JP6746941B2 - 撮像モジュール、撮像装置 - Google Patents

撮像モジュール、撮像装置 Download PDF

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本発明は、撮像モジュールと、これを備える撮像装置に関するものである。
近年、スマートフォンやタブレット等の携帯端末に備えられるカメラにおいては、画質の向上等、様々に開発が行われている。特に、スマートフォン等の携帯端末においては、薄型化が進んでおり、携帯端末に備えられるカメラ(以下、携帯端末用カメラという)においても、薄型化が図られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ライトフィールドカメラと呼ばれる、撮影後に焦点距離や被写界深度を変更できるカメラが開発され、近年広まっている(例えば、特許文献2参照)。このライトフィールドカメラは、イメージセンサ上に配置されたマイクロレンズアレイにより、入射光を分割して複数の方向の光を撮影することにより、撮影後に光の入射方向や強度に基づいて所定の画像処理を行って、画像の焦点距離や被写界深度を変更することができる。
特開2011−015392号公報 特表2015−520992号公報
携帯端末用カメラでは、高画質な画像を撮影するためには、レンズ収差の補正等が必要となる。そのため、携帯端末用カメラでは、複数枚のレンズにより構成される撮像レンズやこれらを保持するレンズホルダー(ハウジング)等が用いられている。しかし、この撮像レンズは、複数枚のレンズにより構成されているため、全体としてのカメラの厚さ(5〜7mm程度)の約80%(約4mm)を撮像レンズが占めることとなる。そのため、携帯端末用カメラにおいて、高画質な画像の撮影と薄型化との両立が、大きな課題となっている。
一方、ライトフィールドカメラでは、イメージセンサ上に配置される各マイクロレンズアレイの各レンズからの光(像)が、受光面(受光領域)上で重ならないようにするために、前述のような撮像レンズや、各レンズに対応した隔壁を有する隔壁シート等が必要となっている。
前述のように撮像レンズは、複数枚のレンズにより構成されるため、大型であり、ライトフィールドカメラの小型化、薄型化が困難であった。また、隔壁シートを配置する場合には、隔壁とマイクロレンズアレイとの位置合わせが困難であるという問題があった。
本発明の課題は、薄型化可能な撮像モジュール、撮像装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、入射する光を電気信号に変換する複数の画素(161)が2次元配列された受光領域(162)を有する平板状の撮像素子部(16)と、光軸(O)方向において、前記撮像素子部よりも光の入射側に設けられ、少なくとも1枚のレンズシート(14,15,24)を備えるレンズ部(13,23)と、前記撮像素子部に電気的に接続され、回路パターンが設けられた基板部(18)と、を備える撮像モジュールであって、さらに、前記レンズ部よりも光の入射側に設けられ、撮像時に最も光の入射側に位置する光学部材であり、光透過性を有する保護シート(11)を備え、前記レンズシートは、シート面に沿って少なくとも一方向に配列され、一方の面側に単位レンズ形状(142,152,242)を有する光透過部(141,151,241)と、隣り合う前記光透過部間に設けられ、前記レンズシートの厚み方向に沿って延びる光吸収部(143,153,243)と、を有し、前記基板部は、開口部(18a)を有する矩形環状の部材であり、前記撮像素子部よりも光の入射側に位置し、光軸方向から見て前記開口部内に前記受光領域が位置するように設けられ、前記レンズ部は、少なくとも一部が前記基板部の前記開口部と前記撮像素子部とによって形成される空間内に位置し、前記保護シートの撮像素子部側の面と前記レンズ部の光の入射側の面とは、光透過性を有する樹脂層により接合されていること、を特徴とする撮像モジュール(10,20)である。
第2の発明は、入射する光を電気信号に変換する複数の画素(161)が2次元配列された受光領域(162)を有する平板状の撮像素子部(16)と、光軸(O)方向において、前記撮像素子部よりも光の入射側に設けられ、少なくとも1枚のレンズシート(14,15,24)を備えるレンズ部(13,23)と、前記撮像素子部に電気的に接続され、回路パターンが設けられた基板部(18)と、を備える撮像モジュールであって、さらに、前記レンズ部よりも光の入射側に設けられ、撮像時に最も光の入射側に位置する光学部材であり、光透過性を有する保護シート(11)を備え、前記レンズシートは、シート面に沿って少なくとも一方向に配列され、一方の面側に単位レンズ形状(142,152,242)を有する光透過部(141,151,241)と、隣り合う前記光透過部間に設けられ、前記レンズシートの厚み方向に沿って延びる光吸収部(143,153,243)と、を有し、前記基板部は、開口部(18a)を有する矩形環状の部材であり、前記撮像素子部よりも光の入射側に位置し、光軸方向から見て前記開口部内に前記受光領域が位置するように設けられ、前記レンズ部は、少なくとも一部が前記基板部の前記開口部と前記撮像素子部とによって形成される空間内に位置し、前記単位レンズ形状は、マイクロレンズ又は疑似的なマイクロレンズの少なくとも一部を形成し、前記マイクロレンズ又は前記疑似的なマイクロレンズの1つに対して複数の前記画素が対応して配置されており、前記保護シートと前記レンズ部との間には光を偏向させる他の光学部材が配置されていないこと、を特徴とする撮像モジュール(10,20)である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の撮像モジュールにおいて、光軸(O)方向において、前記基板部(18)の光の入射側の面(18s)は、前記レンズ部(13,23)の光の入射側の面(13a,23a)よりも光の入射側、もしくは、同じ位置に位置すること、を特徴とする撮像モジュール(10,20)である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかの撮像モジュールにおいて、前記レンズ部(13,23)は、撮像素子部側の面が光透過性を有する接合層により前記撮像素子部の前記受光領域上に接合されていること、を特徴とする撮像モジュール(10,20)である。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかの撮像モジュールにおいて、前記基板部(18)に電気的に接続されるリードフレーム(19)を有し、前記リードフレームは、光軸(O)方向において前記基板部よりも撮像素子部(16)側に位置すること、を特徴とする撮像モジュール(10,20)である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかの撮像モジュールにおいて、前記レンズ部(13)は、第1のレンズシート(14)と、前記第1のレンズシートよりも撮像素子部(16)側に配置される第2のレンズシート(15)とを有し、前記第1のレンズシートは、柱状であってシート面に沿って一方向に配列され、一方の面側に凸状の第1単位レンズ形状(142)を有する第1光透過部(141)と、前記第1光透過部と交互に配列され、前記第1光透過部の長手方向に延在し、かつ、前記第1のレンズシートの厚み方向に沿って、前記第1単位レンズ形状側から反対側である裏面(14b)側へ延びる第1光吸収部(143)と、を有し、前記第2のレンズシートは、柱状であってシート面に沿って一方向に配列され、一方の面側に凸状の第2単位レンズ形状(152)を有する第2光透過部(151)と、前記第2光透過部と交互に配列され、前記第2光透過部の長手方向に延在し、かつ、前記第2のレンズシートの厚み方向に沿って、前記第2単位レンズ形状側から反対側である裏面(15b)側へ延びる第2光吸収部(153)と、を有し、光軸(O)方向から見て、前記第1光透過部の配列方向(R1)と、前記第2光透過部の配列方向(R2)とは、角度αをなして交差し、前記角度αは、80°≦α≦100°を満たすこと、を特徴とする撮像モジュール(10)である。
第7の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかの撮像モジュールにおいて、前記レンズ部(23)は、シート面に沿って複数の方向に配列され、光の入射側の面に凸状の単位レンズ形状(242)を有する光透過部(242)と、互いに隣り合う前記光透過部間に、各前記光透過部を囲むようにして設けられ、該レンズシートの厚み方向に沿って、前記単位レンズ形状側の面から反対側である該レンズシートの裏面(24b)側に延びる光吸収部(243)と、を備えるレンズシート(24)を備えること、を特徴とする撮像モジュール(20)である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの撮像モジュールにおいて、前記光吸収部(143,153,243)の屈折率は、前記光透過部(141,151,241)の屈折率以上であること、を特徴とする撮像モジュール(10,20)である。
第9の発明は、第1の発明から第8の発明までのいずれかの撮像モジュール(10,20)を備える撮像装置(1)である。
第10の発明は、第9の発明の撮像装置において、筐体(30)と、前記筐体に設けられ、前記撮像モジュール(10,20)に光を取り込む開口部(31)と、を有し、前記保護シートは、前記開口部に配置されること、を特徴とする撮像装置(1)である。
第11の発明は、入射する光を電気信号に変換する複数の画素(161)が2次元配列された受光領域を有する平板状の撮像素子部(16)と、光軸(O)方向において、前記撮像素子部よりも光の入射側に設けられ、少なくとも1枚のレンズシート(14,15,25)を備えるレンズ部(13,23)と、前記撮像素子部に電気的に接続され、回路パターンが設けられた基板部(18)と、を備える撮像モジュールであって、前記レンズシートは、シート面に沿って少なくとも一方向に配列され、一方の面側に単位レンズ形状(142,152,242)を有する光透過部(141,151,241)と、隣り合う前記光透過部間に設けられ、前記レンズシートの厚み方向に沿って延びる光吸収部(143,153,243)と、を有し、前記基板部は、開口部(18a)を有し、前記撮像素子部よりも光の入射側に位置し、光軸方向から見て前記開口部内に前記受光領域が位置するように設けられ、前記レンズ部は、少なくとも一部が前記基板部の前記開口部と前記撮像素子部とによって形成される空間内に位置し、前記単位レンズ形状は、マイクロレンズ又は疑似的なマイクロレンズの少なくとも一部を形成し、前記マイクロレンズ又は前記疑似的なマイクロレンズの1つに対して複数の前記画素が対応して配置されていること、を特徴とする撮像モジュール(10,20)である。
本発明によれば、薄型化可能な撮像モジュール、撮像装置を提供できる。
第1実施形態のカメラ1を説明する図である。 第1実施形態の撮像モジュール10を説明する図である。 第1実施形態のレンズ部13を説明する図である 第1実施形態のレンズ部13の第1レンズシート14及び第2レンズシート15を説明する図である。 第1実施形態の撮像モジュール20のイメージセンサ16の受光領域161上での結像の様子を説明する図である。 レンズ部13の第1レンズシート14のレンズ形状面14a及び第2レンズシート15のレンズ形状面15aの向きの例を説明する図である。 レンズ部13の各光透過部141,151の配列方向R1,R2とイメージセンサ16の画素162の配列方向G1,G2との関係を示す図である。 第2実施形態の撮像モジュール20を説明する図である。 第2実施形態のレンズ部23を説明する図である。 第2実施形態のレンズ部23を説明する図である。 単位レンズ形状242の別な形態を示す図である。 変形形態の第1レンズシート14を説明する図である。 変形形態のレンズ部23を説明する図である。 変形形態の第1レンズシート14を説明する図である。 変形形態のレンズ部13を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
本明細書中において、記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書中において、シート面とは、各シート状の部材において、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のカメラ1を説明する図である。
図2は、第1実施形態の撮像モジュール10を説明する図である。
図1を含め、以下に示す各図において、理解を容易にするために、XYZ直交座標系を適宜設けて示している。この座標系では、撮影者が、撮像装置を基本的な姿勢で支持し、光軸Oを水平として画像を撮影するとき、水平方向(左右方向)をX方向、鉛直方向(上下方向)をY方向とし、光軸Oの軸方向をZ方向とし、撮影者側から見て左側(被写体側から見て右側)に向かう方向を+X方向、鉛直方向上側に向かう方向を+Y方向、光軸O方向をZ方向とし、被写体側(光の入射側)に向かう方向を+Z方向とする。
カメラ1は、被写体を撮像することができる撮像装置である。カメラ1は、図1に示すように、開口部31を有する筐体30内に、撮像モジュール10を備えている。
このカメラ1は、スマートフォン等の携帯電話やタブレット端末等の携帯端末に用いられる撮像装置であり、この筐体30は、携帯端末本体の筐体に相当する。カメラ1は、筐体30内に、さらに不図示の制御部、記憶部等を備えている。
開口部31は、被写体側からの光を、カメラ1内の撮像モジュール10へ取り込む部分である。
この開口部31には、開口部31を覆うように後述する撮像モジュール10の保護シート11が配置されている。
本実施形態の撮像モジュール10は、保護シート11、厚み調整層12、レンズ部13、イメージセンサ16、接合層17、基板18、リードフレーム19等を備えている。この撮像モジュール10は、前述の制御部からの出力信号により、後述するイメージセンサ16の受光領域161上に結像した像を撮像する。
光軸Oは、レンズ部13及びイメージセンサ16の受光領域161の中心を通り、Z方向(光軸O方向)から見て、レンズ部13及び後述するイメージセンサ16の受光領域161の幾何学的中心に直交している。
保護シート11は、光透過性を有するシート状の部材であり、筐体30の開口部31を塞ぐように配置されている。この保護シート11は、カメラ1及び撮像モジュール10内への埃やゴミ等の異物の侵入を防止する機能を有している。
保護シート11は、光透過性を有するシート状の本体層111と、そのイメージセンサ側(−Z側)の面に、所定の波長域の赤外線を遮蔽する機能を有する赤外線遮蔽層112を備えている。本体層111は、ガラス製としてもよいし、樹脂製としてもよい。
赤外線遮蔽層112は、赤外線、特に、波長が700〜1100nmの領域である近赤外線を遮蔽し、その以外の波長域の光を透過する機能を有している。赤外線遮蔽層112は、所定の波長域(700〜1100nm)の赤外線を吸収することにより遮蔽する層としてもよいし、所定の波長域の赤外線を反射することにより遮蔽する層としてもよい。
赤外線遮蔽層112が、所定の波長域の赤外線を吸収することにより遮蔽する層である場合、例えば、赤外線吸収特性を備える材料を含有するアクリル樹脂を本体層111の片面(−Z側となる面)にコーティングする等により形成される。赤外線吸収特性を有する材料としては、有機色素化合物(例えば、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ナフトキノン化合物、ジインモニウム化合物、アゾ化合物)、有機金属錯塩(例えば、ジチオール金属錯体、メルカプトナフトール金属錯体)、無機材料(例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO))が挙げられる。
また、赤外線遮蔽層112が、所定の波長域の赤外線を反射することにより遮蔽する層である場合、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、ITO、ATO等のスパッタリング膜、蒸着膜等(高屈折率層と低屈折率層の多層誘電膜等)により形成される。
撮像モジュール10がこのような赤外線遮蔽層112を備えることにより、ノイズを発生させ、画質の劣化を招く赤外線(特に、近赤外線)を遮蔽することができ、画質の向上を図ることができる。
厚み調整層12は、保護シート11とレンズ部13との間に設けられた光透過性を有する樹脂製の層であり、保護シート11とレンズ部13とを一体に接合している。
この厚み調整層12は、開口部31に配置される保護シート11と、後述するイメージセンサ16の受光領域161上に配置されたレンズ部13との間の空間を充填する層である。
厚み調整層12は、その厚みを適宜調整することにより、光軸O方向におけるレンズ部13の位置(レンズ部13の開口部31からの距離)を調整できる。厚み調整層12の厚さは、レンズ部13の周囲を取り囲む基板18の厚さや、所望する筐体30の開口部31(保護シート11)からレンズ部13やイメージセンサ16までの距離、レンズ部13の光学性能等に応じて適宜変更可能である。
本実施形態では、図2に示すように、基板18の被写体側(光の入射側、+Z側)の面18sは、レンズ部13の被写体側(+Z側)の面13sよりも被写体側(+Z側)に位置し、保護シート11は基板18よりも被写体側に位置している例を示している。
しかし、撮像モジュール10を薄型化するという観点から、保護シート11と厚み調整層12とレンズ部13の厚みの合計が、基板18の厚みと等しくなること、即ち、保護シート11の被写体側の面が基板18の被写体側の面18sと光軸O方向において同じ位置となることがより好ましい。したがって、基板18やレンズ部13等の厚みに応じて、そのように厚み調整層12の厚みを設定することが好ましい。
また、この厚み調整層12は、仮に保護シート11とレンズ部13との間に厚み調整層12がなく空気層が存在する場合に、保護シート11を透過した光が保護シート11から出射したり、レンズ部13へ入射したりする際の空気層との界面での反射による光量損失を抑制する機能を有している。したがって、厚み調整層12の屈折率は、前述の保護シート11の屈折率及び後述するレンズ部13の第1レンズシート14の光透過部141の屈折率と等しい、もしくは、屈折率差が可能なかぎり小さいことが好ましい。
このような厚み調整層12は、例えば、ウレタンアクリレート、アクリルアクリレート、エポキシアクリレート樹脂等の接着剤により形成される。
図3は、第1実施形態のレンズ部13を説明する図である。図3(a)では、レンズ部13の第1レンズシート14及び第2レンズシート15の斜視図を示している。図3(b)では、光軸O方向から見た第1レンズシート14の光透過部141の配列方向R1及び第2レンズシート15の光透過部151の配列方向R2を示している。なお、図3(a)では、理解を容易にするために、第1レンズシート14と第2レンズシート15とは、Z方向に離間させて示している。
図4は、第1実施形態のレンズ部13の第1レンズシート14及び第2レンズシート15を説明する図である。図4(a)では、第1レンズシート14の光透過部141の配列方向及び第1レンズシート14の厚み方向に平行な断面の一部を拡大して示し、図4(b)では、図4(a)に示す断面をさらに拡大して示している。図4では、第1レンズシート14の符号を示し、括弧内に対応する第2レンズシート15の符号を示している。
レンズ部13は、光軸O方向(Z方向)において、保護シート11及び厚み調整層12のイメージセンサ側(−Z側)に位置している。また、レンズ部13は、イメージセンサ16の被写体側(+Z側)に配置されている。
レンズ部13は、光軸O方向(Z方向)に沿って被写体側(+Z側)から順に、第1レンズシート14、第2レンズシート15を備えている。
第1レンズシート14は、片面が、後述する単位レンズ形状142が複数形成されたレンズ形状面14aであるレンズシートである。この第1レンズシート14は、柱状であってシート面に沿って一方向に配列される光透過部141と、光透過部141の配列方向において、光透過部141と交互に配置される光吸収部143とを備える。
本実施形態の第1レンズシート14では、光透過部141は、その配列方向R1が上下方向(Y方向)に平行であり、その長手方向(稜線方向)が左右方向(X方向)に平行となっている。
光透過部141は、光を透過する部分であり、イメージセンサ側(−Z側)に、凸形状の単位レンズ形状142を有している。第1レンズシート14のイメージセンサ側の面は、単位レンズ形状142が複数配列されたレンズ形状面14aとなっている。また、第1レンズシート14の被写体側(+Z側)の面(レンズ形状面14aとは反対側の面)である裏面14bは、略平面状となっている。
単位レンズ形状142は、イメージセンサ側(−Z側)に凸となっており、光透過部141の配列方向R1(Y方向)及び第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)に平行な断面における断面形状が円の一部形状となっている。単位レンズ形状142は、この断面形状が光透過部141の長手方向に沿って延在している。
単位レンズ形状142の表面には、反射防止機能を有する不図示の反射防止層が形成されている。この反射防止層は、反射防止機能を有する材料(例えば、フッ化マグネシウム(MgF2)、二酸化ケイ素(SiO2)、フッ素系光学用コーティング剤等)を所定の膜厚でコーティングする等により形成される。
光透過部141の裏面14b側には、光透過部141がシート面に平行な方向に連続しているランド部144が形成されている。ランド部144は、その厚みが可能な限り薄い方が好ましく、ランド部144の厚さが0であること(即ち、ランド部144が存在しない形態)が、迷光や後述のクロストーク等を抑制し、高画質の画像を提供する観点から理想的である。
光透過部141は、光透過性を有する樹脂により形成され、その屈折率N1は、約1.38〜1.60である。
このような光透過部141は、例えば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂を用いて、紫外線成形法等により形成されている。
なお、これに限らず、光透過部141は、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。また、光透過部141は、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂等の熱可塑性樹脂等を用いて熱溶融押出成形法等により形成されてもよいし、ガラスにより形成されてもよい。
光吸収部143は、光を吸収する作用を有し、第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)に沿って、単位レンズ形状142が形成されたレンズ形状面14a側から反対側の裏面14b側へ延びる壁状の部分である。この光吸収部143のレンズ形状面14a側の端部は、レンズ形状面14aの単位レンズ形状142間に位置している。また、光吸収部143は、光透過部141の長手方向(X方向)に沿って延在している。
光吸収部143は、その配列方向及び第1レンズシート14の厚み方向に平行な断面における断面形状が楔形形状、もしくは、矩形形状である。ここでいう楔形形状とは、一方の端部の幅が広く、他方に向けて次第に幅が狭くなる形状をいい、三角形形状や台形形状等を含む。
本実施形態の光吸収部143は、その配列方向及び第1レンズシート14の厚み方向に平行な断面での断面形状が、レンズ形状面14a側の寸法が裏面14b側の寸法に比べて大きい等脚台形形状となっている。これに限らず、光吸収部143は、その配列方向及び第1レンズシート14の厚み方向に平行な断面での断面形状が、裏面14b側端部を頂点とする三角形形状としてもよい。
光吸収部143は、光透過部141内を進む光のうち、隣接する他の光透過部141側へ向かうような迷光を吸収する機能を有する。
光吸収部143の屈折率N2は、約1.48〜1.60である。また、光吸収部143の屈折率N2は、光透過部141の屈折率N1に対して、N2≧N1となっていることが好ましい。これは、光吸収部143と光透過部141との界面で、光が全反射する等して、不要な光がイメージセンサ16に到達することを防ぐためである。
このような光吸収部143は、カーボンブラック等の光吸収性を有する材料(以下、光吸収材という)や、光吸収材を含有した樹脂等により形成される。
光吸収部143に用いられる光吸収材は、可視光領域の光を吸収する機能を有する粒子状等の部材が好適である。このような部材としては、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、顔料や染料、顔料や染料で着色された樹脂粒子等が挙げられる。
光吸収材として顔料や染料で着色された樹脂粒子を用いる場合には、その樹脂粒子は、アクリル系樹脂や、PC(ポリカーボネート)樹脂、PE(ポリエチレン)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂等により形成されたものが用いられる。
また、光吸収材としては、カーボンブラック等と上記のような着色された樹脂粒子とを組み合わせて用いてもよい。
このような光吸収材を含有する樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。
本実施形態の光吸収部143は、カーボンブラックを含有するアクリル系樹脂により形成されている。
光吸収部143は、例えば、光透過部141及び光吸収部143が形成される溝状の部分を形成後に、光吸収部143を形成する材料を、レンズ形状面14a側の面に塗布し、ワイピング等で光透過部141間の溝状の部分に光吸収部143を充填した後、硬化させる等により形成される。
また、光吸収部143を形成する材料は、光透過部141間の溝状の部分に、例えば、真空充填により充填してもよいし、毛細管現象を利用して充填してもよい。
第1レンズシート14の各部の寸法は、以下の通りである。
光透過部141(単位レンズ形状142)の配列ピッチPは、約20〜230μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状142の曲率半径Rは、約10〜180μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状142のレンズ開口幅D1(光透過部141の配列方向において、光吸収部143の最もレンズ形状面14a側の端部と光透過部141との境界となる点t1〜点t2間の寸法)は、約20〜200μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状142のレンズ高さH1(第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)において、光吸収部143のレンズ形状面14a側の面から単位レンズ形状142の最も凸となる点(頂点)t3までの寸法)は、約2〜40μmとすることが好ましい。
第1レンズシート14の総厚T(光透過部141の厚さに等しく、第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)における裏面14bから単位レンズ形状142の頂点となる点t3までの寸法)は、約30〜480μmとすることが好ましい。
光吸収部143の幅D2(光透過部141の配列方向における、光吸収部143の最もレンズ形状面14a側端部の寸法)は、約1〜30μmとすることが好ましい。
光吸収部143の高さH2(第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)における光吸収部143の寸法)は、約20〜470μmとすることが好ましい。
光吸収部143と光透過部141との界面がシート面の法線方向(Z方向)となす角度θは、0〜10°程度とすることが好ましい。
ランド厚D3は、ランド部144の厚さ(第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)において、光吸収部143の裏面14b側先端から裏面14bまでの寸法)であり、約1〜30μmとすることが、迷光や、所定の光透過部141(単位レンズ形状142)に入射した光が、隣接する他の光透過部141(単位レンズ形状142)側へ光が進んでしまうことを抑制する観点から好ましい。
第1レンズシート14は、上記寸法範囲で形成されることによって、その焦点距離が約24〜300μm(空気中の換算値)となる。
第2レンズシート15は、第1レンズシート14のイメージセンサ側(−Z側)に位置するレンズシートである。
第2レンズシート15は、前述の第1レンズシート14と略同様の形状であり、単位レンズ形状152を有する光透過部151、光吸収部153等を有している。
しかし、第2レンズシート15では、凸状の単位レンズ形状152が形成されるレンズ形状面15aの位置、及び、光透過部151及び光吸収部153の配列方向R2は、前述の第1レンズシート14とは異なる。即ち、第2レンズシート15では、レンズ形状面15aは、被写体側(+Z側)に位置し、裏面15bは、イメージセンサ側(−Z側)に位置している。
また、図3(b)に示すように、第2レンズシート15では、光透過部151及び光吸収部153の配列方向R2は、光軸O方向(Z方向)から見て、第1レンズシート14の光透過部141及び光吸収部143の配列方向R1と交差し、角度αをなしている。本実施形態では、この角度α=90°であり、第2レンズシート15の光透過部151(単位レンズ形状152)は、配列方向R2が左右方向(X方向)に平行であり、長手方向(稜線方向)が上下方向(Y方向)に平行である。
第2レンズシート15は、第1レンズシート14と同様の材料を用いて形成される。
レンズ部13を透過した光は、単位レンズ形状142,152により、後述するイメージセンサ16の被写体側の面に設けられた受光領域161上が焦点となるように集光される。即ち、単位レンズ形状142,152の曲率半径R、光透過部141,151の屈折率N1等は、イメージセンサ16の受光領域161上が焦点となるように設定されている。
また、本実施形態の第1レンズシート14と第2レンズシート15とは、単位レンズ形状142,152がその頂点(点t3)で互いに接した状態で積層されて配置されており、第1レンズシート14の単位レンズ形状142と第2レンズシート15の単位レンズ形状152との間の点t3以外の他の隙間部分には、空気が位置する形態となっている。
なお、これに限らず、光軸O方向(Z方向)において、単位レンズ形状142の頂点t3と単位レンズ形状152の頂点t3との間にわずかに空間が有り、接していない形態としてもよい。
図2に戻って、このレンズ部13の第2レンズシート15は、接合層17により、イメージセンサ16の被写体側の面の受光領域161上に接合されている。即ち、本実施形態の第2レンズシート15の裏面15bは、イメージセンサ16の受光領域161上に接合されている。このような形態とすることにより、第2レンズシート15とイメージセンサ16との光学密着を抑制したり、イメージセンサ16の受光領域161の傷つきを抑制したりできる。
さらに、本実施形態では、第1レンズシート14が厚み調整層12により保護シート11に接合され、第2レンズシート15が接合層17によりイメージセンサ16に接合されているので、レンズシートを保持する支持部材等が不要となり、部材数の低減や撮像モジュール10の組み立て作業の容易化を図ることができる。
この接合層17は、光透過性を有する粘着剤又は接着剤により形成されている。この接合層17の屈折率は、第2レンズシート15の光透過部151の屈折率N1と等しい、もしくは、屈折率差が可能な限り小さいことが好ましい。
また、イメージセンサ16の駆動時の発熱によるレンズ部13の反り等の変形を抑制する観点から、この接合層17は、耐熱性を有することが好ましい。
このような接合層17としては、エポキシ樹脂製、ウレタン樹脂製等の粘着剤、接着剤が好適である。
また、接合層17は、その屈折率が光透過部151の屈折率N1よりも小さいものも適用可能であり、この場合、例えば、シリコーン系粘着剤等が適用可能である。
イメージセンサ16は、被写体側(+Z側)の面に設けられた受光領域161で受光した光を電気信号に変換して出力する部分である。このイメージセンサ16は、略平板状であり、被写体側の面に設けられ、光を受光可能な受光領域161と、受光領域161の外側に位置し、光を受光しない非受光領域163とを有している。
イメージセンサ16は、受光領域161に複数の画素162(後述する図5(a)参照)が2次元方向に配列されており、各画素162は、その画素162に入射した光の強度を検出可能である。本実施形態では、イメージセンサ16の画素162は、受光領域161において、左右方向及び上下方向(X方向及びY方向)に複数配列されているものとする。
このようなイメージセンサ16としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等が好適に用いられる。本実施形態のイメージセンサ16は、CMOSが用いられている。
イメージセンサ16は、非受光領域163に、端子164を有している。
このイメージセンサの厚みは、約0.1〜0.2mmである。
基板18は、開口部18aを有する矩形環状の部材であり、電気信号を伝達する不図示の回路パターンと、第1端子181、第2端子182を備えている。
基板18は、イメージセンサ16よりも被写体側(+Z側)に位置し、イメージセンサ16の受光領域161の周囲を取り巻くように設けられている。したがって、撮像モジュール10を光軸O方向(Z方向)から見た場合に、開口部18a内にイメージセンサ16の受光領域161及びレンズ部13が位置しており、イメージセンサ16と基板18の開口部18aによって形成される空間内に前述のレンズ部13が位置している。
光軸O方向(Z方向)において、基板18の被写体側(+Z側)の面18sは、レンズ部13の被写体側の面13s(本実施形態では、第1レンズシート14の裏面14b)よりも被写体側(+Z側)に位置している。なお、これに限らず、光軸O方向において、基板18の被写体側の面18sがレンズ部13の被写体側の面13sと同じ位置となっていてもよい。
また、基板18のイメージセンサ側(−Z側)の面の一部は、イメージセンサ16の被写体側の面の非受光領域163に対面するように配置されている。
この基板18は、例えば、セラミック製やガラスエポキシ樹脂製等の硬質な印刷回路基板や、柔軟性を有する樹脂製のフレキシブル印刷回路基板等が使用可能である。本実施形態の基板18は、例えば、セラミック製であり、多層構造を有するビルドアップ基板である。
この基板18の厚さは、0.4〜1.0mm程度とすることが好ましい。
第1端子181及び第2端子182は、基板18のイメージセンサ側(−Z側)の面に設けられている。第1端子181は、イメージセンサ16の非受光領域163に設けられた端子164と電気的に接続されている。また、第2端子182は、後述するリードフレーム19の端子191と電気的に接続されている。なお、必要に応じて、基板18の被写体側の面18sの一部に不図示のキャパシタ等を配置してもよい。
リードフレーム19は、光軸O方向(Z方向)において基板18よりもイメージセンサ側(−Z側)に配置されている。本実施形態のリードフレーム19は、イメージセンサ16の側面を取り囲むように設けられている。しかし、これに限らず、例えば、Z方向(光軸O方向)において、イメージセンサ16よりも−Z側に配置してもよい。
リードフレーム19の厚さは、約0.2mmである。
リードフレーム19は、被写体側の面に端子191を有しており、前述のように、基板18の第2端子182と電気的に接続されている。
本実施形態のイメージセンサ16、基板18、リードフレーム19は、フリップチップボンディング法を用いて実装されているが、これに限らず、ワイヤーボンディング法により実装されていてもよい。
ここで、図3(b)に示すように、第1レンズシート14、第2レンズシート15は、光軸O方向(Z方向)から見た場合に、光透過部141(単位レンズ形状142)の配列方向R1と光透過部151(単位レンズ形状152)の配列方向R2とが角度α=90°をなすように配置されている。また、第1レンズシート14、第2レンズシート15は、光透過部141,151間に光吸収部143,153を有している。
従って、レンズ部13は、光学的には、マイクロレンズが2次元方向(X方向及びY方向)に配置され、各マイクロレンズ間に遮光壁が形成された状態に略等しい。
被写体からの光は、開口部31の保護シート11を透過して撮像モジュール10内に入射し、厚み調整層12を透過してレンズ部13に進み、第1レンズシート14及び第2レンズシート15を透過する。
そして、第1レンズシート14の単位レンズ形状142により、その配列方向であるY方向(上下方向)において集光され、また、第2レンズシート15の単位レンズ形状152により、その配列方向であるX方向(左右方向)において集光される。また、光透過部141,151内を光軸O方向に対して大きな角度をなす方向へ進む光の少なくとも一部は、光吸収部143,153に入射して吸収される。そして、レンズ部13を透過した光は、イメージセンサ16の受光領域161で結像する。
前述のように、第1レンズシート14及び第2レンズシート15は、単位レンズ形状142,152の長手方向(稜線方向)が直交するように配置されているので、レンズ部13は、光学的には、左右方向及び上下方向(X方向及びY方向)にマイクロレンズが複数配列されている形態に近しい。
そして、イメージセンサ16の受光領域161上には、この疑似的なマイクロレンズにより結像された像が、それぞれ重なることなく形成される(後述の図5(a)参照)。
本実施形態では、疑似的なマイクロレンズの1つ1つのレンズに対して、イメージセンサ16の複数の画素162が対応するように配置されている(述の図5(a)参照)。そして、撮影時には、各画素162には、対応する疑似的なマイクロレンズにより分割された光が入射し、各画素162により、その画素162に入射した光の強度が検出される。また、各画素162と、その画素に入射した光が透過した単位レンズ形状142,152のXY平面上の位置(XY平面上の疑似的なマイクロレンズの位置)との関係から、その画素162に入射した光の入射方向が検出可能となる。
撮影時に撮像モジュール10により得られた、各画素162が検出した入射光の強度及び入射方向の情報は、カメラ1の記憶部に記憶される。そして、制御部により各種演算等が行われることにより、撮影後に、その焦点距離や被写界深度等を変更した(リフォーカス処理を行った)画像データとして生成可能である。
図5は、第1実施形態の撮像モジュール10のイメージセンサ16の受光領域161上での結像の様子等を説明する図である。
一般的に、ライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイの1つのマイクロレンズに対して、イメージセンサ16の所定の領域内に位置する複数個の画素162が対応している。そして、それぞれのマイクロレンズによる像が、対応する領域内に投影されることが重要である。
このとき、例えば、図5(b)に示すように、各マイクロレンズの像が隣の領域等に投影され、像が重なると、被写体面上で異なる位置と角度を有する光が同一の画素162に入射するクロストークという現象が生じ、光の入射方向や強度を分解できなくなる。
これを解消するために、従来のライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイよりも被写体側に設けられた撮像レンズの絞りを利用したり、マイクロレンズアレイの各単位レンズに対応した隔壁を有する隔壁シートをマイクロレンズアレイのイメージセンサ側等に別体で用意したりする必要があった。
しかし、本実施形態では、光吸収部143,153が、光透過部141,151間に形成され、各レンズシートの厚み方向(Z方向)に延びているので、撮像レンズや隔壁シート等を用いることなく、かつ、図5(a)に示すようにクロストークを生じさせることなく、単位レンズ形状142,152により集光された光を、イメージセンサ16の対応する領域の画素162に入射させることができる。これにより、画素162は、入射光の強度と入射方向の情報を高精度で出力することができる。
以上のことから、本実施形態では、撮影後に、その焦点距離や被写界深度等を変更可能であり、焦点距離や被写界深度を変更可能な撮像モジュール10及びカメラ1とすることができる。
従って、本実施形態によれば、従来の撮像モジュールやカメラで必要であった複数枚の光学レンズからなる撮像レンズが不要であり、また、基板18の開口部18aとイメージセンサ16とで形成される空間内にレンズ部13が配置されるので、前述の先行特許文献の特許文献1に用いられるような撮像レンズを保持するレンズホルダー(ハウジング)等が不要となり、撮像モジュール10及びカメラ1の大幅な薄型化、軽量化を図ることができる。また、撮像レンズやレンズホルダー等が不要となるので、撮像モジュール10及びカメラ1の生産コストを低減できる。さらに、カメラ1が搭載される携帯端末本体等の薄型化を妨げることがなく、意匠性の向上にも寄与できる。
また、本実施形態によれば、保護シート11とレンズ部13の第1レンズシート14とは、厚み調整層12によって接合され、第2レンズシート15とイメージセンサ16とが接合層17により接合されているので、薄型化に加え、支持部材が不要となるので部材数を低減でき、位置決め等が容易に行え、組み立て作業が容易に行える。また、第1レンズシート14,第2レンズシート15は、より剛性の高い保護シート11,イメージセンサ16に接合されているので、反りや撓み等の変形を抑制することができる。
しかも、厚み調整層12は、その屈折率が光透過部141の屈折率N1及び保護シート11の屈折率と等しい、もしくは、可能な限り屈折率差が小さく、接合層17は、その屈折率が光透過部151の屈折率N1と等しい、もしくは、可能な限り屈折率差が小さいので、光が保護シート11を透過して出射する際や、レンズ部13(第1レンズシート14)に入射する際、第2レンズシート15から出射する際等の界面での反射による光量の損失を低減でき、明るい画像を得ることができる。
また、本実施形態によれば、撮影時に、イメージセンサ16の画素162が入射光の強度と入射方向とを高精度で出力でき、撮影後に、その焦点距離や被写界深度等を変更可能であり、焦点距離や被写界深度を変更可能なライトフィールドカメラとしての機能を携帯端末用カメラに付与することができ、カメラ1の高性能化を図ることができる。
しかも、本実施形態の撮像モジュール10及びカメラ1は、パンフォーカスでの撮影画像も形成可能であり、様々な焦点距離及び被写界深度での撮影画像が形成可能となり、カメラ機能の向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、第1レンズシート14,第2レンズシート15内に光透過部141,151(単位レンズ形状142,152)に対応して光吸収部143,153が一体に形成されているので、従来のライトフィールドカメラで必要であった隔壁シートとマイクロレンズアレイが不要となり、また、マイクロレンズアレイと隔壁シートとの高精度の位置合わせも不要となる。
従って、マイクロレンズアレイと隔壁シートとの位置合わせ精度ずれによる歩留りの低下を抑制できる。また、位置合わせが不要となるので、ハンドリングが容易となり、撮像モジュール10及びカメラ1の製造が容易に行え、生産コスト低減できる。
また、本実施形態によれば、光透過部141,151のレンズ開口幅D1を小さくしてX方向及びY方向に配列される単位レンズ形状142,152を増やすことも容易であり、かつ、光吸収部143,153が一体に形成されるので、レンズ部13による疑似的なマイクロレンズをより細密化することができ、画像の空間解像度を容易に向上させることができる。
また、本実施形態によれば、従来のライトフィールドカメラで必要であった、撮像レンズや、マイクロレンズアレイとは別体の光線分割用の隔壁シート等が不要となり、小型化が困難であったライトフィールドカメラの薄型化及び軽量化、生産コストの低減等を図ることができる。
(第1実施形態の他の形態)
以下、第1実施形態の他の形態の一例を説明する。
<レンズ形状面14a,15aの向き>
図6は、レンズ部13の第1レンズシート14のレンズ形状面14a及び第2レンズシート15のレンズ形状面15aの向きの例を説明する図である。
なお、図6において、第1レンズシート14及び第2レンズシート15は、理解を容易にするために、Z方向(光軸O方向)において離間している形態を示しているが、実際には、一体に積層されている、もしくは、近接して配置されているものとする。
図6に示すように、レンズ部13の第1レンズシート14及び第2レンズシート15は、そのレンズ形状面14a,15aが被写体側(+Z側)であるか、イメージセンサ側(−Z側)であるかは、適宜選択できる。
図6(a)に示すように、第1レンズシート14のレンズ形状面14a及び第2レンズシート15のレンズ形状面15aは、いずれも被写体側(+Z側)となるように配置されていてもよい。
また、図6(b)に示すように、第1レンズシート14のレンズ形状面14a及び第2レンズシート15のレンズ形状面15aは、いずれもイメージセンサ側(−Z側)となるように配置されていてもよい。
さらに、図6(c)に示すように、第1レンズシート14のレンズ形状面14aは、被写体側(+Z側)であり、第2レンズシート15のレンズ形状面15aは、イメージセンサ側(−Z側)となるように配置されていてもよい。
図6(a),(c)に示すように、第1レンズシート14のレンズ形状面14aが被写体側に位置する場合、厚み調整層12の屈折率は、光透過部141の屈折率よりも小さいことが好ましい。
また、図6(b),(c)に示すように、第2レンズシート15のレンズ形状面15aがイメージセンサ16側に位置する場合、接合層17の屈折率は、光透過部151の屈折率よりも小さいことが好ましい。
また、図6(c)に示すように、第1レンズシート14と第2レンズシート15とが、互いに裏面14b,15bを対面させて配置される場合には、光学密着による迷光の発生を抑制する観点から、第1レンズシート14及び第2レンズシート15との間に、不図示のスペーサを配置してもよい。
また、図6(c)に示す形態の場合、光学密着を抑制する観点から、第1レンズシート14と第2レンズシート15との間に、不図示の接合層を全面に設けて、第1レンズシート14と第2レンズシート15とを一体に接合してもよい。この場合、第1レンズシート14と第2レンズシート15とを接合する接合層は、その接合層と各裏面14b,15bとの界面での光の反射を防ぐ観点から、その屈折率が、光透過部141,151の屈折率N1と等しい、もしくは、屈折率差が可能な限り小さいものが好ましい。
<光透過部141,151の配列方向について>
レンズ部13は、第1レンズシート14の光透過部141(単位レンズ形状142)が左右方向(X方向)に配列され、第2レンズシート15の光透過部151(単位レンズ形状152)が上下方向(Y方向)に配列される形態としてもよい。
また、第1レンズシート14の光透過部141(単位レンズ形状142)の配列方向R1と、第2レンズシート15の光透過部151(単位レンズ形状152)の配列方向R2とがなす角度αは、90°±10°の範囲、即ち、80°〜100°の範囲内であれば、レンズ部として所望される光学的機能は維持される。従って、角度αは、90°に限定されず、80°〜100°の範囲内としてもよい。
これにより、第1レンズシート14、第2レンズシート15を一体に積層してレンズ部13として撮像モジュール10を組み立てる際に、第1レンズシート14の光透過部141の配列方向R1と第2レンズシート15の光透過部151の配列方向R2とのなす角度αを厳密に90°として配置しなくともよく、レンズ部13の位置合わせや撮像モジュール10の組み立て作業の容易化、作業効率の向上、歩留りの向上を図ることができる。
<光透過部141,151の配列方向R1,R2とイメージセンサ16の画素162の配列方向G1,G2について>
図7は、レンズ部13の各光透過部141,151の配列方向R1,R2とイメージセンサ16の画素162の配列方向G1,G2との関係を示す図である。
第1実施形態では、図7(a)に示すように、イメージセンサ16の画素162が光軸O方向(Z方向)に対して直交する2方向G1,G2(第1実施形態ではY方向及びX方向)に配列され、第1レンズシート14の光透過部141の配列方向R1は、画素162の配列方向の1つの方向G1(Y方向)に平行であり、第2レンズシート15の光透過部151の配列方向R2は、画素162の配列方向のもう1つの方向G2(X方向)に平行である例を示した。
このとき、光軸O方向(Z方向)から見て、第1レンズシート14の光透過部141の配列方向R1と画素162の配列方向の1つの方向G1となす角度β、第2レンズシート15の光透過部151の配列方向R2が画素162の配列方向のもう1つの方向G2となす角度γは、いずれも0°である。
これに限らず、図7(b)に示すように、例えば、光軸O方向(Z方向)から見て、角度β及び角度γは、0°〜10°の範囲内であれば、光学的な機能は維持されるので、この範囲内で適宜選択して設定してよい。
このような形態とすることにより、イメージセンサ16の画素162とレンズ部13の各光透過部141,151との位置合わせが容易となり、製造作業の簡略化や作業時間の短縮、歩留りの向上等を図ることができる。
なお、図7(b)では、画素162の配列方向G1,G2は、それぞれY方向及びX方向に平行である例を示しているが、これに限らず、光透過部141,151の配列方向R1,R2がY方向及びX方向に平行であり、画素162の配列方向G1,G2とそれぞれ角度β,γをなす形態としてもよいし、画素162の配列方向G1,G2及び光透過部141,151の配列方向R1,R2が、それぞれ角度β,γをなし、かつ、いずれもY方向及びX方向に平行でない形態としてもよい。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態の撮像モジュール20を説明する図である。
第2実施形態の撮像モジュール20は、レンズ部23が異なる以外は、前述の第1実施形態の撮像モジュール10と同様の形態である。従って、第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態の撮像モジュール20は、保護シート11、レンズ部23、イメージセンサ16、接合層17、基板18、リードフレーム19等を備えている。
図9及び図10は、第2実施形態のレンズ部23を説明する図である。
図9は、第2実施形態のレンズ部23を被写体側(+Z側)見た正面図である。図10(a)は、図9に示す矢印A1−A2に沿ったレンズ部23の断面(YZ断面)の一部を拡大した拡大図であり、図10(b)は、図9に示す矢印B1−B2に沿ったレンズ部23の断面(XZ断面)の一部を拡大した拡大図である。
本実施形態のレンズ部23は、1枚のレンズシート24により形成されている。
レンズシート24は、光軸O方向(Z方向)において、基板18の開口部18aとイメージセンサ16とによって形成される空間内に位置し、イメージセンサ側(−Z側)の面が接合層17によりイメージセンサ16の受光領域161に接合されている。
レンズシート24は、図9及び図10に示すように、シート面に沿ってX方向及びY方向に等間隔に配列される複数の光透過部241と、互いに隣り合う光透過部241間に、各光透過部241を囲むようにして設けられる光吸収部243とを備えている、いわゆるマイクロレンズアレイシートである。
光透過部241は、光を透過する透明な部分であり、被写体側(+Z側)に、凸形状の単位レンズ形状242を有している。レンズシート24の被写体側(+Z側)の面は、単位レンズ形状242が複数配列されたレンズ形状面24aとなっている。また、レンズシート24のイメージセンサ側(−Z側)の面(レンズ形状面24aとは反対側の面)である裏面24bは、略平面状となっている。
単位レンズ形状242は、略半球状の形状に形成されており、鉛直方向(Y方向)及び左右方向(X方向)に対称な形状に形成されている。即ち、単位レンズ形状242は、YZ断面における断面形状とXZ断面における断面形状とが、円の一部形状(円弧形状)となっている。また、単位レンズ形状242(光透過部241)は、レンズシート24のシート面の法線方向(Z方向)から見た形状が円形状に形成されている。ここで、略半球状とは、半球だけでなく、球の一部形状や回転楕円体の一部形状を含む形状をいう。
単位レンズ形状242の表面には、不図示の反射防止層が形成されている。この反射防止層は、前述の第1実施形態において単位レンズ形状142の表面に形成される反射防止層と同様の材料、方法により形成される。
光透過部241の裏面24b側には、シート面に平行な方向に連続しているランド部244が形成されている。
このランド部244は、その厚みが可能な限り薄い方が好ましく、ランド部244の厚さが0であること(即ち、ランド部244が存在しない形態)が、迷光等を防止し、高画質の画像を提供する観点から理想的である。
光透過部241の屈折率N1は、1.38〜1.60程度である。
光透過部241は、前述の第1実施形態に示した第1レンズシート14及び第2レンズシート15の光透過部141,151と同様の材料により形成可能である。
光吸収部243は、光を吸収する作用を有する部分であり、互いに隣り合う光透過部241間に、各光透過部241を囲むようにして設けられている。光吸収部243は、レンズシート24の厚み方向(Z方向)に沿って、単位レンズ形状242が形成されたレンズ形状面24aから反対側の裏面24b側に延びるようにして形成されている。
光吸収部243は、図9及び図10に示すように、レンズシート24の厚み方向(Z方向)に平行な断面における断面形状が楔形形状、もしくは、矩形形状に形成されている。
本実施形態の光吸収部243は、レンズシート24の厚み方向(Z方向)に平行な面における断面形状において、レンズ形状面24a側の寸法が裏面24b側の寸法に比べて大きい等脚台形形状に形成されている。なお、これに限らず、光吸収部243は、厚み方向(Z方向)に平行な面における断面形状が、裏面24b側を頂点とする三角形形状としてもよい。
光吸収部243は、光透過部241内を進む光のうち、隣接する他の光透過部241側へ向かうような迷光を吸収する機能を有する。
光吸収部243は、前述の第1実施形態の第1レンズシート14及び第2レンズシート15の光吸収部143,153と同様の材料により形成可能であり、本実施形態の光吸収部243は、カーボンブラックを含有するアクリル系樹脂により形成されている。
光吸収部243の屈折率N2は、1.48〜1.60程度である。また、光吸収部243の屈折率N2は、光透過部241の屈折率N1に対して、N2≧N1となっていることが好ましい。これは、光吸収部243と光透過部241との界面で、光が全反射する等し、不要な光がイメージセンサ16に到達することを防ぐためである。
本実施形態のレンズ部23(レンズシート24)の各部の寸法は、以下の通りである。
光透過部241(単位レンズ形状242)の配列ピッチPは、約20〜230μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状242の曲率半径Rは、約10〜180μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状242のレンズ開口径D1(シート面の法線方向(Z方向)から見た場合の単位レンズ形状242の直径)は、約20〜200μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状242のレンズ高さH1(レンズシート24の厚み方向(Z方向)において、光吸収部243のレンズ形状面24a側の面から単位レンズ形状242の最も凸となる頂点t3までの寸法)は、約2〜40μmとすることが好ましい。
レンズシート24の総厚T(レンズシート24の厚み方向(Z方向)における単位レンズの頂点t3から裏面24bまでの寸法)は、約30〜480μmとすることが好ましい。
光吸収部243の幅D2(レンズ形状面24a側端部の幅)は、約1〜30μmとすることが好ましい。
光吸収部243の高さH2(レンズシート24の厚み方向(Z方向)における光吸収部243の寸法)は、約20〜470μmとすることが好ましい。
光吸収部243と光透過部241との界面がシート面の法線方向となす角度θは、0°≦θ≦10°とすることが好ましい。本実施形態のように、レンズシート24をイメージセンサ16に貼り付けた場合、光吸収部243の影となる部分減らしてイメージセンサ16の有効画素数を多く保つためには、光吸収部243の幅D2を小さくするのが好ましく、なおかつ、光吸収部243の高さH2を高く設定する場合、光吸収部243の上端と下端の幅の差を極力小さくした方がよいということがあるので、上述の範囲が好ましい。
ランド厚D3は、ランド部244の厚さ(レンズシート24の厚み方向において、光吸収部243のイメージセンサ側の面から裏面24bまでの寸法)であり、約1〜50μmとすることが、迷光や、所定の光透過部241(単位レンズ形状242)に入射した光が、隣接する他の光透過部241(単位レンズ形状242)側へ光が進んでしまうことを抑制する観点から好ましい。
レンズシート24は、上記寸法範囲で形成されることによって、その焦点距離が約24〜300μm(空気中の換算値)となる。
本実施形態においても、前述の図5(a)に示すように、クロストークを生じさせることなく、単位レンズ形状242により集光された光を、イメージセンサ16の対応する領域の画素162(画素群)に入射させることができる。これにより、画素162は、入射光の強度と入射方向の情報を高精度で出力することができる。
以上のことから、本実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様に、焦点距離や被写界深度を変更可能なライトフィールドカメラとしての機能を携帯端末用カメラに付与することができ、カメラ1の高性能化を図ることができ、かつ、撮像モジュール20及びカメラ1の薄型化、軽量化や生産コストの低減等の効果を奏することができる。
さらに、本実施形態によれば、上記効果に加えて、レンズ部23として用いる部材は1枚のレンズシート24であるので、撮像モジュール20及びカメラ1のさらなる生産コストの低減や薄型化、軽量化を実現できる。
(第2実施形態の別の形態)
上述の第2実施形態において、単位レンズ形状242(光透過部241)は、Y方向及びX方向に複数が配列される例、即ち、正方格子状に配置される例を示したが、これに限定されるものでない。例えば、単位レンズ形状242(光透過部241)は、光軸O方向(Z方向)から見て、六方格子状や、長方格子状等に配置されるようにしてもよい。
図11は、単位レンズ形状242の別な形態を示す図である。図11(a)は、レンズシート24の厚み方向の被写体側から見た正面図である。図11(b)は、図11(a)に示す矢印C1−C2に沿った断面を示す図(YZ断面図)であり、図11(c)は、図11(a)に示す矢印D1−D2に沿った断面を示す図(XZ断面図)である。
単位レンズ形状242(光透過部241)は、図11(a)に示すように、レンズシート24のシート面の法線方向(Z方向,光軸O方向)から見た形状が矩形状(正方形状)に形成されるようにしてもよい。この場合、単位レンズ形状242は、被写体側(+Z側)に膨らんだ略四角錐形状に形成される。具体的には、単位レンズ形状242は、図11(b)及び図11(c)に示すように、四角錐形状の角部(頂部や稜線)が面取りされ、曲面状に形成された形態となる。
このような形態としても、上述の図9,図10等に示す半球状の単位レンズ形状242と同様の効果を奏することができる。また、シート面の法線方向から見た形状を矩形状にすることで、前述の図9,図10等に示す形態に比して、レンズシート24に対する光の入射面積を増やすことができ、光の利用効率を向上させることができる。
また、単位レンズ形状242(光透過部241)は、レンズシート24のシート面の法線方向(Z方向)から見た形状が多角形状となる略多角錐形状に形成され、その略多角錐形状がシート面の被写体側(+Z側)に膨らみ、角部(頂部や稜線)が面取りされた形態となるようにしてもよい。
また、上述の第2実施形態において、レンズシート24は、レンズ形状面24aが被写体側(+Z側)に位置し、裏面24bが接合層17によりイメージセンサ16に接合される形態を示したが、これに限らず、裏面24bが被写体側に位置し、レンズ形状面24aが接合層17によってイメージセンサ16に接合される形態としてもよい。
この場合、単位レンズ形状242の集光作用を発揮する観点から、接合層17は、その屈折率が光透過部241の屈折率よりも小さいものとすることが好ましい。
(変形形態)
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)第1実施形態において、レンズ部13は、基板18の開口部18aとイメージセンサ16とによって形成される空間内に配置され、光軸O方向において、レンズ部13の被写体側の面13sは、基板18の被写体側の面18sよりもイメージセンサ側(−Z側)に位置する形態を示したが、これに限らず、例えば、光軸O方向において、レンズ部13の被写体側の面13sと基板18の被写体側の面18sとが同じ位置(即ち、同一平面上に位置)する形態としてもよい。また、レンズ部13は、その多くが開口部18aとイメージセンサ16とによって形成される空間内に位置しながら、レンズ部13の被写体側の面13sが基板18の被写体側の面18sよりも被写体側(+Z側)に位置する形態、即ち、レンズ部13の一部が基板18の開口部18aから被写体側に突出している形態としてもよい。
なお、第2実施形態に関しても、基板18やレンズ部23の厚みによっては、レンズ部23の被写体側の面23sが、光軸O方向において、基板18の被写体側の面18sと同じ位置、もしくは、面18sよりも被写体側(+Z側)に位置する形態としてもよい。
(2)各実施形態において、保護シート11のイメージセンサ側(−Z側)に設けられた赤外線遮蔽層112は、保護シート11とは別体のシート状等の部材であって、不図示の接合層等により保護シート11に接合された形態としてもよい。また、保護シート11が、所定の領域(700〜1100nm)の波長域の赤外線を遮蔽する機能を有していてもよい。
また、レンズ部13,23とイメージセンサ16との間に、赤外線を遮蔽する赤外線遮蔽層が設けられる形態としてもよく、赤外線遮蔽層は、光軸O方向(Z方向)において、イメージセンサ16よりも被写体側(+Z側)であれば、特にその位置を限定されない。
また、第1実施形態において、厚み調整層12の厚みが十分に確保できるのであれば、厚み調整層12が赤外線吸収材等を含有する等して、赤外線遮蔽層としての機能を有する形態としてもよい。
(3)第1実施形態において、保護シート11とレンズ部13との間に厚み調整層12が設けられる例を示したが、これに限らず、厚み調整層12を備えず、保護シート11とレンズ部13との間に空気層が存在する形態としてもよい。
撮像モジュール10が厚み調整層12を備えない場合には、レンズ部13の被写体側の面13s(前述の第1実施形態では第1レンズシート14の裏面14b)に、反射防止機能を有する不図示の反射防止層を形成することにより、レンズ部13への光の入射時の反射を抑制し、レンズ部13,23への入射光量の増加を図ることができる。
(4)各実施形態において、光透過部141,151,241と、光吸収部143,153,243との界面は、複数の平面からなる折れ面状となっていてもよいし、複数の平面と曲面とが複数組み合わされている形態としてもよい。
(5)各実施形態において、光吸収部143,153,243は、レンズ形状面14a,15a,24a側から裏面14b,15b,24b側へ延びるように形成されている例を示したが、これに限らず、裏面14b,15b,24b側からレンズ形状面14a,15a,24a側へ厚み方向に沿って形成される形態としてもよい。
図12は、変形形態の第1レンズシート14を説明する図である。
このような形態とする場合、ランド部144がレンズ形状面14a側に位置し、単位レンズ形状142は連続して配列され、裏面14bに光吸収部143の裏面側端部が位置している。
このような形態とすることにより、単位レンズ形状142の谷底部分に光吸収部143を形成する材料が付着する等して単位レンズ形状142のレンズ開口幅D1が狭まり、光量が低下することを防止できる。
なお、第2レンズシート15やレンズシート24についても同様に、光吸収部153,243を裏面15b,24b側からレンズ形状面15a,24a側へ延びる形態としてもよい。
(6)第1実施形態において、単位レンズ形状142,152は、凸形状である例を示したがこれに限らず、凹形状としてもよい。
図13は、変形形態のレンズ部23を説明する図である。
図13に示すように、単位レンズ形状142,152は、その配列方向及び厚み方向に平行な断面形状が凹形状であり、円の一部形状等である形態としてもよい。このような形態とする場合には、図13に示すように、光吸収部143は裏面14b側からレンズ形状面14a側へ厚み方向(Z方向)に沿って延びる形態とすることが好ましい。また、第1レンズシート14と第2レンズシート15との間に、光透過部141,151よりも屈折率が高い樹脂層33が充填され、この樹脂層33により第1レンズシート14と第2レンズシート15が接合される形態とすることが好ましい。
(7)第1実施形態において、単位レンズ形状142,152の配列ピッチPやレンズ開口幅D1、曲率半径R、光透過部141,151の屈折率N1、光吸収部143,153の屈折率N2、光吸収部143,153の高さH2等は、第1レンズシート14と第2レンズシート15とで異なっていてもよい。
また、第2実施形態において、単位レンズ形状242の配列ピッチPやレンズ開口径D1、曲率半径R等は、レンズシート24の垂直方向(Y方向)と左右方向(X方向)とにおいて同様である例を示したが、これに限定されるものでなく、垂直方向と左右方向で各寸法が相違するようにしてもよい。
(8)各実施形態において、レンズ部13,23とイメージセンサ16とを接合する接合層17を備えず、レンズ部13,23がイメージセンサ16の受光領域161上に配置され、レンズ部13、23及びイメージセンサ16は、それぞれ不図示の枠部材で支持され、所定の位置で保持される形態としてもよい。
このとき、光学密着やイメージセンサ16の受光領域161の傷付き等を防止する観点から、レンズ部23とイメージセンサ16との間に不図示のスペーサを配置する等してもよい。
また、例えば、第1実施形態において、厚み調整層12の厚みを変える等して、光軸O方向において、レンズ部13とイメージセンサ16との間に空間が存在する形態としてもよい。
(9)第1実施形態において、レンズ部13は、第1レンズシート14と第2レンズシート15とが、不図示の接合層により一体に接合された形態としてもよい。このとき、この接合層は、例えば、第1レンズシート14及び第2レンズシート15の有効部分(光が透過する領域)以外の領域や、光学的に影響の小さい領域(例えば、四隅の角部分)等や、第1レンズシート14及び第2レンズシート15の周縁部等に外側へ凸となるように設けられた領域等に形成することが、良好な画像を得る観点から好ましい。
(10)各実施形態において、第1レンズシート14及び第2レンズシート15、レンズシート24は、ランド部144,154,244よりも裏面14b,15b,24b側にさらに基材層を備える形態としてもよい。以下、一例として、第1レンズシート14を例に挙げて説明するが、第2レンズシート15やレンズシート24においても同様である。
図14は、変形形態の第1レンズシート14を説明する図である。
基材層145は、光透過性を有する樹脂製のシート状の部材であり、光透過部141を紫外線成形等で形成する際に、基材(ベース)となる部材である。
第1レンズシート14は、クロストーク等を抑制する観点から、光吸収部143の裏面側端部から裏面14bまでの厚みD4が小さい方が好ましい。従って、表面に剥離性を有する基材層を用い、基材層上に光透過部141及び光吸収部143を成形後に、この基材層145を剥離することが好ましい。しかし、クロストーク等が十分抑制できる程度に基材層145が薄い場合等には、基材層145を積層した形態のままとしてもよい。
また、基材層145が剥離性を有していない場合には、基材層145に相当する部分を削る等により、光吸収部143の裏面側端部から裏面14bまでの厚みを薄くしてもよい。
なお、このような基材層145を有する場合には、光吸収部143の裏面側先端から裏面14bまでの寸法D4(基材層145及びランド部144を含む)は、約1〜50μmとすることが、迷光やクロストーク等を抑制する観点から好ましい。
このような基材層145を備える形態とすることにより、第1レンズシート14のハンドリングが容易になる。
(11)第1実施形態において、レンズ部13は、図15に示すようなレンズシート55を備える形態としてもよい。
図15は、変形形態のレンズ部13を説明する図である。
レンズシート55は、基材層551の両面に、単位レンズ形状142,152を有する光透過部141,151及び光吸収部143,153が形成されている。このレンズシート55は、第1レンズシート14と第2レンズシート15とが、基材層551の両面にそれぞれ一体に形成された形態に等しい。
この基材層551は、樹脂製のシート状の部材であり、光透過性を有している。このような基材層551としては、PET樹脂やトリアセチルセルロース(TAC)製のシート状の部材等が挙げられる。また、基材層551の厚さは、可能な範囲で薄いことが、迷光を抑制し、クロストークを低減して、各画素に入射する光の強度や光の入射方向の精度を向上させる観点から好ましい。
また、基材層551の屈折率は、光透過部141,151の屈折率N1に等しい、もしくは、可能な限り屈折率差が小さいことが好ましい。
なお、レンズ部13がこのような形態であり、かつ、厚み調整層12や接合層17を用いる場合には、厚み調整層12及び接合層17の屈折率は、光透過部141,151の屈折率N1よりも小さいことが好ましい。
(12)レンズ部13は、基板18とイメージセンサ16とによって形成される空間内に収まるならば、3枚以上のレンズシートが光軸O方向(Z方向)に沿って配列された形態としてもよい。
このとき、不図示の3枚目のレンズシート(以下、第3レンズシートという)は、第1レンズシート14及び第2レンズシート15と同様の形状のレンズシートであり、その光透過部の配列方向が、第1レンズシート14及び第2レンズシート15の光透過部141,151の配列方向R1,R2に対して、それぞれ45°±10°をなしているものとすることが好ましい。第3レンズシートのレンズ形状面は、被写体側(+Z側)であっても、イメージセンサ側(−Z側)であってもよい。
さらに、第1レンズシート14及び第2レンズシート15と同様の形状のレンズシートである4枚目のレンズシート(第4レンズシート)をレンズ部13に配置する場合には、その光透過部の配列方向が、第1レンズシート14及び第2レンズシート15の光透過部141,151の配列方向R1,R2に対して、それぞれ45°±10°をなし、第3レンズシートの光透過部の配列方向に対してそれぞれ90°±10°をなしているものとすることが好ましい。第4レンズシートのレンズ形状面は、被写体側(+Z側)であっても、イメージセンサ側(−Z側)であってもよい。
なお、レンズ部13内において、第3レンズシート、第4レンズシートの光軸O方向(Z方向)の位置については、特に限定しない。
(13)第2実施形態において、撮像モジュール20は、レンズシート24とイメージセンサ16との間に、レンズシート24と同様な形態を有するレンズシートをさらに配置した形態としてもよい。このような形態は、例えば、レンズの収差の補正等が必要な場合に有効である。
この場合、撮像モジュール20は、レンズシート24のイメージセンサ側(−Z側)に配置された不図示のレンズシートが接合層17によりイメージセンサ16に接合される形態となる。この不図示のレンズシートは、単位レンズ形状が設けられるレンズ形状面を、レンズシート24側(+Z側)に向くようにして配置されてもよいし、イメージセンサ側を向くようにして配置されてもよい。また、不図示のレンズシートの単位レンズ形状の各寸法は、レンズシート24と同等としてもよいし、相違してもよい。
(14)各実施形態において、単位レンズ形状142,152,242は、例えば、光透過部141,151,241の配列方向及び各レンズシートの厚さ方向(Z方向)における断面形状が、所望する光学性能等に応じて、シート面に長軸が直交する楕円の一部形状や、多角形形状等としてもよいし、頂部が円弧等の曲線であり、単位レンズ形状の谷部側が直線からなる形状としてもよい。
(15)各実施形態において、第1レンズシート14及び第2レンズシート15、レンズシート24には、その表裏面(レンズ形状面14a,15a,24aと裏面14b,15b,24b)とを区別しやすくするために、表裏判別用の切欠きを設けてもよい。
また、レンズ部13,23の配置や組み立てを容易にするために、アライメントマークを第1レンズシート14及び第2レンズシート15、レンズシート24に設けてもよい。
(16)各実施形態において、カメラ1は、スマートフォン等の携帯端末用カメラである例を示したが、これに限らず、デジタルカメラとしてもよい。
(17)各実施形態において、イメージセンサ16の受光領域161の大きさは、撮像モジュール10,20が用いられるカメラ1の大きさや、所望する画質やカメラ性能等に応じて、適宜採用してよい。イメージセンサ16の受光領域161の大きさは、例えば、スマートフォン等の携帯端末に搭載される場合には横×縦のサイズが、4.8×3.6mmや4.4×3.3mm等、カメラ(主にコンパクトデジタルカメラ)等に搭載される場合には、6.2×4.7mm、7.5×5.6mm等が挙げられる。
また、例えば、23.6×15.8mm、36×24mm、43.8×32.8mm等の大きな受光領域161を有するイメージセンサ16を使用することにより、ノイズの低減や取得する焦点距離や被写界深度等の情報の精度や情報量の向上を図り、画質のさらなる向上や、カメラ1の性能向上を図ってもよい。また、このような大きな受光領域を有するイメージセンサ16を備えたカメラにおいても、薄型化、軽量化等を実現することができる。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1 カメラ
10,20 撮像モジュール
11 保護シート
12 厚み調整層
13,23 レンズ部
14 第1レンズシート
15 第2レンズシート
24 レンズシート
141,151,241 光透過部
142,152,242 単位レンズ形状
143,153,253 光吸収部
16 イメージセンサ
17 接合層
18 基板
19 リードフレーム

Claims (11)

  1. 入射する光を電気信号に変換する複数の画素が2次元配列された受光領域を有する平板状の撮像素子部と、
    光軸方向において、前記撮像素子部よりも光の入射側に設けられ、少なくとも1枚のレンズシートを備えるレンズ部と、
    前記撮像素子部に電気的に接続され、回路パターンが設けられた基板部と、
    を備える撮像モジュールであって、
    さらに、前記レンズ部よりも光の入射側に設けられ、撮像時に最も光の入射側に位置する光学部材であり、光透過性を有する保護シートを備え、
    前記レンズシートは、
    シート面に沿って少なくとも一方向に配列され、一方の面側に単位レンズ形状を有する光透過部と、
    隣り合う前記光透過部間に設けられ、前記レンズシートの厚み方向に沿って延びる光吸収部と、
    を有し、
    前記基板部は、開口部を有する矩形環状の部材であり、前記撮像素子部よりも光の入射側に位置し、光軸方向から見て前記開口部内に前記受光領域が位置するように設けられ、
    前記レンズ部は、少なくとも一部が前記基板部の前記開口部と前記撮像素子部とによって形成される空間内に位置し、
    前記保護シートの撮像素子部側の面と前記レンズ部の光の入射側の面とは、光透過性を有する樹脂層により接合されていること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  2. 入射する光を電気信号に変換する複数の画素が2次元配列された受光領域を有する平板状の撮像素子部と、
    光軸方向において、前記撮像素子部よりも光の入射側に設けられ、少なくとも1枚のレンズシートを備えるレンズ部と、
    前記撮像素子部に電気的に接続され、回路パターンが設けられた基板部と、
    を備える撮像モジュールであって、
    さらに、前記レンズ部よりも光の入射側に設けられ、撮像時に最も光の入射側に位置する光学部材であり、光透過性を有する保護シートを備え、
    前記レンズシートは、
    シート面に沿って少なくとも一方向に配列され、一方の面側に単位レンズ形状を有する光透過部と、
    隣り合う前記光透過部間に設けられ、前記レンズシートの厚み方向に沿って延びる光吸収部と、
    を有し、
    前記基板部は、開口部を有する矩形環状の部材であり、前記撮像素子部よりも光の入射側に位置し、光軸方向から見て前記開口部内に前記受光領域が位置するように設けられ、
    前記レンズ部は、少なくとも一部が前記基板部の前記開口部と前記撮像素子部とによって形成される空間内に位置し、
    前記単位レンズ形状は、マイクロレンズ又は疑似的なマイクロレンズの少なくとも一部を形成し、
    前記マイクロレンズ又は前記疑似的なマイクロレンズの1つに対して複数の前記画素が対応して配置されており、
    前記保護シートと前記レンズ部との間には光を偏向させる他の光学部材が配置されていないこと、
    を特徴とする撮像モジュール。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の撮像モジュールにおいて、
    光軸方向において、前記基板部の光の入射側の面は、前記レンズ部の光の入射側の面よりも光の入射側、もしくは、同じ位置に位置すること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記レンズ部は、撮像素子部側の面が光透過性を有する接合層により前記撮像素子部の前記受光領域上に接合されていること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記基板部に電気的に接続されるリードフレームを有し、
    前記リードフレームは、光軸方向において前記基板部よりも撮像素子部側に位置すること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記レンズ部は、第1のレンズシートと、前記第1のレンズシートよりも撮像素子部側に配置される第2のレンズシートとを有し、
    前記第1のレンズシートは、
    柱状であってシート面に沿って一方向に配列され、一方の面側に凸状の第1単位レンズ形状を有する第1光透過部と、
    前記第1光透過部と交互に配列され、前記第1光透過部の長手方向に延在し、かつ、前記第1のレンズシートの厚み方向に沿って、前記第1単位レンズ形状側から反対側である裏面側へ延びる第1光吸収部と、
    を有し、
    前記第2のレンズシートは、
    柱状であってシート面に沿って一方向に配列され、一方の面側に凸状の第2単位レンズ形状を有する第2光透過部と、
    前記第2光透過部と交互に配列され、前記第2光透過部の長手方向に延在し、かつ、前記第2のレンズシートの厚み方向に沿って、前記第2単位レンズ形状側から反対側である裏面側へ延びる第2光吸収部と、
    を有し、
    光軸方向から見て、前記第1光透過部の配列方向と、前記第2光透過部の配列方向とは、角度αをなして交差し、
    前記角度αは、80°≦α≦100°を満たすこと、
    を特徴とする撮像モジュール。
  7. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記レンズ部は、
    シート面に沿って複数の方向に配列され、光の入射側の面に凸状の単位レンズ形状を有する光透過部と、
    互いに隣り合う前記光透過部間に、各前記光透過部を囲むようにして設けられ、該レンズシートの厚み方向に沿って、前記単位レンズ形状側の面から反対側である該レンズシートの裏面側に延びる光吸収部と、
    を備えるレンズシートを備えること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記光吸収部の屈折率は、前記光透過部の屈折率以上であること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の撮像モジュールを備える撮像装置。
  10. 請求項9に記載の撮像装置において、
    筐体と、
    前記筐体に設けられ、前記撮像モジュールに光を取り込む開口部と、
    を有し
    記保護シートは、前記開口部に配置されること、
    を特徴とする撮像装置。
  11. 入射する光を電気信号に変換する複数の画素が2次元配列された受光領域を有する平板状の撮像素子部と、
    光軸方向において、前記撮像素子部よりも光の入射側に設けられ、少なくとも1枚のレンズシートを備えるレンズ部と、
    前記撮像素子部に電気的に接続され、回路パターンが設けられた基板部と、
    を備える撮像モジュールであって、
    前記レンズシートは、
    シート面に沿って少なくとも一方向に配列され、一方の面側に単位レンズ形状を有する光透過部と、
    隣り合う前記光透過部間に設けられ、前記レンズシートの厚み方向に沿って延びる光吸収部と、
    を有し、
    前記基板部は、開口部を有し、前記撮像素子部よりも光の入射側に位置し、光軸方向から見て前記開口部内に前記受光領域が位置するように設けられ、
    前記レンズ部は、少なくとも一部が前記基板部の前記開口部と前記撮像素子部とによって形成される空間内に位置し、
    前記単位レンズ形状は、マイクロレンズ又は疑似的なマイクロレンズの少なくとも一部を形成し、
    前記マイクロレンズ又は前記疑似的なマイクロレンズの1つに対して複数の前記画素が対応して配置されていること、
    を特徴とする撮像モジュール。
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