JP6690965B2 - 運転支援装置 - Google Patents

運転支援装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6690965B2
JP6690965B2 JP2016040233A JP2016040233A JP6690965B2 JP 6690965 B2 JP6690965 B2 JP 6690965B2 JP 2016040233 A JP2016040233 A JP 2016040233A JP 2016040233 A JP2016040233 A JP 2016040233A JP 6690965 B2 JP6690965 B2 JP 6690965B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
display
driving support
support device
optical display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016040233A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017157031A (ja
Inventor
朋宏 宮澤
朋宏 宮澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2016040233A priority Critical patent/JP6690965B2/ja
Publication of JP2017157031A publication Critical patent/JP2017157031A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6690965B2 publication Critical patent/JP6690965B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、自車に接近する他車の存在を運転者に知らせる運転支援装置に関する。
従来から、自車に対して他車が接近して来たとき、他車の接近を検知すると共に運転者に知らせる運転支援装置が提案されている。例えば、従来の運転支援装置の一つ(以下「従来装置」という。)は、走行中の自車が車線を変更する場合において、自車の車線変更方向の後側方から他車が接近しているとき、フロントピラーに設けた複数のランプを順に点灯させて運転者に他車の接近を知らせるようになっている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2013−161257号公報
従来装置は、自車に対する他車の接近速度(速度差)と、複数のランプの点灯速度と、を対応させることにより、自車の運転者に他車の接近の度合いを認識させるようになっている。しかし、自車の運転者が実際に体感する他車の接近の度合いは、必ずしも自車と他車との単純な速度差には一致しない。例えば、自車と他車との速度差が同一であっても、一般に、自車と他車との距離が大きければ(他車が遠くを走っていれば)他車の接近の度合いは小さく感じられ、自車と他車との距離が小さければ(他車が近くを走っていれば)他車の接近の度合いは大きく感じられることになる。より優れた運転支援の観点からは、運転者が実際に体感する他車の接近の度合い(他車の見かけ上の速度)を考慮した上で、接近中の他車の存在を運転者に認識させることが望ましい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、運転者が実際に体感する他車の接近の度合いに対応させながら他車の接近を運転者に認識させることが可能な運転支援装置を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る運転支援装置は、下記(1)〜(6)を特徴としている。
(1)
自車に対する他車の相対位置及び相対速度を含む他車状態量を取得する取得部と、前記自車に設置されると共に前記他車に対応した他車情報を表示可能な表示部と、前記他車状態量に基づいて前記表示部に表示させる前記他車情報を定める処理部と、を備えた運転支援装置であって、
前記処理部は、
前記他車状態量に基づいて前記他車情報を表示するか否かを定め、前記他車情報を表示する場合、前記他車状態量に基づいて前記自車から前記他車を見たときの仮想視線の単位時間あたりの移動角度である前記他車の見かけ上の速度を算出すると共に、前記見かけ上の速度を前記表示部上の移動速度に変換するための係数を前記見かけ上の速度に乗算して得られる表示速さにて前記他車情報の表示位置が移動するように、前記他車情報の表示位置を定め、
前記表示部は、
前記表示位置に前記他車情報を表示する、
運転支援装置であること。
(2)
上記(1)に記載の運転支援装置において、
前記処理部が、
前記他車情報として、所定長さの帯状の光表示であって前記光表示の両端近傍において端部に近いほど輝度が低下する光表示、を定める、
運転支援装置であること。
(3)
上記(2)に記載の運転支援装置において、
前記処理部が、
前記光表示の平均輝度を前記自車と前記他車との相対距離に基づいて定める、
運転支援装置であること。
(4)
上記(1)〜上記(3)の何れか一つに記載の運転支援装置において、
前記処理部が、
前記他車情報として、輝度が変化する光表示であって、該光表示の表示開始時に該光表示の輝度がゼロから所定輝度まで徐々に高まると共に該光表示の表示終了時に該光表示の輝度が前記所定輝度からゼロまで徐々に低下する光表示、を定める、
運転支援装置であること。
(5)
上記(1)〜上記(4)の何れか一つに記載の運転支援装置において、
前記処理部が、
前記表示速さ及び向きにて前記他車情報の表示位置の移動が繰り返されるように、前記他車情報の表示位置を定める、
運転支援装置であること。
(6)
上記(1)〜上記(5)の何れか一つに記載の運転支援装置において、
前記処理部が、
前記自車の周囲に複数の他車が存在する場合、前記自車との相対距離が最も小さい他車である最接近他車の前記他車状態量に基づき、前記他車情報の表示位置を定める、
運転支援装置であること。
上記(1)の構成の運転支援装置によれば、他車情報を表示する場合(例えば、自車に他車が接近している場合)、自車から他車を見たときの視線(仮想線)の単位時間あたりの移動角度が考慮された上で、表示部に表示される他車情報の表示位置が定められる。この仮想視線の単位時間あたりの移動角度は、運転者が実際に他車を見たと仮定した場合に運転者が体感することになる他車の速度(見かけ上の速度)に相当する。そのため、自車と他車との単純な速度差を用いる場合に比べ、実際の感覚により近い他車の接近の度合い(速度感)を運転者に認識させられる。よって、本構成の運転支援装置は、従来装置に比べ、運転者が実際に体感する他車の接近の度合いに対応させながら他車の接近を運転者に認識させられる。
なお、上述した運転支援装置は、他車情報を表示するか否かを定めるにあたり、例えば、自車の後方から他車が接近して自車と他車との相対距離(又は、他車が自車に追いつくまでの予測時間長さ)が所定の閾値以下となったときに他車情報を表示する、ように構成され得る。
上記(2)の構成の運転支援装置によれば、他車情報として帯状の光表示を表示する際、光表示の両端部の輝度を低下させない場合(例えば、光表示の全体が同一の輝度である場合)に比べ、その光表示の両端における輝度の勾配を緩やかにすることができる。その結果、本構成の運転支援装置は、他車の接近に伴って光表示が突如現れる(又は突如消える)等の違和感を運転者に与え難く、高品位な運転支援を実現できる。
より詳細に説明すると、例えば、光表示の全体が同一の輝度である場合、光表示の両端において輝度がステップ状に変化する(輝度が所定値からゼロに急激に変化する)ため、輝度の勾配が大きくなる。この場合、例えば、自車の後方から他車が接近することに伴って表示部の一端から光表示が出てくるように表示する際、運転者は、光表示が突然現れたように感じる虞がある。逆に、例えば、自車を他車が追い抜くことに伴って表示部の他端に光表示が入っていくように表示する際、運転者は、光表示が突如消えたように感じる虞がある。このように光表示の輝度の勾配が大きい場合、運転者に違和感を与えることとなり得る。
これに対し、上記構成の運転支援装置によれば、表示部の一端から光表示が出てくるように表示する際、光表示が徐々に明るくなることになる。同様に、表示部の他端に光表示が入っていくように表示する際、光表示が徐々に暗くなることになる。よって、光表示の両端において輝度がステップ状に変化する場合に比べ、運転者に違和感を与え難くなる。
上記(3)の構成の運転支援装置によれば、自車と他車との間の相対距離に応じて光表示の明るさが変化するため、他車が自車の近くにいるのか遠くにいるのかを運転者に容易に認識させられる。よって、本構成の運転支援装置は、より優れた運転支援を実現できる。一例として、相対距離が小さくなるほど(他車が自車に近づくほど)光表示の平均輝度を高めれば、他車の接近を運転者により確実に認識させられる。
上記(4)の構成の運転支援装置によれば、他車情報として光表示を表示する際、光表示の輝度を急激に変化させる場合(例えば、表示開始時に輝度をゼロから所定輝度にステップ状に高め、表示終了時に輝度を所定輝度からゼロにステップ状に低下させる場合)に比べ、光表示の全体としての輝度の勾配を緩やかにすることができる。その結果、本構成の運転支援装置は、他車の接近に伴って光表示が突如現れる(又は突如消える)等の違和感を運転者に与え難く、高品位な運転支援を実現できる。
上記(5)の構成の運転支援装置によれば、他車情報(例えば、上述した光表示)が、他車の見かけ上の速度(ベクトル量)に対応した速さ及び向きにて、表示部に繰り返し表示される。例えば、自車の後方から他車が接近する場合、他車の見かけ上の速度に対応した速さの光表示が、表示部の後方から前方に向けて繰り返し移動する(光表示が繰り返し流れる)ように、表示部に表示される。その結果、本構成の運転支援装置は、運転者が実際に体感する他車の接近の度合いに対応させながら他車の接近を運転者に認識させられる。
上記(6)の構成の運転支援装置によれば、自車の周囲に複数の他車が存在する場合、運転者に最も注意を促したい他車(最接近他車)の他車情報が選択的に表示される。よって、本構成の運転支援装置は、より効果的な運転支援を実現できる。
本発明によれば、運転者が実際に体感する他車の接近の度合いに対応させながら他車の接近を運転者に認識させることができ、優れた運転支援を行うことができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る運転支援装置が適用された自車を運転する運転者の前方視界の一例を示す模式図である。 図2は、図1に示す運転支援装置を説明するブロック図である。 図3は、自車と、複数の他車と、の位置関係の一例を示す模式図である。 図4は、自車(車両A)に対する他車(車両B)の相対位置及び相対速度を含む他車状態量を説明する模式図である。 図5は、図1に示す運転支援装置の表示部に表示される他車情報(光表示)の移動を示す模式図であり、図5(a)〜図5(d)は他車情報(光表示)の表示位置を時系列順に並べた模式図である。 図6は、図1に示す運転支援装置の処理部が実行するルーチンを示すフローチャートである。 図7は、図1に示す運転支援装置の表示部として直線状に配列されたLED列、及び、そのLED列によって形成される光表示を示す模式図である。 図8は、図1に示す運転支援装置の表示部に表示される他車情報(光表示)の一例を示す模式図であり、所定長さの帯状の光表示であってその光表示の両端近傍において端部に近いほど輝度が低下する光表示、を示す模式図である。 図9は、図8に示す光表示が時間経過に伴って移動する様子を示す模式図である。 図10は、第2実施形態に係る運転支援装置の表示部に表示される他車情報(光表示)の移動を示す模式図である。 図11は、第3実施形態に係る運転支援装置の表示部に表示される他車情報(光表示)の一例を示す模式図である。 図12は、他の実施形態に係る運転支援装置の処理部が実行するルーチンを示すフローチャートである。
<第1実施形態>
以下、図1〜図9を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る運転支援装置(以下「運転支援装置100」という。)について説明する。
図1は、運転支援装置100を備えた自車1が片側三車線の道路の中央車線10Aを走行している場合において、自車1(後述の車両Aに相当)の運転席2から運転者が前方を見た場合における、運転者の前方視界を示している。前方視界には、フロントウインドウ3を通して見える前方風景、インストルメントパネル4及びフロントピラー5等が入っている。本例において、道路の各車線(自車1の走行する中央車線10A、及び、左右の隣車線10B,10C)は、運転者の正面視線の基準の水平線21と、運転者の正面視線の中心を通る鉛直線22と、の交点である遠点20(遠近法の無限遠点)に収束するように延びている。各車線10A,10B,10Cの境界には、白線11(車線区画ライン)が延びている。
運転支援装置100は、運転者の前方視界内の自車1の室内に設置された表示部110を備えている。表示部110は、例えば、直線状に配列された多数の発光体111の列(図7を参照。)によって構成されており、運転者から見える右隣車線10B及び白線11と平行に配置されている。運転者から見て右隣車線10Bは、下方から上方の遠点20に向かって延びているように見えるので、表示部110も、手前側が下端に位置し先端側が上端に位置するように見える。
表示部110は、後述するように定められた表示位置に他車情報を表示する。本例においては、他車情報として、所定長さの帯状の光表示(警告サイン)120を表示する。表示部110は、光表示120を表示する場合、他車の見かけ上の速度に対応して光表示120の表示位置が移動するように、光表示120を表示するようになっている。具体的な表示方法については後述される。
運転支援装置100は、図2のブロック図に示すように、他車状態量(他車の相対位置および相対速度など)を取得する取得部130として、自車状態取得部131及び他車状態取得部132を備えている。自車状態取得部131は、自車1の速度などを取得する。一方、他車状態取得部132は、自車1の後方及び側方を走行する他車の相対速度および相対位置などを取得する。
他車状態取得部132の例として、カメラ、赤外線レーザ、ミリ波レーダ、超音波レーダ、車両間通信装置、及び、路車間通信装置などの検出手段が挙げられる。本例においては、カメラの画像を用いて他車の他車状態量を取得する装置が用いられる。カメラ(図3における符号132)は、所定の画角にて自車1(図3における車両A)の後方の撮影画像を取得する。この撮影画像を処理することにより、複数の他車(車両B,C,D)の位置、速度、及び、自車1(車両A)から見た他車(車両B,C,D)の角度位置などを検出できる。
運転支援装置100は、処理部140として、接近車両有無判定部141、車間距離判定部142、最接近車両判定部143、表示位置算出部144、表示輝度算出部145及び表示制御部146を備えている。なお、接近車両有無判定部141は、他車(自車1の後側方を走行する他車)が自車1に接近してくるか遠ざかるかを判定するようになっている。
図3に示すように、自車1(車両A)の走行する中央車線10Aの右隣車線10Bを走行する他車(車両B)は、自車1(車両A)の速度Vaよりも速い速度Vb(Vb>Va)で走行しており、他車(車両B)は自車1(車両A)に徐々に接近してくる。よって、接近車両有無判定部141は、自車1(車両A)に対する他車(車両B)の相対速度から、他車(車両B)を警告対象の他車と判定する。
一方、中央車線10Aの左隣車線10Cを走行する他車Cは、自車1(車両A)の速度Vaよりも遅い速度Vc(Vc<Va)で走行しており、他車Cは自車1(車両A)から徐々に遠ざかる。よって、接近車両有無判定部141は、自車1(車両A)に対する他車Cの相対速度から、他車Cを警告対象ではない他車と判定する。
なお、中央分離帯12を挟んで反対側の車線15を走行している他車Dについても、同様に画像情報が取り込まれる場合がある。しかし、他車Dは自車1(車両A)と反対方向に走行している(自車1から遠ざかっている)ため、接近車両有無判定部141は、他車Dも警告対象ではない他車と判定する。
接近車両有無判定部141が接近してくる他車(車両B)について判定した後、車間距離判定部142が、他車(車両B)について車間距離の大小を判定する。例えば、徐々に接近してくる車両であっても、十分に遠方を走行している段階では必ずしも警告表示を行う必要がない。そこで、車間距離判定部142は、他車(車両B)が所定の警告エリアに入ったか否かを判定し、他車(車両B)が警告エリアに入ったときに警告表示すべきと判定する。換言すると、車間距離判定部142は、他車状態量(車間距離)に基づいて表示部110に光表示120を表示するか否かを定める。なお、警告エリアは、例えば、他車(車両B)が自車1(車両A)の横を通過すると予測される時刻から所定時間長さだけ前の時刻(例えば、3秒前)において光表示120が開始されるように、設定され得る。
なお、警告表示すべき他車が複数ある場合、最接近車両判定部143は、最接近している他車を警告表示すべき他車であると判定する。即ち、最接近車両判定部143は、自車の周囲に複数の警告表示すべき他車が存在する場合、自車に最も近い位置に存在する他車(最接近他車)についてのみ警告表示すべきと判定する。
その後、処理部140は、警告表示を行う。具体的には、表示位置算出部144が、表示部110におけるどの位置に光表示(他車情報)120を表示するか(即ち、光表示120の表示位置)を算出する。自車1(車両A)の周囲に複数の警告表示すべき他車が存在する場合であっても、最接近他車の他車状態量に基づいて光表示120の表示位置を算出する。
光表示120の表示位置は、自車1(車両A)から他車(車両B)を見たときの仮想視線(図4における点Aと点Bとを結ぶ仮想上の線分)の単位時間あたりの移動角度(後述するω=Δθ/Δt)に対応するように定められる。この仮想視線の単位時間あたりの移動角度(ω)が、他車(車両B)の「見かけ上の速度」に相当する。具体的には、表示位置算出部144は、他車(車両B)の見かけ上の速度(ω)に対応した速さ及び向きにて光表示120の表示位置の移動を繰り返すように、光表示120の表示位置を定める(図5を参照。)。但し、自車1に対する他車(B)の相対速度によっては、光表示120が表示部110上を一度しか流れない場合もある。
他車情報の表示位置の決定方法の一例を、図4を参照しながら説明する。なお、便宜上、以下では、自車1(車両A)及び他車(車両B)が同一の走行方向に平行に走行していると仮定する。
まず、図4及び後述する説明において用いる符号(Δt、X、ΔX、Y、Va、Vb、ΔV、At、Bt、Bt+Δt、θ1、θ2及びΔθ)を、以下のように定義する。
Δt:微小時間
X :走行方向における時刻tでの自車1(車両A)と他車(車両B)の距離
ΔX:微小時間Δtが経過する間の自車1(車両A)と他車(車両B)の距離の変化量
Y :走行方向と直交する方向における自車1(車両A)と他車(車両B)の距離
Va:自車1(車両A)の速度
Vb:他車(車両B)の速度(但し、Vb>Va)
ΔV:自車1(車両A)と他車(車両B)との速度差(=Vb−Va)
At:時刻tにおける自車1(車両A)の位置
Bt:時刻tにおける他車(車両B)の位置
Bt+Δt:時刻t+Δtにおける他車(車両B)の位置
θ1:他車(車両B)が位置Btにあるときの自車1(車両A)から他車(車両B)を見たときの視線(仮想線)の角度
θ2:他車(車両B)が位置Bt+Δtにあるときの自車1(車両A)から他車(車両B)を見たときの視線(仮想線)の角度
Δθ:微小時間Δtが経過する間の視線(仮想線)の移動角度(=θ2−θ1)
ここで、X、Y、Va及びVbは、他車状態取得部132によって取得可能な既知情報である。そこで、以下のように、Δθを算出し得る。
ΔX=ΔV×Δt
θ2=atan〔Y/(X−ΔX)〕
=atan〔Y/(X−ΔV×Δt)〕
Δθ=θ2−θ1
=atan〔Y/(X−ΔV×Δt)〕−θ1
更に、算出したΔθに基づき、自車1(車両A)から他車(車両B)を見たときの仮想視線の単位時間あたりの移動角度(近似的な角速度)ωを、以下のように、算出し得る。
ω=Δθ/Δt
={atan〔Y/(X−ΔV×Δt)〕−θ1}/Δt
このように算出される仮想視線の単位時間あたりの移動角度(ω)が、自車1(車両A)から他車(車両B)を見たときの他車(車両B)の「見かけ上の速度」に相当する。そして、図5(a)〜(d)に示すように、この見かけ上の速度ωに対応した速さVs及び向き(表示部110の後方から前方の向き)にて光表示120の表示位置の移動を繰り返す(図5(a)〜(d)に示す移動を繰り返すように光表示120が流れる)ように、処理部140(具体的には、表示位置算出部144)が光表示120の表示位置を定める。なお、速さVsの具体的な定め方は、後述される。
以上のように、処理部140(具体的には、表示位置算出部144)は、表示部110に光表示120(他車情報)を表示する場合、他車状態量に基づいて自車1(車両A)から他車(車両B)を見たときの視線(仮想線)の単位時間あたりの移動角度(見かけ上の速度ω)を算出すると共に、見かけ上の速度に対応して光表示120(他車情報)の表示位置が移動速度Vsにて動くように、光表示120(他車情報)の表示位置を定める。
次いで、表示輝度算出部145が、光表示の輝度を算出する。本実施形態では、光表示120の平均輝度を、自車と他車との相対距離が小さいほど大きくする(明るくする)ように変化させるようになっている。その後、表示制御部146が、上述したように算出された表示位置および輝度に基づき、表示部110の発光体111(図7も参照。)の発光を制御する。
次いで、図6のフローチャートを参照しながら、上述した処理の流れをより詳細に説明する。
処理部140は、図6に示すルーチンを所定のタイミング毎に繰り返し実行する。具体的には、処理部140は、所定のタイミングにて本ルーチンの処理を開始すると、自車1(車両A)の速度Va、及び、カメラ132による他車(車両B)の撮影画像を取得する(ステップS101,S102)。次いで、処理部140は、他車(車両B)の撮影画像から、自車1に対する他車(車両B)の相対速度ΔV、自車1(車両A)から他車(車両B)を見たときの仮想視線の角度θ、自車1(車両A)と他車(車両B)との距離X,Y、を算出する(ステップS103)。
次いで、処理部140は、自車1(車両A)に対する他車(車両B)の相対速度ΔVに基づき、他車(車両B)が接近車両であるかを判定する(ステップS104)。接近車両でない場合、処理部140は、「No」と判定して本ルーチンを一旦終了する。
一方、車両Bが接近車両である場合、処理部140は、「Yes」と判定し、自車1(車両A)と他車(車両B)との距離X,Yに基づき、他車(車両B)が警告エリア内にあるか否かを判定する(ステップS105)。他車が警告エリア内にない場合、処理部140は、「No」と判定して本ルーチンを一旦終了する。本例において、警告エリアは、例えば、他車(車両B)が自車1(車両A)の横を通過する(追いつく)と予測される時刻から3秒前の時刻において光表示120が開始されるように、設定される。
一方、他車が警告エリア内にある場合、処理部140は、「Yes」と判定し、対象車両の中から最接近車両を特定する(ステップS106)。なお、この特定は、複数の車両が警告エリア内にある場合にのみ行われる。
警告対象の車両(最接近車両)を特定した後、処理部140は、他車(車両B)の見かけ上の速度ωを算出すると共に(ステップS107)、光表示120の表示位置を算出する(ステップS108)。光表示120の表示位置は、例えば、自車1(車両A)から他車(車両B)を見たときの他車(車両B)の見かけ上の速度ωに所定の係数pを乗算した速さVsにて、見かけ上の速度ωに対応する向きに、光表示120が繰り返し流れるように、定められる(図5を参照。)。なお、所定の係数pは、近似的な角速度として算出される見かけ上の速度ω(rad/s)を表示部110上の移動速度(例えばcm/s)に変換するための係数であり、事前の実験等によって適切な値に定められればよい。
次いで、処理部140は、自車1(車両A)と他車(車両B)との相対距離(=√(X−Y))に応じた表示輝度を算出する(ステップS109)。本例において、処理部140は、この相対距離が大きいほど表示輝度を小さく算出し、その相対距離が小さいほど表示輝度を大きく算出する。そして、処理部140は、算出した輝度および表示位置にて光表示120を行うよう、表示部110に指示を与える(ステップS110)。その後、処理部140は、本ルーチンを一旦終了する。
なお、図7に示すように、光表示120は、表示部110に配列された多数の発光体111のうちの複数個を発光させることにより、形成される。なお、図7において、発光している発光体111は黒色にて図示され、発光していない発光体111は白色にて図示されている。本例(図7)では複数個の隣接する発光体111によって光表示120が形成されているが、光表示120は、必ずしも複数個の発光体111によって形成される必要はなく、単一の発光体111によって形成されてもよい。
更に、本実施形態では、光表示120を表示部110に表示する際、図8に一例を示すように、光表示120の両端の近傍(光表示120の移動方向の始端側La及び終端側Lb)において端部La1,Lb1に近いほど輝度が低下するように、光表示120の輝度が調整される。
一例として、図6のステップS109にて算出された発光体111の表示輝度をK0、各発光体111の調節後の輝度をK、輝度調節する始端側La及び終端側Lbの各複数の発光体111の数をn、端から数えて何番目かを示す数をmとした場合、処理部140は、K=K0×m/nとなるように、各発光体111の輝度を調節する。
図8は、この輝度の調整について、n=3の例を示している。例えば、始端側Laについて、一番端のLED(La1)から3番目のLED(La3)までの3個のLED(La1〜La3)が段階的に下記輝度に調節される。
La1:K=K0×1/3
La2:K=K0×2/3
La2:K=K0×3/3(=K0)
同様に、終端側Lbについて見てみると、一番端のLED(Lb1)から3番目のLED(Lb3)までの3個のLED(Lb1〜Lb3)が段階的に下記輝度に調節される。
Lb1:K=K0×1/3
Lb2:K=K0×2/3
Lb3:K=K0×3/3(=K0)
輝度調節しないその他のLED(Lc)については、処理部140は、K=K0の輝度にて発光させる。このように輝度調整された帯状の光表示120が、図9に示すように、上述したように定められた速さVsにて、表示部110の一端から他端に向けて矢印で示すように移動する。
以上に説明したように、運転支援装置100によれば、他車情報(光表示120)を表示する場合(自車1(車両A)に他車(車両B)が接近している場合)、自車1(車両A)から他車(車両B)を見たときの視線(図4の仮想線分AB)の単位時間あたりの移動角度(見かけ上の速度ω)が考慮された上で、表示部110に表示される他車情報(光表示120)の表示位置が定められる。そのため、自車と他車との単純な速度差を用いる場合に比べ、実際の感覚により近い他車の接近の度合い(速度感)を運転者に認識させられる。よって、運転支援装置100は、従来装置に比べ、運転者が実際に体感する他車の接近の度合いに対応させながら他車の接近を運転者に認識させられる。
より具体的には、光表示120が、他車(車両B)の見かけ上の速度(ベクトル量)に対応した速さVs及び向き(後方から前方)にて、表示部110に繰り返し流れるように表示される。よって、運転者が実際に体感する他車(車両B)の接近の度合いに対応させながら他車(車両B)の接近を運転者に認識させられる。
更に、他車情報として帯状の光表示120を表示する際、光表示120の両端部の輝度を低下させない場合(例えば、光表示120の全体が同一の輝度である場合)に比べ、光表示120の両端における輝度の勾配を緩やかにすることができる。その結果、他車(車両B)の接近に伴って光表示120が突如現れる(又は突如消える)等の違和感を運転者に与え難く、高品位な運転支援を実現できる。
例えば、所定長さの帯状の光表示120の全体を最大輝度の点灯で行うと、両端の近傍の点灯/消灯の輝度勾配が大きくなり、運転者に違和感を与える可能性がある。しかし、両端の近傍の輝度を端部に行くほど徐々に下げた場合、他車(車両B)が自車1(車両A)に接近したとき等に、図9のt0〜t7の時間経過で示すように、表示部110の一端から光表示120が出てくる際には光表示120が徐々に明るくなり、図9のtn−7〜tnの時間経過で示すように、表示部110の他端に光表示が入る際には光表示120が徐々に暗くなる。よって、点灯/消灯の輝度勾配が小さくなり、運転者に違和感を与え難くなる。
更に、自車1と他車(車両B)との相対距離に応じて光表示120の明るさが変化するため、他車(車両B)が自車1の近くにいるのか遠くにいるのかを運転者に容易に認識させられる。よって、より優れた運転支援を実現できる。
更に、自車1の周囲に複数の他車(車両B,C,D)が存在する場合、運転者に最も注意を促したい他車(車両B。最接近他車)に関する光表示120が選択的に表示される。よって、より効果的な運転支援を実現できる。
<第2実施形態>
次いで、図10を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る運転支援装置(以下「運転支援装置200」という。)について説明する。運転支援装置200は、表示部110における光表示120の表示位置の移動方法についてのみ、第1実施形態に係る運転支援装置100と相違する。
そこで、以下、この相違点を中心に詳細な説明を行い、運転支援装置200において運転支援装置100と実質的に同一の機能・構造を有する部位については、運転支援装置100と同一の符号を用いると共に、それら部位の説明を適宜省略する。
運転支援装置200は、自車1(車両A)から他車(車両B)を見たときの視線(図4における仮想上の線分AB)の動きにそのまま対応して光表示120の表示位置が移動するように、光表示120の表示位置を決定する。
具体的には、運転支援装置200が備える処理部140の表示位置算出部144は、運転支援装置100と同様、他車(車両B)の見かけ上の速度ωを算出する。次いで、表示位置算出部144は、図10に示すように、運転者Drから表示部110までの距離r(所定の設定値)を用い、光表示120の移動速度Vsを以下のように算出する。
Vs=ω×r
そして、処理部140の表示制御部146は、この移動速度Vsにて表示部110上の光表示120を移動させるように、光表示120の表示位置を定める。なお、光表示120の表示を開始するタイミングは、自車1(車両A)と他車(車両B)との相対位置等に基づいて定められ得る。また、光表示120の表示を開始するタイミングは、第1実施形態と同様、他車(車両B)が自車1(車両A)の横を通過すると予測される時刻から所定時間長さだけ前の時刻(例えば、3秒前)において光表示120が開始されるように、設定されてもよい。
以上に説明したように、運転支援装置200によれば、他車情報を表示する場合、表示部110に表示される他車情報(光表示120)の表示位置が自車1(車両A)から他車(車両B)を見たときの視線(仮想線)を考慮して定められ、その表示位置が視線(車両Bの位置)の動きに対応して移動することになる。よって、運転者Drは、表示部110に表示される他車情報(光表示120)を見れば、他車(車両B)の接近に加え、他車(車両B)の位置を認識できる。
<第3実施形態>
次いで、図11を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る運転支援装置(以下「運転支援装置300」という。)について説明する。運転支援装置300は、表示部110における光表示120の輝度の設定方法についてのみ、第1実施形態に係る運転支援装置100と相違する。
そこで、以下、この相違点を中心に詳細な説明を行い、運転支援装置300において運転支援装置100と実質的に同一の機能・構造を有する部位については、運転支援装置100と同一の符号を用いると共に、それら部位の説明を適宜省略する。
運転支援装置300は、光表示120の表示開始時に光表示120の輝度がゼロから所定輝度まで徐々に高まると共に、光表示120の表示終了時に光表示120の輝度がその所定輝度からゼロまで徐々に低下するように、光表示(120)の輝度を定めるようになっている。具体的には、運転支援装置300は、図11に示すように、光表示120の全体を同一の輝度としつつ、光表示120の表示開始時(t0〜t3)に輝度がゼロから所定輝度まで徐々に高まると共に、光表示120の表示終了時(tn−3〜tn)に輝度がその所定輝度からゼロまで徐々に低下する、ように光表示120の輝度を調整する。なお、図11に示す例において、時刻t3〜tn−3における光表示120の輝度が、上述した所定輝度に相当する。
以上に説明したように、運転支援装置300によれば、光表示120を表示する際、光表示120の輝度を急激に変化させる場合(例えば、表示開始時に輝度をゼロから所定輝度にステップ状に高め、表示終了時に輝度を所定輝度からゼロにステップ状に低下させる場合)に比べ、光表示120の全体としての輝度の勾配を緩やかにすることができる。その結果、運転支援装置300は、自車1(車両A)並びに他車(車両B)の車線変更または右左折などに起因して他車(車両B)が急に警告エリアに入る場合、又は、同様の理由によって他車(車両B)が急に警告エリアから外れる場合であっても、光表示120が突如現れる(又は突如消える)等の違和感を運転者に与え難く、高品位な運転支援を実現できる。
なお、図11においては、光表示120が4つの発光体111によって形成されている。しかし、光表示120は、必ずしも4つの発光体111によって形成される必要はなく、1〜3つの発光体111によって形成されてもよく、5つ以上の発光体111によって形成されてもよい。
<他の実施形態>
本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、第1実施形態では、他車(車両B)の見かけ上の速度ωに対応した速さVs及び向きにて表示部110上を繰り返し流れるように、光表示120が形成されるようになっている。しかし、本発明の運転支援装置は、このような光表示120の移動(流れ)に代えて、他車(車両B)の見かけ上の速度ωに対応した周期にて光表示120が点滅するように、光表示120を形成するように構成されてもよい。換言すると、他車(車両B)の見かけ上の速度ωに基づき、光表示120の単位時間あたりの点滅回数を定めるように構成されてもよい。なお、第1実施形態では、自車1に対する他車(B)の相対速度によっては、光表示120が表示部110上を一度しか流れない場合もある。
更に、本発明の運転支援装置は、自車1(車両A)と他車(車両B)の速度差が非常に小さく見かけの速度ωが非常に小さい場合に光表示120を点滅させ、自車1(車両A)と他車(車両B)の速度差が非常に大きく見かけの速度が非常に大きい場合に光表示120の移動速度を人間が視認可能な所定の最大値に設定してもよい。
更に、本発明の運転支援装置において、表示部110として、ランプ、EL、ディスプレイ及びレーザ等が用いてられもよい。
更に、表示部110は、上述したインストルメントパネル以外にも、ドアパネル、ドアトリム、ドアミラー及びピラー付近に設けられてもよい。インストルメントパネル上に配置した表示部110の光を、フロントウインドシールド上に反射像として結像させてもよい。
更に、上述した各実施形態では、表示部110は、主に、自車1(車両A)を後方から追いかける他車(車両B)が自車1(車両A)に接近した場合において、特定の光表示120(第1〜第4実施形態)を表示するようになっている。これに対し、運転支援装置は、自車の前方に存在する他車に自車が接近した場合において、衝突等の危険度に対応した光表示120を表示部110に表示するように構成されてもよい。
例えば、運転支援装置は、図12に示すルーチンを所定のタイミング毎に繰り返し実行するように構成され得る。具体的には、運転支援装置は、所定のタイミングにて本ルーチンの処理を開始すると、現時点(時刻t1)における自車の速度Va(t1)、及び、自車の前方を撮影可能なカメラを用いた現時点(時刻t1)における他車の撮影画像を、取得する(ステップS901,S902)。次いで、運転支援装置は、他車の撮影画像から、現時点(時刻t1)における自車に対する他車の相対速度ΔV(t1)、及び、現時点(時刻t1)における自車と他車との相対距離L(t1)を算出する(ステップS903)。
次いで、運転支援装置は、自車に対する他車の相対速度ΔV(t1)に基づき、他車が接近車両であるかを判定する(ステップS904)。接近車両でない場合、運転支援装置は、「No」と判定して本ルーチンを一旦終了する。
一方、他車が接近車両である場合、運転支援装置は、「Yes」と判定し、自車と他車との相対距離L(t1)に基づいて他車が警告エリア内にあるか否かを判定する(ステップS905)。他車が警告エリア内にない場合、運転支援装置は、「No」と判定して本ルーチンを一旦終了する。
本例において、警告エリアは、例えば、現時点(時刻t1)での相対速度ΔV(t1)が維持された場合に自車が他車に衝突するまでの時間(いわゆる、衝突余裕時間TTC。Time−To−Collision)が所定の閾値以下となった場合に光表示120が開始されるように、設定され得る。
一方、他車が警告エリア内にある場合、運転支援装置は、「Yes」と判定し、対象車両の中から最接近車両を特定する(ステップS906)。なお、この特定は、複数の車両が警告エリア内にある場合にのみ行われる。
警告対象の車両(最接近車両)を特定した後、運転支援装置は、現時点(時刻t1)よりも時間長さtfだけ将来の時点(時刻t2)における危険度評価指数k(t2)を推定する。具体的には、本例では、危険度評価指数kとして、下式にて定義される衝突余裕時間TTCが用いられる。
k(=TTC)=−(相対距離L/相対速度ΔV)
そして、まず、現時点(時刻t1)における自車と他車との相対速度ΔV(t1)が時間長さftだけ将来まで(時刻t2まで)維持されたと仮定し、時刻t2における相対距離L(t2)を算出する。次いで、その相対距離L(t2)及び相対速度ΔV(t1)を上式に適用することにより、時刻t2における危険度評価指数k(t2)を算出(推定)する。
図12のステップS907に示すように、このように推定される将来(時刻t2)での危険度評価指数k(t2)は、現時点(時刻t1)での危険度評価指数k(t1)よりも大きい。換言すると、運転支援装置は、実際の危険度評価指数k(t1)よりも大きな危険度評価指数k(t2)を、後述する光表示120の表示強度の設定に用いる。
具体的には、運転支援装置は、危険度評価指数k(t2)に基づいて光表示120の表示強度e2を算出する(ステップS908)。なお、この表示強度は、危険度評価指数kが大きいほど高まるように、事前に定められたマップ等に基づいて算出される。その結果、算出される表示強度e2は、実際の危険度評価指数k(t1)に対応した表示強度e1よりも高まることになる。
なお、光表示120の表示強度は、例えば、光表示120が表示部110における発光体111の点滅である場合、その点滅の周波数(単位時間あたりの点滅回数)が挙げられる。更に、光表示120の表示強度として、光表示120が表示部110の中心から端部に向けて繰り返し拡大する光の広がりである場合、その繰り返しの周波数(単位時間あたりの繰り返し回数)が挙げられる。更に、光表示120が表示部110を繰り返し移動する光の流れである場合、その流れの速さが挙げられる。加えて、光表示120が表示部の点灯である場合、その輝度が挙げられる。
また、表示部110を用いた光表示120に代えて、フロントウインドシールドへの投影像(いわゆるヘッドアップディスプレイ方式)を用いる場合、光表示120の表示強度として、投影像の輝度および大きさ等が挙げられる。
次いで、運転支援装置は、表示強度e2での光表示120を行うよう、表示部110に指示を与える(ステップS909)。その後、運転支援装置は、本ルーチンを一旦終了する。
以上に説明したように、この運転支援装置は、現時点(時刻t1)における実際の危険度評価指数k(t1)よりも大きな将来の危険度評価指数k(t2)を用い、衝突等の危険度を表す光表示120を形成する。そのため、実際の危険度評価指数k(t1)を用いる場合に比べ、より強い表示強度e2での光表示120が形成され、運転者の注意をより強く喚起することができる。その結果、運転者は、衝突等への対応(例えば、ブレーキの踏み込み等)をより早く開始できるため、余裕を持って衝突等へ対応することが可能となる。
なお、この運転支援装置において、危険度評価指数kとして衝突余裕時間TTCとは異なるパラメータが用いられてもよい。例えば、危険度評価指数kとして、1/TTC(TTCの逆数)、光学的情報τの変化率(タウ・ドット)、及び、KdB(接近離間状態評価指数)等が用いられ得る。
ここで、上述した本発明に係る運転支援装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)〜(6)に簡潔に纏めて列記する。
(1)
自車(1,A)に対する他車(B)の相対位置及び相対速度を含む他車状態量を取得する取得部(130)と、前記自車(1)に設置されると共に前記他車(B)に対応した他車情報(120)を表示可能な表示部(110)と、前記他車状態量に基づいて前記表示部に表示させる前記他車情報(120)を定める処理部(140)と、を備えた運転支援装置(100)であって、
前記処理部(140)は、
前記他車状態量に基づいて前記他車情報(120)を表示するか否かを定め、前記他車情報を表示する場合、前記他車状態量に基づいて前記自車から前記他車を見たときの仮想視線(図4の線分AB)の単位時間あたりの移動角度である前記他車の見かけ上の速度(ω)を算出すると共に、前記見かけ上の速度(ω)に対応して前記他車情報(120)の表示位置が移動するように、前記他車情報(120)の表示位置を定め、
前記表示部(110)は、
前記表示位置に前記他車情報(120)を表示する、
運転支援装置。
(2)
上記(1)に記載の運転支援装置において、
前記処理部(140)が、
前記他車情報として、所定長さの帯状の光表示であって前記光表示の両端近傍において端部に近いほど輝度が低下する光表示(120)、を定める、
運転支援装置。
(3)
上記(2)に記載の運転支援装置において、
前記処理部(140)が、
前記光表示の平均輝度を前記自車と前記他車との相対距離に基づいて定める、
運転支援装置。
(4)
上記(1)〜上記(3)の何れか一つに記載の運転支援装置において、
前記処理部(140)が、
前記他車情報として、輝度が変化する光表示であって、該光表示の表示開始時に該光表示の輝度がゼロから所定輝度まで徐々に高まると共に該光表示の表示終了時に該光表示の輝度が前記所定輝度からゼロまで徐々に低下する光表示(120)、を定める、
運転支援装置。
(5)
上記(1)〜上記(4)の何れか一つに記載の運転支援装置において、
前記処理部(140)が、
前記見かけ上の速度(ω)に対応した速さ及び向きにて前記他車情報(120)の表示位置の移動が繰り返されるように、前記他車情報の表示位置を定める、
運転支援装置。
(6)
上記(1)〜上記(5)の何れか一つに記載の運転支援装置において、
前記処理部(140)が、
前記自車の周囲に複数の他車(B,C,D)が存在する場合、前記自車との相対距離が最も小さい他車である最接近他車(B)の前記他車状態量に基づき、前記他車情報(120)の表示位置を定める、
運転支援装置。
1 自車(車両A)
100 運転支援装置
110 表示部
120 他車情報(光表示)
130 取得部
140 処理部
ω 他車の見かけ上の速度(仮想視線の単位時間あたりの移動速度)

Claims (6)

  1. 自車に対する他車の相対位置及び相対速度を含む他車状態量を取得する取得部と、前記自車に設置されると共に前記他車に対応した他車情報を表示可能な表示部と、前記他車状態量に基づいて前記表示部に表示させる前記他車情報を定める処理部と、を備えた運転支援装置であって、
    前記処理部は、
    前記他車状態量に基づいて前記他車情報を表示するか否かを定め、前記他車情報を表示する場合、前記他車状態量に基づいて前記自車から前記他車を見たときの仮想視線の単位時間あたりの移動角度である前記他車の見かけ上の速度を算出すると共に、前記見かけ上の速度を前記表示部上の移動速度に変換するための係数を前記見かけ上の速度に乗算して得られる表示速さにて前記他車情報の表示位置が移動するように、前記他車情報の表示位置を定め、
    前記表示部は、
    前記表示位置に前記他車情報を表示する、
    運転支援装置。
  2. 請求項1に記載の運転支援装置において、
    前記処理部が、
    前記他車情報として、所定長さの帯状の光表示であって該光表示の両端近傍において端部に近いほど輝度が低下する光表示、を定める、
    運転支援装置。
  3. 請求項2に記載の運転支援装置において、
    前記処理部が、
    前記光表示の平均輝度を前記自車と前記他車との相対距離に基づいて定める、
    運転支援装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の運転支援装置において、
    前記処理部が、
    前記他車情報として、輝度が変化する光表示であって、該光表示の表示開始時に該光表示の輝度がゼロから所定輝度まで徐々に高まると共に該光表示の表示終了時に該光表示の輝度が前記所定輝度からゼロまで徐々に低下する光表示、を定める、
    運転支援装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の運転支援装置において、
    前記処理部が、
    前記表示速さ及び向きにて前記他車情報の表示位置の移動が繰り返されるように、前記他車情報の表示位置を定める、
    運転支援装置。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の運転支援装置において、
    前記処理部が、
    前記自車の周囲に複数の他車が存在する場合、前記自車との相対距離が最も小さい他車である最接近他車の前記他車状態量に基づき、前記他車情報の表示位置を定める、
    運転支援装置。
JP2016040233A 2016-03-02 2016-03-02 運転支援装置 Active JP6690965B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016040233A JP6690965B2 (ja) 2016-03-02 2016-03-02 運転支援装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016040233A JP6690965B2 (ja) 2016-03-02 2016-03-02 運転支援装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017157031A JP2017157031A (ja) 2017-09-07
JP6690965B2 true JP6690965B2 (ja) 2020-04-28

Family

ID=59809859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016040233A Active JP6690965B2 (ja) 2016-03-02 2016-03-02 運転支援装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6690965B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5067091B2 (ja) * 2007-09-18 2012-11-07 トヨタ自動車株式会社 衝突判定装置
JP2010204805A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Konica Minolta Holdings Inc 周辺監視装置および該方法
JP5880093B2 (ja) * 2012-02-02 2016-03-08 株式会社デンソー 車両用表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017157031A (ja) 2017-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6319350B2 (ja) 情報提示装置
US10974572B2 (en) Communication between a vehicle and a road user in the surroundings of a vehicle
EP3073464B1 (en) Vehicle information projection system
CN109311480B (zh) 用于运行驾驶员辅助系统的方法和驾驶员辅助系统
EP2736028B1 (en) Vehicle information transmitting apparatus
JP6147824B2 (ja) 車両、特に商用車における表示システムおよび表示方法
US20230221569A1 (en) Virtual image display device and display system
JP2010176591A (ja) 車両用表示装置
JP2008030729A (ja) 車両用表示装置
US10744956B2 (en) Vehicular display control device
JP5481882B2 (ja) 運転支援情報提供装置
WO2016157892A1 (ja) 情報提示装置
JP7287199B2 (ja) 車両用注視誘導装置
JP6653184B2 (ja) 車両用表示装置
JP6690965B2 (ja) 運転支援装置
JP7428174B2 (ja) 虚像表示装置及び表示システム
JP6471707B2 (ja) 運転教示装置
WO2016157891A1 (ja) 情報提示装置
JP6814416B2 (ja) 情報提供装置、情報提供方法及び情報提供用制御プログラム
JP7436286B2 (ja) 車載表示システム
JP7054483B2 (ja) 情報提供装置、情報提供方法及び情報提供用制御プログラム
JP6384528B2 (ja) 視界制御装置
JP6384529B2 (ja) 視界制御装置
JP2017060119A (ja) 車両用画像表示装置
WO2019146008A1 (ja) 路面ライティング装置、路面ライティング方法、及び路面ライティング用プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200409

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6690965

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250