JP6690397B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置に関する。
一般に、電子写真プロセス技術を利用した画像形成装置(プリンター、複写機、ファクシミリ等)は、帯電した感光体に対して、画像データに基づくレーザー光を照射(露光)することにより静電潜像を形成する。そして、静電潜像が形成された感光体(像担持体)へ現像装置よりトナーを供給することにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。さらに、このトナー像を直接又は間接的に用紙に転写させた後、加熱、加圧して定着させることにより用紙に画像を形成する。また、感光体の近傍に配置されたクリーニング装置は、感光体に付着した残留トナーを除去(クリーニング)する。
上記画像形成装置においては、現像、転写、クリーニングの各工程でトナーの飛散が発生し、装置又は用紙が汚れてしまうことがある。これに対して、従来、飛散したトナーを吸引する技術がある。上記技術では、画像形成装置は、飛散したトナーを含む空気(以下、「トナー含有空気」と呼ぶ)からトナーを遠心分離するサイクロン部と、遠心分離され落下するトナーを貯留する貯留部と、遠心分離後の空気に含まれるトナーを除去(フィルタリング)するフィルターとを備える。
ところで、貯留部がトナーで満杯になると、貯留部に溜まったトナーがサイクロン部によって巻き上げられることにより、フィルターに到達し、付着するトナー量が増加し、飛散したトナーを吸引する風速が低下してしまう。このため、上記技術では、サイクロン部でのトナーの巻き上げ発生を検出するために、貯留部がトナーで満杯の状態になることを精度良く検出する必要がある。
飛散したトナーの吸引に関する技術ではないが、画像形成装置において、廃トナーを回収する回収部の変位に応じて廃トナーの重量を検知する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2009−251088号公報
しかしながら、サイクロン部でのトナーの巻き上げ発生を検出するために、特許文献1のようなトナー量の検出方法を用いる場合、トナー量を検出するための機構を新たに設ける必要があり、画像形成装置の構造が複雑化するという問題があった。
本発明の目的は、画像形成装置の構造を複雑化することなく、トナーの巻き上げ発生を精度良く検出することが可能な画像形成装置を提供することである。
本発明に係る画像形成装置は、
画像形成時に飛散したトナーを含むトナー含有空気からトナーを遠心分離して落下させるサイクロン部と、
前記サイクロン部によって分離されたトナーを貯留する貯留部と、
前記サイクロン部から排出された空気を通すフィルターと、
前記フィルターを通った空気を外部に排出するファンと、
前記ファンの回転数の増加態様に応じて、前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であるか否かを判定する判定部と、
を備え
前記判定部は、前記回転数が階段状に増加した場合、前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であると判定する、ことを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、
画像形成時に飛散したトナーを含むトナー含有空気からトナーを遠心分離して落下させるサイクロン部と、
前記サイクロン部によって分離されたトナーを貯留する貯留部と、
前記サイクロン部から排出された空気を通すフィルターと、
前記フィルターを通った空気を外部に排出するファンと、
前記ファンの回転数の増加態様に応じて、前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であるか否かを判定する判定部と、
を具備し、
前記判定部は、画像形成条件に応じて前記貯留部に貯留されるトナー量を推定し、前記推定されたトナー量に基づいて前記回転数の上昇率を算出し、前記回転数の上昇率の変化に応じて、前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であるか否かを判定する、ことを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、
画像形成時に飛散したトナーを含むトナー含有空気からトナーを遠心分離して落下させるサイクロン部と、
前記サイクロン部によって分離されたトナーを貯留する貯留部と、
前記サイクロン部から排出された空気を通すフィルターと、
前記フィルターを通った空気を外部に排出するファンと、
前記ファンの回転数の増加態様に応じて、前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であると判定された場合、前記貯留部に溜まったトナーを均す移動部材と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置の構造を複雑化することなく、トナーの巻き上げ発生を精度良く検出することができる。
本実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。 本実施の形態に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。 本実施の形態に係るトナー回収装置の全体構成を概略的に示す図である。 本実施の形態に係るトナー回収装置の貯留部に貯留するトナーの様子を示す図である。 トナー回収量と現像風速との関係を示す図である。 本実施の形態に係るトナー回収量とファン回転数との関係を示す図である。 本実施の形態に係るトナー回収量とファン回転数との関係を示す拡大図である。 本実施の形態の変形例に係るトナー回収装置の全体構成(トナー均し機構の動作無し)を概略的に示す図である。 本実施の形態の変形例に係るトナー回収装置の全体構成(トナー均し機構の動作有り)を概略的に示す図である。 本実施の形態の変形例に係る画像形成装置のトナー均し動作例を示すフローチャートである。 本実施の形態の変形例に係る画像形成装置の交換指示の動作例を示すフローチャートである。 本実施の形態の変形例に係る画像形成装置のセット不良検知の動作例を示すフローチャートである。 本実施の形態の変形例に係る画像形成装置のトナー量推定の動作例を示すフローチャートである。 本実施の形態に係るトナー回収量とファン回転数との関係を示す図である。 本実施の形態の変形例に係る画像形成装置のファンの回転数の初期調整例を示すフローチャートである。 本実施の形態の変形例に係る画像形成装置のファンの回転数の調整例を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[画像形成装置の構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す。図1、2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム41上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に二次転写することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム41を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60、及び制御部100を備える。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備える。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部100は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置及び原稿画像走査装置(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置は、原稿トレイ11に載置された原稿を搬送機構により搬送して原稿画像走査装置へ送り出す。自動原稿給紙装置により、原稿トレイ11に載置された多数枚の原稿の画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることが可能となる。
原稿画像走査装置は、自動原稿給紙装置からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサーの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット40Y、40M、40C、40K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット40Y、40M、40C、40Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット40Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット40M、40C、40Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成部40は、露光装置(図示せず)、現像装置43、感光体ドラム41、帯電装置(図示せず)、及びドラムクリーニング装置(図示せず)等を備える。
画像形成部40は、用紙搬送部50によって搬送される用紙にトナー像を形成する。
具体的には、露光装置は、画像処理部30により生成されたデジタル画像データに基づいてレーザー光を発光し、当該発光したレーザー光を感光体ドラム41に照射することにより、感光体ドラム41上に静電潜像を形成する。帯電装置は、帯電装置からのコロナ放電により、感光体ドラム41の表面を一様に帯電させる。現像装置43は、現像装置43内の現像剤に含まれるトナーを感光体ドラム41上の静電潜像に付着させることにより、感光体ドラム41上にトナー像を形成する。感光体ドラム141上のトナー像は、搬送部50により搬送された用紙に転写される。ドラムクリーニング装置は、転写工程後の感光体ドラム41に残留しているトナーを除去する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写部422、及び、二次転写部423等を備える。
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、矢印A方向に一定速度で走行する。
一次転写部422は、各色成分の感光体ドラム41に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。一次転写部422は、感光体ドラム41上のトナー像を中間転写ベルト421へ転写する。感光体ドラム41から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップは、一次転写部422と感光体ドラム41とが接触する位置に形成される。一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム41上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写部422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写部422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
二次転写部423は、中間転写ベルト421上のトナー像を用紙へ転写する。中間転写ベルト421から用紙へトナー像を転写するための二次転写ニップは、中間転写ベルト421と二次転写ローラー424とが接触する位置に形成される。用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙に二次転写される。具体的には、二次転写部423は、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙に静電的に転写される。トナー像が転写された用紙は定着部60に向けて搬送される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙を定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙にトナー像を定着させる。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、及び搬送経路部53等を備える。給紙部51には、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類ごとに収容される。搬送経路部53は、複数の搬送ローラー対(図示せず)を有する。
給紙部51に収容されている用紙は、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙の一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙は、排紙部52により機外に排紙される。
また、図1に示すように、上記画像形成装置1においては、画像形成ユニット40Y、40M、40C、40Kで飛散したトナーを回収するトナー回収装置80が設けられている。
また、4つの画像形成ユニット40Y、40M、40C、40Kの各現像装置43の上側には、ダクト44がそれぞれ設けられている。つまり、4つの画像形成ユニット40Y、40M、40C、40Kに対応して、4つのダクト44が設けられている。各ダクト44には、画像形成ユニット40Y、40M、40C、40Kで飛散したトナーを含むトナー含有空気が通る。
4つのダクト44は、第1風路45にそれぞれ接続されている。第1風路45は、上下方向に延びる中空の形状に形成されている。第1風路45は、トナー含有空気をトナー回収装置80に導く役割と、トナー回収装置80を着脱可能な受け部の役割とを有している。
第1風路45において、画像形成部40と対向する側と反対側の面には、接続口451が設けられている。接続口451には、トナー回収装置80の流入口81(図3を参照)が接続される。
第1風路45に装着されたトナー回収装置80の上方には、ファン46が設けられている。ファン46は、空気を第1風路45から、トナー回収装置80のサイクロン部82(図3を参照)を通過させて第2風路84(図3を参照)へ流す。第2風路84へ流れた空気は、トナー回収装置80のファン46に対向する流出口86(図3を参照)から出て、その後、ファン46を通して、画像形成装置1の外部へ排出される。
[トナー回収装置80の構成]
図3は、本発明の実施の形態に係るトナー回収装置80の全体構成を概略的に示す図である。
トナー回収装置80は、第1風路45の接続口451(図1を参照)に対して着脱可能に構成されている。トナー回収装置80は、流入口81、サイクロン部82、貯留部83、第2風路84、フィルター85、及び、流出口86等から構成される。
サイクロン部82の外周部821には、接続口451に対向する流入口81が形成される。トナー回収装置80が第1風路45に装着されると、流入口81は、第1風路45の接続口451に対向する。これにより、サイクロン部82は、流入口81を介して第1風路45に連通される。
サイクロン部82は、遠心分離器を応用したもので、円筒状(またはロート状)の形状を有する。サイクロン部82は、画像形成部40による画像形成処理の実行時に飛散したトナーを含むトナー含有空気から、トナーを遠心分離して落下させる。具体的には、サイクロン部82は、第1風路45から流入してくるトナー含有空気を、流入口81からサイクロン部82本体の内壁円周方向に渦を描くように吸気する。これにより、トナー含有空気からトナーが遠心分離され、トナーは重力により貯留部83に落下する。
また、サイクロン部82の内筒822は、円筒状に形成されている。内筒822の軸は、サイクロン部82の軸に一致している。内筒822の上端は、第2風路84に対向するサイクロン部82の上部に取り付けられている。これにより、サイクロン部82は、第2風路84に連通される。サイクロン部82によってトナーが遠心分離された空気は、内筒822を通って第2風路84へ排出される。
貯留部83は、サイクロン部82の下部に連通していて、サイクロン部82によって分離され、落下してくるトナーを貯留する。
第2風路84は、サイクロン部82の上部に連通する反転部841と、反転部841に連通する空気流路部842とを有する。反転部841は、例えば、U字型のパイプ状に形成され、サイクロン部82からの空気を上下反転させて空気流路部842に導く。空気流路部842には、フィルター85が配置されている。
フィルター85は、サイクロン部82から排出された空気を通し、空気に含まれるトナーを除去する。これにより、フィルター85を通過した空気が清浄される。
流出口86は、空気流路部842のサイクロン部82側と反対側に設けられる。流出口86は、ファン46に対向している。ファン46による風の流れに導かれてフィルター85を通過した空気は、流出口86からトナー回収装置80の外部へ流出する。
[トナー回収装置80の動作]
トナー回収装置80が画像形成部40において飛散したトナーの回収を行うと、トナーは、図4に示すように、サイクロン部82から落下する位置(つまり、サイクロン部82の真下の空間)で盛り上がるようにして貯留部83に溜まる。そして、トナーの回収が繰り返されると、図4に示すように貯留部83は、トナーがサイクロン部82の下部付近まで至った状態、つまり、「満杯状態」になる。貯留部83が満杯状態では、サイクロン部82の下部付近に溜まっているトナーがサイクロン部82によって巻き上げられ、第2風路84を通ってフィルター85に到達する。このため、フィルター85でフィルタリングされるトナー量が増加し、フィルター85の目詰まりが発生してしまう。そして、フィルター85の目詰まりによってフィルター85を通過する空気の流量が減少することにより、トナー回収装置80による飛散トナーの吸引力が低下してしまう。
図5は、トナー回収装置80のトナー回収量[g]と、現像装置43においてトナーを感光体ドラム41に供給する現像スリーブ(図示せず)上の風速(現像風速[m/s])との関係を示す。
図5では、トナー回収量が700[g]の場合を、貯留部83が満杯の状態とする。また、図5では、サイクロン部82におけるトナー含有空気からのトナーの分離効率を98[%]とする。
図5に示すように、分離効率が98[%]と高い場合には、貯留部83が満杯状態になるまではフィルター85の目詰まりがほぼ発生しないので、現像風速が低下していないことが分かる。
これに対して、貯留部83が満杯状態になると、現像風速が低下していることが分かる。上述したように、現像風速が低下すると、トナー回収装置80による飛散トナーの回収効率が低下し、画像形成部40の飛散トナーを除去しきれずに、トナーの機内飛散が発生し、画像品質の劣化を招いてしまう。
また、一般に、トナー回収装置80のフィルター85について、所定値(下限値)以上の現像風速(つまり、トナー回収装置80の吸引力)を確保した状態で想定される画像形成枚数(プリント数)が予め設定されている(フィルター85の「ライフ設定」と呼ぶこともある)。これに対して、上述したトナーの巻き上げに起因したフィルター85の目詰まりが継続的に発生する場合には、ライフ設定を満たす前に、フィルター85のフィルタリング機能が劣化してしまう(つまり、フィルター85の寿命が短くなる)。
よって、画像品質の劣化及びフィルター85の劣化を回避するためには、画像形成装置1は、貯留部83がトナーによって満杯状態になることを精度良く検出する必要がある。
本発明者は、トナー回収装置80の貯留部83が満杯状態になることを検出する方法として、貯留部83が満杯状態になるとサイクロン部82によるトナーの巻き上げに起因してファン46の回転数が増加することに着目した。以下、貯留部83が満杯状態の場合にファン46の回転数が増加するメカニズム(1)〜(5)について説明する。
(1)図4に示すように、貯留部83がトナーで満杯になると、貯留部83に溜まったトナーのうち、サイクロン部82の下部付近のトナーがサイクロン部82によって巻き上げられ、第2風路84を通ってフィルター85に到達する。
(2)トナーの巻き上げによって、フィルター85においてフィルタリングされるトナー量が増加し、フィルター85の目詰まりが発生する。
(3)フィルター85の目詰まりが発生すると、フィルター85を通過する空気の流量が減少する。
(4)フィルター85を通過する空気流量が減少すると、ファン46の回転負荷は減少する。
(5)ファン46は所定の電圧によって駆動している。このため、供給される電圧が一定の状態でファン46の回転負荷が減少することによって、ファン46の回転数は増加する。
このようにして、貯留部83が満杯状態になった場合、トナーの巻き上げに起因してファン46の回転数が増加する。換言すると、ファン46の回転数が変化した場合には、貯留部83がトナーで満杯の状態である可能性が高い。
図6は、トナー回収装置80のトナー回収量[g]と、ファン46の回転数[rpm]との関係を示す。また、図7は、図6の破線で囲む部分の拡大図である。
図6では、図5と同様、トナー回収量が700[g]の場合を、貯留部83がトナーで満杯の状態とし、サイクロン部82におけるトナー含有空気からのトナーの分離効率を98[%]とする。
図6に示すように、貯留部83がトナーで満杯状態になった後のファン回転数は、貯留部83がトナーで満杯状態になる前のファン回転数と比較して急激に増加していることが分かる。図7に示すように、貯留部83がトナーで満杯状態になる前のトナー回収量(ここでは10[g])あたりのファン回転数の上昇率は1.4[rpm/10g]である。これに対して、貯留部83が満杯状態になった後のトナー回収量10[g]に対するファン回転数の上昇率は28[rpm/10g]である。つまり、貯留部83が満杯状態になると、ファン46の回転数の上昇率が急激に変化する。
また、より詳細には、図7に示すように、貯留部83が満杯状態になった後では、極短時間でファン46の回転数が増加する状態(図7の状態a,c,e)と、その後回転数が一定になる状態(図7の状態b,d)とが複数回連続して発生している。
これは、貯留部83が満杯状態である場合、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられたり、巻き上げられたトナーが貯留部83に再び落下したりすることを繰り返すことにより、フィルター85での目詰まりが極短時間で進行し、ファン46の回転数の上昇が発生するためである。つまり、図7の状態a,c,eではトナーの巻き上げによるフィルター85の目詰まりが進行してファン46の回転数が上昇し、状態b,dではトナーの落下によりフィルター85の目詰まりが進行せずに、ファン46の回転数が一定になっている。すなわち、ファン46の回転数は、トナーの巻き上げに起因して階段状に変化する。
そこで、本実施の形態では、画像形成装置1の制御部100(本開示の判定部として機能)は、ファン46の回転数の増加態様に応じて、貯留部83が貯留されたトナーにより満杯状態であるか否か、つまり、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられる状態であるか否かを判定する。
より具体的には、ファン回転数検出部110は、ファン46の回転数を検出し、ファン46の回転数を示す情報を制御部100に出力する。そして、制御部100は、ファン回転数検出部110から入力される情報に示されるファン46の回転数の増加に応じて、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられる状態であるか否かを判定する。例えば、制御部100は、ファン46の回転数が極短時間に所定の回転数(閾値)以上増加した場合に、サイクロン部82によるトナーの巻き上げが発生している状態であると判定する。
又は、制御部100は、図7のように、所定回転数以上となるファン46の回転数の増加を複数回連続して検出した場合に、貯留部83のトナーが満杯の状態、つまり、サイクロン部82によるトナーの巻き上げが発生している状態であると判定してもよい。
このように、制御部100は、トナーの巻き上げ発生時にファン46の回転数に現れる特有の変化(増加態様)に応じて、貯留部83の満杯状態を精度良く検出することができる。すなわち、画像形成装置1では、トナー回収装置80においてトナー量の検知のための機構等を新たに追加することなく、既設のファン46の回転数の検出によって貯留部83の満杯状態を特定し、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられる状態であるか否かを精度良く検出することができる。
よって、本実施の形態によれば、画像形成装置1の構造を複雑化することなく、トナーの巻き上げ発生を精度良く検出することができる。
また、本発明に係る画像形成装置1は、貯留部83のトナーの巻き上げが発生する状態、つまり、貯留部83がトナーによって満杯状態になることを精度良く検出することができるので、例えば、後述するようにして貯留部83の満杯状態を解消することによって、フィルター85を効率良く使用し、フィルター85の寿命を延ばすことができる。また、画像形成装置1は、フィルター85の目詰まりによるトナー回収装置80の飛散トナーの回収効率低下を回避し、トナーの機内飛散による画像品質の劣化を防ぐことができる。
[トナーの満杯状態を検出した後の画像形成装置1の動作例]
次に、画像形成装置1が上述したように貯留部83が満杯状態であることを検出した後の動作について説明する。
<動作例1>
動作例1では、図8A及び図8Bに示すように、貯留部83内にトナー均し機構が設けられている。トナー均し機構は、押し出し部材(移動部材)90を備える。
押し出し部材90は、スライド片91と押し出し片92とを備えている。スライド片91は、貯留部83内のサイクロン部82下側の壁面831を貫通している。スライド片91は、貯留部83の長手方向に延びるように形成されている。押し出し片93は、スライド片91の長手方向の一端部に支持されている。
押し出し部材90は、制御部100によって貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられる状態(貯留部83が満杯状態)であると判定された場合、貯留部83に溜まったトナーを均す。例えば、貯留部83においてサイクロン部82の真下の空間には、サイクロン部82から落下してくるトナーが溜まりやすい。よって、押し出し部材90は、貯留部83内のサイクロン部82の真下の空間に溜まったトナーを貯留量の少ない空間に移動することにより、貯留部83の満杯状態を解消し、トナーの巻き上げが発生してしまうまでの時間を遅らせることができる。
図9は、動作例1に係る画像形成装置1の動作例を示すフローチャートである。
図9に示す処理は、例えば、印刷ジョブ(JOB)の実行が終了した場合に開始される。また、図9に示す処理が開始される際、ファン46は回転動作しているものとする。また、画像形成装置1は、図9に示す処理が終了後、待機状態に遷移してもよい。
まず、制御部100は、ファン46の回転数の増加に応じて、トナーの巻き上げが発生する状態、つまり、貯留部83が満杯状態であるか否かを判定する(ステップS100)。この判定の結果、貯留部83が満杯状態ではない場合(ステップS100:NO)、制御部100は、図9の処理を終了する。
一方、貯留部83が満杯状態である場合(ステップS100:YES)、制御部100は、ファン46の回転動作を停止する(ステップS110)。これにより、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられることを防止することができる。
また、制御部100は、トナー均し機構を動作させる(ステップS120)。すなわち、制御部100は、押し出し部材90を図8Aの状態から図8Bの状態に動作させ、貯留部83に溜まったトナーを均す。これにより、貯留部83のサイクロン部82の真下の、サイクロン部82からトナーが落下してくる空間のトナーが除去され、次にファン46が動作しても貯留部83のトナーがサイクロン部82によって巻き上げられることを防止することができる。
以上のように、動作例1によれば、画像形成装置1は、貯留部83が満杯状態の場合にトナー均し機構を動作させることで、トナーの巻き上げに起因してフィルター85に到達するトナー量を削減することができる。これにより、フィルター85の寿命を延ばすことができるとともに、トナー回収装置80によるトナー吸引力の低下を防ぐことができる。
<動作例2>
動作例2では、画像形成装置1は、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられる状態(貯留部83が満杯状態)の場合に、サイクロン部82、貯留部83及びフィルター85の少なくとも1つの交換を促す指示をユーザーに報知する。例えば、制御部100は、貯留部83が満杯状態であると判定した場合、操作表示部20の表示部21に交換指示を示す内容を表示して、ユーザーに交換を促してもよい。すなわち、制御部101及び表示部21が、交換指示を報知する報知部として機能する。また、画像形成装置1は、交換指示の報知を、表示部21の代わりに、音声又は音によってユーザーに通知してもよい。
サイクロン部82の交換は、古いサイクロン部82から新しいサイクロン部82へ交換することでもよく、トナーが付着したサイクロン部82からトナーを除去するように洗浄することでもよい。サイクロン部82の交換により、サイクロン部82内に付着したトナーが除去されるので、トナーの分離効率が改善する。
貯留部83の交換は、貯留部83自体の交換でもよく、貯留部83に溜まったトナーを取り除くことでもよい。貯留部83の交換により、貯留部83内のトナーが無くなるので、トナーが巻き上げられるおそれが無くなる。
フィルター85の交換は、古いフィルター85から新しいフィルター85へ交換することでもよく、トナーが詰まったフィルター85からトナーを除去するように洗浄することでもよい。フィルター85の交換により、フィルタリング性能が改善し、かつ、トナー回収装置80の吸引力の低下を抑制することができる。
図10は、動作例2に係る画像形成装置1の動作例を示すフローチャートである。なお、図10において、図9と同一処理には同一符号を付し、その説明を省略する。
図10において、トナーの巻き上げが発生する状態、つまり、貯留部83が満杯状態である場合(ステップS100:YES)、制御部100は、ファン46の回転動作を停止し(ステップS110)、サイクロン部82、貯留部83及びフィルター85の少なくとも1つの交換をユーザーに促す指示を表示部21に表示する(ステップS200)。そして、制御部100は、サイクロン部82、貯留部83、又は、フィルター85の交換を検知する(ステップS210)。なお、制御部100は、交換の検知の代わりに、ユーザーの入力操作による、サイクロン部82、貯留部83、又は、フィルター85の交換完了を示す情報の入力を検出してもよい。
このように、画像形成装置1は、貯留部83が満杯状態である場合に、サイクロン部82、貯留部83及びフィルター85の少なくとも1つの交換をユーザーに促す。サイクロン部82、貯留部83、又は、フィルター85が交換されることにより、トナーの巻き上げに起因してフィルター85に到達するトナー量を削減することができるので、フィルター85の寿命を延ばすことができるとともに、トナー回収装置80によるトナー吸引力の低下を防ぐことができる。
なお、動作例2において、サイクロン部82、貯留部83又はフィルター85の交換後に、画像形成装置1は、ファン46の回転数の低下に応じて、サイクロン部82、貯留部83及びフィルター85の少なくとも1つの交換が完了しているか否か(つまり、セット不良が発生しているか否か)を検知してもよい。
図11は、画像形成装置1のセット不良検知の動作例を示すフローチャートである。図11に示す処理は、例えば、図10のステップS200の動作後に開始される。
まず、制御部100は、ファン46を動作させる(ステップS300)。次に、制御部100は、ファン46の現在の回転数R1を検出する(ステップS310)。回転数R1を検出しない場合(ステップS310:NO)、制御部100はステップS340の処理に進む。回転数R1を検出した場合(ステップS310:YES)、制御部100は、ファン46の現在の回転数R1が、所定の回転数R5より多いか否かを判定する(ステップS320)。回転数R5には、セット不良が生じた場合のファン46の回転数が設定される。例えば、トナー回収装置80においてサイクロン部82、貯留部83又はフィルター85のセット不良が生じた場合には、セット不良が生じた箇所からの空気の漏れが発生し、設計された空気の流れ以外の流路が形成されることで、正常時と比較して、ファン46を通過する空気の流量が減る。このため、回転数R5は通常の回転数よりも低くなる。
この判定の結果、回転数R1が回転数R5以下の場合(ステップS320:NO)、制御部100は、ユーザーに対してセット不良が生じていることを報知する(ステップS330)。例えば、制御部100は、セット不良発生を示す内容を操作表示部20の表示部21に表示してもよく、セット不良発生を音声又は音によってユーザーに通知してもよい。セット不良が無くなるまで(つまり、ステップS320:NOの間)、制御部100は、ステップS300〜ステップS330の処理を繰り返す。
最後に、制御部100は、画像形成装置1を待機状態にする(ステップS340)。
こうすることで、画像形成装置1は、セット不良によるトナー回収装置80の吸引力の低下を防止することができる。
以上、画像形成装置1が、貯留部83がトナーで満杯状態であることを検出した後の動作について説明した。
[本実施の形態における効果]
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、画像形成装置1は、画像形成時に飛散したトナーを含むトナー含有空気からトナーを遠心分離して落下させるサイクロン部82と、サイクロン部82によって分離されたトナーを貯留する貯留部83と、サイクロン部82から排出された空気を通すフィルター85と、フィルター85を通った空気を外部に排出するファン46と、ファン46の回転数の増加態様に応じて、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられる状態であるか否かを判定する制御部100と、を備える。
このように構成した本実施の形態によれば、画像形成装置1は、貯留部83内のトナー量の状態を特定するための新たな機構を設けることなく、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられる状態を精度良く検出することができる。よって、本実施の形態によれば、画像形成装置1の構造を複雑化することなく、トナーの巻き上げ発生を精度良く検出することができる。
[変形例]
(1)上記実施の形態において、画像形成装置1は、画像形成条件に応じて、トナー回収装置80によって回収されるトナー回収量を推定し、推定したトナー回収量に基づいて得られるファン46の回転数の上昇率の変化に応じて、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられる状態であるか否かを判定してもよい。
画像形成条件としては、例えば、印字率(以下、「CW」と表す)、現像装置43の現像剤を交換するまでに想定する画像形成枚数(例えばプリント数)に関するパラメーターである現像剤ライフ(以下、「Dv」と表す)、又は、画像形成装置1の周辺の温度又は湿度(以下、「TH」と表す)などが挙げられる。
図12は、画像形成装置1の回転数の調整動作例を示すフローチャートである。
まず、制御部100は、画像形成部40で画像形成される用紙に対する印字率CWが10%以下であるか否かを判定する(ステップS400)。なお、印字率CWとの比較に用いる印字率は10%に限定されない。
この判定の結果、CWが10%以下の場合(ステップS400:YES)、制御部100は、予め設定された用紙1枚あたりのトナー量G0と画像形成部40において画像形成処理が施された用紙数(プリント数)Pとを乗算することにより、トナー回収量候補G1を算出する(ステップS410)。
一方、CWが10%より高い場合(ステップS400:NO)、制御部100は、ステップS410の処理で用いたパラメーターG0、Pの他に、印字率に対するトナー回収量の補正係数(以下、「印字率係数」と呼ぶ)αを用いて、トナー回収量候補G1を算出する(ステップS420)。具体的には、制御部100は、G0×Pの値に、印字率CWに応じた値(((CW/100)−0.1)×α)を乗算することにより、トナー回収量候補G1を算出する。つまり、印字率が高いほど、G0×Pの値はより大きい値になるように補正される。これは、印字率が高いほど、画像形成部40において使用されるトナー量が多いので、画像形成時に飛散するトナー量も多くなるためである。
次に、制御部100は、現像剤ライフDvを特定する(ステップS430)。例えば、制御部100は、ライフ設定されたプリント数に対する現在のプリント数の割合を現像剤ライフDvとして算出してもよい。つまり、プリント数が多いほど、現像剤ライフDvは大きい値をとる。
そして、制御部100は、現像剤ライフDvに対するトナー回収量の補正係数(以下、「現像剤ライフ係数」と呼ぶ)βを用いて、トナー回収量候補G2を算出する(ステップS440)。具体的には、制御部100は、G1の値に、現像剤ライフDvに応じた値((Dv/100)×β)を乗算することにより、トナー回収量候補G2を算出する。つまり、現像剤ライフDvの値が大きいほど(つまり、現像剤が古いほど)、G1の値はより大きい値になるように補正される。これは、現像剤ライフDvの値が大きいほど、画像形成部40において使用される現像剤が劣化して現像効率が低下し、現像剤の使用時に飛散するトナー量が多くなるためである。
次に、制御部100は、画像形成装置1の周辺の温度又は温湿度に関するパラメーターTHを特定する(ステップS450)。パラメーターTHは、温度、湿度、又は、温度及び湿度の組み合わせにより特定される値でもよい。
そして、制御部100は、特定したパラメーターTHに応じて定められた、トナー回収量の補正係数(以下、「温湿度係数」と呼ぶ)γを、トナー回収量候補G2に乗算することにより、トナー回収量候補G3を算出する(ステップS460)。パラメーターTHに応じて、画像形成部40におけるトナーの帯電特性が異なる。例えば、LL環境では、HH環境と比較して、トナーの帯電量が上がり、トナーが飛散しにくい状態となる。よって、制御部100は、LL環境ほど、温湿度係数γの値を小さく設定してもよい。
最後に、制御部100は、算出したトナー回収量候補G3を、推定トナー回収量Gとして設定する(ステップS470)。
図13は、トナー回収装置80のトナー回収量[g]と、ファン46の回転数[rpm]との関係を示す。
図13では、図5と同様、トナー回収量が700[g]の場合を、貯留部83がトナーで満杯の状態とする。また、図13では、サイクロン部82におけるトナー含有空気からのトナーの分離効率を98[%]とする。
推定トナー回収量Gを算出後、制御部100は、推定トナー回収量Gに対するファン46の回転数の上昇率を算出する。図13では、制御部100は、推定したトナー回収量10[g]あたりのファン46の回転数の上昇率を算出する。
図13に示すように、貯留部83がトナーで満杯状態になる前のトナー回収量10[g]に対するファン回転数の上昇率は1.4[rpm/10g]であるのに対して、貯留部83がトナーで満杯状態になった後のトナー回収量10[g]に対するファン回転数の上昇率は16[rpm/10g]である。つまり、貯留部83が満杯状態になると、ファン46の回転数の上昇率が急激に変化する。
そこで、制御部100は、推定トナー回収量Gに基づいて算出したファン46の回転数の上昇率の変化に応じて、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられる状態(貯留部83が満杯状態)であるか否かを判定する。例えば、制御部100は、ファン46の回転数の上昇率の増加が所定値以上の場合、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられる状態であると判定する。
このように、画像形成装置1は、画像形成条件から推定されるトナー回収量に基づいて算出されるファン46の回転数の上昇率の変化に応じて、貯留部83に溜まったトナーがサイクロン部82によって巻き上げられる状態であるか否かを判定することにより、上記実施の形態と同様、画像形成装置1の構造を複雑化することなく、トナーの巻き上げ発生を検出することができる。
なお、画像形成装置1は、上述した極短時間でのファン46の回転数の変化(図6及び図7を参照)に応じた貯留部83の満杯状態の判定処理に加えて、推定トナー回収量Gに基づくファン46の回転数の上昇率の変化(図13を参照)に応じた貯留部83の満杯状態の判定処理を行ってもよい。こうすることで、画像形成装置1は、貯留部83の状態をより精度良く判定することができる。
(2)ファン46の回転数は、トナー回収装置80を構成する部品間のばらつき等によって、画像形成装置1の機器間でばらつきが生じることがある。そこで、上記実施の形態において、画像形成装置1は、ファン46の回転数の初期値を調整してもよい。
図14は、画像形成装置1の回転数の調整動作例を示すフローチャートである。図14に示す処理は、トナー回収装置80を動作させる前に行われる。
まず、制御部100(本発明の調整部として機能)は、ファン回転数検出部110においてファン46の現在の回転数R1が検出されたか否かを判定する(ステップS500)。回転数R1が検出されるまで(ステップS500:NOの間)、ステップS500の処理は繰り返される。
次に、制御部100は、現在の回転数R1と、ファン46の基準となる回転数(基準回転数)Rとの差分(R1−R)を、ファン46の回転数の調整量R2として算出する(ステップS510)。つまり、現在の回転数R1が基準回転数Rよりも多い場合、回転数調整量R2は正の値となり、現在の回転数R1が基準回転数Rよりも少ない場合、回転数調整量R2は負の値となる。
そして、制御部100は、現在の回転数R1から回転数調整量R2を減じることにより、初期調整による回転数R3を算出する(ステップS520)。回転数R1が基準回転数Rよりも多い場合、回転数R3は、回転数R1よりも回転数調整量R2少ない値となる。一方、回転数R1が基準回転数よりも少ない場合、回転数R3は、回転数R1よりも回転数調整量R2多い値となる。制御部100は、算出された回転数R3に応じて、ファン46の動作を制御する。
このように、画像形成装置1は、基準となる回転数に合わせるように、ファン46の回転数の初期値を調整して、ファン46の回転数の機器毎のばらつきを調整する。こうすることで、画像形成装置1は、ファン46を機器毎の部品のばらつきによらずに動作させることができるので、ファン46の回転数の変化に応じた貯留部83の満杯状態の検出を精度良く行うことができる。
(3)ファン46が連続動作することにより、ファン46を構成する巻き線(コイル)の温度が上昇し、巻き線抵抗が大きくなり、ファン46の駆動電圧が低下する現象(温度ドリフト)が発生する。ファン46の駆動電圧が低下すると、ファン46の回転数が低下してしまい、制御部100による貯留部83内のトナー量の判定処理に影響を及ぼしてしまう。そこで、上記実施の形態において、画像形成装置1は、温度ドリフトに起因するファン46の回転数の変化分の回転数調整を行ってもよい。
図15は、画像形成装置1の回転数の調整動作例を示すフローチャートである。図15に示す処理は、トナー回収装置80の動作中に行われる。例えば、画像形成装置1は、図15に示す処理を所定の周期で行ってもよい。
まず、制御部100(本発明の調整部として機能)は、ファン回転数検出部110においてファン46の現在の回転数R1が検出されたか否かを判定する(ステップS600)。回転数R1が検出されるまで(ステップS600:NOの間)、ステップS600の処理は繰り返される。
次に、制御部100は、ファン46の動作時間(運転時間)t1を特定する(ステップS610)。また、制御部100は、運転時間t1の前にファン46が停止していた時間(停止時間)t2を特定する(ステップS620)。
最後に、制御部100は、ファン46の現在の回転数R1に対して、運転時間t1に対応する補正係数θ1と、停止時間t2に対応する補正係数θ2とを乗算することにより、ファン46の調整後の回転数R4を算出する(ステップS630)。
ここで、補正係数θ1の値は、運転時間t1が長いほど、ファン46の回転数が増加するような値をとる。これは、運転時間t1が長いほど、ファン46の温度が高くなり、回転数が現象するためである。つまり、制御部100は、補正係数θ1を用いて、ファン46の温度ドリフトに起因する回転数の変化分(低下分)を補正する。
一方、補正係数θ2の値は、停止時間t2が長いほど、補正係数θ1によるファン46の回転数の増加を抑制するような値をとる。これは、停止時間t2が長いほど、ファン46において上昇した温度が低下し、温度ドリフトによる回転数の低下への影響が低減するので、運転時間t1に応じた補正係数θ1によるファン46の回転数の過剰な増加を防ぐためである。
つまり、制御部100は、運転時間t1と停止時間t2との組み合わせに応じて、温度ドリフトに起因するファン46の回転数の変化分の調整を行う。こうすることで、画像形成装置1は、ファン46の連続運転によるファン46の温度変化に起因した回転数の変化を考慮してファン46を動作させることができるので、ファン46の運転時間又は停止時間によらず、ファン46の回転数の変化に応じた貯留部83の満杯状態の検出を精度良く行うことができる。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 画像形成装置
10 画像読取部
20 操作表示部
21 表示部
22 操作部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
60 定着部
71 通信部
72 記憶部
80 トナー回収装置
81 流入口
82 サイクロン部
83 貯留部
84 第2風路
85 フィルター
86 流出口
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
110 ファン回転数検出部

Claims (8)

  1. 画像形成時に飛散したトナーを含むトナー含有空気からトナーを遠心分離して落下させるサイクロン部と、
    前記サイクロン部によって分離されたトナーを貯留する貯留部と、
    前記サイクロン部から排出された空気を通すフィルターと、
    前記フィルターを通った空気を外部に排出するファンと、
    前記ファンの回転数の増加態様に応じて、前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であるか否かを判定する判定部と、
    を具備し、
    前記判定部は、前記回転数が階段状に増加した場合、前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であると判定する、
    画像形成装置。
  2. 画像形成時に飛散したトナーを含むトナー含有空気からトナーを遠心分離して落下させるサイクロン部と、
    前記サイクロン部によって分離されたトナーを貯留する貯留部と、
    前記サイクロン部から排出された空気を通すフィルターと、
    前記フィルターを通った空気を外部に排出するファンと、
    前記ファンの回転数の増加態様に応じて、前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であるか否かを判定する判定部と、
    を具備し、
    前記判定部は、画像形成条件に応じて前記貯留部に貯留されるトナー量を推定し、前記推定されたトナー量に基づいて前記回転数の上昇率を算出し、前記回転数の上昇率の変化に応じて、前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であるか否かを判定する、
    像形成装置。
  3. 基準となる回転数に合わせるように、前記ファンの回転数の初期値を調整する調整部、をさらに具備する、
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ファンの温度変化に応じて、前記ファンの回転数を調整する調整部、をさらに具備する、
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記判定部によって前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であると判定された場合、前記貯留部に溜まったトナーを均す移動部材、をさらに具備する、
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  6. 前記判定部によって前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であると判定された場合、前記サイクロン部、前記貯留部及び前記フィルターの少なくとも1つの交換指示を報知する報知部、をさらに具備する、
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  7. 前記判定部は、前記ファンの回転数の低下に応じて、前記サイクロン部、前記貯留部及び前記フィルターの少なくとも1つの交換が完了しているか否かを判定する、
    請求項に記載の画像形成装置。
  8. 画像形成時に飛散したトナーを含むトナー含有空気からトナーを遠心分離して落下させるサイクロン部と、
    前記サイクロン部によって分離されたトナーを貯留する貯留部と、
    前記サイクロン部から排出された空気を通すフィルターと、
    前記フィルターを通った空気を外部に排出するファンと、
    前記ファンの回転数の増加態様に応じて、前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部によって前記貯留部に溜まったトナーが前記サイクロン部によって巻き上げられる状態であると判定された場合、前記貯留部に溜まったトナーを均す移動部材
    具備する画像形成装置。
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