JP6685081B2 - インサート成形用樹脂組成物及びインサート成形品 - Google Patents

インサート成形用樹脂組成物及びインサート成形品 Download PDF

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Description

本発明は、インサート成形用樹脂組成物及びインサート成形品に関する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂は、機械的性質、電気的性質、その他物理的、化学的性質に優れ、かつ、加工性が良好であるため、エンジニアリングプラスチックとして自動車部品、電気・電子部品等の広範な用途に使用されている。これらの部品の中には、その機能・機構の点から、ポリブチレンテレフタレート樹脂でケースを作成し、部品本体をそのケース内部に搭載し、その後、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の熱硬化性樹脂にて封止して製造されるものや、インサート成形されるものが数多く存在する。
インサート成形法は、樹脂の特性と、金属等の導電性素材の特性とを生かして成形品を使用できるよう、金属等からなる部材等のインサート部材を樹脂に埋め込む成形法であり、今では一般的な成形法のひとつである。例えば、特許文献1及び2には、断面が厚さのある矩形である角柱状の金属部材や、断面が正方形である角柱状の金属部材が埋め込まれた、ポリブチレンテレフタレート樹脂を使用したインサート成形品が記載されている。
日本特許第3338330号明細書 国際公開第2014/104011号パンフレット
しかしながら、ポリブチレンテレフタレート樹脂と、金属等の導電性部材との間では温度変化による膨張収縮率(いわゆる線膨張係数)が極端に異なることから、インサート成形品の形状によっては、使用中の温度変化にともない割れてしまう等のトラブルが多く生じていた。特に、ポリブチレンテレフタレート樹脂に埋め込もうとする導電性部材が、厚さが薄いインサート部材(例えば、厚さが平均3mm以下である板状部材)である場合、耐ヒートショック性を備えた、実用に足るインサート成形品が得られなかった。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、耐ヒートショック性に優れる、インサート部材として板状部材が埋め込まれたインサート成形品を得るための、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、異形比1.5以上5.0以下の断面を有する繊維状充填剤と、特定のエラストマーと、を含むポリブチレンテレフタレート樹脂組成物によれば、インサート成形される導電性部材が厚さの薄い板状部材であっても、耐ヒートショック性に優れるインサート成形品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) ポリブチレンテレフタレート樹脂と、異形比1.5以上5.0以下の断面を有する繊維状充填剤と、エラストマーと、を含み、
前記エラストマーが、マレイン酸及びその酸誘導体からなる群から選択される1以上をグラフト重合した変性エチレン系共重合体である、インサート成形用樹脂組成物。
(2) 前記異形比が2.0以上4.0以下である、(1)に記載のインサート成形用樹脂組成物。
(3) 前記エラストマーの含有量が、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して5.0質量部以上30質量部以下である、(1)又は(2)に記載のインサート成形用樹脂組成物。
(4) 幅21mm×90mm×90mm、平均厚さ1.6mmのL字型のステンレス製板状部材の表面を、平均厚さ1mmとなるように前記インサート成形用樹脂組成物によって被覆して得られたインサート成形品が下記条件を満たす、(1)から(3)のいずれかに記載のインサート成形用樹脂組成物。
<条件>
前記インサート成形品に対し、冷熱衝撃試験機を用いて、−40℃にて1時間30分冷却後、140℃にて1時間30分加熱する過程を1サイクルとする耐ヒートショック試験を行った場合、前記インサート成形品にクラックが入るまでのサイクル数が200以上である。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載のインサート成形用樹脂組成物からなる樹脂部材と、導電性の板状部材と、を備え、
前記板状部材が、前記樹脂部材にインサート成形されたものであり、
前記板状部材の厚さが平均3mm以下である、インサート成形品。
(6) 前記樹脂部材の厚さが平均3mm以下である、(5)に記載のインサート成形品。
本発明によれば、耐ヒートショック性に優れる、インサート部材として板状部材が埋め込まれたインサート成形品を得るための、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得ることができる。
図1は、異形比がa/bであり、形状が長円形である断面を有する繊維状充填剤の断面を示す図である。 図2は、異形比がa/bであり、形状が繭形である断面を有する繊維状充填剤の断面を示す図である。 図3は、本発明におけるインサート成形品の形状の例を示す図である。 図4は、角柱状のインサート部材を含むインサート成形品の形状の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
<インサート成形用樹脂組成物>
本発明のインサート成形用樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂と、異形比1.5以上5.0以下の断面を有する繊維状充填剤と、特定のエラストマーと、を含む。以下、本発明のインサート成形用樹脂組成物に含まれる各成分について説明する。
[ポリブチレンテレフタレート樹脂]
本発明のインサート成形用樹脂組成物の基礎樹脂であるポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、PBT樹脂という場合がある。)とは、少なくともテレフタル酸又はそのエステル形成誘導体(低級アルコールエステル等)を含むジカルボン酸成分と、少なくとも、炭素数4のアルキレングリコール(1,4−ブタンジオール)又はそのエステル形成誘導体を含むグリコール成分とを重縮合して得られるポリブチレンテレフタレート系樹脂である。PBT樹脂は、ホモPBT樹脂に限らず、ブチレンテレフタレート単位を60モル%以上(特に75モル%以上95モル%以下程度)含有する共重合体(共重合PBT樹脂)であってもよい。ポリブチレンテレフタレート樹脂は、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
共重合PBT樹脂において、テレフタル酸及びそのエステル形成誘導体以外のジカルボン酸成分(コモノマー成分)としては、例えば、芳香族ジカルボン酸成分(イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸等の、C〜C12アリールジカルボン酸等)、脂肪族ジカルボン酸成分(コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のC〜C16アルキルジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等のC〜C10シクロアルキルジカルボン酸等)、又はそれらのエステル形成誘導体等が例示できる。これらのジカルボン酸成分は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。好ましいジカルボン酸成分(コモノマー成分)には、芳香族ジカルボン酸成分(特にイソフタル酸等のC〜C10アリールジカルボン酸)、脂肪族ジカルボン酸成分(特にアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のC〜C12アルキルジカルボン酸)が含まれる。
共重合PBT樹脂において、1,4−ブタンジオール以外のグリコール成分(コモノマー成分)としては、例えば、脂肪族ジオール成分〔例えば、アルキレングリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−オクタンジオール等のC〜C10アルキレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリオキシC〜Cアルキレングリコール等)、シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA等の脂環式ジオール等〕、芳香族ジオール成分〔ビスフェノールA、4,4−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族アルコール、ビスフェノールAのC〜Cアルキレンオキサイド付加体(例えば、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加体等)等〕、又はそれらのエステル形成誘導体等が挙げられる。これらのグリコール成分も単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。好ましいグリコール成分(コモノマー成分)には、脂肪族ジオール成分(特に、C〜Cアルキレングリコール、ジエチレングリコール等のポリオキシC〜Cアルキレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール)が含まれる。
前記化合物をモノマー成分とする重縮合により生成するホモPBT樹脂又は共重合PBT樹脂は、いずれも本発明におけるPBT樹脂として使用できる。ホモPBT樹脂及び共重合PBT樹脂は、おのおの単独で又は2種以上混合して使用できる。また、未変性PBT樹脂(ホモPBT樹脂)と共重合PBT樹脂との併用も有用である。PBT樹脂としては、共重合PBT樹脂の範疇に属する熱可塑性分岐PBT樹脂も使用できる。これは、いわゆるポリブチレンテレフタレート又はブチレンテレフタレート単量体を主体とし、多官能性化合物との反応により分岐構造を有するポリエステル樹脂である。多官能性化合物としては、芳香族多価カルボン酸成分(トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸及びこれらのアルコールエステル等)、ポリオール成分(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等)が例示できる。
[異形比1.5以上5.0以下の断面を有する繊維状充填剤]
本発明のインサート成形用樹脂組成物において、異形比1.5以上5.0以下の断面を有する繊維状充填剤(以下、異形比1.5以上5.0以下の断面を有する繊維状充填剤を「本発明における繊維状充填剤」という場合がある。)は、強化材として用いられ、上記インサート成形用樹脂組成物から得られるインサート成形品の耐ヒートショック性を向上させることができる。本発明における繊維状充填剤は、通常の繊維状充填剤(例えば、異形比が1である繊維状充填剤)よりも、成形時において、樹脂の流動方向に沿った配向が生じにくい。そのため、本発明における繊維状充填剤を樹脂組成物に配合することによって、得られる成形品における収縮率の異方性が低減される。「収縮率の異方性が低減される」とは、成形時の樹脂の流動方向に沿った向きの収縮率と、流動方向に直角な向きの収縮率との差が小さくなることをいう。また、本発明における繊維状充填剤を樹脂組成物に配合することによって、得られる成形品における線膨張係数の異方性も抑制されるものと推定される。特に、線膨張係数の異方性が低減されることで、インサート成形品において局所的な応力の発生が抑制されるので、耐ヒートショック性が高まるものと考えられる。本発明における繊維状充填剤は、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
本明細書において、「断面」とは、繊維状充填剤の長軸方向に垂直な断面をいう。また、「異形比」とは、繊維状充填剤の断面における長径と短径との比(長径/短径)をいう。異形比が繊維状充填剤の長軸方向に沿って変動する場合には、長軸方向に沿って異形比を平均した値を用いる。本発明における繊維状充填剤において、断面の異形比は、1.5以上5.0以下、好ましくは1.8以上4.0以下、より好ましくは2.0以上3.5以下である。上記異形比が1.5未満であると、インサート成形用樹脂組成物から得られるインサート成形品は、耐ヒートショック性が良好となりにくく、反りの発生により寸法安定性が低下しやすい。上記異形比が5.0超であると、インサート成形用樹脂組成物から得られるインサート成形品の耐ヒートショック性が良好となりにくい。
本発明における繊維状充填剤の断面形状は、断面の異形比が1.5以上5.0以下である限り、特に限定されないが、凸な形状が好ましい。凸な形状とは、凹んだ部分を有する形状(例えば繭形等)ではないものをいう。凸な形状としては、例えば、長円形、楕円形、卵形、多角形等の形状が挙げられ、特に、機械的強度及び耐ヒートショック性が優れたものになりやすいことから、長円形が好ましい。本明細書において、長円形とは、2本の線分と、この2本の線分を連結する2本の曲線(例えば、円弧、楕円弧、その他の曲線)とからなる形状をいい、例えば、図1に示すとおり、同一の長さを有する2本の平行な線分と、この2本の線分を連結する2本の半円弧とからなる形状が挙げられる。図1において、aは長径、bは短径を表し、異形比はa/bで計算される。
本発明における繊維状充填剤としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、カーボン繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ繊維、更にステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属繊維状物質が挙げられる。特に代表的な繊維状充填剤は、ガラス繊維又はカーボン繊維であり、中でもガラス繊維が好ましい。これらの繊維状充填剤の使用に当たっては、必要ならば収束剤又は表面処理剤を使用することが望ましい。
本発明における繊維状充填剤の長さは、特に限定されないが、好ましくは2.0mm以上5.0mm以下、より好ましくは2.5mm以上4.0mm以下である。また、本発明における繊維状充填剤の断面の長径及び短径も、特に限定されないが、長径は、好ましくは10μm以上26μm以下、より好ましくは12μm以上20μm以下であり、短径は、好ましくは5μm以上13μm以下、より好ましくは6μm以上10μm以下である。
インサート成形用樹脂組成物中の本発明における繊維状充填剤の配合量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して、好ましくは20質量部以上150質量部以下、より好ましくは30質量部以上130質量部以下、更により好ましくは40質量部以上110質量部である。本発明における繊維状充填剤の配合量が上記範囲にあると、インサート成形用樹脂組成物から得られるインサート成形品の機械的強度及び耐ヒートショック性を向上させることが容易となる。
なお、本発明のインサート成形用樹脂組成物は、本発明における繊維状充填剤以外の繊維状充填剤を含有してもよい。本発明における繊維状充填剤と、本発明における繊維状充填剤以外の繊維状充填剤との合計に対する本発明における繊維状充填剤の割合は、好ましくは50質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは70質量%以上100質量%以下であり、特に好ましくは90質量%以上100質量%以下である。本発明における繊維状充填剤の割合が上記範囲内であると、インサート成形用樹脂組成物から得られるインサート成形品の寸法安定性がより向上しやすい。
[エラストマー]
本発明のインサート成形用樹脂組成物において、エラストマーは、本発明における繊維状充填剤と組み合わせて配合されることで、本発明のインサート成形用樹脂組成物から得られるインサート成形品の強度及び靱性のバランスを向上させ、耐ヒートショック性を高め、更にはクラックの発生を抑えることができる。また、エラストマーとして、極性の低いポリオレフィン構造を有するエラストマーを使用することで、本発明のインサート成形用樹脂組成物から得られるインサート成形品の耐トラッキング性を特に向上させることができる。極性の低いポリオレフィン構造を有するエラストマーとしては、マレイン酸及びその酸誘導体からなる群から選択される1以上をグラフト重合した変性エチレン系共重合体を使用する(以下、マレイン酸及びその酸誘導体からなる群から選択される1以上をグラフト重合した変性エチレン系共重合体を「本発明におけるエラストマー」という場合がある。)。本発明におけるエラストマーは、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
本発明におけるエラストマーを樹脂組成物に配合することによって、得られるインサート成形品の耐ヒートショック性が高まる理由は、下記の作用によるものと推察される。すなわち、本発明におけるエラストマーにおいては、ポリオレフィン部の低極性構造と、酸変性部の高極性構造とが適度な割合で存在している。そのため、本発明におけるエラストマーは、基礎樹脂であるPBT樹脂と適度に密着し、その結果、インサート成形品内で発生し得る局所的な応力を緩和させ、インサート成形品の耐ヒートショック性を高めるものと推察される。
本発明におけるエラストマーとしては、未変性エチレン重合体(エチレン重合体又はエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体等)にマレイン酸及び/又はその酸誘導体をグラフト重合した変性エチレン系共重合体を使用できる。
未変性エチレン重合体がエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体である場合、α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、デセン−1、4−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1等が挙げられる。
マレイン酸及びその酸誘導体としては、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸イミド等が挙げられる。
インサート成形用樹脂組成物中の本発明におけるエラストマーの配合量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して5.0質量部以上30質量部以下であることが好ましく、10質量部以上25質量部以下であることがより好ましく、15質量部以上20質量部以下であることが最も好ましい。本発明におけるエラストマーの配合量が上記範囲にあれば、インサート成形用樹脂組成物から得られるインサート成形品の耐ヒートショック性を更に容易に高めることができる。
なお、本発明のインサート成形用樹脂組成物は、本発明におけるエラストマー以外のエラストマーを含有してもよいが、本発明におけるエラストマーと、本発明におけるエラストマー以外のエラストマーとの合計に対する本発明におけるエラストマーの割合は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。本発明におけるエラストマーの割合が上記範囲内であると、インサート成形用樹脂組成物から得られるインサート成形品の耐ヒートショック性を高めやすい。
[その他の成分]
本発明のインサート成形用樹脂組成物には、本発明の効果を害さない範囲で、その目的に応じた所望の特性を付与するために、一般に熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂に添加される公知の物質、例えば、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤等)、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤(染料、顔料等)、潤滑剤、離型剤、結晶化促進剤、結晶核剤等を配合することが可能である。
[調製方法]
本発明のインサート成形用樹脂組成物は、従来、樹脂組成物を調製するために一般に用いられる設備及び方法を用いて容易に調製できる。例えば、(1)各成分を混合した後、1軸又は2軸の押出機により練り混み、押し出してペレットを調製し、しかる後、成形する方法、(2)一旦組成の異なるペレットを調製し、そのペレットを所定量混合して成形に供し、成形後に目的組成の成形品を得る方法、(3)成形機に各成分の1又は2以上を直接仕込む方法等、いずれも使用できる。また、樹脂成分の一部を細かい粉体として、これ以外の成分と混合して添加する方法は、これらの成分の均一配合を図る上で好ましい方法である。
<インサート成形品>
本発明のインサート成形品は、本発明のインサート成形用樹脂組成物と、導電性の板状部材とをインサート成形して得られるものである。本発明のインサート成形品は、インサートである導電性の板状部材の表面の全て又は一部が、インサート成形用樹脂組成物からなる樹脂部材によって被覆された構造を有する。
本発明における導電性の板状部材は、厚さが平均3mm以下、好ましくは平均2mm以下である限り、その形状は特に限定されない。本明細書において、板状部材の厚さとは、樹脂部材が被覆される板状部材の面に対して垂直な方向の長さをいう。
従来は、厚さが平均3mm以下という薄い板状部材をインサート部材としてインサート成形に供すると、耐ヒートショック性を備えた、実用に足るインサート成形品が得られなかった。本発明者らの検討の結果、耐ヒートショック性を備えたインサート成形品を得るための樹脂組成物の組成は、インサート成形品におけるインサート部材の厚さに応じて異なり得ることが見出された。本発明のインサート成形用樹脂組成物は、厚さが平均3mm以下である導電性の板状部材がインサートされるインサート成形品の製造において好適な組成として見出されたものである。そのため、本発明のインサート成形用樹脂組成物を、例えば、厚さが平均8mm以上である角柱状のインサート部材や、断面が10mm以上の辺を有する正方形であるインサート部材(例えば、図4に示されるインサート部材)等の被覆のために使用しても、得られるインサート成形品は、十分な耐ヒートショック性を有さない可能性がある。
本発明における導電性の板状部材の厚さの下限値は、特に限定されないが、通常0.1mmである。
本発明における導電性の板状部材としては、特に限定されないが、金属、無機固体等が挙げられる。金属としては、アルミニウム、マグネシウム、ステンレス鋼、銅等が例示され、無機固体としては、セラミック等が例示される。
本発明における導電性の板状部材の厚さは、その平均が3mm以下であれば足り、該板状部材の厚さは均一であってもよく、不均一であってもよい。本発明の効果を奏しやすいという観点から、本発明における導電性の板状部材の厚さは略均一であることが好ましい。
本発明における導電性の板状部材の大きさは、特に限定されないが、例えば面積が10mm以上であってもよい。
本発明における導電性の板状部材の形状は、特に限定されないが、L字型、U字型、正方形、長方形等であって、板状部材の厚さ方向の断面が矩形、長円形等であるものが挙げられる。例えば、図3に示されたインサート成形品においては、L字型であって厚さ方向の断面が矩形である板状部材を使用している。
本発明における導電性の板状部材は、起伏のない平面状であってもよいが、曲げ加工、打ち抜き加工等されたものであってもよい。
インサート成形は、従来公知の方法で行うことができる。
本発明のインサート成形品において、導電性の板状部材を被覆する樹脂部材の厚さは、特に限定されないが、通常平均3mm以下、好ましくは平均2mm以下である。樹脂部材の厚さの下限値は、特に限定されないが、通常0.1mmである。
本明細書において、「導電性の板状部材を被覆する樹脂部材の厚さ」とは、原則、インサート成形品の外表面(つまり、樹脂部材の外表面)から板状部材表面までの最短距離をいう。なお、インサート成形品が、複数の板状部材を備え、各板状部材の間に樹脂部材が挟まれるという構造を有する場合、「導電性の板状部材を被覆する樹脂部材の厚さ」とは、(1)インサート成形品の外表面から板状部材表面までの最短距離、又は、(2)各板状部材間の最短距離をいう。(1)及び(2)のうち少なくともいずれかが上記の範囲であることが好ましく、(1)及び(2)の全てが上記の範囲であることがより好ましい。
樹脂部材の厚さと、導電性の板状部材の厚さとの比は、樹脂部材:板状部材=1:8〜8:1であることが好ましく、1:5〜5:1であることがより好ましい。
本発明のインサート成形品は、樹脂部材によって導電性の板状部材の表面の全てが被覆されたものであってもよいし、一部のみが被覆されたものであってもよい。図3(A)には、L字型の板状部材の一部が樹脂部材によって被覆されたインサート成形品の例が示されている。
インサート成形品全体に占める板状部材の容積の割合は、10%以上90%以下であってもよい。
本発明のインサート成形品は、耐ヒートショック性に優れる。また、本発明のインサート成形品は、耐トラッキング性にも優れ得る。インサート成形品の耐ヒートショック性は、実施例に示した方法で評価できる。
例えば、幅21mm×90mm×90mm、平均厚さ1.6mmのL字型のステンレス製板状部材の表面を、平均厚さ1mmとなるように、本発明のインサート成形用樹脂組成物によって被覆することで得られたインサート成形品は、下記条件を満たし得る。
<条件>
上記インサート成形品に対し、冷熱衝撃試験機を用いて、−40℃にて1時間30分冷却後、140℃にて1時間30分加熱する過程を1サイクルとする耐ヒートショック試験を行った場合、上記インサート成形品にクラックが入るまでのサイクル数が200以上(好ましくは350以上)である。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<材料>
・ポリブチレンテレフタレート樹脂(ウィンテックポリマー(株)製、製品名:ジュラネックス(登録商標)、固有粘度0.69、末端カルボキシル基量24meq/kg)
・繊維状充填剤
繊維状充填剤として下記のガラス繊維のうちのいずれかを使用した。
ガラス繊維1(日東紡績(株)製、製品名:CSF3PE−941、断面形状:円形、異形比1、断面の直径13μm、長さ3.0mm)
ガラス繊維2(日東紡績(株)製、製品名:CSG3PL−830S、断面形状:長円形、異形比2、断面の長径14μm、断面の短径7μm、長さ3.0mm)
ガラス繊維3(日東紡績(株)製、製品名:CSG3PA−830、断面形状:長円形、異形比4、断面の長径28μm、断面の短径7μm、長さ3.0mm)
なお、実施例において、長円形は、図1に示す形状を指す。図1において、aは長径、bは短径を表し、異形比はa/bで計算される。
・エラストマー
エラストマー1(マレイン酸変性エチレン系共重合体、三井化学株式会社製、製品名:タフマーMP0610)
エラストマー2(コアシェル系エラストマー、ローム・アンド・ハース社製、製品名:パラロイドEXL2314)
エラストマー3(エチレンエチルアクリレート、株式会社NUC製、製品名:NUC−6570)
<実施例1乃至5、比較例1乃至6>
ポリブチレンテレフタレート樹脂、ガラス繊維、及びエラストマーを表1及び2に示す割合(単位:質量部)で混合した混合物を調製し、インサート成形用樹脂組成物を得た。次いで、該樹脂組成物を使用し、樹脂温度260℃、金型温度80℃、射出時間10秒、冷却時間10秒という条件でインサート成形品を作製した。なお、各樹脂組成物から、下記の2種類の形状のインサート成形品を作製した。
・インサート成形品−1(バスバー型)
図3(B)に示す形状の板状部材(ステンレス製)を各樹脂組成物で被覆し、図3(A)に示す形状のインサート成形品を作製した。該インサート成形品は板状部材が埋め込まれたインサート成形品に相当する。なお、該インサート成形品における樹脂部材は、図3中のサイドゲート(幅4mm、厚さ3mm)から樹脂を充填することで作製した。
・インサート成形品−2(角柱型)
角柱部材(ステンレス製)を各樹脂組成物で被覆し、図4に示す形状のインサート成形品を作製した。なお、該インサート成形品における樹脂部材は、図4中、矢印に示す位置におけるピンゲート(直径1mm)から樹脂を充填することで作製した。
上記のインサート成形用樹脂組成物又はインサート成形品を使用して、下記の方法に基づき、耐ヒートショック性、平面度、比較トラッキング指数、及び引張強さを評価した。その結果を表1及び2に示す。
[耐ヒートショック性]
上記インサート成形品(バスバー型又は角柱型)について、冷熱衝撃試験機を用いて、−40℃にて1時間30分冷却後、140℃にて1時間30分加熱する過程を1サイクルとする耐ヒートショック試験を行い、成形品にクラックが入るまでのサイクル数を測定して、耐ヒートショック性を評価した。また、下記の評価基準に基づき、耐ヒートショック性をランク付けした。なお、表1及び2中、「耐ヒートショック性」の項において、下段の数値は、成形品にクラックが入った時点でのサイクル数を示す。
(インサート成形品−1(バスバー型)における評価基準)
サイクル数200未満:×
サイクル数200以上350未満:○
サイクル数350以上:◎
(インサート成形品−2(角柱型)における評価基準)
サイクル数180未満:×
サイクル数180以上200未満:○
サイクル数200以上:◎
[平面度]
上記樹脂組成物からなるペレットを用いて、シリンダー温度260℃、金型温度65℃、保圧力70MPaの条件で射出成形により、120mm×120mm×2mmの平板状樹脂成形品を5枚作製した。1枚目の平板状樹脂成形品を水平面に静置し、(株)ミツトヨ製のCNC画像測定機(型式:QVBHU404−PRO1F)を用いて、上記平板状樹脂成形品上の9箇所において、上記水平面からの高さを測定し、得られた測定値から平均の高さを算出した。高さを測定した位置は、平板状樹脂成形品の主平面上に、この主平面の各辺からの距離が3mmとなるように、一辺が114mmの正方形を置いたときに、この正方形の各頂点、この正方形の各辺の中点、及びこの正方形の中心に該当する位置である。上記水平面からの高さが上記平均の高さと同一であり、上記水平面と平行な面を基準面とした。上記9箇所で測定された高さから、基準面からの最大高さと最小高さとを選択し、両者の差を算出した。同様にして、他の4枚の平板状樹脂成形品についても上記の差を算出し、得られた5個の値を平均して、平面度の値とした。また、下記の評価基準に基づき、平面度をランク付けした。なお、表1及び2中、「平面度」の項において、下段の数値は、得られた5個の値の平均値(単位:mm)を示す。
10mm以上:×
3mm以上10mm未満:○
3mm未満:◎
[比較トラッキング指数(CTI)]
IEC112第3版に準拠して、0.1%塩化アンモニウム水溶液及び白金電極を用いて、各インサート成形品(バスバー型)の比較トラッキング指数(CTI)を測定した。また、下記の評価基準に基づき、比較トラッキング指数をランク付けした。なお、表1及び2中、「CTI」の項において、下段の数値は、比較トラッキング指数の実測値(単位:V)を示す。
500V未満;×
500V以上600V未満;○
600V以上;◎
[引張強さ]
上記樹脂組成物からなるペレットを140℃で3時間乾燥後、樹脂温度260℃、金型温度80℃、射出時間15秒、冷却時間15秒で、ISO3167引張試験片を射出成形し、ISO527−1,2に準拠して、引張強さを測定した。下記の評価基準に基づき、引張強さをランク付けした。
110MPa未満:×
110MPa以上130MPa未満:○
130MPa以上:◎
Figure 0006685081
Figure 0006685081
表1の「耐ヒートショック性(バスバー型)」の項に示されるとおり、本発明のインサート成形用樹脂組成物によれば、サイクル数が200以上(更には350以上)であるという、耐ヒートショック性に優れる、板状部材が埋め込まれたインサート成形品が得られた。他方、表1の「耐ヒートショック性(角柱型)」の項に示されるとおり、本発明のインサート成形用樹脂組成物を使用して、板状部材ではないインサート部材が埋め込まれたインサート成形品を成形しても、十分な耐ヒートショック性を有するインサート成形品が得られない傾向にあった。したがって、耐ヒートショック性を備えたインサート成形品を得るための樹脂組成物の組成は、インサート成形品におけるインサート部材の厚さに応じて異なり得ることがわかる。
また、表1の「平面度」の項に示されるとおり、本発明のインサート成形用樹脂組成物によれば、平面度に優れる樹脂成形品を得られる傾向にあった。
また、表2に示されるとおり、インサート成形用樹脂組成物において、繊維状充填剤の異形比及び/又はエラストマーの種類が本発明における条件を満たさないと、耐ヒートショック性に優れる、板状部材が埋め込まれたインサート成形品が得られなかった。

Claims (6)

  1. ポリブチレンテレフタレート樹脂と、長径10μm以上26μm以下、異形比1.5以上5.0以下の断面を有し、長さ2.0mm以上5.0mm以下である繊維状充填剤と、エラストマーと、を含み、
    前記エラストマーが、マレイン酸及びその酸誘導体からなる群から選択される1以上をグラフト重合した変性エチレン系共重合体であり、
    幅21mm×90mm×90mm、平均厚さ1.6mmのL字型のステンレス製板状部材の表面を、平均厚さ1mmとなるように被覆してインサート成形品としたとき、下記条件を満たし、
    厚さが平均3mm以下の導電性の板状部材にインサート成形するために用いられる、インサート成形用樹脂組成物。
    <条件>
    前記インサート成形品に対し、冷熱衝撃試験機を用いて、−40℃にて1時間30分冷却後、140℃にて1時間30分加熱する過程を1サイクルとする耐ヒートショック試験を行った場合、前記インサート成形品にクラックが入るまでのサイクル数が200以上である。
  2. ポリブチレンテレフタレート樹脂と、短径5μm以上13μm以下、異形比1.5以上5.0以下の断面を有し、長さ2.0mm以上5.0mm以下である繊維状充填剤と、エラストマーと、を含み、
    前記エラストマーが、マレイン酸及びその酸誘導体からなる群から選択される1以上をグラフト重合した変性エチレン系共重合体であり、
    幅21mm×90mm×90mm、平均厚さ1.6mmのL字型のステンレス製板状部材の表面を、平均厚さ1mmとなるように被覆してインサート成形品としたとき、下記条件を満たし、
    厚さが平均3mm以下の導電性の板状部材にインサート成形するために用いられる、インサート成形用樹脂組成物。
    <条件>
    前記インサート成形品に対し、冷熱衝撃試験機を用いて、−40℃にて1時間30分冷却後、140℃にて1時間30分加熱する過程を1サイクルとする耐ヒートショック試験を行った場合、前記インサート成形品にクラックが入るまでのサイクル数が200以上である。
  3. 前記異形比が2.0以上4.0以下である、請求項1又は2に記載のインサート成形用樹脂組成物。
  4. 前記エラストマーの含有量が、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して5.0質量部以上30質量部以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載のインサート成形用樹脂組成物。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載のインサート成形用樹脂組成物からなる樹脂部材と、導電性の板状部材と、を備え、
    前記板状部材が、前記樹脂部材にインサート成形されたものであり、
    前記板状部材の厚さが平均3mm以下である、インサート成形品。
  6. 前記樹脂部材の厚さが平均3mm以下である、請求項に記載のインサート成形品。
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