JP6686679B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力伝達装置に関する。
特許文献1には、ハイブリッド車両の動力伝達装置において、エンジンから出力された動力が駆動輪に伝達される際、ギヤロック機構であるセレクタブルワンウェイクラッチが遊星歯車機構のリングギヤを固定することによって遊星歯車機構を増速機として機能させることが開示されている。
特開2015−077846号公報
特許文献1に記載された動力伝達装置では、遊星歯車機構がケースのリヤカバーに支持されているため、遊星歯車機構で発生する振動は支持部材(センタサポート)を介してリヤカバーに伝達される。そこで、遊星歯車機構の振動やギヤノイズを低減するために、リヤカバーの剛性を高めることが考えられる。しかしながら、剛性を高めた結果、リヤカバーの重量が増えて体格も大きくなるため、振動とギヤノイズを低減できてもケースの重量増大や大型化を招いてしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ケースの重量増大や大型化を招くことなく遊星歯車機構の振動およびギヤノイズを低減することができる動力伝達装置を提供することを目的とする。
本発明に係る動力伝達装置は、エンジンと、電動機と、前記電動機に連結された第一回転要素と、前記エンジンに連結された第二回転要素と、駆動輪に動力を出力する第三回転要素とを有する第一遊星歯車機構と、前記電動機に連結されたサンギヤと、前記エンジンに連結されたキャリアと、リングギヤとを有する第二遊星歯車機構と、前記リングギヤの回転方向を一方向に規制するロック状態と、前記リングギヤが両方向に回転することを許容する非ロック状態とを切り替えるセレクタブルワンウェイクラッチと、両側の開口部がカバー部材によって覆われている筒状のケース本体を有し、前記電動機、前記第一遊星歯車機構、前記第二遊星歯車機構、前記セレクタブルワンウェイクラッチを内部に収容するケースと、を備え、前記第二遊星歯車機構の前記リングギヤを支持しているセンタサポートは、前記ケース本体に締結されていることを特徴とする。
本発明に係る動力伝達装置では、第二遊星歯車機構のリングギヤがケース本体に支持されているため、第二遊星歯車機構で生じた振動はセンタサポートを介してケース本体に伝達される。これにより、ケースのカバー部材でリングギヤを支持する従来構造に比べて、振動およびギヤノイズの低減効果が得られる。また、第二遊星歯車機構の振動やギヤノイズを低減するためにカバー部材の剛性を高める必要がないので、ケースの重量増大や大型化を招かずに振動およびギヤノイズを低減することができる。
図1は、実施形態の動力伝達装置を示すスケルトン図である。 図2は、ケース内部における第二遊星歯車機構の周辺構造を示す断面図である。 図3は、第二遊星歯車機構で生じた振動がケース本体に伝達される経路を説明するための図である。 図4は、比較例の動力伝達装置を説明するための断面図である。 図5は、動力伝達装置の組付け性を説明するための図である。 図6は、比較例の組付け性を説明するための図である。 図7は、変形例の動力伝達装置を説明するための断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における動力伝達装置について具体的に説明する。
[1.全体構造]
図1は、実施形態の動力伝達装置を示すスケルトン図である。図1に示すように、車両Veの動力伝達装置100は、走行用の動力源としてのエンジン(ENG)1、第一モータ(MG1)2、第二モータ(MG2)3に加え、動力分割機構としての第一遊星歯車機構10、変速部としての第二遊星歯車機構20、ギヤロック機構としてのセレクタブルワンウェイクラッチ(以下「SOWC」という)30、カウンタギヤ機構40、デファレンシャルギヤ機構50を備えている。エンジン1は、周知の内燃機関により構成されている。各モータ2,3は、モータ機能と発電機能とを有する周知のモータ・ジェネレータであり、インバータを介してバッテリ(いずれも図示せず)に電気的に接続されている。
動力伝達装置100では、エンジン1から出力された動力が第一遊星歯車機構10によって第一モータ2側と駆動輪4側とに分割される。特に、エンジン1から駆動輪4に動力伝達される際、SOWC30がロック状態となりエンジン反力を受けることで、第二遊星歯車機構20は増速機として機能する。また、第一モータ2側に分割された動力によって第一モータ2を発電機として機能させると、第一モータ2で発電された電力をバッテリに充電し、あるいは第二モータ3に供給することができる。第二モータ3は、電力を供給されることによってモータとして機能する。
図1に示すように、エンジン1のクランクシャフトには、動力伝達装置100の入力軸5が連結されている。エンジン1は、第一モータ2等を収容するケース60外部に配置されている。ケース60内部では、エンジン1のクランクシャフトと同軸上に、第一モータ2、第一遊星歯車機構10、第二遊星歯車機構20、SOWC30が配置されている。また、エンジン1のクランクシャフトと別軸上には、第二モータ3、機械式オイルポンプ(MOP)70が配置されている。機械式オイルポンプ70は、エンジン1によって駆動されるオイルポンプである。
第一遊星歯車機構10は、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成され、三つの回転要素として、第一サンギヤ11と、第一サンギヤ11に対して同心円上に配置された第一リングギヤ12と、第一サンギヤ11および第一リングギヤ12と噛み合っているピニオンギヤ14を自転可能かつ公転可能に保持している第一キャリア13とを有する。第一回転要素である第一サンギヤ11には、第一モータ2の第一ロータ軸6が一体回転するように連結されている。第一ロータ軸6は、中空軸であり、その内部に入力軸5が挿入されている。第二回転要素である第一キャリア13には、エンジン1が連結されている。第一キャリア13は入力軸5と一体回転する。第三回転要素である第一リングギヤ12は、第一遊星歯車機構10から駆動輪4側へトルクを出力する出力要素であり、出力ギヤ7と一体回転する。
出力ギヤ7は、カウンタギヤ機構40を介してデファレンシャルギヤ機構50に連結されている。出力ギヤ7から出力されるトルクは、カウンタギヤ機構40およびデファレンシャルギヤ機構50を介して左右の駆動輪4に伝達される。
また、動力伝達装置100では、出力ギヤ7から駆動輪4に伝達されるトルクに、第二モータ3から出力されたトルクを付加できる。第二モータ3は、入力軸5と平行に配置された第二ロータ軸8を有する。第二ロータ軸8には、カウンタギヤ機構40のカウンタドリブンギヤと噛み合っているリダクションギヤ9が一体回転するように取り付けられている。
第二遊星歯車機構20は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成され、三つの回転要素として、第二サンギヤ21と、第二サンギヤ21に対して同心円上に配置された第二リングギヤ22と、第一ピニオンギヤ24および第二ピニオンギヤ25を自転可能かつ公転可能に保持している第二キャリア23とを有する。なお、各ピニオンギヤ24,25はそれぞれに複数設けられており、第一ピニオンギヤ24は第二サンギヤ21と噛み合い、第二ピニオンギヤ25は第一ピニオンギヤ24および第二リングギヤ22と噛み合っている。
第二サンギヤ21には、第一モータ2の第一ロータ軸6が一体回転するように連結されている。第二キャリア23には、エンジン1が連結されている。第二キャリア23は入力軸5と一体回転する。第二遊星歯車機構20と第一遊星歯車機構10との関係において、第二サンギヤ21は第一サンギヤ11と一体回転し、第二キャリア23は第一キャリア13と一体回転する。また、第二リングギヤ22は、SOWC30によって選択的に固定(ロック)される反力要素であり、SOWC30の回転部材であるノッチプレート32と一体回転する。
SOWC30は、ケース60(ケース本体61)に固定されたポケットプレート31を有し、第二リングギヤ22をロックすることによってエンジン反力を受け持つ機構として機能する。SOWC30は、第二リングギヤ22の回転方向を一方向のみに規制するロック状態と、第二リングギヤ22が両方向に回転可能となる非ロック状態とを切り替える。例えば、SOWC30がロック状態である場合、第二リングギヤ22が正方向に回転することは規制される。正方向とは、エンジン1の駆動中にクランクシャフトが回転する方向と同一方向のことである。
ケース60は、両側が開口している筒状のケース本体61と、エンジン1側の開口部を覆うカバー部材であるフロントカバー62と、エンジン1とは反対側の開口部を覆うカバー部材であるリヤカバー63とを有する。フロントカバー62は、ケース本体61の一方の端部(エンジン1側の端部)にボルト締結され、ケース本体61と一体化されている。
リヤカバー63は、ケース本体61の他方の端部(エンジン1とは反対側の端部)にボルト締結され、ケース本体61と一体化されている。
機械式オイルポンプ70は、ポンプ駆動ギヤ71、ポンプ従動ギヤ72、ポンプ軸73を有する。ポンプ駆動ギヤ71は、入力軸5および第二キャリア23と一体回転するものであり、ポンプ従動ギヤ72と噛み合っている。ポンプ従動ギヤ72は、ポンプ軸73に一体回転するように取り付けられている。ポンプ軸73は、入力軸5とは別軸線上に配置されている。機械式オイルポンプ70から吐出されたオイルは、潤滑オイルとしてケース60内部の潤滑必要部(第一遊星歯車機構10、第二遊星歯車機構20、SOWC30など)に供給される。
[2.詳細構造]
図2は、ケース60内部における第二遊星歯車機構20の周辺構造を示す断面図である。図2に示すように、動力伝達装置100では、第二遊星歯車機構20の第二リングギヤ22がセンタサポート64を介してケース本体61に支持されている。つまり、動力伝達装置100は、第二遊星歯車機構20で生じる振動をケース本体61で受けるように構成されている。
センタサポート64は、ケース60内部で回転部材を支持する支持部材であり、ボルト81によってケース本体61の端部(フランジ部など)に締結されている。ケース本体61においてセンタサポート64が締結されている部分は、ケース本体61とリヤカバー63とがボルト82によって締結されている端部の近く、すなわち剛性の高い部分に含まれる。また、センタサポート64とケース本体61との締結部分は、リヤカバー63とケース本体61との締結部分よりも径方向内側に位置する。動力伝達装置100を組み上げる際、ケース本体61には、センタサポート64が締結されてからリヤカバー63が締結される。その組立後、ケース60内部でセンタサポート64が隔壁を構成するように径方向に延びている。そのセンタサポート64には径方向内側部分に貫通孔が設けられており、その貫通孔に、リングギヤフランジ221からのラジアル荷重を受ける軸受91が嵌合している。軸受91の外周部(アウタレース)はセンタサポート64の貫通孔に嵌合し、軸受91の内周部(インナレース)はリングギヤフランジ221に嵌合している。
リングギヤフランジ221は、第二リングギヤ22を支持する支持部材であり、第二リングギヤ22の径方向内側に配置されている。そのリングギヤフランジ221は、外周部が第二リングギヤ22とスプライン嵌合しているフランジ部221aと、外周部が軸受91と嵌合しているボス部221bとを有する。フランジ部221aは、ボス部221bから径方向外側に延びており、軸方向において第二キャリア23のキャリアプレート233とセンタサポート64との間に設けられている。ボス部221bは、先端部がセンタサポート64の貫通孔内に挿入されるように配置され、軸受91を介してセンタサポート64に取り付けられる部分となる。
また、センタサポート64の貫通孔には、軸受91の他に、第一ロータ軸6を支持する転がり軸受92が嵌合している。つまり、第一ロータ軸6はセンタサポート64に支持されている。図2に示すように、転がり軸受92は軸受91よりもエンジン1側に位置する。転がり軸受92のアウタレースはセンタサポート64の貫通孔に嵌合し、転がり軸受92のインナレースは第一ロータ軸6の外周部に嵌合している。第一ロータ軸6は中空軸であるため、第一ロータ軸6の内周部には、ニードルベアリング93を介して入力軸5が取り付けられている。なお、「エンジン1側」とは、軸方向位置が相対的にエンジン1側(図2の右側)であることを意味する。「リヤカバー63側」とは、軸方向位置が相対的にエンジン1とは反対側(図2の左側)であることを意味する。
第一ロータ軸6は、転がり軸受92およびニードルベアリング93が嵌合している部分よりもリヤカバー63側へ延びており、その先端部が第二サンギヤ21のギヤ部211の近傍に位置している。その第一ロータ軸6の先端部側には、第二サンギヤ21がスプライン嵌合している。第二サンギヤ21は、ギヤ部211、ボス部212を有する。ギヤ部211は、第一ロータ軸6の先端部よりもリヤカバー63側に配置されている。ボス部212は、ギヤ部211の内周部から軸方向でエンジン1側に突出しており、その突出部分が第一ロータ軸6の内周部とスプライン嵌合している。図2に示すように、第二サンギヤ21と第一ロータ軸6とがスプライン嵌合している部分(第一スプライン部)は、入力軸5と第二キャリア23とがスプライン嵌合している部分(第二スプライン部)よりもエンジン1側に位置している。
入力軸5は、先端部が第一ロータ軸6からリヤカバー63側へ突出しており、その突出部分に第二キャリア23がスプライン嵌合している。第二キャリア23は、円環状のキャリア本体231、ピニオン軸232、円盤状のキャリアプレート233を有する。キャリア本体231は、内周部に形成されたボス部231aと、ボス部231aのリヤカバー63側から径方向外側に向けて延びているキャリアフランジ部231bとにより構成されている。ボス部231aは、入力軸5の外周部とスプライン嵌合している。キャリアフランジ部231bは、軸方向で第二サンギヤ21とリヤカバー63との間に設けられている。ピニオン軸232は、第一および第二ピニオンギヤ24,25を回転自在に支持しており、その一端部がキャリアフランジ部231bに取り付けられ、その他端部がキャリアプレート233に取り付けられている。キャリアプレート233は、ピニオン軸232および第一および第二ピニオンギヤ24,25に対してキャリアフランジ部231bとは反対側に配置されている。
キャリアフランジ部231bの外周部には、ポンプ駆動ギヤ71が一体化されているため、エンジン1から出力された動力がキャリア本体231を介してポンプ従動ギヤ72に伝達される。ポンプ従動ギヤ72は、ポンプ軸73のリヤカバー63側部分に取り付けられており、ポンプ軸73のエンジン1側部分に取り付けられたポンプロータ74と一体回転する。ポンプロータ74は、ポンプボデー75の内部に設けられている。ポンプボデー75は、ケース本体61に固定されているセンタサポート64と一体化されている。なお、ポンプボデー75とセンタサポート64とは、一体成形された構造体であってもよく、別体であってもよい。
第二リングギヤ22の外周部には、ノッチプレート32がスプライン嵌合している。SOWC30は、円環状のギヤロック機構であり、第二遊星歯車機構20の径方向外側に設けられている。そのSOWC30は、固定部材であるポケットプレート31と、回転部材であるノッチプレート32と、SOWC30のロック状態と非ロック状態とを切り替える部材であるセレクタプレート33と、係合片であるストラット34とを備えている。ポケットプレート31は、ボルト83によってセンタサポート64に締結され、センタサポート64を介してケース本体61に支持されている。ポケットプレート31には、軸方向でノッチプレート32およびセレクタプレート33と対向している部分に、ノッチプレート32と係合するストラット(係合片)34を収容するポケットが複数設けられている。ストラット34は、ポケットプレート31の周方向に所定間隔を空けた位置に複数設けられている。ノッチプレート32には、ストラット34が係合する係合凹部(ノッチ)がストラット34に対応する周方向位置に複数設けられている。セレクタプレート33は、ノッチプレート32とポケットプレート31との間に配置された円盤状の板部材であり、ポケットプレート31側のストラット34がノッチプレート32側に突出することを可能にする窓孔(図示せず)が周方向に複数設けられている。さらに、セレクタプレート33にはアーム35を介してアクチュエータ(図示せず)に連結されている。そのアクチュエータから出力された力がアーム35を介してセレクタプレート33に伝達されると、セレクタプレート33はポケットプレート31およびノッチプレート32に対して相対回転する。これにより、SOWC30はロック状態と非ロック状態とを切り替えることができる。例えば、SOWC30が非ロック状態の場合、セレクタプレート33の板部分によってストラット34がポケットプレート31側のポケット内部に押し込まれている状態となるため、ノッチプレート32はストラット34と係合せずに両方向へ回転可能となる。一方、SOWC30がロック状態の場合、ストラット34がセレクタプレート33の窓孔を通じてノッチプレート32側に立ち上がる状態となるため、ストラット34はノッチプレート32と係合して回転方向が一方向に規制される。なお、ストラット34とポケットの底部との間には、ストラット34をノッチプレート32側に付勢する弾性部材(図示せず)が設けられている。
[3.振動伝達]
図3は、第二遊星歯車機構20で生じた振動がケース本体61に伝達される経路を説明するための図である。第二遊星歯車機構20は、ギヤの噛み合い伝達誤差によって振動やギヤノイズが生じるため、ケース60内部で起振力の発生源となる。これに対して、動力伝達装置100では、第二リングギヤ22をケース本体61で支持する構造を有するので、第二遊星歯車機構20で生じた振動がセンタサポート64を介してケース本体61へ伝達される。詳細には、第二遊星歯車機構20の振動は、第二リングギヤ22からリングギヤフランジ221を介して軸受91に伝達される。図3に黒塗り矢印で示すように、軸受91からセンタサポート64に振動が伝達される。すなわち、固定部材であるセンタサポート64に振動が伝達される際、リングギヤフランジ221に接する軸受91のみを介して直接的(複数の部材を介さず)にセンタサポート64へ伝達される。そして、図3に白抜き矢印で示すように、センタサポート64に伝達された振動は、センタサポート64とケース本体61との締結部分からケース本体61へ伝達される。そのケース本体61は、リヤカバー63よりも高い剛性を有する構造体である。したがって、第二遊星歯車機構20をケース本体61で支持する動力伝達装置100では、第二遊星歯車機構20をリヤカバー63で支持する従来構造(後述する図4に示す比較例)に比べて、振動およびギヤノイズの低減効果を得られる。なお、ケース本体61およびリヤカバー63について、従来のケース本体およびリヤカバーよりも剛性を高めるような構造変更(例えば厚さの増大等)をしなくてよい。また、実施形態に限らず従来構造であっても、ケース本体はリヤカバー(カバー部材)よりも高い剛性を有する構造体であることが多い。そのため、上述した構造変更をする必要がなくなり、コストを抑制できるとともに、重量化および大型化を招くことはない。
図4は、比較例の動力伝達装置300を説明するための断面図である。この比較例の説明では、実施形態の動力伝達装置100と同様の構成については説明を省略し、その参照符号を引用する。図4に示すように、比較例の動力伝達装置300では、実施形態の動力伝達装置100とは異なり、第二リングギヤ22がリヤカバー63に支持されている。加えて、ボルト84によってリヤカバー63に締結されているセンタサポート65と、リングギヤフランジ221とリヤカバー63のボス部63aとの間に設けられたニードルベアリング94とを有する。リングギヤフランジ221は、軸方向においてリヤカバー63と第二サンギヤ21(第二キャリア23)との間に配置され、ラジアル軸受であるニードルベアリング94を介してリヤカバー63に支持されている。詳細には、リングギヤフランジ221のフランジ部221aは、軸方向においてリヤカバー63と第二キャリア23のキャリア本体231との間に配置されている。ボス部221bの内周部には、ニードルベアリング94のアウタレースが嵌合している。リヤカバー63のボス部63aは軸方向で入力軸5側に向けて突出しており、その先端部分が入力軸5の内部に挿入(嵌合)されている。また、ポンプ従動ギヤ72はポンプ軸73のエンジン1側部分に取り付けられ、ポンプロータ74がポンプ軸73のリヤカバー63側部分に取り付けられている。そのポンプ軸73は、センタサポート65によって回転自在に支持されている。比較例では、図4に示す破線で囲まれた起振力発生源の第二遊星歯車機構20で生じた振動が、図4に白抜き矢印で示すように第二リングギヤ22からリングギヤフランジ221およびニードルベアリング94を介してリヤカバー63へ伝達されるとともに、センタサポート65からボルト84による締結部分を介してリヤカバー63へ伝達される。この場合、リヤカバー63はケース本体61よりも剛性が低い(振動の伝達感度が悪い)ため、第二遊星歯車機構20からリヤカバー63に伝達された振動によってリヤカバー63の膜振動が励起されてしまうおそれがある。要するに、実施形態の動力伝達装置100は、この比較例よりも第二遊星歯車機構20の振動およびギヤノイズの低減効果が大きい。なお、比較例では、SOWC30から第二リングギヤ22に作用するラジアル荷重を、リングギヤフランジ221を介してリヤカバー63で受けることになる。
[4.組付け]
図5は、動力伝達装置100の組付け性を説明するための図である。図6は、比較例の組付け性を説明するための図である。なお、各動力伝達装置100,300を組み上げる際、図5,図6に示す水平方向が実際の水平方向となるように構成部材を置いて、その構成部材に対して図5,図6に示す白抜き矢印の組付け方向から別の構成部材を組付ける。すなわち、図5,図6に示す水平方向と直交する方向で下側から上側へと構成部材を組み上げることになる。
図5に示すように、実施形態では、センタサポート64がケース本体61に締結されている。これにより、動力伝達装置100を組み上げる際、図5に示す破線で囲まれた第一スプライン部(第二サンギヤ21と第一ロータ軸6とのスプライン嵌合部)と、図5に示す一点鎖線で囲まれた第二スプライン部(第二キャリア23と入力軸5とのスプライン嵌合部)とを別々に組付ける(噛み合わせる)ことが可能になる。詳細には、第一スプライン部および第二スプライン部を嵌合させる前に、まずセンタサポート64をケース本体61に締結する。ケース本体61にセンタサポート64を締結した後、第二サンギヤ21は第一ピニオンギヤ24との噛合いが解除されている状態で第一ロータ軸6に組み付けられる。つまり、第二サンギヤ21と第二キャリア23とを別々に組み付けることが可能になるため、まず、第一スプライン部が嵌合状態となる。そして、第二サンギヤ21が第一ロータ軸6に組み付けられた後、第二キャリア23が入力軸5に組み付けられる。つまり、すでに第一スプライン部が嵌合している状態で、第二キャリア23と入力軸5とによる第二スプライン部が嵌合状態となる。その後に、リヤカバー63がケース本体61に締結される。このように、動力伝達装置100の組付け時、第一スプライン部と第二スプライン部との同時噛み合いをなくすことができるため、組付け作業が容易になり組付け性が向上する。つまり、リヤカバー63と第二遊星歯車機構20とがユニット化されていないので組付け作業が容易になる。
一方、図6に示すように、比較例では、センタサポート65がリヤカバー63に締結されている。つまり、リヤカバー63側の構成部材(第二遊星歯車機構20、SOWC30、リヤカバー63、センタサポート65、機械式オイルポンプ70等を含む)がユニット化された状態で組付けることになる。これにより、動力伝達装置300を組み上げる際、ユニット化されたリヤカバー63側の構成部材を、第一ロータ軸6と入力軸5とに同時に組付けることになる。この場合、第一スプライン部と第二スプライン部の二箇所を同時に組付けるため、同時噛み合いが必要になり組付け作業が容易ではない。
以上説明した通り、動力伝達装置100では、第二リングギヤ22がケース本体61に支持されているため、第二遊星歯車機構20で発生した振動がセンタサポート64を介してケース本体61に伝達される。これにより、リヤカバー63で第二遊星歯車機構を支持する従来構造(比較例)に比べて、振動およびギヤノイズの低減効果を得られる。また、ケース本体61はリヤカバー63よりも高い剛性を有する構造体であるため、リヤカバー63の高剛性化が不要であり、ケース60の重量増大や大型化が生じない。
さらに、動力伝達装置100では第二リングギヤ22をリヤカバー63で支持しないので、第二遊星歯車機構20で生じる振動によってリヤカバー63の膜振動が励起されることを抑制できる。これにより、第二遊星歯車機構20の振動に起因するリヤカバー63の振動発生および騒音発生を抑制できる。
また、SOWC30ではストラット34が周方向に複数配置されているため、ロック状態において、全てのストラット34が均等にノッチプレート32に係合する(噛み合う)とは限らない。各ストラット34が不均等に噛み合う場合、SOWC30でラジアル荷重が発生する。SOWC30がロック状態であっても、いずれかのストラット34はノッチプレート32に係合しない場合には、ノッチプレート32の中心を偏心させるモーメントが発生し、SOWC30でラジアル荷重が発生する。そのラジアル荷重はノッチプレート32から第二リングギヤ22に作用する。これに対して、動力伝達装置100では、第二リングギヤ22が支持部材(リングギヤフランジ221、軸受91、センタサポート64)を介してケース本体61に支持されているので、SOWC30で発生したラジアル荷重をケース本体61で受けることができる。つまり、SOWC30で発生するラジアル荷重が、偏心荷重として第二リングギヤ22から第二キャリア23に作用しないので、第二キャリア23の芯ずれを抑制できる。これにより、SOWC30を有する構成において、第二遊星歯車機構20の振動やギヤノイズが悪化することを抑制できる。
なお、リングギヤフランジ221からセンタサポート64へ振動が直接的に伝達される構造に限定されず、変形例として、複数の部材を介して振動が伝達される構造であってもよい。図7は、変形例の動力伝達装置を説明するための断面図である。なお、変形例の説明では、上述した実施形態と同様の構成については説明を省略し、その参照符号を引用する。図7に示すように、変形例の動力伝達装置100では、上述した実施形態の軸受91の代わりに、ニードルベアリング95が設けられている。そして、第二リングギヤ22からケース本体61に至る支持構造は、リングギヤフランジ221、ニードルベアリング95、第一ロータ軸6、転がり軸受92、センタサポート64により構成されている。詳細には、リングギヤフランジ221がニードルベアリング95を介して第一ロータ軸6に取り付けられている。ニードルベアリング95は、第一ロータ軸6のうち転がり軸受92が嵌合している部分よりもリヤカバー63側には突出している部分に嵌合している。この場合、第二遊星歯車機構20の振動は、第二リングギヤ22からリングギヤフランジ221を介してニードルベアリング95に伝達される。そして、ニードルベアリング95から第一ロータ軸6と転がり軸受92を介してセンタサポート64へ伝達される。センタサポート64に伝達された振動は、センタサポート64とケース本体61との締結部分からケース本体61へ伝達される。
また、上述した実施形態および変形例では、第二リングギヤ22とリングギヤフランジ221とが別部材の構成について説明したが、第二リングギヤ22と一体成形されたリングギヤフランジを有する動力伝達装置100であってもよい。
1 エンジン
2 第一モータ
10 第一遊星歯車機構
11 第一サンギヤ(第一回転要素)
12 第一リングギヤ(第三回転要素)
13 第一キャリア(第二回転要素)
20 第二遊星歯車機構
21 第二サンギヤ
22 第二リングギヤ
23 第二キャリア
30 セレクタブルワンウェイクラッチ(SOWC)
60 ケース
61 ケース本体
63 リヤカバー
64 センタサポート
81 ボルト
91 軸受
100 動力伝達装置

Claims (1)

  1. エンジンと、
    電動機と、
    前記電動機に連結された第一回転要素と、前記エンジンに連結された第二回転要素と、駆動輪に動力を出力する第三回転要素とを有する第一遊星歯車機構と、
    前記電動機に連結されたサンギヤと、前記エンジンに連結されたキャリアと、リングギヤとを有する第二遊星歯車機構と、
    前記リングギヤの回転方向を一方向に規制するロック状態と、前記リングギヤが両方向に回転することを許容する非ロック状態とを切り替えるセレクタブルワンウェイクラッチと、
    両側の開口部がカバー部材によって覆われている筒状のケース本体を有し、前記電動機、前記第一遊星歯車機構、前記第二遊星歯車機構、前記セレクタブルワンウェイクラッチを内部に収容するケースと、
    を備え、
    前記第二遊星歯車機構の前記リングギヤを支持しているセンタサポートは、前記ケース本体に締結されており、
    前記セレクタブルワンウェイクラッチは、
    前記ケース本体に固定されたポケットプレートと、
    前記リングギヤの外周部に固定され、前記リングギヤと一体回転するノッチプレートと、
    前記ポケットプレートと前記ノッチプレートとの間に配置され、前記ロック状態と前記非ロック状態とを切り替える部材であるセレクタプレートと、
    前記ポケットプレートの周方向に所定間隔を空けた位置に複数配置され、前記ノッチプレートと係合する係合片と、
    を備え、
    前記ポケットプレートには、前記ノッチプレートおよび前記セレクタプレートと対向する部分に、前記係合片を収容するポケットが複数設けられ、
    前記ロック状態の場合、前記係合片が前記セレクタプレートの窓孔を通じて前記ノッチプレート側に立ち上がる状態となり、かつ前記ノッチプレートに当該係合片が係合し、
    前記非ロック状態の場合、前記セレクタプレートの板部分によって前記係合片が前記ポケットプレート側の前記ポケットの内部に押し込まれた状態となる
    ことを特徴とする動力伝達装置。
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