb)、カドミウムレッド(CdSとCdSeの固溶体)、クロムバーミリオンなどが挙げられる。
褐色顔料としては、例えば、酸価第二鉄(Fe)、天然褐色顔料などが挙げられる。
黄色顔料としては、例えば、黄鉛(PbCrOを主成分とする顔料)、亜鉛黄(ZnCrO)、カドミウムイエロー(CdS)、バリウムイエロー(BaCrO)、コバルトイエローなどが挙げられる。
青色顔料としては、例えば、群青(2(Al・Na・Si)Naなどの組成物)、コバルトブルー、紺青(Fe[Fe(CN)、セルリアンブルー(CoO・SnO)、エジプトブルー(CaCuSi10)、藍銅鉱(2CuCO・Cu(OH))、瑠璃(2(AlNaSi10)・Na)などが挙げられる。
緑色顔料としては、例えば、クロムグリーン(黄鉛と紺青の混合物)、ギネーグリーン(CrO(OH))、ジンンクグリーン(亜鉛黄と紺青との混合物)、緑青(Cu(C・2Cu(OH)、エメラルドグリーン(Cu(C・3Cu(AsO、コバルトグリーン(CoO・nZnO)、孔雀石(CuCO・Cu(OH))などが挙げられる。
紫色顔料としては、例えば、マンガンバイオレット((NH)Mn(P))、マルスバイオレット、コバルトバイオレットなどが挙げられる。
体質顔料としては、例えば、バライト(硫酸バリウム)、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、石膏(CaSO4・2H2O)、白陶土(カオリン)、シリカ、滑石(タルク)、ホワイトカーボンなどが挙げられる。
顔料分散体における無機顔料の含量は、特に限定はないが、沈降抑制やコストの観点からは、40〜75重量%が好ましく、60〜70重量%がより好ましい。
また、体質顔料を用いる場合は、着色組成物における白色無機顔料及び有色無機顔料の発色性を考慮して適宜決定することができるが、概ね無機顔料中に0〜10重量%が好ましい。
無機顔料の粒径は、用途に応じて適宜決定することができ、概ね100nm〜1μmであるものを用いることができる。また、例えば、ベゼル用途では、反射率などの観点から、200〜300μmが好ましい。
本発明で用いることが可能な分散剤としては、特に限定はなく、例えば、樹脂型分散剤、界面活性剤型分散剤等が挙げられる。また、樹脂型分散剤には、樹脂の酸価とアミン価の違いから、アミン価が0で、酸価が0より大きい酸価型の分散剤、酸価が0で、アミン価が0より大きいアミン価型の分散剤、酸価及びアミン価が0より大きい分散剤がある。
樹脂型分散剤としては、例えば、ポリウレタン;ポリエステル;不飽和ポリアミド;燐酸エステル;ポリカルボン酸及びそのアミン塩、アンモニウム塩、アルキルアミン塩;ポリカルボン酸エステル;水酸基含有ポリカルボン酸エステル;ポリシロキサン;変性ポリアクリレート;アルギン酸類、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム等の水溶性高分子化合物;スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−メタクリル酸樹脂、スチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−マレイン酸エステル樹脂、メタクリル酸−メタクリル酸エステル樹脂、アクリル酸−アクリル酸エステル樹脂、イソブチレン−マレイン酸樹脂、ビニル−エステル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂等のエチレン性二重結合含有樹脂;ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン等のアミン系樹脂;等が挙げられる。
樹脂型分散剤は、市販のものを使用することができる。市販品の具体例は以下の通りであるが、これらに限定されるわけではない。
日本ルーブリゾール株式会社製:ソルスパース 3000、9000、13240、17000、20000、24000、26000、27000、28000、32000、32500、36000、38500、39000、55000、41000、
ビックケミー・ジャパン株式会社製:Disperbyk 108、110、112、140、142、145、161、162、163、164、166、167、171、174、182、190、2000、2001、2015、2050、2070、2150、LPN6919、LPN21116、
BASF社製:EFKA 4401、4403、4406、4330、4340、4010、4015、4046、4047、4050、4055、4060、4080、5064、5207、5244、PX4701、
味の素ファインテクノ株式会社製:アジスパー−PB821(F)、PB822、PB880、
川研ファインケミカル株式会社製:ヒノアクトT−8000、
楠本化成株式会社製:ディスパロンPW−36、ディスバロンDA−325、375、7301、等。
また、樹脂型分散剤は、前述したような各種樹脂を定法に従って合成し、使用することができる。前述したような各種樹脂は、例えば、窒素雰囲気下にて溶媒中で1種以上のモノマー等や重合開始剤等を混合し、所定条件で重合反応させることで、単独重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等を得ることができる。
樹脂型分散剤の分子量は、特に限定はないが、重量平均分子量が1000〜100000が好ましい。
樹脂型分散剤の酸価及びアミン価は、樹脂型分散剤を構成する樹脂に含まれる官能基とその含有量により決定される。酸価(固形分換算したときの酸価)は、例えば、DIN EN ISO 2114に準拠する方法により求めることができ、アミン価(固形分換算したときのアミン価)は、例えば、例えば、DIN 16945に準拠する方法により求めることができる。酸価型の分散剤の酸価は、特に限定はないが、20〜150KOHmg/gが好ましく、アミン価型の分散剤のアミン価は特に限定はないが、5〜30KOHmg/gが好ましい。酸価とアミン価が0より大きい分散剤の場合は、特に限定はないが、酸価が5〜50KOHmg/gが好ましく、アミン価が5〜50KOHmg/gが好ましい。
界面活性剤型分散剤としては、イオン性に応じて、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル等のアニオン活性剤(アニオン型)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン活性剤(ノニオン型)、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン活性剤(カチオン型)等が挙げられる。界面活性剤型分散剤も種々のものが市販されており、その具体例は以下の通りであるが、これらに限定されるわけではない。
花王株式会社製:デモール N、RN、MS、SN−B、エマルゲン 120、430、アセタミン 24、86、コータミン24P、
日光ケミカルズ株式会社製:NIKKOL BPS−20、BPS−30、DHC−30、BPSH−25、
第一工業製薬株式会社製:プライサーフ AL、A208F、
ライオン株式会社製:アーカード C−50、T−28、T−50、など。
以上のような分散剤は、1種でもよいし、2種以上組み合わせたものでもよい。2種以上組み合わせる場合、例えば、樹脂型分散剤の場合は、樹脂の異なるもの同士、酸価型とアミン価型のものを組み合わせる、界面活性剤型分散剤の場合は、イオン性の異なるもの同士(例えば、アニオン型とノニオン型など)を組み合わせる、等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
顔料分散体中の分散剤の含有量(固形分又は有効成分)は、分散安定性の観点から、無機顔料100重量部に対して2〜20重量部が好ましく、5〜10重量部がより好ましい。ただし、分散剤の最適な添加量は、使用する無機顔料の種類との組み合わせなどにより、適宜、調整するとよい。
本発明で使用可能な溶剤としては、後述する塗膜形成成分の種類などに応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族系、ケトン系、エステル系、グリコールエーテル系、アルコール系、脂肪族系等の各種の有機溶剤が挙げられる。このうち、塗膜形成性の観点からは、芳香族系、ケトン系、エステル系、グリコールエーテル系から選択される有機溶剤が好ましい。
有機溶剤は、1種のみでもよいし、2種以上組み合わせたものでもよい。
芳香族系の有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類が挙げられる。
ケトン系の有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセチルアセトン、イソホロン、アセトフェノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
エステル系の有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、プロピオン酸メチル、酢酸−3−メトキシブチル、エチルグリコールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、モノクロロ酢酸メチル、モノクロロ酢酸エチル、モノクロロ酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ブチルカルビトールアセテート、乳酸ブチル、エチル−3−エトキシプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸プロピル、1,3−ブチレングリコールジアセテート等が挙げられる。
グリコールエーテル系の有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等の水溶性のグリコールエーテル類、
エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート等の非水溶性のグリコールエーテル類等が挙げられる。
アルコール系の有機溶剤としては、例えば、エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、トリプロピレングリコール、分子量2000以下のポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、メソエリスリトール、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
脂肪族系の有機溶剤としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素等が挙げられる。
溶剤の添加量は、後述する着色組成物の調製に用いる場合には、取り扱い性の観点から、無機顔料等を含む固形分濃度が50〜85重量%となるように添加することができる。
本発明の顔料分散体には、前述した成分以外に、分散樹脂、pH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防カビ剤等の添加剤を含んでもよい。
前記分散樹脂は、顔料分散体及び着色組成物における無機顔料等の分散性をより向上させる観点から用いるものである。このような分散樹脂は、特に、後述する着色組成物において使用する塗膜形成成分が重合性成分、とりわけ、光重合性成分の場合に用いるのが好適である。本発明で使用可能な分散樹脂としては、後述するアルカリ可溶性樹脂が挙げられる。分散樹脂は、着色組成物に添加するアルカリ可溶性樹脂と同じものでも異なっていてもよい。分散樹脂の含量は、無機顔料100重量部に対し、好ましくは2〜20重量部である。
本発明の顔料分散体は、例えば、前述の各成分をビーズミル、サンドミル、ディスパー等の公知の分散機に添加し、分散することで得ることができる。
<着色組成物>
本発明の着色組成物は、前述の顔料分散体及び塗膜形成成分を含む。
このように、本発明の顔料分散体を含むことで、酸化エルビウムによる作用により無機顔料が着色組成物中において安定して分散され得、発色の良好な着色塗膜を得ることができる。また、酸化エルビウムは赤味を呈するが、耐熱性が高いため、タッチパネルの製造段階における加熱処理による色度(a*値およびb*値)変化を抑制することができる。また、酸化エルビウムの赤味により、色調を変化させることができ、得られる着色塗膜の色のバリエーションを豊富にすることもできる。さらに、酸化エルビウムは明度(L*値)への影響を抑制できるため、例えば、白色無機顔料を用いる場合は、白色無機顔料の明度の低下を抑制しつつ、酸化エルビウムによる赤味を帯びた明度の良好な白色を呈する着色塗膜を形成することができる。
本発明で使用可能な塗膜形成成分としては、無機顔料の発色性への影響が低く、塗膜の形成が可能な成分であれば、特に限定はなく、重合性の成分でもよいし、重合体でもよい。重合性の成分としては、現像(ネガ現像)により、パターニングを施すことが容易であることから、光重合性成分が好ましい。また、重合体としては、例えば、熱可塑性ウレタン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、スチレン・マレイン酸系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン樹脂、カルド樹脂などが挙げられる。このうち、耐熱性の観点からは、(メタ)アクリル系樹脂、カルド樹脂、シリコーン樹脂が好ましく、シリコーン樹脂が特に好ましい。
本発明で使用可能な光重合性成分としては、光重合性化合物及び光重合開始剤を含む。このような光重合性化合物及び光重合開始剤は、例えば、特開2009−179789号公報に記載のものを用いることができる。詳述すると、このような光重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該技術分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。光重合性化合物は、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物並びにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。
モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
尚、これらの具体例は、特開2009−179789号公報に記載の通りであるが、脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート等がある。
これらの付加重合性化合物について、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、最終的な着色組成物の性能設計にあわせて任意に設定できる。
例えば、次のような観点から選択される。感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。
また、着色組成物中の他の成分(例えば、アルカリ可溶性樹脂などのバインダーポリマー、光重合開始剤、着色剤(顔料)との相溶性、分散性に対しても、付加重合化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。
また、基材等との密着性を向上せしめる目的で特定の構造を選択することもあり得る。光重合性化合物は、着色組成物中の不揮発性成分に対して、好ましくは5〜70重量%、より好ましくは10〜60重量%含まれる。また、これらは単独で用いても2種以上併用してもよい。その他、光重合性化合物の使用法は、酸素に対する重合阻害の大小、解像度、かぶり性、屈折率変化、表面粘着性等の観点から適切な構造、配合、添加量を任意に選択できる。
前記光重合開始剤としても、特開2009−179789号公報に記載のものを用いることができる。
即ち、本発明に好適に用いることができる光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン系、ケタール系、ベンゾフェノン系、ベンゾイン系、ベンゾイル系、キサントン系、活性ハロゲン化合物(トリアジン系、オキサジアゾール系、クマリン系)、アクリジン系、ビイミダゾール系、オキシムエステル系等である。
これらの具体例は、ベンゾフェノン系光重合開始剤の具体例としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン等が挙げられる。
光重合開始剤の着色組成物中における含有量としては、着色感光性組成物の全固形分に対して、0.1〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5.0質量%である。光重合開始剤の含有量がこの範囲内であると、重合反応を良好に進行させて強度の良好な膜形成が可能である。
本発明に係る着色組成物は、光重合性成分を含む場合は、前述の顔料分散体及び光重合性成分以外に、アルカリ可溶性樹脂を含有してもよい。
本発明に係る着色組成物においてアルカリ可溶性樹脂を含有すると、例えばフォトリソグラフィ工程によるベゼルの製造において、パターン形成に着色組成物を適用した際において、パターン形成性をより向上させることができる。
このようなアルカリ可溶性樹脂としては、特開2009−179789号公報に記載のものを用いることができる。
即ち、本発明に用いることができるアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基(例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基など)を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。このうち、更に好ましくは、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものである。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の好適なものとしては、特に、(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他の単量体との共重合体が挙げられる。ここで(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸とメタクリル酸とを合わせた総称であり、以下も同様に(メタ)アクリレートはアクリレートとメタクリレートの総称である。
(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、ビニル化合物などが挙げられる。ここで、アルキル基及びアリール基の水素原子は、置換基で置換されていてもよい。
前記アルキル(メタ)アクリレート及びアリール(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
前記ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー、CH=CR、CH=C(R)(COOR)(ここで、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、Rは炭素数6〜10の芳香族炭化水素環を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜12のアラルキル基を表す。)等を挙げることができる。
分散樹脂は、種々のものが市販されており、その具体例は以下の通りであるが、これらに限定されるわけではない。
昭和高分子株式会社製:リポキシSPC−2000、
三菱レイヨン株式会社製:ダイヤナ−ルNRシリーズ、
Diamond hamrock Co.Ltd.,製:Photomer6173(COOH含有Polyurethane acrylic oligomer)、
大阪有機化学工業株式会社製:ビスコートR−264、KSレジスト106、
ダイセル化学工業株式会社製:サイクロマーPシリーズ、プラクセルCF200シリーズ、
ダイセルユーシービー株式会社製:Ebecryl 3800、等。
これら共重合可能な他の単量体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アルカリ可溶性樹脂の着色組成物中における含有量としては、着色感光性組成物の全固形分中で、1〜20重量%が好ましく、より好ましくは、2〜15重量%であり、特に好ましくは、3〜12重量%である。
本発明に係る着色組成物は、光重合性成分を含む場合は、前述の顔料分散体及び光重合性成分、アルカリ可溶性樹脂以外に、溶剤を含有してもよい。溶剤を用いることで、好適に調製することができる。
このような溶剤としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル;3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン;等が挙げられる。
溶剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶剤の着色組成物中における含有量としては、顔料分散体中の溶媒の種類、含有量を考慮して、着色組成物中の全固形分(不揮発成分)含量が15〜50重量%となるように含まれるのが好ましい。
本発明で使用可能なシリコーン樹脂としては、塗膜を形成可能なものであれば特に限定はなく、例えば、樹脂を各種のシラン化合物で変性した変性シリコーンのレジン、シロキサン結合を主鎖に有し有機系の官能基を側鎖に有するポリオルガノシロキサン等が挙げられる。ポリオルガノシロキサンの分子構造は、直鎖状でも分岐鎖を有するものであってもよい。このようなポリオルガノシロキサンとしては、例えば、平均組成式(1)RSiO3/2(但し、Rは独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、(メタ)アクリル基、エステル基またはエーテル基を表す。)で示される単位を含む網目状シリコーンのレジンまたはオイル、平均組成式(2)R SiO2/2(但し、Rは独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、(メタ)アクリル基、エステル基またはエーテル基を表し、R7は同じであっても異なってもよい。)で示される単位を含む直鎖状シリコーンのレジンまたはオイル、平均組成式(1)及び(2)で示される単位を含むシリコーンのレジンまたはオイル等が挙げられる。
上記平均組成式(1)及び/又は(2)で示される単位を有する直鎖状又は網目状シリコーンにおいて、式中のR及びRの具体例は、例えば、次のようなものである。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子等が挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のものが挙げられ、より具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等、
アルキル基としては、例えば、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のものが挙げられ、より具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
置換アルキル基としては、例えば、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のものが挙げられ、より具体的には、アリールアルキル基、フルオロアルキル基、クロロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、(メタ)アクリロキシアルキル基およびメルカプトアルキル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のものが挙げられ、より具体的には、ビニル基、1−メチルビニル基、1−プロペニル基、アリル基(2−プロペニル基)、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、3−シクロペンテニル基、3−シクロヘキセニル基等が挙げられる。
アリール基としては、例えば、炭素数6〜20のものが挙げられ、より具体的には、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、1−ナフチル基等が挙げられる(加熱時ベンゼンを発生しにくい観点からは、無置換のフェニル基以外のものが好ましい。)。
アラルキル基としては、例えば、炭素数7〜20のものが挙げられ、より具体的には、ベンジル基、フェネチル基等があげられる。
(メタ)アクリル基としては、例えば、炭素数4〜20の一般式が−R−OCOCH=CH、または、炭素数5〜20の一般式が−R−OCOCH(CH)=CHで表されるものが挙げられる(式中、Rはアルキル基を表す)。
エステル基としては、例えば、炭素数2〜20の一般式が−OCORで表されるものが挙げられる(式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表す)。
エーテル基としては、例えば、炭素数2〜20の一般式が−(RO)(RO)の構造を有するものが挙げられる(式中、RおよびRは独立してアルキル基、Rは水素原子またはアルキル基を表す。a及びbは、1≦a+b≦20を満たす整数である。)。より具体的には、−COCOH等が挙げられる。
このうち、R及びRとしては、独立して、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の置換アルキル基または炭素数6〜9のアリール基が好ましく、水素原子、メチル基またはトリル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
直鎖状シリコーンの具体例としては、炭素数1〜20のアルキル基とアルコキシ基を有するシラン化合物の縮合から調製されるアルキル系直鎖状シリコーン(メチル系直鎖状シリコーン等)、メチル・フェニル等のアルキル・アリール系直鎖状シリコーン、フェニル等のアリール系直鎖状シリコーン、メチル・ハイドロジェン等のハイドロジェン系直鎖状シリコーン等が挙げられる。
変性シリコーンレジンとしては、アクリル酸などのアクリルモノマーにシラン化合物を反応させたモノマーを重合又は他のアクリルモノマーに共重合させたアクリル樹脂変性シリコーンレジン、ポリエステルの水酸基等にシラン化合物を反応させたポリエステル樹脂変性シリコーンレジン、樹脂のアミノ基残基等にエポキシ含有シラン化合物を反応させたエポキシ樹脂変性シリコーンレジン、アルキッド樹脂に同様に反応性シラン化合物で変性したアルキッド樹脂変性シリコーンレジン、オキシム系開始剤を用いて樹脂と直接共有結合を形成させるゴム系のシリコーンレジン等が挙げられる。
前記シリコーン系レジンとしては、市販のものを用いることができる。例を挙げれば以下のとおりであるが、これらに限定されるわけではない。
KC−89、KC−89S、X−21−3153、X−21−5841、X−21−5842、X−21−5843、X−21−5844、X−21−5845、X−21−5846、X−21−5847、X−21−5848、X−22−160AS、X−22−170B、X−22−170BX、X−22−170D、X−22−170DX、X−22−176B、X−22−176D、X−22−176DX、X−22−176F、X−40−2308、X−40−2651、X−40−2655A、X−40−2671、X−40−2672、X−40−9220、X−40−9225、X−40−9226、X−40−9227、X−40−9246、X−40−9247、X−40−9250、X−40−9323、X−40−2460M、X−41−1053、X−41−1056、X−41−1805、X−41−1810、KF6001、KF6002、KF6003、KR212、KR213、KR217、KR220L、KR242A、KR271、KR282、KR300、KR311、KR400、KR251、KR255、KR401N、KR500、KR510、KR5206、KR5230、KR5235、KR9218、KR9706、KR165(信越化学工業株式会社)、
グラスレジン(昭和電工株式会社)、
SH804、SH805、SH806A、SH840、SR2400、SR2402、SR2405、SR2406、SR2410、SR2411、SR2416、SR2420(東レ・ダウコーニング株式会社)、
FZ3711、FZ3722(株式会社NUC)、
DMS−S12、DMS−S15、DMS−S21、DMS−S27、DMS−S31、DMS−S32、DMS−S33、DMS−S35、DMS−S38、DMS−S42、DMS−S45、DMS−S51、DMS−227、PSD−0332、PDS−1615、PDS−9931、XMS−5025(株式会社JNC)、
メチルシリケートMS51、メチルシリケートMS56(三菱化学株式会社)、
エチルシリケート28、エチルシリケート40、エチルシリケート48(コルコート株式会社)、
GR100、GR650、GR908、GR950(昭和電工株式会社)等の部分縮合物。
シリコーン樹脂の分子量としては、用途に応じて適宜決定することができるが、例えばベゼル用途の場合は、成膜性の観点から、重量平均分子量が1000〜1000000であるのが好ましく、2000〜800000であることがより好ましく、2500〜500000であることがさらに好ましい。
また、シリコーン樹脂の着色組成物中の含量は、用途に応じて適宜決定することができるが、例えばベゼル用途の場合は、成膜性と着色性の観点から、30〜60重量%が好ましい。
塗膜形成成分として重合体を用いる場合も、光重合性成分を用いる場合と同様に、溶剤を用いてもよい。このような溶剤としては、前述の顔料分散体で用いることが可能なもの、光重合性成分とともに用いることが可能なものを用いることができる。
溶剤の着色組成物中における含有量としては、顔料分散体中の溶媒の種類、含有量を考慮して、着色組成物中の全固形分(不揮発成分)含量が15〜50重量%となるように含まれるのが好ましい。
本発明の着色組成物には、必要に応じ、分散助剤、pH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防カビ剤、増感剤(増感色素)、連鎖移動剤、フッ素系有機化合物、熱重合開始剤、熱重合成分、熱重合防止剤、充填剤、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、凝集防止剤、表面調整剤(レベリング剤)等の各種の添加剤を添加しても良い。顔料分散体に含まれる場合は、添加量を調整すればよい。
本発明に係る着色組成物は、顔料分散体に塗膜形成成分を添加し、ディスパー等により撹拌することで得られる。
以上のようにして得られた着色組成物は、無機顔料などの沈降が抑制され、分散安定性を向上できるため、着色した塗膜の形成用として好適である。例えば、多機能携帯端末のタッチパネルのベゼルとして特に好適である。このほか、画像表示装置のカラーフィルター、塗料、印刷インクの着色や、塗膜ではない樹脂成型品の着色等にも使用することができる。
以下、実施例に基づき本発明の実施形態をより具体的に説明する。
(経時沈降性)
顔料分散体を調製後、25℃で所定期間静置した後の沈降物の有無により評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎:14日経過後に沈降物がない。
〇:14日経過後に沈降物がある。
△:10〜13日経過後に沈降物がある。
×:5〜9日経過後に沈降物がある。
(実施例1)
無機顔料(白色無機顔料)として二酸化チタン(石原産業社製、タイペーク(登録商標)CR−93、アルミナ・シリカ表面処理、二酸化チタン含有率93重量%、平均粒子径0.25μm、ルチル型)66重量部、酸化エルビウム(日本イットリウム社製、製品名ER3CP)4重量部、分散剤としてポリエステル系樹脂型分散剤(日本ルブリゾール株式会社製、ソルスパース36000(S−36000)、酸価:45、アミン価:0)4.2重量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)25.8重量部を混合し、ビーズミルで分散し、顔料分散体を得た。ビーズミルの粉砕媒体は、粒径がφ1mmのガラスを用い、無機顔料100重量部に対して120重量部となるように添加した。この媒体は、分散処理後に除去した。
(実施例2)
二酸化チタン(CR−93)の添加量を63重量部、酸化エルビウムの添加量を7重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして顔料分散体を得た。
(実施例3)
二酸化チタン(CR−93)の添加量を60重量部、酸化エルビウムの添加量を10重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして顔料分散体を得た。
(実施例4)
二酸化チタン(CR−93)に替えて、二酸化チタン(石原産業社製、タイペーク(登録商標)CR−58、アルミナ表面処理、二酸化チタン含有率93重量%、平均粒子径0.28μm、ルチル型)を用いた以外は、実施例1と同様にして顔料分散体を得た。
(実施例5)
二酸化チタン(CR−93)に替えて、二酸化チタン(CR−58)を用いた以外は、実施例2と同様にして顔料分散体を得た。
(比較例1)
二酸化チタン(CR−93)の添加量を70重量部とし、酸化エルビウムを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして顔料分散体を得た。
(比較例2)
二酸化チタン(CR−58)の添加量を70重量部とし、酸化エルビウムを使用しなかった以外は、実施例4と同様にして顔料分散体を得た。
(比較例3)
酸化エルビウムに替えて、炭酸エルビウム(日本イットリウム株式会社製)を使用した以外は、実施例3と同様にして顔料分散体を得た。
(比較例4)
酸化エルビウムに替えて、酸化鉄(戸田工業株式会社製、140ED)を使用した以外は、実施例3と同様にして顔料分散体を得た。
(比較例5)
酸化エルビウムに替えて、群青(第一化成業工株式会社製、#2000)を使用した以外は、実施例3と同様にして顔料分散体を得た。
(比較例6)
酸化エルビウムに替えて、水酸化アルミニウム(住友化学株式会社製、C−301N)を使用した以外は、実施例3と同様にして顔料分散体を得た。
以上のようにして得られた顔料分散体を用いて経時沈降性を評価した。顔料分散体の組成及び評価結果を表1に示す。尚、表1中の組成は重量部を示す。
Figure 0006697654
表1に示すように、主顔料として白色顔料である二酸化チタンを用いた場合において、酸化エルビウムを含む顔料分散体(実施例1〜5)は酸化エルビウムを含まない場合(比較例1、2)やそれ以外の物質を用いた場合(比較例3〜6)に比べて経時沈降性が向上していることが分かる。
(製造例1)アクリル系樹脂型分散剤aの製造
攪拌装置、冷却器、温度計、滴下ロートを備えた1000mlのセパラブルフラスコ内を窒素置換した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート300gをセパラブルフラスコに入れ、攪拌しながら60℃に昇温した。次いで、滴下ロートにメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトン5mol付加物28.0g、メタクリル酸n−ブチル91.0g、アクリル酸21.0g、アゾビスイソブチニトリル0.493gを仕込み、60℃で4時間かけてセパラブルフラスコ中に滴下した。
滴下終了後、1時間保持し反応を完了した。
反応の終点は、反応液中の未反応モノマーをガスクロマトグラフィにて測定して判断した。
得られた共重合体は、酸価が85mg−KOH/g、重量平均分子量が26000であった。この共重合体に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して樹脂型分散剤a(固形分40%)として用いた。
(実施例6〜10、比較例7、8)
実施例6〜8については表2に示す組成にて実施例1と同様にして、実施例9、10については表2に示す組成にて実施例4と同様にして、比較例7については表2に示す組成にて比較例1と同様にして、比較例8については表2に示す組成にて比較例2と同様にして顔料分散体を得た。得られた顔料分散体を用いて経時沈降性を評価した。顔料分散体の組成及び評価結果を表2に示す。尚、表2中の組成は重量部を示す。
Figure 0006697654
表2に示すように、ポリエステル系樹脂型分散剤に替えてアクリル系樹脂型分散剤を用いた場合も酸化エルビウムを含む顔料分散体は酸化エルビウムを含まない場合に比べて経時沈降性が向上していることが分かる。
(製造例2)アクリル系樹脂型分散剤bの製造
攪拌装置、冷却器、温度計、滴下ロートを備えた1000mlのセパラブルフラスコ内を窒素置換した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート300gをセパラブルフラスコに入れ、攪拌しながら60℃に昇温した。次いで、滴下ロートにメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトン5mol付加物28.0g、メタクリル酸n−ブチル91.0g、アクリル酸21.0g、アゾビスイソブチニトリル0.518g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート67.1gを仕込み、60℃で4時間かけてセパラブルフラスコ中に滴下した。
滴下終了後、1時間保持し反応を完了した。
反応の終点は、反応液中の未反応モノマーをガスクロマトグラフィにて測定して判断した。
得られた共重合体は、酸価が86mg−KOH/g、重量平均分子量が20000であった。この共重合体を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して樹脂型分散剤b(固形分40%)として用いた。
(実施例11)
無機顔料(白色無機顔料)として二酸化チタン(CR−93)65重量部、酸化エルビウム(日本イットリウム株式会社製、ER3CP)5重量部、分散剤として製造例2で調製したアクリル系樹脂型分散剤b7.5重量部(固形分40%)、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)22.5重量部を混合し、ビーズミルで分散し、顔料分散体を得た。
得られた顔料分散体100重量部に対して、直ちにシリコーン樹脂(信越化学工業株式会社製、KR300、メチル/フェニル系シリコーンレジン、固形(不揮発)分50重量%)134重量部を加え、ディスパーにて撹拌し、着色組成物を得た。
(実施例12)
二酸化チタン(CR−93)の添加量を60重量部とし、酸化エルビウム(ER3CP)の添加量を10重量部とした以外は、実施例11と同様にして着色組成物を得た。
(参考例1):対照(コントロール)
二酸化チタン(CR−93)の添加量を70重量部とし、酸化エルビウムを使用しなかった以外は、実施例11と同様にして顔料分散体を得た。
得られた顔料分散体100重量部に対して、直ちにシリコーン樹脂(KR−300)134重量部(固形分50%)を加え、ディスパーにて撹拌し、着色組成物を得た。
(参考例2)
酸化エルビウム5重量部を用いず、C.I.ピグメントレッド122(大日精化工業株式会社製、クロモファインマゼンタ6887)0.008重量部を用いた以外は、実施例11と同様にして着色組成物を得た。
(参考例3)
酸化エルビウムを用いず、C.I.ピグメントバイオレット37(BASF製、クロモフタルバイオレットD5700)/C.I.ピグメントレッド122(大日精化工業株式会社製、クロモファインマゼンタ6887)の重量比率が8/2である混合顔料を0.0034重量部用いた以外は、実施例11と同様にして着色組成物を得た。
(評価)
(1)塗膜の調製
実施例11、12及び参考例1〜3の着色組成物を用いて10cm角のガラス板に膜厚15μmとなるようスピンコートした。
この着色組成物がスピンコートされたガラス板を乾燥機で90℃、2.5分間保持し乾燥し(プレベイク:Prebake)、ガラス板上に塗膜を形成した。プレベイク後、更に、乾燥機で250℃、2時間保持した(ポストベイク:Postbake)。
(2)明度(L*値)及び色度(a*値、b*値)の測定
プレベイク後及びポストベイク後の塗膜について、明度及び色度を色度計(コニカミノルタ社製、製品名CM−3600d、D65光源)で測定した。評価結果を表3に示す。
Figure 0006697654
表3に示すように、酸化エルビウムを用いた実施例11、12の場合は、a*値、b*値の変化が、白色顔料以外に着色材を用いない参考例1と同程度であるのに対して、有機顔料をより少なく添加した参考例2、3より顕著に抑制されていることが分かる。また、実施例11、12のL*値は、Prebake及びPostbakeの何れでも参考例1と同程度で、より添加量の少ない参考例2、3より高い値であり、明度への影響が抑制されていることが分かる。また、実施例11、12の対比から、酸化エルビウムの濃度を高くしても明度への影響が抑制されることが分かる。

Claims (2)

  1. 酸化エルビウム、無機顔料(但し、酸化エルビウムを除く。)、分散剤及び溶剤を含む顔料分散体及び塗膜形成成分を含み、前記塗膜形成成分として、光重合性成分又はシリコーン樹脂を含む着色組成物
  2. 前記無機顔料が白色顔料である請求項1記載の着色組成物


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