JP6685121B2 - 金属部材とセラミックス部材の接合方法 - Google Patents

金属部材とセラミックス部材の接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属部材とセラミックス部材の接合方法、並びにこれを用いた接合体及び真空バルブに関する。
真空遮断器、真空バルブ等の構成要素である真空気密容器は、その内部を真空気密状態に保たれた状態で、セラミックス部材の絶縁容器に金属部材を接合したものである。従来、セラミックス部材と金属部材を接合する場合、メタライズ法と直接法という二つの手法が用いられてきた。メタライズ法は、高融点金属であるMo−MnやNi−Wなどから成る金属を1500℃程度の高温でセラミックス表面を金属化し、その後に濡れ性の向上のためにNiメッキを施しAgろうやAuろう等などの金属ろうを介して金属と接合する方法が採られている。しかしこの方法では、製造に高温と厳密な雰囲気調整を必要とすること、非常に精細な品質管理が要求されるということ、及び多くの処理工程を必要とすること、などの欠点を有していた。
そこでメタライズ法の代替になる技術としてメタライズレスな接合技術である直接法が開発され、中でも活性金属法と呼ばれる手法が簡便で安価な接合手法として注目されている。活性金属法はAg−Cu合金等の金属ろう材にTi,Zr,V等の活性金属を加えた活性金属ろう材を有機バインダーと混合したペースト状態で、あるいは板状のろう材として用い、該活性金属ろう材を金属部材とセラミックス部材との間に合金、箔、積層体等の状態で設置し、真空中あるいはアルゴンガスなどの不活性雰囲気中で加熱することによって、セラミックス表面に活性金属を偏析させ、活性金属の酸化物、窒化物等の反応層を形成し接合するというものである。活性金属ろう材の融点は730℃以上〜850℃以下程度と全般的に低いため、メタライズ法より低温で接合が可能できる。また、一度の加熱-冷却プロセスで接合できるため、多くの処理工程を有するメタライズ法に比べ、工程が圧倒的に簡便化できる。
一方、接合時にはセラミックス基材と金属部材との熱膨張係数が大きく異なると、この両者の熱膨張係数差に起因した熱応力が接合部に発生する。この熱応力は接合部材の強度低下や、クラックの発生等の要因となるため出来得る限り低減されることが望ましい。そのためセラミックス基材に接合される金属部材には、セラミックス基材と熱膨張係数が近似する低熱膨張係数鉄合金、特にインバー系合金、コバール系合金と呼ばれるFe−Ni系合金やFe−Ni−Co系合金が一般に広く使用されている。しかし上述したような金属部材を用いると、接合の際にその合金の構成元素であるFe、Co、Niがろう材中に拡散し、活性金属と優先的に反応し化合物を形成することがある。この場合、本来セラミック界面に偏析し、接合の要である反応層を形成する活性金属を消費されてしまい、界面の反応層が未形成となり接合強度や気密性等に悪影響を与えることが大きな問題となっている。またこの影響度はNi、Co、Feの順に大きい。
この問題を解決する手段として、72%Ag−28%Cuろうに3%Tiを含有された活性金属粉末ろう(固相線:780℃)をセラミックス表面に塗布し、その上に72%Ag−28%Cu(固相線:780℃)の高融点ろう材を設置する構造とすることにより、高気密な接合が可能であるという提案がなされている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながらこの手法だと、上述したように金属部材に活性金属と化合物を形成する金属(Fe、Co、Ni)が多く含有されている場合、活性金属ろう材と高融点ろう材の融点がほぼ等しいために両ろう材が一度に溶融し、金属部材との化合物を形成し、反応層形成の阻害、気密性の低下を生じさせることが懸念される。
また、Niの拡散防止のために金属部材のろう付面に対してCuまたはAg或いはCuAg合金のめっきを施すという手法が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。しかしながらこの手法だと、めっき処理の工程が追加されることと、ろう材の濡れ性が低下し接合不良を招く可能性があるという欠点がある。
その他に、活性金属ろう材で構成された一次ろう材と、一次ろう材よりも低融点で活性金属含有量の少ないろう材からなる二次ろう材を用いたセラミック−金属接合方法が知られている(例えば、特許文献3を参照)。しかし、この方法は、一次ろう付(メタライズ)と二次ろう付といった二段階の熱処理が必須であり、工程が煩雑になるという欠点がある。
特開平3−254030号公報 特開平9−106743号公報 特許第3607553号公報
本発明はこのような従来技術の有する問題に鑑みてなされたものであり、活性金属と金属部材の化合物の形成を抑制し、気密性の高い金属部材とセラミックス部材の接合方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、活性金属ろう材と、これよりも融点の高い高融点ろう材を用い、これらを特定の態様でセラミックス部材と金属部材との間に配置し、加熱溶融させることで、上記課題を解決し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一実施形態によれば、セラミックス部材と金属部材との接合方法に関し、セラミックス部材と、金属部材との間に、活性金属ろう材と、前記活性金属ろう材よりも固相線温度が10〜200℃高い高融点ろう材を配置する配置工程であって、前記活性金属ろう材が前記セラミックス部材に接触し、かつ前記金属部材に接触することなく、前記高融点ろう材が、少なくとも前記金属部材に接触するように配置される工程と、前記配置工程で得られた構造体を加熱溶融する加熱溶融工程とを備える。
前記接合方法において、前記加熱溶融工程が、前記活性金属ろう材の固相線以上、前記高融点ろう材の固相線以下の温度での温度保持ステップと、前記高融点ろう材の固相線以上の温度での温度保持ステップとを含むことが好ましい。
前記接合方法において、前記活性金属ろう材が、Ag−Cu−Me、Ag−Cu−In−Me、Ag−Cu−Sn−Meから選択される少なくとも一種を含み、Meが、Ti、Zr、Hf、V、Crから選択される一種または二種以上の活性金属であることが好ましい。
前記接合方法において、前記Meが、Tiであることが好ましい。
前記接合方法において、前記高融点ろう材が、前記活性金属ろう材の構成元素の一以上からなることが好ましい。
本発明はある実施形態によれば、前記接合方法において、前記配置する工程が、前記セラミックス部材上に前記活性金属ろう材を積層し、前記活性金属ろう材上に、前記高融点ろう材を積層する工程を含み、前記活性金属ろう材が、粉末ろう材であることが好ましい。
本発明は別の実施形態によれば、前記接合方法において、前記配置する工程が、前記セラミックス部材上に前記活性金属ろう材を積層し、前記活性金属ろう材上に、前記高融点ろう材を断続的に空隙を設けて配置する工程を含むことが好ましい。
本発明はまた別の実施形態によれば、前記配置する工程が、前記セラミックス部材上に前記活性金属ろう材を断続的に配置する工程と、前記セラミックス部材上に前記高融点ろう材を断続的に配置する工程とを含み、前記高融点ろう材が、Ti、Zr、Hf、V、Crから選択される一種または二種以上の活性金属を含み、前記高融点ろう材が前記活性金属ろう材よりも大きい厚みで配置されることが好ましい。
本発明は別の局面によれば、前述のいずれかに記載の接合方法により、金属部材とセラミックス部材とを接合してなる接合体に関する。
本発明はさらに別の局面によれば、前述のいずれかに記載の接合方法により、金属部材とセラミックス部材とを接合してなる真空バルブに関する。
本発明によれば、活性金属と金属部材の化合物の形成を抑制し、気密性の高い金属部材とセラミックス部材の接合を可能とする。本発明の方法はまた、メタライズ処理を必要とせず、一度のろう付により金属部材とセラミックス部材の接合が可能であり、従来技術と比較して、タクトタイムの削減が可能となる。さらには、本発明は気密性が高く、経済的にも優れた真空バルブを提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態による接合方法を示す模式図である。 図2は、本発明の第1実施形態による接合方法により製造される真空バルブを示す概念図である。 図3は、図2の部分Aの拡大図である。 図4は、本発明の第2実施形態による接合方法を示す模式図である。 図5は、本発明の第2実施形態による接合方法により真空バルブを製造する場合におけるろう材の配置を、金属部材側から見た概念的な平面図である。 図6は、本発明の第3実施形態による接合方法を示す模式図である。 図7は、従来技術に係る活性金属ろう材を用いた接合方法を示す模式図である。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施の形態によって限定されるものではない。
[第1実施形態]
本発明は、第1実施形態によれば、セラミックス部材と金属部材との接合方法に関する。当該方法は、セラミックス部材と、金属部材との間に、活性金属ろう材と、前記活性金属ろう材よりも固相線温度が10〜200℃高い高融点ろう材を配置する配置工程と、前記ろう材を加熱溶融する加熱溶融工程とを含む。図1は、本実施形態による接合方法を示す模式図である。図1を参照して各工程を説明する。
本実施形態による接合方法において接合対象となる、金属部材3を構成する金属としては、セラミックス部材2と熱膨張係数が近似する低熱膨張係数鉄合金、特にインバー系合金、コバール系合金と呼ばれるFe−Ni系合金やFe−Ni−Co系合金が挙げられる。これらの金属部材は、表面にNiめっきを施したものであってもよい。一方、セラミックス部材2は、ろう材中の活性金属と反応層を形成するものであればよく、酸化物、窒化物、炭化物が挙げられる。より具体的な例としては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア等が挙げられるが、これらには限定されない。特には、例えば、純度が90〜100%の酸化アルミニウム(純度が100%でないときは、残余の成分は焼結助剤等である)を用いることができるが、特定の材料には限定されない
本実施形態における接合方法においては、活性金属ろう材11と、高融点ろう材12とを所定の配置で用い、活性金属ろう材11が粉末ろう材であることが好ましい。活性金属ろう材11は、少なくともAgとCuと活性金属とを含み、任意選択的に、InもしくはSnを含むものであることが好ましい。具体的には、Ag−Cu−Me、Ag−Cu−In−Me、Ag−Cu−Sn−Meから選択される少なくとも一種を含み、Meが、Ti、Zr、Hf、V、Crから選択される一種または二種以上の活性金属であることが好ましく、中でもTiが好ましい。これらの活性金属元素は加熱に伴いセラミックス部材2の表面に反応層を形成し、その反応層によりセラミックス部材2との接合を可能とする。
活性金属の含有量は、活性金属ろう材11全体の質量を100%としたときに、1〜30質量%であることが好ましく、1.25〜5質量%とすることがさらに好ましい。活性金属が複数種含まれる場合は、複数の活性金属の質量比は、特には限定されず、総質量が上記範囲であることが好ましい。AgとCuと、任意選択的な成分であるInもしくはSnの比率は特には限定されず、所望の固相線温度により決定することができ、その組成は、活性金属ろう材11全体の質量を100%としたときに、AgとCuの量が90質量%以上であることが好ましい。活性金属ろう材の好ましい固相線温度は、例えば、後述する真空バルブの接合用途においては、700〜900℃とすることができるが、特定の温度範囲には限定されない。
活性金属ろう材11は、その平均粒子径が、3〜200μmであることが好ましく、5μm〜60μmであることがより好ましい。但し、平均粒子径は接合の用途や対象物により適宜決定することができ、上記範囲には限定されない。
活性金属ろう材11が粉末ろう材の場合、施工上の成形を保つために有機バインダーと混合したものか、ろう材単体をセラミックス部材2上に所定の膜厚で塗布することができる。この場合の有機バインダーとしては、ろう材を用いた接合において通常用いられるバインダーであってよく、例えば、水素化精製物、パラフィン、セルロース等と各種溶剤の混合物が挙げられるが、これらには限定されない。また、塗布膜厚は、目的とする接合強度や気密性に応じて、当業者が適宜決定することができ、例えば、10〜1000μmとすることができるが、特定の範囲には限定されない。
本発明において、高融点ろう材12とは、活性金属ろう材11よりも固相線温度が10〜200℃、好ましくは、30〜70℃高いろう材をいう。高融点ろう材12を構成する元素は、活性金属ろう材11を構成する元素の中から選択されることが好ましい。ほかの元素の存在により、ろう付時に、活性金属ろう材11に悪影響を及ぼすことを防ぐためである。ただし、不可避不純物が混入する場合がある。好ましい実施形態において、高融点ろう材は、Ag、Cu、及び場合により活性金属、InもしくはSnの中から選択される、1または2以上の元素からなり、所定の固相線温度を備えるものであればよい。したがって、高融点ろう材12には、活性金属が含まれていてもよく、含まれていなくてもよい。活性金属ろう材11よりも、固相線温度が10〜200℃高い所望のろう材の組成は、当業者であれば、上記の構成元素についての、金属状態図に基づいて適宜決定することができる。
高融点ろう材12は、箔状(シート状)であってもよく、粉末状であってもよいが、本実施形態においては、容器内部を真空引きするために必要な空隙を設けることができる箔状とすることが好ましい。また、特に後述する真空バルブの製造における接合に用いる箔状高融点ろう材12に空隙を設けるためには、エンボス加工やバーリング加工を施すことが好ましい。
高融点ろう材12は、活性金属ろう材11との質量比で、例えば、10:1〜1:1、となるように用いることが好ましい。これは高融点ろう材12の量が少なくなると金属部材3からの元素の拡散を十分に抑制できない場合があるためである。
活性金属ろう材11、高融点ろう材12、金属部材3、及びセラミックス部材2は、エタノール、アセトン等の有機溶剤で洗浄し、コンタミネーションを除去しておくことが好ましい。コンタミネーションは、ろう材11、12の濡れを阻害する場合があるためである。
配置工程においては、前記活性金属ろう材11が前記セラミックス部材2に接触し、かつ前記金属部材3に接触することなく、前記高融点ろう材12が、少なくとも前記金属部材3に接触するように配置される。図1(a)は、配置工程後の第1実施形態によるろう材の配置1aを模式的に示している。図1(a)を参照すると、活性金属ろう材11は、セラミックス部材2の接合面に、実質的に接合面全体を覆うように積層される。このとき、活性金属ろう材11は、前述のように適当なバインダーと混合してペースト状としたものを、略均一な厚みでセラミックス部材2の接合面に印刷塗布することにより積層することが好ましい。ペースト状の活性金属ろう材を用いる場合には、印刷後に、例えば80〜100℃で、30分〜1時間の前熱処理を実施することが好ましい。接合時のボイド発生を抑制するためである。次いで、好ましくは箔状の高融点ろう材12を、活性金属ろう材11の実質的全面を覆うように積層配置する。そして、高融点ろう材12と、金属部材3の接合面とが接触するように配置する。なお、一般的には、セラミックス部材2の接合面に活性金属ろう材11を印刷塗布、前熱処理し、活性金属ろう材11上に、好ましくは箔状の高融点ろう材12を積層し、高融点ろう材12上に金属部材3を配置する順で配置工程を実施することができる。
続く加熱溶融工程では、活性金属ろう材11、高融点ろう材12を加熱溶融させて、セラミックス部材2と金属部材3との間に接合層を形成する。加熱溶融工程は、活性金属ろう材11の固相線以上、前記高融点ろう材12の固相線以下の温度まで加熱し、当該温度で保持する第1温度保持ステップと、前記高融点ろう材12の固相線以上の温度まで加熱し、当該温度で保持する第2温度保持ステップとの少なくとも2ステップを含むことが好ましい。これらの加熱溶融工程は、いずれも、真空雰囲気中、あるいは不活性ガス雰囲気中で実施することが好ましい。例えば、配置工程で得られた構造体を、真空炉に投入し、常温で内部を必要な程度にまで真空引きした後に、加熱溶融工程を開始することが好ましい。
第1温度保持ステップは、配置工程で得られた構造体を活性金属ろう材11の固相線以上、前記高融点ろう材12の固相線以下の所定の温度(以下、第1保持温度と指称する場合がある)まで加熱し、第1保持温度で、所定時間保持する。所定の保持時間は、使用するろう材の熱容量等に基づき、均熱がとれる程度の保持時間を当業者が適宜決定することができ、例えば、5〜60分とすることができるが、特定の時間範囲には限定されない。第1温度保持ステップ後の層状態を図1(b)に模式的に示す。第1温度保持ステップにおいては、活性金属ろう材11のみを溶融させ、高融点ろう材12は未溶融の状態に保持させることで、活性金属ろう材11中に含まれる活性金属とセラミックス部材2との反応を優先的に促進し、セラミックス部材2の表面に、略均一に活性金属の反応層13を形成することができる。そして、活性金属ろう材11中の他の成分は、溶融状態で層14を形成する。
第1温度保持ステップ終了後、高融点ろう材の固相線温度以上の所定の温度(以下、第2保持温度と指称する場合がある)まで加熱し、第2保持温度で、所定時間保持する。第2保持温度は、高融点ろう材の固相線温度より20℃以上高い温度とすることが好ましく、20〜50℃程度高い温度とすることがより好ましいが、この範囲には限定されない。また、第1保持温度から、第2保持温度までの昇温速度についても、特に限定されない。所定の保持時間は、例えば、5〜60分とすることができるが、前述の通り、限定されるものではない。第2温度保持ステップ後の層状態を図1(c)に模式的に示す。第2温度保持ステップにおいては、活性金属反応層13が安定に存在したまま、高融点ろう材の成分が溶融し、活性金属ろう材中の活性金属以外の成分と略均一に溶け合って接合層15を形成する。接合層15中には、金属部材3及び活性金属ろう材11由来のFe−Ni−Ti化合物16が形成される場合があるが、安定かつ均一な活性金属の反応層13が既に形成されているため、化合物16が接合層の強度や接合性には影響を与えることがないと考えられる。なお、第2温度保持ステップ後も、活性金属反応層13が安定に存在することは、本発明者らの実験により実証されている。第2温度保持ステップ後、得られた接合体を好ましくは炉内で自然冷却することにより、セラミックス部材2と、金属部材3との接合体を得ることができる。
ここで、図7を参照して、従来技術との相違について説明する。一般的な従来技術においては、セラミックス部材2と、金属部材3との間に、例えば、Ag、Cu、Tiから構成される活性金属ろう材100を配置して、例えば一度の加熱保持ステップで加熱溶融させることにより部材2、3を接合する。しかし、この方法では、金属部材3からろう材100層へ拡散するFeやNiの影響で、セラミックス部材2上に不均一なTi反応層130が形成されてしまう。これにより、接合強度の低下や、気密性の低下につながっていた。これに対し、本実施形態による接合方法においては、高融点ろう材12が金属部材3と接触し、活性金属ろう材11が金属部材3と接触しない配置とすることで、セラミックス部材2上での活性金属反応層13の均一な形成を促進し、良好な接合性を得ることができる。
本実施形態による接合方法は、金属部材とセラミックス部材とを接合してなる接合体の製造方法と捉えることもできる。接合体は、例えば高耐熱性及び接合強度を要する種々の製品及び製品の一部であってよく、特には限定されない。以下に、接合体の一例として、真空バルブを構成する部材を挙げて説明する。
図2に、本実施形態による方法を適用して製造する真空バルブの概念的な断面図を示す。図2に示す真空バルブ50について簡単に説明すると、絶縁筒よりなる真空容器本体2の、上端および下端がそれぞれ金属フランジ3により気密に封じられている。真空容器本体2の内部には、固定接点6と可動接点5とが接離可能に配され、可動接点5は、ベローズ4を介して金属フランジ3に取り付けられている。図2に示す真空バルブ50の詳細な形態、応用形態並びにその動作は、例えば、本出願人らによる特開2000-294089号公報に詳述されている。
図3は、図2のAで示される部位の拡大図であり、真空容器本体2と金属フランジ3との接合部を示している。そして、図1(a)が示すのと同様に、セラミックス部材である真空容器本体2に接して、活性金属ろう材11が積層され、これに高融点ろう材12が積層され、高融点ろう材12と金属フランジ3の接合面が接している。拡大図示はしないが、図2における真空容器本体2の下端における金属フランジ3との接合部においても同様に、真空容器本体2に接して、活性金属ろう材が積層され、これに高融点ろう材が積層されて、高融点ろう材と金属フランジ3の接合面が接している。この態様でろう材を配置した真空バルブ50を、真空炉に投入し、先に説明したとおり、真空引きを行った後、加熱溶融工程を経ることで、真空バルブ50の接合、製造が可能となる。なお、図3は概念的な説明図であって、真空容器本体2、金属フランジ3の接合面に対するろう材の塗布面積は図示する態様には限定されず、当業者が適宜設計することができる。
第1実施形態による接合方法、及び接合体もしくは真空バルブの製造方法によれば、一度のろう付により気密性の高い金属部材とセラミックス部材の接合が可能となる。
[第2実施形態]
本発明は、第2実施形態によれば、セラミックス部材と金属部材との接合方法に関する。第2実施形態による接合方法は、配置工程における、活性金属ろう材と、高融点ろう材との配置態様が第1実施形態と異なっており、特に、真空バルブを製造するための接合方法として好適である。
真空バルブの製造におけるセラミックス部材と金属部材との接合では、セラミックス基材表面に偏析するTi量が不足するという問題に加え、特には、接合材の重量により溶融したろう材が押しつぶされて、接合面でのTi量が不足するという問題もある。これに起因して、接合強度低下や気密性の低下が起こる場合があった。さらに真空気密容器は、容器内を真空(<10−2Pa)に保った状態で接合することが求められるため、容器内部を真空状態にするために、ろう材に凹凸をつけて排気口を設ける必要もあった。本実施形態においては、特に、真空気密容器の接合において、高い接合性と容器内部の真空化を簡便に行う方法を提供する。
図4は、本実施形態による接合方法を示す模式図であり、配置工程後の第2実施形態によるろう材の配置1bを模式的に示している。図4においては、セラミックス部材2上に活性金属ろう材11が積層され、活性金属ろう材11上に、前記高融点ろう材12が断続的に、空隙を設けて配置されている。そして、高融点ろう材12に接して、金属部材3が配置されるが、金属部材3は、配置工程の終了時、すなわち、加熱溶融前には活性金属ろう材11には接触していない。
セラミックス部材2、金属部材3については、第1実施形態で説明したとおりのものとすることができる。活性金属ろう材11の組成についても、第1実施形態で説明したとおりのものとすることができる。活性金属ろう材11の形状については、粉末状であっても、箔状であってもよく、特に限定されるものではない。粉末状の場合には、第1実施形態において詳述した態様とすることができる。高融点ろう材12についても、第1実施形態で説明したとおり、活性金属ろう材11との関係で、組成及び融点の所定の条件を満たせばよく、その形状も、粉末状であってもよく、箔状であってもよい。したがって、第2実施形態における高融点ろう材12も、活性金属が含まれていてもよく、含まれていなくてもよい。本実施形態における高融点ろう材12は、特に凹凸を設けた形状とする必要はないが、凹凸を設けたものであってもよい。
活性金属ろう材11のセラミックス部材2上への積層配置の態様についても、第1実施形態で説明したとおりであってよい。続く、活性金属ろう材11層への高融点ろう材12の配置においては、断続的に、空隙を設けて配置する。このように空隙を設けることにより、加熱溶融の際に、部材荷重による過負荷を抑制させることが可能となる。また、特に本実施形態による接合方法を、真空容器の製造に用いる場合に、真空容器の製造工程上において、容器内部を真空引きするために必要な空隙を設けることができる。さらに、空隙により、金属部材3と高融点ろう材12との接触面積を低減させ、金属部材3からのNi等の拡散を抑制し、活性金属とNiとの反応を抑制することができる。
断続的に、空隙を設けて配置する態様は、特には限定されず、高融点ろう材12が、接合面全体で略均一に配置されていればよい。したがって、図5に示すように、接合面が環状である場合に、円周から円心に向かう縞状に高融点ろう材12を設けてもよい。別の態様として、高融点ろう材12が、ドット状に点在していてもよい。ただし、いずれの場合も、断続的に設けられる高融点ろう材12の厚みが略均一であり、高融点ろう材12及び金属部材3の配置後に、真空バルブの内部と外部で気体の連通を可能にする空隙が設けられる態様とする。本明細書において、ろう材の厚みとは、接合面に垂直な方向のろう材の寸法をいうものとする。このような構成とすることで、いずれの態様であっても、部材荷重による過負荷の抑制と、真空引きのための空隙生成を可能にすることができる。また、この場合の、高融点ろう材12の厚みは、活性金属ろう材11との関係で所定の質量比を達成することができる範囲から、適宜、決定することができる。また、断続的な配置は、当該配置により形成される空隙の厚さが、1〜5mm程度となる範囲であってよい。この場合、断続的な配置により形成される空隙の体積が、例えば、配置したシート状もしくはペースト状ろう材と同程度の体積〜2/3程度の体積とすることができるが、これらには限定されず、当業者が適宜、決定することができる。断続的な配置は、例えば、シート状の高融点ろう材12を所望の態様で配置することにより、あるいは、ペースト状の高融点ろう材12を、所望のパターンのマスク等を用いて塗布することにより、形成することができる。
加熱溶融工程、及び任意選択的に行ってもよい前熱処理、加熱溶融後の炉冷については、第1実施形態で説明したのと同様とすることができる。本実施形態においても、第1温度保持ステップにおいて、溶融温度が低い活性金属ろう材11のみが溶融し、セラミックス部材2上に活性金属反応層を形成する。その間、高融点ろう材12は溶融せずに保持される。そして、活性金属反応層が安定に生成した後に、第2温度保持ステップにおいて、高融点ろう材12が溶融し、空隙を埋めて、セラミックス部材2と金属部材3間に接合層を形成する。
第2実施形態による接合方法は、特に、真空バルブの製造において有利であり、部材荷重による過負荷を抑制しながら、内部が高真空に保たれた真空バルブを製造することができる。
[第3実施形態]
本発明は、第3実施形態によれば、セラミックス部材と金属部材との接合方法に関する。第3実施形態による接合方法は、第2実施形態による接合方法の変形形態であり、配置工程における、活性金属ろう材と、高融点ろう材との配置態様が第2実施形態と異なっているが、同様に真空バルブを製造するための接合方法として好適である。
図6は、本実施形態による接合方法を示す模式図であり、配置工程後の第3実施形態によるろう材の配置1cを模式的に示している。図6においては、セラミックス部材2上に活性金属ろう材11が断続的に配置される。そして、活性金属ろう材11が配置されていないセラミックス部材2上には、高融点ろう材12cが断続的に配置される。本実施形態における高融点ろう材は、活性金属を含んでおり、以下、本実施形態の説明においては、高融点ろう材を、高融点活性金属ろう材12cと指称する。セラミックス部材2の接合面は、活性金属ろう材11または高融点活性金属ろう材12cのいずれかにより、実質的に全面が覆われる。高融点ろう材12cは、活性金属ろう材11より厚みが大きくなるように設けられ、その結果、高融点活性金属ろう材12cのみが金属部材3と接触し、活性金属ろう材11は金属部材3と接触しないように配置され、活性金属ろう材11と金属部材3との間に空隙が形成される。
第3実施形態においても、セラミックス部材2、金属部材3については、第1実施形態で説明したとおりのものとすることができる。活性金属ろう材11の組成、形状については、第2実施形態で説明したとおりのものとすることができる。第3実施形態においては、高融点活性金属ろう材が、活性金属ろう材11との関係で、組成及び融点について、第1実施形態において説明した所定の条件を満たすことに加え、Ti、Zr、Hf、V、Crから選択される一種または二種以上の活性金属を含む高融点活性金属ろう材12cであることを特徴とする。高融点活性金属ろう材12cがセラミックス部材2に接触して設けられるため、高融点活性金属ろう材12cとセラミックス部材2との界面にも活性金属反応層を形成させるためである。高融点活性金属ろう材12cに含まれる活性金属の組成及び質量%は、活性金属ろう材11に含まれる活性金属の組成及び質量%と同一であってもよく、異なっていてもよいが、第1実施形態において説明した好ましい態様の範囲から選択する。
第3実施形態における、活性金属ろう材11と高融点活性金属ろう材12cとの配置については、高融点活性金属ろう材12cが活性金属ろう材11から突出した部分が、接合面全体で略均一に配置され、突出した部分の厚みが略均一であり、高融点活性金属ろう材12c及び金属部材3の配置後に、真空バルブの内部と外部で気体の連通を可能にする空隙が設けられる態様であればよい。突出した部分の厚みは、例えば、1〜5mmとすることができるが、特定の厚みには限定されない。空隙部分の体積は、第2実施形態における空隙部分の体積と同様の観点から、適宜決定することができる。第3実施形態においては、活性金属ろう材11と、高融点活性金属ろう材12cとの質量比は、例えば、1:1.5〜1:3とすることができるが、特定の質量比には限定されない。
加熱溶融工程については、第1、第2実施形態で説明したのと同様とすることができる。本実施形態においても、第1温度保持ステップにおいて、溶融温度が低い活性金属ろう材11のみが溶融し、セラミックス部材2との界面に活性金属反応層を形成する。その間、高融点活性金属ろう材12cは溶融せずに保持される。そして、セラミックス部材2と活性金属ろう材11との界面に活性金属反応層が安定に生成した後に、第2温度保持ステップにおいて、高融点活性金属ろう材12cが溶融して、セラミックス部材2と高融点活性金属ろう材12cとの界面に活性金属反応層が安定に生成するとともに、高融点活性金属ろう材12cが金属部材3との空隙を埋めて、セラミックス部材2と金属部材3間に隙間なく接合層を形成する。
第3実施形態による接合方法も、特に、真空バルブの製造において有利である。
以下に、本発明を、実施例を挙げて詳細に説明する。以下の実施例は、本発明を限定するものではない。
[実施例1]
以下本発明の実施例を説明する。図2は真空バルブの断面図である。セラミックス部材の上下どちらか一方にベローズを有した金属部材と電極の接合体が取り付けられる。セラミックスは92質量%アルミナで、残部は焼結助剤であるSiOである。また、金属部材は42アロイ(Niが42質量%で残部はFe)であり、表面には5μmのNiめっきが施されている。
活性金属ろう材の塗布は施工性の観点からバインダーと混合され行われる。バインダーにはエチルセルロースとブチルカルビトールの混合体を用い、活性金属ろう材には68%Ag−27%Cu−5%Tiろう材(固相線:780℃、液相線:810℃)を用いる。そのバインダーと活性金属ろう材をバインダー:活性金属ろう材=10:90%の比率にて混合し、200μmの厚さでセラミックス上に印刷する。印刷後、ボイドの発生を抑制するため100℃で1hの前熱処理を行い、溶剤成分を揮発させる。また高融点ろう材は94%Ag−6%Cu(固相線:830℃、液相線:910℃)の組成で厚さ100μmのものを用いる。箔表面は内部を真空引きするためエンボス加工を施してある。高融点ろう材を活性金属印刷面に接するように配置し、その上に金属部材を設置する。
上述のものを10−3Pa以下の真空雰囲気中で加熱し、活性金属粉末の固相線以上であり、高融点ろう材の固相線以下である800℃まで加熱し20分保持を行う。次に高融点ろう材の液相線温度以上である930℃まで加熱し20分保持した後炉冷する。上記プロセスにより活性金属と金属部材の化合物の形成を抑制させ、セラミックス表面に反応層を良好に形成させることができる。この方法で得られた真空バルブは金属部材とセラミックスが強固に接合されており内部の気密性は保たれる。
[比較例1]
高融点ろう材に活性金属ろう材と同じ固相線を有する72%Ag−28%Cu(固相線:780℃)を用い、その他は実施例1と同様の条件にて真空バルブを作製した。その気密性を測定した結果、バルブ内部の圧力は大気圧と等しくなっており、気密性を保つことはできなかった。また、金属部材と活性金属の化合物が多量に形成し、反応層が未形成の部位が多く見受けられた。
[実施例2]
92%アルミナで、残りは焼結助剤であるSiOからなるセラミックス部材と、表面に5μmのNiめっきが施されている42アロイからなる金属部材を、図4に示す態様で接合して、図2に示す態様の真空バルブを製造する。
活性金属ろう材は粉末状を用い、塗布は施工性の観点からバインダーと混合して行う。バインダーにはエチルセルロースとブチルカルビトールの混合体を用い、活性金属ろう材には68%Ag−27%Cu−5%Tiろう材(固相線:780℃、液相線:810℃)を用いる。そのバインダーと活性金属ろう材を、バインダー:活性金属ろう材=10:90の質量比率にて混合し、200μmの厚さでセラミックス部材上に印刷する。セラミックス部材は、内径が約53mm、外径が約65mmの真空容器の本体であって、環状の接合面を持つ。印刷後、ボイドの発生を抑制するため100℃で1hの前熱処理を行い、溶剤成分を揮発させる。また高融点ろう材は94%Ag−6%Cu(固相線:830℃、液相線:910℃)の組成で、縦4mm、横4mm、厚さ0.5mmのシート状のものを用いる。シート状高融点ろう材を活性金属印刷面に断続的に、概ね図5に示すように配置し、その上に金属部材を設置する。
上述のものを10−3Pa以下の真空雰囲気中で加熱し、活性金属ろう材の固相線以上であり、シート状高融点ろう材の固相線以下である800℃まで加熱し20分保持を行う。次にシート状高融点ろう材の液相線温度以上である930℃まで加熱し20分保持した後炉冷する。上記プロセスにより活性金属と金属部材の化合物の形成、および、部材荷重による過負荷を抑制させ、セラミックス表面に均一に偏析させることができる。この方法で得られた真空バルブは金属部材とセラミックスが強固に接合されており、内部の気密性は保たれる。
[比較例2]
シート状高融点ろう材に活性金属ろう材と同じ固相線を有する72%Ag−28%Cu(固相線:780℃)を用い、その他は実施例2と同様の条件にて真空バルブを作製した。その気密性を測定した結果、バルブ内部の圧力は大気圧と等しくなっており、気密性を保つことはできなかった。また、金属部材と活性金属の化合物が多量に形成し、反応層が未形成の部位が多く見受けられた。
本発明による接合方法は、金属部材とセラミックス部材の接合全般において有用であるが、特に、真空容器、真空バルブ、HCコンタクタといった、高接合強度、高気密性という特性を要する部材の接合において好ましく用いることができる。
ろう材配置 1a、1b、1c
活性金属ろう材 11
高融点ろう材 12
高融点活性金属ろう材 12c
活性金属反応層 13
活性金属以外の活性粉末ろう材成分 14
接合層 15
Fe−Ni−Ti化合物 16
セラミックス部材 2
金属部材 3
ベローズ 4
可動接点 5
固定接点 6
真空バルブ 50

Claims (10)

  1. セラミックス部材と、金属部材との間に、活性金属ろう材と、前記活性金属ろう材よりも固相線温度が10〜200℃高い高融点ろう材を配置する配置工程であって、前記活性金属ろう材が前記セラミックス部材及び前記高融点ろう材に接触し、かつ前記金属部材に接触することなく、前記高融点ろう材が、少なくとも前記金属部材及び前記活性金属ろう材に接触するように配置される工程と、
    前記配置工程で得られた構造体を加熱溶融する加熱溶融工程と
    を備える、セラミックス部材と金属部材との接合方法。
  2. セラミックス部材と、金属部材との間に、活性金属ろう材と、前記活性金属ろう材よりも固相線温度が10〜200℃高い高融点ろう材を配置する配置工程であって、前記活性金属ろう材が前記セラミックス部材に接触し、かつ前記金属部材に接触することなく、前記高融点ろう材が、少なくとも前記金属部材に接触するように配置される工程と、
    前記配置工程で得られた構造体を加熱溶融する加熱溶融工程と
    を備え、
    前記加熱溶融工程が、前記活性金属ろう材の固相線以上、前記高融点ろう材の固相線以下の温度での温度保持ステップと、前記高融点ろう材の固相線以上の温度での温度保持ステップとを含む、セラミックス部材と金属部材との接合方法
  3. 前記活性金属ろう材が、Ag−Cu−Me、Ag−Cu−In−Me、Ag−Cu−Sn−Meから選択される少なくとも一種を含み、Meが、Ti、Zr、Hf、V、Crから選択される一種または二種以上の活性金属である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記Meが、Tiである、請求項3に記載の方法
  5. 前記高融点ろう材が、前記活性金属ろう材の構成元素の一以上からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記配置する工程が、前記セラミックス部材上に前記活性金属ろう材を積層し、前記活性金属ろう材上に、前記高融点ろう材を積層する工程を含み、前記活性金属ろう材が、粉末ろう材である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記配置する工程が、前記セラミックス部材上に前記活性金属ろう材を積層し、前記活性金属ろう材上に、前記高融点ろう材を断続的に空隙を設けて配置する工程を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記配置する工程が、前記セラミックス部材上に前記活性金属ろう材を断続的に配置する工程と、前記セラミックス部材上に前記高融点ろう材を断続的に配置する工程とを含み、前記高融点ろう材が、Ti、Zr、Hf、V、Crから選択される一種または二種以上の活性金属を含み、前記高融点ろう材が前記活性金属ろう材よりも大きい厚みで配置される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  9. セラミックス部材と、金属部材との間に、活性金属ろう材と、前記活性金属ろう材よりも固相線温度が10〜200℃高い高融点ろう材が、前記活性金属ろう材が前記セラミックス部材及び前記高融点ろう材に接触し、かつ前記金属部材に接触することなく、前記高融点ろう材が、少なくとも前記金属部材及び前記活性金属ろう材に接触するように配置され、加熱溶融された接合体。
  10. 前記接合体が真空バルブである、請求項9に記載の接合体
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