JP6688846B2 - ツナ缶詰の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ツナ缶詰の製造方法に関する。特に、使用時に油や水を切る必要のないツナ缶詰に関する。
従来、ツナはもっぱら油と調味液に浸漬された状態で缶詰にされたツナ缶詰が主流であった(特許文献1)。また、最近では、ヘルシー嗜好に伴い油を使わず調味液に浸漬された状態のツナ缶詰も多く見られるようになった。
ところで、ツナがどんな料理に使われる場合が多いかを消費者に訊ねた調査によれば、サラダやサンドイッチが上位を占め、また、ツナが浸漬されている油や調味液をきって使っているかという問いに対しては大半がこれらの液を切って使っていると答えた。すなわち、消費者は、サラダやサンドイッチにツナを使う場合には、ツナが浸漬されている油や調味液を除去する必要があり、手間がかかり、その際手が汚れるといった問題があった。更には、廃液によりシンクが汚れたり、排水の汚れなどの環境面でも嫌がられていた。
このようなツナ缶詰を使用する際の問題点を解消するために、最近はツナを浸漬する油量や調味液量を少なくし、液切りが不要で、開封してそのまま使えることを謳ったツナパウチ商品が見られるようになった。しかし、ツナ市場は断然缶詰の比率が高く、缶詰での商品化が期待されていた。また、消費者アンケートで液切りが不要のツナは便利そうだが、液が無い分、肉質がパサつきそうであるとの意見が多かった。
特開平8−126481号公報
本発明は、調味液の液切りが不要であって、かつ、風味も色沢も良いしっとりとした食感のツナ缶詰を提供することを課題とする。
本発明者らは、缶詰内のツナを浸す油や調味液の量が少なく、液切りが不要であって、風味も色沢も良いしっとりとした食感のツナを実現すべく、様々な要素を変更して鋭意検討した結果、ツナ魚肉と油や調味液の含有比率、調味液中の増粘剤の添加率を最適化することにより、しっとりとした食感のツナを実現することに成功した。また、巻締工程の真空度を最適化することで、安定した風味や色沢を実現することができた。すなわち、本発明は以下の構成を有する。
(1)ツナ肉及び増粘剤を含む調味液が充填されたツナ缶詰であって、調味液が全内容量の21〜40重量%であることを特徴とするツナ缶詰。
(2)調味液中の増粘剤の配合比率が0.08〜0.32重量%である(1)に記載のツナ缶詰。
(3)真空度が35kPaより高い(1)又は(2)に記載のツナ缶詰。
(4)ツナ缶詰の製造方法であって、以下の工程を含む製造方法。
1)缶に、ツナ肉及び増粘剤を含む調味液を充填する工程であって、調味液が全内容量の21〜40重量%である前記工程
2)缶に蓋をして巻締する工程
3)殺菌する工程
(5)調味液中の増粘剤の配合比率が0.08〜0.32重量%である(4)に記載のツナ缶詰の製造方法。
(6)2)の巻締工程が、真空度が35kPaより高くなるように巻締する工程である(4)又は(5)に記載のツナ缶詰の製造方法。
本発明の製造方法によれば、缶詰のツナであってツナを浸している油や調味液の液切り(油や調味液の除去)が不要にもかかわらず、風味も色沢も良いしっとりとした食感のツナを提供することができた。
(製造工程)
本発明のツナ缶詰は、少なくとも以下の3つの工程により製造される。
1)缶に、ツナ肉及び増粘剤を含む調味液を充填する工程
2)真空度が35kPaより高くなるように巻締する工程
3)殺菌する工程
このほかに、内容物を充填して巻締する際には、ツナフレーク内部の空気を追い出すために肉押しする工程が含まれる。また、油漬のツナの場合は、調味液とともに油も添加する工程が含まれる。
缶はスチールやアルミなどの金属製の缶が用いられる。蓋は缶と同じアルミやスチールのほか、開けやすさからアルミフィルムなどを用いてもよい。缶の大きさは、通常の食品の缶の大きさであればよく、水容積で50ml〜200mlが好ましい。
缶の形状は、巻締できるものであれば特に形状は問わないが、平たい円柱状が好ましい。
(ツナ肉の調整)
ツナ肉は、新鮮なマグロやカツオ魚肉であればいずれでもよく、水揚げ後船内で冷凍されたものを洗浄し、解凍し、頭部及び内臓を除去し、洗浄し蒸煮・冷却を行ったものが用いられる。蒸煮魚体は、皮、骨、鰭、血合肉部分を除去して、原料魚肉とする。この原料魚肉をさらにフレーク状等に細かく処理してツナ肉とする。ツナ肉の形状は、フレーク状の薄片状のもの、さらに細かくほぐされたものなど、用途に応じて様々な形態がありうるが本発明のツナ肉にはこれらのすべての態様が含まれる。
(詰め込み量)
缶に詰め込む(充填する)ツナ肉の量は、全内容量の60〜79重量%が好ましい。
(調味液比率)
本発明の増粘剤を含む調味液の含有量は、全内容量の21〜40重量%であることが望ましい。21重量%未満では、液量が少なくて望ましいが肉質にパサツキがあり、40重量%より多いと液量も多くネトツキがあり好ましくない。
調味液の含有量は、このうち30〜38重量%がより好ましい。
本発明の調味液は、ツナと油を除いた液体成分をいう。調味液には、増粘剤のほか、必要に応じて食塩、エキスなどの各種調味料、グルタミン酸ナトリウムなどの旨味調味料など一般にツナ商品に使われている材料を本発明の効果を損なわない範囲で含むことができる。
缶詰の内容物としては、水煮の場合は、基本的にはツナと調味液であり、油漬の場合は、ツナと調味液と植物性油脂などの油成分を含む。
植物性油脂としては、なたね油、米油、オリーブオイル、大豆油などが挙げられるが特に問わない。油漬の場合、調味液と油の合計量の全内容量に占める割合が、前記調味液の含有量の範囲内であればよい。
(増粘剤)
本発明の調味液に含まれる増粘剤は、調味液中の配合比率が0.08〜0.32重量%であることが望ましい。0.08重量%未満では液量が多くなりパサツキ、0.32重量%より多いと液量は減るもののネトツキが多くなるため望ましくない。
本発明の増粘剤は、このうち0.16〜0.24重量%がより好ましい。
増粘剤としては、食品で利用される増粘剤であればいろいろなものが利用できるが、そのうちでも、カラギーナン、キサンタンガム、グアーガム、加工澱粉が好ましく、キサンタンガムがもっとも好ましい。また、2種以上を組み合わせることも好ましく、キサンタンガムとグアーガムの組み合わせがもっとも好ましい。
2種以上を組み合わせる場合は、組み合わせの合計量が上記範囲内になるように調整すればよい。キサンタンガムとグアーガムを併用する場合、グアーガムの調味液中の配合量は、0.12重量%以下が好ましい。
(高真空化)
本発明の巻締工程は、缶内の真空度を35KPaより高真空にする必要がある。真空度は、35KPaより高ければよく、50KPa以上が好ましい。35KPa以下では缶内に残存する空気により殺菌時の肉の変色が起こり、魚臭さが強く出るためである。
高真空は、詰め込んだツナフレーク肉を上部から押してツナ肉内部の空気を追い出し、ヘッドスペースを確保した上でスチームフローを行うことにより実現できる。高真空度の調整は、ヘッドスペースを一定容量確保しつつ、スチームフローのスチーム圧力を適宜変更することで調整することができる。スチームがヘッドスペース内の空気を追い出し密封された状態で殺菌・冷却されるとスチームが水に変化することで真空状態になる原理を利用するものである。スチーム圧は、低すぎれば真空度も低くなるが、高すぎてもスチームが飛び散ってしまい効果が低くなる。したがって、ヘッドスペース容量に見合ったスチーム圧を設定する必要がある。例えば10mlのヘッドスペースに0.15MPaのスチーム圧が適している。最後に真空巻締機を使って高真空にすることも可能である。
(殺菌工程)
殺菌工程は、ツナ缶詰に蓋をして巻締し、加熱殺菌する工程が挙げられ常法に従う。

以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例の内容に限定されるものではない。
〔実施例1〕
1.缶詰の製造方法
1−1.材料の詰め込み工程
(1)水煮
水揚げされた新鮮なマグロ(船内で冷凍したもの)を洗浄し、解凍(4時間程度)を行い、その後、生切りし頭部及び内臓を除去し、洗浄し蒸煮(100℃×2時間程度)冷却を行った。蒸煮魚体より、皮、骨、鰭、血合肉部分を除去して、原料魚肉を取得した。この魚肉をフレーク状に細かく処理してツナフレーク肉とした。直径77mm、高さ32mmの円柱型の缶に表1に示す組成となるようにツナフレーク肉(表中、ツナと記載)を肉詰し、次いで増粘剤を含む調味液を注ぎ入れた。増粘剤はキサンタンガムを調味液中に0.2重量%となるように添加した。
(2)油漬
表2の組成となるようにツナフレーク肉、増粘剤を含む調味液のほかに大豆油を注ぎ入れた。これ以外は水煮と同様に材料の詰め込みを行った。
1−2.巻締工程
ツナフレーク肉の内部の空気を除去するために、詰め込んだツナフレーク肉を上部から押し(肉押しということがある)、ヘッドスペースを10mm確保した。肉押しは、缶内真空度を安定させる為に行うものである。確保されたヘッドスペースにスチーム圧0.15MPaとなるようにスチームフローを実施した。その後、蓋を用い巻締、密封することで、通常のツナ缶詰よりも高い真空度(55KPa)を実現した。
1−3.殺菌工程
巻締した缶詰を、116℃で45分蒸気殺菌し、冷却することでツナ缶詰を得た。
2.評価方法
(1)液量評価
液量の評価は、開缶した缶詰を2分間傾斜させて缶内の液を流出させ、流出前後の重量の変化量を液汁量として測定した。本測定は水産物缶詰の日本農林規格の固形量の測定方法に準じる。各水準は1水準につき5缶ずつ行い平均値を算出した。評価基準を以下に示す。
<液量評価基準>
◎ 4.0g以下(液量が少ない)
○ 4.1〜5.5g(液量がやや少ない)
△ 5.6〜7.0g(液量がやや多い)
× 7.1g以上(液量が多い)
(2)肉質評価
専門のパネラー(3名)食感により肉質を評価した。評価基準を以下に示す。
<肉質評価基準>
◎ しっとり
○ ややしっとり
△パサ ややパサツク
△ネト ややネトツク
×パサ パサツク
×ネト ネトツク
(3)総合評価
液量評価と肉質評価を総合し、総合評価を行った。評価基準を以下に示す。
<総合評価基準>
◎ いずれもが◎
〇 いずれか1つが〇、もう1つが◎又は〇
△ いずれか1つが△、もう1つが◎又は〇又は△
× いずれかに×がある
3.評価結果
3−1.水煮の場合
調味液比率を変更した場合の液量評価、肉質評価、総合評価結果を表1に示す。
本結果によれば、調味液が全内容量の20.8重量%では液量は少なかったが、肉質がややパサツキ易く、40.6重量%では液量は少なかったが、肉質がややネトツキ易かった。一方、調味液が全内容量の38.7重量%、24.0重量%では液量は少なく、また肉質もややしっとりしていた。そして、調味液が全内容量の34.5重量%、29.6重量%では液量は少なく、また肉質もしっとりしていた。以上より、調味液は全内容量の21〜40重量%が好ましい。
3−2.油漬の場合
調味液と油の合計の比率を変更した場合の液量評価、肉質評価、総合評価結果を表2に示す。
本結果によれば、調味液と油の合計の比率が全内容量の20.8重量%では液量は少なかったが、肉質がややパサツキ易く、40.6重量%では液量はやや多かったが、肉質がややしっとりしていた。一方、調味液と油の合計比率が全内容量の38.7重量%では液量はやや少なく、また肉質はしっとりしていた、24.0重量%、29.6重量%では液量は少なく、また肉質はややしっとりしていた。そして、調味液が全内容量の34.5重量%では液量は少なく、また肉質はしっとりしていた。以上より、調味液と油の合計の比率は全内容量の21〜40重量%が好ましい。
〔実施例2〕
1.缶詰の製造方法及び評価方法
実施例1の水煮において、調味液中のキサンタンガムの添加量を表3に示すように0重量%〜0.36重量%に変更した以外は、Eの水準と同様に試験を行った。実施例1の油漬において、調味液中のキサンタンガムの添加量を表4に示すように0重量%〜0.36重量%に変更した以外は、水準Eと同様に試験を行った。
2.評価結果
2−1.水煮の場合
調味液中の増粘剤の比率を変更した場合の液量評価、肉質評価、総合評価結果を表3に示す。
本結果によれば、増粘剤が調味液中の0.08重量%では液量は少なかったが、肉質がややパサツキ易く、0.32重量%、0.28重量%では液量は少なかったが、肉質がややネトツキ易かった。一方、増粘剤が調味液中の0.16重量%、0.24重量%では液量は少なく、また肉質もややしっとりしていた。そして、増粘剤が調味液中の0.2重量%では液量は少なく、また肉質もしっとりしていた。以上より、調味液中の増粘剤の比率は0.08〜0.32重量%が好ましい。
2−2.油漬の場合
調味液中の増粘剤の比率を変更した場合の液量評価、肉質評価、総合評価結果を表4に示す。
本結果によれば、増粘剤が調味液中の0.08重量%では液量はやや多かったが、肉質がややしっとりであり、0.32重量%では液量は少なかったが、肉質がややネトツキ易かった。一方、増粘剤が調味液中の0.16重量%では液量はやや少なく肉質はややしっとりしていた。また、0.28重量%では液量は少なく、また肉質もややしっとりしていた。そして、増粘剤が調味液中の0.2重量%、0.24重量%では液量は少なく、また肉質もしっとりしていた。以上より、調味液中の増粘剤の比率は0.08〜0.32重量%が好ましい。
〔実施例3〕
1.缶詰の製造方法及び評価方法
実施例2において調味液中の増粘剤の量を0.08〜0.32重量%とすることで液量が少なく、肉質も良いという結果が得られたが、ネトツキを抑えながら液量をさらに少なくするためにグアーガムの併用を試みた。
実施例1の水煮において、調味液中の増粘剤をキサンタンガム以外にグアーガムを表5に示すように0重量%〜0.16重量%添加したこと以外は、水準Eと同様に試験を行った。実施例1の油漬においても増粘剤をキサンタンガム以外にグアーガムの添加量を表6に示すように0重量%〜0.16重量%に変更した以外は、水準Eと同様に試験を行った。液量の評価は以下の基準で評価した。
<液量評価基準>
☆ 3.0g以下(液量がとても少ない)
◎ 4.0g以下(液量が少ない)
○ 4.1〜5.5g(液量がやや少ない)
△ 5.6〜7.0g(液量がやや多い)
× 7.1g以上(液量が多い)
<総合評価基準>
☆ いずれか1つが☆、もう1つが◎
◎ いずれもが◎
〇 いずれか1つが〇、もう1つが☆又は◎又は〇
△ いずれか1つが△、もう1つが☆又は◎又は〇又は△
× いずれかに×がある
2.評価結果
2−1.水煮の場合
調味液中の増粘剤としてキサンタンガム以外にグアーガムを併用した場合の液量評価、肉質評価、総合評価結果を表5に示す。
本結果によれば、増粘剤としてキサンタンガム0.2重量%の他にグアーガムを0.04重量%より多く併用すると、液量がとても少なくなったが、0.12,0.16重量%では肉質がネトつく結果であった。グアーガムを0.04重量%併用するとネトつきが抑えられしっとりした食感となり、液量がとても少なく、より好ましい結果となった。
2−2.油漬の場合
調味液中の増粘剤としてキサンタンガム以外にグアーガムを併用した場合の液量評価、肉質評価、総合評価結果を表6に示す。
本結果によれば、増粘剤としてキサンタンガム0.2重量%の他にグアーガムを0.04重量%より多く併用すると、液量がとても少なくなったが、0.16重量%では肉質がネトつく結果であった。グアーガムを0.04重量%併用するとネトつきが抑えられしっとりした食感となり、液量がとても少なく、より好ましい結果となった。
〔実施例4〕
1.缶詰の製造方法
実施例1の水煮において、巻締工程におけるヘッドスペース、スチーム圧力、真空度を表7に示すように変更した以外は、Eの水準と同様に試験を行った。
2.評価方法
殺菌後のツナ肉について目視観察により色沢の評価を行った。評価基準を以下に示す。
<色沢評価基準>
◎ 明るい
○ やや明るい(変色・褐変なし)
△ やや暗い
× 暗い(変色・褐変あり)
3.評価結果
色沢評価結果を表7に示す。本結果によれば、缶内の真空度を35KPaより高くすることで色沢が従来よりも良くなった。真空度を高めることで色沢が良くなる理由については次のように考えることができる。通常、ツナ缶詰では、調味液量や油量が多く缶内が概ね液体で満たされているため、缶内の空気(酸素)が少なく、殺菌時に変色が起こりにくい。しかし、本発明のように液量を少なくしたツナが、本来液で満たされていたスペースに空気が残り易く、高温殺菌時に、空気と接するツナ肉界面で色の変化(いわゆる殺菌焼け)が著しいという問題があった。その殺菌焼けを防止する為に、缶内を適度な高真空にして缶内から空気、酸素を追い出して殺菌することで効果的に殺菌焼けを防止することに成功した。また、真空度が低いと魚臭さが強く出るという問題もあったが、高真空にすることで解決された。
本発明の製造方法により、缶詰のツナであってツナを浸している調味液の液切り(調味液の除去)が不要にもかかわらず、風味も色沢も良いしっとりとした食感のツナを提供することができる。

Claims (4)

  1. ツナ肉及び増粘剤を含む調味液が充填された水煮のツナ缶詰であって、
    調味液が全内容量の21〜40重量%であり、
    調味液中の増粘剤の配合比率が0.08〜0.32重量%であり、
    増粘剤がキサンタンガム又はキサンタンガムとグアーガムの組み合わせであって、グアーガムの調味液中の配合量が0.12重量%以下であり、かつ、
    真空度が35kPaより高く75kPa以下であることを特徴とするツナ缶詰。
  2. ツナ肉、増粘剤を含む調味液及び油が充填された油漬のツナ缶詰であって、
    調味液と油の合計量が全内容量の21〜40重量%であって調味液と油の量が等量であり、
    調味液中の増粘剤の配合比率が0.08〜0.32重量%であり、
    増粘剤がキサンタンガム又はキサンタンガムとグアーガムの組み合わせであって、グアーガムの調味液中の配合量が0.12重量%以下であり、かつ、
    真空度が35kPaより高く75kPa以下であることを特徴とするツナ缶詰。
  3. 水煮のツナ缶詰の製造方法であって、以下の工程を含む製造方法。
    (1)缶に、ツナ肉及び増粘剤を含む調味液を充填する工程であって、
    調味液が全内容量の21〜40重量%であり、
    調味液中の増粘剤の配合比率が0.08〜0.32重量%であり、
    増粘剤がキサンタンガム又はキサンタンガムとグアーガムの組み合わせであって、グアーガムの調味液中の配合量が0.12重量%以下である前記工程
    (2)缶に蓋をして巻締する工程であって、真空度が35kPaより高く75kPa以下となるように巻締する工程
    (3)殺菌する工程
  4. 油漬のツナ缶詰の製造方法であって、以下の工程を含む製造方法。
    (1)缶に、ツナ肉、増粘剤を含む調味液及び油を充填する工程であって、
    調味液と油の合計量が全内容量の21〜40重量%であって調味液と油の量が等量であり、
    調味液中の増粘剤の配合比率が0.08〜0.32重量%であり、
    増粘剤がキサンタンガム又はキサンタンガムとグアーガムの組み合わせであって、グアーガムの調味液中の配合量が0.12重量%以下である前記工程
    (2)缶に蓋をして巻締する工程であって、真空度が35kPaより高く75kPa以下となるように巻締する工程
    (3)殺菌する工程
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