JP6695169B2 - 踏切障害物検知装置のフェールセーフ方法 - Google Patents

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Description

この発明は、踏切道に存在する自動車等の障害物を検知する踏切障害物検知装置のフェールセーフ方法に関し、特に装置に何らかの異常が発生した場合でも装置全体を安全側に動作させるフェールセーフ性を実現する技術に係るものである。
このような踏切障害物検知装置としては、これまで各種の方式が開発され、実用化されている。その主なものとしては、発光ダイオード(LED)やレーザダイオード(LD)が発する近赤外領域の光線を投受光器間で踏切道内に張り巡らし、自動車等の障害物によりこの光線が一定時間遮断されたことを検知する光電式や、踏切道の舗装内にループ状の電線(コイル)を埋め込んで発振回路の一部とし、そこへ自動車等の金属物が接近することによりインダクタンスが変化することを捉えて障害物を検知するループコイル式などがある。
また、この他にも、出願人が先に提案した特開2014−863に記載したようなものがある(特許文献1)。この特許文献1に記載の踏切障害物検知装置は、概ね特許請求の範囲に記載されているような内容からなるものである。要約すると、汎用性及び量産性の高い2台の物体検知センサと、この2台の物体検知センサから得られる障害物の有無の情報等を照合することによりフェールセーフ性を確保するとともに、障害物の有無を判定するフェールセーフな照合機構と、基準標とを備え、2台の物体検知センサ及び照合機構には、それぞれGPSアンテナと同受信機が取り付けられ、2台の物体検知センサは、踏切道上の物体(人や自動車など)の有無の情報とともに、GPSから受信した時刻情報をも照合機構へ送信し、照合機構は、自らがGPSから受信した時刻と、2台の物体検知センサから受信した時刻が一致していることを照合するとともに、これらの時刻情報に基づき、同期処理の同期をとり、これにより、一層フェールセーフ性を高めるものである(請求項1,2)。
また、物体検知センサが検知する検知エリアに少なくとも一箇所に基準標が設置され、各物体検知センサから見た設置位置(座標値)や設置角度、及び基準標からの反射レベルが、予め照合機構に物体検知センサ毎の初期値として記憶され、照合機構は、各物体検知センサから受信した基準標の座標位置及び反射レベルを、初期値と比較し、それぞれが許容値内にあるかを照合し、これにより、更にフェールセーフ性を高めるものである(請求項3,4)。
特開2014−863号公報
ところで、前記特許文献1に記載の踏切障害物検知装置は、対象の検知エリアが狭く、物体検知センサの検知性能上は、1台の物体検知センサで検知できる場合においても、障害物の有無を照合する必要があるために、2台の物体検知センサが必須となる。稼働性を上げるため、また、価格、保全費用を低減するためには、1台の物体検知センサでフェールセーフを実現することが望まれる。
また、物体検知センサにGPSのアンテナと受信機を取り付け、受信したGPSの情報から時刻情報を抽出し、照合機構に送信することは、他の多くの装置でも広く行われていることではあるが、汎用性及び量産性の高い物体検知センサを改修、手を入れることには変わりがなく、日進月歩の技術で、モデルチェンジのスピードが速い物体検知センサ毎に、改修することは負担となる。したがって、汎用性及び量産性の高い物体検知センサに、一切、手を入れることなく、そのまま使用できることが望まれる。
さらに、基準標に関していえば、照合機構は、各物体検知センサから受信した反射レベルを、初期値と比較し、それぞれが許容値内にあることを照合するが、濃霧や降雨・降雪により、許容値を超える場合には、システム異常と判定しシステム停止となる。したがって、濃霧や降雨・降雪、及び初期値を設定するときの天候などの周囲環境の影響を受けない方式が望まれる。また、線検知方式や面(2次元)検知方式の場合には、レーザ光の、レールの上面(踏頂面)からの高さは標準745mm程度である。この高さでは、踏切道を通行する人や自動車、及び踏切道に到達し通過する列車がレーザ光を遮ることになる。したがって、物体検知センサと基準標の設置位置関係によっては、基準標が見えない状態になり、システム異常と判定しシステム停止となるので、物体検知センサと基準標の設置位置関係についての制約があり、工夫が必要となる。
前記のような従来の課題に鑑み、この発明は、次のような点に解決すべき課題をもったフェールセーフ方法を実現するものである。
(1)2台の物体検知センサを必須としない。
(2)汎用の物体検知センサには、一切、手を加えない。従って、物体検知センサが変わっても、何らの改修をせずに対応できる。
(3)物体検知センサと基準標の設置位置を特定できる。
(4)基準標からの反射レベルの照合に関して、周囲環境に影響を受けない。
すなわち、この発明は、前記の課題(1)〜(4)を解決し、汎用性のある1台の物体検知センサと新規な基準標を用いて、フェールセーフ性を実現することのできる踏切障害物検知装置のフェールセーフ方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、踏切道に存在する障害物を検知する踏切障害物検知装置のシステム全体としてのフェールセーフ性を実現する方法であって、前記踏切道における物体の有無や位置を投受光により検知するセンシング機能を有する1台の物体検知センサと、前記物体検知センサから送信される物体の有無、位置、及び図示しないが別途の踏切制御装置から入力する踏切警報の有無等の情報を総合判断し、該物体が障害物か否かを判定する論理を有する障害物検知論理部と、前記物体検知センサの検知エリア内に少なくとも1ヶ所設置された基準標と、を有し、前記障害物検知論理部は、前記基準標の反射率や発光量の大小(強弱)の変化を制御する一方、前記物体検知センサから受信する基準標からの反射レベルが、この大小(強弱)の変化制御に応じた該センサからの反射レベルの反射光が帰還するか否かを照合し、照合がNGの場合にシステム異常と判断し障害物が存在する状態の出力をして安全側に遷移することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、障害物検知論理部は、反射率や発光量を大(強)に制御したとき、又は小(弱)に制御したときの、それぞれ物体検知センサから受信した基準標からの反射レベルと、それぞれ過去N回の移動平均値とを比較し、それぞれ許容値内にないときには、システム異常と判断し障害物が存在する状態の出力をして安全側に遷移することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1において、障害物検知論理部は、踏切障害物検知装置を新設し運用開始時に、反射率や発光量を大(強)に制御したときに物体検知センサから受信した基準標からの反射レベルの過去N回の移動平均値と、小(弱)に制御したときの基準標からの反射レベルの過去N回の移動平均値との差を初期値として記憶し、同じく運用時の大小(強弱)制御時の反射レベルの差と初期値として記憶した差とを比較し、許容値内にないときには、システム異常と判断し障害物が存在する状態の出力をして安全側に遷移することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、基準標は、障害物検知論理部を設置した鉄道線路の反対側の線路の外側で、踏切道近くの位置に線路に並行し、その反射面が物体検知センサと対向するように設けられ、踏切警報が開始され列車が踏切道に到来するまでの間、反射レベルの大(強)小(弱)の変化制御による照合を行うことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかにおいて、障害物検知論理部の設置位置の反対側の線路の外側で、踏切道を斜めに横断する位置で、反射面を物体検知センサと対向する位置に第2の基準標を設け、踏切警報が開始され、踏切遮断機が降下し、踏切道を通行する人や自動車がなくなる時機から、列車が踏切道に到来するまでの時機までの間、大(強)小(弱)の変化制御による照合を行う多重系構成にすることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5において、第2の基準標は、一定の反射率をもち、基準標の位置(座標)のズレのみを照合する補助的な役割をもった反射材であることを特徴とする。
この発明は、前記のようであって、請求項1に記載の発明によれば、踏切道における物体の有無や位置を投受光により検知するセンシング機能を有する1台の物体検知センサと、前記物体検知センサから送信される物体の有無、位置、及び図示しないが別途の踏切制御装置から入力する踏切警報の有無等の情報を総合判断し、該物体が障害物か否かを判定する論理を有する障害物検知論理部と、前記物体検知センサの検知エリア内に少なくとも1ヶ所設置された基準標と、を有し、前記障害物検知論理部は、前記基準標の反射率や発光量の大小(強弱)の変化を制御する一方、前記物体検知センサから受信する基準標からの反射レベルが、この大小(強弱)の変化制御に応じた該センサからの反射レベルの反射光が帰還するか否かを照合し、照合がNGの場合にシステム異常と判断し障害物が存在する状態の出力をして安全側に遷移するので、汎用性のある1台の物体検知センサと基準標を用いて、フェールセーフ性を実現することができる。しかも、汎用の物体検知センサには、一切、手を加えず(何らの改修をせず)に、基準標のみで対応することができるという効果がある。
請求項2に記載の発明によれば、障害物検知論理部は、反射率や発光量を大(強)に制御したとき、又は小(弱)に制御したときの、それぞれ物体検知センサから受信した基準標からの反射レベルと、それぞれ過去N回の移動平均値とを比較し、それぞれ許容値内にないときには、システム異常と判断し障害物が存在する状態の出力をして安全側に遷移するので、その都度、その時点の移動平均値と比較することにより、何等かの原因により突出した値を排除できることと、徐々に変化する環境変化に追従した判定ができるメリットがある。
請求項3に記載の発明によれば、障害物検知論理部は、踏切障害物検知装置を新設し運用開始時に、反射率や発光量を大(強)に制御したときに物体検知センサから受信した基準標からの反射レベルの過去N回の移動平均値と、小(弱)に制御したときの基準標からの反射レベルの過去N回の移動平均値との差を初期値として記憶し、同じく運用時の大小(強弱)制御時の反射レベルの差と初期値として記憶した差とを比較し、許容値内にないときには、システム異常と判断し障害物が存在する状態の出力をして安全側に遷移するので、大制御時、小制御時の反射レベルは、それぞれ、濃霧などの周囲環境により変化するが、大小の差(幅)は、環境変化があっても一定であり、健全性照合の閾値として、大小(強弱)の差を採用することにより、周囲環境の影響を受けないものとすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、基準標は、障害物検知論理部を設置した鉄道線路の反対側の線路の外側で、踏切道近くの位置に線路に並行し、その反射面が物体検知センサと対向するように設けられ、この設置位置は障害物検知論理部と物体検知センサの間の投受光の道筋が踏切道から外れているために、踏切道を通行する人や自動車の影響を受けずにシステムの健全性(フェールセーフ性)を判定することができる。また、反射レベルの大(強)小(弱)の変化制御による照合を行う時機を制限する、すなわち踏切警報が開始され列車が踏切道に到来するまでの間に変化制御による照合を行う、逆に列車が踏切道に到来した以降は変化制御による照合を行わないことにより列車の影響を受けないという効果がある。
請求項5に記載の発明によれば、障害物検知論理部の設置位置の反対側の線路の外側で、踏切道を斜めに横断する位置で、反射面を物体検知センサと対向する位置に第2の基準標を設け、この設置位置は障害物検知論理部と物体検知センサの間の投受光の道筋が踏切道上を斜めに横断し、踏切道を通行する人や自動車の影響を受けるので、反射レベルの大(強)小(弱)の変化制御による照合を行う時機を制限する、すなわち踏切警報が開始され、踏切遮断機が降下し、踏切道を通行する人や自動車がなくなる時機から、列車が踏切道に到来するまでの時機までの間に、大(強)小(弱)の変化制御による照合を行うことにより、踏切道を通行する人や自動車及び列車の影響を受けずに、この照合の期間は、第1の基準標と合わせて2重で照合することになるので、フェールセーフ性をより確実なものにすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、第2の基準標の役割は補助的なものであるので、反射率あるいは投光量を大小あるいは強弱の変化制御に応じた該センサからの反射レベルの反射光が帰還するか否かを照合する機能を取り止め、基準標の位置(座標)を照合する機能に限定することにすると、一定の反射率をもった反射板でよく、変化制御を行うための制御ケーブルの敷設を省略することが可能であり、導入コスト、保全コストの低減を図ることができる。
この発明の一実施の形態に係る踏切障害物検知装置の構成と配置を示す概略図である。 同上の踏切障害物検知装置を構成する各部の機能ブロック図である。 スキャニングのサイクルの制御パターン表である。 第1の基準標の照合期間を説明する図面である。 第2の基準標の照合期間を説明する図面である。 基準標からの反射レベルの追従性の照合についてのフローチャートである。 同上のON制御処理フローチャートである。 同上のOFF制御処理フローチャートである。 基準標に対する変化制御に応じた反射レベルのレベル差の初期値との照合についてのフローチャートである。
この発明の実施の形態に係る踏切障害物検知装置では、踏切道内に取り残された障害物を検知するための手段として、物体のセンシング機能を有する物体検知センサを1台使用する。この物体検知センサとしては、例えば自動車産業において衝突防止や道路横断者検知などの用途で実用化されている物体検知センサ、あるいは不法侵入者を検知する防犯用の物体検知センサを用いることができる。
一方、踏切障害物検知装置としては、物体検知センサが検知した物体が踏切道内に取り残された障害物か否かを最終的に判定する(踏切障害物検知装置としての本来機能・論理である)ためと、この発明においては踏切障害物検知装置としてのフェールセーフ性を実現するために、物体検知センサとは独立した制御手段として障害物検知論理部が設けられ、この障害物検知論理部は、フェールセーフ性のマイコンにより構成される。フェールセーフ性のマイコンの詳細な説明は、この発明の主題ではないので省略するが、概要を述べると、自己診断機能を有し異常を検知した場合には当該システムを安全側、踏切障害物検知装置においては、「障害物あり」の状態に遷移し、図示しないが別途の特殊信号発光機に停止信号を現示し、踏切道に接近してくる列車を停止させる。同様に、ノンフェールセーフな物体検知センサを含めた踏切障害物検知装置全体としてのフェールセーフ性を実現するために、この発明の論理(勿論、バクがないとの前提)により異常を確実に検知し、この異常を検知した場合においても確実に「障害物あり」の状態に遷移するものである。障害物検知論理部の機能は、物体検知センサから送信される物体の有無、位置、及び図示しないが別途の踏切制御装置から入力する踏切警報の有無等の情報を総合判断し該物体が障害物か否かを判定し、「障害物あり」を出力する障害物判定論理部と、踏切障害物検知装置全体としてのフェールセーフ性を実現するフェールセーフ判定論理部より構成される。
以下、図面を参照しながら、踏切障害物検知装置に係る具体的な構成について説明する。
図1において、1は踏切障害物検知装置であり、この踏切障害物検知装置1は、踏切道上に存在する物体(人や自動車)を検知する物体検知センサ2と、これら物体検知センサ2とケーブルで接続され、該センサから送信される情報等を総合し、障害物であるのか否かの判定を行う踏切障害物検知装置としての本来機能・論理と、物体検知センサを含めた踏切障害物検知装置全体としてのフェールセーフ性を実現するための機能・論理とを有する障害物検知論理部3と、線路を挟んで踏切道の脇に設置した第1の基準標5及び第2の基準標6と、を有している。7は障害物検知論理部3と基準標5とを接続しているケーブルである。
物体検知センサ2は、2次元レーザレーダからなり、主にその前方における物体(基準標も含む)の有無をスキャニングして検知する機能を有している。スキャニングエリアは図1に示す通りであり、同図で斜線部が障害物検知エリアとなる。スキャニングに際して、センサ2からは線路のレール上面から標準的に高さ745mmの位置で、レーザ光を25m以上、平面上の150〜180度の角度に、150〜250msの周期でスキャンニング投光する。そして障害物検知エリアに存在する物体からの反射光を受光し、当該物体の位置(センサから見た座標)、反射レベル(強度)を、障害物検知論理部3に送信する。すなわち、物体検知センサ2は、図示省略しているが、物体検知のためのレーザ光を発光してその反射光を受光するセンサ部と、このセンサ部が受光した反射光の周波数やレベル(強度)の変化などを解析して、センサ2の前方に物体が存在しているか否かを判別するマイクロコンピュータなどの処理部と、を有している。
障害物検知論理部3は、図2に示すようにフェールセーフ性のマイコンにより構成され、次の2つの機能(論理)を有する。1つの機能は障害物判定論理部10、もうひとつの機能はフェールセーフ判定論理部11である。
障害物判定論理部10は下記(1)〜(3)の全ての要件を満たした場合には、論理的に「障害物あり」の状態に遷移し、この結果により、図示しない特殊信号発光機に停止信号を現示し、踏切道に接近してくる列車を停止させる。
(1)スキャンニングのサイクル毎に、物体検知センサ2から受信した物体の位置(座標)から、当該物体が踏切道上の検知エリア内に存在するものか否を判断し、その結果、踏切道上に存在すること。
(2)検知した物体が踏切道上に所定の時間以上、滞留しているものであるか否を判断し、その結果、滞留するものであること。
(3)踏切警報が行われていること。
なお、障害物判定論理部10における障害物判定の論理については公知の技術であることと、この発明の主題ではないために、ここでの詳細説明は省略する。
フェールセーフ判定論理部11は、次の論理により、ノンフェールセーフな物体検知センサ2を含め、システム全体として、踏切障害物検知装置1のフェールセーフ性を確保する。
<初期値の設定、記憶>
フェールセーフ判定論理部11は、踏切障害物検知装置1を設置した運用開始時、あるいは運用後に「初期値設定」の入力があれば、基準標5,6の位置(座標)情報、変化制御に伴う反射レベルの差SDの値を初期値として記憶するが、この初期値の設定は次のようにして行う。まずON制御時の反射レベルの移動平均SHaveを求め、それと同時に基準標5,6の位置(座標)の平均値HSPを求める。次にOFF制御時の反射レベルの移動平均SLaveを求め、それと同時に基準標5,6の位置(座標)の平均値LSPを求める。そしてON制御時とOFF制御時の反射レベルの差SD(Have−Lave)を求め、その差SDをレベル差の初期値として不揮発性メモリに記憶するとともに、基準標5,6の位置(座標)に関して、HSPとLSPの平均を求め、基準標5,6の位置(座標)の初期値SPとして不揮発性メモリに記憶する。
<基準標の反射率、あるいは基準標の発光量をランダムに変化制御>
基準標5,6の反射率、あるいは基準標の発光量をランダムに変化制御について説明する。基準標5,6の材質を、例えば液晶として構成した場合には、フェールセーフ判定論理部11から液晶に印加する電圧を、ランダムにON/OFF(大/小)制御することにより反射率を変化させる。また、基準標5,6の材質を物体検知センサ2からのレーザ光と同じ波長を発光する発光体(例えば、近赤外線ヒータ)として構成した場合には、フェールセーフ判定論理部11から発光体の電源をランダムにON/OFF(大/小)制御することにより発光量を変化させる。そしてスキャンニングのどのサイクル時に、ON制御/OFF制御するかを決めた「制御パターン表」を予め用意しておく。制御のパターン表は、例えば図3に示したようなものである。
例に示した制御パターン表においては、スキャニングのサイクNo.1〜20までを繰り返す。サイクルNo.毎にON/OFF(大小)の制御を決めている。No.1〜20までの間にON、OFFの時機はランダムであるが、数は同じ回数を割り与える。
そしてON制御時に反射レベルが、ON制御時の直近の移動平均値Haveに対して、その許容範囲を例えば±2とすると、±2以内ならON制御に追従しているものと判断し、その値を採用して新たな移動平均を求める対象とする。±2を超える場合はNGとして破棄し、移動平均算出には使用しない。また、OFF制御時に反射レベルが、OFF制御時の直近の移動平均値も同じくLave±2なら、OFF制御に追従しているものと判断し、その値を採用して新たな移動平均を求める対象とする。±2を超える場合はNGとして破棄し、移動平均算出には使用しない。
<反射レベルの移動平均の算出>
反射レベルの移動平均の算出について説明する。フェールセーフ判定論理部11は、スキャンニングのサイクル毎に、ON制御した直近のN回(例えば3)のサイクル時の反射レベルHの移動平均Haveを求めて記憶する。今回受信したON制御時の反射レベルが、この時点の移動平均値Haveと比べ、許容範囲内であれば、この反射レベルを採用し、これを対象として新たに移動平均を求め、これを移動平均値Haveとする。反射レベルが許容範囲外であれば、この値を破棄する。
また、スキャンニングのサイクル毎に、OFF制御した直近のN回のスキャンニング時の反射レベルの移動平均Laveを求めて記憶する。今回受信したOFF制御時の反射レベルが、この時点の移動平均値Laveと比べ、許容範囲内であれば、この反射レベルを採用し、これを対象として新たに移動平均を求め、これを移動平均値Laveとする。反射レベルが許容範囲外であれば、この値を破棄する。
<ランダムな変化制御に伴う反射レベルの差>
ランダムな変化制御に伴う反射レベルの差について説明する。フェールセーフ判定論理部11から基準標5,6をON(大(強))に制御したときの基準標5,6から物体検知センサ2への反射レベルHは、OFF(小(弱))制御したときの反射レベルLより大きい。濃霧などの周囲環境により、H、Lはそれぞれ変化するが、そのときどきのHとLの差Dは一定である。
<踏切警報開始経過時間の算出>
踏切警報開始経過時間の算出について説明する。踏切警報が開始してからの時間を計数し、予め指定された時間が経過したことを監視する。すなわち、遮断完了は、遮断機が降下し、道路通行が遮断される時機で、警報開始後、約15〜20秒の時間で、踏切毎に指定する。列車到達は、列車が踏切道に到来する時機で、警報開始後、約30〜40秒の時間で、踏切毎に指定する。基準標5の場合、照合期間の判断は、図4に示すように警報開始後、列車が踏切道に到達する時間(約30〜40秒指定する)が経過したか否かで行う。また、基準標6の場合、照合期間の判断は、図5に示すように警報開始後、遮断完了する時間(約15〜20秒指定する)が経過したか否かで行い、さらに経過したときは警報開始後、列車が踏切道に到達する時間(約30〜40秒指定する)が経過したか否かで行う。
基準標5,6は、物体検知センサ2のセンサ部から発光されたレーザ光を反射する、いわゆる反射板としての機能を有し、センサ2では、その反射光のレベル(強度)の減衰などを確認することができる。基準標5,6は、いずれも縦横500mm、厚さ数センチ程度の板状の反射体で、図1に示すように、基準標5はセンサ2に対して線路を挟んでその外側の踏切道脇に配置され、基準標6はセンサ2に対して線路を挟んでその外側の踏切道脇であって基準標5とは踏切道を挟んで反対側の位置に斜め配置され、基準標5,6の中心の高さがレール上面から745mm、反射面がセンサ2に対向するように設置する。
基準標5,6は、フェールセーフ判定論理部11の変化制御に応じた該センサからの反射レベルの反射光が帰還するか否かを照合することにより、フェールセーフ性を実現することを目的として、反射率は一定でなく、フェールセーフ判定論理部11からの変化制御により、例えば材質を液晶として構成した場合にはフェールセーフ判定論理部11から液晶に印加する電圧を、ランダムにON/OFFすることにより反射率を変化させ、センサ2からのレーザ光と同じ波長を発光する発光体(例えば、近赤外線ヒータ)として構成した場合には障害物検知論理部3から、この発光体の電源をランダムにON/OFFすることにより発光量を変化させるようになっている。このランダムON/OFFにより発光量を変化させる制御は雪の付着防止として有効である。
また、基準標5,6は、物体検知センサ2の設置位置や設置角度などが正常であることを確認する手段としても用いられ、前述の照合機能とあわせフェールセーフ性を実現する。すなわち、基準標5,6は、検知エリアにおける位置情報の基準点としても機能し、この基準点の検知エリアにおける座標情報が障害物検知論理部3に初期値として予め記憶される。そしてこの初期値と、物体検知センサ2が逐次取得した基準標5,6の座標値との差を障害物検知論理部3において算出することにより、物体検知センサ2の設置位置や設置角度が何らかの原因でズレたりしていないかを確認することができる。基準標6は、基準標5とは違い、補助的なものであるので、反射率あるいは投光量を大小あるいは強弱の変化制御に応じた該センサからの反射レベルの反射光が帰還するか否かを照合する機能を取り止め、基準標の位置(座標)を照合する機能に限定することにすることも可能であり、この場合には、一定の反射率をもった反射板でよく、変化制御を行うための制御ケーブルの敷設を省略することが可能であり、導入コスト、保全コストの低減を図ることができる。
基準標5,6の使い分けとしては、下りあるいは上り線路を走行する列車が踏切道に到達する直前(警報開始から30〜40秒後で、踏切毎に指定される)までの照合を基準標5で行い、遮断完了(15〜20秒後で、踏切毎に指定される)から、同列車が踏切道に到達する直前までの照合を基準標6をも加えて2重で行う。照合の論理は同じである。
<フェールセーフ判定の詳細>
フェールセーフ判定論理部11では、スキャンニングのサイクル毎に、物体検知センサ2から得られる基準標5,6に関する、ON/OFF(大小(強弱))制御に応じてレーザ光の反射レベルが大小(強弱)変化に追従性しているか否かの照合、あるいはON/OFF制御に伴う反射レベルの差Dが初期値と一致しているか否かの照合、及び基準標の位置(座標)が初期値と一致しているか否かの照合、と3つの照合を行う。以下、障害物検知論理部3のフェールセーフ判定論理部11による照合処理について、図6〜9のフローチャートに基づき説明する。
(1)基準標からの反射レベルの追従性の照合
図6に示すように、まず図3に示した制御パターン表からサイクル数N(N=1〜20を循環する)を抽出する(ステップ01)。この場合、現時点をNサイクルとする。次に抽出したサイクル数Nが照合期間中か否かを照合する(ステップ02)。そして抽出したサイクル数Nが照合期間中であれば、当該NサイクルはON制御期間か否かを照合する(ステップ03)。ON制御期間であればON制御処理を行う(ステップ04)。ON制御処理を行った後は、サイクル数を+1更新(N+1サイクル)とする(ステップ05)。更新した後はステップ01に戻り、以後も同じ処理を繰り返す。ステップ02で抽出したサイクル数Nが照合期間中でなければ処理をスキップして次のサイクルのステップ05へ進む。また、ステップ03でON制御期間でなければOFF制御処理を行う(ステップ06)。そしてOFF制御処理後、ステップ05へ進む。
前記のON制御処理は、図7に示すフローに従い行う。すなわち、フェールセーフ判定論理部11が基準標5,6をON(大)制御し、その時点の反射レベルが、その時点のON(大)制御における移動平均Haveの許容範囲内であるか否かを照合する(ステップ01,02)。反射レベルが許容範囲内であれば、ON制御時のレベル照合結果を登録するメモリにOKと上書きするとともに、最新の状態として登録、更新する(ステップ03)。そしてこの反射レベルを採用し、移動平均Haveを更新する(ステップ04)。その後、基準標5,6の位置(座標)が初期値の許容範囲内か否かを照合する(ステップ05)。基準標5,6の位置(座標)が初期値の許容範囲内であればON制御時の位置照合結果を登録するメモリにOKと上書きするとともに、システム正常(ON制御時のレベル及び位置(座標)の両方に合格した)と判断して終了する(ステップ06,07)。
ステップ02において反射レベルが許容範囲内でなければ、ON制御時のレベル照合結果を登録するメモリにNGと上書きするとともに、最新の状態として登録、更新する(ステップ08)。そして次にOFF制御のレベル照合結果を登録するメモリにNGが登録されているか否かを照合する(ステップ09)。NGが登録されていればシステム異常(OFF制御時及びON制御時の両方のサイクルにおいて追従性の照合NGのため)と判断して終了する(ステップ10)。ステップ09においてNGが登録されていなければシステムの健全性の判断を保留し、これ以降のサイクルに委ねる。さらにステップ05において基準標5,6の位置(座標)が初期値の許容範囲内でなければON制御時の位置照合結果を登録するメモリにNGと上書きする(ステップ11)。そして次にOFF制御時の位置照合結果を登録するメモリにNGが登録されているか否かを照合する(ステップ12)。NGが登録されていればシステム異常と判断する(ステップ13)。NGが登録されていなければシステムの健全性の判断を保留し、これ以降のサイクルに委ねる。
前記のOFF制御処理は、ON制御処理に準じ、図8に示すフローに従い行う。すなわち、フェールセーフ判定論理部11が基準標5,6をOFF(小)制御し、その時点の反射レベルが、その時点のOFF(小)制御における移動平均Laveの許容範囲内であるか否かを照合する(ステップ01,02)。反射レベルが許容範囲内であればOFF制御時のレベル照合結果を登録するメモリにOKと上書きするとともに、最新の状態として登録、更新する(ステップ03)。そしてこの反射レベルを採用し、移動平均Laveを更新する(ステップ04)。その後、基準標5,6の位置(座標)が初期値の許容範囲内か否かを照合する(ステップ05)。基準標5,6の位置(座標)が初期値の許容範囲内であればOFF制御時の位置照合結果を登録するメモリにOKと上書きするとともに、システム正常と判断して終了する(ステップ06,07)。
ステップ02において反射レベルが許容範囲内でなければOFF制御時のレベル照合結果を登録するメモリにNGと上書きするとともに、最新の状態として登録、更新する(ステップ08)。そして次にON制御のレベル照合結果を登録するメモリにNGが登録されているか否かを照合する(ステップ09)。NGが登録されていればシステム異常と判断して終了する(ステップ10)。ステップ09においてNGが登録されていなければシステムの健全性の判断を保留し、これ以降のサイクルに委ねる。さらにステップ05において基準標5,6の位置(座標)が初期値の許容範囲内でなければOFF制御時の位置照合結果を登録するメモリにNGと上書きする(ステップ11)。そして次にON制御時の位置照合結果を登録するメモリにNGが登録されているか否かを照合する(ステップ12)。NGが登録されていればシステム異常と判断する(ステップ13)。NGが登録されていなければシステムの健全性の判断を保留し、これ以降のサイクルに委ねる。
前記のようにしてON制御時、及びOFF制御時とも、照合NGの場合には、システム異常と判断する。また、一方がNGの場合には、次のサイクルにおいて、NGとなったONあるいはOFF制御時に連続してNGの場合には、システム異常と判断する。この追従性の照合の場合には、移動平均値と比較することにより、何等かの原因により突出した値を排除できることと、徐々に変化する環境変化に追従した判定ができるメリットがある。
(2)基準標に対する変化制御に応じた反射レベルのレベル差の初期値との照合
図9に示すように、制御パターン表からサイクル数N(N=1〜20を循環する)を抽出する(ステップ01)。そして抽出したサイクル数Nが照合期間中か否かを照合する(ステップ02)。サイクル数Nが照合期間中であれば、次に当該NサイクルはON(大)制御期間か否かを照合する(ステップ03)。Nサイクルが制御期間中であれば基準標5,6をON(大)制御する(ステップ04)。そしてON制御時の反射レベルHを登録メモリに、このレベルHを上書きするとともに、最新の状態として登録、更新する(ステップ05)。次にON制御時の反射レベルHと直近のOFF制御時に登録した反射レベルLとの差(D=H−L)を求める(ステップ06)。そしてこの差Dがレベル差の初期値SDの許容範囲内か否かを照合する(ステップ07)。差Dが許容範囲内であればレベル差の照合結果を登録するメモリにOKと上書きするとともに、最新の状態として登録、更新する。そしてレベル差の照合に合格したと判断する(ステップ08,09)。次に基準標5,6の位置(座標)が初期値(SP)の許容範囲内か否かを照合する(ステップ10)。基準標5,6の位置(座標)が許容範囲内であれば位置照合結果を登録するメモリにOKと上書きするとともに、最新の状態として登録、更新する。そしてシステム正常と判断する。(ステップ11,12)。そしてサイクル数を+1更新して、(N+1)サイクルとする(ステップ13)。
ステップ02においてサイクル数Nが照合期間内でなければそれ以降の処理をスキップして次のサイクルへ進む。ステップ03においてサイクル数NがON(大)制御期間内でなければ基準標5,6をOFF(小)制御する(ステップ14)。そしてOFF制御時の反射レベルLを登録するメモリにこのLを上書きするとともに、最新の状態として登録、更新して(ステップ15)、ステップ06へ進む。ステップ07において差Dが許容範囲内でなければレベル差の照合結果を登録するメモリにNGが登録されているか否かを照合する(ステップ16)。NGが登録されていればシステム異常(2回連続してレベル差の照合に不合格のため)と判断して終了する(ステップ17)。NGが登録されていなければシステムの健全性の判断を保留し、それ以降の処理をスキップして次のサイクルへ進む。さらに、ステップ10において基準標5,6の位置(座標)が初期値(SP)の許容範囲内でなければステップ18へ進み、位置照合結果を登録するメモリにNGが登録されているかを照合する(ステップ18)。NGが登録されていればシステム異常(2回連続して位置の照合に不合格のため)と判断する(ステップ19)。NGが登録されていなければシステムの健全性の判断を保留し、それ以降の処理をスキップして次のサイクルへ進む。そしてシステムの健全性の判断を保留し、これ以降のサイクルに委ねる。前記のようにしてレベル差の照合がNGの場合、それ以前の直近のサイクルにおいても照合NGの場合に、システム異常と判断する。
前記のようにしてON制御時の反射レベルHとOFF制御時の反射レベルLとの差Dを初期値SDと比較し、許容範囲外の場合にシステム異常と判断し、照合NGが、2回連続した場合にシステム異常と判断する。ON(大)制御時、OFF(小)制御時の反射レベルは、それぞれ、濃霧などの周囲環境により変化するが、大小の差(幅)は、環境変化があっても一定であるため、健全性照合の閾値として、大小(強弱)の差を採用することにより、周囲環境の影響を受けないメリットがある。しかも、大小(強弱)の差を採用することにより周囲環境の影響を受けないので、あえて移動平均をとることは必須ではない。
また、スキャンニングの度に、物体検知センサ2から得られる基準標5,6に関する位置(座標)を初期値と比較し、許容範囲内でなければ物体検知センサ2の取付け位置や角度が、初期値からズレたと判断する。ズレた状態では、検知エリアが狂うことになり、踏切道上にある障害物を、エリア外に存在するものとして検知対象から排除することになり危険であるが、このような事態を防止できる。
なお、前記したように基準標5,6の位置(座標)の初期値との照合の場合には、採用された反射光HあるいはLから得られた、基準標の位置(座標)と、初期値と設定して記憶している位置(座標)と比較し、許容範囲内であることを照合し、照合の対象の位置(座標)は、基準標5,6の水平方向の両端の2カ所あり、1カ所でも照合NGの場合は、システム異常と判断する。
前記したように、反射率、発光量の変化制御に応じた基準標からの反射レベルの追従性の照合、あるいは反射率、発光量の変化制御に応じた基準標からの反射レベルのレベル差の初期値との照合、及び基準標の位置(座標)の初期値との照合、のいずれかの照合にNGの場合には、システムの異常と判断し、その旨を、障害物判定論理部10に通知する。この通知を受けた障害物判定論理部10は、「障害物あり」として、前記特殊信号発光器に停止信号を現示し、安全側に遷移する。
前記のようにフェールセーフ判定論理部11の論理をON(大)制御時、OFF(小)制御時における処理により行い、該処理を通して踏切障害物検知装置1のフェールセーフ性を確保するものである。
なお、前記実施の形態は、あくまでも好ましい一例であり、この発明は特許請求の範囲に記載した範囲内であれば細部の設計等は任意に変更、修正が可能であることは言うまでもない。例えば、物体検知センサ2として、2次元レーザレーダを例示したが、3次元にスキャンニング投受光して、物体を立体的に検知する3次元レーザーレーダとしてもよい。また、基準標5,6などの設置位置も、図示した位置以外としてもよい。
1 踏切障害物検知装置
2 物体検知センサ
3 障害物検知論理部
5 基準標(第1の基準標)
6 基準標(第2の基準標)
7 ケーブル
10 障害物判定論理部
11 フェールセーフ判定論理部

Claims (6)

  1. 踏切道に存在する障害物を検知する踏切障害物検知装置のシステム全体としてのフェールセーフ性を実現する方法であって、
    前記踏切道における物体の有無や位置を投受光により検知するセンシング機能を有する1台の物体検知センサと、前記物体検知センサから送信される物体の有無、位置、踏切警報の有無等の情報を総合判断し、踏切警報等の情報を照合し、該物体が障害物か否かを判定する論理を有する障害物検知論理部と、前記物体検知センサの検知エリア内に少なくとも1ヶ所設置された基準標と、を有し、
    前記障害物検知論理部は、前記基準標の反射率や発光量の大小(強弱)の変化を制御する一方、前記物体検知センサから受信する基準標からの反射レベルが、この大小(強弱)の変化制御に応じた該センサからの反射レベルの反射光が帰還するか否かを照合し、照合がNGの場合にシステム異常と判断し障害物が存在する状態の出力をして安全側に遷移することを特徴とするフェールセーフ方法。
  2. 障害物検知論理部は、反射率や発光量を大(強)に制御したとき、又は小(弱)に制御したときの、それぞれ物体検知センサから受信した基準標からの反射レベルと、それぞれ過去N回の移動平均値とを比較し、それぞれ許容値内にないときには、システム異常と判断し障害物が存在する状態の出力をして安全側に遷移する請求項1に記載のフェールセーフ方法。
  3. 障害物検知論理部は、踏切障害物検知装置を新設し運用開始時に、反射率や発光量を大(強)に制御したときに物体検知センサから受信した基準標からの反射レベルの過去N回の移動平均値と、小(弱)に制御したときの基準標からの反射レベルの過去N回の移動平均値との差を初期値として記憶し、同じく運用時の大小(強弱)制御時の反射レベルの差と初期値として記憶した差とを比較し、許容値内にないときには、システム異常と判断し障害物が存在する状態の出力をして安全側に遷移する請求項1に記載のフェールセーフ方法。
  4. 基準標は、障害物検知論理部を設置した鉄道線路の反対側の線路の外側で、踏切道近くの位置に線路に並行し、その反射面が物体検知センサと対向するように設けられ、踏切警報が開始され列車が踏切道に到来するまでの間、反射レベルの大(強)小(弱)の変化制御による照合を行う請求項1ないし3のいずれかに記載のフェールセーフ方法。
  5. 障害物検知論理部の設置位置の反対側の線路の外側で、踏切道を斜めに横断する位置で、反射面を物体検知センサと対向する位置に第2の基準標を設け、踏切警報が開始され、踏切遮断機が降下し、踏切道を通行する人や自動車がなくなる時機から、列車が踏切道に到来するまでの時機までの間、大(強)小(弱)の変化制御による照合を行う多重系構成にする請求項1ないし4のいずれかに記載のフェールセーフ方法。
  6. 第2の基準標は、一定の反射率をもち、基準標の位置(座標)のズレのみを照合する補助的な役割をもった反射材である請求項5に記載のフェールセーフ方法。
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