JP6686534B2 - レンズシート、撮像モジュール、及び撮像装置 - Google Patents

レンズシート、撮像モジュール、及び撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、2次元画像とともに被写体の奥行情報を取得することも可能とするレンズシート、撮像モジュール、及び撮像装置に関する。
近年、スマートフォンやタブレット等の携帯端末へのカメラの搭載、及び、身につけられる小型カメラの需要等により、カメラの小型化、特に当該カメラ部分における薄型化が求められている。
例えば特許文献1には、結像レンズと、マイクロレンズアレイと、光電変換センサを有する撮像装置に関する技術が開示されている。これはライトフィールドカメラ等と呼ばれ、マイクロレンズアレイにより入射光を分割して複数の方向の光を撮影することにより、撮影後に光の入射方向や強度に基づいて画像処理を行うことで画像の焦点距離や被写界深度を変更することができる。すなわち、この画像には奥行き方向の情報も含むことができ、撮像した後に所定の範囲で画像のピントを任意の位置及び範囲で合わせることが可能である。従って、オートフォーカス機能を用いることなくピントを合わせることができ、奥行き方向の情報が含まれているので相対的な距離を測定することもできる。
特表2015−520992号公報
ここで、上記した撮像装置では、マイクロレンズアレイ及び光電変換センサを有しており、ここに含まれる各センサは、どのマイクロレンズからの光を受光すべきかがそれぞれ決められている。従って、予定していないマイクロレンズからの光をセンサが受光してしまうと像の多重が生じてしまう。これに対して従来では、マイクロレンズアレイの入光側に結像光学系(結像レンズ)を配置して光を制御することで像の多重化を防止していた。
しかしながら、このように結像レンズを配置すれば、撮像装置は厚くなる傾向にあり、薄型化に限界があった。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、微小なレンズ要素群を含む光学系を用いる場合でも結像レンズを必要としない、レンズシートを提供することを課題とする。また、これを備える撮像モジュール、及び撮像装置を提供する。
以下、本発明について説明する。ここでは分かり易さのため、図面に付した参照符号を括弧書きで併せて記載するが、本発明はこれに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、画像センサの受光面側に配置されるレンズシート(20、120、220、320)であって、所定の断面を有してシート面に沿って一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で複数配列される光透過部(22)と、隣り合う光透過部の間隔に形成され光を吸収する光吸収部(23)と、光透過部に設けられた凸状の単位凸レンズ要素(24)と、光透過部を挟んで反対側に設けられた凹状の単位凹レンズ要素(26)と、を備える、シート(21、31)を少なくとも2つ積層して具備2つの積層されたシートは光透過部が延びる方向が平面視で交差し光透過部及び光吸収部は、これにより結像される複数の像が互いに重ならず、1つの結像に対して画像センサの所定の領域内に位置する複数の素子が対応し、それぞれの像が、対応する領域内のみに投影されるように構成されている、レンズシートである。
請求項に記載の発明は、所定の断面を有してシート面に沿って一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で複数配列される光透過部と、隣り合う光透過部の間隔に形成され光を吸収する光吸収部と、光透過部に設けられた凸状の単位凸レンズ要素と、光透過部を挟んで反対側に設けられた凹状の単位凹レンズ要素と、を備えるレンズシート、及び、レンズシートの一方側に配置された、複数の光電変換素子が配列された画像センサ(11)と、を備える撮像モジュール(10)である。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の撮像モジュールにおいて、画像センサ(11)が配置される側とは反対側に単位凸レンズ要素が(24)配置されるようにレンズシート(21、31)が設置される。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の撮像モジュール(20)が筐体(2)の内側に配置される撮像装置(1)である。
本発明によれば、微小なレンズ要素群を含む光学系を用いる場合でも結像レンズを必要とすることなく多重像の発生を防止することができる。その際にレンズ収差を補正することができ、より精度よい画像を得ることが可能となる。
撮像装置1の外観図である。 撮像モジュール10の構造を説明する図である。 レンズシート20の斜視図である。 第一シート21の構造を説明する図である。 レンズシート20を作製する一場面を表す図である。 図6(a)はレンズシート120の斜視図、図6(b)はレンズシート220の斜視図である。 レンズシート320の斜視図である。 図8(a)は本発明における結像の例、図8(b)は不具合を生じる結像の例である。
以下、本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら形態に限定されるものではない。なお、図面では、理解を容易にするため各部の大きさや形状を模式的に変形や誇張して記載することがある。また、見易さのため繰り返しとなる符号は省略することがある。
図1は1つの形態を説明するための図で、撮像モジュール10を具備する撮像装置1である携帯型端末1を平面視した図である。このように撮像モジュール10は、携帯型端末、パソコン、小型カメラ等に搭載されて撮像装置とすることができる。本形態の場合、図1に表れた側に窓が設けられ、ここから撮像モジュール10に光を取り込み、その反対側の画面により撮像モジュール10の操作が行われる。従って、撮像モジュール10は携帯型端末1を構成する筐体2に内臓されることにより配置される。
図2は撮像モジュール10の構成を説明する概念的な断面図である。図2からわかるように、撮像モジュール10は、レンズシート20、画像センサ11、及び画像処理手段12を有して構成されている。
レンズシート20は、複数のマイクロレンズ要素を含み、入射した光を画像センサ11上に集まるべき光線群に分解し、画像センサ11に出光する光学素子である。図2にはレンズシート20のひとつの断面が現れている。また、図3にはレンズシート20の一部の斜視図を示した。さらに図4には図2の一部を拡大してレンズシート20の構造を説明するための図を表した。図2、図3からわかるように、本形態のレンズシート20では、シート状の第一シート21、及びシート状の第二シート31が重ねられるようにして配置されている。
第一シート21は、シート状である面に平行な方向に沿って光透過部22と光吸収部23とが交互に配列され、光透過部22のうち一方側の面に単位凸レンズ要素24が設けられ、他方側に単位凹レンズ要素26が設けられている。そして、第一シート21は、図3からもわかるように、図2、図4に示した断面を有して紙面奥/手前側に延び、光透過部22、光吸収部23、単位凸レンズ要素24、単位凹レンズ要素26はいずれも柱状とされている。すなわち、図2、図4に表れる断面において、第一シート21は、略台形又は長方形である光透過部22と、隣り合う2つの光透過部22の間に形成された光吸収部23と、光透過部22のうち一方側の面に断面が凸レンズ形状である単位凸レンズ要素24と、他方側の面に断面が凹レンズ形状である単位凹レンズ要素26を有している。
光透過部22は光を透過させることを主要の機能とする部位であり、本形態では図2、図4に表れる断面において、一方のシート面側に長い下底、その反対側である他方のシート面側に短い上底を有する略台形、又は長方形の断面形状を有する要素である。光透過部22は、シート面方向に沿って当該断面を維持して上記した方向に延びるとともに、この延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で配列される。そして、隣り合う光透過部22の間には、略台形断面、又は長方形断面を有する溝状の間隔が形成されている。従って、当該間隔は、光透過部22が台形断面の場合には、光透過部22の上底側に長い下底を有し、光透過部22の下底側に短い上底を有する台形断面となる。そして、この台形断面又は長方形断面の溝状の間隔に必要な材料が充填されることにより光吸収部23が形成される。
なお、本形態では隣り合う光透過部22は長い下底側で連結され、土台部25とされている。従って本形態では当該土台部25が上記溝(光吸収部23)の底部を形成している。土台部25は可能な限り薄いことが好ましい。これにより迷光を抑制することができ、高い画質を得ることができる。
光透過部22は屈折率がNtとされている。屈折率Ntの値は特に限定されることはないが、屈折率Ntは1.38以上、1.60以下であることが好ましい。屈折率が1.38より小さい材料は入手性に問題を生じる虞があり、屈折率が1.60より大きくなると割れが発生しやすい材料となる場合が多い。
このような光透過部22は例えばウレタンアクリレート、ポリエステルアルリレート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの熱可塑性樹脂等、により形成することができる。
光吸収部23は隣り合う光透過部22の間に形成された上記した間隔に設けられる光を吸収する部位である。従って光透過部22が台形断面の場合には光吸収部23も台形断面となり、光吸収部23の短い上底が光透過部22の下底側を向き、光吸収部23の長い下底が光透過部22の上底側となる。そして光吸収部23は、屈折率がNrとされるとともに、光を吸収することができるように構成されている。具体的には屈折率がNrであるバインダーに光吸収粒子が分散される。屈折率Nrは、光透過部22の屈折率Nt以上の屈折率であることが好ましい。このように、光吸収部23の屈折率を光透過部22の屈折率以上とすることにより、光透過部22と光吸収部23との界面で全反射することなく光が光吸収部23に入り、適切に光を吸収することができる。
屈折率Nrの値は特に限定されることはなく、光透過部22と同様に考えることができる。
バインダーとして用いられる材料は特に限定されないが、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびブタジエン(メタ)アクリレート等の光硬化型樹脂組成物を挙げることができる。
本形態で用いられる光吸収粒子は、樹脂微粒子と、その樹脂微粒子の表面を被覆する色材層とからなる。
樹脂微粒子としては、メラミンビーズ、アクリルビーズ、アクリル−スチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリスチレンビーズ、塩ビビーズ等、特に制限されることなく使用することができる。その中でも特に、アクリル架橋重合体、スチレン架橋重合体、またはアクリル−スチレン共重合体を好適に使用することが可能である。
樹脂微粒子は、透明なものも使用できるが、顔料または染料等で着色された樹脂を用いることが好ましく、必要に応じて特定の波長を選択的に吸収するものであってよいが、好ましくは黒色に着色された樹脂微粒子が用いられる。
色材層を構成して樹脂微粒子の表面を被覆する色材としては、光を吸収するものであれば特に制限されることなく使用することができ、着色されたフィラーやカーボンブラックを挙げることができる。
着色フィラーとしては、例えば、ポリマーに顔料を分散させた着色フィラーを好適に使用することができ、例えば、メタクリル酸メチルやスチレン等のモノマーに顔料を添加し、重合して得られた樹脂等を好適に使用することができる。顔料としては、公知の有機系顔料や無機系顔料を使用でき、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、ペリレンブラック等の有機系黒色顔料や、銅、鉄、クロム、マンガン、コバルト等を含有した無機系黒色顔料やチタンブラック等を好適に使用することができる。
カーボンブラックは、平均粒子径が10nm以上500nm以下のものを好適に使用することができ、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、カーボンナノチューブ、カーボンファイバー等が使用できる。また、市販のものを使用することもでき、例えば、HCFシリーズ、MCFシリーズ、RCFシリーズ、LFFシリーズ(いずれも三菱化学株式会社製)、バルカンシリーズ(キャボット社製)、ケッチェンシリーズ(ライオン株式会社製)等を好適に使用することができる。
ここで、本形態の光吸収粒子は、その平均粒子径が1μm以上5μm以下であることが好ましい。平均粒子径が1μmより小さいと後述するワイピングを用いてレンズシートを作製する際に光透過部の表面に光吸収粒子が残ってしまう可能性が高い。一方、平均粒子径が5μmより大きいと、光透過部の間に充填され難くなってしまい、十分な光吸収性を得ることができなくなる虞がある。
ここで「平均粒子径」とは、光吸収粒子を100個電子顕微鏡で観察してその直径を計り、算術平均した直径を意味する。
また、バインダーと光吸収粒子との質量部の比は、バインダーが100質量部に対して、光吸収粒子の質量部が10以上20以下であることが好ましい。10質量部より少ないと光の吸収性能が不十分となる可能性があり、20質量部より多いと後述するワイピングを用いてレンズシートを作製する際に光透過部の表面に光吸収粒子が残ってしまう可能性が高い。また、バインダーが紫外線硬化型の樹脂の場合、光吸収粒子が多いことにより紫外線硬化反応の進行が妨げられ、光吸収部が十分に硬化しない可能性が高くなる。
これにともなって、光吸収の観点から光吸収粒子の光学濃度が2.4以上4.7以下であることが好ましい。
本形態では光透過部22と光吸収部23との界面(台形断面の脚部)が断面において一直線状となる例を示したが、これに限らず折れ線状、凸である曲面状、凹である曲面状等であってもよい。また、複数の光透過部22及び光吸収部23で断面形状が同じであってもよいし、必要に応じて所定の規則性を有して異なる断面形状であってもよい。
また、当該断面は必ずしも等脚台形である必要はなく、一方の脚と他方の脚とが線対称でなく、一方と他方とで傾斜角度や形状が異なるように構成してもよい。
次に単位凸レンズ要素24について説明する。単位凸レンズ要素24は、図2〜図4よりわかるように、本形態では断面で曲線部を有する凸状であり、この断面を有して光透過部22と同じ方向に延びている。そして、光透過部22と単位凸レンズ要素24とはレンズシート20を正面から見て同じ位置になるように位置づけられる。本形態では単位凸レンズ要素24が光透過部22の一方の面に直接配置され、一体とされている。
この第一シート21の単位凸レンズ要素24と第二シート31の単位凸レンズ要素24とにより、マイクロレンズと同様の効果を奏するように光を制御する。すなわち、レンズシート10を透過した光が単位凸レンズ要素24により画像センサ11の受光面に焦点を結ぶように集光される。従って、単位凸レンズ要素24の曲率半径Rや屈折率はこのように光を制御できるように決められている。
そのための単位凸レンズ要素24の断面形状は特に限定されることはなく、楕円の一部、円弧、及び多角形状であってもよく、これらが組み合わされた形状であってもよい。
また、単位凸レンズ要素24の表面には、反射防止機能を有する層が形成されてもよい。この層は、フッ化マグネシウムや二酸化ケイ素、フッ素系コーティング剤などのような反射防止機能を有する材料を所定の膜厚でコーティングすることにより形成することができる。
次に単位凹レンズ要素26について説明する。単位凹レンズ要素26は、図2〜図4よりわかるように、本形態では断面で曲線部を有する凹状であり、この断面を有して光透過部22と同じ方向に延びている。単位凹レンズ要素26は、光透過部22のうち、上記単位凸レンズ要素24とは反対側に配置される。すなわち本形態では土台部25に積層するように設けられている。そして、単位凹レンズ要素26は、光透過部22と単位凸レンズ要素24に対してレンズシート20を正面から見て同じ位置になるように位置づけられる。さらに、単位凹レンズ要素26は、単位凸レンズ要素24と光軸が一致することが好ましい。
この第一シート21の単位凹レンズ要素26と第二シート31の単位凹レンズ要素26の曲率、形状とにより、単位凸レンズ24による光の制御を補助し、レンズ収差を補正するように光を制御する。すなわち、レンズシート10を透過した光が単位凸レンズ要素24により画像センサ11の受光面に焦点を結ぶように集光される際に、レンズ収差を補正するようことができるように単位凹レンズ要素26の曲率、形状、単位凸レンズ要素24の曲率、形状の組み合わせが決められている。
そのための単位凹レンズ要素26の断面形状は特に限定されることはなく、楕円の一部、円弧、及び多角形状であってもよく、これらが組み合わされた形状であってもよい。ただし、撮像素子上への結像のために、組み合わせの全体として凸レンズとなるように凹レンズ要素、凸レンズ要素の曲率を調整する必要がある。
また、単位凹レンズ要素26の表面についても、反射防止機能を有する層が形成されてもよい。この層は、フッ化マグネシウムや二酸化ケイ素、フッ素系コーティング剤などのような反射防止機能を有する材料を所定の膜厚でコーティングすることにより形成することができる。
第一シート21は、特に限定されることはないが、例えば次のように光透過部22、光吸収部23、単位凸レンズ要素24、及び単位凹レンズ要素26が形成される。図4に記号を付した。
光透過部22、単位凸レンズ要素24、及び単位凹レンズ要素26の配列ピッチPは20μm以上180μm以下とすることが好ましい。従って光吸収部23のピッチも同様である。
このとき、光透過部22のうち、単位凸レンズ要素24が配置された側のピッチ方向(幅方向)の大きさDは、単位凸レンズ要素24の幅でもあり、20μmより大きく180μmより小さいことが好ましい。同じように単位凸レンズ要素24が配置された側の面における光吸収部23のピッチ方向(幅方向)の大きさWは2μm以上30μm以下であることが好ましい。
また、単位凹レンズ要素26の幅方向の大きさDも20μmより大きく180μmより小さいことが好ましい。なお、単位凹レンズ要素26の幅方向大きさDoが単位凹レンズ要素26のピッチより小さい場合には図4にも表れたように隣り合う単位凹レンズ要素26の間に平らな部位26aが形成される。
一方、第一シート21の厚さTは、単位凸レンズ要素24の頂部から、単位凹レンズ要素26側の面までの距離であり、30μm以上480μm以下であることが好ましい。
このうち、単位凸レンズ要素24の厚さTは2μm以上40μm以下であることが好ましい。また、光透過部22、及び光吸収部23の厚さTは20μm以上470μm以下であることが好ましい。
土台部25の厚さTは1μm以上50μm以下が好ましい。これにより、迷光や光透過部22に入射した光が、隣接する他の光透過部22側に進んでしまうことを抑制することができる。
そして単位凹レンズ要素26の厚さTは、2μm以上40μm以下であることが好ましい。
また、単位凸レンズ要素24の曲率半径Rは10μm以上180μm以下であることが好ましい。これにより光学密着を抑制することができる。曲率半径Rが10μmより小さいと単位凸レンズ要素24としての光学的効果(レンズとしての効果)を得られない。一方曲率半径Rが180μmよりも大きいと単位レンズ要素が平坦な形状に近くなり、光学密着が生じやすい。
一方、単位凹レンズ要素26の曲率半径Rは20μm以上180μm以下であることが好ましい。撮像素子上へ適切に結像させるため、凹レンズの曲率半径Rは組み合わせる凸レンズの曲率半径Rよりも大きくし、レンズシート全体として凸レンズとなるように調整する必要がある。
さらに、光透過部22と光吸収部23との界面がシート面法線(厚さ方向)と成す角θは0度以上10度以下が好ましい。0度では光透過部及び光吸収部が長方形となる。
以上のような第一シート21は例えば次のように作製することができる。
はじめに光透過部22及び単位凸レンズ要素24を作製する。光透過部及び単位凸レンズ要素の形状を転写することができる金型の表面に、当該光透過部及び単位レンズ要素を構成する硬化前の組成物を供給し、適切な方法により硬化させて第一の中間シートを得る。この第一の中間シートは土台部25の一方の面に光透過部22と単位凸レンズ要素24とが所定の間隔を有して並んだシートであり、当該間隔による溝が形成されている。
次に、作製した第一の中間シートに対して、単位凸レンズ要素24とは反対側に単位凹レンズ要素26を形成する。これは、単位凹レンズ要素の形状を転写することができる金型と第一の中間シートとの間に、単位凹レンズ要素26を構成する硬化前の組成物を供給し適切な方法により硬化させて第二の中間シートを得る。この第二の中間シートは、第一の中間シートに対してさらに、土台部25の他方の面に単位凹レンズ要素26が所定の間隔を有して並んだシートである。
次に光吸収部23を形成する。図5に説明のための図を示した。図5からわかるように、光吸収部を構成する組成物23”を複数の光透過部22及び単位凸レンズ要素24の間の溝23’に過剰に供給し、ドクターブレード100やワイピングロールにより連続的に掻き取る(ワイピングと呼ぶこともある。)ことで、溝23’に組成物23”を確実に充填するとともに、余剰分を適切に掻き取る。そして、適切な方法によりバインダーを硬化させることで、光吸収部23が形成される。
これにより、効率よく第一シート21を作製することができる。また、上記したように光吸収部を構成する組成物の光吸収粒子の平均粒子径、及びバインダーに対する光吸収粒子の含有割合を規定したときには、上記掻き取りを行っても光透過部22の表面に光吸収粒子が残留することを確実に抑制することができる。
図2、図3に戻り、第二シート31について説明する。第二シート31の構造、及びその製造方法については、ここまで説明した第一シート21と同様である。そこで図3のように同じ符号を用いて説明を省略する。
以上のような第一シート21と第二シート31とが例えば次のように組み合わされてレンズシート20とされている。
図2、図3からわかるように、第一シート21と第二シート31とが、互いの単位凸レンズ要素24が対向するように配置されるとともに、レンズシート20の平面視で、光透過部22、光吸収部23、単位凸レンズ要素24、単位凹レンズ要素26が延びる方向が角度αで交差(図4参照)する向きとされている。本形態はαが90度の例である。ただし、αは厳密に90度である必要はなく、α±10度の範囲で許容される。この範囲であれば、十分に光学性能を維持することができる。これにより、第一シート21と第二シート31との組み合わせの際に、αを厳密に90度とする必要がないため、作業の容易化、作業の高効率化、及び歩留まり向上が図られる。
本形態では第一シート21の単位凸レンズ要素24と第二シート31の単位凸レンズ要素24とが向かい合うように配置されていることから、向かい合う単位凸レンズ要素24の頂点が接し、他の部分は空気に触れるように構成されている。ただしこれに限定されることなく、頂点間に若干に間隙を設けてもよい。
以上では、1つの形態として、第一シート21の単位凸レンズ要素24と第二シート31の単位凸レンズ要素24とが向かい合う配置であるレンズシート20を説明した。ただし本発明はこれに限定されることなく他の配置とすることもできる。図6、図7に斜視図を示した。これらの図は図4に相当する図である。
図6(a)の例にかかるレンズシート120では、第一シート21の単位凸レンズ要素24が第二シート31の単位凹レンズ要素26に向き合うように配置されている。
図6(b)の例にかかるレンズシート220では、第二シート31の単位凸レンズ要素24が第一シート21の単位凹レンズ要素26に向き合うように配置されている。この例によれば、入光側の面が単位凸レンズ要素24となっているので、先に凸レンズを透過した光は集光されており、光吸収部23に到達し難くなっていることから、光を効率よく利用することができる。
図7の例にかかるレンズシート320では、は第一シート21の単位凹レンズ要素26と第二シート31の単位凹レンズ要素26とが向き合うように配置されている。
図2に戻って画像センサ11について説明する。画像センサ11は、受光面で受光した光を電気信号に変換して出力する、いわゆる光電変換素子を複数配列してなるセンサである。画像センサ11には、複数の素子が2次元方向に配列されており、各素子により、その素子に入射した光の強度を検出することができる。そしてこの各素子が各画素を形成する。
画像センサ11を構成する複数の素子は、画像センサ11の受光面である被写体側(レンズシート20側)の表面に2次元方向に配列されている。
このような画像センサ11を構成する素子としては例えばCCDやCMOSを挙げることができる。
画像処理手段12は、画像センサ11で得られた電気信号を受信して画像処理をして奥行情報等を生成する手段である。画像処理手段12は、いわゆる演算基板により形成されており、中央演算子(CPU)、ROM、RAM等を有して形成され、ROMに記憶されたプログラムに基づいて中央演算子で演算を行うことで画像処理を行う。
以上のような、レンズシート20、画像センサ11、及び画像処理手段12は例えば次のように組み合わされて撮像モジュール10とされている。すなわち、図2に示したように、図2の紙面左側の被写体に第一シート21が向くようにレンズシート20を配置する。
ここで、平面視において、画像センサ11の素子が並ぶ方向と、第一シート21の光透過部22及び第二シート31の光透過部22が延びる方向とが、一致又は直交するように配置することが好ましい。これにより、正確に画像センサ11の素子とレンズシート20による疑似的なマイクロレンズとの対応がなされ、クロストーク等の問題を生じ難くなる。ただし、必ずしも厳密に平行又は垂直である必要はなく、平行又は垂直から10度の範囲のずれは許容される。この範囲であれば、十分に光学性能を維持することができる。これにより、撮像モジュール10を作製する際に、作業の容易化、作業の高効率化、及び歩留まり向上が図られる。
そして、画像センサ11と画像処理手段12とが電気的に接続されデータを通信することができるように構成されている。
撮像モジュール10には、上記に加えて赤外線遮蔽層や反射防止層を設けてもよい。これにより入射光量の向上や、赤外線(特に近赤外線)によるノイズの低減を図ることができる。
また、レンズシートは、上記第一シート21、第二シート31に加え、第三のシートを重ねるように備えてもよい。さらには第四のシートを重ねるように加えてもよい。第三のシート、及び第四のシートもその構造は第一シートと同じであるが、第三のシートの光透過部が延びる方向は、第一シート21の光透過部24が延びる方向に対して平面視で45度ずれるように配置されることが好ましい。また、さらに第四のシートを備える場合には、該第四のシートの光透過部が延びる方向は、第三のシートの光透過部が延びる方向に対して平面視で90度ずれるように配置されることが好ましい。
以上のような撮像モジュール10を備える撮像装置1は例えば次のように作用する。
被写体からの光は撮像モジュール10のレンズシート20内に進み、第一シート21及び第二シート31を透過する。そして第一シート21の単位凸レンズ要素24により、該単位凸レンズ要素24の配列方向において集光され、また、第二シート31の単位凸レンズ要素24により、該単位凸レンズ要素24の配列方向において集光される。その際には第一シート21の単位凹レンズ要素26及び第二シート31の単位凹レンズ要素26のそれぞれにおいて、レンズ収差が補正される。
また、光透過部22内をシート法線方向に対して大きな角度をなす方向に進む光の少なくとも一部は光吸収部23に入射して吸収される。レンズシート20を透過した光は画像センサ11の受光面で焦点を結ぶ。
本形態では、第一シート21の単位凸レンズ要素24が延びる方向と、第二シートの単位凸レンズ要素24が延びる方向と、が平面視で直交するように配置されているので、レンズシート20によれば、光学的にはマイクロレンズが2次元的に格子状に配列されている形態に等しい。そして、画像センサ11の受光面上には、この擬似的なマイクロレンズにより結像された像が、それぞれ重なることなく形成される。
本形態では、疑似的なマイクロレンズの1つ1つのレンズに対して、画像センサ11の複数の素子のいずれかが対応するように配置されている。そして、撮影時には、各素子には、対応する疑似的なマイクロレンズにより分割された光が入射し、各素子により光の強度が検出される。また、各素子と、透過した疑似的なマイクロレンズと、の関係から素子に入射した光の入射方向が検出可能となる。
このようにして得られた各素子が検出した入射光の強度及び入射方向の情報は、上記画像処理手段12により演算され、撮影後に焦点距離や被写界深度を変更した画像データを生成可能である。
図8は、本形態の撮像モジュール10における画像センサ11の受光面上での結像の様子を説明する図である。
一般的に、ライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイの1つのマイクロレンズに対して、画像センサ11の所定の領域内に位置する複数の素子が対応している。そして、それぞれのマイクロレンズによる像が、対応する領域内のみに投影されることが重要である。
このとき、例えば図8(b)に示したように、各マイクロレンズの像が隣の領域等に投影され、像が重なると、被写体面上で異なる位置と角度を有する光が同一の素子に入射するクロストークという現象が生じ、光の入射方向や強度を分解できなくなる。
これを解消するために、従来のライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイよりも被写体側に結像レンズを設ける必要があった。
これに対して、本形態によれば、光吸収部23が備えられているので、領域外に進行しようとする光をここで吸収し、図8(a)に示したようにクロストークを生じさせることなく単位凸レンズ要素24により集光された光を画像センサ11の対応する領域の素子に入射させることができる。これにより素子は、入射光の強度と入射方向の情報を高精度で出力することができる。
従って、本形態によれば、結像レンズ等の他のレンズ系を必要とすることなく、撮像モジュールの厚さを薄く、軽量化を図ることができる。例えば数10μm以上数100μm以下の程度に抑えることが可能となる。これにより、撮像装置の外観も向上させることができる。
また製造の観点からも、結像レンズが不要となるので製造コストを抑制することが可能となる。
1 撮像装置
2 筐体
10 撮像モジュール
11 画像センサ
12 画像処理装置
20 レンズシート
21 第一シート
22 光透過部
23 光吸収部
24 単位凸レンズ要素
25 土台部
26 単位凹レンズ要素
31 第二シート

Claims (4)

  1. 画像センサの受光面側に配置されるレンズシートであって、
    所定の断面を有してシート面に沿って一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で複数配列される光透過部と、
    隣り合う前記光透過部の間隔に形成され光を吸収する光吸収部と、
    前記光透過部に設けられた凸状の単位凸レンズ要素と、
    前記光透過部を挟んで反対側に設けられた凹状の単位凹レンズ要素と、を備える、シートを少なくとも2つ積層して具備
    2つの積層された前記シートは前記光透過部が延びる方向が平面視で交差し、
    前記光透過部及び前記光吸収部は、これにより結像される複数の像が互いに重ならず、1つの結像に対して前記画像センサの所定の領域内に位置する複数の素子が対応し、それぞれの前記像が、前記対応する領域内のみに投影されるように構成されている、レンズシート。
  2. 所定の断面を有してシート面に沿って一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で複数配列される光透過部と、
    隣り合う前記光透過部の間隔に形成され光を吸収する光吸収部と、
    前記光透過部に設けられた凸状の単位凸レンズ要素と、
    前記光透過部を挟んで反対側に設けられた凹状の単位凹レンズ要素と、を備えるレンズシート、及び、
    前記レンズシートの一方側に配置された、複数の光電変換素子が配列された画像センサ、を備える撮像モジュール。
  3. 前記画像センサが配置される側とは反対側に前記単位凸レンズ要素が配置されるように前記レンズシートが設置される請求項に記載の撮像モジュール。
  4. 請求項又はに記載の撮像モジュールが筐体の内側に配置される撮像装置。
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