JP6693839B2 - 成形機の安全装置 - Google Patents

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Description

本発明は、成形機の安全装置に係り、特に、安全ドアが開いている状態における可動盤の型締方向への移動を機械的に阻止して、オペレータの安全を確保する装置に関する。
射出成形機やダイカストマシン等の成形機は、オペレータの安全を確保するため、固定盤、可動盤、テールストック及びトグルリンク機構を備えた型締装置の外周が安全カバーで覆われており、この安全カバーの開口部には、金型交換や製品取り出し等の作業を可能にするための安全ドアが備えられている。更に、従来の成形機には、安全ドアが開いている状態で可動盤が型閉方向に移動することを阻止するため、安全ドアの開閉動作に連動して動作する機械式の安全装置が備えられている。
この種の安全装置は、表面に複数の係止歯を一定ピッチで形成したドロップバーと、安全ドアを閉じた状態では、ドロップバーとの係合が解除されて可動盤の移動を可能とし、安全ドアを開けた状態では、ドロップバーと係合して可動盤の移動を不能とするストッパ部材と、安全ドアの開閉動作をストッパ部材に伝達する動力伝達機構とから構成される。
従来、この種の安全装置としては、下記の(1)〜(3)に記載する方式のものが提案されているが、これらの安全装置は、いずれも1本のドロップバーに対してストッパ部材が1つのみ備えられている。
(1)ドロップバーの一端を可動盤に固定し、その先端側を固定盤側に向けて配置したもの(例えば、特許文献1参照。)。
(2)ドロップバーの一端をトグルリンク機構のクロスヘッド又は可動盤に固定し、その先端側をテールストック側に向けて配置したもの(例えば、特許文献2参照。)。
(3)ドロップバーの一端を固定盤に固定し、その先端側を可動盤側に向けて配置したもの(例えば、特許文献3参照。)。
ドロップバーは、成形機に搭載される金型装置の型厚に関係なく、成形機の型開閉ストローク内のいずれの位置においても、可動盤の移動を確実に停止できるように設計する必要がある。そのため、ドロップバーの一端を可動盤に固定し、その先端側を固定盤側に向けて配置した(1)の成形機、及びドロップバーの一端を固定盤に固定し、その先端側を可動盤側に向けて配置した(3)の成形機においては、1本のドロップバーに対してストッパ部材を1つのみ備えた場合、ドロップバーが長大なものとなる。
以下、従来技術の問題点を、図を用いて説明する。図8及び図9は、ドロップバー16の一端を可動盤12に固定し、その先端側を固定盤11側に向けて配置した(1)の成形機を示している。図8は、固定盤11及び可動盤12に最大型厚の金型装置を取り付け、可動盤12を型開位置まで後退したときの状態を示す図であり、図9は、固定盤11及び可動盤12に最小型厚の金型装置を取り付け、可動盤12を型閉位置まで前進したときの状態を示す図である。ストッパ部材41は、固定盤11の設定位置の近傍に配置されている。なお、図8及び図9において、符号13は可動盤12と対向に配置されたテールストック、符号15は可動盤12を開閉駆動するトグルリンク機構を示している。
図8及び図9に示すように、本構成の成形機において、金型装置の型厚に関係なく、かつ成形機の型開閉ストローク内のいずれの位置においても、可動盤12の移動を確実に停止できるようにするためには、係止歯形成部16aの長さL1が可動盤12のデーライト量(型開閉ストロークと型厚調整ストロークの合計)L2よりも大きなドロップバー16を備える必要がある。ドロップバーの一端を固定盤11に固定し、その先端側を可動盤12側に向けて配置した(3)の成形機においても、これと同様である。
また、ドロップバー16の一端をトグルリンク機構15のクロスヘッド又は可動盤12に固定し、その先端側をテールストック13側に向けて配置した(2)の成形機においても、1本のドロップバー16に対してストッパ部材41を1つのみ備えた場合には、係止歯形成部16aの長さL1が、可動盤12の型開閉ストロークL3よりも大きなドロップバーを備える必要がある。
特開平3−032459号公報 特開平9−141716号公報 特開平4−112026号公報
このように、従来の成形機は、安全装置の構成部材として長大なドロップバー16を備えているので、ドロップバー16を高剛性化することが難しく、ストッパ部材41がドロップバー16に係合されて可動盤12が強制的に停止されたときの衝撃力により、ドロップバー16が弾性的に変形されやすい。ドロップバー16が弾性的に変形されると、ドロップバー16の一端が固定された固定盤11、可動盤12又はトグルリンク機構15に不正なモーメントが作用するため、型締装置の機械精度が狂いやすくなる。
また、従来の成形機は、ドロップバー16が低剛性であることから、ドロップバー16が損傷しやすく、そのメンテナンスに多大の労力を要するという問題もある。
更に、従来の成形機は、長大なドロップバー16を備えなくてはならないことから、他の部品や装置等のレイアウトが制限され、成形機の設計の自由度が害されるという問題もある。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ドロップバーの全長を短縮可能な成形機の安全装置を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するため、固定側金型が取り付けられる固定盤、可動側金型が取り付けられ、前記固定盤と対向に配置される可動盤又は前記可動盤を型閉・型締方向及び型開方向に駆動するトグルリンク機構のいずれか1つに一端が固定されたドロップバーと、前記固定盤、前記可動盤及び前記トグルリンク機構を含んで構成される型締装置の周囲を覆う安全カバーと、前記安全カバーの開口部に開閉可能に備えられた安全ドアと、前記ドロップバーの長さ方向に沿って配置され、前記安全ドアの開閉操作に連動して前記ドロップバーに係合する方向又は前記ドロップバーとの係合が解除される方向に操作される複数のストッパ部材と、を備え、前記複数のストッパ部材のうち、少なくとも1つの前記ストッパ部材は、前記可動盤が型閉完了位置にあるときに前記ドロップバーに係合可能な位置に配置され、他の少なくとも1つの前記ストッパ部材は、前記可動盤が型開完了位置にあるときに前記ドロップバーに係合可能な位置に配置されることを特徴とする。
ドロップバーの長さ方向に沿って複数のストッパ部材を配置すると、ストッパ部材を1つのみ配置する場合に比べてドロップバーを短縮化できる。そして、短縮化されたドロップバーは高剛性であり、ストッパ部材が係合することにより発生する衝撃力を受けても変形しにくので、ドロップバーの一端が固定された可動盤、固定盤又はトグルリンク機構に作用するモーメントを軽減でき、型締装置の機械精度を安定に保つことができる。また、ドロップバーを短縮化すると、ドロップバーの強度が高められるので、ドロップバーのメンテナンスに要する労力を軽減できる。更に、ドロップバーの全長を短縮化すると、他の部品や装置等のレイアウトが容易になるので、成形機の設計の自由度が高められる。
また本発明は、前記構成の成形機の安全装置において、前記ドロップバーは、前記型締装置が搭載されるフレーム内に配置されることを特徴とする。
フレーム内にドロップバーを配置すると、成形機の稼働中にドロップバーがフレーム上の作業スペース内に突出しないので、成形機の作業性の良好なものにできる。
また本発明は、前記構成の成形機の安全装置において、前記ドロップバーは、一端が前記可動盤に固定され、先端部が前記固定盤側に向けられて配置されることを特徴とする。
本構成によると、複数のストッパ部材を安全ドアに接近して配置できるので、安全ドアとストッパ部材とを繋ぐ動力伝達機構の構成を簡略化できて、動力伝達機構を構成する部品の配置や調整を容易化することができる。
また本発明は、前記構成の成形機の安全装置において、前記ドロップバーは、その長さ方向に、複数の係止歯が一定ピッチで形成された係止歯形成部と、前記係止歯が形成されていない係止歯非形成部とを有し、前記可動盤が型閉完了位置にあるとき、前記複数のストッパ部材のうちの少なくとも1つが前記係止歯形成部に形成された前記係止歯のいずれかに係合され、他の少なくとも1つが前記係止歯非形成部に乗り上げることを特徴とする。
本構成によると、複数のストッパ部材の1つを確実にドロップバーの係止歯に係合できる。また、係止歯非形成部に退避するストッパ部材については、ドロップバーから離隔する方向に操作する必要がないので、動力伝達機構の構成を簡略化できる。
また本発明は、前記構成の成形機の安全装置において、前記ストッパ部材は、前記ドロップバーに形成された2つの係止歯の間の凹部内に挿入可能な形状及びサイズを有する板状に形成されていることを特徴とする。
本構成によると、ドロップバー及びストッパ部材をシンプルかつ高強度に作製できるので、安全ドア開放時における可動盤の閉方向への移動を確実に防止でき、安全装置の信頼性及び耐久性を高いものにすることができる。
また本発明は、前記構成の成形機の安全装置において、前記安全ドアと前記複数のストッパ部材との間に、前記安全ドアに取り付けられたドッグ部材と、一端に前記ストッパ部材の1つが固定され、他端が前記ドッグ部材の移動経路上に配置され、その中間部が前記型締装置が搭載されるフレームに揺動可能に取り付けられたリンク部材とからなる動力伝達機構を備えたことを特徴とする。
かかる構成によると、安全装置の動力伝達機構を、最小限、ドッグ部材とリンク部材の2部材から構成できるので、動力伝達機構の構成を簡略化することができる。よって、動力伝達機構を構成する各部材の配列や調整が容易となり、実施が容易で信頼性の高い安全装置とすることができる。
本発明に係る成形機の安全装置は、ドロップバーの長さ方向に沿って複数のストッパ部材を配置したので、ドロップバーの全長を短縮でき、型締装置の機械精度を安定化と、ドロップバーの耐久性の向上と、成形機の設計自由度の向上とを図ることができる。
実施形態に係る機械式安全装置が備えられた射出成形機の斜視図である。 実施形態に係る機械式安全装置を備えた射出成形機の、最大型厚の金型装置を搭載しかつ可動盤を型開完了位置まで後退させたときの状態を示す図である。 実施形態に係る機械式安全装置を備えた射出成形機の、最小型厚の金型装置を搭載しかつ可動盤を型閉完了位置まで前進させたときの状態を示す図である。 実施形態に係るドロップバー及びストッパ部材の斜視図である。 実施形態に係る機械式安全装置の安全ドア閉止時の状態を示す図である。 実施形態に係る機械式安全装置の安全ドア開放時の状態を示す図である。 実施形態に係るドッグ部材の構成と機能を示す図である。 従来例に係る機械式安全装置を備えた射出成形機の、最大型厚の金型装置を搭載しかつ可動盤を型開完了位置まで後退させたときの状態を示す図である。 従来例に係る機械式安全装置を備えた射出成形機の、最小型厚の金型装置を搭載しかつ可動盤を型閉完了位置まで前進させたときの状態を示す図である。
以下、実施形態に係る成形機の安全装置を、射出成形機に備えられる安全装置を例にとり、図を用いて説明する。なお、本発明の範囲は、以下に記載する実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々に設計変更を加えて実施するものを含むことは勿論である。
まず、実施形態に係る射出成形機の全体構成について説明すると、実施形態に係る射出成形機は、図1に示すように、横長の箱状に形成されたフレーム1と、当該フレーム1の上面に搭載され、所要の間隔を隔てて対向に配置された型締装置2及び射出装置3とを備えている。なお、図中の符号4は、運転状態等の表示や成形条件等の入力に使用される表示・入力部を示している。
フレーム1は、射出成形機の基台であり、その内部には、図示しない電源装置、動力装置及び制御装置などの機器類が収納されている。
型締装置2は、図示しない固定側金型が取り付けられる固定盤11と、同じく図示しない可動側金型が取り付けられる可動盤12と、可動盤12を介して固定盤11と反対側に配置されたテールストック13と、固定盤11とテールストック13との間に橋架されたタイバー14と、可動盤12とテールストック13との間に伸縮可能に設けられたトグルリンク機構15とを有している。可動盤12は、タイバー14に摺動自在に取り付けられており、トグルリンク機構15を伸縮することにより、固定盤11に接近する方向(型閉・型締方向)又は固定盤11から離隔する方向(型開方向)に移動する。
型締装置2の外周は、安全カバー19にて覆われており、作業の安全が図られている。また、安全カバー19の一部には、成形品の取り出しなどの所要の作業を可能にするための開口部20が形成されていて、該開口部20には、安全ドア21がフレーム1の長さ方向にスライド可能に設けられている。なお、図中の符号22は、安全ドア21の取っ手を示している。
射出装置3は、成形材料である溶融樹脂を、固定側金型と可動側金型との間に形成された図示しないキャビティ内に射出・充填するもので、原料樹脂を貯えるホッパ23と、ホッパ23より供給される原料樹脂の溶融する加熱シリンダ24とを備えている。加熱シリンダ24の先端部には、図示しない射出ノズルが設けられており、当該射出ノズルは、図示しない固定側金型に突き当てられている。加熱シリンダ24の内部には、図示しないスクリュが回転可能かつ前後進可能に収納されており、当該スクリュを回転駆動することにより、原料樹脂の溶融と所定量の溶融樹脂の計量とが行われる。また、加熱シリンダ24の先端部に所定量の熔融樹脂が貯えられた段階でスクリュを前進駆動することにより、加熱シリンダ24の熔融樹脂が射出ノズルを介してキャビティ内に射出・充填される。
次に、図2〜図7を用いて、実施形態に係る安全装置について説明する。実施形態に係る安全装置は、図5及び図6に示すように、ドロップバー16と、ドロップバー16に係止される第1及び第2のストッパ部材41a、41bと、安全ドア21の開閉動作をストッパ部材41a、41bに伝達する動力伝達機構51とから構成される。
ドロップバー16は、図4に示すように、角棒状の部材であって、その先端側に係止歯形成部16aが設けられ、基端側に係止歯非形成部16bが設けられている。係止歯形成部16aの一面には、ストッパ部材41a、41bを係合するための係止歯31が、長さ方向に一定のピッチで複数個形成される。係止歯31は、ストッパ部材41a、41bを内挿するための平坦面32と、ストッパ部材41a、41bを係合するための垂直面33と、ストッパ部材41a、41bの内挿及び離脱を容易化するための傾斜面34とから構成される。
このように構成されたドロップバー16は、図2及び図3に示すように、係止歯31の形成面を上向きにして、係止歯非形成部16bの端部が可動盤12の下面に固定され、係止歯形成部16aの先端部が固定盤11側に向けて配置される。このとき、ドロップバー16は、フレーム1の上面板1aと平行にしてフレーム1内に配置される。このように、フレーム1内にドロップバー16を配置すると、ドロップバー16がフレーム1の上方に突出しないので、フレーム1上の作業スペースを最大限確保でき、成形機の作業性の良好なものにできる。
ストッパ部材41a、41bは、図4に示すように、ドロップバー16に形成された係止歯31の平坦面32と垂直面33と傾斜面34とから構成される空間内に挿入可能な厚みを有する矩形の板状に形成される。本構成によると、ドロップバー16及びストッパ部材41a、41bをシンプルかつ高強度に作製できるので、安全装置の信頼性及び耐久性を高いものにできる。
第1のストッパ部材41aは、図2に示すように、実施形態に係る射出成形機に取り付け可能な最大型厚の金型装置を固定盤11及び可動盤12に搭載し、かつ可動盤12を型開完了位置まで後退させたときに、ドロップバー16の係止歯形成部16aに係止可能な位置に設定される。これに対して、第2のストッパ部材41bは、図3に示すように、実施形態に係る射出成形機に取り付け可能な最小型厚の金型装置を固定盤11及び可動盤12に搭載し、かつ可動盤12を型閉完了位置まで前進させたときに、ドロップバー16の係止歯形成部16aに係止可能な位置に設定される。
実施形態に係る安全装置は、第1及び第2のストッパ部材41a、41bをこのように配置したので、射出成形機に搭載される金型装置の型厚に関係なく、かつ射出成形機の型開閉ストローク内のいずれの位置においても、可動盤12の移動を確実に停止することができる。
なお、可動盤12を型閉完了位置まで前進させたときには、第2のストッパ部材41bのみがドロップバー16の係止歯形成部16aに係止され、第1のストッパ部材41aは、図3に例示的に示すように、ドロップバー16の係止歯非形成部16b上に乗り上げられる。本構成によると、第2のストッパ部材41bをドロップバー16の係止歯形成部16aに確実に係止できると共に、係止歯非形成部16bに乗り上げられる第1のストッパ部材41aについては、ドロップバー16から離隔する方向に操作する必要がないので、動力伝達機構51の構成を簡略化できる。
また、実施形態に係る安全装置は、第1及び第2のストッパ部材41a、41bをこのように配置したので、図2に示すように、係止歯形成部16aの長さL1が可動盤12のデーライト量L2よりも小さなドロップバー16を用いることができる。即ち、図2と図8との比較から明らかなように、実施形態に係る安全装置は、従来例に係る安全装置に比べてドロップバー16の全長を短縮化できる。
従って、実施形態に係る安全装置は、従来例に係る安全装置に比べて、ドロップバー16の剛性を高めることができる。ドロップバー16の剛性が高められると、可動盤12の型閉動作中にストッパ部材41a、41bがドロップバー16に係合し、大きな衝撃力がドロップバー16に作用した場合にも、ドロップバー16の変形を抑制又は防止できるので、ドロップバー16の変形に伴って可動盤12に作用する不正なモーメントを軽減できて、型締装置2の機械精度を安定に保つことができる。また、ドロップバー16の全長を短縮化すると、他の部品や装置等のレイアウトが容易になり、成形機の設計の自由度が高められる。
動力伝達機構51は、図5及び図6に示すように、上述のドロップバー16及び第1及び第2のストッパ部材41a、41bと、ストッパ部材41a、41bを係止歯31と係合する位置又は係止歯31との係合が解除される位置に移動するリンク部材42と、リンク部材42の他端側に取り付けられたローラ43と、安全ドア21の内面に取り付けられ、安全ドア21の開閉動作に応じてリンク部材42を搖動させるドッグ部材44と、ストッパ部材41a、41bが係合解除位置に移動したときにオン信号を出力するスイッチ装置45とから構成される。
スイッチ装置45は、射出成形機の稼働を制御する図示しないコントローラに接続されており、当該コントローラは、スイッチ装置45からのオン信号を入力したときには射出成形機の稼働を可能とし、スイッチ装置45からのオフ信号を入力したときには射出成形機の稼働を不能とする。本例の安全装置は、ドロップバー16の一端を可動盤12に固定し、その先端部を固定盤11側に向けて配置したので、ストッパ部材41a、41bを安全ドア21の近傍に配置できることから、リンク部材42の構成を簡単なものにできて、安全装置を構成する各部材の配置や調整を容易化することができる。
リンク部材42は、図5及び図6に示すように、垂直片42aと、水平片42bと、傾斜片42cとからなる枠形に形成されており、水平片42bと傾斜片42cとの連結部分が、連結ピンを介してフレーム1に揺動自在に連結されている。垂直片42aの先端部には、ストッパ部材41a、41bの一端が連結され、傾斜片42cの先端部には、ローラ43が取り付けられる。なお、本例においては、ストッパ部材41が垂直片42aに対して垂直に配置されているが、必ずしも垂直に配置する必要はなく、ストッパ部材41と垂直片42aとがなす角度は、適宜調整可能である。
ローラ43としては、安価に入手可能であることから、ボールベアリングを用いることができる。傾斜片42cの先端部にローラ43を取り付けると、リンク部材42とドッグ部材44の間に作用する摩擦力を低減できるので、安全ドア21の開閉操作を小さな力で行うことができる。
リンク部材42は、このように構成されているので、ローラ43にドッグ部材44が当接されていないフリー状態においては、自重により図4上反時計方向に回動し、ストッパ部材41が係止歯31に係合される。
ドッグ部材44は、図7(a)、(b)に示すように、板状体をもって固定部44aと傾斜部44bを有する山型に形成されており、固定部44aが溶接やビス止めなどの所要の手段をもって安全ドア21の内面に取り付けられている。ドッグ部材44の傾斜部44bは、安全ドア21の閉じ方向に向けて開いており、ローラ43は、傾斜部44bの移動経路上であって、傾斜部43bの内面側に配置されている。
傾斜部44bの長さLは、安全ドア21が閉じ状態から若干量(例えば、オペレータの手指が入る程度)開いたときに、ローラ43がドッグ部材44の先端部に至るように設計される。また、傾斜部44bの開き量Sは、安全ドア21が閉じられたときには、図5に示すように、ストッパ部材41がドロップバー16から外れ、かつストッパ部材41の上辺によりスイッチ装置45の検出子45aを回動可能で、安全ドア21が開けられたときには、図6に示すように、ストッパ部材41がドロップバー16の係止歯31に係合されるように設計される。
従って、安全ドア21を閉じた状態では、図7(a)に示すように、ローラ43が安全ドア21側に引き込まれ、図5に示すように、リンク部材42が図上時計方向に回動する。そして、リンク部材42が時計方向に回動すると、まずはドロップバー16とストッパ部材41との係合が外れ、次いでストッパ部材41の上辺がスイッチ装置45の検出子45aを回動させる。これにより、スイッチ装置45からオン信号が出力されるので、射出成形機はコントローラにより稼働可能状態に切り換えられ、成形品の製造が可能になる。
これに対して、安全ドア21を開いた状態では、図7(b)に示すように、ローラ43が安全ドア21から離隔する方向に移動し、図6に示すように、リンク部材42が自重により図上反時計方向に回動する。そして、リンク部材42が反時計方向に回動すると、まずはストッパ部材41の上辺がスイッチ装置45の検出子45aから離れ、次いでストッパ部材41がドロップバー16の係止歯31に係合される。ストッパ部材41の上辺がスイッチ装置45の検出子45aから離れた段階で、スイッチ装置45からオフ信号が出力されるので、射出成形機はコントローラにより稼働不能状態に切り換えられ、オペレータの安全が図られる。
なお、前記実施形態においては、2つのストッパ部材41a、41bを備えたが、3つ以上のストッパ部材を備えることもできる。
また、前記実施形態においては、ドロップバー16の一端を可動盤12に固定し、その先端側を固定盤11側に向けて配置したが、ドロップバー16の一端をトグルリンク機構15のクロスヘッド又は可動盤12に固定し、その先端側をテールストック13側に向けて配置することもできるし、ドロップバー16の一端を固定盤11に固定し、その先端側を可動盤12側に向けて配置することもできる。
更に、前記実施形態においては、リンク部材42を自重でドロップバー16との係合方向に回動する構成としたが、かかる構成に代えて、リンク部材42に付勢部材を備え、この付勢部材の付勢力により、リンク部材42をドロップバー16との係合方向に回動する構成とすることもできる。
加えて、前記実施形態においては、射出成形機の安全装置を例にとって説明したが、ダイカストマシン等の他の成形機についても、同様に適用することができる。
1 フレーム
2 型締装置
3 射出装置
11 固定盤
12 可動盤
13 テールストック
14 タイバー
15 トグルリンク機構
16 ドロップバー
17 作業スペース
18 保護カバー
19 安全カバー
20 開口部
21 安全ドア
22 安全ドアの取っ手
23 ホッパ
24 加熱シリンダ
31 係止歯
41a、41b ストッパ部材
42 リンク部材
43 ローラ
44 ドッグ部材
45 スイッチ装置

Claims (6)

  1. 固定側金型が取り付けられる固定盤、可動側金型が取り付けられ、前記固定盤と対向に配置される可動盤又は前記可動盤を型閉・型締方向及び型開方向に駆動するトグルリンク機構のいずれか1つに一端が固定されたドロップバーと、
    前記固定盤、前記可動盤及び前記トグルリンク機構を含んで構成される型締装置の周囲を覆う安全カバーと、
    前記安全カバーの開口部に開閉可能に備えられた安全ドアと、
    前記ドロップバーの長さ方向に沿って配置され、前記安全ドアの開閉操作に連動して前記ドロップバーに係合する方向又は前記ドロップバーとの係合が解除される方向に操作される複数のストッパ部材と、を備え、
    前記複数のストッパ部材のうち、少なくとも1つの前記ストッパ部材は、前記可動盤が型閉完了位置にあるときに前記ドロップバーに係合可能な位置に配置され、他の少なくとも1つの前記ストッパ部材は、前記可動盤が型開完了位置にあるときに前記ドロップバーに係合可能な位置に配置されることを特徴とする成形機の安全装置。
  2. 前記ドロップバーは、前記型締装置が搭載されるフレーム内に配置されることを特徴とする請求項1に記載の成形機の安全装置。
  3. 前記ドロップバーは、一端が前記可動盤に固定され、先端部が前記固定盤側に向けられて配置されることを特徴とする請求項1に記載の成形機の安全装置。
  4. 前記ドロップバーは、その長さ方向に、複数の係止歯が一定ピッチで形成された係止歯形成部と、前記係止歯が形成されていない係止歯非形成部とを有し、前記可動盤が型閉完了位置にあるとき、前記複数のストッパ部材のうちの少なくとも1つが前記係止歯形成部に形成された前記係止歯のいずれかに係合され、他の少なくとも1つが前記係止歯非形成部に乗り上げることを特徴とする請求項1に記載の成形機の安全装置。
  5. 前記ストッパ部材は、前記ドロップバーに形成された2つの係止歯の間の凹部内に挿入可能な形状及びサイズを有する板状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形機の安全装置。
  6. 前記安全ドアと前記複数のストッパ部材との間に、前記安全ドアに取り付けられたドッグ部材と、一端に前記ストッパ部材の1つが固定され、他端が前記ドッグ部材の移動経路上に配置され、その中間部が前記型締装置が搭載されるフレームに揺動可能に取り付けられたリンク部材とからなる動力伝達機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の成形機の安全装置。
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