JP2017134365A - レンズシート、撮像モジュール、及び撮像装置 - Google Patents
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Description
図4には図2の一部を拡大してレンズシート20の構造を説明するための図を表した。
なお、本形態では隣り合う光透過部22は長い下底側で連結され、土台部25とされている。土台部25は可能な限り薄いことが好ましい。これにより迷光を抑制することができ、高い画質を得ることができる。
光吸収部23は、屈折率がNrとされるとともに、光を吸収することができるように構成されている。具体的には屈折率がNrであるバインダーに光吸収粒子が分散される。屈折率Nrは、光透過部22の屈折率Nt以上の屈折率であることが好ましい。このように、光吸収部23の屈折率を光透過部22の屈折率以上とすることにより、光透過部22と光吸収部23との界面で全反射することなく光が光吸収部23に入り、適切に光を吸収することができる。
屈折率Nrの値は特に限定されることはなく、光透過部22と同様に考えることができる。
樹脂微粒子は、透明なものも使用できるが、顔料または染料等で着色された樹脂を用いることが好ましく、必要に応じて特定の波長を選択的に吸収するものであってよいが、好ましくは黒色に着色された樹脂微粒子が用いられる。
着色フィラーとしては、例えば、ポリマーに顔料を分散させた着色フィラーを好適に使用することができ、例えば、メタクリル酸メチルやスチレン等のモノマーに顔料を添加し、重合して得られた樹脂等を好適に使用することができる。顔料としては、公知の有機系顔料や無機系顔料を使用でき、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、ペリレンブラック等の有機系黒色顔料や、銅、鉄、クロム、マンガン、コバルト等を含有した無機系黒色顔料やチタンブラック等を好適に使用することができる。
カーボンブラックは、平均粒子径が10nm以上500nm以下のものを好適に使用することができ、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、カーボンナノチューブ、カーボンファイバー等が使用できる。また、市販のものを使用することもでき、例えば、HCFシリーズ、MCFシリーズ、RCFシリーズ、LFFシリーズ(いずれも三菱化学株式会社製)、バルカンシリーズ(キャボット社製)、ケッチェンシリーズ(ライオン株式会社製)等を好適に使用することができる。
また、バインダーと光吸収粒子との質量部の比は、バインダーが100質量部に対して、光吸収粒子の質量部が10以上20以下であることが好ましい。これにともなって、光吸収の観点から光吸収粒子の光学濃度が2.4以上4.7以下であることが好ましい。
また、当該断面は必ずしも等脚台形である必要はなく、一方の脚と他方の脚とが線対称でなく、一方と他方とで傾斜角度や形状が異なるように構成してもよい。
このレンズシート20の単位レンズ要素24はマイクロレンズとして効果を奏するように光を制御する。すなわち、レンズシート20を透過した光が単位レンズ要素24により画像センサ11の受光面に焦点を結ぶように集光される。従って、単位レンズ要素24の曲率半径Rや屈折率はこのように光を制御できるように決められている。
そのための単位レンズ要素24の断面形状は特に限定されることはなく、楕円の一部、円弧、及び多角形状であってもよく、これらが組み合わされた形状であってもよい。
光透過部22、光吸収部23、及び単位レンズ要素24の配列ピッチPは20μm以上180μm以下とすることが好ましい。
このとき、光透過部22のうち、単位レンズ要素24が配置された側とは反対側のピッチ方向(幅方向)の大きさDtは、20μm以上180μm以下が好ましい。また、単位レンズ要素24が配置された側とは反対側の面における光吸収部23のピッチ方向(幅方向)の大きさWは2μm以上30μm以下であることが好ましい。
単位レンズ要素24の幅方向の大きさDlも20μm以上180μm以下であることが好ましい。
このうち、光透過部22、及び光吸収部23の厚さT1は20μm以上470μm以下であることが好ましい。
土台部25の厚さT2は1μm以上50μm以下である。これにより、迷光や光透過部22に入射した光が、隣接する他の光透過部22側に進んでしまうことを抑制することができる。
そして単位レンズ要素24の厚さT3は、2μm以上40μm以下であることが好ましい。
さらに、光透過部22と光吸収部23との界面がシート面法線(厚さ方向)と成す角θは0度以上10度以下が好ましい。0度では光透過部及び光吸収部が断面において長方形となる。
はじめに光吸収部23を形成する。すなわち、図5からわかるように、光吸収部23の形状を転写することができる金型と基材30との間に、光吸収部を構成する硬化前の組成物を供給し、適切な方法により硬化させて第一の中間シート31を得る。この第一の中間シート31は基材30の一方の面に光吸収部23が形成されたシートである。なお、基材30は後で剥離するので、基材30の表面には剥離しやすい加工がなされていることが好ましい。
その後、適切は方法で組成物を硬化させることにより光透過部22及び土台部25を形成し、第二の中間シート32を得る。この第二の中間シート32は基材30の一方の面に光吸収部23、光透過部22及び土台部25が形成されたシートである。
画像センサ11を構成する複数の素子は、画像センサ11の受光面である被写体側(レンズシート20側)の表面に2次元方向に配列されている。
このような画像センサ11を構成する素子としては例えばCCDやCMOSを挙げることができる。
被写体からの光は撮像モジュール10のレンズシート20内に進み、単位レンズ要素24により集光される。また、光透過部22内をシート法線方向に対して大きな角度をなす方向に進む光の少なくとも一部は光吸収部23に入射して吸収される。レンズシート20を透過した光は画像センサ11の受光面で焦点を結ぶ。従って、画像センサ11の受光面上には、このマイクロレンズとして単位レンズ要素24により結像された像が、それぞれ重なることなく形成される。
このようにして得られた各素子が検出した入射光の強度及び入射方向の情報は、上記画像処理装置12により演算され、撮影後に焦点距離や被写界深度を変更した画像データを生成可能である。
一般的に、ライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイの1つのマイクロレンズに対して、画像センサ11の所定の領域内に位置する複数の素子が対応している。そして、それぞれのマイクロレンズによる像が、対応する領域内のみに投影されることが重要である。
このとき、例えば図8(b)に示したように、各マイクロレンズの像が隣の領域等に投影され、像が重なると、被写体面上で異なる位置と角度を有する光が同一の素子に入射するクロストークという現象が生じ、光の入射方向や強度を分解できなくなる。
これを解消するために、従来のライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイよりも被写体側に結像レンズを設ける必要があった。
また製造の観点からも、結像光学系が不要となるので製造コストを抑制することが可能となる。
2 筐体
10 撮像モジュール
11 画像センサ
12 画像処理装置
20 レンズシート
22 光透過部
23 光吸収部
24 単位レンズ要素
25 土台部
Claims (3)
- 画像センサの受光面側に配置されるレンズシートであって、
格子状に形成された光を吸収する光吸収部、及び、前記光吸収部に囲まれるように配置された光を透過する光透過部と、
シートの平面視で複数の前記光透過部のそれぞれと同じ位置に配置される複数の単位レンズ要素と、を備える、レンズシート。 - 請求項1に記載のレンズシートと、
前記レンズシートの一方側に配置された、複数の光電変換素子が配列された画像センサと、を備える撮像モジュール。 - 請求項2に記載の撮像モジュールが筐体の内側に配置される撮像装置。
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JP2016016483A JP2017134365A (ja) | 2016-01-29 | 2016-01-29 | レンズシート、撮像モジュール、及び撮像装置 |
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