JP6685164B2 - 熱交換器の製造方法および熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の伝熱管を挿入するための複数のフランジ穴が設けられたフィンにU字曲げした伝熱管を挿入し、伝熱管端部の内側に伝熱管の外径を広げるための拡管治具を挿入して、フィンのフランジ穴と伝熱管外側面を密着させて形成される熱交換器の製造方法および熱交換器に関する。
熱交換器の伝熱管の拡管の際に、互いに隣接するフィン同士が密着する現象やフィンの間の間隔が不均一となるフィンの乱れ現象の発生を防止し、拡管を容易に行うことができることが望ましい。このため、伝熱管の端部を保持するとともに熱交換器の周囲を固定壁或いは固定チャックで囲ってフィン自体が動かぬよう固定する方法が挙げられる。
特許文献1には、熱交換器の拡管の際に、互いに隣接するフィン同士が密着する現象やフィンの間の間隔が不均一となるフィンの乱れ現象の発生を防止し拡管を容易に行うことができる拡管装置が開示されている。拡管装置は、フィンの積層体の一面側から突出する熱交換チューブの一端より挿入した拡管ビレットを、積層体の他面側から突出する熱交換チューブの他端方向に押圧して拡管する際に、積層体の他面側から突出する熱交換チューブの他端部の収縮を許容し得るように、積層体の一面側から突出する熱交換チューブの一端部が拡管されたとき、拡管された一端部を把持する把持手段と、マンドレル軸に装着され且つ積層体を貫通する熱交換チューブ内に挿入された拡管ビレットを、把持手段によって把持された熱交換チューブの一端部から未拡管状態の他端部の方向に押圧する押圧手段と、を具備している。
特開平9−99334号公報
熱交換器の伝熱管を拡管設備により拡管する場合、拡管治具と伝熱管内面で摩擦が生じるため、拡管する際には伝熱管を含めた熱交換器全体が動かないように拘束する必要がある。全てのフィンのフランジ穴(伝熱フィン穴)に伝熱管が挿入された熱交換器の拡管を行う場合、全体に同等の拡管摩擦抵抗を生じるため、熱交換器の壁面をクランプなどで固定することにより、拡管が可能である。
一方、同一構造で熱交換能力を任意に選択できるよう、熱交換器に挿入する伝熱管(パイプ)を一部削減すると、熱交換器を拡管する際に拡管治具の摩擦力が不均一となり伝熱管を削減した場所の剛性が小さくなりフィン材自体が変形や潰れの発生などの問題がある。このため、熱交換器の製造方法の見直しが必要であった。
本発明は、前記の課題を解決するための発明であって、同一構造で熱交換能力を任意に選択できる熱交換器の製造方法および熱交換器を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の熱交換器の製造方法は、拡管部材が設けられた複数のマンドレルを複数の伝熱管の内部に同時に圧入して該複数の伝熱管をそれぞれ拡管し、放熱フィンと伝熱管とを結合する拡管装置を用いた熱交換器の製造方法であって、複数の伝熱管の内、拡管しない伝熱管を選定し、選定した伝熱管に対応するマンドレルの拡管部材を取り外す拡管前処理と、全てのフランジ穴に伝熱管を挿入した状態で、伝熱管の内部にマンドレルを挿入して拡管する拡管処理と、拡管処理後、選定した伝熱管を回収する回収処理と、を実行することを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
本発明によれば、同一構造で熱交換能力を任意に選択できる。
本実施形態に係る熱交換器の製造方法の概要を示す図である。 熱交換器の拡管設備の全体構成を示す図である。 熱交換器の拡管設備の受台を示す図である。 熱交換器の左右固定方法を示す図である。 熱交換器の拡管時に伝熱管の固定方法を示す図である。 本実施形態に係る熱交換器の製造方法の処理工程を示すフローチャートである。 熱交換器の拡管後の構造を示す図であり、(a)は全体図であり、(b)は熱交プレート付近の拡大図である。 室外機に配設した熱交換器を示す図であり、(a)は伝熱管の削減無しの場合、(b)は伝熱管の削減有りの場合である。
本発明を実施するための実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る熱交換器の製造方法の概要を示す図である。
熱交換器1の全体の生産工程は、下記である。
まず原板からフィン102(放熱フィン)の外郭と伝熱管101の外径よりも大きいバーリング穴をプレスで抜き、スタッキング(積層)する。伝熱管101は所定の長さにカットした後U字曲げする。
その後、拡管工程として、スタッキングされたフィン102を挟み込むように固定されたフィン102のバーリング穴(フランジ穴)に伝熱管101を挿入した状態の熱交換器1を、拡管設備2(拡管装置)(図2参照)に固定する。そして、拡管設備2の1次拡管ヘッド201(拡管部材)(図5参照)が伝熱管101の内部に挿入される。
このとき、伝熱管101の内径より1次拡管ヘッド201の外径は大きいため、1次拡管ヘッド201の挿入工程により、伝熱管101の外径がフィン102のバーリング穴と加締めて密着する。
拡管後の熱交換器1は、切断・分離、および揮発性加工油の乾燥の工程を経て製品形状に対応した曲げ加工やサイクルパイプのロウ付けが行われて生産ラインへと投入される工程となる。
前記拡管工程において、U字曲げした伝熱管101を、熱交換器1の外形を変更せずに熱容量毎に製作するには、伝熱管101の本数を調整する必要がある。その調整のため、
(1)複数の伝熱管101の内、拡管しない伝熱管を選定し、選定した伝熱管101Sに対応するマンドレル203の拡管部材を取り外す拡管前処理
(2)伝熱管の内部にマンドレル203を挿入して拡管する拡管処理
(3)拡管処理後、選定した伝熱管101Sを回収する回収処理、
を実行する。
図1においては、選定した伝熱管101Sに対応するマンドレル203の拡管部材である1次拡管ヘッド201が取り外された状態が示されており((1)に対応)、拡管処理を実施しても、選定した伝熱管101Sは拡管しない((2)に対応)。拡管処理後、選定した伝熱管101Sを回収するとよい。なお、熱交換器1は、背面板208(図2参照)、ワークサイドクランプ207、ワーク受台209(図3参照)、レシーバプレート206で固定されている。
本実施形態の熱交換器1の製造方法は、オールアルミニウムの熱交換器や拡管率の大きい熱交換器の場合に、拡管ヘッドとの摩擦が大きく、フィンのゆがみが生じやすい条件下でも、安定した加工ができる特長を有する。
以下、熱交換器1の拡管方法について、図2〜6を参照して詳細に説明する。
図2は、熱交換器の拡管設備の全体構成を示す図である。図3は、熱交換器の拡管設備の受台を示す図である。図4は、熱交換器の左右固定方法を示す図である。図5は、熱交換器の拡管時に伝熱管の固定方法を示す図である。
図2において、拡管設備2は、細長棒状の複数のマンドレル203と、マンドレル203の上端部を保持する保持プレート218と、上下方向に直線移動自在に設けられたプレッシャープレート213と、プレッシャープレート213を上下方向に駆動する加圧駆動源としてのメインシリンダ210と、メインシリンダ210の加圧を補助するプレッシャースクリュー211と、マンドレル203の座屈を防止する複数の中間プレート214と、プレッシャープレート213に対し中間プレート214を介して吊りボルト212で吊り下げられている拡管プレート215と、拡管プレート215の下方にはストリッパープレート216とを有する。なお、217は、ストリッパープレート216が下方に駆動された場合のエアークッションである。
拡管設備2は、ストリッパープレート216の下方に複数枚のフィン102に下端部が略U字状に形成されたU字部101aを有する伝熱管101を複数列同方向で挿通し、かつ伝熱管101が挿通されたフィン102の両端に所定形状の熱交プレート103(図7参照)を装着して形成された熱交換器1を配置する。熱交換器1は、前記したが下端を、レシーバプレート206を介して支持される。前後方向は、背面板208、ワーク受台209(図3参照)で支持され、左右方向は、ワークサイドクランプ207(図4参照)で支持されている。熱交換器1の固定支持方法は、図3を参照して説明する。
図3において、拡管設備2は、ワークである熱交換器1の姿勢を水平方向から垂直方向に姿勢を変更できる回転機構220を有するワーク受台209を有する。ワーク受台209の一端にレシーバプレート206が略垂直に配設されている。作業者またはロボットアームにより、フィン102に伝熱管101が挿入された状態の熱交換器1を、伝熱管101の中心軸が水平となる状態で拡管設備2のワーク受台209の上に乗せる。その後、ワーク受台209が回転機構220を駆動して90度回転し、熱交換器1の伝熱管101(図2参照)の中心軸が鉛直となるようにする。このとき、伝熱管101の端面は上向きとなる。熱交換器1は、ワーク受台209の他、拡管設備2に装備されたワークサイドクランプ207(図4参照)と背面板208による固定壁とで周囲を固定される。図4において、伝熱管101を複数列同系列で挿入したフィン102を1ブロックとして、7ブロックを、ワークサイドクランプ207で固定している。
図5において、伝熱管101のU字部101aが潰れないように保護すべく、熱交換器1の下部はレシーバプレート206とクランパー205により固定される。マンドレル203には、1次拡管ヘッド201および2次拡管ヘッド202が装着されている。
伝熱管101は、拡管設備2に装備された図2に示すメインシリンダ210、プレッシャースクリュー211、吊りボルト212、プレッシャープレート213の駆動と中間プレート214、拡管プレート215、ストリッパープレート216、エアークッション217の補助を介してマンドレル203が下降し、その先端に取り付けられた1次拡管ヘッド201および2次拡管ヘッド202が伝熱管101内部に挿入されることにより拡管される。
このとき、拡管設備2に装備されたコレットチャック204(図5参照)により伝熱管101が動かないように固定された後、1次拡管ヘッド201が伝熱管内部に挿入され外径が大きくなった1次拡管部101b(図7(b)参照)を形成し、フィン102(図5参照)のバーリング穴と加締める。
その後、コレットチャック204が伝熱管101から離れて2次拡管ヘッド202が伝熱管101端部に挿入され1次拡管部101bよりも大きい内径に拡管された2次拡管部101c(図7(b)参照)を形成する。
拡管後は、マンドレル203が上昇し、伝熱管101の内部から1次拡管ヘッド201および2次拡管ヘッド202が抜き取られる。ワーク受台209が水平の状態に戻り、熱交換器1を取り出して拡管の工程は終了となる。
ここで、フィン構造を共用化し製品仕様に応じて伝熱管101の使用本数を減らした熱交換器1を、ワーク受台209、ワークサイドクランプ207、背面板208、レシーバプレート206、クランパー205に固定して拡管する場合を考える。この場合は、コレットチャック204による伝熱管101の保持ができないため、伝熱管101に力が加わるとフィン102の間隔が乱れたり、変形する場合がある。
そこで、本実施形態では、フィン102の乱れや変形を抑制するために削減する伝熱管101を含めて拡管を行う前にフィン102の全てのバーリング穴に伝熱管101を挿入し、必要な箇所のみを拡管する。
図6は、本実施形態に係る熱交換器の製造方法の処理工程を示すフローチャートである。適宜、図1〜図5を参照して説明する。
拡管設備2(拡管装置)は、次の処理フローを実行する。
(処理S1)製作する熱交換器1(ワーク)の熱容量などを考慮し拡管しない伝熱管101の設定に基づき、拡管しない伝熱管に対する拡管ヘッド(1次拡管ヘッド201、2次拡管ヘッド202)を着脱する(取り外す)。
(処理S2)全てのフィン穴に伝熱管101を挿入した熱交換器1をワーク受台209にセットする。
(処理S3)ワーク受台209を、垂直方向に回転させ(反転させ)、熱交換器1の前後方向を固定する。
(処理S4)ワークサイドクランプ207を動かして、熱交換器1を挟み込み固定する。
(処理S5)U字部101a(リターン部)をクランパー205でクランプして固定する。
(処理S6)マンドレル203を下降させる。
(処理S7)コレットチャック204で、伝熱管101をクランプして固定する。
(処理S8)1次拡管ヘッド201を下降させて、1次拡管する。
(処理S9)1次拡管終了後、コレットチャック204をアンクランプする。
(処理S10)2次拡管ヘッド202を下降させて、2次拡管する。
(処理S11)2次拡管終了後、マンドレル203を上昇させる。
(処理S12)ワークサイドクランプ207を戻して、熱交換器1をフリーにする。
(処理S13)U字部101a(リターン部)のクランパー205をアンクランプして開放する。
(処理S14)ワーク受台209を、水平方向に回転させ、元に戻す。
(処理S15)熱交換器1を取り出す。
(処理S16)使用しない伝熱管101S(図1参照)を抜き取り(回収し)、一連の処理が終了する。
図6に示す処理において、ワーク受台209にワークを配置する際、ワークを取り出す際に、ロボットアームを使用するとよい。また、処理S1〜S16は、拡管設備2の全自動機能のシーケンシャル処理により、処理が可能である。
図6に示す処理により、実際に拡管を行わない箇所も伝熱管101によってフィン102のバーリング穴の動きは制限されるため、フィン102の乱れや潰れを抑制することができる。拡管終了後、削減すべき伝熱管101は引き抜いて回収することができる。削減する部分の伝熱管は、伝熱管以外に同等外径の疑似管を用いてもよい。また、拡管しない伝熱管を回収する箇所を、熱交換器1の端部などにしてもよい。さらに、回収する伝熱管101を2本以上連続させる際にも有効である。
図7は、熱交換器の拡管後の構造を示す図であり、(a)は全体図であり、(b)は熱交プレート付近の拡大図である。図7(a)に示す熱交換器1では、一方の端部であるA部、中央部であるB部、他方の端部付近であるC部の3箇所の伝熱管101が除かれている。これにより、例えば、定格熱容量に対し、75%(=9/12)の熱容量の熱交換器1を容易に製作することができる。図7(b)には、1次拡管部101b、1次拡管部101bよりも大きい内径に拡管された2次拡管部101cが示されている。
本実施形態の方法により、筐体を共用化しながら製品の仕様に合わせた熱交換器1を容易に製作することができ、拡管後は使用しない伝熱管101を回収できる。このため、同一のフィン102で熱交換器1の仕様を多用化でき設計自由度が高まるとともに、使用しない伝熱管を回収することでコスト低減を両立することができる。
図8は、室外機に配設した熱交換器を示す図であり、(a)は伝熱管の削減無しの場合、(b)は伝熱管の削減有りの場合である。図8(a)に示すX部と比較して、図8(b)に示すY部は、伝熱管が削減されていることがわかる。
すなわち、同一行程にて製作した拡管前の熱交換器から任意の熱交換能力を有した複数の仕様の熱交換器の製作が可能となり、部品の共用化や生産工程の統一化が図れる。その他、設計自由度の向上と伝熱管削減による熱交換器の製造コスト削減を両立させることができる。
以上をまとめると、従来、熱交換器の伝熱管を拡管設備により拡管する場合、拡管治具と伝熱管内面で摩擦が生じるため、拡管する際には伝熱管を含めた熱交換器全体が動かないように拘束する必要がある。全ての伝熱フィン穴に伝熱管が挿入された複数枚の熱交換器の拡管を行う場合、全体に同等の拡管摩擦抵抗を生じるため、前記壁面と伝熱管Uターン部の固定のみで拡管が可能である。一方、同一構造で熱交換能力を任意に選択できるよう伝熱管に貫通するパイプを一部削減すると、熱交換器を拡管する際に拡管治具の摩擦力が不均一となり伝熱管を削減した場所の剛性が小さくなりフィン材自体が変形や潰れの発生などの問題があり、拡管設備の熱交換器固定方法を従来より複雑化させる必要が生じるなど、各種課題があった。
それに対し、本実施形態では、伝熱フィンにU字曲げした伝熱管を貫通させた熱交換器を複数枚重ね、周囲を壁面で囲い固定した状態で拡管する場合に、任意の伝熱管を選択して拡管後、拡管しない伝熱管を回収できる製造方法とする。このことにより、一部の伝熱管を除去した状態で拡管するときに問題となる摩擦抵抗による伝熱フィン材の変形を回避できる。
また同一行程にて製作した拡管前の熱交換器から任意の熱交換能力を有した複数の仕様の熱交換器の製作が可能となり部品の共用化や生産工程の統一化が図れるため、設計自由度の向上と伝熱管削減による熱交換器の製造コスト削減を両立させることができる。
熱交換器の製造方法は、伝熱フィンのフランジ穴にU字曲げした伝熱管を挿入し熱交換器を拡管する際に、伝熱管を一部除去した状態で拡管すると除去した部分の伝熱管自体を保持できなくなる。このため、拡管時に伝熱管を除去した部分のフィン材の乱れや変形が発生する場合がある。これに対し、本実施形態では、拡管時に伝熱フィンの全てのフランジ穴に伝熱管を挿入し、必要箇所のみを拡管した後、使用しない伝熱管を回収する製造方法とすることで伝熱フィン材の変形を回避できる効果がある。
本実施形態では、図1において、拡管前処理として、複数の伝熱管101の内、拡管しない伝熱管を選定し、選定した伝熱管101Sに対応するマンドレル203の拡管部材を取り外すことを説明した。しかし、拡管前処理としては、必ずしもこれに限らない。
他の実施形態として、例えば、拡管部材が設けられた複数のマンドレルを複数の伝熱管の内部に圧入して該複数の伝熱管をそれぞれ拡管し、放熱フィンと伝熱管とを結合する拡管装置を用いた熱交換器の製造方法であって、放熱フィンは、複数の伝熱管を挿入するフランジ穴を有し、複数の伝熱管の内、放熱フィンと結合しない伝熱管を選定し、選定した伝熱管に対応するマンドレルの拡管部材を選択する際に、拡管後の伝熱管の外径がフランジ穴の内径よりも小さくなる拡管部材を選択する拡管前処理と、伝熱管の内部にマンドレルを挿入して拡管する拡管処理と、拡管処理後、選定した伝熱管を回収する回収処理と、を実行してもよい。
具体的には、放熱フィンのフランジ穴がφ7.04(mm)とし、拡管前の伝熱管の外形をφ7.00とすると、拡管後に放熱ファインと伝熱管とが結合する際の伝熱管の外形がφ7.07(伝熱管の拡管率:101%)である。一方、放熱フィンと結合しない伝熱管の場合、伝熱管の外径をφ7.03(伝熱管の拡管率:100.4%)とするとよい。
この場合、
フランジ穴の内径 > 拡管後の伝熱管の外径
となり、放熱フィンと伝熱管とは結合しないことになる。このため、回収処理で、選定した伝熱管を回収することができる。
さらに、他の実施形態として、拡管部材が設けられた複数のマンドレルを複数の伝熱管の内部に圧入して該複数の伝熱管をそれぞれ拡管し、放熱フィンと伝熱管とを結合する拡管装置を用いた熱交換器の製造方法であって、複数の伝熱管の内、拡管する伝熱管を選定し、選定した伝熱管に対応するマンドレルの拡管部材を装着する拡管前処理と、伝熱管の内部にマンドレルを挿入して拡管する拡管処理と、拡管処理後、選定した伝熱管以外の伝熱管を回収する回収処理と、を実行してもよい。これにより、熱交換器の製造方法として、当初、マンドレルに拡管部材が装着されていない拡管装置に適用することができる。
以上の熱交換器の製造方法によって製造された熱交換器は、伝熱管が挿入されていない放熱フィンのフランジ穴の内径は、伝熱管が挿入されている放熱フィンのフランジ穴の内径よりも小さいという特徴を有する。例えば、放熱フィンのフランジ穴がφ7.04(mm)とし、拡管後に放熱ファインと伝熱管とが結合する際の伝熱管の外形がφ7.07(伝熱管の拡管率:101%)とする。この場合、伝熱管が挿入されていないフランジ穴の内径は、φ7.04であり、伝熱管が挿入されているフランジ穴の内径は、φ7.07となる。すなわち、伝熱管が挿入されていない放熱フィンのフランジ穴の内径は、伝熱管が挿入されている放熱フィンのフランジ穴の内径よりも小さいことになる。すなわち、本実施形態の熱交換器は、フランジ穴を有する放熱フィンと、フランジ穴に挿入されている複数の伝熱管とを備え、フランジ穴の一部に伝熱管が挿入されておらず、伝熱管が挿入されていない放熱フィンのフランジ穴の内径は、伝熱管が挿入されている放熱フィンのフランジ穴の内径よりも小さいことを特徴とする。
1 熱交換器
2 拡管設備(拡管装置)
101 伝熱管
101a U字部
101b 1次拡管部
101c 2次拡管部
102 フィン(伝熱フィン)
103 熱交プレート
201 1次拡管ヘッド(拡管部材)
202 2次拡管ヘッド(拡管部材)
203 マンドレル
204 コレットチャック
205 クランパー
206 レシーバプレート
207 ワークサイドクランプ
208 背面板
209 ワーク受台
210 メインシリンダ
211 プレッシャースクリュー
212 吊りボルト
213 プレッシャープレート
214 中間プレート
215 拡管プレート
216 ストリッパープレート
217 エアークッション
218 保持プレート

Claims (8)

  1. 拡管部材が設けられた複数のマンドレルを複数の伝熱管の内部に圧入して該複数の伝熱管をそれぞれ拡管し、放熱フィンと前記伝熱管とを結合する拡管装置を用いた熱交換器の製造方法であって、
    前記複数の伝熱管の内、拡管しない伝熱管を選定し、前記選定した伝熱管に対応するマンドレルの前記拡管部材を取り外す拡管前処理と、
    全てのフランジ穴に伝熱管を挿入した状態で、前記伝熱管の内部に前記マンドレルを挿入して拡管する拡管処理と、
    前記拡管処理後、前記選定した伝熱管を回収する回収処理と、を実行する
    ことを特徴とする熱交換器の製造方法。
  2. 前記放熱フィンは、複数の伝熱管を挿入するフランジ穴を有し、
    前記拡管処理前に、前記拡管しない伝熱管は前記フランジ穴に挿入されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器の製造方法。
  3. 前記放熱フィンは、複数の伝熱管を挿入するフランジ穴を有し、
    前記拡管処理前に、前記放熱フィンのフランジ穴にU字曲げした伝熱管が挿入され、
    前記U字曲げした前記伝熱管の曲げ部をクランプにて保持する
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器の製造方法。
  4. 前記拡管しない伝熱管が前記熱交換器の端部にある
    ことを特徴とする請求項2に記載の熱交換器の製造方法。
  5. U字曲げした前記拡管しない伝熱管が本以上連続して前記フランジ穴に挿入されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の熱交換器の製造方法。
  6. 拡管部材が設けられた複数のマンドレルを複数の伝熱管の内部に圧入して該複数の伝熱管をそれぞれ拡管し、放熱フィンと前記伝熱管とを結合する拡管装置を用いた熱交換器の製造方法であって、
    前記放熱フィンは、複数の伝熱管を挿入するフランジ穴を有し、
    前記複数の伝熱管の内、前記放熱フィンと結合しない伝熱管を選定し、前記選定した伝熱管に対応するマンドレルの前記拡管部材を選択する際に、拡管後の前記伝熱管の外径が前記フランジ穴の内径よりも小さくなる拡管部材を選択する拡管前処理と、
    全てのフランジ穴に伝熱管を挿入した状態で、前記伝熱管の内部に前記マンドレルを挿入して拡管する拡管処理と、
    前記拡管処理後、前記選定した伝熱管を回収する回収処理と、を実行する
    ことを特徴とする熱交換器の製造方法。
  7. 拡管部材が設けられた複数のマンドレルを複数の伝熱管の内部に圧入して該複数の伝熱管をそれぞれ拡管し、放熱フィンと前記伝熱管とを結合する拡管装置を用いた熱交換器の製造方法であって、
    前記複数の伝熱管の内、拡管する伝熱管を選定し、前記選定した伝熱管に対応するマンドレルの前記拡管部材を装着する拡管前処理と、
    全てのフランジ穴に伝熱管を挿入した状態で、前記伝熱管の内部に前記マンドレルを挿入して拡管する拡管処理と、
    前記拡管処理後、前記選定した伝熱管以外の伝熱管を回収する回収処理と、を実行する
    ことを特徴とする熱交換器の製造方法。
  8. フランジ穴を有する放熱フィンと、
    前記フランジ穴に挿入されている複数の伝熱管とを備え、
    前記フランジ穴の一部に前記伝熱管が挿入されておらず、
    前記伝熱管が挿入されていない前記放熱フィンの前記フランジ穴の内径は、拡管後の前記伝熱管が挿入されている前記放熱フィンの前記フランジ穴の内径よりも小さい
    ことを特徴とする熱交換器。
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