JP6695296B2 - 電磁開閉器 - Google Patents
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Description
特許文献1のように遠隔開閉用と自動遮断機能用の二つの操作装置を用いて更に電流検知器やコンデンサ等が必要で構成が複雑で構成部品も多くなり高価となる。特許文献2のように主回路導体に流れる短絡事故電流が作る磁束を用いて接点を開極させることで自動遮断機能を設けているが遠隔開閉機能を実現できていない。更に、特許文献2では自動遮断電流値を外部から容易に調整できない。
ここでは、実施の形態1に係わる電磁開閉器につき、図1から図15までを用いて説明する。
まず、全体構成について図1から図4に基づき説明する。図1に電磁開閉器の閉極時における正面図、図2に図1の斜視図を示す。図3に電磁開閉器の開極時における正面図、図4に図3の斜視図を示す。
この発明に係わる電磁開閉器は、固定鉄心2と可動鉄心3、固定鉄心2の中央部に巻かれている操作コイル1、そして可動鉄心3と可動接点8は、ばね4、ばね受け5、クロスバー6、可動導体7を介して連結されており、可動鉄心3が動作するとそれに伴い可動接点8が作動し、可動接点8を固定接点9に対し開閉動作させる。
また、主回路導体10は固定接点9と可動接点8、可動導体7を介して端子11と接続されており、端子11を介して電源側と負荷側に接続されている。調整鉄心12は本実施の形態ではU字形状をしており主回路導体10を囲う形状となり、その両脚部12a,12bの間には中空領域PSが存在する。U字形状の調整鉄心12における両脚部12a,12bの先端部分相互間に形成され中空領域PSと連通する開口部は固定鉄心2と重なり合っている。固定鉄心2と可動鉄心3とは電磁石部MAを構成し、調整鉄心12は固定鉄心2と磁気的に結合される。
主回路導体部材10Lと主回路導体部材10Rとは、可動導体7に設けられた可動接点8およびこれと対向する固定接点9を介して端子11と接続され、外部への電流経路となる2極回路を構成している。但し、2極回路に限定するものではない。
操作指令による遠隔開閉動作について、図5から図8までに基づき説明する。図5は固定鉄心2と可動鉄心3とで構成される電磁石部MAの開極時の動作状態を示す正面図である。図6は電磁石部MAの閉極時の動作状態を示す正面図である。図7は電磁石部MAの開極時の通電状況を示す回路図である。図8は電磁石部MAの閉極時の通電状況を示す回路図である。
図5は電磁石部MAの開極状態における正面図で、操作コイル1を励磁した場合の磁束を示す。図5の矢印の通り、操作コイル1による励磁によって生成される操作コイル起因の磁束13は固定鉄心2を介して可動鉄心3を通過して閉ループを形成する。そして、可動鉄心3と固定鉄心2との間に電磁力が図の下方向に発生する。図3に記載の通り、可動鉄心3にはばね4が接続されている。図3の状態では、ばね4は上方向の荷重が発生しているため、可動鉄心3と固定鉄心2との間に発生する電磁力がばね荷重以上になると可動鉄心3,ばね4,ばね受け5,クロスバー6,可動導体7,可動接点8が下方向に駆動する。そして、可動鉄心3が固定鉄心2に機械的に衝突し停止し、可動接点8と固定接点9が接触し閉極状態となる。
しかし、閉極保持状態を維持するためには電流を流し続ける必要があるため、ジュール発熱により操作コイル1の温度が上昇する。そのため、操作コイル1の温度が規定値以下になるような電流値まで小さくする必要がある。図7に開極時の回路図を、図8に閉極時の回路図を示す。図7に示す通り電源14はスイッチ15と並列に抵抗16が接続され、操作コイル1につながる。そして操作指令に応じて遠隔操作用スイッチ18が投入されることで操作コイル1に電流が流れ閉極動作を開始する。
そして、図8の閉極時にはスイッチ15が開いているためコイル電流17は抵抗16部のみに流れる。コイル電流17は抵抗16部を流れるため操作コイル1の温度上昇が規定値以下になるような電流値まで制限される。
自動遮断動作というのは、可動接点8と固定接点9、可動鉄心3と固定鉄心2が機械的に接触している図1の閉極保持状態において例えば負荷側で短絡事故時が発生した時に、既定の電流値以上になると周辺機器を保護するため自動的に接点が開極し電流を遮断する動作のことをいう。ここで既定の電流値というのはユーザーによって任意に決めることができる値である。図9に閉極状態で主回路導体10に短絡電流19が流れた場合の磁束の流れを示す。
図9のように短絡事故時に主回路導体10に短絡電流19が流れた場合、主回路導体10に流れる短絡電流19により調整鉄心12が励磁され生成される短絡電流起因の磁束20が固定鉄心2を通過する。図9に示す通り固定鉄心2と可動鉄心3に対して図の右側に配置している主回路導体10Rには上から下方向に短絡電流19が流れる。反対に固定鉄心2と可動鉄心3に対して図の左側に配置している主回路導体10Lには下から上方向に短絡電流19が流れる。この場合の操作コイル起因の磁束13と短絡電流起因の磁束20を図9と図10で示している。図9中の点線の矢印が操作コイル起因の磁束13で実線の矢印が短絡電流起因の磁束20を示している。電磁開閉器の閉極保持状態は、図8の回路で操作コイル1に低電流が流れ続け操作コイル起因の磁束13により可動鉄心3が固定鉄心2に吸着されて図1記載のばね4を圧縮している状態である。可動鉄心3と固定鉄心2の間の電磁力がばね4の荷重より強い状態で閉極保持状態を維持しており、可動鉄心3と固定鉄心2の間の電磁力がばね4の荷重以下となると閉極保持できなくなり開極動作する。
調整鉄心12と固定鉄心2が重なり合っている箇所の操作コイル起因の磁束13は下方向から上方向に流れているのに対して短絡電流起因の磁束20は紙面手前から奥方向に流れており、磁束の向きが90°角度が異なっている。図10が図9の視点A方向から見たもので、図9同様に点線の矢印が操作コイル起因の磁束13で、実線の矢印が短絡電流起因の磁束20を示している。操作コイル起因の磁束13と短絡電流起因の磁束20の向きは90°角度が異なっているが、操作コイル1の起磁力に比べ短絡電流の起磁力が大きくなるため、調整鉄心12と固定鉄心2が重なり合っている箇所は短絡電流起因の磁束20が主となる。操作コイル1は巻数は大きいが閉極保持時は抵抗16を介しているため電流値が小さい。
固定鉄心2が磁気飽和すると固定鉄心2の磁気抵抗が大きくなり、操作コイル起因の磁束13が小さくなる。そのため可動鉄心3と固定鉄心2に通過する操作コイル起因の磁束13が低減し、可動鉄心3の電磁力が小さくなる。
図11に短絡電流19と可動鉄心3の電磁力21とばね荷重22の関係を示す。図11の通り横軸の短絡電流が大きくなると可動鉄心3の電磁力21が低減する。これは先ほど説明した磁気抵抗の増加のためである。可動鉄心3の電磁力21が閉極時のばね荷重22以上の時には可動鉄心3は閉極保持したままである。すなわち主回路に定格電流のような小さな電流が流れていても可動鉄心3の電磁力21に与える影響は非常に小さく開極動作をしない。
また、自動遮断電流値は、固定鉄心2の磁路の一部と重なり合っていて磁気的に結合されている調整鉄心12の固定鉄心2に対する相対位置を調整することなどにより、調整鉄心12と固定鉄心2との磁気的結合の程度を加減することによって、容易に調整することができる。
可動鉄心3は固定鉄心2からの離反方向にばね4により付勢され、操作指令に応じて操作コイル1に流れる電流により操作コイル起因の磁束13が生成され固定鉄心2に磁場が形成されると、可動鉄心3は固定鉄心2にばね4による付勢力に抗して磁気吸引力により吸着され、可動接点8および固定接点9からなる接点部を閉成状態とする。
また、前記主回路導体10における短絡事故電流により調整鉄心12が励磁されて短絡電流起因の磁束20が生成され短絡事故電流による磁束20が前記固定鉄心2の磁路を流通する操作コイル起因の磁束13と前記固定鉄心2の磁路で直交方向に流通し、操作コイル起因の磁束13による磁場と短絡電流起因の磁束20による磁場が重畳されて、前記固定鉄心2における磁路の一部が磁気飽和されると、固定鉄心2の磁気抵抗は大きくなり、固定鉄心2の可動鉄心3に対する磁気吸引力は低減されて、可動鉄心3はばね4の付勢力により固定鉄心2からの離反方向へ駆動され、可動鉄心3と連動する可動接点8は固定接点9から離反して接点部は開放状態となる。
そして、調整鉄心12の固定鉄心2に対する相対位置を調整することなどにより、調整鉄心12と固定鉄心2との磁気的結合を加減できる構成となっている。
この構成により、操作指令による開閉機能と事故電流による自動遮断機能を簡潔な構成で両立できると共に、自動遮断電流値を容易に調整可能な電磁開閉器を得ることができる。すなわち、電磁開閉器遠隔開閉機能用の電磁石部の近傍に主回路導体を配置して短絡事故電流が作る磁束を調整鉄心により高効率に利用することで、構成がシンプルで、かつ操作指令による遠隔開閉機能と事故電流による自動遮断機能を両立できると共に、調整鉄心の固定鉄心に対する相対位置を調整することなどにより、調整鉄心と固定鉄心との磁気的結合の程度を加減することで、容易に自動遮断電流値を調整可能な電磁開閉器を得ることができるものであって、短絡電流の磁束を調整鉄心に集中させることで調整鉄心の形状に沿った磁束の流れを作ることができ、さらに調整鉄心は磁性体であるため短絡電流の磁束を高効率で利用できるものである。
この構成により、U字形状の調整鉄心が主回路導体に配置された簡潔な構成で操作指令による開閉機能と事故電流による自動遮断機能を両立できると共に、自動遮断電流値を容易に調整可能な電磁開閉器を得ることができる。すなわち、電磁開閉器遠隔開閉機能用の電磁石部の近傍に主回路導体を配置して短絡事故電流が作る磁束を主回路導体の周囲の三方を囲んで適正配置できるU字形状の調整鉄心により高効率に利用することで、構成がシンプルで、かつ操作指令による遠隔開閉機能と事故電流による自動遮断機能を両立できると共に、U字形状の調整鉄心の固定鉄心に対する相対位置を調整することなどにより、調整鉄心と固定鉄心との磁気的結合の程度を加減することで、容易に自動遮断電流値を調整可能な電磁開閉器を得ることができるものであって、短絡電流の磁束を調整鉄心に集中させることで調整鉄心の形状に沿った磁束の流れを作ることができ、さらに調整鉄心は磁性体であるため短絡電流の磁束を高効率で利用できるものである。
次に、実施の形態2に係わる電磁開閉器について図16から図22までに基づき説明する。図16は電磁石部MAの閉極時での正面図である。図17は図16における視点Aからの端面図である。図18は電磁石部MAの閉極時での正面図である。図19は図18における視点Aからの端面図である。図20は短絡電流と荷重の関係を示した線図である。図21は電磁石部MAの閉極時での動作状態を示す正面図である。図22は図20における視点Aからの端面図である。
図16が実施の形態2の電磁開閉器の構造を示したものである。図17が図16の視点A方向から見たものである。実施の形態1の図9と図10と比較して分かるように調整鉄心12と固定鉄心2が重なり合っている領域が小さくなっている。図18は図16と図17に示す実施例以上に調整鉄心12と固定鉄心2が重なり合っている領域が小さくなっている。図19が図18の視点A方向から見たものである。
図20に実施の形態2での短絡電流19と可動鉄心2の電磁力21とばね荷重22の関係を示す。図20に示す通り横軸の短絡電流19が大きくなると実施の形態1と同様に可動鉄心3の電磁力21が低減している。図9(調整鉄心12と固定鉄心2が重なり合っている領域が大きい)や図16(調整鉄心12と固定鉄心2が重なり合っている領域が少ない)、図18(調整鉄心12と固定鉄心2が重なり合っている領域が殆ど無い)のように調整鉄心12と固定鉄心2が重なり合っている領域が変化すると、短絡電流起因の磁束20が固定鉄心2にあたえる影響が変化する。
図9のように調整鉄心12と固定鉄心2が重なり合っている領域が大きい場合は、短絡電流19が流れたときの可動鉄心3の電磁力21aの低減量が大きい。図16のように調整鉄心12と固定鉄心2が重なり合っている領域が小さい場合は、短絡電流19が流れたときの可動鉄心3の電磁力21bの低減量は小さく、図18のように調整鉄心12と固定鉄心2が重なり合っている領域が殆ど無い場合は、短絡電流19が流れたときの可動鉄心3の電磁力21cの低減量は極めて小さくなる。
この構成により、調整鉄心と固定鉄心との磁気的結合の程度を各調整鉄心で変えることで、短絡電流が流れたときの可動鉄心3の電磁力の低下率を多元的な変化で調整することができ、自動遮断電流値を容易に変化させることができる。
次いで実施の形態3に係わる電磁開閉器について図23および図24に基づき説明する。図23は電磁石部MAの閉極時での動作状態を示す正面図である。図24は電磁石部MAの閉極時の動作状態を示す斜視図である。
図23と図24が実施の形態3の電磁開閉器の構造を示したものである。図23が実施の形態3の正面図で、図24が図23の斜視図である。なお、図24の斜視図では操作コイル1を図示していない。操作コイル1の配置は図23の正面図で示している。図23と図24では固定鉄心2の両端の主回路導体10を囲うように調整鉄心12がそれぞれ2個配置された構成となっている。図23と図24の実施例では、片側に調整鉄心12を2個ずつ配置しているが2個に限定するものでは無く2個以上でも問題は無い。遠隔開閉時と自動遮断時の動作原理、すなわち操作コイル起因の磁束10と短絡電流起因の磁束20は実施の形態1と同じであるためここでは説明を省略する。
なお、調整鉄心12と固定鉄心2の重なり合っている領域の面積で可動鉄心3の電磁力21の低減量が決まるため、実施の形態3の方が調整鉄心12の数が実施の形態1や2に比べて多いからといって可動鉄心3の電磁力21の低減量が実施の形態3の方が大きいとは限らない。
この構成により、前記調整鉄心の数を増やすことで、それぞれの調整鉄心で固定鉄心との磁気的結合の程度を変化させ、より細かく自動遮断電流値を変化させることができる。
ここでは実施の形態4に係わる電磁開閉器について図25および図26に基づき説明する。図25は電磁石部MAの閉極時での動作状態を示す正面図である。図26は電磁石部MAの閉極時での動作状態を示す斜視図である。
図25と図26が実施の形態4の電磁開閉器の構造を示したものである。図25が実施の形態4の正面図で、図26が図25の斜視図である。なお、図26の斜視図では操作コイル1を図示していない。操作コイル1の配置は図25の正面図で示している。
実施の形態4において調整鉄心12は可動部である可動鉄心3と重なり合っている領域があるため、可動鉄心3と調整鉄心12との間には必ず空間ギャップが必要になる。可動鉄心3と調整鉄心12が機械的に接触していると開極動作時に可動鉄心3と調整鉄心12の間に摩擦力が発生してしまう開極動作エネルギーの損失となる。可動鉄心3の電磁力21は可動鉄心3と固定鉄心2の間に操作コイル起因の磁束13の磁束が上下方向に通過することにより発生する。
この構成により、調整鉄心により生成される短絡事故電流起因の磁束が可動鉄心に作用することによって、可動鉄心の固定鉄心に対する電磁吸着力の変化を鋭敏にすることができ、事故電流による自動遮断作用をより的確に遂行することができる。
ここでは実施の形態5に係わる電磁開閉器について図27から図32までに基づき説明する。図27は電磁石部MAの閉極時での動作状態を示す正面図である。図28は電磁石部MAの閉極時での動作状態を示す斜視図である。図29は電磁石部MAの閉極時での短絡電流が流れた時の動作状態を示す正面図である。図30は電磁石部MAの閉極時での短絡電流が流れた時の調整鉄心のみの動作状態を示す斜視図である。図31は電磁石部MAの閉極時での短絡電流が流れた時の動作状態を示す正面図である。図32は電磁石部MAの閉極時での短絡電流が流れた時の調整鉄心のみの動作状態を示す斜視図である。
図27と図28が実施の形態5の電磁開閉器の構造を示したものである。図27が実施の形態5の正面図で、図28が図27の斜視図を示す。なお、図28の斜視図では操作コイル1を図示していない。操作コイル1の配置は図27の正面図で示している。
図27と図28に示す通り実施の形態5では調整鉄心12が実施の形態1から実施の形態4のようなU字形状では無い。紙面手前側の固定鉄心2上部に調整鉄心12と重なり合う領域があり、紙面奥側の固定鉄心2下部に調整鉄心12と重なり合う領域がある構成となっている。
遠隔開閉時の操作コイル起因の磁束10は実施の形態1と同じであるためここでは説明を省略する。
図29に主回路導体10に短絡事故電流による短絡電流19が流れたときの操作コイル起因の磁束13と短絡電流起因の磁束20を示す。点線の矢印が操作コイル起因の磁束13で実線の矢印が短絡電流起因の磁束20を示している。図30が調整鉄心12のみを抽出したもので短絡電流起因の磁束20のみを示している。
固定鉄心2の紙面右側に配置している調整鉄心12Rで短絡電流起因の磁束20の流れを説明する。紙面手前側の固定鉄心2上部の調整鉄心12Rにおける脚部12Raには固定鉄心2から紙面手前向きの磁束が流れ、紙面右方向、紙面下方向そして紙面奥方向になり、脚部12Rbで固定鉄心2と磁気的に結合され固定鉄心2へ磁束20が流通する。固定鉄心2から紙面奥側では脚部12Rbにおける紙面左方向から紙面手前方向に磁束が流れ、最後に固定鉄心2を紙面上方向に通過する。ここで、固定鉄心2に流れる操作コイル起因の磁束13と短絡電流起因の磁束20は同じ方向の磁束の向きとなる。
また、実施の形態4のように調整鉄心12の一部が可動鉄心3と固定鉄心2と重なり合ってもよい。実施の形態5においても電流の向き(極性)を問わずどのような電流の向きでもよく実施の形態1の図12や図14の短絡電流の向きの場合でも同様の効果が得られる。電流の向き(極性)を問わずということは、直流や交流でも何にでも適用可能である。
第1の主回路導体部材10Lの平行延在部10Laと第2の主回路導体部材10Rの平行延在部10Raとは調整鉄心12L,12Rの脚部12c,12dの間をそれぞれ上下に貫通して配設されるものであり、前記可動鉄心3の作動方向に延在する前記主回路導体10R,10Lの回路流通電流により励磁される前記調整鉄心12における磁路の一端部12cと他端部12dとを前記主回路導体10の延在方向における異なる位置で前記固定鉄心2の磁路と磁気的に結合するように、前記固定鉄心2と重なり合う前記調整鉄心12の片側を固定鉄心2の上部に、もう一方を固定鉄心2の下部に重ねるようにしたものである。
この構成により、調整鉄心12L,12Rによる短絡電流起因の磁束20を固定鉄心2の磁路で操作コイル起因の磁束13と平行方向に重畳して流通させることができ、磁束の重畳効果を高めることができる。
すなわち、固定鉄心の下部から上部にかけて磁束の流通方向で磁束を重畳し磁気飽和させるため、電磁力の低減効果が高くなるものである。
Claims (7)
- 操作コイルと、前記操作コイルに流れる電流により励磁され磁場を形成する固定鉄心と、前記固定鉄心が形成する前記磁場に応じて作動する可動鉄心と、外部に対する電流経路を構成する主回路導体と、前記可動鉄心に応動し前記主回路導体の電流経路を開閉する接点部と、前記固定鉄心が形成する前記磁場に前記主回路導体に流れる回路電流によって形成される磁場を重畳させるために前記固定鉄心と磁気的に結合され前記主回路導体に流通される前記回路電流により励磁されて前記回路電流による磁束を前記固定鉄心に流通させる磁性体からなる調整鉄心とを備え、前記操作コイルにより形成される前記固定鉄心の前記磁場によって前記可動鉄心を解放力に抗して前記固定鉄心に吸着し前記接点部を閉成状態に保持するとともに、前記主回路導体に流れる事故電流による磁束を前記操作コイルにより形成される前記固定鉄心の前記磁場に直交させることによって前記固定鉄心における磁路の少なくとも一部を磁気的に飽和させ前記可動鉄心を前記解放力によって作動させることにより前記接点部を開放状態とすることを特徴とする電磁開閉器。
- 前記主回路導体を前記可動鉄心の作動方向と平行して延在する部分を有する第1の主回路導体部材および第2の主回路導体部材で構成し、前記第1の主回路導体部材と前記第2の主回路導体部材との間に前記固定鉄心と前記可動鉄心とを配置するとともに、前記第1の主回路導体部材と前記第2の主回路導体部材との間の電流経路を前記接点部により開閉するものであって、前記調整鉄心として、前記第1の主回路導体部材に流れる回路電流により励磁される第1の調整鉄心と、前記第2の主回路導体部材に流れる回路電流により励磁される第2の調整鉄心とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の電磁開閉器。
- 前記調整鉄心をU字形状として構成し、前記U字形状の調整鉄心における開口部に前記固定鉄心を構成する磁路の一部が配置されるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁開閉器。
- 前記調整鉄心として複数個の調整鉄心を設け、複数個の前記調整鉄心におけるそれぞれの前記固定鉄心との相対位置を、他の前記調整鉄心と異ならせることにより、それぞれの前記調整鉄心で前記固定鉄心との磁気的結合の程度を調整できるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の電磁開閉器。
- 前記調整鉄心が前記主回路導体の延在方向に複数個配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の電磁開閉器。
- 前記調整鉄心が前記可動鉄心と前記固定鉄心との両方に対し磁気的に結合されていることを特徴とする請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の電磁開閉器。
- 前記主回路導体により励磁される前記調整鉄心における磁路の一端部を前記固定鉄心の磁路と所定位置で磁気的に結合するとともに、前記調整鉄心における磁路の他端部を前記固定鉄心の磁路を流通する前記操作コイルによる磁束の流通方向における前記所定位置と異なる位置で前記固定鉄心の磁路と磁気的に結合することを特徴とする請求項1から請求項6までの何れか1項に記載の電磁開閉器。
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