JP6693106B2 - 原料供給装置、原料供給方法及び記憶媒体 - Google Patents

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本発明は、固体原料を気化して原料の消費区域に供給する技術に関する。
半導体製造プロセスの一つである成膜処理としては、原料ガスと原料ガスを例えば酸化、窒化あるいは還元する反応ガスとを交互に供給するいわゆるALD(Atomic Layer Deposition)や、原料ガスを気相中で分解あるいは反応ガスと反応させるCVD(Chemical Vapor Deposition)などがある。このような成膜処理に用いられる原料ガスとしては、成膜後の結晶の緻密度を高めると共に基板に取り込まれる不純物の量を極力減らすために、固体原料を昇華させたガスを用いることがあり、例えば高誘電体膜を成膜するときに用いられる。
固体原料を用いる原料供給装置としては、特許文献1に記載されているように、ヒータにより囲まれた原料容器内に不活性ガス例えば窒素ガスであるキャリアガスを供給し、昇華したガスをキャリアガスと共にガス供給路を介してプロセスチャンバ内に供給する構成が知られている。このように原料ガスは、キャリアガスと気体の原料とが混合したものであり、ウエハに成膜された膜の厚さや膜質などを制御するにあたっては、原料の量(原料ガス中に含まれる原料の流量)を正確に調節する必要がある。
しかしながら原料容器内における原料の気化量は、原料の充填量により変化し、原料が固体である場合には原料容器内における原料の偏りやグレインサイズの変化等によっても変化する。また原料が固体である場合には、原料が昇華するときに熱が奪われて原料容器内の温度が低下するが、固体原料では原料容器内において対流が起こらないため、原料容器内に温度分布の偏りが生じやすい。このため原料の気化量が不安定となりやすい。
例えば特許文献2には、原料ガスの供給量が少なくなった時に、キャリアガスの流量を増やすことで、原料ガスの流量を増やして原料の流量を安定させる技術が記載されている。しかしながらキャリアガスの流量を増やした場合には、原料の流量は増えるが、キャリアガスの流量も増えるため原料の濃度が低くなり、設計通りの膜質が得られない懸念がある。
また固体原料の加熱温度を制御して、原料の供給を調整しようとすると、ヒータから原料容器を介して固体原料に熱が伝導するのに長い時間がかかるため、応答が遅く、採用しづらい手法である。
特開2008−240119号公報 特開平8−22958号公報
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、固体原料を昇華して原料を消費区域に供給するにあたって、消費区域に供給される原料の供給量を安定させる技術を提供することにある。
本発明の原料供給装置は、固体原料が昇華した原料をキャリアガスと共に消費区域に供給する原料供給装置において、
固体原料の昇華温度以上に加熱可能とされ、固体原料を収容する主原料容器と、
密閉空間を形成し、前記主原料容器から流出した原料ガス中から原料を再固化して薄膜状に析出させるための原料供給源と、
前記原料供給源に原料を補充するために前記主原料容器に送られたキャリアガスと、前記主原料容器内にて固体原料が昇華した原料と、を含む原料ガスを前記原料供給源に供給するための補充用流路と、
前記原料供給源の上流側に接続され、前記主原料容器内を経由せずに前記原料供給源の内部にキャリアガスを供給するキャリアガス供給路と、
前記キャリアガス供給路と前記補充用流路との間で流路を切り替えるためのバルブと、
前記原料供給源の温度を調整するための温度調整部と、
前記原料供給源にて固体原料が昇華した原料と前記キャリアガス供給路から送られたキャリアガスとを前記原料供給源から前記消費区域に供給するための供給用流路と
前記原料供給源から前記消費区域に供給される原料の流量を測定するための原料の流量測定部と、
前記流量測定部にて得られた測定値に基づいて前記温度調整部を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の原料供給方法は、固体原料が昇華した原料をキャリアガスと共に消費区域に供給する原料供給方法において、
主原料容器内に収容された固体原料を昇華温度以上に加熱し、当該主原料容器に送られたキャリアガスと、前記主原料容器内にて固体原料が昇華した原料と、を含む原料ガスを、密閉空間を形成する原料供給源に補充用流路を介して供給し、当該原料供給源の内部に前記原料を再固化させて薄膜状に析出させる工程と、
前記原料供給源を加熱して、当該内部に析出している固体原料を昇華させる工程と、
前記補充用流路に設けられたバルブを閉じ、キャリアガスを前記主原料容器を経由せずに前記原料供給源の内部に当該原料供給源の上流側から供給し、昇華した原料とキャリアガスとを前記原料供給源から供給用流路を介して前記消費区域に供給する工程と、
前記原料供給源から前記消費区域に供給される原料の流量を測定する工程と、
前記原料の流量を測定する工程で測定した原料の流量測定値に基づいて前記原料供給源の温度を制御する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の記憶媒体は、固体原料が昇華した原料をキャリアガスと共に消費区域に供給する原料供給装置に用いられるコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上述の原料供給方法を実行するようにステップ群が組まれていることを特徴とする。
本発明は、固体原料が昇華した原料をキャリアガスと共に消費区域に供給するにあたって、固体原料を昇華させた原料を内部に再固化させて薄膜状に析出させた原料供給源を用い、消費区域に供給される原料の流量の測定値に基づいて原料供給源の温度を制御している。このような原料供給源によれば、固体原料が薄膜状であることから、原料供給源の温度の調整により固体原料の昇華量が敏感に変化するので、原料の流量の測定値が設定値から外れたときに、早い応答で原料の流量が増減される。従って原料の供給流量を安定させることができる。またキャリアガスの流量を制御する手法に比べて消費区域に供給される原料の濃度の変動が少ない供給を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る原料供給装置を適用した成膜装置を示す全体構成図である。 原料供給装置に設けられた原料供給系を示す構成図である。 第1及び第2の原料捕捉部を示す斜視図である。 第1及び第2の原料捕捉部を示す平面図である。 原料供給装置に設けられた制御部を示す構成図である。 本発明の実施の形態に係る原料供給装置の作用を説明する説明図である。 本発明の実施の形態に係る原料供給装置の作用を説明する説明図である。 本発明の実施の形態に係る原料供給装置の作用を説明する説明図である。 温度調整部の他の例を示す構成図である。 本発明の他の実施の形態に係る原料供給装置に設けられた原料供給系を示す構成図である。 本発明の他の実施の形態に係る原料供給装置の一部を制御部と共に示す構成図である。 本発明の他の実施の形態の作用を示すフロー図である。
本発明の原料ガス供給装置を成膜装置に適用した実施の形態について図1〜図5を参照して説明する。図1に示すように成膜装置は、基板である半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)に対して例えばCVD法による成膜処理を行なうための原料ガスの消費区域である複数、例えば3つの成膜処理部1A〜1Cと、各成膜処理部1A〜1Cに原料ガスを供給する原料供給系2A〜2Cと、各原料供給系2A〜2Cに対して後述のように原料を補充するための共通の主原料容器3と、を備えている。この例ではCVD法として、原料であるWCl(六塩化タングステン)を含む原料ガスと、反応ガス(還元ガス)である水素(H)とを処理ガスとしてW(タングステン)膜を成膜する例を挙げている。
主原料容器3は例えばステンレスで構成され、原料となる常温では固体(粉体)のWClを固体原料300として収容している。主原料容器3の天井部には、主原料容器3にキャリアガスとなる不活性ガス、例えばN(窒素)ガスが流入するキャリアガス供給路64の下流端部と、主原料容器3から原料ガスを各原料供給系2A〜2Cに供給して原料を補充する原料補充用の配管30の上流端部と、が接続されている。キャリアガス供給路64には、キャリアガスの流量を調整するためのマスフローコントローラ(MFC)65と、バルブV64と、が介設されている。
主原料容器3の周囲はヒータ8、例えば抵抗発熱体を備えたジャケット状のマントルヒータで覆われている。主原料容器3のヒータ8は、図示しない電源から供給される電力の調整により、主原料容器3の温度を調節できるように構成されている。主原料容器3のヒータ8の設定温度は、固体原料300が昇華し、且つWClが分解しない範囲の温度、例えば150℃に設定される。
続いて成膜処理部1A〜1C、及び原料供給系2A〜2Cについて、成膜処理部1A及び成膜処理部1Aに接続された原料供給系2Aを例に挙げて説明する。図2に示すように成膜処理部1Aは、真空容器10内に、ウエハ100を水平保持すると共に、不図示のヒータを備えた載置台12と、原料ガス等を真空容器10内に導入するガス導入部11(具体的にはガスシャワーヘッド)と、を備えている。真空容器10内は排気管13を介して接続された真空ポンプなどからなる真空排気部24により真空排気され、原料ガスが導入されることにより、加熱されたウエハ100の表面にて成膜が進行するように構成されている。
ガス導入部11にはガス供給管15が接続され、このガス供給管15には、原料供給系2AからWClを含む原料ガスを供給する供給用流路となる原料ガス供給管37、原料ガスと反応する反応ガスを供給する反応ガス供給管70及び置換ガスを供給する置換ガス供給管75が合流されている。反応ガス供給管70の他端側は、反応ガスの供給源71に接続されたガス供給管73と、不活性ガス例えば窒素(N)ガスの供給源72に接続されたガス供給管74とに分岐されている。また置換ガス供給管75の他端側は置換ガス、例えばNガスの供給源76に接続されている。図中のV73〜V75は、夫々ガス供給管73、ガス供給管74及び置換ガス供給管75に設けられたバルブである。また原料供給用の配管37には、原料供給用の配管37を通流される原料ガスの流量を測定するためのマスフローメータ(MFM)66と、バルブV10とが上流側からこの順で設けられている。またマスフローメータ66の下流側であって、バルブV10の上流側には、マスフローメータ66の下流側にて、原料ガスを迂回させ真空排気部24により排気するための排気管39が接続されている。なお図中V11はバルブである。
原料供給系2Aは、主原料容器3において昇華し、キャリアガスと共に供給された原料を再固化して捕捉し、成膜処理部1Aに対して原料供給源となる第1の原料捕捉部41及び第2の原料捕捉部42を備えている。第1及び第2の原料捕捉部41、42は、図3、4に示すように、例えばステンレスにより、上面側が開口した高さ130mm、幅130mm、長さ175mmの概略箱型に形成された下部ケース51と、下部ケース51の上面に溶接されて、下部ケース51の開口を塞ぐステンレス製の蓋部52と、から構成される角筒状のケース体40を備えている。以下明細書中においてはケース体40の長さ方向の一端側を前面40A、他端側を後面40Bとして説明する。
ケース体40の内周面に表面が固化面となる板状の捕捉部43が成形されている。捕捉部43は、下部ケース51を前方側から見て、右側の壁部から左側の壁部に向けて伸びる捕捉部43と、左側の壁部から右側の壁部に向けて伸びる捕捉部43と、が下部ケース51の長さ方向に交互に並べ合わせて複数枚設けられている。従ってケース体40内には迷路構造である屈曲した流路が形成される。なお、捕捉部43の設け方としては、前述のように左右方向に形成する形態の他に、上下方向に形成する形態であってもよい。更に左右方向と上下方向とを組み合わせて形成する形態等、例えば下部ケース51の前方側から見て右方向、上方向、左方向、下方向から順に伸び出すように設けてもよい。
ケース体40の高さ方向中央よりも上方の位置には、ケース体40の前面40Aの右寄りの位置から、右側の壁部内を後方に伸び、更に後面側(背面側)の壁部及び左側の壁部を介して、ケース体40の前面40Aの左寄りの位置まで引き回される冷媒流路53が形成されている。図3中54は、冷媒流路53の入口、55は冷媒流路53の出口であり、入口54には、冷媒がチラー46から供給される供給管44が接続され、出口55には、冷媒をチラー46に排出する排出管45が接続されている。このように冷媒流路53は、ケース体40内を一周し、冷媒である例えば冷却水が通流する。冷却水の通流により原料ガスの主成分であるWClの凝固点以下であって、WClに含まれる不純物であるWCl(二塩化二酸化タングステン)やWClO(四塩化酸化タングステン)が凝固しない温度まで、第1及び第2の原料捕捉部41、42が強制的に冷却される。冷媒流路53、供給管44、排出管45及びチラー46は冷却部を構成する。
またケース体40の左壁部の上方及び右壁部の下方には、ケース体40の前後方向に伸びる、例えば抵抗加熱体で構成された加熱部49が埋設されている。冷却部及び加熱部49は温度調整部を構成し、本発明の実施の形態においては、温度調整部は、冷却水を通流しながら、加熱部49の出力を変更することにより、第1及び第2の原料捕捉部41、42の温度を調整する。温度調整部は、主原料容器3から送られた固体原料(ガス)例えばWClをケース体40に析出させる温度に調整し、また固体原料のガスを成膜処理部1Aに供給するために、ケース体40に析出した固体原料を昇華させる温度に調整する役割を有する。
図2〜図4を参照して説明すると、第1の原料捕捉部41におけるケース体40の前面40Aの中央部には、原料補充用の配管30から分岐した分岐管31、33の一方の分岐管31の下流端が接続され、第2の原料捕捉部42におけるケース体40の前面40Aの中央部には、他方の分岐管33の下流端が接続されている。原料補充用の配管30及び分岐管31、33は、補充用流路に相当する。なお図中V0はバルブである。
また第1の原料捕捉部41におけるケース体40の後面40Bの中央部には、原料供給用の配管37から分岐した分岐管32、34の一方の分岐管32の上流端が接続され、第2の原料捕捉部42におけるケース体40には、他方の分岐管34の上流端が接続されている。原料供給用の配管37及び分岐管32、34は供給用流路に相当する。従って、第1の原料捕捉部41及び第2の原料捕捉部42は、主原料容器3と成膜処理部1Aとの間の流路に並列に接続されていることになる。第1及び第2の原料捕捉部41、42の上流側の分岐管31、33には、夫々バルブV1、V3が介設され、第1及び第2の原料捕捉部41、42の下流側の分岐管32、34には、夫々バルブV2、V4が介設されている。
また原料供給系2Aには第1及び第2の原料捕捉部41、42から成膜処理部1Aに原料ガスを供給するために、第1及び第2の原料捕捉部41、42に不活性ガス例えば150℃に加熱されたNガスであるキャリアガスを供給するためのキャリアガス供給管60が設けられている。キャリアガス供給管60は、配管61、62に分岐しており、配管61は、分岐管31におけるバルブV1の下流側に接続され、配管62は、分岐管33におけるバルブV3の下流側に夫々接続されている。またキャリアガス供給管60にはキャリアガスの流量を調整するためのマスフローコントローラ63が設けられている。なおV7、V8はバルブである。
さらに原料供給系2Aには第1及び第2の原料捕捉部41、42の冷却時に第1及び第2の原料捕捉部41、42を通過したガスを排気するための合流管38が設けられる。合流管38は、排気管35、36に分岐されており、排気管35は分岐管32におけるバルブV2の上流側に接続され、排気管36は分岐管34におけるバルブV4の上流側に接続されている。排気管35、36、合流管38には夫々バルブV5、V6、V9が介設されている。また合流管38には、第1及び第2の原料捕捉部41、42内の圧力や、第1及び第2の原料捕捉部41、42から排気されるガスの圧力を測定する圧力計7が介設されている。
また原料ガスを含むガスが通過する原料補充用の配管30、分岐管31、33、原料供給用の配管37、分岐管32、34、排気管35、36及び合流管38は、例えば、図示しないテープヒータなどにより覆われており、テープヒータで覆われた領域は、原料ガスが析出しない温度、例えば160℃に加熱されている。
次に成膜装置に含まれる制御部9に関して図5を参照して説明する。制御部9は、図5に示すように加熱部49の発熱量を制御するための回路部80と、コンピュータ90とを備えている。回路部80は、マスフローメータ66における流量測定値とマスフローコントローラ63における流量測定値との差分に応じた値を(差分値)を取り出す例えば第1のPID(比例、積分、微分)演算部81を備えている。第1のPID演算部81の後段には、当該第1のPID演算部81にて取り出された差分値と予め設定された設定値との差分を取り出す第2のPID演算部82が設けられる。図5中84は加熱部49に電力を供給する電源部であり、例えば位相制御を行うためのスイッチング素子が含まれる。
第2のPID演算部82の後段には、電源部84のスイッチング素子のオン、オフのためのタイミング信号、例えば半導体スイッチング素子の点弧角を制御するための制御信号を、第2のPID演算部82にて得られた差分値に応じて生成する信号生成回路83が設けられる。
マスフローメータ66における流量測定値とマスフローコントローラ63における流量測定値との差分は、第1の原料捕捉部41を原料供給源として使用しているときには当該第1の原料捕捉部41にて昇華した原料の流量に相当する。第2のPID演算部82に入力される、予め設定された設定値は原料の流量の設定値に相当し、従って、原料の流量が設定値に維持されていれば、第2のPID演算部82からの出力は、その時点までの積分値が出力されるので、電源部84から加熱部49に供給される電力は変化しない。
一方、原料の流量が設定値よりも小さくなると、第2のPID演算部82の出力値が大きくなり、信号生成回路83から出力されているタイミング信号は、スイッチング素子のオン時間が長くなるように変わり、加熱部49に供給される電力が大きくなる。また原料の流量が設定値よりも大きくなると、第2のPID演算部82の出力値が小さくなり、信号生成回路83から出力されているタイミング信号は、スイッチング素子のオン時間が短くなるように変わり、加熱部49に供給される電力が小さくなる。
コンピュータ90は、プログラム格納部91、CPU92及びメモリ93を備えている。なお図中94はバスである。プログラム格納部91に格納されているプログラムには、成膜装置の動作を実行するためのステップ群が組まれている。なおプログラムという用語は、プロセスレシピなどのソフトウエアも含む意味として使用している。既述の第2のPID演算部82に入力される原料の流量の設定値は、例えばプログラム格納部91に書き込まれているプロセスレシピから読み出される。プログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリーカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。
マスフローメータ66における流量測定値とマスフローコントローラ63における流量測定値との差分に基づいて電源部84から加熱部49に供給される電力を制御する手法としては、ハード構成を用いること例えばPID演算を用いることに限らず、ソフトウエアを用いてもよい。この場合、マスフローメータ66における流量測定値とマスフローコントローラ63における流量測定値との差分と設定値との差分(原料の流量値と設定値との差分に応じた値)を求め、この値と電源部84に対する指令値とを対応付けたテーブルをメモリから読み出すなどの手法を用いることができる。
上述の実施の形態の作用について説明するが、まず本発明の原料供給装置を備えた成膜装置について、原料供給系2Aを例に図6〜図8を参照して説明する。これから成膜処理を行うための装置の運転を開始するものとすると、まず主原料容器3のヒータ8をオンにして、主原料容器3を例えば150℃に加熱し、固体原料300を昇華させて、主原料容器3内の原料の濃度を飽和濃度に近い濃度まで高める。また加熱部49をオンにして、第1の原料捕捉部41を例えば60℃に加熱する。なお装置の立ち上げ時に最初に運転するときには、第1の原料捕捉部41及び第2の原料捕捉部42の両方に原料を捕捉させておいてもよいが、ここでは、第1の原料捕捉部41に捕捉させることとして説明を進める。
次いで図6に示すようにバルブV0、V1、V5、V9を開き、更にV64を開くことで主原料容器3内にキャリアガスを供給する。これにより固体原料300の昇華が促進され主原料容器3内にて原料が飽和し、飽和している原料がキャリアガスと共に原料補充用の配管30、分岐管31を介して、第1の原料捕捉部41のケース体40に供給される。ケース体40を通過したガスは、分岐管32から排出され、排気管35を介して図2に示す排気管13から排気される。
第1の原料捕捉部41のケース体40内の温度は、原料であるWClの凝固点よりも低い60℃に設定されている。このため多段の捕捉部43により形成された迷路である屈曲路を、ガスである原料が通過するときに捕捉部43及びケース体40の内面に捕捉されて析出し(再固化し)、捕捉部43の表面にWClが薄膜状に付着する。第1の原料捕捉部41は、キャリアガスと原料とを含む原料ガスを第1の原料捕捉部41を通過させたときに原料ガス中の原料がほぼすべて再固化されるようにケース体40の大きさや捕捉部43間の離間寸法、段数などが設定されている。
ここで市販のWClの固体原料には、通常WClと共に微量のWClやWClOが含まれている。WClは凝固点が60℃よりも高いので、60℃に冷却すると再固化をするが、WClやWClOは、凝固点が60℃よりも低いので、60℃では凝固しない。そのため、第1の原料捕捉部41の温度を60℃に設定し、原料ガスを第1の原料捕捉部41を通過させて再固化させたときに、WClは、第1の原料捕捉部41に析出し、WClやWClOは第1の原料捕捉部41を通過してキャリアガスと共に排気される。
第1の原料捕捉部41に析出した原料が設定量、例えば10〜800gを超えたときにバルブV0、V1、V64を閉じる。原料が第1の原料捕捉部41に設定量析出した時点については、例えば第1の原料捕捉部41内へのガスの通流時間により管理される。こうして第1の原料捕捉部41は成膜処理部1Aに対する原料供給源として準備が整ったことになる。次いで成膜処理部1Aにおいて載置台12上にウエハ100が載置され、真空容器10内が真空排気され、ウエハ100が加熱される。その後、例えばCVD法により成膜処理が行われるが、原料ガスの供給は次のようにして行われる。
先ず成膜を開始する前に第1の原料捕捉部41の加熱部49をオンにして、ケース体40内を設定温度である150〜200℃、例えば150℃まで上昇させて、第1の原料捕捉部41に析出した原料を昇華させる。この場合、加熱部49への電力の供給は、制御部9から電源部84のスイッチング素子の点弧角の初期値を与えることにより行われる。この場合、第2のPID演算部82と信号生成回路83との間に設けられている図示しない信号切り替え部が初期値供給用の回路側に切り替わる。そしてバルブV2、V7及びV11を開いて、第1の原料捕捉部41にキャリアガスを供給し、原料ガスを第1の原料捕捉部41から成膜処理部1Aを迂回させて真空排気部24により排気する。
このいわば前作業は、一連の供給を行う前に原料ガスの原料濃度を安定させるために行われる。即ちこの作業時は、第2のPID演算部82と信号生成回路83との間に設けられている図示しない信号切り替え部により第2のPID演算部82の出力を信号生成回路83に入力してPID制御を有効にする。このためマスフローメータ66によるガス流量の測定値とマスフローコントローラ63によるガス流量の測定値との差分に基づいて、原料の流量が設定値になるように加熱部49の発熱量がコントロールされる。そして予め設定した時間だけ第1の原料捕捉部41から排気し、その後バルブV5、V11を閉じ、バルブV2、V10を開き、前記原料ガスを真空容器10に供給すると共に、バルブV73、V74を開き、反応ガス(Hガス)を希釈ガス(Nガス)と共に真空容器10に供給する。これにより原料であるWClがHにより還元されて、ウエハ100の表面に所定の厚さのW膜が成膜される。予め設定した時間、成膜処理が行われた後、バルブV2、V7、V10を閉じて、真空容器10への原料ガスの供給を停止すると共に、バルブV73、V74を閉じ、真空容器10への反応ガスの供給を停止する。更にバルブV75を開き、置換ガス(Nガス)を真空容器10に供給して、真空容器10内の雰囲気を置換する。その後ウエハ100は真空容器10から搬出される。
続いて成膜処理時における原料の流量の制御について、第1の原料捕捉部41から原料を供給する例により説明する。
前述したように既に加熱部49は、原料の流量が設定値となるように電力が供給されており、バルブV11を閉じ、バルブV2、V10を開いて原料ガスの供給先を排気管39を介した迂回路から真空容器10側へ切り替えた後も、原料の流量は設定値に維持されている。
そして原料ガスが真空容器10内に供給されているときにおいても、マスフローメータ66によるガス流量の測定値とマスフローコントローラ63によるガス流量の測定値とが制御部9に入力され、その差分である原料の流量と設定値とが突き合わされて既述のように温度制御が行われている。このため例えば第1の原料捕捉部41から供給される原料の流量が設定値よりも下がると、既に詳述した制御部9の制御作用により、加熱部49に供給される電力が増大し、第1の原料捕捉部41の温度が上昇し、原料の流量を設定値に戻そうとする。また第1の原料捕捉部41から供給される原料の流量が設定値を超えた場合には、加熱部49に供給される電力が減少し、第1の原料捕捉部41の温度を下降させて、原料の流量を設定値に戻そうとする。原料の流量の補正量、つまり原料の昇華量の補正量(増減量)と原料の温度変化との関係については、例えばWClの場合には、温度170℃を基準にしたとすると、−4℃で補正量は−19%となり、+4℃で補正量は+24%となる。
一方第1の原料捕捉部41を原料ガスの供給源として用いている間に、図7に示すようにバルブV3、V6を開き、第2の原料捕捉部42に原料を補充する。補充プロセスは第1の原料捕捉部41における原料の補充と同様に行う。そして第1の原料捕捉部41を原料ガスの供給源として使用し、予め設定したウエハ100の枚数だけ処理した後、図8に示すようにバルブV2、V3、V6、V7を閉め、バルブV1、V5、V4、V8を開く。これにより第1の原料捕捉部41に代えて、第2の原料捕捉部42が原料ガスの供給源として使用され、成膜処理部1Aへの原料の供給が行われる。このとき第1の原料捕捉部41と同様に原料の流量に従い、第2の原料捕捉部42の温度が調整されて、原料の流量が所定の流量に調整される。
原料ガスの供給源を第1の原料捕捉部41と第2の原料捕捉部42との間で切り替えるタイミングの指標としては、例えばウエハ100の処理枚数が挙げられる。この場合例えば原料ガスの供給源として使用している第1及び第2の原料捕捉部41、42の一方の原料の付着量が少なくなり、成膜処理部1Aに供給される原料ガスの濃度が不安定になる前のタイミングを予め調べておくことにより設定される。
このように図7に示す第1の原料捕捉部41を原料供給源として用いて、原料ガスを成膜処理部1Aに供給すると共に、第2の原料捕捉部42に主原料容器3から原料を補充する工程と、次いで図8に示す第2の原料捕捉部42を原料供給源として用いて原料ガスを成膜処理部1Aに供給すると共に、第1の原料捕捉部41に主原料容器3から原料を補充する工程と、を交互に繰り返す。即ち原料供給源として第1の原料捕捉部41と第2の原料捕捉部42とを交互に使用する。そして図1に示す他の原料供給系2B,2Cにおいても、同様にして成膜処理部1B,1Cに原料ガスの供給を行う。
上述の実施の形態に係る原料供給装置は、成膜処理部1Aに対する原料供給源として、固体原料を昇華させた原料をケース体40の内壁部分及び捕捉部43の表面に再固化させて薄膜状に析出させた第1及び第2の原料捕捉部41、42を用いている。そして第1及び第2の原料捕捉部41、42の下流側のガス流量から上流側のガス流量を差し引いて原料の流量を求め、原料の流量に基づいて加熱部の発熱量を制御している。固体原料が薄膜状としてケース体40の内部に密着していることからケース体40に熱を供給したときに、ケース体40から固体原料全体への伝熱が良好であり、加熱部49による温度調整により固体原料の昇華量が敏感に変化する。
従って原料の流量の測定値が設定値から外れたときに、早い応答で原料の流量が増減されて設定値に戻ろうとするので、原料の供給流量が安定し、安定した成膜処理を行うことができる。またキャリアガスの流量を制御する手法に比べて成膜処理部1Aに供給される原料ガス中の原料の濃度の変動が少ないという利点がある。
また、第1及び第2の原料捕捉部41、42は左右の壁部部分から板状の捕捉部43を交互に前後方向に配列して迷路構造を構成しているため、捕捉量が多い利点がある。
また本発明は、一枚のウエハ100に対して原料を連続して供給している際に、原料の供給量の設定値を変えるプロセスに適用することができ、例えばウエハ100の表面に下層と上層とが異なる膜を成膜する場合が挙げられる。この場合には、下層を成膜する際の原料の供給量から上層を成膜する際の原料の供給量に変えるにあたっては、即ち原料の流量の設定値そのものを変えるにあたっては、キャリアガスの流量を変える。
また複数のロットのウエハ100の処理を行うにあたって、ロットにより原料の流量の設定値を変える場合があるが、この場合においてもキャリアガスの流量を変える。
原料の流量の設定値を変更する場合には、原料の加熱温度を大幅に変えることを避けるためにキャリアガスの流量を変更することが好ましい。しかしながら、加熱温度の変更の程度が大きくない場合には、加熱温度を変えてあるいはキャリアガスの流量及び加熱温度の両方を変えて原料の流量を変更するようにしてもよい。
原料の流量の測定については、マスフローメータ66の校正をキャリアガスで行う場合には、キャリアガス及び昇華した原料との混合ガスが流れる場合とキャリアガスのみが流れる場合とでは、厳密にはマスフローメータ66の測定値は異なる。このためこのような誤差までも制御に含める場合には、マスフローメータ66の流量の測定値とマスフローコントローラ63の流量の測定値との差分に事前に求めた係数を積算し、積算した値を原料の流量値として取り扱ってもよい。また、マスフローメータ66の流量の測定値の積分値とマスフローコントローラ63の流量の測定値の積分値との差分を原料の流量値として取り扱ってもよい。更にまた、第1及び第2の原料捕捉部41、42の下流側に固体原料の吸収波長域を含む光がガスの流れ方向を横切る方向に光軸を形成するように発光部、受光部を設け、その受光量に基づいて原料の流量を計測する手法などであってもよい。
またALD法による成膜処理であってもよい。ALD法は、真空容器10内に、WClを含む原料ガス→置換ガス(Nガス)→反応ガス((Hガス)とキャリアガス(Nガス)との混合ガス)→置換ガスを供給するサイクルを複数回繰り返すことにより、所定の厚さのW膜の成膜を行う。このような場合においても原料の供給流量を安定させ、真空容器10に供給される原料の濃度の変動を少なくすることができる。
また第1及び第2の原料捕捉部41、42は、上述の実施の形態に示した構成に限らず、例えば、ケース体40の内部に、内部が空洞で構成された六角柱型の配管をケース体40の長さ方向に平行に並べ、ケース体40の長さ方向から見てハニカム状になるように設置してもよい。このように構成した場合にもケース体40内の表面積が大きくなるため同様の効果がある。
さらに第1及び第2の原料捕捉部41、42は、上流から下流までの流路の長さが長くなるように構成してもよい。例えば80mm×80mm×500mmの大きさのケース体40に例えば36枚の捕捉部43を設けて構成してもよい。あるいはケース体40を円筒状に構成してもよい。
また、原料の流量制御において、加熱部49による温度調整の他に、冷却部の冷却水流量制御による温度調整を組み合わせることも可能である。
上述の実施の形態においては、第1及び第2の原料捕捉部41、42の上流側から下流側に向けて原料ガスを通流させて、第1及び第2の原料捕捉部41、42に原料を捕捉させている。そのため第1及び第2の原料捕捉部41、42の上流側が下流側に比べて原料が析出しやすくなり、析出量が多くなる。従って図9に示すように第1及び第2の原料捕捉部41、42の上流側の領域と、下流側の領域と、の夫々に第1のヒータ47及び第2のヒータ48設けてもよい。このような例では、第1及び第2のヒータ47、48の夫々の温度を制御部9により制御するようにし、第1及び第2の原料捕捉部41、42の上流側の領域を下流側の領域よりも高い温度で加熱することで、第1及び第2の原料捕捉部41、42に析出した原料を効率よく昇華させることができる。この場合例えば設定温度が150℃であるならば、例えば第1のヒータ47を152℃、第2のヒータ48を150℃に設定し、各ヒータ47、48の設定温度が150〜200℃の範囲となるように設定すればよい。
さらに主原料容器3及び第1及び第2の原料捕捉部41、42に原料を補充する補充用の配管30を設けない構成であっても、同様の効果を得ることができる。例えば原料捕捉部の上流側及びキャリアガス供給管60と、原料捕捉部の下流側及び原料供給用の配管37と、夫々着脱自在に構成し、例えば外部の装置にて原料捕捉部の内部に原料を薄膜として析出させて交換するように構成すればよい。
また上述の実施の形態においては、第1及び第2の原料捕捉部41、42を設けた構成としたが、第1の原料捕捉部41のみ設けた構成でも良い。
本発明の他の実施形態について説明する。この実施形態は原料の流量を変更するときの手法に関する技術である。原料の流量を変更する例としては、ロットの切り替わりによりプロセスレシピが変わる場合や、ウエハ100に一の薄膜を成膜した後、当該一の薄膜の上に当該一の薄膜とは膜質の異なる薄膜を成膜する場合などが挙げられる。
例えば第1の原料捕捉部41から成膜処理部1Aに供給している原料の流量を変更(増減)するためには、加熱部49及び冷媒流路53を組み合わせた温度調整部(図3参照)により第1の原料捕捉部41のケース体40の温度を変更する手法と、キャリアガスの流量を変更する手法が挙げられる。温度を変更する場合には、例えば温度を10℃昇温させると原料の流量は2倍近く増加させることができ、原料の流量の調整範囲が広い利点があるが、ケース体40の温度を高速に変化させることは難しいという課題がある。
一方、キャリアガスの流量を変更する場合には、キャリアガスの流量を瞬時に変更することができ、また微量に調整することができる。このため原料の流量についても瞬時に変更することができ、また微量に調整することができる。しかしながら例えばキャリアガスの流量を2倍に増やしても、原料の流量は2倍には増えないため、キャリアガスの流量の増減量が大きくなってしまう。キャリアガスの流量には供給系に起因する上限値および下限値があるため、例えば、キャリアガスの流量調整だけでは、所望とする原料の流量を得られない場合も想定される。
そこでこの実施形態は、キャリアガスの流量調整と温度調整とを組み合わせて原料の流量の制御を行うことにより、原料の流量を広い範囲で制御しつつ、高速な原料の流量の制御を可能にするものである。
図10は、本発明の他の実施形態について原料供給系2Aの構成を詳細に示した図である。この実施形態では、キャリアガス供給管60におけるマスフローコントローラ63の上流側から、希釈ガス供給路である希釈ガス供給管201を分岐させ、供給用流路の一部をなす原料供給用の配管37におけるバルブV10の下流側に当該希釈ガス供給管201の下流端を接続している。希釈ガス供給管201には、上流側からマスフローコントローラ202及びバルブV300が設けられている。
キャリアガス供給管60には不活性ガスであるNガスが流れるため、希釈ガス供給管201に流れる希釈ガスはNガスであり、このNガスが原料供給用の配管37を流れる原料ガス及びキャリアガスの混合ガスに合流される。この希釈ガスは、キャリアガス及び原料ガスの各流量が変化したときに、その流量を調整して、成膜処理部1Aに供給される原料の濃度{原料ガスの流量/Nガス(キャリアガス及び希釈ガス)の流量}を一定にする役割を果たす。従って希釈ガス供給管201に流れる希釈ガスは、「オフセットガス」であるとも言うことができる。
図11は、原料供給系2Aのうち第1の原料捕捉部41を原料供給源として使用する場合の例を説明するために、第1の原料捕捉部41に関連する部位及び制御部9を示す図である。図11中、200はNガスの供給源、400は第1の原料捕捉部41のケース体40の温度調整を行うための温度調整部(ヒータ49及び冷媒流路53)、401はケース体40の温度を検出する温度検出部である。なお、図5に示している電源部84は省略している。制御部9は、処理対象であるウエハ100のプロセスレシピの記載と、マスフローコントローラ63、202、マスフローメータ66の各流量測定値と、温度、キャリアガスの流量、原料の流量の相関関係を示すデータと、に基づいて、後述する当該実施形態の作用を実施するための制御信号を出力するように構成されている。例えば制御部9は、後述の作用を実施するためのステップ群を含むプログラム91を備えている。
次にこの実施形態の作用について、図12に示すフローを参照しながら説明する。今、成膜処理部1Aの真空容器10内に搬入された一のロットの最終のウエハ100に対して、先の実施形態で述べたように固体原料であるWClと水素ガスとを用いて例えばCVDが行われてW膜を成膜し、その成膜処理が終了して当該ウエハ100が搬出された状態であるとする。そしてこのロットに用いられているプロセスレシピにおける原料の流量の設定値がAであり、成膜処理時における第1の原料捕捉部41(ケース体40)の設定温度がT0、キャリアガスの流量設定値(マスフローコントローラ63の流量設定値)がC1、希釈ガスの流量設定値(マスフローコントローラ202の流量設定値)がC2、原料濃度がBであるとする(ステップS1)。
一方、続く他のロットを収納したキャリアが成膜処理部1Aを含むいわゆるマルチチャンバシステムのキャリア搬入ブロックに搬入され、当該他のロットのウエハ100に対するプロセスレシピが制御部9のメモリ93内に読み込まれる(ステップS2)。当該プロセスレシピに書かれている原料の流量の設定値は、先の一のロットにおける原料の流量の設定値であるAよりも大きいA´であるとする。
先ず当該他のロットの先頭のウエハ100を成膜処理する前に、制御部9内のメモリ93に書きこまれているプロセスレシピから原料の流量の設定値A´を読み出し、第1の原料捕捉部41の温度がT0において、原料の流量がA´となるキャリアガスの流量C1´を求める(ステップS3)。キャリアガスの流量C1´は、例えばメモリ93内に予め記憶された、温度ごとの原料の流量とキャリアガス流量との相関データに基づいて求められる。または、相関データを使用せずに、マスフローコントローラ63とマスフローメータ66の各流量測定値に基づいてマスフローコントローラ63の流量設定値を調整することにより原料の流量を調整し、原料の流量がA´になるよう調整されたキャリアガスの流量値をC1´としてもよい。更に原料濃度{原料ガスの流量/Nガス(キャリアガス及び希釈ガスの合計流量)}がBとなる希釈ガスの流量C2´を求める(ステップS4)。希釈ガスの流量C2´は、(A´/B)−C1´の演算により求められる。
そしてマスフローコントローラ63の流量設定値をC1からC1´に、またマスフローコントローラ202の流量設定値をC2からC2´に夫々変更する(ステップS5)。続いてキャリアガスの流量がC1のときに原料の流量がA´となる第1の原料捕捉部41の温度T0´を求め(ステップS6)、第1の原料捕捉部41の温度がT0´となるように温度調整部400を制御するための制御信号を出力する(ステップS7)。第1の原料捕捉部41の温度T0´は、例えばメモリ93内に予め記憶された、キャリア流量ごとの原料の流量と第1の原料捕捉部41の温度との相関データに基づいて求められる。
ステップS3からS7までを纏めると、原料の流量をAからA´に増加させるにあたって、先ずキャリアガスの流量を、そのときの温度(先のプロセスレシピで設定されていた温度)T0において、原料の流量がA´となるC1´までC1から瞬時に増加させる。これにより原料の流量はAから瞬時にA´まで増加する。なお原料濃度が一定値(この例ではB)となるように希釈ガスの流量についてもC2´に変更される。一方、第1の原料捕捉部41の温度を、キャリアガスの流量が元の流量であるC1において原料の流量がA´となる温度T0´に向かって昇温させるという動作が行われる。
第1の原料捕捉部41の温度設定値をT0からT0´に変更するタイミングについては、厳密に言えば、ステップの並びに対応する時間だけキャリアガスの流量の変更よりも遅れるが、ステップの処理時間は極めて短いことから、実質キャリアガスの流量の変更と同時である。なお、温度設定値をT0からT0´に変更するタイミングは、この技術の利点を得るためには、キャリアガスの流量の変更後速やかに行われるであろうが、キャリアガスの流量の変更よりも後であってもよい。
第1の原料捕捉部41の温度設定値をT0´に変更したことにより、第1の原料捕捉部41の温度が徐々に昇温していくが、制御部9は昇温途中において第1の原料捕捉部41の温度を検出し、検出した温度において原料の流量がA´となるキャリアガスの流量を求めて、マスフローコントローラ63の流量設定値を、求められた流量に順次変更していく。このときキャリアガスの各流量に対応して、原料濃度が一定値(この例ではB)となるように希釈ガスの流量設定値が求められ、マスフローコントローラ202の流量設定値も順次変更される(ステップS8、S9)。
こうして、原料の流量がA´に維持されたまま、第1の原料捕捉部41の温度がT0から徐々に昇温すると共にキャリアガスの流量がC1´から徐々に減少し(ステップS9、S10の繰り返し)、前記温度がT0´になったときにキャリアガスの流量がC1に戻り、原料の流量の変更に伴う一連の処理が終了する。この後、既述の他のロットのウエハ100に対して成膜処理が行われる。
このような手法によれば、キャリアガスの流量を一気に増加させているので原料の流量の変更を瞬時に行うことができる。また第1の原料捕捉部41の温度を調整して、変更後の原料の流量を維持しながらキャリアガスの流量を例えば元の流量に戻すようにしているので、キャリアガスの流量を好ましい流量範囲に維持しつつ、原料の流量を広範囲に調整することが可能となる。
なお、原料の流量をAからA´に例えば増加するように変更するにあたって、変更量が大きいために、原料の流量A´が得られるキャリアガスの流量値C1´が上限値を越える場合には、先ず第1の原料捕捉部41の温度を昇温してから、キャリアガスの流量を増やすことになる。この場合には、第1の原料捕捉部41の温度が、キャリアガスを上限の流量値で流したときに原料の流量A´が得られる温度まで昇温したときに、キャリアガスを上限の流量値で流すことが、作業時間の短縮化を図れる点で好ましい。そして第1の原料捕捉部41の温度上昇を続け、キャリアガスの流量が元の流量の設定値であるC1のときに、原料の流量がA´となる温度まで昇温させる。一方、第1の原料捕捉部41の温度上昇に対応して、キャリアガスの流量を、原料の流量をA´に維持しつつ、上限の流量値から元の流量設定値であるC1まで減少させる。
変更後の温度T0´は、キャリアガスの流量がC1よりも多い(C1+α)のときに原料の流量がA´となる温度であってもよく、その場合にはキャリアガスの流量はC1´から元のC1よりも多い(C1+α)まで戻ることになる。
また原料の流量を減少させる場合においても同様にキャリアガスを先ず変更し、第1の原料捕捉部41の温度を降温させながら、キャリアガスの流量を増加させていくことになる。
なお第2の原料捕捉部42を用いてプロセスを行う場合であって、原料の流量を変更する場合においても同様の動作が行われる。
また原料の流量を変更する既述の手法は、ALDプロセスに適用することができる。
また成膜処理に用いる原料は、WClに限られるものではなく、例えばWCl(五塩化タングステン)、MoCl(五塩化モリブデン)、ZrCl(塩化ジルコニウム(IV))、HfCl(塩化ハフニウム(IV))、AlCl(塩化アルミニウム)などであってもよい。
1A〜1C 成膜処理部
2A〜2C 原料供給系
3 主原料容器
8 主原料容器のヒータ
9 制御部
41 第1の原料捕捉部
42 第2の原料捕捉部
43 捕捉部
46 チラー
49 加熱部
53 冷媒流路
V1〜V11 バルブ

Claims (12)

  1. 固体原料が昇華した原料をキャリアガスと共に消費区域に供給する原料供給装置において、
    固体原料の昇華温度以上に加熱可能とされ、固体原料を収容する主原料容器と、
    密閉空間を形成し、前記主原料容器から流出した原料ガス中から原料を再固化して薄膜状に析出させるための原料供給源と、
    前記原料供給源に原料を補充するために前記主原料容器に送られたキャリアガスと、前記主原料容器内にて固体原料が昇華した原料と、を含む原料ガスを前記原料供給源に供給するための補充用流路と、
    前記原料供給源の上流側に接続され、前記主原料容器内を経由せずに前記原料供給源の内部にキャリアガスを供給するキャリアガス供給路と、
    前記キャリアガス供給路と前記補充用流路との間で流路を切り替えるためのバルブと、
    前記原料供給源の温度を調整するための温度調整部と、
    前記原料供給源にて固体原料が昇華した原料と前記キャリアガス供給路から送られたキャリアガスとを前記原料供給源から前記消費区域に供給するための供給用流路と
    前記原料供給源から前記消費区域に供給される原料の流量を測定するための原料の流量測定部と、
    前記流量測定部にて得られた測定値に基づいて前記温度調整部を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする原料供給装置。
  2. 前記温度調整部は、加熱部と冷却部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の原料供給装置。
  3. 前記流量測定部は、前記キャリアガス供給路に設けられた流量コントローラと、前記供給用流路に設けられたガス流量測定部と、前記ガス流量測定部の流量測定値と前記流量コントローラにおける前記キャリアガスの流量設定値または前記キャリアガスの流量測定値とに基づいて原料の流量を演算する演算部と、を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の原料供給装置。
  4. 前記原料供給源は、屈曲したガスの流路を構成する複数の原料捕捉用の板部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の原料供給装置。
  5. 前記原料供給源は、一端側及び他端側に夫々前記キャリアガス供給路及び前記供給用流路が接続された筒状の容器本体部と、前記一端側と前記他端側とを結ぶ方向を前後方向とすると、複数個所で屈曲するガスの流路を構成するように左右及び上下の少なくとも一方の内壁部から交互に板部が伸びるように配置されていることを特徴とする請求項4記載の原料供給装置。
  6. 前記原料供給源は、一端側及び他端側に夫々前記キャリアガス供給路及び前記供給用流路が接続された筒状の容器本体部を備え、
    前記温度調整部は、前記容器本体部の壁部の中に各々設けられたヒータと冷媒流路とを備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の原料供給装置。
  7. 前記主原料容器から原料ガスが前記原料供給源に送られているときに前記原料供給源からガスを排出するための排出路と、
    前記主原料容器から前記原料供給源に原料を補充するために原料ガスが前記原料供給源に送られているときに前記供給用流路を遮断するバルブ及び前記原料供給源から前記消費区域に原料ガスを供給するときに前記補充用流路を遮断するバルブと、備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の原料供給装置。
  8. 固体原料が昇華した原料をキャリアガスと共に消費区域に供給する原料供給方法において、
    主原料容器内に収容された固体原料を昇華温度以上に加熱し、当該主原料容器に送られたキャリアガスと、前記主原料容器内にて固体原料が昇華した原料と、を含む原料ガスを、密閉空間を形成する原料供給源に補充用流路を介して供給し、当該原料供給源の内部に前記原料を再固化させて薄膜状に析出させる工程と、
    前記原料供給源を加熱して、当該内部に析出している固体原料を昇華させる工程と、
    前記補充用流路に設けられたバルブを閉じ、キャリアガスを前記主原料容器を経由せずに前記原料供給源の内部に当該原料供給源の上流側から供給し、昇華した原料とキャリアガスとを前記原料供給源から供給用流路を介して前記消費区域に供給する工程と、
    前記原料供給源から前記消費区域に供給される原料の流量を測定する工程と、
    前記原料の流量を測定する工程で測定した原料の流量測定値に基づいて前記原料供給源の温度を制御する工程と、を備えたことを特徴とする原料供給方法。
  9. 前記原料の流量を測定する工程は、前記原料供給源の下流側に設けられた前記供給用流路を流れる原料及びキャリアガスの混合ガスの流量の測定値と、前記原料供給源の上流側に設けられたキャリアガス供給路を流れるキャリアガスの流量と、に基づいて原料の流量を求める工程であることを特徴とする請求項8記載の原料供給方法。
  10. 前記原料の流量の設定値を第1の設定値から第2の設定値に変更する際には、
    前記キャリアガスの流量を、前記原料の流量が第2の設定値となる流量に調整する工程と、
    前記原料供給源の温度を調整することにより、前記原料の流量を第2の設定値に維持したまま、前記キャリアガスの流量を、前記原料の流量が第2の設定値となるように調整された流量から、調整前の流量に移行させる工程と、を含むことを特徴とする請求項8または9に記載の原料供給方法。
  11. 前記原料供給源から昇華した原料とキャリアガスとの混合ガスに希釈ガスを合流するために前記供給用流路の途中に接続された希釈ガス流路を用い、
    前記キャリアガスと前記希釈ガスとの合計流量に対する前記原料の流量が設定値となるように希釈ガスの流量を制御することを特徴とする請求項8ないし10のいずれか一項に記載の原料供給方法。
  12. 固体原料が昇華した原料をキャリアガスと共に消費区域に供給する原料供給装置に用いられるコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、請求項8ないし11のいずれか一項に記載の原料供給方法を実行するようにステップ群が組まれていることを特徴とする記憶媒体。
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