JP3378886B2 - 回帰反射形の安全及び正常確認装置 - Google Patents

回帰反射形の安全及び正常確認装置

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JP3378886B2
JP3378886B2 JP18804899A JP18804899A JP3378886B2 JP 3378886 B2 JP3378886 B2 JP 3378886B2 JP 18804899 A JP18804899 A JP 18804899A JP 18804899 A JP18804899 A JP 18804899A JP 3378886 B2 JP3378886 B2 JP 3378886B2
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重夫 梅崎
巧 廣瀬
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独立行政法人産業安全研究所
株式会社オプトロン
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,安全確認領域内に
人体や物体又はその一部が存在していないことの確認
(安全確認)だけでなく,装置が安全確認領域の全域を
正常に走査していることの確認(正常確認)も併せて行
う回帰反射形の安全及び正常確認装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】機械の運転を開始するときには,機械の
動作範囲内に人体や物体が存在していないかを確認する
ことが必要である。以下,この確認を「安全確認」と呼
ぶ。安全確認を行う際は,作業者が機械の動作範囲内を
直接目で見て行う方法が一般的である。しかし,人間の
視覚には生理的限界があるために,機械の動作範囲が広
大となったり,作業者の位置から死角となる場所があっ
たりすると,作業者による安全確認は相当な困難を伴う
作業となる。
【0003】このため,従来の機械装置では,鏡(ミラ
ー)を設けて作業者が死角となる場所を間接的に確認で
きるようにしたり,複数の作業者が共同して安全確認を
行ったり,運転開始時の作業標準を詳細に定めるなどし
て,作業者による安全確認の誤りを防止するようにして
いた。しかし,人間の行動には必ず誤りを伴うものであ
り,上記のような対策は確実性に問題があった。そこ
で,最近は,非接触式のセンシング手段によって機械の
動作範囲内の安全確認を自動的に行う装置が開発されて
きている。
【0004】上記のような装置の代表例が光線式(赤外
線式)の安全装置である。しかし,この装置では,赤外
線が到達できる距離は高々数m程度であるために,機械
の動作範囲が広大なものには適用できない。そこで,最
近では,通常の光(赤外光)と比較して遠方に到達しや
すいレーザー光を利用した安全装置が使われるようにな
ってきた。
【0005】レーザー光を利用した安全装置には,拡散
反射形と呼ばれるものがある。これは,投光器から発光
されたレーザー光をミラーの鏡面に当て,鏡面を回転さ
せることで所定の走査領域内にスキャンニング装置を用
いてレーザー光を拡散させていき,このときに走査領域
内からレーザー光が返ってこないことをもって人体や物
体が存在していないと判断し,安全を確認する装置であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような拡散反射
形のレーザー装置は,作業者の安全を確保するために欠
かせないものである。しかし,この装置では,反射率の
低い人体や物体から直接レーザー反射光を受け取る方式
であるために,受光器に到達する反射光のエネルギはき
わめて微弱なものとなり,投・受光器の設置場所から5
〜10m程度離れた範囲までしか走査領域を設定できな
いという問題があった。また,エネルギが微弱であるた
めに,ちょっとした光ノイズや電磁ノイズによっても,
誤って運転許可信号を出力してしまうという問題があっ
た。さらに,上記の装置では,故障(たとえば,投光器
の故障によってレーザー光の発光が停止する。スキャン
ニング装置の故障によって走査領域の全域をスキャンで
きなくなる。受光器や信号処理回路の故障によって誤っ
て運転許可信号を出力するなど)や光環境の変化(これ
には,外乱光の強度変化,投光器から発光する光の強度
変化,光学系の汚れによる受光感度の変化などがあげら
れる)によって装置が正常に作動しないことがあった
(表1参照)。このようなときは,走査領域内に作業者
が存在しているにもかかわらず,これを検知できないと
いう問題があった。
【0007】上記のような問題を解決するために,装置
の多重化や自己診断によって故障対策を行うという方法
が実施されている。しかし,仮にこのような方法を採用
したとしても,反射光のエネルギは依然として微弱であ
るために,走査領域を遠方まで拡張するのは不可能であ
り,ノイズの問題も依然として残存するという問題があ
った。また,これらの対策は,投・受光器や信号処理回
路の電気的な故障を対象としたものであり,スキャンニ
ング装置の故障や光環境の変化に対しては効果がないと
いう問題があった(表1参照)。さらに,投光器,スキ
ャンニング装置,ハーフミラー,レンズ等の多重化は,
コストアップの原因ともなり現実的でないという問題が
あった。
【0008】上記目的を達成するための本発明では,レ
ーザー光の反射方式を人体や物体からの直接反射である
拡散反射形でなく,後述する回帰反射形とすることによ
って,従来の装置と比較して桁違いに高い反射光を得ら
れるために,走査領域を遠方まで拡張できる装置の開発
を目的とした。以下,この装置を「回帰反射形のレーザ
ー装置」と呼ぶ。また,本発明では,安全確認領域内に
人体や物体が存在していないことの確認(安全確認)だ
けでなく,装置が安全確認領域の全域を正常に走査して
いることの確認(正常確認)も併せて行っているため
に,安全確認領域内へ人体や物体が進入したときだけで
なく,投光器の発光停止,受光器や信号処理回路の電気
的故障,スキャンニング装置の故障,光環境の変化が起
きたときでも確実に運転許可信号の出力が停止できる装
置の開発を目的とした。以下,この装置を「回帰反射形
の安全及び正常確認装置」と呼ぶ。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1記載の回帰反射形のレーザー装置は,レーザ
ー光を発光する投光器と,レーザー光を鏡面に当て,鏡
面を設定角度だけ回転させることで所定の領域内にレー
ザー光を拡散させるスキャンニング装置と,回帰反射体
を設けた反射板と,レーザー光を電気信号に変換する受
光器と,受光器が発生する電気信号を処理する信号処理
回路を備えている装置であり,このような装置の構成を
もって前述した従来の課題を解決するための手段として
いる。
【0010】また,上記課題を解決するための請求項1
記載の回帰反射形の安全及び正常確認装置は,レーザー
光が走査する領域の両端に未確認領域を設け,その内側
に正常確認領域を設け,さらにその内側に安全確認領域
を設け,安全確認領域と正常確認領域に備えた反射板に
回帰反射体を所定の幅,個数又は設置間隔で設け,安全
確認領域の反射板に設けた回帰反射体の幅,個数又は設
置間隔と,正常確認領域の反射板に設けた回帰反射体の
幅,個数又は設置間隔を異なるものとすることによっ
て,両領域の走査時に受光器から発生する電気信号の時
間幅,周波数又は時間間隔を異なるものとし,前記電気
信号のパターンが所定の正常パターンと一致する場合
は,運転許可信号を出力することを特徴とする装置であ
り,このような装置の構成をもって前述した従来の課題
を解決するための手段としている。
【0011】さらに,上記課題を解決するための請求項
2記載の回帰反射形の安全及び正常確認装置は,正常確
認領域と安全確認領域の走査時間に対応するタイミング
信号を発生させ,このタイミング信号と受光器が発生す
る電気信号に対して論理演算を施すことによって,所定
の正常パターンとの比較を行い,正常パターンと一致す
る場合は,運転許可信号を出力することを特徴とする装
置であり,このような装置の構成をもって前述した従来
の課題を解決するための手段としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下,請求項1記載の回帰反射形
のレーザー装置の実施の形態を図面を参照して説明す
る。図1は,本発明における回帰反射形のレーザー装置
の構成図である。この装置は,レーザー光を発光する投
光器1と,レーザー光を鏡面2に当て,鏡面を設定角度
だけ回転させることで所定の領域内にレーザー光を拡散
させるスキャンニング装置3と,回帰反射体4を設けた
反射板5と,レーザー光をハーフミラー6とレンズ7を
用いて集光する集光装置8と,集光装置が集めたレーザ
ー光を電気信号に変換する受光器9と,受光器が発生す
る電気信号を処理する信号処理回路10を備えている。
なお,集光装置としては,ハーフミラーとレンズの一方
だけ,又はこれら以外の集光装置を用いることもでき
る。
【0013】図1の回帰反射体には回帰反射テープや回
帰反射板が含まれる。また,回帰反射形の装置とは,反
射板5に回帰反射体4を設けて,この反射体からの反射
光を受光器9で常時確認する装置である。この装置で
は,故障によって投光器が発光を停止したときは受光器
の出力信号はオフとなり,機械の運転を停止できるとい
う利点がある(表2参照)。これに対し拡散反射形の装
置では,投光器の故障によってレーザー光の発光が停止
すると,走査領域内に作業者が存在しているにもかかわ
らず,これを検知できないため,誤って運転許可信号を
出力してしまうという問題がある(表2参照)。したが
って,作業者の安全を確保するためには,レーザー光の
走査方式は拡散反射形でなく,回帰反射形でなければな
らない。
【0014】次に,請求項1記載の回帰反射形の安全及
び正常確認装置の実施の形態を図面を参照して説明す
る。図2は,本発明における安全確認領域,正常確認領
域及び未確認領域と,反射板及び回帰反射体の配置図で
ある。この装置では,レーザー光が走査する領域(上述
の「走査領域」に相当する)11の両端に未確認領域1
2A及び12Bを設け,その内側にレーザー光による走
査が安全確認領域の全域に及んでいることを確認するた
めの正常確認領域13A及び13Bを設けるとともに,
13Aと13Bの領域の間に人体や物体の全部又は一部
が存在していないことを確認するための安全確認領域1
4を設けている。ここで,未確認領域を設けるのは,レ
ーザー光の走査が検知領域の両端に到達したときは,走
査速度の減速と走査方向の反転が必要であるために,こ
のような領域については安全及び正常確認を行えないた
めである。
【0015】また,この装置では,安全確認領域に設置
した反射板15と正常確認領域に設置した反射板16A
及び16Bに,所定のパターン(所定の幅,個数又は設
置間隔)を持った回帰反射体を設けている。これは,レ
ーザー光の走査時に,回帰反射体が存在している箇所
と,存在していない箇所でのレーザー光の反射率を著し
く違ったものとして,回帰反射体の配置に応じた特定の
パターン(特定の時間幅,周波数又は時間間隔)を有す
る電気信号を受光器に出力するためである。
【0016】さらに,この装置では,安全確認領域の反
射板に設けた回帰反射体17のパターン(幅,個数又は
設置間隔)と,正常確認領域の反射板に設けた回帰反射
体18A及び18Bのパターン(幅,個数又は設置間
隔)を異なるものとしている。これは,各領域の走査時
に受光器から発生する電気信号のパターン(時間幅,周
波数又は時間間隔)を異なるものとし,これによってレ
ーザー光が安全確認領域と正常確認領域のいずれの領域
を走査しているかを区別できるようにするためである。
なお,18Aと18Bのパターン(幅,個数又は設置間
隔)は同じものとしてもよいし,異なるものとしてもよ
い。
【0017】上記のような構成の下で正常確認領域をレ
ーザー光で走査したときは,装置が正常であり,かつ安
全確認領域または正常確認領域に人体や物体の全部又は
一部が存在していなければ,受光器には図3(a)のP
のようなオン/オフ波形で所定の時間幅を有するもの
が,所定の周波数,所定の時間間隔で発生する。また,
安全確認領域をレーザー光で走査したときは,図3
(a)のQのようなオン/オフ波形で所定の時間幅を有
するものが,所定の周波数,所定の時間間隔で発生す
る。以下,これらの波形を「正常パターン」と呼ぶ。こ
の正常パターンが受光器から発生しているときは,安全
と正常の両方が確認できているとして,運転許可信号を
出力する。
【0018】これに対し,安全確認領域または正常確認
領域に人体や物体の全部又は一部が存在しているとき
は,出力信号PとQは図3(b)のような異常パターン
(直流信号)となって,正常パターンからずれる。ま
た,故障によって投光器の発光が停止したとき,スキャ
ンニング装置の故障によってレーザー光が安全確認領域
の全域を走査できなくなったとき,光環境が変化したと
き(これには,外乱光の強度変化,投光器から発光する
光の強度変化,光学系の汚れによる受光感度の変化など
があげられる),又は反射テープがずれたり汚れたりし
たときも,出力信号は正常パターンからずれる。よっ
て,このときには運転許可信号の生成を停止させる。
【0019】以上のように,請求項1記載の回帰反射形
の安全及び正常確認装置では,人体や物体の全部又は一
部が安全確認領域に進入したときだけでなく,投光器の
発光停止,スキャンニング装置の故障,光環境の変化が
起きたときでも,運転許可信号の出力を停止できる。こ
れは,拡散反射形のレーザー装置(多重化や自己診断に
よって故障対策を行っているものを含む)や回帰反射形
のレーザー装置にはない特徴である(表1参照)。
【0020】次に,請求項2記載の回帰反射形の安全及
び正常確認装置の実施の形態を図面を参照して説明す
る。図4は,本発明における信号処理回路のブロック図
である。この回路は,タイミング信号発生器19,帯域
フィルタ20A及び20B,ANDゲート21A及び2
1Bから構成されている。図で,タイミング信号発生器
19は,正常確認領域,安全確認領域及び未確認領域の
走査時にそれぞれオン信号となるタイミング信号P,
Q,Rを発生させるための回路である。この回路では,
各領域の走査時に同期したオン信号を発生させるため
に,図5に示すような位置関係で面板22に穴23A
(正常確認領域の走査時に通光となる),23B(安全
確認領域の走査時に通光となる),23C(未確認領域
の走査時に通光となる)と光電センサの投・受光器24
A及び25A(パルスPを生成),24B及び25B
(パルスQを生成),24C及び25C(パルスRを生
成)を設けておく。
【0021】以上のような構成とすれば,レーザー光が
正常確認領域を走査しているときは,光電センサの投光
器24Aから出た光は穴23Aを通って受光器25Aの
出力信号をオンとする。また,レーザー光が安全確認領
域を走査しているときは,光電センサの投光器24Bか
ら出た光は穴23Bを通って受光器25Bの出力信号を
オンとする。さらに,レーザー光が未確認領域を走査し
ているときは,光電センサの投光器24Cから出た光は
穴23Cを通って受光器25Cの出力信号をオンとす
る。以上より,受光器25からは所定のタイミング信号
が発生できる。ただし,穴23A乃至23Cは各領域の
走査開始時だけ光が通る構成とし,このときに受光器に
発生する信号をトリガ信号としてタイミング信号を発生
させることもできる。
【0022】次に,帯域フィルタ20Aは,正常確認領
域の走査時に発生する周波数帯域の電気信号(すなわち
正常パターン)だけを通過させ,他の電気信号は通過さ
せない構成とする。図6は,本発明における帯域フィル
タの構成図である。このフィルタでは,コイル26とコ
ンデンサ27による直列共振回路で通過させる周波数が
選択され,この周波数の電気信号はトランス28を介し
てコイル29とコンデンサ30による並列共振回路に伝
達されて,さらに通過させる周波数が選択される。これ
により,図6の回路を用いて正常確認信号Sを生成す
ることができる。ただし,図6の回路では,コイル26
とコンデンサ27による直列共振周波数とコイル29と
コンデンサ30による並列共振周波数は同一の周波数で
なければならない。
【0023】同様に,帯域フィルタ20Bは,安全確認
領域の走査時に発生する周波数帯域の電気信号(すなわ
ち正常パターン)だけを通過させ,他の電気信号は通過
させない構成とする。このための回路は,図6と同じで
ある。これにより,フィルタ20Bを使って安全確認信
号Sを生成することができる。
【0024】以上のような方式によって正常確認領域,
安全確認領域及び未確認領域の走査時間に対応するタイ
ミング信号P,Q,Rを生成することができる(図7参
照)。また,正常確認信号Sと安全確認信号Sを生
成することができる。ここで,P,Q,Rが生成してい
るときを各々論理値1,生成していないときを論理値0
の2値論理変数で表し,安全確認領域内に人体や物体が
存在していないときをS=1,存在しているときをS
=0,装置が正常であるときをS=1,正常でない
ときをS=0とすると,機械の運転許可信号Wは次式
となる。 W=P・SVQ・SVR (1) ただし,Wは機械の運転許可を意味する2値論理変数で
あり,W=1のとき運転許可,W=0のとき不許可を意
味する。また,「・」は論理積,「V」は論理和を意味
する記号である。
【0025】図4の回路は,故障時に誤って運転許可信
号を出力してはならない。このためには,回路内の電気
信号を安全をオン信号,危険と故障をオフ信号に割り当
てるとともに,受光器9及び25,ANDゲート21,
帯域フィルタ20を故障時に誤ってオン信号を出力しな
い構成としなければならない。このうち,受光器とAN
Dゲートについては,このような性質を持つ素子が既に
市販されている。また,帯域フィルタ20の故障モード
としては,図6のP,P,P,Pの箇所の断線
が考えられるが,これらの故障の発生時はいづれも帯域
フィルタからの出力信号は発生しない側となる。よっ
て,図4の回路は,故障時に誤って運転許可信号を出力
しない構成とすることができる。
【0026】以上のように,請求項2記載の回帰反射形
の安全及び正常確認装置では,人体や物体の全部又は一
部が安全確認領域に進入したときだけでなく,投光器の
発光停止,受光器や信号処理回路の電気的故障,スキャ
ンニング装置の故障,光環境の変化が起きたときでも,
運転許可信号の出力を停止できる。これは,拡散反射形
のレーザー装置(多重化や自己診断によって故障対策を
行っているものを含む),回帰反射形のレーザー装置,
及び請求項1記載の回帰反射形の安全及び正常確認装置
にはない特徴である(表1参照)。
【0027】本発明を適用できる装置は,機械の可動範
囲内に人体や物体の全部又は一部が進入するような装置
であるならば,ほとんどすべてに適用が可能である。た
とえば,製造業の場合でいえば,自動倉庫に設けられて
いるスタッカクレーンの走行範囲,無人搬送車の走行範
囲,FMSやCIM等の広大領域を有する生産システム
の内部領域,産業用ロボット,大型プレス機械,コンベ
ヤ等の可動範囲に対しても適用が可能である。
【0028】また,建設業の場合でいえば,ビル自動施
工システムの内部領域や,建設用機械又は建設用ロボッ
トの可動範囲に対しても適用が可能である。さらに,港
湾荷役業の場合でいえば,ガントリークレーンやストラ
ドルキャリアなどの走行範囲内に対しての適用が可能で
ある。なお,本装置は,踏切への人体や物体(自動車
等)の進入,ホームからの人体の転落の検出等にも応用
が可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明では,レーザー光の反射方式を人
体や物体からの直接反射である拡散反射形でなく,反射
板に回帰反射体を設けて,この反射体からの反射光を常
時確認する回帰反射形とすることによって,従来の装置
と比較して桁違いに高い反射光を得られるために,走査
領域を遠方まで拡張できるという効果がある。また,本
発明では,安全確認領域内に人体や物体が存在していな
いことの確認(安全確認)だけでなく,装置が安全確認
領域の全域を正常に走査していることの確認(正常確
認)も併せて行っているために,安全確認領域内へ人体
や物体が進入したときだけでなく,投光器の発光停止,
受光器や信号処理回路の電気的故障,スキャンニング装
置の故障,光環境の変化が起きたときでも確実に運転許
可信号の出力が停止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における回帰反射形のレーザー装置の構
成図である。
【図2】本発明における安全確認領域,正常確認領域及
び未確認領域と,反射板及び回帰反射体の配置図であ
る。
【図3】本発明における正常パターン信号と異常パター
ン信号の相違を示した図である。
【図4】本発明における信号処理回路のブロック図であ
る。
【図5】本発明におけるタイミング信号P,Q,Rの発
生機構の構成図である。
【図6】本発明における帯域フィルタの構成図である。
【符号の説明】
1 投光器 2 鏡面 3 スキャンニング装置 4 回帰反射体 5 反射板 6 ハーフミラー 7 レンズ 8 集光装置 9 受光器 10 信号処理回路 11 走査領域 12 未確認領域 13 正常確認領域 14 安全確認領域 15 反射板(安全確認領域に設置) 16 反射板(正常確認領域に設置) 17 回帰反射体(安全確認領域に設置) 18 回帰反射体(正常確認領域に設置) 19 タイミング信号発生器 20 帯域フィルタ 21 ANDゲート 22 面板 23 面板に設けた穴 24 光電センサの投光器 25 光電センサの受光器 26 コイル 27 コンデンサ 28 トランス 29 コイル 30 コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−184889(JP,A) 特開 平9−185778(JP,A) 特開 平1−272991(JP,A) 特開 昭61−193323(JP,A) 実開 平1−163885(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 8/12 G01S 17/02 G01V 8/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光を発光する投光器と,レーザ
    ー光を鏡面に当て,鏡面を設定角度だけ回転させること
    で所定の領域内にレーザー光を拡散させるスキャンニン
    グ装置と,回帰反射体を設けた反射板と,レーザー光を
    電気信号に変換する受光器と,受光器が発生する電気信
    号を処理する信号処理回路を備えている回帰反射形のレ
    ーザー装置であり,レーザー光が走査する領域の両端に
    未確認領域を設け,その内側に正常確認領域を設け,さ
    らにその内側に安全確認領域を設け,安全確認領域と正
    常確認領域に備えた反射板に,回帰反射体を所定の幅,
    個数又は設置間隔で設け,安全確認領域の反射板に設け
    た回帰反射体の幅,個数又は設置間隔と,正常確認領域
    の反射板に設けた回帰反射体の幅,個数又は設置間隔を
    異なるものとすることによって,両領域の走査時に受光
    器から発生する電気信号の時間幅,周波数又は時間間隔
    を異なるものとし,前記電気信号のパターンが所定の正
    常パターンと一致する場合は,運転許可信号を出力する
    ことを特徴とする回帰反射形の安全及び正常確認装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において,正常確認領
    域,安全確認領域及び未確認領域の走査時に対応するタ
    イミング信号を発生させ,このタイミング信号と受光器
    が発生する電気信号に対して論理演算を施すことによっ
    て,所定の正常パターンとの比較を行い,正常パターン
    と一致する場合は,運転許可信号を出力することを特徴
    とする回帰反射形の安全及び正常確認装置。
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