JP2015217673A - 印刷制御装置、印刷制御方法及びそのプログラム - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御方法及びそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 効率的な印刷を行うことができる。【解決手段】 複数の記録素子を備える印刷ヘッドにおいて記録素子の吐出不良が検出された場合、吐出不良の記録素子と印刷ジョブに含まれる印刷データの内容とに基づいて、吐出不良の記録素子を無視して印刷データを印刷可能かを判定する。判定結果に基づいて、印刷データの印刷を制御する。【選択図】 図5

Description

本発明は、印刷制御装置、印刷制御方法及びそのプログラムに関するものである。
近年、ロール紙のような連続紙に対しノズルからインクを吐出して印刷を行う印刷装置(以下、インクジェット印刷装置と呼ぶ)では、印刷速度を向上させるため、使用する最大シート幅をカバーする範囲にノズルが配置されたラインヘッド方式が知られている。連続紙を扱う印刷装置では、可能な限り印刷を停止せず、稼働させ続けることが求められている。これは、連続紙を扱う印刷装置では、印刷開始までの準備に時間を必要とすることが多いため、印刷が停止することはスループットを大きく低下させてしまうからである。
ところで、インクジェット印刷装置の場合、プリントヘッドが有するノズルは、紙粉や埃の付着等が原因でインクの不吐出や、インク液の着地位置ずれ等の吐出不良が発生する場合がある。印刷中に吐出不良が発生した場合、印刷された出力物は不良品として扱われる場合が多い。ラインヘッド方式の場合、各ノズルの記録媒体の幅方向における吐出位置は固定であるため、あるノズルに吐出不良が発生した場合、プリントヘッドを交換することになる。しかしながら、ノズル1つが吐出不良を起こす毎にプリントヘッドを交換すると、保守費用が嵩んでしまう。また、プリントヘッド交換のためには印刷装置を停止する必要があり、印刷が停止することで、スループットも大きく低下してしまう。
このような問題に対して、吐出不良ノズルがあっても、回転処理等の画像処理により印刷データに基づく画像のレイアウト(印刷位置)を変更して、吐出不良ノズルの使用を回避する方法が提案されている(特許文献1)。
特開2010−5880号公報
しかしながら、特許文献1では、吐出不良が検出された後に、印刷データに対し、吐出不良ノズルを回避するように、印刷データのレイアウトの変更が行われる。従って、レイアウト変更を行っている間は、印刷データの出力が一時的に停止される状態となる。印刷装置はレイアウト変更中も稼働し続けており、レイアウト変更が完了し印刷データが準備できるまでの期間は用紙搬送のみが行われる状態となり、搬送された用紙は無駄となってしまう。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、効率的な印刷を行うことができる印刷制御装置、印刷制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明による印刷制御装置は以下の構成を備える。即ち、印刷ジョブを受信する受信手段と、複数の記録素子を備える印刷ヘッドにおいて記録素子の吐出不良が特定された場合、前記吐出不良の記録素子と前記印刷ジョブに含まれる印刷データの内容とに基づいて、前記特定された吐出不良の記録素子を無視して前記印刷データを印刷可能かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記印刷データの印刷を制御する印刷制御手段と、を備える。
本発明によれば、効率的な印刷を行うことができる。
印刷システムの構成を示す図である。 印刷システムの構成を示す図である。 印刷装置におけるハードウェア構成を示す図である。 印刷装置の処理を示すフローチャートである。 プリンタコントローラの機能構成を示す図である。 印刷処理を示すフローチャートである。 白認識設定画面を示す図である。 白紙領域特定の一例について示す図である。 白紙領域と不吐領域の比較について示す図である。 ロール紙への印刷イメージを示す図である。 ジョブ実行状況を示す図である。 ジョブ実行状況を示す図である。 印刷ジョブ内のページ順と印刷順を示す図である。 ジョブ実行状況と排紙の関係を示す図である。 ジョブ実行状況と排紙の関係を示す図である。 メンテナンス設定画面を示す図である。 印刷処理を示すフローチャートである。 印刷処理を示すフローチャートである
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明の一実施形態に係る印刷装置100を含む印刷システムの構成の一例を示す図である。尚、印刷装置100では、被記録媒体として、ロール紙(搬送方向において印刷単位の長さよりも長い連続した連続シート)を用いる。図1の印刷システムでは、ネットワーク300を介して、印刷装置100、外部装置101、及び巻き取り装置108とが相互に接続されている。
印刷装置100は、外部装置101から入力された印刷データに基づいて画像をロール紙上に印刷し、巻き取り装置108は、印刷が行われたロール紙の巻き取りを行う。ここで、印刷装置100は、プリンタコントローラ102、スプーラ103、給紙ユニット104、印刷ユニット105、検査ユニット106、及び排紙ユニット107を含んでいる。また、印刷装置100は、CPU109、ネットワーク通信部110、USB通信部111、表示部114、操作部115、プログラムメモリ116、ワークメモリ117、及びフラッシュメモリ118を含んでいる。これらの印刷装置100の各種構成要素は、バス119により相互に接続される。
印刷制御装置として機能するプリンタコントローラ102は、PDF等の印刷データを外部装置101から受信し、印刷データに変換するためのRIP処理を行い、RIP処理がなされた印刷データをスプーラ103に格納する。ここで、RIP処理は、印刷データを構成するデータ記述言語を解釈して画像データからなる印刷データを生成する処理である。給紙ユニット104には、ロール紙が設置されており、ロール紙を印刷ユニット105に対して連続的に供給し続ける。印刷ユニット105は、スプーラ103に格納された印刷データを給紙ユニット104から供給されるロール紙上に、印刷ヘッドから記録剤であるインクを吐出して印刷を行う。
検査ユニット106は、ロール紙上に形成される印刷画像や特殊パターンを読み取り、印刷画像に問題ないかの確認や、装置の状態確認を行う。画像の確認方法は、印刷ヘッド状態の確認を行うパターンを読み込む方法でもよいし、元画像と比較を行う方法でもよい。両面印刷の場合、画像の確認方法は表面と裏面の印刷結果の確認を複数に分けてもよいし、1度で両面の検査を行う方法でもよい。その後、排紙ユニット107から印刷されたロール紙が巻き取り装置108に送出される。
CPU109は、印刷装置100の各種構成要素を制御する。プログラムメモリ116は、CPU109が読み出すプログラムコード等のデータを格納するROM等のメモリである。また、ワークメモリ117は、印刷装置100の各種処理実行時に使用する画像データ等のデータを一時格納したり、バッファリングしたりするためのRAM等のメモリである。フラッシュメモリ118は、ネットワーク通信部110が受信した印刷データの送信元情報を格納可能な不揮発性メモリである。表示部114は、LCD等の表示装置で構成され、各種情報を表示する。操作部115は、ユーザからの各種操作を受け付けるためのスイッチやタッチパネルで構成される。CPU109は、プログラムメモリ116に格納されているプログラムをワークメモリ117上で実行することにより、後述する各種の処理を実現することができる。
USB通信部111は、USB(Universal Serial Bus)インタフェースを介して外部装置101と通信する。ネットワーク通信部110は、印刷装置100をネットワーク300に接続して各種通信を行う。ネットワーク通信部110は、有線ネットワークと無線ネットワークの内、少なくともいずれかに対応する。有線ネットワーク対応の場合、ネットワーク通信部110は有線ネットワークのケーブルを印刷装置100に接続するためのコネクタを備える。また、無線ネットワーク対応の場合、ネットワーク通信部110はアンテナを備える。尚、有線ネットワークの場合、例えば、有線LANを介して外部装置101と接続される。また、無線ネットワークの場合、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、赤外線通信等、種々の方法で外部装置101と接続される。
図1において、外部装置101は、CPU201、ディスク装置202、外部ディスク読取装置203、メモリ204、表示部205、操作部206、ネットワーク通信部207、及びUSB通信部210を含んでいる。外部装置101は、例えば、汎用PC等の情報処理装置に所定のソフトウェアをインストールすることによって、以下に説明する各種の処理を実現可能である。
CPU201は、バス209を介して相互に接続される、外部装置101の各種構成要素を制御する。ディスク装置202は、CPU201が読み出すアプリケーションプログラムやOS(Operation System)等をインストールし、また、各種ファイル等のデータを格納する。外部ディスク読取装置203は、CD−ROM等の外部記憶媒体の内容を読み出すための装置である。メモリ204は、CPU201が必要に応じてデータの一時的格納、バッファリング等の処理を行うためのメモリである。CPU201は、ディスク装置202に格納されている各種プログラムをメモリ204上で実行することにより、後述する各種の処理を実現することができる。
CPU201は、外部装置101から印刷装置100を利用するためのソフトウェアのセットアッププログラムを実行することにより、各種プログラムが外部装置101にインストールされる。ディスク装置202に格納される各種プログラムには、印刷装置100を利用するためのプリンタドライバ等の各種デバイスドライバが含まれる。また、更に印刷装置100の状態(イベントの有無等)を問い合わせるためのポーリングアプリケーション、印刷装置100の状態(ステータス)を管理する管理ソフトウェア(ボタンモニター)等の各種アプリケーションが含まれる。
表示部205は、LCD等を含む表示装置で構成され、各種情報を表示する。操作部206は、キーボードやマウス、またタッチパネル等の入力装置で構成され、ユーザからの操作を受け付ける。ネットワーク通信部207は、外部装置101をネットワーク300に接続して各種通信を行う。印刷装置100と同様に、ネットワーク通信部207は、有線ネットワークと無線ネットワークの内、少なくともいずれかに対応する。具体的な形態は、印刷装置100に内蔵のネットワーク通信部110と同様に、対応ネットワークに応じて必要な機能及び形態をとる。USB通信部210は、各種周辺装置とUSBインタフェースを介して通信する。
このように、印刷装置100と外部装置101をネットワークを介して接続した処理システムとして構成することができる。このネットワークには、例えば、Local Area Network(LAN)がある。また、以降の説明では、有線ネットワークケーブルであるネットワークから構成されるネットワークについて扱うが、これに限定されない。ネットワークの態様は、無線ネットワークであっても、有線ネットワークと無線ネットワークが混在するネットワークであっても同様である。
図2は、印刷システムの別構成の一例を示す図である。尚、図2において、図1と同一の構成要素については、同一の参照番号を付加する。また、図2では、図1に示される各種装置が備える各種構成要素の内、説明上不要な構成については、適宜省略する。
図2に示すように、図1の印刷装置100の構成要素の内、プリンタコントローラ102とスプーラ103は、別装置であるRIPサーバ200に実装される。また、検査ユニット106は検査装置250として、給紙ユニット104は給紙装置260として、それぞれ単独の装置として構成される。このように、プリンタコントローラ102、スプーラ103、給紙ユニット104、検査ユニット106等は、印刷装置が備えていなくてもよい。
また、印刷装置100は、1台で表面と裏面の印刷を可能とする構成でもよいし、表面専用の印刷装置100と裏面専用の印刷装置100として別々に用意するタンデム構成でもよい。
次に、図3を用いて、図1の印刷装置100のハードウェア構成の一例について説明する。
印刷装置100は、給紙ユニット104、搬送ユニット301、ヘッドユニット304、検査ユニット106、及び制御ユニット307とを備えている。また、印刷装置100は、インクタンク306、裏面印刷ユニット308、乾燥ユニット309、シート巻取りユニット310、排紙ユニット107、操作部115を備える。制御ユニット307は、CPU109、プリンタコントローラ102やユーザインタフェース、各種I/Oインタフェースを備え、印刷装置100における各種制御を司る。
給紙ユニット104は、上段シートカセット104aと下段シートカセット104bの2基のカセットユニットを備える。ユーザは、ロール紙(以下、シートと呼ぶ)をマガジンに装着して、印刷装置100本体に図中の正面から挿入して装着する。上段シートカセット104aから引き出されたシートは図a方向に搬送され、下段シートカセット104bから引き出されたシートは図中b方向に搬送される。いずれか一方からシートが引き出された後、いずれのカセットユニットからのシートの場合もシートは図中c方向に搬送され、搬送ユニット301に到達する。搬送ユニット301は、搬送用エンコーダ302及び回転ローラ303を備えており、複数の回転ローラ303を通して印刷中にシートを図中d方向(水平方向)に搬送する。
搬送ユニット301の上方にはヘッドユニット304が対向して配置されている。ヘッドユニット304では複数色(実施形態では、7色)分の独立した印刷ヘッド305がシートの搬送方向に沿って保持されている。搬送ユニット301によるシートの搬送に同期して、印刷ヘッド305からインクを吐出してシート上に画像を形成する。これら搬送ユニット301、ヘッドユニット304、印刷ヘッド305で印刷ユニット105が構成されている。
インクタンク306は、各色のインクを独立して貯蔵する。インクタンク306からはチューブによって各色に対応して設けられたサブタンクまでインクが供給され、サブタンクから各印刷ヘッド305までチューブでインクが供給される。印刷ヘッド305は、印刷時の搬送方向d方向に沿って各色(実施形態では、7色)のラインヘッドが並んでいる。各色のラインヘッドは、継ぎ目無く単一のノズルチップで形成されたものであってもよいし、分割されたノズルチップが一列又は千鳥配列のように規則的に並べられたものであってもよい。即ち、使用する最大シートの印刷幅をカバーする範囲に記録素子であるノズルが並んでいるフルマルチヘッドであればよい。また、ノズルからインクを吐出するインクジェット方式は、発熱素子を用いた方式、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式等のいずれを採用してもよい。印刷データに基づいて各印刷ヘッド305のノズルからインクが吐出され、吐出のタイミングは搬送用エンコーダ302の出力信号によって決定される。
画像形成後のシートは、搬送ユニット301から検査ユニット106まで搬送される。検査ユニット106では、印刷画像や特殊パターンを読み取って印刷画像に問題ないかの確認や装置の状態確認を行う。
検査ユニット106から搬送されたシートはe方向に搬送される。ここでは、ロール紙のまま排紙を行う場合について説明しているが、シートカッタユニットを導入すれば、ロール紙で排紙を行わず、印刷する画像サイズに合わせた所定の印刷単位の長さ毎に切断することも可能である。続けて、シートはf方向に搬送され、裏面印刷ユニット308に搬送される。裏面印刷ユニット308は、印刷画像毎の情報(例えば、オーダー管理用番号等)を印刷させるためのユニットである。
乾燥ユニット309は、裏面印刷ユニットから搬送されるインクが付与されたシートを短時間で乾燥させるために、図中g方向に通過するシートを温風で加熱する。その後、シートは、乾燥ユニット309内を通過して、図中h方向に搬送されて排紙ユニット107に搬送される。排紙ユニット107では、図中i方向に通過するシートを、センサで確認しながら印刷画像毎に設定されたトレイ番号に積載する。排紙ユニット107では、複数の給紙段であるトレイ(実施形態では、22段)を保持しており、印刷単位の長さに応じて積載先のトレイを分別する。また、排紙ユニット107では、積載中や積載完了等の状態表示を用いて行う(例えば、LEDで表示)。
シート巻取りユニット310は、両面印刷の際に、まず、表面画像形成から行い、図中j方向に通過するシートを巻き取る。すべての表面画像形成終了後、再度、巻き取ったシートを、図中k方向に搬送して裏面画像形成を行わせる。
操作部115は、印刷装置100の各種操作の指示を受け付けるためのユーザインタフェースを提供し、このユーザインタフェースに対するユーザからの指示によって各種処理を実行する。ユーザは、この操作部115により、印刷中、印刷終了等オーダー毎の印刷状況の確認、インク残量や紙の残量等の装置状態の確認、ヘッドクリーニング等の装置メンテナンスの実施を行うために操作者が操作/確認を行うことができる。
尚、図1の印刷装置100は、インクジェット方式のプリンタに限定されず、サーマルプリンタ(昇華型、熱転写型等)、ドットインパクトプリンタ、LEDプリンタ、レーザープリンタ等、様々な印刷方式に適用可能である。
次に、図4を用いて、図1の印刷装置100における処理の一例について簡単に説明する。ここでは、両面印刷を行う際の処理について説明する。この処理は、印刷装置100のCPU109の指示により、プリンタコントローラ102がプログラムメモリ116に記憶されているプログラムを読み出し実行することにより実現される。
まず、印刷装置100のプリンタコントローラ102は、外部装置101から印刷ジョブを受信する(S401)。プリンタコントローラ102は、印刷ジョブを受信すると、RIP処理を開始し、RIP処理によって得られる印刷データをスプーラ103に格納する(S402)。
次に、プリンタコントローラ102は、表面印刷に必要な画像データをスプーラ103から取得し、給紙ユニット104から供給されるロール紙の第1面(表面ともいう)に、印刷ユニット105によりインクを吐出して印刷する(S403)。その後、プリンタコントローラ102は、検査ユニット106で表面印刷の結果を検査した後、裏面印刷を行うため、ロール紙の表裏を反転する(S404)。同様に、プリンタコントローラ102は、裏面印刷に必要な印刷データをスプーラ103から取得し、ロール紙の第2面(裏面ともいう)に印刷を行う(S405)。その後、プリンタコントローラ102は、裏面印刷の結果を検査し、排紙ユニット107からロール紙を送出して、巻き取り装置108でロール紙の巻き取りを行う(S406)。
以下では、インクジェット方式を用いた印刷装置を例に挙げて説明する。本明細書において「印刷装置」とは、「印刷装置」とは、印刷機能に特化した専用機に限らず、印刷機能とその他の機能(例えば、FAX機能、スキャナ機能等)を複合した複合機や、記録紙上に画像やパターンを形成する製造装置等の装置も含むものとする。
図5を用いて、印刷装置100の機能構成について説明する。
プリンタコントローラ102は、受信部501と、解析部502と、画像処理部503と、白紙領域特定部504と、不吐領域特定部505と、変更判定部508と、印刷可否判定部507と、印刷順序制御部509とを有する。プリンタコントローラ102において、受信部501は、外部装置101から送信された印刷ジョブを受信する。解析部502は、受信部501が受信した印刷ジョブの内容を解析し、画像処理部503で実行すべき処理を決定する。画像処理部503は、解析部502で決定された処理に基づいてRIP処理を実施し、印刷データを作成してスプーラ103に格納する。また、画像処理部503は、解析部502の指示に従って、RIP処理によって作成した印刷データに含まれるインクの吐出が行われない印刷領域(以下、「白紙領域」)に関する情報についてもスプーラ103に格納する。
白紙領域特定部504は、印刷データに白紙領域が含まれているか、また、印刷データのどの部分が白紙領域であるかを特定する。白紙領域特定部504は、例えば、画像処理部503にてスプーラ103に格納された情報に基づいて白紙領域を特定するようにしてもよい。不吐領域特定部505は、検査ユニット106の検査部506の検査結果に基づき、吐出不良ノズル(吐出不良記録素子)の位置及びその吐出不良ノズルによって印刷の影響を受ける領域(不吐領域)を特定する。つまり、不吐領域は、印刷データによって本来印刷されるべき画像が、吐出不良ノズルによって、インクの吐出がなされず、結果的に、その画像が印刷なされない領域である。
印刷可否判定部507は、白紙領域特定部504の処理結果と不吐領域特定部505の処理結果とを比較することで、処理対象の印刷データは吐出不良を無視して印刷可能であるか否かを判定する。印刷順序制御部509は、印刷可否判定部507で印刷可能であると判定された印刷データを優先して印刷を開始するように順序を変更し、印刷ユニット105で逐次印刷を開始する。
一方、印刷可否判定部507で印刷不可能であると判定された印刷データは、変更判定部508で、印刷データを変更する(例えば、印刷データのレイアウトを90度回転する)ことで、吐出不良を無視できるか否かを判定する。変更判定部508は、その判定結果に基づいて、印刷データのレイアウトを変更する処理を画像処理部503に指示する。具体的には、変更判定部508は、吐出不良を無視できると判定した場合は、印刷データのレイアウトを変更する処理を画像処理部503に指示する。
検査ユニット106は、取得部511と、検査部506と、読取部510を有する。検査ユニット106では、印刷ユニット105による印刷データによる印刷結果を、読取部510で読み取る。一方で、取得部511は、スプーラ103から印刷データ(あるいは特定のパターンからなる不吐領域特定用の印刷データ)を取得する。そして、検査部506は、読取部510による読取データと、取得部511で取得した印刷データを用いて、印刷結果の検査を行う。検査部506は、印刷結果の検査として、インクの擦れ等、吐出不良の有無を検出し、吐出不良を検出した場合は、不吐領域特定部505にその旨及び吐出不良に関する情報を通知する。
図6を用いて、印刷装置100における印刷処理の一例について説明する。この印刷処理は、印刷装置100のCPU109の指示により、プリンタコントローラ102がプログラムメモリ116に記憶されているプログラムを読み出し実行することにより実現される。
まず、受信部501は、外部装置101から送信された印刷ジョブを受信する(S601)。解析部502は、印刷ジョブの内容を解析する(S602)。画像処理部503は、印刷ジョブに対してRIP処理を行って、RIP処理によって作成された1つ以上のページデータを含む印刷データをスプーラ103に格納する(S603)。このとき、画像処理部503は、ページデータ単位で印刷データに白紙領域が存在するか否かを解析し、その解析結果も印刷データと関連付けてスプーラ103に格納する。
不吐領域特定部505は、検査部506からの通知に基づき、吐出不良ノズルが検出されたか否かを判定する(S604)。吐出不良ノズルが検出された場合(S604でYES)、不吐領域特定部505は、吐出不良ノズルの位置を取得して、その吐出不良ノズルが影響を与える領域(不吐領域)を特定する(S605)。一方、吐出不良ノズルが検出されない場合(S604でNO)、印刷ユニット105は、スプーラ103に格納された処理対象の印刷データによる印刷を開始する(S611)。
尚、吐出不良ノズルが検出された場合(S604でYES)、白紙領域特定部504は、スプーラ103に格納された印刷データに関連付けられた白紙領域を取得することで白紙領域を特定する。ここでは、画像処理部503で、印刷データ中の白紙領域の有無を解析して、白紙領域を特定して、その解析結果を印刷データと関連付けてスプーラ103に格納しているが、これに限定されない。白紙領域特定部504がスプーラ103に格納されている印刷データを直接解析して、白紙領域を特定するようにしても良い。
印刷可否判定部507は、白紙領域特定部504で特定された白紙領域と不吐領域特定部505で特定された不吐領域とを比較する。印刷可否判定部507は、その比較結果に基づいて、処理対象の印刷データは吐出不良ノズルを無視して印刷可能であるか否かを判定する(S606)。尚、ここでは、印刷可否判定部507の処理として、吐出不良ノズルを検出する処理について示しているが、印刷可否判定部507では、吐出不良ノズルの検出の有無に関わらず、用紙切れやジャムが発生していないかの判定も行う。
判定の結果、印刷可能である場合(S606でYES)、印刷ユニット105は、スプーラ103に格納された処理対象の印刷データによる印刷を開始する(S611)。一方、印刷不可能である場合(S606でNO)、変更判定部508は、印刷データを変更(例えば、レイアウトの変更(印刷データ中の画像の回転や移動))することで吐出不良ノズルを無視して印刷可能であるか否かを判定する(S607)。
判定の結果、吐出不良ノズルを無視して印刷不可能である場合(S607でNO)、印刷ユニット105は、ノズルの回復動作を含むメンテナンスを実行する(S612)。尚、このメンテナンスの完了後は、再度、S604に戻っても良いし、メンテナンス内容が印刷ヘッド305等の交換を伴うような印刷装置100の印刷動作を停止する必要がある場合には、一旦、処理を終了しても良い。
一方、吐出不良ノズルを無視して印刷可能である場合(S607でYES)、変更判定部508は、印刷データの変更内容を決定し、画像処理部503で印刷データを変更する(S608)。尚、ここでの印刷データの変更とは、印刷データ(ページデータ)に含まれる画像のロール紙におけるレイアウトを変更することであり、その画像の拡大や縮小、低解像度化等の、本来意図した最終出力結果と異なる変更は行わない。
印刷データの変更と並行して、吐出不良ノズルを無視して印刷できる後続の印刷データ(ページデータ)が他に存在するか否かを判定する(S609)。吐出不良を無視して印刷できる後続のページデータが存在しない場合(S609でNO)、印刷ユニット105は、ノズルの回復動作を含むメンテナンスを実行する(S612)。一方、吐出不良を無視して印刷できる後続のページデータが存在する場合(S609でYES)、印刷順序制御部509は、その後続の印刷データ(ページデータ)を優先して先に印刷されるようにその印刷順序を変更する(S610)。そして、印刷ユニット105は、印刷順序制御部509で変更された印刷順序に従って、スプーラ103に格納された処理対象の印刷データによる印刷を開始する(S611)。ここでは、1つの印刷ジョブに含まれる複数の印刷データ(ページデータ)の印刷順序について説明しているが、複数の印刷ジョブを継続的に受信している場合には、印刷ジョブ自体の実行順を変更してもよい。印刷順序を変更し、吐出不良を無視して印刷できる印刷データ(ページデータ)を優先的に印刷することで、画像処理部503にて印刷データの変更を行っている間(S608)に、印刷を行うことができる印刷データがない状態を最小にすることができる。
次に、図7及び図8を用いて、図6のS603における画像処理部503による白紙領域を特定する処理の一例について説明する。
画像処理部503で特定する白紙領域とは、印刷時にインクが吐出されない領域である。ここでは、印刷データ内における白部分を白紙領域として扱う。
まず、図7を用いて、白紙領域を特定するための基準となる白に関する設定方法について説明する。この設定は、例えば、印刷装置100の表示部114に、白紙領域を特定するための白認識設定画面701を表示し、その白認識設定画面701に対する設定によって行う。白認識設定画面701に対する操作は、操作部115を介して行う。
白認識設定画面701において、色味702では、印刷データを構成する各画素のRGB値に対して、白と認識させるRGB値を設定する。例えば、色味702のRGB値=(0,0,0)と設定した場合は、印刷データにおける各画素のRGB値が全て0である場合は、その画素は白であると認識することになる。ここでは、各画素をRGB値で色判定する例を示しているが、必ずしもこの限りではない。
許容変化量703は、各画素のRGB値の変化を許容する量(許容値)を設定する。許容変化量703を設定することで、白と認定する値に幅を持たせることが可能になる。例えば、色味702で指定するRGB値それぞれが「0」で、許容変化量703が「5」である場合、印刷データの各画素のRGB値がそれぞれ「0」以上「5」以下である画素は白と認識される。
次に、図8を用いて、画像処理部503における白紙領域の特定(S603)の処理の一例について説明する。
例えば、9個のノズルを有する印刷ヘッド305の各ノズルそれぞれには、各ノズルを識別するためのノズルID801(図8では、9個のID1〜ID9)が設定される。また、各IDに対応する各ノズルからのインク滴下の有無を判定するため、用紙搬送方向と平行方向において用紙幅分の領域が白であるか否かの判定を行うノズルID801に対応する白判定領域802(図8では、9個のR1〜R9)が設定される。図8の場合、ノズルID801におけるID1〜ID9のノズルそれぞれに対し、白判定領域802におけるR1〜R9の白判定領域が対応する。
尚、以下では、白認識設定画面701における色味702のRGB値が全て「0」で、かつ許容変化量703は「0」に設定されているものとして説明する。
画像処理部503は、1ページ分の印刷データ803に対して、白判定領域802におけるR1〜R9の白判定領域それぞれが白であるか否かを判定するために走査する。走査中に白以外が認識された場合は、その時点で、その白判定領域については走査を停止する。用紙幅分の走査で、最後まで走査が行われた白判定領域を白紙領域として認識する。尚、走査中に白以外が認識された場合もそのまま走査を続けてもよく、この場合は、白以外が認識された場合はそのことを記憶しておけばよい。
例えば、R1の白判定領域では、印刷データ803を、図中、左から右に走査したところ、その白判定領域を構成する画素がすべて白であるため最後まで走査が行われることになる。また、R2の白判定領域では、印刷データ803に存在する画像である「Img1」を構成する画素が白以外の画素を含んでいるため、その時点で走査を停止する。同様の処理を、後続の白判定領域(R3〜R9)全てに対して並列して行い、用紙幅分の走査で、最後まで走査が行われた白判定領域が白紙領域804(Wn(nは自然数))として認識される。そして、その認識結果に応じて、印刷データ803と関連付けられて白紙領域804がスプーラ103に格納される。図8の場合、R1、R5、R9の白判定領域が白紙領域(W1=R1、W2=R5、W3=R9)として認識される。尚、白判定領域とは、ロール紙上の印刷領域に対応する。
次に、図9を用いて、図6のS606における印刷可否判定部507の処理の一例について説明する。
ここでは、印刷ヘッド305において、ノズルID801におけるID1及びID5のノズルが吐出不良ノズルであるとする。吐出不良ノズルが検出されると、不吐領域特定部505は、吐出不良ノズルのIDと1対1に対応する不吐領域901が設定される。ここでは、ノズルID801におけるID1とID5のノズルが吐出不良ノズルとして検出されるため、不吐領域901において、ID1とID5に対応するE1とE5の不吐領域が設定される。
この不吐領域901と画像処理部503で特定された白紙領域804との間で、対応するIDの有無を判定することで、不吐領域901で設定されたE1及びE5の不吐領域が白紙領域であるか否かを判定できる。ここでは、E1の不吐領域は、W1(=R1)の白紙領域に対応する。また、E5の不吐領域は、W2(=R5)の白紙領域に対応する。この場合、印刷可否判定部507は、不吐領域は白紙領域に対応すると判定し、吐出不良ノズルを無視して印刷可能と判定する(S606でYES)。
次に、吐出不良ノズルを無視しても印刷不可能と判定する(S606でNO)場合について説明する。白紙領域902のように、W1(=R1)とW2(=R9)の位置に白紙領域が存在し、不吐領域901におけるE1の不吐領域に対応する白紙領域が存在するが、不吐領域901におけるE5の不吐領域に対応する白紙領域が存在しない。このような場合、印刷可否判定部507は、吐出不良ノズルを無視しても印刷不可能と判定する(S606でNO)。そのため、以降の処理として、変更判定部508において、印刷データの変更(印刷データを構成する画像の90度回転や移動)した場合に、吐出不良ノズルを無視して印刷可能であるか否かを判定する。
次に、図10を用いて、図6のフローチャートの処理により、入力データ1001として、2つの印刷ジョブ1002及び1003が投入された場合において、印刷ジョブがどのようにロール紙に印刷されるかについて説明する。ここでは、ページデータ1002a及び1002bからなる印刷ジョブ1002と、ページデータ1003a〜1003dからなる印刷ジョブ1003が、印刷ジョブ1002、印刷ジョブ1003の順で投入された場合を説明する。
印刷ジョブ1002は、画像処理部503でのRIP処理によって印刷データとしてページデータ1002a、1002bが作成され、印刷ユニット105で、ページデータ1002a、1002bがロール紙1006上に順次印刷される。同様に、印刷ジョブ1003も、画像処理部503でのRIP処理によって印刷データとしてページデータ1003a〜1003dが作成され、印刷ユニット105で、ロール紙1006上にページデータ1003a〜1003dと順次印刷される。ここでは、検査ユニット106で、ページデータ1002bの印刷結果の検査において、吐出不良ノズルが検出された場合を例に説明する。
不吐領域特定部505は、印刷ヘッド305のノズルの内、吐出不良ノズル1004を特定し、その吐出不良ノズル1004の影響を受ける不吐領域1005を特定する。印刷可否判定部507は、印刷ジョブ1002に続く印刷ジョブ1003のページデータ1003a、1003b、1003c、及び1003dそれぞれにおける白紙領域と不吐領域1005とを比較する。比較の結果、印刷可否判定部507は、ページデータ1003a、1003b、及び1003dは、不吐領域1005に対応する印刷データが白紙領域と判定する。これらのページデータ1003a、1003b、及び1003dはそのまま印刷を行っても、吐出不良ノズル1004は使用されないため、印刷可否判定部507は、吐出不良ノズル1004を無視して印刷可能である判定する。
一方、ページデータ1003cは、不吐領域1005が、ページデータ1003cに含まれる画像データ(Img6)に重なるため、印刷可否判定部507は、不吐領域1005に対応する印刷データは白紙領域ではないと判定する。ページデータ1003cはそのまま印刷を行うと、正常に印刷を行えないため、印刷可否判定部507は、吐出不良ノズル1004を無視して印刷できないと判定する。そこで、変更判定部508で、ページデータ1003cの変更(ページデータ1003cを構成する画像の回転等)で、不吐領域1005を無視できる印刷データが作成できるか否かを判定する。判定の結果、ページデータ1003cを90度回転することで吐出不良ノズル1004を無視できるようになるため、画像処理部503で、ページデータ1003cを90度回転したページデータ1003c’を再作成する。
通常の印刷では、ページデータ1003a、1003b、1003c、1003dの順序で印刷が行われる。しかしながら、ページデータ1003bの印刷完了までに画像処理部503にて90度回転を行ったページデータ1003c’の作成が完了しない場合、印刷データがない状態で印刷装置100が稼働するため、無駄な用紙が搬送されてしまう。そこで、このような場合には、印刷可能なページデータ1003dを先に印刷ユニット105で印刷して、その後、作成が完了したページデータ1003c’を印刷ユニット105で印刷する。尚、ここでは、印刷ジョブ1003について説明したが、検査ユニット106で、NGとなったページデータ1002bは、再印刷すればよい。
次に、図6のフローチャートにおいて、印刷ジョブが投入された場合において、正常に印刷が行われる場合と吐出不良ノズルが検出された場合それぞれに対する印刷可否判定を行う一例を図11及び図12を用いて説明する。また、それぞれの場合における印刷ジョブと印刷ジョブを構成する各ページの印刷順の関係を管理する印刷ジョブ管理テーブルの一例を図13に示す。尚、この印刷ジョブ管理テーブルは、例えば、ワークメモリ117に一時的に格納されても良いし、印刷履歴として、フラッシュメモリ118に格納されても良い。
まず、図11を用いて、正常に印刷が行われる場合における印刷可否判定の一例について説明する。図11は左から右に時間の経過を示している。
列1101は、受信した印刷ジョブのシーケンス、言い換えれば、印刷ジョブの投入順を矢印で示していて、ここでは、印刷ジョブを識別するJobIDとしてJob0〜Job4が付与されている5つの印刷ジョブが存在する。また、Job0の印刷ジョブは、1つのページデータの印刷ジョブ(Job0)で構成されている。Job1の印刷ジョブは、2つのページデータの印刷ジョブ(Job1−1及びJob1−1)で構成されている。Job2の印刷ジョブは、4つのページデータの印刷ジョブ(Job2−1〜Job2−4)で構成されている。Job3の印刷ジョブは、3つのページデータの印刷ジョブ(Job3−1及びJob3−3)で構成されている。Job4の印刷ジョブは、2つのページデータの印刷ジョブ(Job4−1及びJob4−1)で構成されている。
列1102は、印刷ユニット105で印刷した印刷ジョブのシーケンスを矢印で示している。吐出不良ノズルが検出されない場合、列1101で示す各印刷ジョブは、列1102に示すように、各印刷ジョブを構成する各ページデータと、その印刷順序が順序良く印刷される。
図13において、印刷ジョブ管理テーブル1301は、図11の場合を示していて、印刷ジョブを識別するJobID、印刷ジョブに含まれるページデータのページ番号(PageNO)、再RIP処理(Re−RIP)、印刷順序(PrintNo)、処理状態(Status)の項目を管理している。
「Re−RIP」の項目では、印刷データを変更(再RIP処理)するか否かを示す情報を管理し、印刷データを変更する場合には「○」、印刷データを変更しない場合には「−」が管理される。「PrintNo」の項目では、印刷ジョブ単位で、その印刷ジョブを構成するページデータの印刷順序が管理される。「Status」の項目では、印刷状態を示す情報を管理し、印刷完了の場合には「Finish」、印刷中の場合には「Print」、印刷待機の場合には「Wait」が管理される。更に、印刷を再度待機する場合には「Re−Wait」、印刷データを変更する場合には「Re−RIP」が管理される。
図11では、投入された印刷ジョブが正常に印刷されるため、「Re−RIP」の項目はすべて「−」となっている。また、PrintNoの項目は、各印刷ジョブを構成する各ページデータの順序通りとなっている。尚、図11に示す例は、吐出不良ノズルが検出されない場合であるが、吐出不良ノズルが検出されたが全てのジョブが印刷データを変更せずに吐出不良ノズルを無視して印刷できる場合も、印刷ジョブ管理テーブル1301と同様のテーブルとなり、印刷順序が変更されずに順序良く印刷される。
次に、図12を用いて、吐出不良ノズルが検出された場合における印刷可否判定の一例について説明する。図12は左から右に時間の経過を示している。列1201の列は受信した印刷ジョブのシーケンスを矢印で示している。印刷ジョブの構成は、図11と同様である。列1202は、印刷ユニット105で印刷した印刷ジョブのシーケンスを矢印で示している。列1203は、変更判定部508の指示を受けて、画像処理部503でページデータの変更(再RIP処理)を行った印刷ジョブのシーケンスを矢印で示している。1204は、吐出不良ノズルが発生したタイミングを示している。
列1202において、印刷ジョブJob1−1で、1204のタイミングで吐出不良ノズルが発生した場合、印刷ジョブJob2の印刷可否判定において、吐出不良ノズルが検出されることになる。そのため、印刷可否判定部507は、吐出不良ノズルの位置を取得し、1204以降の各印刷ジョブの各ページをその吐出不良ノズルを無視して印刷可能であるか否かを判定する。判定の結果、印刷ジョブJob1−2、印刷ジョブJob2−1、印刷ジョブJob2−2は、吐出不良ノズルを無視して印刷可能であると判定され、印刷ジョブJob2−3は、吐出不良ノズルを無視して印刷不可であると判定された場合、印刷ジョブJob2−3におけるページデータのみを画像処理部503で変更(再RIP処理)する。残りの印刷ジョブJob2−1、Job2−2、及びJob2−4におけるそれぞれのページデータはそのまま印刷可能であるため、印刷順序制御部509で印刷順序を変更する。
具体的には、印刷ジョブJob2−3の印刷をそのまま印刷可能であるページよりも後に印刷されるように、印刷順序を変更する。本実施形態では、そのまま印刷可能であるページの印刷順は入れ替えずに、そのまま印刷できないページを最後に印刷するように印刷順を入れ替える。これにより、本実施形態では、印刷ユニット105は、印刷ジョブJob2−1、Job2−2、Job2−4、及びJob2−3の順序で印刷を行う。
後続の印刷ジョブJob3についても同様に印刷可否判定を行う。印刷ジョブJob3の場合は、印刷ジョブJob3−1及びJob3−2それぞれにおけるページデータを変更(再RIP処理)する必要があるため、そのまま印刷可能であるページJob3−3を先に印刷するように印刷順序を変更する。具体的には、印刷ユニット105は、印刷ジョブJob3−3、印刷ジョブJob3−1、及び印刷ジョブJob3−2の順序で印刷を行う。
図13において、印刷ジョブ管理テーブル1302は、図12の場合を示していて、印刷ジョブ管理テーブル1302で示されるように、Job2及びJob3にはそれぞれ再RIP処理対象のページデータが存在する。具体的には、Job2では、ページ番号3のページデータが再RIP処理対象であるため、対応する「Re−RIP」の項目には「○」が管理されている。また、Job3では、ページ番号1及び2のページデータが再RIP処理対象であるため、対応する「Re−RIP」の項目にはそれぞれ「○」が管理されている。そして、これらの再RIP処理対象のページデータは、再RIP処理が必要となるため、その印刷順序が、他のページデータとの間で変更される。
このように、印刷順序を変更することにより、他のページの印刷実行中に再RIP処理を行うことができる。例えば、図12では、Job2−3は、Job2−1、Job2−2、及びJob2−4の印刷中に再RIP処理が終了し、印刷を停止させることなく、Job2−3を印刷させることができる。
尚、本実施形態では、再RIP処理が必要なページは当該印刷ジョブの最後に印刷するように印刷順を変更したが、これに限定されるものではない。例えば、再RIP処理が必要なページの印刷が印刷順を変更しなくても間に合う場合、即ち、再RIP処理が完了した時点でその前のページの印刷が完了していない場合は、印刷順を変更しないようにしてもよい。また、再RIP処理が必要なページがその印刷ジョブの最後のページである場合など、再RIP処理が必要なページを当該印刷ジョブの最後に印刷するように印刷順を変更しても間に合わない場合は、異なる印刷ジョブの後又は異なる印刷ジョブのページとページの間に、再RIP処理が必要なページの印刷を実行するようにしてもよい。
ここでは、給紙ユニット104からロール紙が給紙され、印刷ユニット105で印刷され、用紙がカットされることなく排紙され、巻き取り装置108にてロール紙状に巻き取られる構成を例に説明しているが、これに限定されない。印刷装置100に、印刷が行われたロール紙を所定のサイズにカットするカッターと、所定のサイズにカットされた印刷物が出力される排紙トレイを有する印刷装置であっても良い。
印刷装置100に、カッター及び排紙トレイを有する構成において、正常に印刷が行われる場合と吐出不良ノズルが検出された場合とでの印刷物の回収を行うための排紙例について図14及び図15を用いて説明する。
まず、図14を用いて、正常に印刷が行われる場合における排紙例を説明する。図14は左から右に時間の経過を示している。列1401は、受信した印刷ジョブのシーケンスを矢印で示している。ここでは、印刷ジョブを識別するJobIDとしてJob1〜Job3が付与されている3つの印刷ジョブが存在する。また、Job1の印刷ジョブは、2つのページデータの印刷ジョブ(Job0−1及びJob0−2)で構成されている。Job2の印刷ジョブは、4つのページデータの印刷ジョブ(Job2−1〜Job2−5)で構成されている。Job3の印刷ジョブは、2つのページデータの印刷ジョブ(Job3−1〜Job3−2)で構成されている。
列1402は、印刷ユニット105で印刷した印刷ジョブのシーケンスを矢印で示している。吐出不良ノズルが検出されない場合、または、吐出不良ノズルが検出されたが全てのジョブが印刷データを変更せずに吐出不良ノズルを無視して印刷できる場合、各印刷ジョブを構成するページデータは、そのページ順に従って順次印刷される。印刷時点で、各印刷ジョブを構成するページ順はソートされているため、排紙トレイ1403には上から順に印刷物を排紙トレイ1403に排紙することになる。従って、例えば、印刷ジョブJob2−1〜2−5は、排紙トレイ1403の上の段からその順序通りに1〜5と排紙されることになる。
次に、図15を用いて、印刷データの変更により吐出不良ノズルを無視して印刷可能であるときに、印刷順序を変更した場合の排紙について説明する。図15は左から右に時間の経過を示している。列1501は、受信した印刷ジョブのシーケンスを矢印で示している。印刷ジョブの構成は、図14と同様である。列1502は、印刷ユニット105で印刷した印刷ジョブのシーケンスを矢印で示している。列1503は、変更判定部508の指示を受けて画像処理部503でページデータの変更(再RIP処理)を行った印刷ジョブのシーケンスを矢印で示している。1504は、吐出不良ノズルが発生したタイミングを示している。
列1502において、印刷ジョブJob1−1で、1504のタイミングで吐出不良ノズルが発生した場合、印刷ジョブJob2の印刷可否判定において、吐出不良ノズルが検出されることになる。そのため、印刷可否判定部507は、吐出不良ノズルの位置を取得し、Job2以降の各印刷ジョブの各ページがその吐出不良ノズルを無視して印刷可能であるか否かを判定する。判定の結果、印刷ジョブJob2の場合、印刷ジョブJob2−3及び2−4におけるページデータは、その吐出不良ノズルを無視してそのまま印刷することはできないが、印刷データの変更により吐出不良ノズルを無視できるため、画像処理部503で変更(再RIP処理)する。残りの印刷ジョブJob2−1、Job2−2、及びJob2−5におけるそれぞれのページデータはそのまま印刷可能であるため、その後にJob2−3及びJob2−4を印刷するように、印刷順序制御部509で印刷順序を変更する。これにより、印刷ユニット105は、印刷ジョブJob2−1、Job2−2、Job2−5、Job2−3、及びJob2−4の順序で印刷を行う。
この場合、印刷ジョブJob2−1、Job2−2、Job2−5、Job2−3、及びJob2−4による印刷物を、排出先である排紙トレイ1505の上の段から、1、2、4、5、3の順序で排紙されるようにその印刷物の排紙先を制御する。排紙トレイ1505の上の段から順に1、2、4、5、3と排紙することで、印刷後に排紙トレイ1505の上の段から順に回収することで、印刷結果として、印刷ジョブを構成するページデータの本来のページ順序にソートされた状態で取得することが可能となる。
このように、印刷ジョブの印刷順序の変更に応じて、印刷ジョブの排出順を変更する(排出制御する)ことにより、ページ順序にソートされた状態で印刷結果を取得することができる。
印刷ヘッド305のメンテナンスのタイミングは、印刷装置100に予め設定していてもよいが、ユーザが適宜設定してもよく、ユーザが予め設定された設定を変更できるようにしてもよい。ここでは、図16を用いて、メンテナンスを行うタイミングを設定するためのメンテナンス設定画面1601の一例について説明する。このメンテナンス設定画面1601は、操作部115からの操作に従って、印刷装置100の表示部114に表示され、そのメンテナンス設定画面1601に対する操作は操作部115を介して行う。
印刷装置100のメンテナンスのタイミングは、メンテナンス設定画面1601における設定に従うことになる。メンテナンス設定画面1601において、吐出不良ノズルを無視して印刷するか否かを指定するための不吐無視印刷1602では、吐出不良ノズルを無視して印刷する場合には「ON」を、吐出不良ノズルを無視して印刷しない場合には「OFF」を設定することができる。尚、「OFF」が設定されると、吐出不良ノズルが1つでも生じるとメンテナンス動作が実行されるように設定される。印刷可否判定部507は、不吐無視印刷1602の設定状態に応じて印刷可否判定を行う。
また、メンテナンス設定画面1601では、吐出不良ノズルを無視して印刷することを示す「ON」が設定されている場合でも、連続稼働時間(例えば、24時間連続稼働したらメンテナンスを実行する)、及び印刷ヘッド305の残寿命に応じて、吐出不良ノズルがない場合でもメンテナンスができるようにメンテナンスのタイミングを設定することもできる。
不吐無視印刷1602で「ON」に設定されると、不吐無視印刷設定画面1603が表示される。不吐無視印刷設定画面1603では、吐出不良ノズルを無視して印刷可能である否かを判定するための吐出不良ノズルの数の上限である吐出不良ノズル数容認上限値1604を設定することができる。検出された吐出不良ノズルの数が、吐出不良ノズル数容認上限値1604に到達した場合は、メンテナンス動作を実行する。検出された吐出不良ノズルの数が、1以上であるが吐出不良ノズル数容認上限値1604に到達していない場合は、吐出不良ノズルを無視して印刷可能である否かを判定する。
また、印刷データ変更設定1605は、印刷可否判定部507で印刷不可能と判定された場合に、その後に、変更判定部508で印刷データの変更を行うか否かを指定するための項目である。印刷データ変更設定1605では、印刷データを変更する場合には「ON」を、印刷データを変更しない場合には「OFF」を設定することができる。画像処理部503は、この印刷データ変更設定1605の設定状態に応じて、印刷データの変更を行う。尚、「OFF」が設定されると、印刷データの変更を行えば吐出不良ノズルを無視できるかの判定は行わない。
尚、印刷ジョブが、吐出不良を無視することができず、更に、印刷データを変更しても吐出不良を無視できない印刷ジョブしか存在しない場合もメンテナンスは実施される。
以上説明したように、本実施形態では、印刷ジョブ内容と吐出不良ノズルの位置関係から、吐出不良ノズルを無視して印刷可能であるか否かを判定することで、吐出不良ノズルが検出された場合でも装置を停止することなく印刷を継続できる。これにより、例えば、吐出不良ノズルが検出された場合でも、吐出不良ノズルがインクを吐出しない領域に対応する場合は、印刷ジョブを変更することなく、そのまま印刷を実行することができる。これによって、高いスループットを維持することができる。この場合は、印刷順序を変更する必要がない。また、吐出不良ノズルが検出され、吐出不良ノズルが各ページのインクを吐出しない領域に対応していない場合は、印刷データを変更することで印刷が実行できるか判定し、印刷が実行できる場合は印刷を実行する。これにより、印刷ヘッドの交換頻度や用紙の無駄も抑制できる。
また、本実施形態では、吐出不良ノズルを無視できる印刷データであるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、吐出不良ノズルを無視して印刷可能な印刷データを優先的に印刷する。即ち、吐出不良ノズルが検出され、吐出不良ノズルが各ページのインクを吐出しない領域に対応していない場合は、印刷ジョブの印刷順を変更する。これにより、レイアウト変更を行っている間に、印刷データの出力が一時的に停止される状態となるのを抑制することができる。従って、用紙の無駄を抑えながら、可能な限り印刷を続けることが可能となる。
また、本実施形態では、印刷順序に応じて排紙方法を制御することで通常時と印刷順を変更された場合と同じように印刷結果を回収することができる。
<実施形態2>
実施形態1では、印刷データについて常に白紙領域の特定処理を行う構成であるため、フォトブックのような予め定められたフォーマット(画像データの配置レイアウト)に従って画像データが配置された印刷ジョブに対しては冗長な処理となる場合がある。そこで、実施形態2では、画像データが予め定められたレイアウトに従って配置された印刷データからなる印刷ジョブを処理する場合について説明する。尚、実施形態1と同様の構成については、説明を省略する。
図17を用いて、印刷装置100における印刷処理の一例について説明する。この印刷処理は、印刷装置100のCPU109の指示により、プリンタコントローラ102がプログラムメモリ116に記憶されているプログラムを読み出し実行することにより実現される。尚、図17において、実施形態1の図6と同一の処理については、同一のステップ番号を付加してその詳細説明は省略する。
まず、S601の処理の後、解析部502が、印刷ジョブの内容を解析して、印刷ジョブが、予め定められたフォーマット(印刷データのレイアウトが予め定められている)を利用する印刷ジョブであるか否かを判定する(S1702)。
予め定められたフォーマットを利用する印刷ジョブである場合(S1702でYES)、解析部502は、印刷ジョブの作成に使用されたフォーマットを取得する(S1703)。白紙領域特定部504で、取得したフォーマットを解析して、白紙領域を特定する(S1704)。画像処理部503は、印刷ジョブのRIP処理を行って、RIP処理によって作成された1つ以上のページデータを含む印刷データをスプーラ103に格納する(S1705)。この場合は、画像処理部503で白紙領域の特定は行わない。即ち、予め定められたフォーマットを利用する印刷ジョブである場合は、画像処理部503で白紙領域の特定は行わない。
一方、予め定められたフォーマットを利用する印刷ジョブでない場合(S1702でNO)、画像処理部503は、印刷ジョブに対してRIP処理を行って、RIP処理によって作成された1つ以上のページデータを含む印刷データをスプーラ103に格納する(S1705)。この場合は、画像処理部503は、ページデータ単位で印刷データに白紙領域が存在するか否かを解析し、その解析結果も印刷データと関連付けてスプーラ103に格納する。
以降の処理は、実施形態1の図6のS604〜S612の処理を実行する。
以上説明したように、本実施形態では、実施形態1で説明した効果に加えて、印刷ジョブがどのような情報に基づいて作成されたものか解析することで、冗長な処理を抑えることができる。即ち、解析に必要なリソースを低減させることができる。
また、S606において吐出不良ノズルを無視できないと判定された場合(S606でNO)に、画像処理部503は、ページデータ単位で印刷データに白紙領域が存在するか否かを解析するようにしてもよい。これにより、画像処理部503がページデータ単位で解析する回数を減らすことができる。
尚、予め定められたフォーマットの白紙領域に加えて、更に、S1705において、画像処理部503は、ページデータ単位で印刷データに白紙領域が存在するか否かを解析してもよい。この場合も、画像処理部503は、予め定められたフォーマット内の画像データのみを解析すればよいため、実施形態1と比較して冗長な処理を押さえることができる。
<実施形態3>
実施形態1及び2では、吐出不良ノズルの存在の有無を判定しているが、吐出不良ノズルから滴下されるインクの色までは考慮していない。実施形態3では、各ノズルから滴下されるインクの色も考慮する構成について説明する。尚、実施形態1と同様の構成については、説明を省略する。
図18を用いて、印刷装置100における印刷処理の一例について説明する。この印刷処理は、印刷装置100のCPU109の指示により、プリンタコントローラ102がプログラムメモリ116に記憶されているプログラムを読み出し実行することにより実現される。尚、図18において、実施形態1の図6と同一の処理については、同一のステップ番号を付加してその詳細説明は省略する。
まず、S601の処理の後、解析部502は、印刷ジョブの内容を解析する(S1802)。ここでは、解析部502は、印刷ジョブがカラー出力であるかモノクロ出力であるかを解析する。次に、画像処理部503は、印刷ジョブに対してRIP処理を行って、RIP処理によって作成された1つ以上のページデータを含む印刷データをスプーラ103に格納する(S1803)。解析部502は、印刷データに対してロール紙が搬送される方向に平行するライン上で使用される使用色を解析する(S1804)。
S604の処理において、吐出不良ノズルが検出された場合、不吐領域特定部505は、吐出不良ノズルの位置を取得して、その吐出不良ノズルから滴下されるインクの色と、その吐出不良ノズルが影響を与える領域(不吐領域)を特定する(S1806)。不吐領域特定部505は、吐出不良ノズルがカラーノズルであるか否かを判定する(S1807)。カラーノズルである場合(S1807でYES)、不吐領域特定部505は、印刷データがモノクロ印刷であるか否かを判定する(S1806)。印刷データがモノクロ印刷である場合(S1806でYES)、印刷ユニット105は、スプーラ103に格納された処理対象の印刷データによる印刷を開始する(S611)。
このように、印刷データがモノクロ印刷される場合、カラーノズルは使用されないため、印刷ヘッド305のいずれかのカラーノズルにおいて吐出不良が検出されても、無視できる。つまり、吐出不良ノズルがカラーノズルである場合で、かつ印刷内容がモノクロ印刷のである場合(S1807でYES、かつS1808でYES)、印刷可否判定部507による判定は不要となる。
吐出不良ノズルがカラーノズルでない場合(S1807でNO)、あるいは吐出不良ノズルがカラーノズルであるがモノクロ印刷でない場合(S1808でNO)、実施形態1の図6のS604〜S612の処理を実行する。
以上説明したように、本実施形態では、吐出不良ノズルがカラーノズルであるか否かを判定し、更に、カラーノズルである場合に、モノクロ印刷であるか否かを判定して、その判定結果に基づいて、吐出不良ノズルを無視して印刷可能な印刷データを優先的に印刷する。特に、吐出不良ノズルの種類(カラーノズル/モノクロノズル)と印刷の内容(モノクロ印刷/カラー印刷)を判定することで、印刷装置100の設定内容に応じて、吐出不良ノズルを無視して印刷可能な印刷データを優先的に印刷することができる。
このように、本実施形態では、実施形態1及び2で説明した効果に加えて、印刷モード(カラー印刷モード、白黒印刷モード)に応じて、印刷可否判定部による処理の負荷を低減させることが可能となる。
<他の実施形態>
本発明は上述したものに限定されるものではない。また、以上の実施形態の機能は以下の構成によっても実現することができる。つまり、本実施形態の処理を行うためのプログラムコードをシステムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)がプログラムコードを実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することとなり、またそのプログラムコードを記憶した記憶媒体も本実施形態の機能を実現することになる。
また、本実施形態の機能を実現するためのプログラムコードを、1つのコンピュータ(CPU、MPU)で実行する場合であってもよいし、複数のコンピュータが協働することによって実行する場合であってもよい。更に、プログラムコードをコンピュータが実行する場合であってもよいし、プログラムコードの機能を実現するための回路等のハードウェアを設けてもよい。またはプログラムコードの一部をハードウェアで実現し、残りの部分をコンピュータが実行する場合であってもよい。また、CPUも1つのCPUで全ての処理を行うものに限らず、複数のCPUが適宜連携をしながら処理を行うものとしてもよい。
100:印刷装置、102:プリンタコントローラ、103:スプーラ、105:印刷ユニット、106:検査ユニット

Claims (15)

  1. 印刷ジョブを受信する受信手段と、
    複数の記録素子を備える印刷ヘッドにおいて記録素子の吐出不良が特定された場合、前記吐出不良の記録素子と前記印刷ジョブに含まれる印刷データの内容とに基づいて、前記特定された吐出不良の記録素子を無視して前記印刷データを印刷可能かを判定する判定手段と
    前記判定手段の判定結果に基づいて、前記印刷データの印刷を制御する印刷制御手段と
    を備えることを特徴とする印刷制御装置。
  2. 前記判定手段は、前記吐出不良の記録素子の位置と前記印刷データの記録が行われない領域とに基づいて、前記吐出不良の記録素子を無視して前記印刷データを印刷可能かを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
  3. 前記印刷制御手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記印刷データを変更する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷制御装置。
  4. 前記判定手段は、前記吐出不良の記録素子を無視して前記印刷データを印刷できない場合、更に、前記印刷データを変更することで、前記特定された吐出不良の記録素子を無視して前記印刷データを印刷可能かを判定する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷制御装置。
  5. 前記印刷ジョブに含まれる印刷データに、記録が行われない領域が存在するか否かを解析する解析手段を更に備え、
    前記判定手段は、前記吐出不良の記録素子の位置と前記解析手段で解析された前記印刷データに存在する記録が行われない領域との位置とに基づいて、前記吐出不良の記録素子を無視して前記印刷データを印刷可能かを判定する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷制御装置。
  6. 前記解析手段は、前記印刷ジョブが所定のフォーマットで画像を配置した印刷データで構成されている場合、前記所定のフォーマットに従って、前記所定の領域を特定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の印刷制御装置。
  7. 前記記録が行われない領域を特定するための許容値を設定する第1の設定手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の印刷制御装置。
  8. 前記判定手段は、前記吐出不良の記録素子が特定された場合、更に、前記吐出不良の記録素子から吐出される記録剤の色と前記印刷データとの内容に基づいて、前記吐出不良の記録素子を無視して前記印刷データを印刷可能であるか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の印刷制御装置。
  9. 前記印刷ジョブが複数の印刷データで構成される場合、前記印刷制御手段は、前記複数の印刷データそれぞれに対する前記判定手段の判定結果に基づいて、前記複数の印刷データの印刷順序を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の印刷制御装置。
  10. 前記複数の印刷データそれぞれが別々の被記録媒体に印刷されて排出される構成において、前記複数の印刷データの印刷順序を変更した場合、該複数の印刷データの本来の並び順で排出されるように、該複数の印刷データそれぞれが印刷された被記録媒体の排出先を制御する排出制御手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項9に記載の印刷制御装置。
  11. 前記印刷データを前記被記録媒体に印刷する印刷手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の印刷制御装置。
  12. 前記印刷手段による印刷結果を検査することで、前記吐出不良の記録素子を検出する検査手段と、
    前記印刷手段で印刷された前記記録媒体を排出する排出手段と、
    前記排出手段で排出された記録媒体を巻き取る巻き取り手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項12に記載の印刷制御装置。
  13. 前記判定手段による判定の実行の可否を設定する第2の設定手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の印刷制御装置。
  14. 印刷ジョブを受信する受信工程と、
    複数の記録素子を備える印刷ヘッドにおいて記録素子の吐出不良が特定された場合、前記吐出不良の記録素子と前記印刷ジョブに含まれる印刷データの内容とに基づいて、前記吐出不良の記録素子を無視して前記印刷データを印刷可能かを判定する判定工程と
    前記判定工程の判定結果に基づいて、前記印刷データの印刷を制御する印刷制御工程と
    を備えることを特徴とする印刷方法。
  15. コンピュータを、請求項1〜11のいずれか1項に記載の印刷装置の各手段として機能させるための、または請求項12に記載の印刷方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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