JP6694331B2 - 加工方法及び加工システム - Google Patents

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Description

本発明は、加工方法及び加工システムに関する。
インクを吐出するインクジェット式の記録ヘッドと、カッターを備えたカッティングヘッドとを備えた加工装置が知られている。特許文献1に記載の加工装置では、媒体を副走査方向に移動させつつカッターを走査方向に移動させることによって、媒体とカッターとを相対移動させてカットを行っている。
また、特許文献2には、裁断作業を容易にするために、複数の画像データを並べ替えることが開示されている。なお、印刷画像の配置や出力方法に関する技術として、例えば特許文献3〜5に記載の装置・方法なども挙げられる。
特開2011−137923号公報 特開2009−152671号公報 特開2007−125726号公報 特開2000−127547号公報 特開2009−302944号公報
印刷処理及びカット処理の可能な加工装置(例えば特許文献1記載の加工装置)は、通常、ジョブデータに含まれる画像データに基づいて画像を媒体に印刷するとともに、ジョブデータに含まれるカットデータに基づいて媒体をカットすることになる。複数のジョブデータを集約してネストデータ(集約ジョブデータ)を作成し、ネストデータに基づいて複数のジョブを加工装置に一括処理させる場合には、多数のジョブデータに含まれる画像データに基づいて媒体に多数の画像が印刷されるとともに、多数のジョブデータに含まれるカットデータに基づいて媒体がカットされることになる。このように、ネストデータに基づいて複数のジョブを加工装置に一括処理させた場合、加工装置から搬送方向下流側に媒体が長く延び出た状態で、媒体への加工(印刷やカット)が行われることがある。
但し、加工装置から媒体が長く延び出た状態で媒体をカットしようとすると、媒体を搬送方向や逆搬送方向に搬送させたときに、媒体の自重による加工装置との間の摩擦などの影響によって媒体が斜行しやすくなるという問題が生じる。媒体が斜行した状態で媒体をカットすると、カットが不正確になってしまうため、媒体の斜行はできる限り抑制することが望ましい。
本発明は、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて一括加工を行う際に、媒体の斜行を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、ジョブデータに含まれる画像データに基づいて、画像を媒体に印刷すること、及びジョブデータに含まれるカットデータに基づいて、媒体を搬送方向及び逆搬送方向に搬送しつつカッターを走査方向に移動することによって、前記媒体と前記カッターとを相対移動させて前記媒体をカットすることを行う加工方法であって、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う際に、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含む前記ジョブデータを抽出して、カットジョブグループを作成し、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含まない前記ジョブデータを抽出して、非カットジョブグループを作成し、前記カットジョブグループに含まれる前記カットデータに基づくカット領域を、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域に対して前記搬送方向の下流側に配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行うことを特徴とする加工方法である。
また、上記目的を達成するための別の主たる発明は、ジョブデータに含まれる画像データに基づいて、画像を媒体に印刷すること、及びジョブデータに含まれるカットデータに基づいて、媒体を搬送方向及び逆搬送方向に搬送しつつカッターを走査方向に移動することによって、前記媒体と前記カッターとを相対移動させて前記媒体をカットすることを行う加工方法であって、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う際に、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含む前記ジョブデータを抽出して、カットジョブグループを作成し、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含まない前記ジョブデータを抽出して、非カットジョブグループを作成し、前記カットジョブグループに含まれる前記カットデータに基づくカット領域を、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域に対して前記搬送方向の上流側に配置するとともに、前記カット領域と前記印刷領域との間で前記媒体を切り落とすカットラインを配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行うことを特徴とする加工方法である。
本発明の他の特徴については、本明細書の記載により明らかにする。
本発明によれば、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて一括加工を行う際に、媒体の斜行を抑制することができる。
図1は、加工システム100の概要説明図である。 図2は、加工システム100のブロック図である。 図3A〜図3Cは、ジョブデータの種類の概念図である。 図4は、カットデータ処理部71Bの処理フローの説明図である。 図5Aは、カットデータの座標変換の説明図である。図5Bは、図5Aの頂点に従って作成されたカット用指令コードの概念図である。 図6は、第1実施形態のネスト処理部71Cが行う処理のフロー図である。 図7は、第1実施形態の加工時の様子の説明図である。 図8は、第2実施形態のネスト処理部71Cが行う処理のフロー図である。 図9A及び図9Bは、第2実施形態の加工時の様子の説明図である。図9Aは、印刷後カット前の様子の説明図である。図9Bは、カット後の様子の説明図である。 図10は、比較例の説明図である。
===開示の概要===
本明細書の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
ジョブデータに含まれる画像データに基づいて、画像を媒体に印刷すること、及びジョブデータに含まれるカットデータに基づいて、媒体を搬送方向及び逆搬送方向に搬送しつつカッターを走査方向に移動することによって、前記媒体と前記カッターとを相対移動させて前記媒体をカットすることを行う加工方法であって、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う際に、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含む前記ジョブデータを抽出して、カットジョブグループを作成し、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含まない前記ジョブデータを抽出して、非カットジョブグループを作成し、前記カットジョブグループに含まれる前記カットデータに基づくカット領域を、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域に対して前記搬送方向の下流側に配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行うことを特徴とする加工方法が明らかとなる。このような加工方法によれば、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて一括加工を行う際に、媒体の斜行を抑制することができる。
ジョブデータに含まれる画像データに基づいて、画像を媒体に印刷すること、及びジョブデータに含まれるカットデータに基づいて、媒体を搬送方向及び逆搬送方向に搬送しつつカッターを走査方向に移動することによって、前記媒体と前記カッターとを相対移動させて前記媒体をカットすることを行う加工方法であって、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う際に、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含む前記ジョブデータを抽出して、カットジョブグループを作成し、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含まない前記ジョブデータを抽出して、非カットジョブグループを作成し、前記カットジョブグループに含まれる前記カットデータに基づくカット領域を、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域に対して前記搬送方向の上流側に配置するとともに、前記カット領域と前記印刷領域との間で前記媒体を切り落とすカットラインを配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行うことを特徴とする加工方法が明らかとなる。このような加工方法によれば、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて一括加工を行う際に、媒体の斜行を抑制することができる。
前記カットジョブグループのジョブデータのうち、画像データを含まないジョブデータを第1ジョブデータとし、画像データを含むジョブデータを第2ジョブデータとしたときに、前記第2ジョブデータに基づく加工領域と、前記第1ジョブデータに基づく加工領域とをそれぞれ別々に集約させて配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行うことが望ましい。これにより、印刷時間の短縮化を図ることができる。
前記第2ジョブデータに基づく加工領域が、前記第1ジョブデータに基づく加工領域よりも、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域の側に配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行うことが望ましい。これにより、印刷時間の短縮化を図ることができる。
前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う加工装置が、架台に設けられており、前記加工装置から排出される前記媒体が、下側に垂れ下がることが望ましい。このような場合に特に有効である。
ジョブデータに含まれる画像データに基づいて画像を媒体に印刷すること、及び、ジョブデータに含まれるカットデータに基づいて、媒体を搬送方向及び逆搬送方向に搬送しつつカッターを走査方向に移動することによって、前記媒体と前記カッターとを相対移動させて前記媒体をカットすることを行う加工装置と、前記加工装置に、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行わせる加工制御装置とを備え、前記加工制御装置は、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを前記加工装置に行わせる際に、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含む前記ジョブデータを抽出して、カットジョブグループを作成し、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含まない前記ジョブデータを抽出して、非カットジョブグループを作成し、前記カットジョブグループに含まれる前記カットデータに基づくカット領域を、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域に対して前記搬送方向の下流側に配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを前記加工装置に行わせることを特徴とする加工システムが明らかとなる。このような加工システムによれば、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて一括加工を行う際に、媒体の斜行を抑制することができる。
ジョブデータに含まれる画像データに基づいて、画像を媒体に印刷すること、及び、ジョブデータに含まれるカットデータに基づいて、媒体を搬送方向及び逆搬送方向に搬送しつつカッターを走査方向に移動することによって、前記媒体と前記カッターとを相対移動させて前記媒体をカットすることを行う加工装置と、前記加工装置に、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行わせる加工制御装置とを備え、前記加工制御装置は、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを前記加工装置に行わせる際に、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含む前記ジョブデータを抽出して、カットジョブグループを作成し、前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含まない前記ジョブデータを抽出して、非カットジョブグループを作成し、前記カットジョブグループに含まれる前記カットデータに基づくカット領域を、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域に対して前記搬送方向の上流側に配置するとともに、前記カット領域と前記印刷領域との間で前記媒体を切り落とすカットラインを配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを前記加工装置に行わせることを特徴とする加工システムが明らかとなる。このような加工システムによれば、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて一括加工を行う際に、媒体の斜行を抑制することができる。
===第1実施形態===
<加工システム100の構成>
図1は、加工システム100の概要説明図である。図2は、加工システム100のブロック図である。
以下の説明では、図1に示すように各方向を定義する。すなわち、加工装置1のキャリッジ21の移動方向を「走査方向」とする。また、印刷時における媒体3の移動方向を「搬送方向」とし、媒体3の供給源の側を「上流(上流側)」とし、逆側を「下流(下流側)」とする。なお、下流側から上流側に向かう方向のことを「逆搬送方向」と呼ぶことがある。
加工システム100は、媒体3に加工(媒体3への画像の印刷や、媒体3のカットなど)を行うシステムである。加工システム100は、加工装置1と、コンピューター60とを有する。但し、コンピューター60の果たす機能を加工装置1が実現することによって、加工システム100が加工装置単体で構成されても良い。
加工装置1は、媒体3に加工を行うための装置である。例えば、加工装置1は、カッター付きシリアルプリンターである。本実施形態の加工装置1は、コントローラー10と、キャリッジ部20と、搬送部30と、印刷部40と、カッター部50とを備えている。
コントローラー10は、加工装置1の制御を司る制御部である。コントローラー10は、コンピューター60からの指令コードに基づいて、加工装置1の駆動部(キャリッジ用モーター22、搬送用モーター32、ヘッド駆動部42及びカッター用ソレノイド52)を制御する。
キャリッジ部20は、キャリッジ21を走査方向に往復移動させるためのユニットである。キャリッジ部20は、キャリッジ21と、キャリッジ用モーター22とを有する。キャリッジ21は、走査方向に往復移動する部材である。キャリッジ21には、ヘッド41及びカッター51が搭載されており、キャリッジ21が走査方向に往復移動することによって、ヘッド41及びカッター51を走査方向に往復移動させることができる。キャリッジ用モーター22は、キャリッジ21を走査方向に移動させるための駆動部である。コントローラー10は、キャリッジ用モーター22の駆動を制御することによって、キャリッジ21の移動を制御することになる。キャリッジ部20は、キャリッジ21の走査方向の位置を検出するための位置検出部23を有する。位置検出部23は、キャリッジ21の走査方向の位置を直接検出しても良いし、キャリッジ用モーター22の駆動量(回転量)を検出することによってキャリッジ21の位置を間接的に検出しても良い。位置検出部23は、検出結果をコントローラー10にフィードバックする。
搬送部30は、長尺の媒体3(例えばロール紙など)をプラテン4上で搬送するためのユニットである。搬送部30は、搬送ローラー31と搬送用モーター32とを有する。搬送ローラー31は、媒体3をプラテン4上で搬送するための回転ローラーである。搬送ローラー31とピンチローラーとの間に媒体3を挟んだ状態で搬送ローラー31を回転させることによって、媒体3を搬送方向(及び逆搬送方向)に搬送することができる。搬送用モーター32は、搬送ローラー31を回転させるための駆動部である。搬送用モーター32は、正転方向及び逆転方向に搬送ローラー31を回転させることができ、これにより、媒体3をプラテン4上で搬送方向及び逆搬送方向に移動させることができる。コントローラー10は、搬送用モーター32の駆動を制御することによって、媒体3の搬送を制御することになる。搬送部30は、媒体3の搬送量を検出するための搬送検出部33を有する。搬送検出部33は、媒体3の搬送量を直接検出しても良いし、搬送ローラー31の回転量や搬送用モーター32の駆動量(回転量)を検出することによって媒体3の搬送量を間接的に検出しても良い。搬送検出部33は、検出結果をコントローラー10にフィードバックする。
印刷部40は、媒体3に画像を印刷するためのユニットである。印刷部40は、ヘッド41と、ヘッド駆動部42とを有する。ヘッド41は、インクを吐出するための多数のノズルを備えたインクジェット式の印刷用ヘッドである。ヘッド駆動部42は、ヘッド41の各ノズルからのインクの吐出/非吐出を行わせる駆動部である。ヘッド41は、キャリッジ21に搭載されており、キャリッジ21とともに走査方向に往復移動する。ヘッド駆動部42は、例えばヘッド41がバブルジェット(登録商標)式であればヒーターのオン・オフを制御するヒーター駆動部であり、ヘッド41がピエゾ式であればピエゾ素子を駆動する駆動部である。コントローラー10は、ヘッド駆動部42を制御することによって、ヘッド41からのインクの吐出を制御することになる。
カッター部50は、媒体3をカットするためのユニットである。カッター部50は、カッター51と、カッター用ソレノイド52とを有する。カッター51は、媒体3をカットするための刃先を備えた工具である。カッター用ソレノイド52は、媒体面に垂直な方向に沿ってカッター51を駆動する駆動部である。コントローラー10は、カッター用ソレノイド52を制御することによって、カッター51の刃先と媒体3との接触/非接触を制御し、カッター51の刃先と媒体3との接触圧を制御する。
本実施形態の加工装置1は、図1に示すように、架台2に設けられている。架台2は、加工装置1を載置面(床面)から離して支持するための台である。加工装置1が架台2に設けられ、加工装置1が載置面から離れているため、加工装置1から排出された媒体3は、図1に示すように下側へ垂れ下がることになる。
コンピューター60は、加工装置1を制御するための加工制御装置である。コンピューター60は、加工装置1を制御するための指令コードを作成し、その指令コードを加工装置1に送信する。コンピューター60から指令コードを受信した加工装置1は、指令コードに沿って各部を制御して、媒体3の加工を行うことになる。コンピューター60は、例えば汎用のパーソナルコンピューター60であり、CPU、メモリ、記憶装置、通信部などを備えている。CPUは、記憶装置に記憶されているプログラムをメモリに読み出して実行することにより、後述する各種処理を実行する。記憶装置には、プログラムや各種のデータが記憶されている。通信部は、加工装置1に接続するための通信モジュール(例えばUSBモジュール)である。コンピューター60には、ディスプレイ61(表示装置)やキーボード62(入力装置)などが接続されていても良い。
コンピューター60は、描画データ作成部65と、加工制御部70とを有する。
描画データ作成部65は、描画データを作成する機能を有する。描画データ作成部65は、コンピューター60が描画プログラムを実行することによって実現される。描画データ作成部65は、例えば通常のドロー系ソフトウェアによって構成される。描画データには、媒体3に印刷する画像を示す画像データや、媒体3をカットするカットラインを示すカットデータが含まれている。作業者は、描画データ作成部65を用いて、加工装置1に印刷させる画像や、加工装置1にカットさせるラインを描くことになる。なお、描画データ作成部65で特定色のラインを描くと、その特定色のラインは、媒体3をカットするラインとして加工制御部70に認識されることになる。但し、別の方法でカットラインを設定してもよい。描画データ作成部65によって作成された描画データは、ジョブデータとして加工制御部70に引き渡される。ジョブデータとは、加工装置1に出力させる仕事(ジョブ)の単位データである。
加工制御部70は、加工装置1を制御するための指令コードを作成する機能を有する。加工制御部70は、コンピューター60が加工装置1用の制御プログラム(制御ドライバー)を実行することによって実現される。加工制御部70は、ジョブデータに基づいて指令コードを作成するためのジョブデータ処理部71を有する。なお、加工制御部70は、加工装置1の各種設定を行う設定部(不図示)などを有していても良い。
ジョブデータ処理部71は、画像データ処理部71Aと、カットデータ処理部71Bと、ネスト処理部71Cとを有する。
画像データ処理部71Aは、ジョブデータに含まれる画像データに基づいて印刷用指令コード群を作成する。印刷指令コード群は、キャリッジ用モーター22、搬送用モーター32及びヘッド駆動部42への指令コードから構成されている。
カットデータ処理部71Bは、ジョブデータに含まれるカットデータに基づいてカット用指令コード群を作成する。カット指令コード群は、キャリッジ用モーター22、搬送用モーター32及びカッター用ソレノイド52への指令コードから構成されている。
ネスト処理部71Cは、複数のジョブデータを集約したネストデータ(集約ジョブデータ)を作成する。集約ジョブデータに基づいて加工装置1に加工処理させることによって、複数のジョブデータを加工装置1に一括処理させることができる。
<(参考)単体のジョブデータの処理について>
集約ジョブデータの処理について説明する前に、単体のジョブデータの処理について説明する。
図3A〜図3Cは、ジョブデータの種類の概念図である。図中には、画像データの画像5の領域がハッチングで示されるとともに、カットデータの示すカットライン7が破線で示されている。以下の説明では、画像5の印刷される領域(ハッチングの領域)のことを「印刷領域」と呼び、カットライン7の形成される領域(破線で示される領域)のことを「カット領域」と呼び、印刷領域及びカット領域の両方の領域を指して「加工領域」と呼ぶことがある。描画データ作成部65では、破線のカットライン7が特定色のラインとして描かれている。ここでは、カット領域は、カットライン7によって囲まれた領域(破線で囲まれた領域)となるが、カット領域は、カットライン7によって閉じられた領域に限定される意味ではなく、線状のカットライン(例えば単一の直線や単一の曲線のみのカットラインなど)の形成される領域を指すこともある。
図3Aは、カットデータを含まず画像データのみを含むジョブデータを示している。例えば、加工物が広告用大型ポスターや、複数の同一の図柄や模様が連続して配置されている場合、その加工物のジョブデータは、カットデータを含まず画像データのみを含むことがある。このようなジョブデータの場合、ジョブデータ処理部71は、画像データ処理部71Aを用いて、ジョブデータに含まれる画像データに基づいて印刷用指令コード群を作成する。印刷指令コード群は、通常のシリアルプリンターに対するものと同様である。加工装置1は、印刷指令コード群に従って、キャリッジ21を走査方向に移動させながらヘッド41からインクを吐出させて媒体3に画像片を形成することと、媒体3を搬送方向に搬送させることとを交互に繰り返す印刷動作を行うことによって、画像データの示す画像5を媒体3に印刷することになる。加工装置1の印刷動作は、通常のシリアルプリンターの印刷動作と同様である。
図3Bは、画像データ及びカットデータを含むジョブデータを示している。例えば、加工物がシールやステッカーの場合、その加工物のジョブデータは、画像データ及びカットデータを含むことになる。ジョブデータ処理部71は、画像データ処理部71Aを用いてジョブデータに含まれる画像データに基づいて印刷用指令コード群を作成するとともに、カットデータ処理部71Bを用いてジョブデータに含まれるカットデータに基づいてカット指令コード群を作成する(後述)。加工装置1は、印刷指令コード群に従って画像データの示す画像5を媒体3に印刷した後、カット指令コード群に従って媒体3をカットすることになる。
図3Cは、画像データを含まずカットデータのみを含むジョブデータを示している。例えば加工物が無地のシールの場合、その加工物のジョブデータは、画像データを含まずカットデータのみを含むことになる。ジョブデータ処理部71は、カットデータ処理部71Bを用いて、ジョブデータに含まれるカットデータに基づいてカット指令コード群を作成する。
図4は、カットデータ処理部71Bの処理フローの説明図である。
まず、カットデータ処理部71Bは、ジョブデータに含まれるカットデータをジョブデータ処理部71から取得する(S001)。ジョブデータ処理部71は、ジョブデータ(描画データ)に特定色で描かれたラインのデータが含まれていれば、そのラインをカットライン7と認識し、そのラインのデータをカットデータとしてカットデータ処理部71Bに受け渡す。なお、カットデータの示すカットライン7は、所定の領域を切り抜くための線になるため、閉じた空間を形成する線(例えば輪郭線)になっている。
次に、カットデータ処理部71Bは、カットデータの示すカットライン7の頂点を取得する(S002)。例えば、図3Cのような四角形状のカットライン7を示すカットデータの場合、カットデータ処理部71Bは、図5Aに示すように、4つの頂点P1〜P4の座標を特定する。なお、図5Aでは、走査方向の座標をx座標、搬送方向の座標をy座標としている。ここではカットライン7を四角形状にしているが、カットライン7は他の多角形でも良いし、楕円形状のように曲線で構成されても良い。この場合、頂点の数(n)は、4よりも多くなる(n>4)。
次に、カットデータ処理部71Bは、頂点の位置に基づいて、カット用指令コード群を作成する(S003)。図5Bは、図5Aの頂点に従って作成されたカット用指令コードの概念図である。初期位置P0(直前のジョブデータの完了時の媒体3に対するカッター51の相対位置)でカッター51が上がっているとき、例えばカット用指令コード群は、次のようなカット用指令コード群を含んでいる。
(1)初期位置P0から頂点P1までカッター51を相対移動させるためのカット用指令コード。(2)頂点P1においてカッター51を下すためのカット用指令コード。(3)頂点P1から頂点P2までカッター51を相対移動させるためのカット用指令コード。同様に、頂点Piから頂点Pi+1までカッター51を相対移動させるためのカット用指令コード。(4)最後の頂点Pn(ここではn=4)から最初の頂点P1までカッター51を相対移動させるためのカット用指令コード。(5)頂点P1においてカッター51を上げるためのカット用指令コード。
なお、カッター51をx方向に相対移動させるカット用指令コードには、キャリッジ21を走査方向に移動させるようにキャリッジ用モーター22を駆動する指令コードが含まれることになる。また、カッター51をy方向に相対移動させるカット用指令コードには、媒体3を搬送又は逆搬送させるように搬送用モーター32を駆動する指令コードが含まれることになる。また、カッター51を上下動させるカット用指令コードには、カッター用ソレノイド52を駆動する指令コードが含まれることになる。また、カッター51の刃先と媒体3との接触圧を設定するため、カッター用ソレノイド52の駆動力を特定する指令コードがカット用指令コードに含まれても良い。
加工装置1は、図5Bのカット指令コード群に従って、各駆動部(キャリッジ用モーター22、搬送用モーター32及びカッター用ソレノイド52)を駆動することになる。これにより、加工装置1は、キャリッジ21を走査方向に移動させてカッター51を走査方向に移動させつつ、媒体3を搬送方向及び逆搬送方向に搬送させることによって、媒体3とカッター51とを相対的に移動させて、媒体3をカットさせることになる。この結果、ジョブデータに含まれるカットデータの示す線に沿って、媒体3がカットされることになる。
<複数のジョブデータの集約処理(ネスト処理)について>
既に説明したように、ネスト処理部71Cは、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータを作成する。集約ジョブデータに基づいて加工装置1に加工処理させることによって、複数のジョブデータを加工装置1に一括処理させることができる。
図10は、比較例の説明図である。比較例では、複数のジョブデータを単に並べた集約ジョブデータに基づいて、加工装置1が媒体3に複数の画像5を印刷し、複数のカットライン7に沿って媒体3をカットしている。比較例では、複数の領域が搬送方向の広い領域にわたって配置されている。また、比較例では、カットデータを含まず画像データのみを含むジョブデータに基づいて、搬送方向に長尺な大判の画像5Lが印刷されるとともに、その大判の画像5Lの上流側及び下流側のそれぞれにカットライン7が配置されている。なお、搬送方向に長尺な大判の画像5Lは、単一の画像で構成される場合に限らず、複数の画像の集合体によって構成されても良い。
既に説明したように、加工装置1は、キャリッジ21を走査方向に移動させてカッター51を走査方向に移動させつつ、媒体3を搬送方向及び逆搬送方向に搬送させることによって、媒体3とカッター51とを相対的に移動させて、媒体3をカットさせることになる。このため、比較例の搬送方向上流側のカットライン7に沿って媒体3をカットするとき、加工装置1は、搬送方向上流側のカットライン7よりも下流側にある大判の画像5Lを含んで、加工装置1から長く延び出た状態の媒体3を搬送方向や逆搬送方向に搬送させる必要がある。この結果、搬送方向上流側のカットライン7に沿って媒体3をカットするとき、媒体3の自重によるプラテン4との間の摩擦などの影響によって媒体3が斜行しやすくなるという問題が生じる。特に、加工装置1が架台2に設けられている場合(図1参照)、加工装置1から排出された媒体3が下側へ垂れ下がる状態になるため、媒体3の自重によるプラテン4との間の摩擦などの影響を受けやすくなり、媒体3の斜行の問題が生じやすくなってしまう。そして、媒体3が斜行した状態で媒体3をカットすると、図10に示すように、カットが不正確になってしまう。
そこで、本実施形態では、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータを作成する際に、次に説明するように、複数のカットライン7を搬送方向下流側にまとめて配置させている。これにより、媒体3をカットするとき、媒体3の自重によるプラテン4との間の摩擦などの影響を受けにくくなり、媒体3の斜行の問題を抑制している。以下、本実施形態の処理について説明する。
図6は、第1実施形態のネスト処理部71Cが行う処理のフロー図である。図7は、第1実施形態の加工時の様子の説明図である。
ジョブデータ処理部71(図2参照)は、複数のジョブデータを集約して加工装置1に一括処理させることをユーザーから指示されたとき、その複数のジョブデータをネスト処理部71Cに受け渡す。ネスト処理部71Cは、一括処理の対象となる複数のジョブデータを取得する(S101)。
次に、ネスト処理部71Cは、複数のジョブデータをグループ化する(S102)。ここでは、ネスト処理部71Cは、ジョブデータにカットデータが含まれるか否かに応じてグループ化を行い、カットデータを含むジョブデータを抽出してカットジョブグループとし、カットデータを含まないジョブデータを抽出して非カットジョブグループとする。
更に、本実施形態では、ネスト処理部71Cは、カットデータの有無だけでなく、画像データの有無に応じたグループ化を行っている(S102)。すなわち、本実施形態のネスト処理部71Cは、画像データを含まずカットデータのみを含むジョブデータ(図3C参照)を抽出して第1ジョブグループとし、画像データ及びカットデータを含むジョブデータ(図3B参照)を抽出して第2ジョブグループとし、カットデータを含まず画像データのみを含むジョブデータ(図3A参照)を抽出して第3ジョブグループとする。なお、第1ジョブグループ及び第2ジョブグループは、カットデータを含むジョブデータから構成されたカットジョブグループであり、第3ジョブグループは、カットデータを含まないジョブデータから構成された非カットジョブグループである。
次に、ネスト処理部71Cは、各ジョブグループに含まれる複数のジョブデータの加工領域の最適配置をそれぞれ決定する(S103)。つまり、ネスト処理部71Cは、第1ジョブグループに含まれる複数のジョブデータのカット領域(ここではカットライン7で囲まれた領域)の最適配置を決定し、第2ジョブグループに含まれる複数のジョブデータの加工領域(印刷領域やカット領域)の最適配置を決定し、第3ジョブグループに含まれる複数のジョブデータの印刷領域の最適配置を決定する。このとき、ネスト処理部71Cは、最適配置として、例えば、加工領域(印刷領域やカット領域)を高密度配置して媒体3の消費量を最小化する配置を決定する。若しくは、ネスト処理部71Cは、最適配置として、媒体3への加工時間が最小化されるような配置を決定する。
次に、ネスト処理部71Cは、下流側から第1ジョブグループ、第2ジョブグループ、第3ジョブグループの順に並ぶように、各ジョブグループを配置する(S104)。これにより、画像データを含まずカットデータのみを含むジョブデータ(第1ジョブグループに属するジョブデータ:図3C参照)が最下流側に配置され、画像データ及びカットデータを含むジョブデータ(第2ジョブグループに属するジョブデータ:図3B参照)が中央部に配置され、カットデータを含まず画像データのみを含むジョブデータ(第3ジョブグループに属するジョブデータ:図3A参照)が最上流側に配置された集約ジョブデータが作成される。
ネスト処理部71Cは、上記のように複数のジョブデータの加工領域を配置した集約ジョブデータを作成した後、集約ジョブデータをジョブデータ処理部71に受け渡す。ジョブデータ処理部71は、集約ジョブデータに基づいて指令コードを作成する。すなわち、ジョブデータ処理部71は、通常のジョブデータと同様に、集約ジョブデータを画像データ処理部71Aやカットデータ処理部71Bに受け渡し、画像データ処理部71Aは、集約ジョブデータに含まれる画像データに基づいて印刷用指令コード群を作成し、カットデータ処理部71Bは、ジョブデータに含まれるカットデータに基づいてカット用指令コード群を作成することになる。
加工制御部70は、ジョブデータ処理部71に作成させた指令コードを加工装置1に送信する。指令コードを受信した加工装置1は、指令コードに沿って各部を制御して、媒体3の加工を行うことになる。加工装置1は、印刷指令コード群に基づいて、キャリッジ用モーター22、搬送用モーター32及びヘッド駆動部42を駆動し、シリアルプリンターのように媒体3に複数の画像5を印刷することになる。また、複数の画像5の印刷後、加工装置1は、カット指令コード群に基づいて、キャリッジ用モーター22、搬送用モーター32及びカッター用ソレノイド52を駆動し、媒体3をカットすることになる。
本実施形態では、図7に示すように、カットジョブグループ(第1ジョブグループ及び第2ジョブグループ)に含まれるカットデータに基づく複数のカット領域が、非カットジョブグループ(第3ジョブグループ)に含まれる画像データに基づく印刷領域に対して、搬送方向下流側に配置された状態で、媒体3に加工が行われることになる。この結果、本実施形態では、図7に示すように、カット領域が下流側(媒体3の端部の側)に集約されて配置されることになる。これにより、本実施形態では、比較例(図10参照)と比べて、カットライン7に沿って媒体3をカットするときに、加工装置1から排出されている媒体3(下側へ垂れ下がる状態の媒体3)が少なくなり、媒体3の自重によるプラテン4との間の摩擦などの影響を受け難いため、媒体3が斜行し難い。このため、本実施形態では、比較例(図10参照)と比べて、カットライン7に沿って正確に媒体3をカットすることができる。
また、本実施形態では、図7に示すように、カットジョブグループのジョブデータを、画像データの有無に応じて更にグループ化し、これにより、第1ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域(カット領域)と、第2ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域(印刷領域及びカット領域)とをそれぞれ別々に集約させて配置させている。これにより、第1ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域と、第2ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域(印刷領域及びカット領域)とを混在させた場合と比べると、印刷領域が集約されているため、印刷時間の短縮化を図ることができる。
更に、本実施形態では、カットジョブグループのうちの画像データを含むジョブデータ(第2ジョブグループのジョブデータ)に基づく加工領域が、画像データを含まないジョブデータ(第1ジョブグループのジョブデータ)に基づく加工領域よりも搬送方向上流側(非カットジョブグループの側)に配置された状態で、媒体3に加工が行われることになる。この結果、本実施形態では、図7に示すように、第2ジョブグループの印刷領域と第3ジョブグループの印刷領域とが搬送方向に隣接するように集約されて配置されるため、加工装置1は、第2ジョブグループの画像データに基づく画像5と、第3ジョブグループの画像データに基づく画像5とを連続した印刷動作によって印刷することができるので、印刷時間の短縮化を図ることができる。なお、仮に第1ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域(カット領域)が、第2ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域と、第3ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域との間に配置されてしまうと、第2ジョブグループの画像データに基づく画像5を印刷した後、第3ジョブグループの画像データに基づく画像5を印刷する前に、第1ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域の長さ分の媒体3の搬送を行う必要があるため、印刷動作が中断されてしまい、全ての画像5の印刷に時間がかかってしまう。
===第2実施形態===
上記の第1実施形態では、カットジョブグループ(第1ジョブグループ及び第2ジョブグループ)に含まれるカットデータに基づく複数のカット領域が、非カットジョブグループ(第3ジョブグループ)に含まれる画像データに基づく印刷領域に対して、搬送方向下流側に配置されていた。但し、搬送方向の上流・下流の位置関係は、これに限られるものではない。
図8は、第2実施形態のネスト処理部71Cが行う処理のフロー図である。図9A及び図9Bは、第2実施形態の加工時の様子の説明図である。図9Aは、印刷後カット前の様子の説明図である。図9Bは、カット後の様子の説明図である。第2実施形態では、カットジョブグループ(第1ジョブグループ及び第2ジョブグループ)に含まれるカットデータに基づく複数のカット領域が、非カットジョブグループ(第3ジョブグループ)に含まれる画像データに基づく印刷領域に対して、搬送方向上流側に配置している。
まず、ジョブデータ処理部71(図2参照)は、複数のジョブデータを集約して加工装置1に一括処理させることをユーザーから指示されたとき、その複数のジョブデータをネスト処理部71Cに受け渡す。ネスト処理部71Cは、一括処理の対象となる複数のジョブデータを取得する(S201)。この処理は、前述のS101と同様である。
次に、ネスト処理部71Cは、ジョブデータにカットデータが含まれるか否かに応じてグループ化を行い、カットデータを含むジョブデータを抽出してカットジョブグループとし、カットデータを含まないジョブデータを抽出して非カットジョブグループとする(S202)。なお、第1実施形態と同様に、ネスト処理部71Cが、カットデータの有無だけでなく、画像データの有無に応じたグループ化を行ってもよい。本実施形態においても、ネスト処理部71Cは、画像データを含まずカットデータのみを含むジョブデータ(図3C参照)を抽出して第1ジョブグループとし、画像データ及びカットデータを含むジョブデータ(図3B参照)を抽出して第2ジョブグループとし、カットデータを含まず画像データのみを含むジョブデータ(図3A参照)を抽出して第3ジョブグループとする。
次に、ネスト処理部71Cは、各ジョブグループに含まれる複数のジョブデータの加工領域の最適配置をそれぞれ決定する(S203)。この処理は、前述のS103と同様である。
次に、ネスト処理部71Cは、カットジョブグループ(第1ジョブグループ及び第2ジョブグループ)の加工領域が、非カットジョブグループ(第3ジョブグループ)の加工領域に対して搬送方向上流側に配置されるように、各ジョブグループを配置した集約ジョブデータを作成する(S204)。このとき、ネスト処理部71Cは、カットジョブグループ(第1ジョブグループ及び第2ジョブグループ)の加工領域と、非カットジョブグループ(第3ジョブグループ)の加工領域との間に、新たに裁断ラインのジョブデータを追加して、集約ジョブデータを作成する。なお、裁断ラインのジョブデータとは、カッター51で媒体3を幅方向にわたって裁断させるためのカットラインのデータである。このように、本実施形態では、ネスト処理部71Cは、下流側から第3ジョブグループ、裁断ライン、第2ジョブグループ、第1ジョブグループの順に並ぶように、集約ジョブデータを作成することになる。
ネスト処理部71Cは、上記のように複数のジョブデータの加工領域を配置した集約ジョブデータを作成した後、集約ジョブデータをジョブデータ処理部71に受け渡す。ジョブデータ処理部71は、集約ジョブデータに基づいて指令コードを作成する。加工制御部70は、ジョブデータ処理部71に作成させた指令コードを加工装置1に送信する。
指令コードを受信した加工装置1は、まず図9Aに示すように、印刷指令コード群に基づいて、キャリッジ用モーター22、搬送用モーター32及びヘッド駆動部42を駆動し、シリアルプリンターのように媒体3に画像5を印刷することになる。また、印刷後、加工装置1は、カット指令コード群に基づいて、キャリッジ用モーター22、搬送用モーター32及びカッター用ソレノイド52を駆動し、媒体3をカットすることになる。このとき、加工装置1は、図9Bに示すように、最下流側のカットラインである裁断ラインに基づいて第3ジョブグループ(非カットジョブグループ)の加工領域と第2ジョブグループの加工領域との間を媒体3の幅方向にわたって裁断し、その後に、カットグループ(第2ジョブグループ及び第1ジョブグループ)のカットライン7に沿って媒体3をカットすることになる。
第2実施形態では、図9Bに示すように、カット領域が、裁断ラインの上流側に集約されて配置されることになる。このため、第2実施形態では、裁断ラインで媒体3が切り落とされた後、その裁断ラインの上流側でカットライン7に沿って媒体3がカットされる。これにより、第2実施形態においても、比較例(図10参照)と比べて、カットライン7に沿って媒体3をカットするときに、加工装置1から排出されている媒体3(下側へ垂れ下がる状態の媒体3)が少なくなり、媒体3の自重によるプラテン4との間の摩擦などの影響を受け難いため、媒体3が斜行し難い。このため、第2実施形態においても、比較例(図10参照)と比べて、カットライン7に沿って正確に媒体3をカットすることができる。
また、第2実施形態においても、図9Bに示すように、カットジョブグループのジョブデータを、画像データの有無に応じて更にグループ化し、これにより、第1ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域(カット領域)と、第2ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域(印刷領域及びカット領域)とをそれぞれ別々に集約させて配置させている。これにより、第1ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域と、第2ジョブグループのジョブデータに基づく加工領域(印刷領域及びカット領域)とを混在させた場合と比べると、印刷領域が集約されているため、印刷時間の短縮化を図ることができる。
また、第2実施形態では、カットジョブグループのうちの画像データを含むジョブデータ(第2ジョブグループのジョブデータ)に基づく加工領域が、画像データを含まないジョブデータ(第1ジョブグループのジョブデータ)に基づく加工領域よりも搬送方向下流側(非カットジョブグループの側)に配置された状態で、媒体3に加工が行われることになる。この結果、第2実施形態においても、第2ジョブグループの印刷領域と第3ジョブグループの印刷領域とが搬送方向に隣接するように集約されて配置されるため、加工装置1は、第2ジョブグループの画像データに基づく画像5と、第3ジョブグループの画像データに基づく画像5とを連続した印刷動作によって印刷することができるので、印刷時間の短縮化を図ることができる。
===その他の実施形態===
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 加工装置、2 架台、3 媒体、4 プラテン、
5 画像、5L 大判の画像、7 カットライン、
10 コントローラー、
20 キャリッジ部、21 キャリッジ、
22 キャリッジ用モーター、23 位置検出部、
30 搬送部、31 搬送ローラー、
32 搬送用モーター、33 搬送検出部、
40 印刷部、41 ヘッド、42 ヘッド駆動部、
50 カッター部、51 カッター、52 カッター用ソレノイド、
60 コンピューター(加工制御装置)、
61 ディスプレイ、62 入力装置、
65 描画データ作成部、
70 加工制御部、
71 ジョブデータ処理部、71A 画像データ処理部、
71B カットデータ処理部、71C ネスト処理部、
100 加工システム

Claims (7)

  1. ジョブデータに含まれる画像データに基づいて、画像を媒体に印刷すること、及び
    ジョブデータに含まれるカットデータに基づいて、媒体を搬送方向及び逆搬送方向に搬送しつつカッターを走査方向に移動することによって、前記媒体と前記カッターとを相対移動させて前記媒体をカットすること
    を行う加工方法であって、
    複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う際に、
    前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含む前記ジョブデータを抽出して、カットジョブグループを作成し、
    前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含まない前記ジョブデータを抽出して、非カットジョブグループを作成し、
    前記カットジョブグループに含まれる前記カットデータに基づくカット領域を、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域に対して前記搬送方向の下流側に配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う
    ことを特徴とする加工方法。
  2. ジョブデータに含まれる画像データに基づいて、画像を媒体に印刷すること、及び
    ジョブデータに含まれるカットデータに基づいて、媒体を搬送方向及び逆搬送方向に搬送しつつカッターを走査方向に移動することによって、前記媒体と前記カッターとを相対移動させて前記媒体をカットすること
    を行う加工方法であって、
    複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う際に、
    前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含む前記ジョブデータを抽出して、カットジョブグループを作成し、
    前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含まない前記ジョブデータを抽出して、非カットジョブグループを作成し、
    前記カットジョブグループに含まれる前記カットデータに基づくカット領域を、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域に対して前記搬送方向の上流側に配置するとともに、前記カット領域と前記印刷領域との間で前記媒体を切り落とすカットラインを配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う
    ことを特徴とする加工方法。
  3. 請求項1又は2に記載の加工方法であって、
    前記カットジョブグループのジョブデータのうち、画像データを含まないジョブデータを第1ジョブデータとし、画像データを含むジョブデータを第2ジョブデータとしたときに、
    前記第2ジョブデータに基づく加工領域と、前記第1ジョブデータに基づく加工領域とをそれぞれ別々に集約させて配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う
    ことを特徴とする加工方法。
  4. 請求項3に記載の加工方法であって、
    前記第2ジョブデータに基づく加工領域が、前記第1ジョブデータに基づく加工領域よりも、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域の側に配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う
    ことを特徴とする加工方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の加工方法であって、
    前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行う加工装置が、架台に設けられており、
    前記加工装置から排出される前記媒体が、下側に垂れ下がる
    ことを特徴とする加工方法。
  6. ジョブデータに含まれる画像データに基づいて画像を媒体に印刷すること、及び、ジョブデータに含まれるカットデータに基づいて、媒体を搬送方向及び逆搬送方向に搬送しつつカッターを走査方向に移動することによって、前記媒体と前記カッターとを相対移動させて前記媒体をカットすることを行う加工装置と、
    前記加工装置に、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行わせる加工制御装置と
    を備え、
    前記加工制御装置は、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを前記加工装置に行わせる際に、
    前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含む前記ジョブデータを抽出して、カットジョブグループを作成し、
    前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含まない前記ジョブデータを抽出して、非カットジョブグループを作成し、
    前記カットジョブグループに含まれる前記カットデータに基づくカット領域を、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域に対して前記搬送方向の下流側に配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを前記加工装置に行わせる
    ことを特徴とする加工システム。
  7. ジョブデータに含まれる画像データに基づいて、画像を媒体に印刷すること、及び、ジョブデータに含まれるカットデータに基づいて、媒体を搬送方向及び逆搬送方向に搬送しつつカッターを走査方向に移動することによって、前記媒体と前記カッターとを相対移動させて前記媒体をカットすることを行う加工装置と、
    前記加工装置に、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを行わせる加工制御装置と
    を備え、
    前記加工制御装置は、複数のジョブデータを集約した集約ジョブデータに基づいて、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを前記加工装置に行わせる際に、
    前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含む前記ジョブデータを抽出して、カットジョブグループを作成し、
    前記複数のジョブデータの中から前記カットデータを含まない前記ジョブデータを抽出して、非カットジョブグループを作成し、
    前記カットジョブグループに含まれる前記カットデータに基づくカット領域を、前記非カットジョブグループに含まれる前記画像データに基づく印刷領域に対して前記搬送方向の上流側に配置するとともに、前記カット領域と前記印刷領域との間で前記媒体を切り落とすカットラインを配置して、前記媒体に前記画像を印刷すること、及び、前記媒体をカットすることを前記加工装置に行わせる
    ことを特徴とする加工システム。
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