JP6681677B2 - 熱風乾燥炉 - Google Patents
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Description
・前記熱風吹き出し部は、乾燥炉内の底面近傍の側面沿って配置されるのに加え、上面近傍の側面に沿っても配置される。
・前記熱風吹き出し部は、長尺管状に形成される熱風吹き出し管として形成され、吐出口は該吹き出し管に並べて配置される。
・前記熱風戻し口は、長尺管状に形成された熱風戻し管に並べて配置される。
・前記熱風吹き出し管と前記熱風供給通路の接続部は、該熱風吹き出し管の両端近傍位に設定する。
本手段によると、加熱区画域内の壁面に沿って前方から後方に亘り配置される熱風の吐出口から吐出する熱風が、直接、被加熱ワークに吹き付けないように、乾燥炉の内壁面に沿って平行か、僅かに壁面に向けほぼ平行に設定されていることにより、ワークに強い熱風が吹きつけることが無く、乾燥炉内での熱風の強い流れは炉の周囲の内壁面に沿った流れとなる。
よって、本発明の熱風乾燥炉によると、熱風発生装置から導入される熱風の流れを前記手段のように調整することにより、被加熱ワークを収容、または、設置した加熱区画域の雰囲気温度を均一化し、結果、ワークの乾燥品質を向上することができる。
図1〜図8は、本発明の第一の実施の形態となる閉鎖型ボックスタイプの熱風乾燥炉を示しており、図1は、全体構成を模式的に表した正面図を示しており、図2は、その側面図を示している。尚、理解を容易とするため、図1は扉、図2では側面の外壁が省略された炉内構成が記載される。
本形態の熱風乾燥炉は、複数段設けられた棚71にワークを載置して台車7に搭載する態様で乾燥室内22に収容して用いられる箱形の乾燥炉2で、乾燥室外に設ける複数の熱風発生装置1(本例では4台(1a〜1d)を使用)と、該熱風発生装置1の熱風が導入される乾燥炉本体2を備えてなり、乾燥室内22には、底部近傍に配置する、対向する両側面に沿って、ほぼ室内の前方から後方にいっぱいの長さで設ける左右一対の長尺な熱風吹き出し管3と、前記乾燥室22の上面(天井面)の中央部に沿って配置する、前記熱風吹き出し管3と平行する様にほぼ室内の前方から後方にいっぱいの長さで設ける長尺な熱風戻し管4を備えて構成される。そして、熱風乾燥装置1と熱風吹き出し管3は送風通路5により接続され、その送風通路5と熱風吹き出し管3との接続部51は、長尺な熱風吹き出し管3の両端部近傍に設定される。一方、熱風戻し管4と熱風発生装置1は排気通路6により接続されおり、乾燥室内22から排気されるエアーが熱風発生装置1に取り込まれ、熱風循環加熱する構成としている。尚、乾燥炉として当然設置される温度センサーや温度設定、制御装置は適当な位置に公知の装置が設けられれば良い。
熱風発生装置1は、従来の熱風発生装置を用いれば良いため構成、構造の詳細な説明は省略するが、モーター11を稼動することで送風機12が作動し、該送風機12のファンの回転によりエアーが強制的にエアーの吸引口15より送風機12内に取り込まれ、取り込まれたエアーがヒーター13内を通過する間に加熱されて、該送風機12により強制的に送風口14より吐出される。そして送風口14より吐出された熱風が送風通路5を通り熱風吹き出し管3の熱風吐出口32から乾燥室内22へ吐出される。また、本例では、循環熱風加熱が可能となるように、乾燥室内22の加熱されたエアーを、熱風戻し管4から排気通路6を通して熱風発生装置1に一部が回収される構成となっている。尚、この場合でも、熱風発生装置1の吸引口15から取り込まれるエアーは、乾燥室内22からの排気エアーのみではなく、フレッシュエアーが取り込めるように配管されることが好ましい。尚、本例の熱風発生装置1では、前面の上部に送風口14、後面の下部に吸引口15を設けた装置として説明している。
熱風吹き出し管3は、乾燥室底部近傍に、対向する両側面に沿って前方から後方にほぼ室内いっぱいの長さに設定し、両端部を閉塞したステンレス等からなる中空の管状体として形成される。形状等は特定するものではないが、本例については直方体に形成された。そして、乾燥室内22の底面角部に設置したさいに該熱風吹き出し管3の上面、及び、対向面側となる側面に、適当な間隔で配置された乾燥室内22への熱風の吹き出し口となる複数の孔を設けて、熱風吐出口32とした。この吐出口32を前記位置に設定することにより、炉内に導入される熱風は、乾燥室内22の側面に沿った上方、及び、底面に沿って該面に平行する方向に吐出されることになる。(図7参照)
熱風戻し管4は、乾燥室22上面(天井面)の中央部に前記熱風吹き出し管3と平行に前方から後方にほぼ室内いっぱいの長さに設定した、両端部を閉塞したステンレス等からなる中空の管状体として形成され、形状は特定するものではないが本例においては、直方体に形成された。そして、該熱風戻し管4の上面に適当な間隔を設けて、4台の熱風発生装置1が接続する排気通路6の他端を接続するフランジ41を4か所に設け、また、両側面に、適当な間隔で配置される乾燥室内22からの使用済みエアーの排出口となる複数の孔を設けてエアー排気口42とした。このさい、該エアー排気口全体の面積は、乾燥室内のエアー圧の上昇が考慮され、吹き出し口32と同等かより大きく形成されることが好ましい。また、この室内の圧調整あるいは使用後の冷却促進のため乾燥室内22に別途外部への排気口が設けられても良い。
熱風発生装置1と乾燥室内22との配管及び熱風の動きをまとめると、前述の通り、熱風発生装置1から送風通路5を通して、熱風吹き出し管3、乾燥室内22へと至る熱風供給ルートと、乾燥室内22から熱風戻し管4、排気通路6を通して熱風乾燥装置1へと戻る熱風戻りルートがある。
本形態の熱風乾燥炉では、熱風発生装置1より発生した熱風が、送風通路5を通して熱風吹き出し管3に導入され、熱風吐出口32から乾燥室内22に吐出されるが、吹き出し管3に導入される熱風は、該吹き出し管3の両端近傍部(フランジ31)から供給されることで、該熱風は、吹き出し管両端部から中央部に向かって流れ、該中央部でぶつかり、吹き出し管3内でのエアーの流れが複雑化されること、また、熱風吐出口32の大きさを場所によって変える等により、それぞれの吹き出し口32から吐出される熱風が、例えば、一方向からエアーが導入されるものと比較して均一化することが期待できる。
熱風発生装置1を一台としたときは、一対ある熱風吹き出し管3のフランジ31(接続部)の数(本例においては、4か所)に応じた分岐を備えた送風通路5を設けて、熱風発生装置1の一か所の送風口14からの熱風を各々の熱風吐出口32に導入できるように配管される。一方、排気通路6に接続される熱風戻し管4のフランジ41(接続部)は、該管4の中間部などに一か所設ければ足り、1本の排気通路6で熱風発生装置1の吸引口15へと接続される。このように、熱風発生装置1の使用台数は装置の容量と、乾燥炉2との容量との関係から選択されれば良いが、一台とすることで構成が単純化でき、コストを下げることができる。
本形態の熱風吹き出し管30は、前記第一の形態の熱風吹き出し管3と同様に両端部を閉塞したステンレス等からなる長尺中空の管状体として形成され、炉内220の底面近傍の側面に沿って配置される下部熱風吹き出し管30aには、配置されたさいに炉の上面、及び、対向面側となる側面に沿って、適当な間隔で複数並べて配置した熱風の吐出口となる熱風吹き出し口320a(上面側)、320b(側面側)を孔として設け、一方、上面近傍の側面に沿って配置される上部吹き出し管30bには、配置されたさいに炉の対向面側となる側面に沿って、同様に適当な間隔で複数並べた熱風吹き出し口320cを孔として設けるが、本例においては、上部熱風吹き出し管30bの熱風吹き出し口320cを上面と平行する方向よりやや上面側に傾ける方向に設定した。
本形態の熱風乾燥炉では、熱風吹き出し管30が炉内220の底部、及び、上部の対向する両側面に一対ずつ、熱風戻し管40が炉内220の底面及び上面の長さ方向中央部に沿って設置されており、下部熱風吹き出し管30aの熱風吹き出し口320が上面320a及び対向する側面320bに配置されていることから、該熱風吹き出し管30aに導入された熱風は、炉内220の上方F10、及び、底面に沿う方向F20に吹出され、また、上部熱風吹き出し管30bの熱風吹き出し口320cは対向する側面よりやや上方に向け配置されることから、該熱風吹き出し管30bに導入された熱風は、炉内のやや上面に向かい沿う方向F30に吹出されており、炉内220での大きなエアーの流れは、対向する底部側面から側面に沿って上方に向かう流れF10、両側面から底面に沿って中央部の熱風戻し管40aに向かう流れF20、及び、対向する上部側面から上面に沿って中央部の熱風戻し管40bに向かう流れF30となり、コンベアーベルト81に載置されたワークには直接吹き付けられずに、該ワークの周囲を囲んで、あたかも炉内220を包み込むような加熱となっている。また、両側面からの中央部に向かうエアーのぶつかりにより流れが複雑化されることも併せて、全体として熱風の吹付による乾燥促進効果を大きく損なうことなく、炉内環境が均一化されることにより、ワーク全体を均一に乾燥することができるものとなっている。
11. モーター
12. 送風機
13. ヒーター
14.140. 送風口
15.150. 吸引口
16. フレッシュエアー取り入れ口
2.20. 乾燥炉
21.210. 外壁
22.220. 乾燥室
23. 扉
3.30. 熱風吹き出し管
31.310. フランジ(接続部)
32.320. 熱風吹出し口
4.40. 熱風戻し管
41.410. フランジ(接続部)
5.50. 送風通路
51. 接続部
6.60. 排気通路
7. 台車
71. 棚
8. コンベアー
81. コンベアーベルト
82. プーリー
Claims (5)
- 加熱区画域に熱風を導入して被加熱ワークを乾燥する乾燥炉において、区画域外に配置する熱風乾燥装置と、区画域内(乾燥炉内)の底面近傍の対面する側面に沿って対向して設けられ、前方から後方に亘り列を形成して配置される熱風の吐出口を含む熱風吹き出し部と、該熱風吹き出し部に熱風発生装置からの加熱エアーを導入する熱風供給通路と、前記区画域内の上面中央部及び底面近傍中央部に沿って前記熱風吹き出し部と平行して備える、乾燥炉内から外部へのエアーの排気部となる熱風戻し口、及び、排気通路を備えて構成し、前記熱風吹き出し部の吐出口から吹き出す熱風の吐出方向が、直接ワークに向かわず、乾燥炉内の壁面に沿って平行か、あるいは、僅かに壁面に向けほぼ平行方向に向かうように設定されることを特徴とする熱風乾燥炉。
- 前記熱風吹き出し部は、乾燥炉内の底面近傍の側面に沿って配置されるのに加え、上面近傍の側面に沿っても配置される請求項1の熱風乾燥炉。
- 前記熱風吹き出し部は、長尺管状に形成される熱風吹き出し管として形成され、吐出口は、該吹き出し管に並べて配置される請求項1乃至2のいずれかの熱風乾燥炉。
- 前記熱風戻し口は、長尺管状として形成された熱風戻し管に並べて配置される請求項1乃至3のいずれかの熱風乾燥炉。
- 前記熱風吹き出し管と前記熱風供給通路の接続部は、該熱風吹き出し管の両端近傍位に設定される請求項4の熱風乾燥炉。
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