JP6689813B2 - 後嵌めシールド部材、シールド電線、シールド電線の製造方法、及び後嵌めシールド部材の製造方法 - Google Patents

後嵌めシールド部材、シールド電線、シールド電線の製造方法、及び後嵌めシールド部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、後嵌めシールド部材、シールド電線、シールド電線の製造方法、及び後嵌めシールド部材の製造方法に関する。
従来、電線の周囲にシールド層を設けたシールド電線が知られている。このようなシールド電線においてシールド層は、例えば金属素線が編み込まれた金属編組や、金属箔などが用いられる。また、シールド層には、繊維にメッキ処理を施したメッキ繊維を編み込んで編組にしたものについても知られている。
さらに、シールド層として、金属素線の撚線を電線の周囲に螺旋状に巻き付けたものについても提案されている(例えば特許文献1参照)。このシールド層は、撚線が互いに長手方向に隙間を有して所定ピッチで巻き付けられており、金属編組のように金属素線同士の擦れ合いがなく、また、横巻シールドのように捩りによる歪が大きくなってしまう事態を防止して、金属素線の断線の可能性を減じるものとなっている。
特開2011−100713号公報
特許文献1に記載のシールド電線においては、中心電線の周囲に撚線が巻付装置等によって螺旋状に巻き付けられ、その後シースが被覆されるようになっている。ここで、このような撚線よりなるシールド層を後嵌め用のシールド部材として用いようとした場合、例えば製造された撚線を所定のピッチに維持するように手作業にて電線に対して巻き付けていくこととなり、電線に対して後嵌めシールド部材を取り付ける際の作業性が決して良いとはいえない。
そこで、本件発明者らは、電線よりも短い長さとなるようにコイル状の後嵌めシールド部材(電線長手方向にコイル状に圧縮した後嵌めシールド部材)を製造し、電線に挿通させた後に、後嵌めシールド部材を引き伸ばすことを見出した。
しかし、後嵌めシールド部材が金属素線によって形成されたもの(例えば金属素線の撚線)である場合、引き伸ばす際に電線の被覆部に金属素線が引っ掛かって金属素線が塑性変形してしまい、これが影響して引き伸ばした際の螺旋巻きピッチにズレが生じやすくなっていた。
また、金属は弾性域が広くなく簡単に塑性変形してしまうことから、引き伸ばす際の力の掛かり具合によって、特定の箇所のピッチが広く又はピッチが狭くなってしまい、ピッチの均一化が非常に困難であった。
さらに、金属は弾性域が広くないことから、引き伸ばし前のコイル状の撚線(後嵌めシールド部材)に外部から力が掛かってしまった場合には、例えばコイル形状から扁平形状に塑性変形してしまい、電線に対して後嵌め(電線を挿通)すること自体が困難となってしまう。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、後嵌めが困難となることを防止すると共に引き伸ばし後におけるピッチの均一化を図ることが可能な後嵌めシールド部材、シールド電線、シールド電線の製造方法、及び後嵌めシールド部材の製造方法を提供することにある。
本発明の後嵌めシールド部材は、電線に対して後嵌めされる後嵌めシールド部材であって、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、又はPBO繊維に対して金属メッキを施したメッキ繊維の束がコイル状に巻かれていることを特徴とする。
この後嵌めシールド部材によれば、高強度繊維に対して金属メッキを施したメッキ繊維の束がコイル状に巻かれているため、コイル内に電線を挿通して引き伸ばす際に、メッキ繊維が何らかの部材に引っ掛かったとしても、メッキ内側の高強度繊維は簡単に塑性変形するものではないことから、塑性変形によるピッチのズレを抑えることができる。さらに、外部からの力が加わった場合においても、高強度繊維が簡単に塑性変形せずに形状が維持される。従って、後嵌めが困難となることを防止すると共に引き伸ばし後におけるピッチの均一化を図ることができる。
また、本発明の後嵌めシールド部材において、前記メッキ繊維の束は、扁平状となっており、扁平面がコイル中心に面することが好ましい。
この後嵌めシールド部材によれば、メッキ繊維の束は、扁平状となっており、扁平面がコイル中心に面するため、シールド電線として使用される場合には扁平面が電線に接触して密着性を向上させシールド効果を安定させると共に、電線上を覆う際の幅をより大きく確保することとなり、シールド性能の向上を図ることができる。
また、本発明の後嵌めシールド部材において、後嵌め先となる電線の外径をDとし、後嵌め先となる電線に対して後嵌め後にピッチPにて前記メッキ繊維の束を電線に対して螺旋巻きさせる場合、前記メッキ繊維の束の内径dは、
を満たすことが好ましい。
この後嵌めシールド部材によれば、式(1)を満たすため、後嵌め先となる外径Dの電線に対して、ピッチPにてメッキ繊維の束を螺旋巻きさせることができる。
また、本発明のシールド電線は、上記のいずれか1つに記載の後嵌めシールド部材と、前記後嵌めシールド部材のコイル内側に挿通された電線と、を備え、前記後嵌めシールド部材は、その自然長よりも引き伸ばされて、前記電線の周囲に螺旋巻きされた状態となっていることを特徴とする。
このシールド電線によれば、後嵌めシールド部材と電線とを備え、後嵌めシールド部材は、自然長よりも引き伸ばされて、電線の周囲に螺旋巻きされた状態となっているため、引き伸ばされる前の圧縮された後嵌めシールド部材に対して電線を挿通することとなり、長手方向に長い後嵌めのシールド材に対して挿通する場合と比較すると、作業性の向上を図ることができる。
また、本発明のシールド電線において、前記メッキ繊維の束の幅をTとし、前記メッキ繊維の束の数をNとし、前記電線の外径をDとした場合、
を満たすことが好ましい。
このシールド電線によれば、式(3)を示すため、一般に最小限であるとされる30db以上のシールド効果を確保することができる。
また、本発明のシールド電線の製造方法は、上記のいずれか1つに記載の後嵌めシールド部材のコイル内側に電線を挿通させる挿通工程と、前記挿通工程において挿通された後嵌めシールド部材の一端側を固定する第1固定工程と、前記第1固定工程において固定された後嵌めシールド部材を他端側へ引き伸ばす伸長工程と、前記伸長工程において引き伸ばされた後嵌めシールド部材の他端側を固定する第2固定工程と、を備えることを特徴とする。
このシールド電線の製造方法によれば、長手方向に長い後嵌めのシールド材に対して挿通する場合と比較すると作業性の向上を図ったシールド電線の製造方法を提供することができる。
また、本発明の後嵌めシールド部材の製造方法は、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、又はPBO繊維に対して金属メッキを施すメッキ工程と、前記メッキ工程において金属メッキが施されて得られたメッキ繊維の束を所定径のコイル状に巻いたうえで、所定温度以上且つ所定時間以上の熱処理を施す熱処理工程と、前記熱処理工程後のメッキ繊維の束を冷却する冷却工程と、を備えることを特徴とする。
本件発明者らは、高強度繊維については熱処理を加えると軟化し、コイル状にした状態で冷却することで、その形状を維持するように繊維形状を定めることができることを見出した。よって、メッキ繊維を所定径のコイル状に巻いたうえで熱処理を加え、その後冷却することで、コイル形状を維持した後嵌めシールド部材を得ることができる。
本発明によれば、後嵌めが困難となることを防止すると共に引き伸ばし後におけるピッチの均一化を図ることが可能な後嵌めシールド部材、シールド電線、シールド電線の製造方法、及び後嵌めシールド部材の製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る後嵌めシールド部材を含むシールド電線を示す構造図である。 後嵌めシールド部材を示す構成図である。 図2に示したメッキ繊維の束の断面図である。 本実施形態に係るシールド電線の製造方法を示す工程図であり、(a)は挿通工程を示し、(b)第1固定工程を示し、(c)は伸長工程を示している。 繊維の引張弾性率と温度との相関を示すグラフである。
以下、本発明を好適な実施形態に沿って説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す実施形態においては、一部構成の図示や説明を省略している箇所があるが、省略された技術の詳細については、以下に説明する内容と矛盾が発生しない範囲内において、適宜公知又は周知の技術が適用されていることはいうまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係る後嵌めシールド部材を含むシールド電線を示す構造図である。図1に示すように、シールド電線1は、電線10の周囲にシールド層(後嵌めシールド部材20)を有するものである。
電線10は、導電性金属からなる導体部10a上に絶縁体10bが被覆されたものである。本実施形態において導体部10aは複数本の素線を束ねた撚線により構成されているが、特に撚線に限らず単線等であってもよい。また、電線本数は1本に限らず複数本であってもよい。
後嵌めシールド部材20は、導電性の部材であって、電線10の周囲に配置されシールド効果を発揮するものである。図2は、後嵌めシールド部材20を示す構成図である。図2に示すように、後嵌めシールド部材20は、高強度繊維に対して金属メッキを施した1又は複数のメッキ繊維の束Bがコイル状に巻かれた状態のものとなっている。ここで、高強度繊維とは、石油などの原料から化学的に合成されて作られた繊維材であり、破断時における引張強度が1GPa以上で破断時の伸び率が1%以上10%以下のものである。このような繊維としては、例えばアラミド繊維、ポリアリレート繊維、及びPBO繊維が該当する。
図3は、図2に示したメッキ繊維の束Bの断面図である。図3に示すように、メッキ繊維MFの束Bは、断面視して扁平状に形成されている。扁平形状の束Bは、複数の高強度繊維Fと、第1の金属メッキM1と、第2の金属メッキM2とを備えて構成されている。
第1の金属メッキM1は、個々の高強度繊維F上に施される金属のメッキ層である。本実施形態において第1の金属メッキM1は例えば銅によって構成されている。高強度繊維Fに対して第1の金属メッキM1が施されることで、メッキ繊維MFが構成される。
第2の金属メッキM2は、複数本のメッキ繊維MFに対して一括して施される金属のメッキ層である。本実施形態において第2の金属メッキM2は例えば錫によって構成されている。
なお、図3に示す例において束Bは、複数本のメッキ繊維MFが並列に配置されて厚み方向に単層状態となっているが、これに限らず、複数本のメッキ繊維MFは複数層に配置されていてもよい。さらに、互いのメッキ繊維MFは平行配置される場合に限らず、束Bの幅の範囲内において斜め方向に延びるなどして、互いに平行配置となっていなくともよい。
さらに、メッキ繊維MFの束Bは、図3に示したものに限らず、例えば第1の金属メッキM1が無い構成のものであってもよいし、第2の金属メッキM2が無く各メッキ繊維MFがバラバラとなったものを捩るなどして偏平の束Bにしたものであってもよい。加えて、メッキ繊維MFの束Bは、図3に示したものに加えて、第3以上の金属メッキを有していてもよい。
再度図2を参照する。後嵌めシールド部材20は、図3に示した束Bがコイル状に巻かれたものとなっている。特に、本実施形態に係る後嵌めシールド部材20は、束Bの厚み方向の上下面となる扁平面(図3の符号FS参照)がコイル中心CCに面するようになっている。すなわち、コイル中心CC(コイル軸に相当)から束Bに対して引いた直線と、扁平面FSとは略垂直となるようになっている。
図1に示した後嵌めシールド部材20は、図2に示した後嵌めシールド部材20がコイル軸に沿って引き伸ばされたものとなっている。ここで、後嵌めシールド部材20は、図2に示すものが自然長となっており、図1に示した状態は図2に示すものが引き伸ばされたものとなっている。また、引き伸ばされた結果、後嵌めシールド部材20は、その径も小さくなって束B間に長手方向に所定の隙間を有した状態で電線10の外面に対して螺旋状に巻き付けられた構造となっている。加えて、束Bの扁平面FSがコイル中心CCを向いていることから、後嵌めシールド部材20が引き伸ばされた場合、扁平面FSが電線10の外面に面接触するようになる。
ここで、本実施形態に係る後嵌めシールド部材20は、後嵌め先となる電線10の外径をD(図1参照)とし、後嵌め先となる電線10に対して後嵌め後にピッチP(図1参照)にてメッキ繊維の束Bを電線10に対して螺旋巻きさせる場合、メッキ繊維の束Bの内径d(図2参照)は、
を満たすことが好ましい。
このような内径dとすることにより、後嵌め先となる外径Dの電線10に対して、ピッチPにてメッキ繊維の束Bを螺旋巻きさせることができるからである。
さらに、本実施形態に係るシールド電線1は、遮蔽率が0.5以上であることが好ましい。遮蔽率とは、(単位長さ辺りのメッキ繊維の束Bの面積)/(単位長さ辺りの電線10の表面積)をいう。ここで、メッキ繊維の束Bの幅をT(図3参照)とし、メッキ繊維の束Bの数をNとし、電線10の長さをL(図1参照)とし、電線10の外径をDとした場合、
を満たすことが好ましい。すなわち、
を満たすことが好ましい。
このような遮蔽率とすることにより、一般に最小限であるとされる30db以上のシールド効果を確保することができるからである。
次に、本実施形態に係るシールド電線1の製造方法を説明する。図4は、本実施形態に係るシールド電線1の製造方法を示す工程図であり、(a)は挿通工程を示し、(b)第1固定工程を示し、(c)は伸長工程を示している。
まず、図4(a)に示すように、作業者はシールド対象となる電線10と、自然長の後嵌めシールド部材20を用意する。そして、作業者は後嵌めシールド部材20に対して電線10を挿通する(挿通工程)。自然長の後嵌めシールド部材20は、図1に示した状態のものよりもコイル状に挿通させる電線長の50%以内に圧縮されていることから、電線10を容易に挿通させることができる。
次に、図4(b)に示すように、作業者は後嵌めシールド部材20の一端側を固定する(第1固定工程)。図4(b)に示す例においては電線10の外面に固定部FPを形成している。なお、固定箇所は電線10の外面に限らず、シールドコネクタのシェルであってもよいし、アース部材(車両ボディなど)であってもよい。また、コネクタのアース用収容室に端子圧着されたうえで挿入されることで固定されてもよい。
次いで、図4(c)に示すように、作業者は一端側が固定された後嵌めシールド部材20を他端側へ引き伸ばす(伸長工程)。これにより、後嵌めシールド部材20は、例えば自然長の2倍以上(好ましくは3倍以上)の長さに引き伸ばされる。また、後嵌めシールド部材20は引き伸ばされることにより、扁平面FSが電線10の外面に密着する。
その後、作業者は、引き伸ばされた後嵌めシールド部材20の他端側を固定する(第2固定工程)。これにより、シールド電線1が製造される。なお、第2固定工程における固定箇所については、第1固定工程と同様に、特に制限されるものではない。
次に、本実施形態に係る後嵌めシールド部材20の製造方法を説明する。まず、作業者は、高強度繊維Fを用意し、高強度繊維Fに対して金属メッキを施す(メッキ工程)。これにより、例えば図3に示すような断面のメッキ繊維MFの束Bを製造する。
次に、作業者は、メッキ繊維MFの束Bを所定径のコイル状に巻いたうえで、所定温度以上且つ所定時間以上の熱処理を施す(熱処理工程)。ここで、所定径は、シールド対象となる電線10の径に応じて決定される(電線10の径よりも大きくされる)。また、所定温度は、50℃以上200℃以下の温度であり、所定時間は、3分以上20時間以下であることが好ましい。熱処理の温度が50℃未満であると高強度繊維の軟化の度合いが小さく、メッキ繊維がコイル状に圧縮されず、後嵌め加工が困難となり、200℃を超えると高強度繊維自体が歪み、所定の寸法が得られないからである。また、熱処理の時間が3分未満であるとメッキ繊維がコイル状に固定化されず、後嵌め加工が困難となり、20時間を超えると内部の金属メッキM1の金属原子が外部の金属メッキM2へ拡散し、抵抗値が変化しシールド効果が安定しないからである。
なお、より具体的には、株式会社クラレ(登録商標)のポリアリレート繊維であるベクトラン(登録商標)を300本にメッキ処理を施してメッキ繊維の束Bとし、このメッキ繊維の束Bを直径25mmのSUS製金属棒に束Bの幅Tの間隔でコイル状に巻き付ける。その後、コイル状に巻いた束Bを、100℃で30分間熱処理を行った。なお、熱処理は株式会社いすず製作所製恒温槽で行った。
次いで、作業者は、熱処理の後に、メッキ繊維MFの束Bを冷却する(冷却工程)。この際、メッキ繊維MFの束Bは例えば常温まで冷却される。
ここで、本件発明者らは、高強度繊維Fについては熱処理を加えると軟化し、コイル状にした状態で冷却することで、その形状を維持するように繊維形状を定めることができることを見出した。
図5は、繊維の引張弾性率と温度との相関を示すグラフである。図5より、繊維は温度と共に弾性率が低下することが分かる。特にポリエステル繊維やナイロン繊維といった高強度繊維F以外の繊維は温度の上昇と共に弾性がなくなってしまっていることが分かる。
一般的に繊維の分子は配向性を有しており、加熱したときにその配向性が若干変化する。この状態から冷却されることで、分子の配向が固まり形状が固定化される。よって、メッキ繊維MFの束Bをコイル状に巻いて適度に熱処理を行い、その後冷却するとコイル状で固定化された後嵌めシールド部材20を得ることができる。よって、後嵌めシールド部材20がコイル状を維持できなくなるという問題については克服されている。ここで、使用する繊維は高強度繊維が望ましい。ポリエステル繊維やナイロン繊維といった汎用の繊維は上記処理により、コイル形状を維持することはできるが、処理後に弾性が失われてしまうため、繊維を引き伸ばした際に形状が復元せず、伸ばされたままの状態になってしまうため、メッキ層が剥離し、シールド効果が悪化してしまう。なお、図5においてはアラミド繊維(例えばkevlar(登録商標)及びテクノーラ(登録商標))、ポリアリレート繊維(ベクトラン(登録商標))、PBO繊維(Zylon)、ポリエステル繊維及びナイロン繊維について図示したが、他のアラミド繊維、ポリアリレート繊維及びPBO繊維も同様の特性である。
このようにして、本実施形態に係る後嵌めシールド部材20によれば、高強度繊維Fに対して金属メッキを施したメッキ繊維MFの束Bがコイル状に巻かれているため、コイル内に電線10を挿通して引き伸ばす際に、メッキ繊維MFが何らかの部材に引っ掛かったとしても、メッキ内側の高強度繊維Fは簡単に塑性変形するものではないことから、塑性変形によるピッチのズレを抑えることができる。さらに、外部からの力が加わった場合においても、高強度繊維Fが簡単に塑性変形せずに形状が維持される。従って、後嵌めが困難となることを防止すると共に引き伸ばし後におけるピッチの均一化を図ることができる。
また、メッキ繊維MFの束Bは、扁平状となっており、扁平面FSがコイル中心CCに面するため、シールド電線1として使用される場合には扁平面FSが電線10に接触して密着性を向上させシールド効果を安定させると共に、電線10上を覆う際の幅をより大きく確保することとなり、シールド性能の向上を図ることができる。
また、式(1)を満たすため、後嵌め先となる外径Dの電線10に対して、ピッチPにてメッキ繊維の束Bを螺旋巻きさせることができる。
また、本実施形態に係るシールド電線1によれば、後嵌めシールド部材20と電線10とを備え、後嵌めシールド部材20は、自然長よりも引き伸ばされて、電線10の周囲に螺旋巻きされた状態となっているため、引き伸ばされる前の圧縮された後嵌めシールド部材20に対して電線10を挿通することとなり、長手方向に長い後嵌めのシールド材に対して挿通する場合と比較すると、作業性の向上を図ることができる。
また、式(3)を示すため、一般に最小限であるとされる30db以上のシールド効果を確保することができる。
また、本実施形態に係るシールド電線1の製造方法によれば、長手方向に長い後嵌めのシールド材に対して挿通する場合と比較すると作業性の向上を図ったシールド電線1の製造方法を提供することができる。
また、本件発明者らは、高強度繊維Fについては熱処理を加えると軟化し、コイル状にした状態で冷却することで、その形状を維持するように繊維形状を定めることができることを見出した。よって、本実施形態に係る後嵌めシールド部材20の製造方法によれば、メッキ繊維MFを所定径のコイル状に巻いたうえで熱処理を加え、その後冷却することで、コイル形状を維持した後嵌めシールド部材20を得ることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、周知及び公知の技術を組み合わせてもよい。
例えば、上記実施形態において後嵌めシールド部材20は電線10上に直接設けられているが、これに限らず、後嵌めシールド部材20と電線10との間に介在物が存在してもよい。さらに、後嵌めシールド部材20は1本の電線10の周囲に設けられているが、これに限らず、複数本の電線上に設けられてもよい。
加えて、本実施形態に係る後嵌めシールド部材20は断面視して扁平状となっているが、扁平状に限らず他の形状となっていてもよい。さらに、図1に示す例において後嵌めシールド部材20の巻き方向はZ方向となっているが、S方向であってもよい。
さらに、上記実施形態においてシールド電線1は、電線10の周囲に1本の束Bが螺旋状に巻き付けられているが、特に1本の束Bに限らず、2本以上の束Bが螺旋状に巻き付けられていてもよい。なお、2本以上の束Bであってもシールド電線1においては引き伸ばされていることから、束B間には長手方向に所定の隙間を有することとなる。
1 :シールド電線
10 :電線
10a :導体部
10b :絶縁体
20 :後嵌めシールド部材
B :束
CC :コイル中心
F :高強度繊維
FP :固定部
FS :扁平面
M1 :第1の金属メッキ
M2 :第2の金属メッキ
MF :メッキ繊維

Claims (7)

  1. 電線に対して後嵌めされる後嵌めシールド部材であって、
    アラミド繊維、ポリアリレート繊維、又はPBO繊維に対して金属メッキを施したメッキ繊維の束がコイル状に巻かれている
    ことを特徴とする後嵌めシールド部材。
  2. 前記メッキ繊維の束は、扁平状となっており、扁平面がコイル中心に面する
    ことを特徴とする請求項1に記載の後嵌めシールド部材。
  3. 後嵌め先となる電線の外径をDとし、後嵌め先となる電線に対して後嵌め後にピッチPにて前記メッキ繊維の束を電線に対して螺旋巻きさせる場合、前記メッキ繊維の束の内径dは、
    を満たす
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の後嵌めシールド部材。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の後嵌めシールド部材と、
    前記後嵌めシールド部材のコイル内側に挿通された電線と、を備え、
    前記後嵌めシールド部材は、その自然長よりも引き伸ばされて、前記電線の周囲に螺旋巻きされた状態となっている
    ことを特徴とするシールド電線。
  5. 前記メッキ繊維の束の幅をTとし、前記メッキ繊維の束の数をNとし、前記電線の外径をDとした場合、

    を満たす
    ことを特徴とする請求項4に記載のシールド電線。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の後嵌めシールド部材のコイル内側に電線を挿通させる挿通工程と、
    前記挿通工程において挿通された後嵌めシールド部材の一端側を固定する第1固定工程と、
    前記第1固定工程において固定された後嵌めシールド部材を他端側へ引き伸ばす伸長工程と、
    前記伸長工程において引き伸ばされた後嵌めシールド部材の他端側を固定する第2固定工程と、
    を備えることを特徴とするシールド電線の製造方法。
  7. アラミド繊維、ポリアリレート繊維、又はPBO繊維に対して金属メッキを施すメッキ工程と、
    前記メッキ工程において金属メッキが施されて得られたメッキ繊維の束を所定径のコイル状に巻いたうえで、所定温度以上且つ所定時間以上の熱処理を施す熱処理工程と、
    前記熱処理工程後のメッキ繊維の束を冷却する冷却工程と、
    を備えることを特徴とする後嵌めシールド部材の製造方法。
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