JP6681305B2 - ラック用制震ストッパ及びラック - Google Patents

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本発明は、自動倉庫等に設置されるラックに用いられるラック用制震ストッパと、当該制震ストッパを備えたラックとに関する。
自動倉庫等には、荷物を収納するためのラックが設けられる。このラックは、鉛直方向の支柱と水平方向の横架材とを組み合わせて、パレットを支持する支持部を備えた複数の棚部を形成してなり、必要に応じてブレースが配設されて補強される。
このようなラックにおいては、地震等の外力を受けた際に振動して荷物が落下等する事態を招かないように、ラック用制震ダンパーが用いられる場合がある。このラック用制震ダンパーとしては、例えば特許文献1に開示されるように、収納部(棚部)に設けられてパレットを支持する支持部間に、上下2枚の鉄板と両鉄板に挟まれた粘弾性体とからなる重り支持部を架設し、上鉄板の上面に滑り止めシートを貼着したマスダンパーが知られている。このマスダンパーによれば、地震等が発生した際には、荷物を載せたパレットを上鉄板と一体に振動させ、粘弾性体をせん断変形させて減衰を図ることができる。また、支持部には、荷物が落下することを防止するためのストッパが設けられている。
特開2014−144820号公報
上記従来のマスダンパーにおいては、各棚部でのパレットの出し入れを考慮して、パレットとストッパとの間にはクリアランスが設定されている。このため、地震時にラックが揺れた際、パレットがストッパに接するまでに瞬間的に加速し、エネルギー(大きな衝撃力)を持ってしまうため、衝撃力が緩和されずに荷崩れが発生するおそれがあった。
そこで、本発明は、パレットとの間にクリアランスがあっても、パレットの出し入れに干渉することなく振動発生時の衝撃力を緩和して荷崩れの発生を防止することができるラック用制震ストッパ及びラックを提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、第1水平方向と、その第1水平方向に直交する第2水平方向とに所定間隔をおいて配列される複数の支柱を有して当該支柱で囲まれる空間に、第2水平方向から進入するパレットを下方から支持する支持部をそれぞれ備えた複数の棚部が形成されてなるラックに用いられるラック用制震ストッパであって、
支柱又は支持部へ第1水平方向に沿って取り付けられる第1部材と、第1部材と第2水平方向に所定間隔をおいて平行に配置される第2部材と、第1部材と第2部材との間に接着される粘弾性体と、第2部材の少なくとも一端側から第2水平方向に向けて突出する当接部と、当接部に設けられ、第2水平方向でのパレットとの当接の際には第2水平方向へ変形してパレットの出し入れを許容し、第1水平方向では変形を制限してパレットが当接部に当接することを規制する緩衝部と、を含んでなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、緩衝部は、第1水平方向へ突出する弾性部材であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2の構成において、弾性部材は、ブラシ状に突出する複数の針状体であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2の構成において、弾性部材は、厚み方向を第2水平方向と一致させて第2水平方向へ所定間隔をおいて配列される複数の板状体であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2の構成において、弾性部材は、軸線を第1水平方向に向けた1又は複数の筒状体であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1の構成において、緩衝部は、第1水平方向へ弾性を有する弾性体と、その弾性体に連結され、パレットとの当接により第1水平方向へ弾性体を収縮させる当接ブロックとからなることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明は、第1水平方向と、その第1水平方向に直交する第2水平方向とに所定間隔をおいて配列される複数の支柱を有して当該支柱で囲まれる空間に、第2水平方向から進入するパレットを下方から支持する支持部をそれぞれ備えた複数の棚部が形成されてなるラックであって、
支柱又は支持部に、請求項1乃至6の何れかに記載のラック用制震ストッパが設けられてなることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7の構成において、緩衝部は、パレットと当接部との間の第1水平方向でのクリアランスよりも大きい突出長さを有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8の構成において、第1水平方向は、棚部が並ぶ桁方向であることを特徴とする。
請求項1及び7に記載の発明によれば、緩衝部の採用により、ラック用制震ストッパとパレットとの間にクリアランスがあっても、パレットの出し入れに干渉することなく振動発生時の衝撃力を緩和して荷崩れの発生を防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加えて、緩衝部を弾性部材としたことで、緩衝部を簡単に形成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、上記効果に加えて、弾性部材をブラシ状に突出する複数の針状体としているので、第2水平方向での変形許容と第1水平方向での変形の制限とを容易に設定可能な弾性部材を得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、上記効果に加えて、弾性部材を複数の板状体としているので、第2水平方向での変形許容と第1水平方向での変形の制限とを容易に設定可能な弾性部材を得ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、上記効果に加えて、緩衝部を筒状体としたことで、緩衝部を少ない部品点数で簡単に形成することができる。
請求項6に記載の発明によれば、上記効果に加えて、緩衝部を弾性体と当接ブロックとから形成したことで、第2水平方向での変形許容と第1水平方向での変形の制限とを容易に設定可能な緩衝部を得ることができる。
請求項8に記載の発明によれば、上記効果に加えて、クリアランスよりも突出長さの大きい緩衝部により、パレットの収容状態で緩衝部をパレットへ確実に当接させて振動初期から変位をラック用制震ストッパに入力させることができる。
請求項9に記載の発明によれば、上記効果に加えて、パレットが支持部から落下するおそれの高い変位方向に対して効果的に振動減衰を図ることができる。
形態1のラックの説明図である。 形態1のラック用制震ストッパの正面側からの説明図である。 形態1のラック用制震ダンパーの平面側からの説明図である。 形態1のラック用制震ダンパーの説明図で、(A)がパレット収容時、(B)が振動発生時をそれぞれ示す。 形態2のラック用制震ダンパーの説明図で、(A)がパレット収容時、(B)が振動発生時をそれぞれ示す。 形態3のラック用制震ダンパーの説明図で、(A)がパレット収容時、(B)が振動発生時をそれぞれ示す。 形態4のラック用制震ダンパーの説明図で、(A)がパレット収容時、(B)が振動発生時をそれぞれ示す。 形態5のラック用制震ダンパーの説明図で、(A)がパレット収容時、(B)が振動発生時をそれぞれ示す。 形態1のラック用制震ダンパーの変更例の説明図で、(A)がパレット収容時、(B)が振動発生時をそれぞれ示す。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[形態1]
図1は、自動倉庫に設けられるラックの説明図である。このラック1は、形鋼による鉄骨若しくは軽量鉄骨構造で、図1の左右方向となる第1水平方向X1へ所定間隔をおいて立設される複数の支柱2,2・・(図1では一部のみ示す)の列を、図1の紙面直交方向となる第2水平方向X2(図3等)へ所定間隔をおいて一対並べてなる。第1、第2水平方向で支柱2,2間には、鉛直方向に所定間隔をおいて横架材3,3・・が架設されて、両水平方向で隣り合う支柱2,2同士を連結すると共に、支柱2と横架材3とで囲まれる面内には図示しないブレースが架設されている。また、各支柱2には、横架材3,3間よりも短い間隔をおいて、第1水平方向へ突出する支持部としての腕木4,4・が、直交状に連結されている。
これにより、ラック1には、桁方向となる第1水平方向X1及び第2水平方向X2に並ぶ四隅の支柱2,2・・と上下の腕木4,4・・とによって仕切られる複数の棚部5,5・・が、上下左右へ碁盤状に形成される。この自動倉庫では、ラック1,1を所定間隔をおいて第2水平方向X2に一対並設して、両ラック1,1の間に図示しないスタッカクレーンを第1水平方向X1へ走行可能且つ昇降可能に設置して、各棚部5に対するパレット6の出し入れを行う。パレット6は、棚部5において、内側に突出する4本の腕木4,4・・によって支持される。7は、パレット6に載置される荷物である。
そして、各支柱2における第1水平方向X1と平行な内側面には、ラック用制震ストッパ(以下単に「制震ストッパ」という。)10が設けられている。この制震ストッパ10は、図2,3に示すように、支柱2の側面に固定される第1部材としての金属製のベース板11と、ベース板11から第2水平方向X2へ所定間隔をおいて平行に配置される第2部材としての金属製の変位板12と、ベース板11と変位板12との間に介在されて厚み方向の前後面がそれぞれ接着される粘弾性体13(図2,3の斜線部分)と、を含んでなる。ベース板11は、支柱2の幅よりも大きい辺を有する正面視正方形状で、変位板12は、第1水平方向X1での長さがベース板11よりも長い帯状となっている。変位板12は、両端に第2水平方向X2へ突出する一対の当接部14,14が折曲形成されて、平面視コ字状となっている。
そして、各当接部14の外面には、弾性部材として、第1水平方向X1へ突出する樹脂製で先細り形状の複数の針状体15,15・・が、第2水平方向X2及び鉛直方向へ等間隔をおいて立設されている。これにより変位板12の両端には、第2水平方向X2で出し入れされるパレット6が当接する際には第2水平方向X2へ弾性変形してパレット6の出し入れを許容し、第1水平方向X1では弾性変形を制限してパレット6が当接部14に当接することを規制するブラシ状の緩衝部16が形成される。ここで、当接部14の外面からの緩衝部16の突出寸法は、パレット6と当接部14との間のクリアランス(25mm〜40mm)よりも大きくなっている。
粘弾性体13は、ベース板11の第1水平方向X1での寸法と同じ長さと、変位板12の鉛直方向の幅寸法と同じ高さとで形成されて、変位板12と共にベース板11の鉛直方向の中央部に配置されている。
以上の如く構成された制震ストッパ10は、図2に示すように、支柱2の内側面に、ベース板11における粘弾性体13の接着部分の上下部位をそれぞれ2本のボルト17,17によって取り付ける。この取付状態で変位板12は支柱2を中心にして左右両端を第1水平方向X1に張り出させて、両当接部14の緩衝部16を棚部5側に突出させる。
ここでパレット6が第2水平方向X2から棚部5に収容されると、パレット6が緩衝部16と干渉することになるが、緩衝部16の各針状体15は弾性を有しているので、パレット6との当接と共に弾性変形してパレット6の収容を妨げない。よって、パレット6の収容状態では、図4(A)に示すように、緩衝部16の各針状体15がパレット6の側面に当接した状態となる。
この状態で地震等によってラック1が第1水平方向X1へ変位すると、パレット6が第1水平方向X1へ移動して制震ストッパ10側へ接近する。このとき、パレット6には緩衝部16が当接しているので、図4(B)に示すように、緩衝部16が大きく弾性変形してパレット6を受け止めて当接部14への当接を規制する。よって、衝撃力が緩和された状態で制震ストッパ10の変位板12へ変位が伝わる。
すると、変位板12がベース板11との相反方向へ変位するため、粘弾性体13が剪断変形して振動を減衰させることができる。
このように、上記形態1の制震ストッパ10及びラック1によれば、制震ストッパ10を、支柱2へ第1水平方向X1に沿って取り付けられるベース板11と、ベース板11と第2水平方向X2に所定間隔をおいて平行に配置される変位板12と、ベース板11と変位板12との間に接着される粘弾性体13と、変位板12の両端から第2水平方向X2に向けて突出する当接部14,14と、各当接部14に設けられ、第2水平方向X2でのパレット6との当接の際には第2水平方向X2へ変形してパレット6の出し入れを許容し、第1水平方向X1では変形を制限してパレット6が当接部14に当接することを規制する緩衝部16と、を含むものとしている。
よって、制震ストッパ10とパレット6との間にクリアランスがあっても、パレット6の出し入れに干渉することなく振動発生時の衝撃力を緩和して荷崩れの発生を防止することができる。
特にここでは、緩衝部16を、第1水平方向X1へ突出する弾性部材(針状体15)としているので、緩衝部16を簡単に形成することができる。
また、弾性部材をブラシ状に突出する複数の針状体15としているので、第2水平方向X2での変形許容と第1水平方向X1での変形の制限とを容易に設定可能な弾性部材を得ることができる。
さらに、緩衝部16を、パレット6と当接部14との間の第1水平方向X1でのクリアランスよりも大きい突出長さとしているので、パレット6の収容状態で緩衝部16をパレット6へ確実に当接させて振動初期から変位を制震ストッパ10に入力させることができる。
加えて、第1水平方向X1を、棚部5,5が並ぶ桁方向としているので、パレット6が腕木4から落下するおそれの高い変位方向に対して効果的に振動減衰を図ることができる。
なお、形態1において、緩衝部16を形成する弾性部材は針状に限らず、全長に亘って等径となる軸状であってもよいし、数や配置も適宜変更可能である。例えば第2水平方向においてパレットの進入側での弾性部材の数や密度を反対側よりも少なくして出し入れされるパレットとの干渉を抑えたりすることもできる。また、弾性部材は全て同じ長さとする必要はなく、同様に出し入れ時のパレットとの干渉を抑えるために、パレット進入側が反対側より低くなるように直線的又は段階的に長さを変えることも可能である。さらに、樹脂製に限らず、ゴム製とすることもできる。
以下、他の形態を説明する。但し、ラック1の基本構造は同じで、制震ストッパのみの構造が異なるため、重複する説明は省略して制震ストッパについて専ら説明を行う。
[形態2]
図5に示す制震ストッパ10Aにおいて、各緩衝部16Aを形成する複数の弾性部材は、針状体ではなく、第1水平方向X1へ突出して第2水平方向X2へ所定間隔をおいて配列される複数のゴム製の板状体18,18・・となっている。
この制震ストッパ10Aを用いたラック1において、パレット6が第2水平方向X2から棚部5に収容されると、パレット6が緩衝部16Aと干渉することになるが、緩衝部16Aの板状体18は弾性を有しているので、パレット6との当接と共に弾性変形してパレット6の収容を妨げない。よって、パレット6の収容状態では、図5(A)に示すように、緩衝部16Aの各板状体15がパレット6の側面に当接した状態となる。
この状態で地震等によってラック1が第1水平方向X1へ変位すると、パレット6が第1水平方向X1へ移動して制震ストッパ10A側へ接近する。このとき、パレット6には緩衝部16Aの各板状体15が当接しているので、図5(B)に示すように、各板状体15が大きく弾性変形してパレット6を受け止めて当接部14への当接を規制する。よって、衝撃力が緩和された状態で制震ストッパ10Aの変位板12へ変位が伝わる。
すると、変位板12がベース板11との相反方向へ変位するため、粘弾性体13が剪断変形して振動を減衰させることができる。
このように、上記形態2の制震ストッパ10A及びラック1においても、制震ストッパ10Aの各当接部14に、第2水平方向X2でのパレット6との当接の際には第2水平方向X2へ変形してパレット6の出し入れを許容し、第1水平方向X1では変形を制限してパレット6が当接部14に当接することを規制する緩衝部16Aを設けたことで、パレット6との間にクリアランスがあっても、パレット6の出し入れに干渉することなく振動発生時の衝撃力を緩和して荷崩れの発生を防止することができる。
特にここでは、緩衝部16Aを、厚み方向を第2水平方向X2と一致させて第2水平方向X2へ所定間隔をおいて配列される複数の板状体15となる弾性部材で形成しているので、第2水平方向X2での変形許容と第1水平方向X1での変形の制限とを容易に設定可能な弾性部材を得ることができる。
なお、形態2において、板状体の数や形状、配置等も適宜変更可能で、形態1と同様にパレットの進入側の数を減らして間隔を開けたり、厚みを薄くしたり先細りテーパ状としたりすることができる。また、弾性部材は全て同じ長さとする必要はなく、同様に出し入れ時のパレットとの干渉を抑えるために、パレット進入側が反対側より低くなるように直線的又は段階的に長さを変えることも可能である。さらに、板状体はゴム製でなく樹脂製とすることもできる。
[形態3]
図6に示す制震ストッパ10Bにおいて、各緩衝部16Bを形成する弾性部材は、軸線を第1水平方向X1に向けたゴム製の筒状体19となっている。
この制震ストッパ10Bを用いたラック1において、パレット6が第2水平方向X2から棚部5に収容されると、パレット6が筒状体19と干渉することになるが、板状体19は弾性を有しているので、パレット6との当接と共に弾性変形してパレット6の収容を妨げない。よって、パレット6の収容状態では、図6(A)に示すように、筒状体19がパレット6の側面に当接した状態となる。
この状態で地震等によってラック1が第1水平方向X1へ変位すると、パレット6が第1水平方向X1へ移動して制震ストッパ10B側へ接近する。このとき、パレット6には筒状体19が当接しているので、図6(B)に示すように、筒状体19が大きく弾性変形(ここでは軸方向へ収縮)してパレット6を受け止めて当接部14への当接を規制する。よって、衝撃力が緩和された状態で制震ストッパ10Bの変位板12へ変位が伝わる。
すると、変位板12がベース板11との相反方向へ変位するため、粘弾性体13が剪断変形して振動を減衰させることができる。
このように、上記形態3の制震ストッパ10B及びラック1においても、制震ストッパ10Bの各当接部14に、第2水平方向X2でのパレット6との当接の際には第2水平方向X2へ変形してパレット6の出し入れを許容し、第1水平方向X1では変形を制限してパレット6が当接部14に当接することを規制する緩衝部16B(筒状体19)を設けたことで、パレット6との間にクリアランスがあっても、パレット6の出し入れに干渉することなく振動発生時の衝撃力を緩和して荷崩れの発生を防止することができる。
特にここでは、緩衝部16Bを、軸線を第1水平方向X1に向けた筒状体19としているので、緩衝部16Bを少ない部品点数で簡単に形成することができる。
なお、形態3において、筒状体の形状や数は適宜変更可能で、全長に亘って等径でなく先細りテーパ状としたり、軸方向にすり割りを有する横断面C字状としたり、複数の筒状体を第2水平方向や鉛直方向に並べたり等して差し支えない。また、筒状体はゴム製でなく樹脂製であってもよい。
[形態4]
図7に示す制震ストッパ10Cにおいて、各緩衝部16Cを形成する弾性部材は、第1水平方向X1へ突出する中実軸状でゴム製のブロック体20となっている。
この制震ストッパ10Cを用いたラック1において、パレット6が第2水平方向X2から棚部5に収容されると、パレット6がブロック体20と干渉することになるが、板状体19は弾性を有しているので、パレット6との当接と共に弾性変形してパレット6の収容を妨げない。よって、パレット6の収容状態では、図7(A)に示すように、ブロック体20がパレット6の側面に当接した状態となる。
この状態で地震等によってラック1が第1水平方向X1へ変位すると、パレット6が第1水平方向X1へ移動して制震ストッパ10C側へ接近する。このとき、パレット6にはブロック体20が当接しているので、図7(B)に示すように、ブロック体20が大きく弾性変形してパレット6を受け止めて当接部14への当接を規制する。よって、衝撃力が緩和された状態で制震ストッパ10Cの変位板12へ変位が伝わる。
すると、変位板12がベース板11との相反方向へ変位するため、粘弾性体13が剪断変形して振動を減衰させることができる。
このように、上記形態4の制震ストッパ10C及びラック1においても、制震ストッパ10Cの各当接部14に、第2水平方向X2でのパレット6との当接の際には第2水平方向X2へ変形してパレット6の出し入れを許容し、第1水平方向X1では変形を制限してパレット6が当接部14に当接することを規制する緩衝部16C(ブロック体20)を設けたことで、パレット6との間にクリアランスがあっても、パレット6の出し入れに干渉することなく振動発生時の衝撃力を緩和して荷崩れの発生を防止することができる。
特にここでは、緩衝部16Cを形成する弾性部材をゴム製のブロック体20としているので、緩衝部16Cを簡単に形成することができる。
なお、形態4において、ブロック体の形状や数は適宜変更可能で、全長に亘って等径でなく先細りテーパ状としたり、複数のブロック体を第2水平方向や鉛直方向に並べたり等して差し支えない。また、ブロック体はゴム製でなく樹脂製であってもよいし、先端部分にスリット等を設けてパレットが出し入れされる際の干渉を低減するようにしてもよい。
[形態5]
図8に示す制震ストッパ10Dにおいて、各緩衝部16Dは、当接部14の外面に一端が固定されて第1水平方向X1へ伸縮する弾性体としてのコイルバネ21と、コイルバネ21の他端に固定される樹脂製の当接ブロック22とからなり、当接ブロック22におけるパレット6の進入側には、面取部23が形成されている。
この制震ストッパ10Dを用いたラック1において、パレット6が第2水平方向X2から棚部5に収容されると、パレット6が当接ブロック22と干渉することになるが、当接ブロック22はコイルバネ21によって第1水平方向X1へ移動可能であると共に、面取部23にパレット6が先に当接するので、パレット6の当接に伴い、当接部14側へ移動してパレット6の収容を妨げない。よって、パレット6の収容状態では、図8(A)に示すように、当接ブロック22がパレット6の側面に当接してコイルバネ21が収縮した状態となる。
この状態で地震等によってラック1が第1水平方向X1へ変位すると、パレット6が第1水平方向X1へ移動して制震ストッパ10D側へ接近する。このとき、パレット6にはコイルバネ21を介して当接ブロック22が当接しているので、図8(B)に示すように、コイルバネ21が大きく弾性変形してパレット6を受け止めて当接部14への当接を規制する。よって、衝撃力が緩和された状態で制震ストッパ10Dの変位板12へ変位が伝わる。
すると、変位板12がベース板11との相反方向へ変位するため、粘弾性体13が剪断変形して振動を減衰させることができる。
このように、上記形態5の制震ストッパ10D及びラック1においても、制震ストッパ10Dの各当接部14に、第2水平方向X2でのパレット6との当接の際には第2水平方向X2へ変形してパレット6の出し入れを許容し、第1水平方向X1では変形を制限してパレット6が当接部14に当接することを規制する緩衝部16D(コイルバネ21及び当接ブロック22)を設けたことで、パレット6との間にクリアランスがあっても、パレット6の出し入れに干渉することなく振動発生時の衝撃力を緩和して荷崩れの発生を防止することができる。
特にここでは、緩衝部16Dを、第1水平方向X1へ弾性を有するコイルバネ21と、そのコイルバネ21に連結され、パレット6との当接により第1水平方向X1へコイルバネ21を収縮させる当接ブロック22とから形成しているので、第2水平方向X2での変形許容と第1水平方向X1での変形の制限とを容易に設定可能な緩衝部16Dを得ることができる。
なお、形態5において、弾性体としてはコイルバネに限らず、ゴムや板バネ等も採用できる。当接ブロックも金属製や木製であっても差し支えないし、形状も平面視を台形や三角形、円形や半円形等に適宜変更可能である。
また、パレットの出し入れの際に当接ブロックが第2水平方向へ傾かないように、当接部の外面に、当接ブロックの第1水平方向での移動をガイドするガイド部材を設けるようにしてもよい。
そして、各形態に共通して、緩衝部は必ずしも変位板の両端に設ける必要はなく、例えばラックの最外に位置する支柱のように片側に棚部がない場合は、形態1で例示する図9に示すように、片側にのみ当接部14を有する変位板12として当該当接部14に緩衝部16を形成すればよい。これは他の形態2〜5においても同様である。
また、緩衝部以外の構成も、例えば変位板の両端において、当接部は別体の当接板をT字状に溶接したり、変位板を平面視が横長の筒状としたり等、適宜設計変更可能である。
さらに、変位板の両端に緩衝部を設ける場合、上記形態1〜5をそれぞれ独立して設ける場合に限らず、パレットの形状や荷物の重量等に合わせて、例えば一方の緩衝部では形態1の針状体とし、他方の緩衝部では形態2の板状体とする等、各形態の緩衝部を組み合わせて制震ストッパを形成することは可能である。
一方、緩衝部は上記形態1〜5に限らず、例えば、パレットと干渉する先端部分をスポンジ等の発泡体とし、当接部側の基端部分をゴムとした複合部材(或いは同じゴムでも先端部分と基端部分とで弾性率を変えた複合部材としてもよい)で形成したり、パレット進入側から第2水平方向へ延びて当接部側へ巻回され、パレット収容時には当接部とパレットとの間に巻回部分が位置するゼンマイバネで形成したり、ローラを倒伏可能に設けたり等、種々の形態が考えられる。
その他、上記形態1〜5では、制震ストッパを支柱に設けているが、支柱に限らず、腕木等の支持部に設けて緩衝部をパレットと当接させることも可能である。
1・・ラック、2・・支柱、3・・横架材、4・・腕木、5・・棚部、6・・パレット、7・・荷物、10,10A〜10D・・ラック用制震ストッパ、11・・ベース板、12・・変位板、13・・粘弾性体、14・・当接部、15・・針状体、16,16A〜16D・・緩衝部、17・・ボルト、18・・板状体、19・・筒状体、20・・ブロック体、21・・コイルバネ、22・・当接ブロック、23・・面取部。

Claims (9)

  1. 第1水平方向と、その第1水平方向に直交する第2水平方向とに所定間隔をおいて配列される複数の支柱を有して前記支柱で囲まれる空間に、前記第2水平方向から進入するパレットを下方から支持する支持部をそれぞれ備えた複数の棚部が形成されてなるラックに用いられるラック用制震ストッパであって、
    前記支柱又は前記支持部へ前記第1水平方向に沿って取り付けられる第1部材と、
    前記第1部材と前記第2水平方向に所定間隔をおいて平行に配置される第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材との間に接着される粘弾性体と、
    前記第2部材の少なくとも一端側から前記第2水平方向に向けて突出する当接部と、
    前記当接部に設けられ、前記第2水平方向での前記パレットとの当接の際には前記第2水平方向へ変形して前記パレットの出し入れを許容し、前記第1水平方向では変形を制限して前記パレットが前記当接部に当接することを規制する緩衝部と、
    を含んでなるラック用制震ストッパ。
  2. 前記緩衝部は、前記第1水平方向へ突出する弾性部材であることを特徴とする請求項1に記載のラック用制震ストッパ。
  3. 前記弾性部材は、ブラシ状に突出する複数の針状体であることを特徴とする請求項2に記載のラック用制震ストッパ。
  4. 前記弾性部材は、厚み方向を前記第2水平方向と一致させて前記第2水平方向へ所定間隔をおいて配列される複数の板状体であることを特徴とする請求項2に記載のラック用制震ストッパ。
  5. 前記弾性部材は、軸線を前記第1水平方向に向けた1又は複数の筒状体であることを特徴とする請求項2に記載のラック用制震ストッパ。
  6. 前記緩衝部は、前記第1水平方向へ弾性を有する弾性体と、その弾性体に連結され、前記パレットとの当接により前記第1水平方向へ前記弾性体を収縮させる当接ブロックとからなることを特徴とする請求項1に記載のラック用制震ストッパ。
  7. 第1水平方向と、その第1水平方向に直交する第2水平方向とに所定間隔をおいて配列される複数の支柱を有して前記支柱で囲まれる空間に、前記第2水平方向から進入するパレットを下方から支持する支持部をそれぞれ備えた複数の棚部が形成されてなるラックであって、
    前記支柱又は前記支持部に、請求項1乃至6の何れかに記載のラック用制震ストッパが設けられてなるラック。
  8. 前記緩衝部は、前記パレットと前記当接部との間の前記第1水平方向でのクリアランスよりも大きい突出長さを有することを特徴とする請求項7に記載のラック。
  9. 前記第1水平方向は、前記棚部が並ぶ桁方向であることを特徴とする請求項7又は8に記載のラック。
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