JP6688365B2 - 自動車点火装置及び点火加速器 - Google Patents

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Description

本発明は点火装置及び点火加速器に関し、特に高い点火機能を備えた自動車点火装置及び点火加速器に関する。
現在の点火装置において、例えば自動車点火装置は一般的にプラグキャップ(plug cap)と点火プラグ(spark plug)とを備えており、プラグキャップは点火プラグの上に被せられて設けられている。十分に高い電圧が印加されると、点火プラグの一端に設けられた2つの電極の間の電界強度の増大により、2つの電極の間の絶縁媒体(例えば、燃油ガス)における絶縁破壊(electrical breakdown)が生じ、アーク放電(electric arc)が発生することで、燃油ガスに引火してエンジンが始動し、自動車は走行可能となる。
しかしながら、絶縁破壊発生時のピーク値ギャップ電圧(peak gap voltage)は、印加された制御電圧により制限を受け、アーク放電をより効果的に迅速に生成することができないため、全ての燃油ガスを1回で引火させることができず、不完全燃焼により有害な一酸化炭素(CO)が排出されることになってしまう。また、車両の配線が老朽化すると、印加される制御電圧が定格値を下回る可能性があり、そうすると電界強度が不足することから、点火プラグでアーク放電を発生できなくなり、車両が始動できない、或は走行中にエンストするという不具合をもたらすという問題がある。
また、点火プラグはある程度の時間使用した後には、2つの電極の間に絶縁破壊により発生した高温により電極の一部が溶けて燃えかすを生じ、この燃えかすは電極に付着しやすく、そのため2つの電極の間のギャップ(点火隙間)が小さくなってしまい、2つの電極間のインピーダンスも大きくなることから、点火に必要なギャップ電圧が不足するか、又は電流が小さくなりすぎて、先端放電効果が低下し、ひいては点火効率が低下して、深刻な場合には車両を始動することができなかったり、または走行中にエンストを起こすという不具合をもたらすという問題があった。
本発明の目的は、高いピーク値ギャップ電圧と点火能力を安定的に維持することのできる自動車点火装置及び点火加速器を提供することにある。
さらにまた、本発明の目的は、燃油ガスを完全に燃焼させることで有害ガスの排出を低減して、馬力を増強することができるだけでなく、点火効率に優れ、アイドリング運転中でも自動車の振動は比較的少ない自動車点火装置を提供することにある。さらにまた、本発明の目的は、点火時間を短縮して、点火能力を向上することができる点火加速器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、磁気シールド導電体と、点火プラグと、磁性体とを備える自動車点火装置を提供する。磁気シールド導電体は第1の設置部と、第2の設置部とを有する。点火プラグの一端は第1の設置部内に挿入されるとともに、磁気シールド導電体に電気的に接続される。磁性体は第2の設置部に設けられており、N極とS極とを有しており、N極は磁性体の点火プラグ寄りの側に設けられており、S極は磁性体の点火プラグから離れた他方側に設けられている。さらに、磁気シールド導電体は磁性体から点火プラグ方向への磁力を遮断(シールド)するように構成され、前記第2の設置部は外周面を有しており、前記磁性体が前記外周面を囲むように設けられ、前記磁性体はリング状体で挿通孔を有しており、前記第2の設置部は前記挿通孔に挿通される。
一実施例において、前記第1の設置部は凹部を有する。
一実施例において、前記磁性体の挿通孔は内周面を形成しており、内周面は第2の設置部の外周面に接合される。
一実施例において、前記点火プラグの他端は2つの電極を有しており、これら電極の間はギャップを有する。
一実施例において、自動車点火装置は、磁気シールド導電体及び点火プラグにそれぞれ電気的に接続されて、給電状態では、点火プラグがアーク放電を発生する高圧電源を更に備える。
一実施例において、自動車点火装置は、キャップハウジングを有しており、高圧電源もしくはそれとの接続部及び磁気シールド導電体がキャップハウジング内に設けられるキャップユニットを更に備える。
一実施例において、前記磁性体はネオジム-鉄-ホウ素磁石又はフェライト磁石である。
一実施例において、磁気シールド導電体の材料は導電性に優れる金属又は合金であるか、又は磁気シールド導電体は第1の材料と第2の材料とを有し、第2の材料は第1の材料を覆い、且つ第2の材料は導電性に優れる金属又は合金であるか、のいずれか一方である。
一実施例において、金属は銅、アルミニウム、金、又は銀である。
本発明では更に、点火器と組み合わされて応用されるとともに、磁気シールド導電体と磁性体とを備える点火加速器を提供する。その場合、磁気シールド導電体は第1の設置部と、第2の設置部とを有しており、点火器の一端は第1の設置部内に挿入されるとともに、磁気シールド導電体に電気的に接続される。磁性体は第2の設置部に設けられており、磁性体はN極とS極とを有しており、N極は磁性体の点火器寄りの側に設けられており、S極は磁性体の点火器から離れた他方側に設けられている。さらに、磁気シールド導電体は磁性体から点火器方向への磁力を遮断(シールド)するよう構成され、前記第2の設置部は外周面を有しており、前記磁性体が前記外周面を囲むように設けられ、前記磁性体はリング状体で挿通孔を有しており、前記第2の設置部は前記挿通孔に挿通される。
上記によって、本発明の自動車点火装置においては、磁性体を磁気シールド導電体に設けるとともに、磁性体のN極を点火プラグの方向に向けて、且つ磁性体のS極を点火プラグから離れる方向へ向けて取り付けた構造設計により、点火プラグでアーク放電が発生する瞬間、磁性体の磁力作用により、電流を形成する自由電子が加速されて磁気シールド導電体内を通過することができる。そのため、供給電圧の制限を突破してアーク放電が生成される瞬間におけるピーク値ギャップ電圧を大幅に上昇させることができ、より高速で、より安定したアーク放電を生じさせてエンジンシリンダ内の燃油ガスを点火し、完全燃焼・有害ガスの排出低減・馬力増強、等々の効果を達成することができる。また、本発明の自動車点火装置では、磁気シールド導電体により、磁性体から点火プラグ方向への磁力を遮断(シールド)して、絶縁破壊による高温によって生じた燃えかすが磁気により電極に付着することはなくなるため、点火効率を向上させて、自動車のアイドリング運転中でも振動を比較的少なくすることができる。
また、本発明の点火加速器においては、磁性体を磁気シールド導電体に設け、その際、磁性体のN極を点火器の方向に向け、且つ磁性体のS極を点火プラグから離れる方向へ向けて取り付けるとともに、磁気シールド導電体が磁性体から点火器方向への磁力を遮断(シールド)する設計としたことにより、本発明の点火加速器によるときは、アーク放電が生成される瞬間における点火器のピーク値ギャップ電圧を大幅に上昇させることができるのみならず、更には点火時間を短縮して、点火器の点火能力を向上させることができる。
本発明の一実施例に係る自動車点火装置の概略図である。 本発明の一実施例に係る自動車点火装置の異なる概略図である。 本発明の一実施例において、磁性体で生じる磁場のアーク放電発生時に磁気シールド導電体を通過する自由電子がらせん経路で加速前進する状態を示す概略図である。 本発明の一実施例において、点火プラグの中心電極と接地電極との間のアーク放電発生前後のギャップ電圧が時間に伴って変化する比較概略図である。
以下にて関連する図面を参照して、本発明の好ましい実施例に係る自動車点火装置及び点火加速器を説明するが、同じ構成要素には同じ参照符号を付して説明する。
図1Aは本発明の一実施例に係る自動車点火装置の概略図を示す。図1Aに示すように、自動車点火装置1は磁気シールド(magnetic shielding)導電体11と、点火プラグ12と、磁性体13とを備える。また、本実施例の自動車点火装置1は更に高圧電源14を備え得る。
磁気シールド導電体11は第1の設置部111と、第2の設置部112とを有しており、そして点火プラグ12の一端はシールド導電体11の第1の設置部111内に挿入されるとともに、磁気シールド導電体11に電気的に接続される。本実施例において、第1の設置部111は磁気シールド導電体11の底面に位置するとともに凹部を有しており、点火プラグ12はこの凹部に挿設可能であることで、磁気シールド導電体11は点火プラグ12に接続し固定されるとともに、点火プラグ12に電気的に接続可能である。また、本実施例の第2の設置部112は、磁気シールド導電体11における点火プラグ12から離れた他方側に位置するとともに、軸方向に沿った断面がT字状をなしている。
磁気シールド導電体11は導電性に優れる金属又は合金製である。又は、磁気シールド導電体11は第1の材料(内層)と第2の材料(外層)とを有することができ、第2の材料は第1の材料を覆うように構成することができる。第1の材料は金属、合金又は非金属とすることができ、第2の材料は導電性に優れる金属又は合金とすることができるが、これらに限定されない。このうち、磁気シールドの材質は主に2種類であり、そのうち1種類は磁気反射原理を利用し、もう1種類は磁気吸収原理を用いている。ここで、選択する磁気シールド材料は磁気反射金属であり、例えば銅、アルミニウム、金、又は銀とすることができる。また、合金を選択する場合には、鉄-ニッケル合金とすることができる。本実施例の磁気シールド導電体11の材料は純金属の銅を例としている。金属銅は導電性に優れており、しかも優れた磁気シールド(磁気反射)効果を有しており、更には入手及び加工も容易で、磁気シールド導電体11の材料として適合している。
具体的に言えば、本実施例の磁気シールド導電体11の第1の設置部111は点火プラグ12上に覆うように設けて、磁気シールド導電体11と点火プラグ12の一端とを電気的に接続することができ、そして点火プラグ12の他端は2つの電極、つまり磁気シールド導電体11に電気的に接続される中心電極121と、中心電極121とはギャップdを隔てている接地電極122とを有する。点火プラグ12に通電すると、中心電極121と接地電極122との間のギャップdがギャップ電圧(図示せず)を有して、ギャップ電圧が十分に高くなると、点火プラグ12の中心電極121と接地電極122との間にアーク放電を発生することができる。
磁性体13は磁気シールド導電体11の第2の設置部112に設けられる。このうち、磁性体13はN極NとS極Sとを有する。ここで、N極Nは磁性体13の点火プラグ12寄りの側に位置し、S極Sは磁性体13の点火プラグ12から離れた他方側に位置する。磁性体13は例えばネオジム-鉄-ホウ素(NdFeB)磁石、又はフェライト(ferrite)磁石とすることができるが、これらに限定されない。本実施例の磁気シールド導電体11の点火プラグ12から離れた側の第2の設置部112の形状は、その軸方向に沿った断面がT字状であって、外周面1121を有している。そして磁性体13はリング状体であり、第2の設置部112の外周面1121に対向する内周面132を有し、且つ磁性体13は外周面1121を囲むように設けられる。具体的には、本実施例における磁性体13はリング状体であって、中央部分に挿通孔131を有しており、磁気シールド導電体11の第2の設置部112が挿通孔131に挿設され、且つ磁気シールド導電体11の外周面1121と磁性体13の挿通孔131の内周面132とが接合される。磁気シールド導電体11は導電作用に用いられる以外に、更に磁性体13から点火プラグ12方向への磁力を遮断(シールド)し、これにより磁性体13の磁力が点火プラグ12のアーク放電発生に影響しないようにすることで、点火プラグ12の点火能力を向上させることができる。
高圧電源14は磁気シールド導電体11及び点火プラグ12にそれぞれ電気的に接続される。ここで、高圧電源14の一端は磁気シールド導電体11に電気的に接続され、その他端は点火プラグ12の接地電極122に電気的に接続される。このうち、高圧電源14は給電状態及び断電状態の間で切換えられるように制御され得る。高圧電源14が給電状態にあるとき、中心電極121と接地電極122との間に形成されるギャップ電圧による電界強度はかなり高く、絶縁破壊を誘発するのに十分であって、点火プラグ12の中心電極121と接地電極122との間にアーク放電が発生することで、燃油ガスに引火してエンジンが始動して、自動車は走行可能となる。ここで、アーク放電は接地電極122から中心電極121の方向に発生する。また、高圧電源14が断電状態にあるとき、中心電極121と接地電極122との間に形成されるギャップ電圧による電界強度は極めて小さく、絶縁破壊を誘発するには遥に不足しているため、点火プラグ12の2つの電極の間にアーク放電が発生することはなく、エンジンも始動することはない。
図1Bは本発明の一実施例に係る自動車点火装置の他の概略図を示す。図1Bに示すように、図1Aに示す磁気シールド導電体11、点火プラグ12、磁性体13及び高圧電源14(図1Bには図示せず)以外に、本実施例の自動車点火装置1は更にキャップユニット15を備え得る。
キャップユニット15はキャップハウジング151を有しており、キャップハウジング151の材料は例えばラバー又はプラスチック等の絶縁体であり、そして高圧電源14もしくはそれとの接続部及び磁気シールド導電体11はキャップハウジング151内に設けられる。一部の実施例において、キャップユニット15は更に弾性体(図1Bには図示せず)を有してもよく、弾性体はキャップハウジング151内に設けられ、且つキャップハウジング151は磁気シールド導電体11(及び点火プラグ12の一端)を覆うことができることで、磁気シールド導電体11はこの弾性体を介して、キャップハウジング151内に位置する高圧電源14に電気的に接続される。一部の実施例において、弾性体はコイルスプリングとすることができるが、これに限定されない。
一実施例の磁性体13で生じる磁場のアーク放電発生時に磁気シールド導電体11を通過する自由電子がらせん経路で加速前進する状態の概略図を示す図2を参照されたい。前記中心電極121と接地電極122との間のギャップ電圧による電界強度が絶縁破壊を誘発するに十分でアーク放電が発生した瞬間、大量の自由電子eが接地電極122からプラズマ化した絶縁媒体を貫通するとともに、順次、中心電極121、磁気シールド導電体11(及び弾性体)の経路(図2を参照のこと)に沿って高圧電源14に向けて移動して電子流を形成したとき、磁性体13は磁気シールド導電体11の中心部の第2の設置部112において形成する高強度の磁場Bを、電流Eとは逆方向(つまり電子流の方向)に沿って自由電子e上に作用させ(磁場Bと電子流とが同方向であり、図2には1つの自由電子eのみを例として図示している)、図示する如く、磁気シールド導電体11を通過する自由電子eをらせん経路に沿って加速前進させて、ポンプに似た効果を形成し、これと連動的に接地電極122はより多くの自由電子eを中心電極121に補う効果を促すため、アーク放電形成の瞬間の電流値が大幅に向上し、2つの電極121、122の間のギャップ電圧の最大値は、アーク放電形成の瞬間の電流値が上昇するのと同期して大幅な上昇を見せる。
本発明の一実施例において、点火プラグ12の中心電極121と接地電極122との間のアーク放電発生前後のギャップ電圧が時間に伴って変化する比較概略図を示す図3を参照されたい。図3において、グラフ曲線61は、本発明の一実施形態として磁性体13にネオジム-鉄-ホウ素磁石を採用した場合のアーク放電発生前後のギャップ電圧の時間に伴う変化曲線であって、グラフ曲線62は、本発明の他の実施形態として磁性体13にフェライト磁石を採用した場合のアーク放電発生前後のギャップ電圧の時間に伴う変化曲線であって、そしてグラフ曲線63は、従来の自動車点火装置でのアーク放電発生前後のギャップ電圧の時間に伴う変化曲線である。
図3に示すように、グラフ曲線61、グラフ曲線62及びグラフ曲線63のピーク値(peak)ギャップ電圧はそれぞれ316kV、222kV及び148 kVであり、しかも磁性体13にネオジム-鉄-ホウ素磁石を採用をしたグラフ曲線61の場合、電圧が0Vからピーク値ギャップ電圧である316Vにまで要する時間はわずかに5ns足らずであるが、従来の自動車点火装置におけるグラフ曲線63の場合、電圧が0からピーク値ギャップ電圧に達するまでの時間は5nsよりも遥に大きいため、本実施例の自動車点火装置1においてもし磁性体13にネオジム-鉄-ホウ素磁石を採用した場合には、従来の点火装置に比べて、ピーク値ギャップ電圧を更にそれの1倍(113.5%)以上も上昇させ得るだけでなく、アーク放電をより短い時間内に生成することができる。また、磁性体13にフェライト磁石を採用しても、従来の自動車点火装置に比べて、そのピーク値ギャップ電圧を更にそれより50%上昇させることができる。
よって、本実施例の自動車点火装置1は高圧電源14が供給する電圧の制限を突破することができ、そしてアーク放電生成の瞬間のピーク値ギャップ電圧を大幅に上昇させることができるため、より高速に且つより安定的なアーク放電によりエンジンシリンダ内の燃料を点火して、完全燃焼の目的を達成することができ、有害ガスの排出を更に減少させ、エネルギー利用率を向上させることで、自動車はより省エネで、より環境に優しくなる。また、点火プラグ12にて発生するアーク放電はより短い時間内で生成され(もし磁性体13にネオジム-鉄-ホウ素磁石を採用する場合)、しかもピーク値ギャップ電圧の上昇で、燃油ガスに瞬間的に引火させて爆発する方式でエンジンピストンを力強く作動させることで、エンジンの馬力を増強させることができる。また、ピーク値ギャップ電圧が上昇したとき、燃油ガスが爆発燃焼する温度も高められ、高めの温度においてエンジンルーム内のカーボンもクリーニングできるので、エンジンを高い運転効率に保つことができる。
また、点火プラグ12は、絶縁破壊で発生する高温により電極の一部が溶けて燃えかすが発生する可能性があり、これら燃えかすは中心電極121又は接地電極122上に付着して(磁力が原因の可能性も高い)、2つの電極の間の隙間が小さくなってしまい(点火隙間が小さくなる)、しかも2つの電極の間のインピーダンスも大きくなってしまい、点火に必要な電圧が不足したり、又は電流が小さくなりすぎて、先端放電効果が低減してしまう。これに対して、本実施例の自動車点火装置1によるときは、磁気シールド導電体11を用いて磁性体13から点火プラグ12方向への磁力を遮断することができ、これにより、燃えかすが磁気により中心電極121又は接地電極122に付着することはなくなるため、点火効率が向上して、自動車がアイドリング運転中でもその振動は比較的少なくなる。
また、本発明では更に、点火器と組み合わされて応用されるとともに、磁気シールド導電体と磁性体とを備える点火加速器を提案している。その場合、磁気シールド導電体は第1の設置部と、第2の設置部とを有しており、点火器の一端は第1の設置部内に挿入されるとともに、磁気シールド導電体に電気的に接続される。磁性体は第2の設置部に設けられており、磁性体はN極とS極とを有しており、N極は磁性体の点火器寄りの側に設けられており、S極は磁性体の点火器から離れた他方側に設けられている。更に、磁気シールド導電体は磁性体から点火器方向への磁力を遮断するよう構成される。
上記の如き本発明の一部の実施例において、点火器は上記した点火プラグ12とすることができる。また、一部の実施例において、点火器はガスレンジの点火装置とすることができる。更にまた、一部の実施例において、点火器はガス給湯器の点火装置とすることもできるものであって、これらの点火器の実施形態は例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。
また、本発明に係る点火加速器における磁気シールド導電体のその他の技術内容及び磁性体との相対関係は、上記自動車点火装置における磁気シールド導電体11及び磁性体13を対応して参照することができるので、ここでは別途説明しない。上記した設計により、本発明の点火加速器は、アーク放電が生成される瞬間における点火器のピーク値ギャップ電圧を大幅に上昇させるのみならず、更には点火時間を短縮して、点火器の点火能力を向上させることができる。
上記をまとめるに、本発明の自動車点火装置においては、磁性体を磁気シールド導電体に設けるとともに、磁性体のN極を点火プラグの方向に向けて、且つ磁性体のS極を点火プラグから離れる方向へ向けて取り付けた構造設計により、点火プラグでアーク放電が発生する瞬間、磁性体の磁力作用により、電流を形成する自由電子が加速されて磁気シールド導電体内を通過することができる。そのため、供給電圧の制限を突破してアーク放電が生成される瞬間におけるピーク値ギャップ電圧を大幅に上昇させることができ、より高速で、より安定したアーク放電を生じさせてエンジンシリンダ内の燃油ガスを点火し、完全燃焼・有害ガスの排出低減・馬力増強、等々の効果を達成することができる。また、本発明の自動車点火装置では、磁気シールド導電体により、磁性体から点火プラグ方向への磁力を遮断(シールド)して、絶縁破壊による高温によって生じた燃えかすが磁気により電極に付着することはなくなるため、点火効率を向上させて、自動車のアイドリング運転中でも振動を比較的少なくすることができる。
また、本発明の点火加速器においては、磁性体を磁気シールド導電体に設け、その際、磁性体のN極を点火器の方向に向け、且つ磁性体のS極を点火プラグから離れる方向へ向けて取り付けるとともに、磁気シールド導電体が磁性体から点火器方向への磁力を遮断(シールド)する設計としたことにより、本発明の点火加速器によるときは、アーク放電が生成される瞬間における点火器のピーク値ギャップ電圧を大幅に上昇させることができるのみならず、更には点火時間を短縮して、点火器の点火能力を向上させることができる。
上記は単に例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明の技術思想及び範囲を超えることなく行われる等価の修正又は変更は、いずれも別記の特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明で提供する自動車点火装置及び点火加速器は、その磁力設計により、高いピーク値ギャップ電圧、点火時間の短縮、高い点火能力を備え、これにより燃油ガスを完全燃焼させることができるうえ、有害ガスの排出を低減して、馬力を増強することができ、アイドリング運転中でも自動車の振動を低減できる。
1 自動車点火装置
11 磁気シールド導電体
111 第1の設置部
112 第2の設置部
1121 外周面
12 点火プラグ
121 中心電極
122 接地電極
13 磁性体
131 挿通孔
132 内周面
14 高圧電源
15 キャップユニット
151 キャップハウジング
61、62、63 グラフ曲線
B 磁場
d ギャップ
E 電流
N N極
S S極
自由電子

Claims (11)

  1. 第1の設置部と、第2の設置部とを有する磁気シールド導電体と、
    一端が前記第1の設置部内に挿入され、前記磁気シールド導電体に電気的に接続される点火プラグと、
    前記第2の設置部に設けられており、N極とS極とを有しており、前記点火プラグ寄りの側に前記N極が設けられ、前記点火プラグから離れた他方側に前記S極が設けられている磁性体と、を備えると共に、
    前記磁気シールド導電体は前記磁性体から前記点火プラグ方向への磁力を遮断するよう構成され、
    前記第2の設置部は外周面を有しており、前記磁性体が前記外周面を囲むように設けられ、前記磁性体はリング状体で挿通孔を有しており、前記第2の設置部は前記挿通孔に挿通される、ことを特徴とする自動車点火装置。
  2. 前記磁性体の前記挿通孔は内周面を形成しており、前記内周面は前記第2の設置部の外周面に接合される、ことを特徴とする請求項に記載の自動車点火装置。
  3. 前記第1の設置部は凹部を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車点火装置。
  4. 前記点火プラグの他端は2つの電極を有しており、これら電極の間はギャップを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車点火装置。
  5. 前記磁気シールド導電体及び前記点火プラグにそれぞれ電気的に接続されて、給電状態では、前記点火プラグにアーク放電を発生させる高圧電源を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車点火装置。
  6. キャップハウジングを有しており、前記高圧電源もしくはそれとの接続部及び前記磁気シールド導電体が前記キャップハウジング内に設けられるキャップユニットを更に備える、ことを特徴とする請求項5に記載の自動車点火装置。
  7. 前記磁性体はネオジム-鉄-ホウ素磁石である、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車点火装置。
  8. 前記磁性体はフェライト磁石である、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車点火装置。
  9. 前記磁気シールド導電体の材料は導電性に優れる金属又は合金であるか、又は前記磁気シールド導電体は第1の材料と第2の材料とを有し、前記第2の材料は前記第1の材料を覆い、且つ前記第2の材料は導電性に優れる金属又は合金であるか、のいずれか一方である、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車点火装置。
  10. 前記金属は銅、アルミニウム、金、又は銀である、ことを特徴とする請求項9に記載の自動車点火装置。
  11. 点火器と組み合わされて応用される点火加速器であって、
    第1の設置部と、第2の設置部とを有し、前記第1の設置部内に挿入される前記点火器の一端と電気的に接続される磁気シールド導電体と、
    前記第2の設置部に設けられており、N極とS極とを有しており、前記点火器寄りの側に前記N極が設けられ、前記点火器から離れた他方側に前記S極が設けられている磁性体と、を備えると共に、
    前記磁気シールド導電体は前記磁性体から前記点火器方向への磁力を遮断するよう構成され、
    前記第2の設置部は外周面を有しており、前記磁性体が前記外周面を囲むように設けられ、前記磁性体はリング状体で挿通孔を有しており、前記第2の設置部は前記挿通孔に挿通される、ことを特徴とする点火加速器。
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