JP6680231B2 - 回転電機制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機制御装置に関するものである。
巻線界磁型回転電機では、界磁回路において、電源部とグランドとの間に一対のスイッチング素子が直列に設けられており、その一対のスイッチング素子を互い違いにオンオフさせることにより界磁巻線に界磁電流が流れる。この場合、界磁回路において何らかの異常が生じていると、回転電機において適正に磁界を生じさせることができなくなり、回転電機の駆動に悪影響が及ぶことが懸念される。
例えば特許文献1には、ブラシの摩耗状態を判定する技術として、ブラシを介して発電機の界磁巻線に流れる電流値あるいは発電機の出力電圧値に基づいて、ブラシ摩耗状態を判定するブラシ摩耗判定回路を備える技術が開示されている。そして、その技術により、ブラシ摩耗限界を検知するための検知素子をブラシ近傍に設置する必要が無く、生産性、信頼性に優れた装置を提供できるとしている。
特開2005−168214号公報
しかしながら、界磁回路の異常を精度良く診断するには、単に界磁巻線に流れる電流値あるいは発電機の出力電圧値を用いるだけでは不十分であると考えられる。また、界磁回路の異常はブラシの摩耗以外にも種々想定される。こうした観点からも、界磁回路の異常診断について技術の改善が望まれると考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、回転電機の異常を適正に把握し、ひいては回転電機を適正に駆動させることができる回転電機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成の符号を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
第1の手段では、
電機子巻線(25)及び界磁巻線(26)を有する回転電機(21)と、複数のスイッチング素子(51〜55)を有し当該スイッチング素子のオンオフに応じて前記界磁巻線を通電させる界磁回路(23)とを備える回転電機ユニット(16)に適用される回転電機制御装置(24)であって、
前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、電源部(11,12)とグランドとの間に直列接続された第1スイッチング素子(51)と第2スイッチング素子(52)とを有しており、それら各スイッチング素子のうちグランド側の前記第2スイッチング素子の両端に接続され当該第2スイッチング素子と並列となる並列経路部に前記界磁巻線が設けられ、前記各スイッチング素子が相反する期間でオンされるようにデューティ信号によりそれぞれオンオフ制御されるものであり、
前記界磁回路に流れる通電電流についてその電流検出値を取得する取得部と、
前記デューティ信号と前記電流検出値とに基づいて、前記界磁回路の異常診断を実施する異常診断部と、
前記異常診断部により異常発生の旨が診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実施するフェイルセーフ処理部と、
を備える。
回転電機ユニットの界磁回路では、何らかの異常が生じることにより、デューティ信号のデューティ比として異常値が生じたり、電流検出値として異常値が生じたりする。この点、上記構成によれば、デューティ信号と電流検出値とによって界磁回路の異常診断が適正に実施されるとともに、その異常診断の結果に基づいてフェイルセーフ処理が適正に実施される。デューティ信号に応じて界磁回路に電流が流れる点を考慮することで、界磁回路の異常診断を適正に実施できる。その結果、回転電機の異常を適正に把握し、ひいては回転電機を適正に駆動させることができる。
第2の手段では、目標通電電流と前記電流検出値とに基づいて前記デューティ信号のデューティ比を算出する回転電機制御装置であって、前記異常診断部は、前記デューティ比とそのデューティ比に対応する前記界磁回路の通電電流との相関において、前記デューティ比が、前記電流検出値に応じた所定の正常範囲に対して大きくなる側に外れる相関ずれが生じたか否かを判定することにより、前記異常診断を実施する。
界磁回路において、例えば第1スイッチング素子がフルオンできなくなる素子故障や、摩耗によるブラシの接触抵抗増加が生じると、それに起因して、界磁回路の経路抵抗が意図せず大きくなることが考えられる。この場合、デューティ比と通電電流との相関において、実際のデューティ比が所定の正常範囲に対して大きくなる側に外れることになるため、その相関ずれに基づいて界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
第3の手段では、目標通電電流と前記電流検出値とに基づいて前記デューティ信号のデューティ比を算出する回転電機制御装置であって、前記異常診断部は、前記デューティ比とそのデューティ比に対応する前記界磁回路の通電電流との相関において、前記デューティ比が、前記電流検出値に応じた所定の正常範囲に対して小さくなる側に外れる相関ずれが生じたか否かを判定することにより、前記異常診断を実施する。
界磁回路において、例えば界磁巻線の中間部分で短絡が生じると(中間ショートが生じると)、それに起因して、界磁回路の経路抵抗が意図せず小さくなることが考えられる。この場合、デューティ比と通電電流との相関において、実際のデューティ比が所定の正常範囲に対して小さくなる側に外れることになるため、その相関ずれに基づいて界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
第4の手段では、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により前記相関ずれが生じたと判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記界磁巻線に流れる通電電流に制限を付加する。
例えば実際のデューティ比が正常範囲に対して大きくなる側に外れる相関ずれが生じる場合には、界磁回路の経路抵抗が意図せず大きくなっていることが考えられる。かかる場合に、界磁巻線の通電を通常どおりに実施すると、界磁回路における発熱量が増加することが懸念される。この点、フェイルセーフ処理として界磁巻線に流れる通電電流に制限を付加することにより、界磁回路における発熱を抑制できる。
また、実際のデューティ比が正常範囲に対して小さくなる側に外れる相関ずれが生じる場合には、界磁回路の経路抵抗が意図せず小さくなっていることが考えられる。かかる場合に、界磁巻線の通電を通常どおりに実施すると、界磁回路の通電電流が意図せず上昇することが懸念される。この点、フェイルセーフ処理として界磁巻線に流れる通電電流に制限を付加することにより、界磁回路の通電電流を適正に制御することができる。
なお、界磁回路をHブリッジ構成とする場合には、第2スイッチング素子に並列に設けられる第4スイッチング素子(図2の第4スイッチ54)がフルオンできなくなる素子故障が生じた際に、界磁回路の経路抵抗が意図せず大きくなることが考えられる。この場合、上記のとおり相関ずれに基づいて界磁回路の異常診断を実施するとともに、フェイルセーフ処理として界磁巻線に流れる通電電流に制限を付加するとよい。
第5の手段では、前記異常診断部は、前記デューティ信号のデューティ比が大きくなる際に前記電流検出値がゼロのままであるか否か又は前記電流検出値が減少変化するか否かを判定することにより、前記異常診断を実施する。
界磁回路において、第1スイッチング素子のオフ故障(開故障)が生じると、それに起因して、デューティ信号のデューティ比が大きくなっても通電電流が流れない又は減少することが考えられる。この場合、デューティ信号のデューティ比が大きくなる際の電流検出値の変化を監視することにより、界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
第6の手段では、前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子に加え、前記第1スイッチング素子に並列に設けられる第3スイッチング素子(53)と、前記第2スイッチング素子に並列に設けられる第4スイッチング素子(54)とを有しており、これら各スイッチング素子がHブリッジ状に接続されて設けられており、前記第3スイッチング素子を常時オフ、前記第4スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を交互にオンオフすることにより前記界磁巻線の通電電流を制御する回転電機制御装置であって、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号のデューティ比が大きくなる際に前記電流検出値がゼロのままである又は前記電流検出値が減少変化すると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子を常時オフ、前記第2スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子を交互にオンオフさせて前記界磁巻線の逆励磁を行わせる。
上記構成によれば、第1スイッチング素子のオフ故障(開故障)に起因して、デューティ信号のデューティ比が大きくなっても通電電流が流れない又は減少する場合に、フェイルセーフ処理として、第1スイッチング素子を常時オフ、第2スイッチング素子を常時オンとする状態で第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子を交互にオンオフして逆励磁を行うことにより、界磁巻線の通電電流が制御される。これにより、第1スイッチング素子のオフ故障が生じた後において、界磁電流制御を継続的に実施できる。
第7の手段では、前記第2スイッチング素子には、グランド側から電源部側への電流の流れを許容する向きでダイオード(Di)が並列に接続されており、前記界磁回路において、前記第2スイッチング素子の両端の電気経路のうちグランド側の電気経路には、前記第1スイッチング素子がオフ、前記第2スイッチング素子がオンとなる状態で流れる還流電流を検出する還流電流検出部(56)が設けられており、前記取得部は、前記還流電流検出部により検出された還流電流検出値を取得し、前記異常診断部は、前記デューティ信号により前記第1スイッチング素子がオン、前記第2スイッチング素子がオフとなる状態下で、前記第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であるか否かを判定することにより、前記異常診断を実施する。
界磁回路では、デューティ信号により第1スイッチング素子がオン、第2スイッチング素子がオフとなる状態で、界磁巻線を経由して電源部からグランドに通電電流が流れ、その後、第1スイッチング素子がオフ、第2スイッチング素子がオンの状態に移行すると、電源部との接続が遮断されても界磁巻線に還流電流が継続的に流れる。こうした通電形態において、界磁巻線に電流が流れている状態下で第1スイッチング素子のオフ故障(開故障)が生じると、第1スイッチング素子がオン、第2スイッチング素子がオフの期間であるにもかかわらず、第2スイッチング素子に逆並列で設けられたダイオードを介して、還流電流検出部に還流電流(第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きとなる電流)が流れることが考えられる。したがって、デューティ信号により第1スイッチング素子がオン、第2スイッチング素子がオフとなる状態下での還流電流検出値を監視することにより、界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
第8の手段では、前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子に加え、前記第1スイッチング素子に並列に設けられる第3スイッチング素子(53)と、前記第2スイッチング素子に並列に設けられる第4スイッチング素子(54)とを有しており、これら各スイッチング素子がHブリッジ状に接続されて設けられており、前記第3スイッチング素子を常時オフ、前記第4スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を交互にオンオフすることにより前記界磁巻線の通電電流を制御する回転電機制御装置であって、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号により前記第1スイッチング素子がオン、前記第2スイッチング素子がオフとなる状態下で、前記第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子を常時オフ、前記第2スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子を交互にオンオフさせて前記界磁巻線の逆励磁を行わせる。
上記構成によれば、第1スイッチング素子のオフ故障(開故障)に起因して、デューティ信号により第1スイッチング素子がオン、第2スイッチング素子がオフとなる状態下で還流電流が流れている場合に、フェイルセーフ処理として、第1スイッチング素子を常時オフ、第2スイッチング素子を常時オンとする状態で第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子を交互にオンオフして逆励磁を行うことにより、界磁巻線の通電電流が制御される。これにより、第1スイッチング素子のオフ故障が生じた後において、界磁電流制御を継続的に実施できる。
第9の手段では、前記界磁回路において、前記並列経路部には、前記界磁巻線と前記第2スイッチング素子のグランド側の端部との間に、前記界磁巻線を流れる界磁電流を検出する界磁電流検出部(55)が設けられるとともに、前記第2スイッチング素子の両端の電気経路のうちグランド側の電気経路には、前記第1スイッチング素子がオフ、前記第2スイッチング素子がオンとなる状態で流れる還流電流を検出する還流電流検出部(56)が設けられており、前記取得部は、前記界磁電流検出部により検出された界磁電流検出値を取得するとともに、前記還流電流検出部により検出された還流電流検出値を取得し、前記異常診断部は、前記デューティ信号のデューティ比が小さくなっても前記界磁電流検出値が減少変化せず、かつ前記第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの前記還流電流検出値が所定以下のままであることに基づいて、前記異常診断を実施する。
界磁回路において、第1スイッチング素子のオン故障(閉故障)が生じると、第1スイッチング素子を介して電源部側と界磁巻線とが接続されたままの状態になり、界磁巻線に過剰な電流が継続的に流れることが考えられる。また、通電電流の還流(第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの通電)が生じなくなると考えられる。したがって、デューティ信号のデューティ比が小さくなっても界磁電流検出値が減少変化せず、かつ第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの還流電流検出値が所定以下のままであることにより、界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
第10の手段では、前記界磁回路は、前記電源部と前記第1スイッチング素子との間に、これら電源部と第1スイッチング素子との間を導通又は遮断する遮断スイッチ(50)を有しており、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号のデューティ比が小さくなっても前記界磁電流検出値が減少変化せず、かつ前記還流電流検出値がゼロであると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を交互にオンオフすることに代えて、前記遮断スイッチ及び前記第2スイッチング素子を交互にオンオフする。
フェイルセーフ処理として、第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子を交互にオンオフすることに代えて、遮断スイッチ及び第2スイッチング素子を交互にオンオフする構成とした。これにより、第1スイッチング素子のオン故障(閉故障)が生じた場合において、故障発生前と同等の界磁電流制御の実施が可能となり、適切なフェイルセーフ処理の実施が可能となる。
第11の手段では、前記異常診断部は、所定時間内における前記電流検出値の変動量が所定以上であるか否かの判定、又は所定時間内における前記デューティ信号のデューティ比の変動量が所定以上であるか否かの判定により、前記異常診断を実施する。
界磁回路において、第2スイッチング素子のオフ故障(開故障)が生じると、還流電流が流れなくなるため、各スイッチング素子のオンオフに伴う通電電流の変動量(電流リプル)が大きくなることが考えられる。また、目標通電電流と電流検出値とに基づいてデューティ信号のデューティ比を算出する構成にあっては、通電電流の変動に起因してデューティ比の変動量が大きくなることが考えられる。したがって、所定時間内における電流検出値の変動量が所定以上になること、又は所定時間内におけるデューティ比の変動量が所定以上になることに基づいて、界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
なお、第2スイッチング素子のオフ故障(開故障)以外に、界磁巻線の中間部分で短絡が生じると(中間ショートが生じると)、界磁回路の経路抵抗が意図せず小さくなり、それに起因して、デューティ比の変動量が大きくなることが考えられる。この場合、上記のとおり電流検出値の変動量や、デューティ比の変動量に基づいて異常診断を実施するとよい。
第12の手段では、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、所定時間内における前記電流検出値の変動量が所定以上であると判定された場合、又は所定時間内における前記デューティ比の変動量が所定以上であると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記界磁巻線に流れる通電電流に制限を付加する。
フェイルセーフ処理として、界磁巻線に流れる通電電流に制限を付加するようにした。これにより、第2スイッチング素子のオフ故障(開故障)に起因して通電電流の変動量(電流リプル)が大きくなったり、デューティ比の変動量が大きくなったりした場合において適切なフェイルセーフ処理を実施できる。
なお、第2スイッチング素子においてダイオード(例えば寄生ダイオード)を逆並列に設ける場合、すなわちカソードを電源側、アノードをグランド側として第2スイッチング素子において並列にダイオードを設ける場合には、界磁巻線に流れる通電電流に制限を付加することにより、ダイオードに流れる電流が制限される。したがって、第2スイッチング素子のオフ故障時におけるダイオードの保護を図ることができる。
第13の手段では、前記界磁回路において、前記第2スイッチング素子の両端の電気経路のうちグランド側の電気経路には、前記第1スイッチング素子がオフ、前記第2スイッチング素子がオンとなる状態で流れる還流電流を検出する還流電流検出部(56)が設けられており、前記取得部は、前記還流電流検出部により検出された還流電流検出値を取得し、前記異常診断部は、前記デューティ信号により前記第1スイッチング素子がオン、前記第2スイッチング素子がオフとなる状態下で、前記第2スイッチング素子を通じて電源部側からグランド側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であるか否かの判定により、前記異常診断を実施する。
界磁回路において、第2スイッチング素子のオン故障(閉故障)が生じると、第1スイッチング素子がオンされる状態で、第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子を通じて過大な電流(第2スイッチング素子を通じて電源部側からグランド側への向きの貫通電流)が流れることが考えられる。この場合、デューティ信号により第1スイッチング素子がオン、第2スイッチング素子がオフとなる状態下での還流電流検出値を監視することにより、界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
第14の手段では、前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子に加え、前記第1スイッチング素子に並列に設けられる第3スイッチング素子(53)と、前記第2スイッチング素子に並列に設けられる第4スイッチング素子(54)とを有しており、これら各スイッチング素子がHブリッジ状に接続されて設けられており、前記第3スイッチング素子を常時オフ、前記第4スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を交互にオンオフすることにより前記界磁巻線の通電電流を制御する回転電機制御装置であって、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号により前記第1スイッチング素子がオン、前記第2スイッチング素子がオフとなる状態下で、前記第2スイッチング素子を通じて電源部側からグランド側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子を常時オフ、前記第2スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子を交互にオンオフさせて前記界磁巻線の逆励磁を行わせる。
上記構成によれば、第2スイッチング素子のオン故障(閉故障)に伴う異常診断時において、フェイルセーフ処理として、第1スイッチング素子を常時オフ、第2スイッチング素子を常時オンとする状態で第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子を交互にオンオフして逆励磁を行うことにより、界磁巻線の通電電流が制御される。これにより、第2スイッチング素子のオン故障が生じた後において、界磁電流制御を継続的に実施できる。
第15の手段では、前記界磁回路は、前記電源部と前記第1スイッチング素子との間に、これら電源部と第1スイッチング素子との間を導通又は遮断する遮断スイッチ(50)を有しており、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号により前記第1スイッチング素子がオン、前記第2スイッチング素子がオフとなる状態下で、前記第2スイッチング素子を通じて電源部側からグランド側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記遮断スイッチを遮断状態にする。
フェイルセーフ処理として、電源部と第1スイッチング素子との間に設けられた遮断スイッチを遮断状態にするようにした。これにより、第2スイッチング素子のオン故障(閉故障)が生じた場合において適切なフェイルセーフ処理を実施できる。
第16の手段では、前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子に加え、前記第1スイッチング素子に並列に設けられる第3スイッチング素子(53)と、前記第2スイッチング素子に並列に設けられる第4スイッチング素子(54)とを有しており、これら各スイッチング素子がHブリッジ状に接続されて設けられており、前記第3スイッチング素子を常時オフ、前記第4スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を交互にオンオフすることにより前記界磁巻線の通電電流を制御する回転電機制御装置であって、前記異常診断部は、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子の直列経路に所定以上の電流が流れたか否かを判定することにより、前記異常診断を実施する。
界磁回路において、第3スイッチング素子のオン故障(閉故障)が生じると、第4スイッチング素子が常時オンになっているために、第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子を通じて過大な電流(貫通電流)が流れることが考えられる。この場合、第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子の直列経路に所定以上の電流が流れたか否かを判定することにより、界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
第17の手段では、前記界磁回路は、前記電源部と前記第1スイッチング素子との間に、これら電源部と第1スイッチング素子との間を導通又は遮断する遮断スイッチ(50)を有しており、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子の直列経路に所定以上の電流が流れたと判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子を常時オフ、前記第2スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記遮断スイッチ及び前記第4スイッチング素子を交互にオンオフさせて前記界磁巻線の逆励磁を行わせる。
上記構成によれば、第3スイッチング素子のオン故障(閉故障)に起因して、第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子を通じて過大な電流(貫通電流)が流れる場合に、フェイルセーフ処理として、第1スイッチング素子を常時オフ、第2スイッチング素子を常時オンとする状態で遮断スイッチ及び第4スイッチング素子を交互にオンオフして逆励磁を行うことにより、界磁巻線の通電電流が制御される。これにより、第3スイッチング素子のオン故障が生じた後において、界磁電流制御を継続的に実施できる。
第18の手段では、前記回転電機ユニットは、前記回転電機の回転位相に応じて前記電機子巻線に通電電流を流すインバータ回路(22)を備えており、前記フェイルセーフ処理部は、前記インバータ回路における前記電機子巻線の電流位相を180度ずらした状態で、前記逆励磁を行わせる。
フェイルセーフ処理として、インバータ回路における電機子巻線の電流位相を180度ずらした状態で、界磁巻線の逆励磁を行うようにしたため、フェイルセーフ処理の実施後においても回転電機の回転状態を良好に保つことができる。
第19の手段では、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常発生の旨が判定された場合に、少なくとも前記界磁巻線を流れる通電電流が一旦ゼロになる時間幅を有する所定時間の経過後に、前記逆励磁を開始する。
界磁巻線の逆励磁を行う場合には、界磁巻線における通電電流の向きが通常励磁とは逆になる。この点において、異常発生の旨が判定された場合に、少なくとも界磁巻線を流れる通電電流が一旦ゼロになる時間幅を有する所定時間の経過後に、逆励磁を開始するようにしたため、通常励磁から逆励磁への移行を適正に実施できる。
第20の手段では、前記界磁回路は、前記電源部と前記第1スイッチング素子との間に、これら電源部と第1スイッチング素子との間を導通又は遮断する遮断スイッチ(50)を有しており、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子の直列経路に所定以上の電流が流れたと判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記遮断スイッチを遮断状態にする。
フェイルセーフ処理として、電源部と第1スイッチング素子との間に設けられた遮断スイッチを遮断状態にするようにした。これにより、第3スイッチング素子のオン故障(閉故障)が生じた場合において適切なフェイルセーフ処理を実施できる。
第21の手段では、前記フェイルセーフ処理部は、前記フェイルセーフ処理として、前記遮断スイッチを遮断状態にし、前記界磁巻線を流れる通電電流がゼロになった後に、前記各スイッチング素子を全てオフする。
フェイルセーフ処理として、遮断スイッチを遮断状態にし、界磁巻線を流れる通電電流がゼロになった後に、各スイッチング素子を全てオフするようにした。これにより、界磁巻線を含む通電経路に未だ大電流が流れている状態で経路遮断が行われ、それに起因してスイッチング素子がサージ破壊されるといった不都合を抑制できる。
第22の手段では、前記界磁回路において、前記並列経路部には、前記界磁巻線と前記第2スイッチング素子のグランド側の端部との間に、前記界磁巻線を流れる界磁電流を検出する界磁電流検出部(55)が設けられるとともに、前記第2スイッチング素子の両端の電気経路のうちグランド側の電気経路には、前記第1スイッチング素子がオフ、前記第2スイッチング素子がオンとなる状態で流れる還流電流を検出する還流電流検出部(56)が設けられており、前記取得部は、前記界磁電流検出部により検出された界磁電流検出値を取得するとともに、前記還流電流検出部により検出された還流電流検出値を取得し、前記異常診断部は、前記デューティ信号のデューティ比が大きくなっても前記界磁電流検出値がゼロであり、かつ前記第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であることに基づいて、前記異常診断を実施する。
界磁回路において、界磁巻線の両端の電気経路のうち第2スイッチング素子のグランド側端子(ローサイド端子)に接続される電気経路でグランドショート(地絡)が生じると、電源部とグランドとの間における界磁巻線の通電やその後の通電電流の還流(第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの通電)は生じるものの、界磁電流検出部での電流検出が行えなくなることが考えられる。したがって、デューティ比が大きくなっても界磁電流検出値がゼロであり、かつ還流電流検出値が所定以上であることにより、界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
第23の手段では、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号のデューティ比が大きくなっても前記界磁電流検出値がゼロであり、かつ前記第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子をオフする。
フェイルセーフ処理として第1スイッチング素子をオフする構成とした。これにより、界磁巻線の両端の電気経路のうち第2スイッチング素子のローサイド端子の側でグランドショートが生じた場合における適切なフェイルセーフ処理の実施が可能となる。
第24の手段では、前記異常診断部は、前記デューティ信号のデューティ比が小さくなっても前記電流検出値が減少変化しないことに基づいて、前記異常診断を実施する。
界磁回路において、界磁巻線の両端の電気経路のうち第2スイッチング素子の電源側端子(ハイサイド端子)に接続される電気経路で電源ショート(天絡)が生じると、電源部と界磁巻線とが常に接続された状態になり、界磁巻線に過剰な電流が継続的に流れることが考えられる。したがって、デューティ信号のデューティ比が小さくなる場合において電流検出値の変化を監視することにより、界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
また、界磁巻線の両端の電気経路のうち第2スイッチング素子のグランド側端子(ローサイド端子)に接続される電気経路で電源ショート(天絡)が生じる場合にも、デューティ信号に関係なく過剰な電流が継続的に流れることとなる。ゆえに、デューティ信号のデューティ比が小さくなる場合において電流検出値の変化を監視することにより、界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
第25の手段では、前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号のデューティ比が小さくなっても前記電流検出値が減少変化しないと判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第2スイッチング素子をオフする。
フェイルセーフ処理として第2スイッチング素子をオフする構成とした。これにより、界磁巻線の両端の電気経路のうち第2スイッチング素子のハイサイド端子の側で電源ショートが生じた場合において適切なフェイルセーフ処理を実施できる。
第26の手段では、前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子に加え、前記第1スイッチング素子に並列に設けられる第3スイッチング素子(53)と、前記第2スイッチング素子に並列に設けられる第4スイッチング素子(54)とを有しており、これら各スイッチング素子がHブリッジ状に接続されて設けられており、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子をオンオフすることに代えて、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子をオンオフすることで前記界磁巻線の逆励磁を行わせる逆励磁制御部を備え、前記異常診断部は、前記逆励磁を行っている状態での前記電流検出値の変化に基づいて、前記異常診断を実施する。
Hブリッジ構成の界磁回路において、仮に第2スイッチング素子のオフ故障(開故障)や第3スイッチング素子のオフ故障(開故障)が生じても、界磁巻線の通電は継続される。つまり、第2,第3スイッチング素子のいずれかがオフ故障しても、界磁電流が正常範囲内で検出される。そのため、第2,第3スイッチング素子のオフ故障の判定が困難になることが考えられる。かかる場合において、第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子をオンオフすることに代えて、第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子をオンオフすることで逆励磁を行わせ、その逆励磁を行っている状態での電流検出値の変化を監視することにより、界磁回路の異常診断を好適に実施することができる。
車両システムを示す電気回路図。 回転電機ユニットの電気的構成を示す回路図。 界磁回路における通電経路を示す回路図。 デューティ比と界磁電流との相関を示す図。 異常診断及びフェイルセーフの処理手順を示すフローチャート。 電源電圧と回転電機の温度と異常判定値との関係を示す図。 別の実施形態において異常診断の処理手順を示すフローチャート。 ハーフブリッジ構成の界磁回路を示す回路図。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、エンジン(内燃機関)を駆動源として走行する車両の各種機器に電力を供給する車両システムにおいて、当該システムの異常診断を実施する異常診断装置を具体化するものとしている。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一又は均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
図1に示すように、車両システムは、電源部として鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12とを有する2電源システムである。各蓄電池11,12からは、スタータ13や、各種の電気負荷14,15、回転電機ユニット16への給電が可能となっている。また、各蓄電池11,12に対しては、回転電機ユニット16による充電が可能となっている。本システムでは、回転電機ユニット16及び電気負荷14,15のそれぞれに対して、鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12が並列に接続されている。
鉛蓄電池11は周知の汎用蓄電池である。リチウムイオン蓄電池12は、鉛蓄電池11に比べて、充放電における電力損失が少なく、出力密度、及びエネルギ密度の高い高密度蓄電池である。リチウムイオン蓄電池12は、鉛蓄電池11に比べて充放電時のエネルギ効率が高い蓄電池であることが望ましい。このリチウムイオン蓄電池12は、それぞれ複数の単電池を有してなる組電池として構成されている。これら各蓄電池11,12の定格電圧はいずれも同じであり、例えば12Vである。
リチウムイオン蓄電池12は、収容ケースに収容されて基板一体の電池ユニットUとして構成されている。電池ユニットUは、出力端子P1,P2,P3を有しており、このうち出力端子P1,P3に鉛蓄電池11とスタータ13と電気負荷14とが接続され、出力端子P2に電気負荷15と回転電機ユニット16とが接続されている。
各電気負荷14,15は、各蓄電池11,12からの供給電力の電圧に対する要求が相違するものである。このうち電気負荷14には、供給電力の電圧が一定又は少なくとも所定範囲内で変動するよう安定であることが要求される定電圧要求負荷が含まれる。これに対し、電気負荷15は、定電圧要求負荷以外の一般的な電気負荷である。
定電圧要求負荷である電気負荷14の具体例としては、ナビゲーション装置やオーディオ装置、メータ装置、エンジンECU等の各種ECUが挙げられる。この場合、供給電力の電圧変動が抑えられることで、上記各装置において不要なリセット等が生じることが抑制され、安定動作が確保される。電気負荷14として、電動ステアリング装置やブレーキ装置等の走行系アクチュエータが含まれていてもよい。電気負荷15の具体例としては、シートヒータやリヤウインドウのデフロスタ用ヒータ、ヘッドライト、フロントウインドウのワイパ、空調装置の送風ファン等が挙げられる。
回転電機ユニット16は、回転電機21と、インバータ22と、界磁回路23と、回転電機21の作動を制御する回転電機ECU24とを備えている。回転電機ユニット16は、モータ機能付き発電機であり、機電一体型のISG(Integrated Starter Generator)として構成されている。回転電機ユニット16の詳細については後述する。
電池ユニットUには、ユニット内電気経路として、各出力端子P1,P2を繋ぐ電気経路L1と、電気経路L1上の点N1とリチウムイオン蓄電池12とを繋ぐ電気経路L2とが設けられている。このうち電気経路L1にスイッチ31が設けられ、電気経路L2にスイッチ32が設けられている。
また、電池ユニットUには、スイッチ31を迂回するバイパス経路L3が設けられている。バイパス経路L3は、出力端子P3と電気経路L1上の点N1とを接続するようにして設けられている。出力端子P3は、ヒューズ35を介して鉛蓄電池11に接続されている。このバイパス経路L3によって、スイッチ31を介さずに、鉛蓄電池11と電気負荷15及び回転電機ユニット16との接続が可能となっている。バイパス経路L3には、例えば常閉式の機械式リレーからなるバイパススイッチ36が設けられている。バイパススイッチ36をオン(閉鎖)することで、スイッチ31がオフ(開放)されていても鉛蓄電池11と電気負荷15及び回転電機ユニット16とが電気的に接続される。
電池ユニットUは、各スイッチ31,32のオンオフ(開閉)を制御する電池ECU37を備えている。電池ECU37は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を含むマイコンにより構成されている。電池ECU37は、各蓄電池11,12の蓄電状態や、上位制御装置であるエンジンECU40からの指令値に基づいて、各スイッチ31,32のオンオフを制御する。これにより、鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12とを選択的に用いて充放電が実施される。例えば、電池ECU37は、リチウムイオン蓄電池12のSOC(State Of Charge)を算出し、SOCが所定の使用範囲内に保持されるようにリチウムイオン蓄電池12への充電量及び放電量を制御する。
回転電機ユニット16の回転電機ECU24や、電池ユニットUの電池ECU37には、各ECU24,37を統括的に管理する上位制御装置としてのエンジンECU40が接続されている。エンジンECU40は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を含むマイコンにより構成されており、都度のエンジン運転状態や車両走行状態に基づいてエンジン42の運転を制御する。各ECU24,37,40や、その他図示しない各種の車載ECUは、CAN等の通信ネットワークを構築する通信線41により接続されて相互に通信可能となっており、所定周期で双方向の通信が実施される。これにより、各ECU24,37,40に記憶される各種データを互いに共有できるものとなっている。
次に、回転電機ユニット16の電気的構成について図2を用いて説明する。回転電機21は3相交流モータであり、3相電機子巻線25としてU相、V相、W相の相巻線25U,25V,25Wと、界磁巻線26とを備えている。各相巻線25U,25V,25Wは星形結線され、中性点にて互いに接続されている。回転電機21の回転軸は、図示しないエンジン出力軸に対してベルトにより駆動連結されており、エンジン出力軸の回転によって回転電機21の回転軸が回転する一方、回転電機21の回転軸の回転によってエンジン出力軸が回転する。つまり、回転電機21は、エンジン出力軸や車軸の回転により発電(回生発電)を行う発電機能と、エンジン出力軸に回転力を付与する力行機能とを備えている。例えば、アイドリングストップ制御でのエンジン再始動時や車両加速のための動力アシスト時に、回転電機21が力行駆動される。
インバータ22は、各相巻線25U,25V,25Wから出力される交流電圧を直流電圧に変換して電池ユニットUに対して出力する。また、インバータ22は、電池ユニットUから入力される直流電圧を交流電圧に変換して各相巻線25U,25V,25Wへ出力する。インバータ22は、相巻線の相数と同数の上下アームを有するブリッジ回路であり、3相全波整流回路を構成している。インバータ22は、回転電機21に供給される電力を調節することで回転電機21を駆動する駆動回路を構成している。
インバータ22は、相ごとに上アームスイッチSp及び下アームスイッチSnを備えており、各相のスイッチSp,Snが互い違いにオンオフされることにより、相ごとに時系列の通電が行われる。本実施形態では、各スイッチSp,Snとして、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、具体的には、NチャネルMOSFETを用いている。上アームスイッチSpには、上アームダイオードDpが逆並列に接続され、下アームスイッチSnには、下アームダイオードDnが逆並列に接続されている。すなわち、各ダイオードDp,Dnは、カソードを電源側、アノードをグランド側とする向きでそれぞれ設けられている。本実施形態では、各ダイオードDp,Dnとして、各スイッチSp,Snの寄生ダイオードを用いている。なお、各ダイオードDp,Dnとしては、寄生ダイオードに限らず、例えば各スイッチSp,Snとは別部品のダイオードであってもよい。各相におけるスイッチSp,Snの直列接続体の中間点は、各相巻線25U,25V,25Wの一端にそれぞれ接続されている。
インバータ22には、相ごとの電流経路に、各相電流Iu,Iv,Iwを検出する電流検出部29が設けられている。電流検出部29は、例えばシャント抵抗やカレントトランスを備える構成を有する。
界磁回路23は、複数のスイッチング素子のオンオフに応じて界磁巻線26を通電させるものである。界磁回路23は、1つの遮断スイッチ50と、4つの界磁スイッチ51,52,53,54とを有してなり、界磁スイッチ51〜54によりHブリッジ整流回路が構成されている。各スイッチ50〜54の基本構成はインバータ22の各スイッチと同じであり、各々において半導体スイッチング素子にはダイオードDiが逆並列に接続されている。
界磁回路23では、第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子としての界磁スイッチ51,52が、電源部(図2では電池ユニットU)とグランドとの間に直列接続されるとともに、第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子としての界磁スイッチ53,54が、電源部とグランドとの間に直列接続されている。そして、界磁スイッチ51,53のハイサイドどうし、界磁スイッチ51,52及び界磁スイッチ53,54の中間点どうし、界磁スイッチ52,54のローサイドどうしがそれぞれ電気的に接続されることで、各界磁スイッチ51〜54がHブリッジ状に接続されている。この場合、界磁スイッチ53は界磁スイッチ51に並列に設けられ、界磁スイッチ54は界磁スイッチ52に並列に設けられている。なお以下においては、説明の便宜上、界磁スイッチ51〜54を、それぞれ第1スイッチ51、第2スイッチ52、第3スイッチ53、第4スイッチ54とも称する。
界磁巻線26は、界磁スイッチ51,52の中間点と界磁スイッチ53,54の中間点とを繋ぐ経路部分に設けられている。第2スイッチ52を基準にして言えば、界磁巻線26は、第2スイッチ52の両端に接続され第2スイッチ52と並列となる並列経路部に設けられている。界磁巻線26の両端のうち一方は界磁スイッチ51,52の中間点であるF+端子に接続され、他方は界磁スイッチ53,54の中間点であるF−端子に接続されている。F+端子が電源側端子(ハイサイド端子)であり、F−端子がグランド側端子(ローサイド端子)である。なお、界磁巻線26は、図示しないブラシを介してF+端子、F−端子にそれぞれ接続されている。
遮断スイッチ50は、電源部と第1スイッチ51との間、より詳しくは、電池ユニットUに繋がる母線と第1スイッチ51及び第3スイッチ53の分岐点との間に設けられている。遮断スイッチ50のオンオフにより、界磁回路23に対する電力供給と電力遮断とが切り替えられる。
界磁回路23により界磁巻線26の通電を行う際には、以下のように各スイッチ50〜54がオンオフされる。図3には界磁回路23における通電経路を示す。回転電機21の作動に伴う界磁巻線26の通電時には、遮断スイッチ50が常時オン(オン固定)されるとともに、第3スイッチ53が常時オフ(オフ固定)、第4スイッチ54が常時オン(オン固定)とされる。そして、その状態下で第1スイッチ51及び第2スイッチ52が相反する期間でオンオフされる。この場合、第1スイッチ51がオン、第2スイッチ52がオフとなる状態では、図3に破線で示すように、遮断スイッチ50→第1スイッチ51→界磁巻線26→第4スイッチ54→グランドの順となる経路Y1で電流が流れる。また、その後、第1スイッチ51がオフ、第2スイッチ52がオンとなる状態では、図3に二点鎖線で示すように、界磁巻線26→第4スイッチ54→第2スイッチ52→界磁巻線26の順となる還流経路Y2で電流(還流電流)が流れる。
ここで、第4スイッチ54の両端の電気経路のうちグランド側には、界磁巻線26を流れる界磁電流Ifを検出する界磁電流検出部55が設けられている。また、第2スイッチ52の両端の電気経路のうちグランド側には、第1スイッチ51がオフ、第2スイッチ52がオンとなる状態で流れる還流電流Irを検出する還流電流検出部56が設けられている。なお、電源側からグランドに流れる向きを正とすると、界磁電流Ifは正の電流として検出され、還流電流Irは負の電流として検出される。電流検出部55,56は、例えばシャント抵抗やカレントトランスを備える構成を有する。
図2に戻り、インバータ22の高圧側経路には、インバータ22の入出力の電圧(すなわち電源電圧)を検出する電圧センサ45が設けられている。回転電機21には、回転電機21の温度として例えばステータの温度を検出する温度センサ46が設けられている。温度センサ46は、半導体スイッチング素子の温度を検出するものであってもよい。これらを含め各センサの検出信号は回転電機ECU24に適宜入力される。
インバータ22及び界磁回路23を構成する各スイッチは、ドライバ27を介してそれぞれ独立にオン/オフ駆動が切り替えられる。
回転電機ECU24は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を含むマイコンにより構成されている。回転電機ECU24は、その内部の図示しないICレギュレータにより、界磁巻線26に流す励磁電流を調整する。これにより、回転電機ユニット16の発電電圧(電池ユニットUに対する出力電圧)が制御される。また、回転電機ECU24は、通電位相に応じて各相のスイッチSp,Snのオンオフを制御するとともに、各相の通電時にオンオフ比率(例えばデューティ比)を調整することで通電電流を制御する。ここで、回転電機ECU24は、車両の走行開始後にインバータ22を制御して回転電機21を駆動させて、エンジンの駆動力をアシストする。回転電機21は、エンジン始動時にクランク軸に初期回転を付与することが可能であり、エンジン始動装置としての機能も有している。
回転電機ECU24による界磁電流制御について補足する。回転電機ECU24は、上位制御装置であるエンジンECU40からの力行トルク指令値や発電電圧指令値に基づいて、目標界磁電流を算出し、その目標界磁電流と実際の界磁電流(界磁電流検出部55の電流検出値)との偏差に基づいて、制御デューティ信号のデューティ比を算出する。そして、この制御デューティ信号により、第1スイッチ51及び第2スイッチ52を各々オンオフさせる。これにより、界磁電流がフィードバック制御される。
次に、本システムで実施される異常診断処理と、異常診断内容に応じて実施されるフェイルセーフ処理について説明する。回転電機ECU24は、処理の概要として、界磁回路23に流れる通電電流についてその電流検出値を取得するとともに、制御デューティ信号と電流検出値とに基づいて、界磁回路23の異常診断を実施する。また、界磁回路23の異常発生の旨が診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実施する。
本実施形態では、界磁回路23において以下に示す形態の異常を診断することとしており、それらについて説明する。
(異常1)デューティ増加側の相関ずれ異常
界磁回路23において、例えば第1スイッチ51又は第4スイッチ54がフルオンできなくなる素子故障や、摩耗によるブラシの接触抵抗増加が生じると、それに起因して、界磁回路23の経路抵抗が意図せず大きくなる。この場合、制御デューティ信号のデューティ比と界磁電流との相関において、実際のデューティ比が所定の正常範囲に対して大きくなる側に外れることで相関ずれが生じるため、その相関ずれに基づいて界磁回路23の異常診断を実施する。
図4は、制御デューティ信号のデューティ比とそのデューティ比に対応する界磁電流との相関を示す図である。デューティ比と界磁電流とは基本的に図4に実線で示す関係にあり、デューティ比が大きくなるほど界磁電流が比例的に増加する。また、界磁電流がフィードバック制御されることからすると、界磁電流(実電流)が大きくなるほどデューティ比が比例的に増加する。かかる場合において、界磁回路23の経路抵抗が増加する異常が生じると、デューティ比と界磁電流との相関が破線のA1のように変化する。この相関ずれに基づいて界磁回路23の異常診断を実施する。
(異常2)デューティ減少側の相関ずれ異常
界磁回路23において、例えば界磁巻線26の中間部分で短絡が生じると(中間ショートが生じると)、それに起因して、界磁回路23の経路抵抗が意図せず小さくなる。この場合、制御デューティ信号のデューティ比と界磁電流との相関において、実際のデューティ比が所定の正常範囲に対して小さくなる側に外れることで相関ずれが生じるため、その相関ずれに基づいて界磁回路23の異常診断を実施する。
図4においては、界磁回路23の経路抵抗が減少する異常が生じると、デューティ比と界磁電流との相関が二点鎖線のA2のように変化する。この相関ずれに基づいて界磁回路23の異常診断を実施する。
(異常3)第1スイッチ51のオフ故障
界磁回路23において、第1スイッチ51のオフ故障(開故障)が生じると、それに起因して、制御デューティ信号のデューティ比が大きくなっても界磁電流が流れない又は減少する。この場合、デューティ比が大きくなる際の界磁電流検出値(If)の変化を監視することにより、界磁回路23の異常診断を実施する。
なお、第1スイッチ51のオフ故障(開故障)以外に、第4スイッチ54のオフ故障(開故障)や、界磁巻線26の断線、界磁巻線26のコンミテータの結線外れが生じる場合にも、上記同様、デューティ比が大きくなる際において界磁電流が流れない又は減少することが考えられる。かかる場合にも、デューティ比が大きくなる際の界磁電流検出値の変化を監視することにより、界磁回路23の異常診断を実施できる。
(異常4)第1スイッチ51のオフ故障
界磁回路23において、界磁巻線26に界磁電流が流れている状態下で第1スイッチ51のオフ故障(開故障)が生じると、第1スイッチ51がオン、第2スイッチ52がオフの期間であるにもかかわらず、第2スイッチ52に逆並列で設けられたダイオードDiを介して、還流電流検出部56に還流電流(第2スイッチ52を通じてグランド側から電源部側への向きとなる電流)が流れる。この場合、制御デューティ信号により第1スイッチ51がオン、第2スイッチ52がオフとなる状態下での還流電流検出値(Ir)を監視することにより、界磁回路23の異常診断を実施する。
(異常5)第1スイッチ51のオン故障
界磁回路23において、第1スイッチ51のオン故障(閉故障)が生じると、第1スイッチ51を介して電源部側と界磁巻線26とが接続されたままの状態になり、界磁巻線26に過剰な電流が継続的に流れる。また、界磁電流の還流(第2スイッチ52を通じてグランド側から電源部側への向きの通電)が生じなくなる。この場合、制御デューティ信号のデューティ比が小さくなっても界磁電流検出値(If)が減少変化せず、かつ第2スイッチ52を通じてグランド側から電源部側への向きの還流電流検出値(Ir)が所定以下のままであることにより、界磁回路23の異常診断を実施する。
(異常6)第2スイッチ52のオフ故障
界磁回路23において、第2スイッチ52のオフ故障(開故障)が生じると、還流電流が流れなくなるため、第1スイッチ51及び第2スイッチ52のオンオフに伴う通電電流の変動量(電流リプル)が大きくなる。また、目標界磁電流と界磁電流検出値とに基づいて制御デューティ信号のデューティ比を算出する場合において、界磁電流の変動に起因してデューティ比の変動量が大きくなる。この場合、所定時間内における界磁電流検出値(If)の変動量が所定以上になること、又は所定時間内におけるデューティ比の変動量が所定以上になることに基づいて、界磁回路23の異常診断を実施する。
なお、第2スイッチのオフ故障(開故障)以外に、界磁巻線の中間部分で短絡が生じると(中間ショートが生じると)、界磁回路23の経路抵抗が意図せず小さくなり、それに起因して、デューティ比の変動量が大きくなることが考えられる。この場合、上記のとおり界磁電流検出値の変動量や、デューティ比の変動量に基づいて異常診断を実施するとよい。
(異常7)第2スイッチ52のオン故障
界磁回路23において、第2スイッチ52のオン故障(閉故障)が生じると、第1スイッチ51がオンされる状態で、第1スイッチ51及び第2スイッチ52を通じて過大な電流(第2スイッチ52を通じて電源部側からグランド側への向きの貫通電流)が流れる。この場合、制御デューティ信号により第1スイッチ51がオン、第2スイッチ52がオフとなる状態下での還流電流検出値(Ir)を監視することにより、界磁回路23の異常診断を実施する。
(異常8)第3スイッチ53のオン故障
界磁回路23において、第3スイッチ53のオン故障(閉故障)が生じると、第4スイッチ54が常時オンになっているために、第3スイッチ53及び第4スイッチ54を通じて過大な電流(貫通電流)が流れる。この場合、第3スイッチ53及び第4スイッチ54の直列経路に所定以上の電流が流れたか否かを界磁電流検出値(If)により判定することで、界磁回路23の異常診断を実施する。
(異常9)F−端子の地絡故障
界磁回路23において、界磁巻線26のF−端子(ローサイド端子)でグランドショート(地絡)が生じると、電源部とグランドとの間における界磁巻線26の通電やその後の通電電流の還流(第2スイッチ52を通じてグランド側から電源部側への向きの通電)は生じるものの、界磁電流検出部55での電流検出が行えなくなる。この場合、デューティ比が大きくなっても界磁電流検出値(If)がゼロであり、かつ還流電流検出値(Ir)が所定以上であることにより、界磁回路23の異常診断を実施する。
(異常10)F+端子の天絡故障
界磁回路23において、界磁巻線26のF+端子(ハイサイド端子)で電源ショート(天絡)が生じると、電源部と界磁巻線26とが常に接続された状態になり、界磁巻線26に過剰な電流が継続的に流れる。この場合、制御デューティ信号のデューティ比が小さくなる場合において界磁電流検出値(If)の変化を監視することにより、界磁回路23の異常診断を実施する。
また、界磁巻線26のF−端子(ローサイド端子)で電源ショートが生じる場合にも、制御デューティ信号に関係なく過剰な電流が継続的に流れることとなる。ゆえに、制御デューティ信号のデューティ比が小さくなる場合において界磁電流検出値(If)の変化を監視することにより、界磁回路23の異常診断を実施する。
次に、上記の各異常の対応するフェイルセーフ処理について説明する。
(フェイルセーフ1)
上記の異常1、すなわちデューティ増加側の相関ずれ異常、又は上記の異常2、すなわちデューティ減少側の相関ずれ異常が生じていると判定された場合に、フェイルセーフ処理として、界磁巻線26に流れる界磁電流に制限を付加する。
デューティ増加側の相関ずれ異常が生じている場合に界磁巻線26の通電を通常どおりに実施すると、界磁回路23における発熱量が増加することが懸念される。この点、フェイルセーフ処理として界磁電流に制限を付加することにより、界磁回路23における発熱が抑制される。
また、デューティ減少側の相関ずれ異常が生じている場合に界磁巻線26の通電を通常どおりに実施すると、界磁回路23の通電電流が意図せず上昇することが懸念される。この点、フェイルセーフ処理として界磁電流に制限を付加することにより、界磁電流が適正に制御される。
(フェイルセーフ2)
上記の異常3、すなわち第1スイッチ51のオフ故障が生じていると判定された場合に、フェイルセーフ処理として、第1スイッチ51を常時オフ、第2スイッチ52を常時オンとする状態で、制御デューティ信号により、第3スイッチ53及び第4スイッチ54を交互にオンオフさせて界磁巻線26の逆励磁を行わせる。
上記構成によれば、第1スイッチ51のオフ故障に起因して、制御デューティ信号のデューティ比が大きくなっても界磁電流が流れない又は減少する場合に、第1スイッチ51及び第2スイッチ52の制御と、第3スイッチ53及び第4スイッチ54の制御とを入れ替えて逆励磁を行うことで、界磁電流が制御される。これにより、第1スイッチ51のオフ故障が生じた後において、界磁電流制御が継続的に実施される。
このフェイルセーフ処理(フェイルセーフ2)においては、インバータ22における電機子巻線25の電流位相を180度ずらした状態で逆励磁を行わせるとよい。これにより、フェイルセーフ処理の実施後においても回転電機21の回転状態が良好に保たれる。
また、異常発生の旨の判定後には、少なくとも界磁巻線26を流れる界磁電流が一旦ゼロになる時間幅を有する所定時間の経過後に、逆励磁を開始するとよい。界磁巻線26の逆励磁を行う場合には、界磁巻線26における通電電流の向きが通常励磁とは逆になる。この点において、異常発生の旨が判定された場合に、少なくとも界磁電流が一旦ゼロになる時間幅を有する所定時間の経過後に逆励磁を開始することで、通常励磁から逆励磁への移行を適正に実施できる。
なお、上記の異常4として第1スイッチ51のオフ故障が生じていると判定された場合にも、上記同様、界磁巻線26の逆励磁によるフェイルセーフ処理(フェイルセーフ2)が実施されるとよい。
(フェイルセーフ3)
上記の異常5、すなわち第1スイッチ51のオン故障が生じていると判定された場合に、フェイルセーフ処理として、第1スイッチ51及び第2スイッチ52を交互にオンオフすることに代えて、遮断スイッチ50及び第2スイッチ52を交互にオンオフする。これにより、第1スイッチ51のオン故障の発生前と同等の界磁電流制御の実施が可能となる。
(フェイルセーフ4)
上記の異常6、すなわち第2スイッチ52のオフ故障が生じていると判定された場合に、フェイルセーフ処理として、界磁巻線26に流れる界磁電流に制限を付加する。この場合、界磁電流の変動量(電流リプル)が大きくなったり、デューティ比の変動量が大きくなったりすることに起因して回転電機21の動作が不安定になるといった不都合が抑制される。
なお、第2スイッチ52には逆並列にダイオードDiが接続されているため、第2スイッチ52がオフ故障していても、ダイオードDiを介して還流電流が流れると考えられる。この点、界磁電流を制限することによりダイオードDiに流れる電流が制限され、ダイオードDiの保護が図られる。
(フェイルセーフ5)
上記の異常7、すなわち第2スイッチ52のオン故障が生じていると判定された場合に、フェイルセーフ処理として、第1スイッチ51を常時オフ、第2スイッチ52を常時オンとする状態で、制御デューティ信号により、第3スイッチ53及び第4スイッチ54を交互にオンオフさせて界磁巻線26の逆励磁を行わせる。
フェイルセーフ5においては、フェイルセーフ2と同様に、インバータ22における電機子巻線25の電流位相を180度ずらした状態で逆励磁を行わせるとよい。また、異常発生の旨の判定後において、少なくとも界磁巻線26を流れる界磁電流が一旦ゼロになる時間幅を有する所定時間の経過後に、逆励磁を開始するとよい。
(フェイルセーフ6)
上記の異常7、すなわち第2スイッチ52のオン故障が生じていると判定された場合において、フェイルセーフ5に代えて、フェイルセーフ6を実施することも可能である。本フェイルセーフ処理では、遮断スイッチ50を遮断状態にする。
このフェイルセーフ処理(フェイルセーフ6)においては、遮断スイッチ50を遮断状態にし、界磁巻線26を流れる還流電流がゼロになった後に、界磁スイッチ51〜54を全てオフするとよい。例えば、還流電流検出値(Ir)がゼロになるのを待って、界磁スイッチ51〜54を全てオフする。これにより、界磁巻線26を含む通電経路に未だ大電流が流れている状態で経路遮断が行われ、それに起因してスイッチがサージ破壊されるといった不都合が抑制される。
(フェイルセーフ7)
上記の異常8、すなわち第3スイッチ53のオン故障が生じていると判定された場合に、フェイルセーフ処理として、第1スイッチ51を常時オフ、第2スイッチ52を常時オンとする状態で、制御デューティ信号により、遮断スイッチ50及び第4スイッチ54を交互にオンオフさせて界磁巻線26の逆励磁を行わせる。
上記構成によれば、第3スイッチ53のオン故障の発生時において、第1スイッチ51及び第2スイッチ52のオンオフ制御に代えて、遮断スイッチ50及び第4スイッチ54のオンオフ制御を実施することで、界磁電流制御が継続的に実施される。
フェイルセーフ7においては、フェイルセーフ2と同様に、インバータ22における電機子巻線25の電流位相を180度ずらした状態で逆励磁を行わせるとよい。また、異常発生の旨の判定後において、少なくとも界磁巻線26を流れる界磁電流が一旦ゼロになる時間幅を有する所定時間の経過後に、逆励磁を開始するとよい。
(フェイルセーフ8)
上記の異常8、すなわち第3スイッチ53のオン故障が生じていると判定された場合において、フェイルセーフ7に代えて、フェイルセーフ8を実施することも可能である。本
フェイルセーフ処理では、遮断スイッチ50を遮断状態にする。
このフェイルセーフ処理(フェイルセーフ8)においては、遮断スイッチ50を遮断状態にし、界磁巻線26を流れる界磁電流がゼロになった後に、界磁スイッチ51〜54を全てオフするとよい。例えば、界磁電流検出値(If)がゼロになるのを待って、界磁スイッチ51〜54を全てオフする。これにより、界磁巻線26を含む通電経路に未だ大電流が流れている状態で経路遮断が行われ、それに起因してスイッチがサージ破壊されるといった不都合が抑制される。
(フェイルセーフ9)
上記の異常9、すなわちF−端子の地絡故障が生じていると判定された場合に、フェイルセーフ処理として、第1スイッチ51をオフする。
(フェイルセーフ10)
上記の異常10、すなわちF+端子の天絡故障が生じていると判定された場合に、フェイルセーフ処理として、第2スイッチ52をオフする。
次に、回転電機ECU24により実施される異常診断処理及びフェイルセーフ処理を図5のフローチャートを用いて説明する。本処理は、回転電機ECU24により所定周期で繰り返し実施される。
図5において、ステップS11では、異常1としてデューティ増加側の相関ずれ異常が生じているか否かを判定する。また、ステップS12では、異常2としてデューティ減少側の相関ずれ異常が生じているか否かを判定する。ステップS11,12では、例えば図4の相関において界磁電流に応じてデューティ比の正常範囲を定めておき、その正常範囲の境界値(上限値及び下限値)からなる異常判定値を現デューティ比と比較することにより、相関ずれ異常の有無を判定する。なお、異常判定値は電源電圧や回転電機21の温度に応じて可変に定められるとよい。例えば図6の関係に基づいて、異常判定値Dthが定められる。
そして、ステップS11,S12のいずれかが肯定されると、ステップS21に進み、フェイルセーフ1を実施する。ステップS21では、界磁巻線26に流れる界磁電流に制限を付加する。電流制限として界磁電流Ifの上限値を定める場合、その上限値は固定値であってもよいし、相関のずれ量に応じて可変であってもよい。例えば相関のずれ量(正常範囲に対するデューティ比ずれ量)が大きいほど電流制限の上限値を小さくする(制限を強くする)。又は、電流制限の幅を目標界磁電流に応じて可変にしてもよい(例えば目標電流が大きいほど電流制限の上限値を大きくする)。
ステップS13では、異常3として第1スイッチ51のオフ故障が生じているか否かを判定する。このとき、制御デューティ信号のデューティ比が大きくなっても界磁電流検出値(If)がゼロのままであるか否か、又は界磁電流検出値(If)が減少変化する場合に、異常発生の旨を判定する。
また、ステップS14では、異常4として第1スイッチ51のオフ故障が生じているか否かを判定する。このとき、制御デューティ信号により第1スイッチ51がオン、第2スイッチ52がオフとなる状態下で、グランド側から電源部側への向きにおいて還流電流検出値が所定以上(−Ir≧Ith1)になっている場合に、異常発生の旨を判定する。なお、「−Ir」はグランド側から電源部側への向きに還流電流が流れることを示す。ステップS13,S14はいずれも第1スイッチ51のオフ故障を判定するものであり、いずれか一方のみを実施する構成であってもよい。
そして、ステップS13,S14のいずれかが肯定されると、ステップS22に進み、フェイルセーフ2を実施する。ステップS22では、第1スイッチ51を常時オフ、第2スイッチ52を常時オンとする状態で、制御デューティ信号により、第3スイッチ53及び第4スイッチ54を交互にオンオフさせて界磁巻線26の逆励磁を実施する。
ステップS15では、異常5として第1スイッチ51のオン故障が生じているか否かを判定する。このとき、制御デューティ信号のデューティ比が小さくなっても界磁電流検出値(If)が減少変化せず、かつグランド側から電源部側への向きにおいて還流電流検出値が所定以下(−Ir≦Ith2)のままである場合に、異常発生の旨を判定する。
そして、ステップS15が肯定されると、ステップS23に進み、フェイルセーフ3を実施する。ステップS23では、第1スイッチ51及び第2スイッチ52を交互にオンオフすることに代えて、遮断スイッチ50及び第2スイッチ52を交互にオンオフする。
ステップS16では、異常6として第2スイッチ52のオフ故障が生じているか否かを判定する。このとき、所定時間内における界磁電流検出値(If)の変動量が所定以上になる場合、又は所定時間内におけるデューティ比の変動量が所定以上になる場合に、異常発生の旨を判定する。なお、所定時間は、制御デューティ信号の周期(例えばキャリア周期)に相当する時間であるとよい。又は、所定時間は、回転電機21の回転に相関のある周期であってもよい。
そして、ステップS16が肯定されると、ステップS24に進み、フェイルセーフ4を実施する。ステップS23では、界磁巻線26に流れる界磁電流に制限を付加する。電流制限の上限値は固定値であってもよいし、目標界磁電流に応じて可変であってもよい(例えば目標電流が大きいほど電流制限の上限値を大きくする)。
ステップS17では、異常7として第2スイッチ52のオン故障が生じているか否かを判定する。このとき、制御デューティ信号により第1スイッチ51がオン、第2スイッチ52がオフとなる状態下で、電源部側からグランド側への向きにおいて還流電流検出値が所定以上(Ir≧Ith3)になっている場合に、異常発生の旨を判定する。
そして、ステップS17が肯定されると、ステップS25に進み、フェイルセーフ5を実施する。ステップS25では、第1スイッチ51を常時オフ、第2スイッチ52を常時オンとする状態で、制御デューティ信号により、第3スイッチ53及び第4スイッチ54を交互にオンオフさせて界磁巻線26の逆励磁を実施する。
ステップS25では、フェイルセーフ5に代えて、フェイルセーフ6を実施してもよい。この場合、フェイルセーフ処理として遮断スイッチ50を遮断状態にする。
ステップS18では、異常8として第3スイッチ53のオン故障が生じているか否かを判定する。このとき、第3スイッチ53及び第4スイッチ54の直列経路に所定以上の電流が流れた場合、すなわち界磁電流検出値(If)が所定以上となる場合に、異常発生の旨を判定する。
そして、ステップS18が肯定されると、ステップS26に進み、フェイルセーフ7を実施する。ステップS26では、第1スイッチ51を常時オフ、第2スイッチ52を常時オンとする状態で、制御デューティ信号により、遮断スイッチ50及び第4スイッチ54を交互にオンオフさせて界磁巻線26の逆励磁を実施する。
ステップS26では、フェイルセーフ7に代えて、フェイルセーフ8を実施してもよい。この場合、フェイルセーフ処理として遮断スイッチ50を遮断状態にする。
ステップS19では、異常9としてF−端子の地絡故障が生じているか否かを判定する。このとき、デューティ比が大きくなっても界磁電流検出値(If)がゼロであり、かつグランド側から電源部側への向きにおいて還流電流検出値が所定以上(−Ir≧Ith1)である場合に、異常発生の旨を判定する。そして、ステップS19が肯定されると、ステップS27に進み、フェイルセーフ9として、第1スイッチ51をオフする。
ステップS20では、異常10としてF+端子の天絡故障が生じているか否かを判定する。このとき、制御デューティ信号のデューティ比が小さくなっても界磁電流検出値(If)が減少変化しない場合に、異常発生の旨を判定する。そして、ステップS20が肯定されると、ステップS28に進み、フェイルセーフ10として、第2スイッチ52をオフする。なお、ステップS21〜S28では、異常の形態ごとに異常発生を表すダイアグ情報がメモリにそれぞれ記憶されるとよい。
以上詳述した本実施形態の上記構成によれば、制御デューティ信号と電流検出値とによって界磁回路23の異常診断が適正に実施されるとともに、その異常診断の結果に基づいてフェイルセーフ処理が適正に実施される。制御デューティ信号に応じて界磁回路23に電流が流れる点を考慮することで、界磁回路23の異常診断を適正に実施できる。その結果、回転電機21の異常を適正に把握し、ひいては回転電機21を適正に駆動させることができる。
また、界磁回路23における各種の異常を想定し、その異常に応じて診断手法を設定したため、回転電機21の使用に際して生じうる種々の異常に好適に対応することが可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・上記以外に、異常診断処理及びフェイルセーフ処理として、以下の処理を実施してもよい。Hブリッジ構成の界磁回路23において、仮に第2スイッチ52のオフ故障や第3スイッチ53のオフ故障が生じても、界磁巻線26の通電は継続される。つまり、第2,第3スイッチ52,53のいずれかがオフ故障しても、界磁電流が正常範囲内で検出される。そのため、第2,第3スイッチ52,53のオフ故障の判定が困難になることが考えられる。そこで、回転電機ECU24は、第1スイッチ51及び第2スイッチ52をオンオフすることに代えて、第3スイッチ53及び第4スイッチ54をオンオフすることで逆励磁を行わせ、その逆励磁を行っている状態での電流検出値の変化を監視することにより、界磁回路23の異常診断を実施する。回転電機ECU24による異常診断処理を図7に示す。
図7において、ステップS31では、今現在、イグニッションスイッチのオン直後であるか否かを判定し、YESである場合に、ステップS32で界磁巻線26の逆励磁を実施する。このとき、予め定めたデューティ比により第3スイッチ53及び第4スイッチ54をオンオフするとよい。その後、ステップS33では、逆励磁を実施している状態で電流検出値(界磁電流検出値、還流電流検出値)を取得し、続くステップS34では、電流検出値に基づいて、第2スイッチ52が正常動作しているか否か、又は第3スイッチ53が正常動作しているか否かを判定する。逆励磁を行っている状態では、第2スイッチ52が、通常励磁の場合の第4スイッチ54に相当し、第3スイッチ53が、通常励磁の場合の第1スイッチ51に相当する。そのため、上述した異常診断手法のうち、異常3に関する異常診断手法や又は異常4に関する異常診断手法を用いることで、第2スイッチ52のオフ故障や第3スイッチ53のオフ故障の判定が可能となる。なお、異常3に関する異常診断を行う際には、意図的に制御デューティ信号のデューティ比を徐々に大きくし、その際の電流検出値を取得するとよい。
そして、第2スイッチ52又は第3スイッチ53でオフ故障が生じていなければ、ステップS35において正常である旨を判定し、第2スイッチ52又は第3スイッチ53でオフ故障が生じていれば、ステップS36において異常である旨を判定する。
第2スイッチ52のオフ故障が判定された場合には、フェイルセーフ処理として、遮断スイッチ50を遮断状態にする。第3スイッチ53でオフ故障が判定された場合には、フェイルセーフ処理としては何も実施せず、異常発生を示すダイアグ情報の記憶のみが行われる。なお、上記図7の異常診断は、回転電機21の非作動時に行われればよく、上記以外に、イグニッションスイッチのオフ操作直後において実施されてもよい。
・上記実施形態では、界磁回路23をHブリッジ回路にて構成したが、これに代えて、界磁回路23をハーフブリッジ回路にて構成してもよい。図8に、ハーフブリッジ回路構成の界磁回路23を示す。図8の界磁回路23では、電源部とグランドとの間に第1スイッチ51と第2スイッチ52とが直列接続され、第2スイッチ52と並列となる並列経路部に界磁巻線26が設けられている。本構成においても、第1スイッチ51及び第2スイッチ52が相反する期間でオンオフ制御されるとともに、上述の異常診断手法による異常診断が適宜実施される。
・上記実施形態では、第1スイッチ51のハイサイドに遮断スイッチ50を設ける構成としたが、これに限られず、第2スイッチ52のローサイド(より詳しくは、グランドに繋がる母線と第2スイッチ52及び第4スイッチ54の分岐点との間)に遮断スイッチ50を設ける構成であってもよい。
・上記実施形態では、回転電機21として3相交流モータを用いる場合について説明したが、例えば6相交流モータ等のような3相交流モータ以外のものに適用してもよい。
・上記実施形態では、発電動作と力行動作とを行う回転電機について説明したが、発電動作及び力行動作のいずれかのみを行う回転電機にも適用することができる。
・本発明が適用される電源システムを、車両以外の用途、例えば船舶、航空機、ロボット等の用途に用いることも可能である。
・上記の各構成要素は概念的なものであり、上記実施形態に限定されない。例えば、一つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分散して実現したり、複数の構成要素が有する機能を一つの構成要素で実現したりしてもよい。
11…鉛蓄電池、12…リチウムイオン蓄電池、16…回転電機ユニット、21…回転電機、25…電機子巻線、26…界磁巻線、51…第1スイッチ、52…第2スイッチ、24…回転電機ECU。

Claims (21)

  1. 電機子巻線(25)及び界磁巻線(26)を有する回転電機(21)と、複数のスイッチング素子(51〜5)を有し当該スイッチング素子のオンオフに応じて前記界磁巻線を通電させる界磁回路(23)とを備える回転電機ユニット(16)に適用される回転電機制御装置(24)であって、
    前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、電源部(11,12)とグランドとの間に直列接続された第1スイッチング素子(51)と第2スイッチング素子(52)とを有しており、それら各スイッチング素子のうちグランド側の前記第2スイッチング素子の両端に接続され当該第2スイッチング素子と並列となる並列経路部に前記界磁巻線が設けられるとともに、前記複数のスイッチング素子としてさらに、前記第1スイッチング素子に並列に設けられる第3スイッチング素子(53)と、前記第2スイッチング素子に並列に設けられる第4スイッチング素子(54)とを有しており、これら第1〜第4スイッチング素子がHブリッジ状に接続されて設けられており、
    前記第3スイッチング素子を常時オフ、前記第4スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を、デューティ信号により交互にオンオフして前記界磁巻線の通電電流を制御するものであり、
    前記界磁回路に流れる通電電流についてその電流検出値を取得する取得部と、
    前記デューティ信号と前記電流検出値とに基づいて、前記界磁回路の異常診断を実施する異常診断部と、
    前記異常診断部により異常発生の旨が診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実施するフェイルセーフ処理部と、
    を備え
    前記異常診断部は、前記デューティ信号のデューティ比が大きくなる際に前記電流検出値がゼロのままであるか否か又は前記電流検出値が減少変化するか否かを判定することにより、前記異常診断を実施し、
    前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号のデューティ比が大きくなる際に前記電流検出値がゼロのままである又は前記電流検出値が減少変化すると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子を常時オフ、前記第2スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子を交互にオンオフさせて前記界磁巻線の逆励磁を行わせる回転電機制御装置。
  2. 電機子巻線(25)及び界磁巻線(26)を有する回転電機(21)と、複数のスイッチング素子(51〜5)を有し当該スイッチング素子のオンオフに応じて前記界磁巻線を通電させる界磁回路(23)とを備える回転電機ユニット(16)に適用される回転電機制御装置(24)であって、
    前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、電源部(11,12)とグランドとの間に直列接続された第1スイッチング素子(51)と第2スイッチング素子(52)とを有しており、それら各スイッチング素子のうちグランド側の前記第2スイッチング素子の両端に接続され当該第2スイッチング素子と並列となる並列経路部に前記界磁巻線が設けられ、前記第2スイッチング素子には、グランド側から電源部側への電流の流れを許容する向きでダイオード(Di)が並列に接続されており、前記各スイッチング素子が相反する期間でオンされるようにデューティ信号によりそれぞれオンオフ制御されるものであり、
    前記界磁回路において、前記第2スイッチング素子の両端の電気経路のうちグランド側の電気経路には、前記第1スイッチング素子がオフ、前記第2スイッチング素子がオンとなる状態で流れる還流電流を検出する還流電流検出部(56)が設けられており、
    前記界磁回路に流れる通電電流についてその電流検出値を取得する取得部と、
    前記デューティ信号と前記電流検出値とに基づいて、前記界磁回路の異常診断を実施する異常診断部と、
    前記異常診断部により異常発生の旨が診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実施するフェイルセーフ処理部と、
    を備え
    前記取得部は、前記還流電流検出部により検出された還流電流検出値を取得し、
    前記異常診断部は、前記デューティ信号により前記第1スイッチング素子がオン、前記第2スイッチング素子がオフとなる状態下で、前記第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であるか否かを判定することにより、前記異常診断を実施する回転電機制御装置。
  3. 前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子に加え、前記第1スイッチング素子に並列に設けられる第3スイッチング素子(53)と、前記第2スイッチング素子に並列に設けられる第4スイッチング素子(54)とを有しており、これら各スイッチング素子がHブリッジ状に接続されて設けられており、
    前記第3スイッチング素子を常時オフ、前記第4スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を交互にオンオフすることにより前記界磁巻線の通電電流を制御する回転電機制御装置であって、
    前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号により前記第1スイッチング素子がオン、前記第2スイッチング素子がオフとなる状態下で、前記第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子を常時オフ、前記第2スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子を交互にオンオフさせて前記界磁巻線の逆励磁を行わせる請求項に記載の回転電機制御装置。
  4. 電機子巻線(25)及び界磁巻線(26)を有する回転電機(21)と、複数のスイッチング素子(51〜5)を有し当該スイッチング素子のオンオフに応じて前記界磁巻線を通電させる界磁回路(23)とを備える回転電機ユニット(16)に適用される回転電機制御装置(24)であって、
    前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、電源部(11,12)とグランドとの間に直列接続された第1スイッチング素子(51)と第2スイッチング素子(52)とを有しており、それら各スイッチング素子のうちグランド側の前記第2スイッチング素子の両端に接続され当該第2スイッチング素子と並列となる並列経路部に前記界磁巻線が設けられ、前記各スイッチング素子が相反する期間でオンされるようにデューティ信号によりそれぞれオンオフ制御されるものであり、
    前記界磁回路において、前記並列経路部には、前記界磁巻線と前記第2スイッチング素子のグランド側の端部との間に、前記界磁巻線を流れる界磁電流を検出する界磁電流検出部(55)が設けられるとともに、前記第2スイッチング素子の両端の電気経路のうちグランド側の電気経路には、前記第1スイッチング素子がオフ、前記第2スイッチング素子がオンとなる状態で流れる還流電流を検出する還流電流検出部(56)が設けられており、
    前記界磁回路に流れる通電電流についてその電流検出値を取得する取得部と、
    前記デューティ信号と前記電流検出値とに基づいて、前記界磁回路の異常診断を実施する異常診断部と、
    前記異常診断部により異常発生の旨が診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実施するフェイルセーフ処理部と、
    を備え
    前記取得部は、前記界磁電流検出部により検出された界磁電流検出値を取得するとともに、前記還流電流検出部により検出された還流電流検出値を取得し、
    前記異常診断部は、前記デューティ信号のデューティ比が小さくなっても前記界磁電流検出値が減少変化せず、かつ前記第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの前記還流電流検出値が所定以下のままであることに基づいて、前記異常診断を実施する回転電機制御装置。
  5. 前記界磁回路は、前記電源部と前記第1スイッチング素子との間に、これら電源部と第1スイッチング素子との間を導通又は遮断する遮断スイッチ(50)を有しており、
    前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号のデューティ比が小さくなっても前記界磁電流検出値が減少変化せず、かつ前記還流電流検出値がゼロであると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を交互にオンオフすることに代えて、前記遮断スイッチ及び前記第2スイッチング素子を交互にオンオフする請求項に記載の回転電機制御装置。
  6. 電機子巻線(25)及び界磁巻線(26)を有する回転電機(21)と、複数のスイッチング素子(51〜5)を有し当該スイッチング素子のオンオフに応じて前記界磁巻線を通電させる界磁回路(23)とを備える回転電機ユニット(16)に適用される回転電機制御装置(24)であって、
    前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、電源部(11,12)とグランドとの間に直列接続された第1スイッチング素子(51)と第2スイッチング素子(52)とを有しており、それら各スイッチング素子のうちグランド側の前記第2スイッチング素子の両端に接続され当該第2スイッチング素子と並列となる並列経路部に前記界磁巻線が設けられ、前記各スイッチング素子が相反する期間でオンされるようにデューティ信号によりそれぞれオンオフ制御されるものであり、
    前記界磁回路に流れる通電電流についてその電流検出値を取得する取得部と、
    前記デューティ信号と前記電流検出値とに基づいて、前記界磁回路の異常診断を実施する異常診断部と、
    前記異常診断部により異常発生の旨が診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実施するフェイルセーフ処理部と、
    を備え
    前記異常診断部は、所定時間内における前記電流検出値の変動量が所定以上であるか否かの判定、又は所定時間内における前記デューティ信号のデューティ比の変動量が所定以上であるか否かの判定により、前記異常診断を実施する回転電機制御装置。
  7. 前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、所定時間内における前記電流検出値の変動量が所定以上であると判定された場合、又は所定時間内における前記デューティ比の変動量が所定以上であると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記界磁巻線に流れる通電電流に制限を付加する請求項に記載の回転電機制御装置。
  8. 電機子巻線(25)及び界磁巻線(26)を有する回転電機(21)と、複数のスイッチング素子(51〜5)を有し当該スイッチング素子のオンオフに応じて前記界磁巻線を通電させる界磁回路(23)とを備える回転電機ユニット(16)に適用される回転電機制御装置(24)であって、
    前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、電源部(11,12)とグランドとの間に直列接続された第1スイッチング素子(51)と第2スイッチング素子(52)とを有しており、それら各スイッチング素子のうちグランド側の前記第2スイッチング素子の両端に接続され当該第2スイッチング素子と並列となる並列経路部に前記界磁巻線が設けられ、前記各スイッチング素子が相反する期間でオンされるようにデューティ信号によりそれぞれオンオフ制御されるものであり、
    前記界磁回路において、前記第2スイッチング素子の両端の電気経路のうちグランド側の電気経路には、前記第1スイッチング素子がオフ、前記第2スイッチング素子がオンとなる状態で流れる還流電流を検出する還流電流検出部(56)が設けられており、
    前記界磁回路に流れる通電電流についてその電流検出値を取得する取得部と、
    前記デューティ信号と前記電流検出値とに基づいて、前記界磁回路の異常診断を実施する異常診断部と、
    前記異常診断部により異常発生の旨が診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実施するフェイルセーフ処理部と、
    を備え
    前記取得部は、前記還流電流検出部により検出された還流電流検出値を取得し、
    前記異常診断部は、前記デューティ信号により前記第1スイッチング素子がオン、前記第2スイッチング素子がオフとなる状態下で、前記第2スイッチング素子を通じて電源部側からグランド側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であるか否かの判定により、前記異常診断を実施する回転電機制御装置。
  9. 前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子に加え、前記第1スイッチング素子に並列に設けられる第3スイッチング素子(53)と、前記第2スイッチング素子に並列に設けられる第4スイッチング素子(54)とを有しており、これら各スイッチング素子がHブリッジ状に接続されて設けられており、
    前記第3スイッチング素子を常時オフ、前記第4スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を交互にオンオフすることにより前記界磁巻線の通電電流を制御する回転電機制御装置であって、
    前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号により前記第1スイッチング素子がオン、前記第2スイッチング素子がオフとなる状態下で、前記第2スイッチング素子を通じて電源部側からグランド側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子を常時オフ、前記第2スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子を交互にオンオフさせて前記界磁巻線の逆励磁を行わせる請求項に記載の回転電機制御装置。
  10. 前記界磁回路は、前記電源部と前記第1スイッチング素子との間に、これら電源部と第1スイッチング素子との間を導通又は遮断する遮断スイッチ(50)を有しており、
    前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号により前記第1スイッチング素子がオン、前記第2スイッチング素子がオフとなる状態下で、前記第2スイッチング素子を通じて電源部側からグランド側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記遮断スイッチを遮断状態にする請求項に記載の回転電機制御装置。
  11. 電機子巻線(25)及び界磁巻線(26)を有する回転電機(21)と、複数のスイッチング素子(51〜5)を有し当該スイッチング素子のオンオフに応じて前記界磁巻線を通電させる界磁回路(23)とを備える回転電機ユニット(16)に適用される回転電機制御装置(24)であって、
    前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、電源部(11,12)とグランドとの間に直列接続された第1スイッチング素子(51)と第2スイッチング素子(52)とを有しており、それら各スイッチング素子のうちグランド側の前記第2スイッチング素子の両端に接続され当該第2スイッチング素子と並列となる並列経路部に前記界磁巻線が設けられるとともに、前記複数のスイッチング素子としてさらに、前記第1スイッチング素子に並列に設けられる第3スイッチング素子(53)と、前記第2スイッチング素子に並列に設けられる第4スイッチング素子(54)とを有しており、これら第1〜第4スイッチング素子がHブリッジ状に接続されて設けられており、
    前記第3スイッチング素子を常時オフ、前記第4スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を、デューティ信号により交互にオンオフして前記界磁巻線の通電電流を制御するものであり、
    前記界磁回路に流れる通電電流についてその電流検出値を取得する取得部と、
    前記デューティ信号と前記電流検出値とに基づいて、前記界磁回路の異常診断を実施する異常診断部と、
    前記異常診断部により異常発生の旨が診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実施するフェイルセーフ処理部と、
    を備え
    前記異常診断部は、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子の直列経路に所定以上の電流が流れたか否かを判定することにより、前記異常診断を実施する回転電機制御装置。
  12. 前記界磁回路は、前記電源部と前記第1スイッチング素子との間に、これら電源部と第1スイッチング素子との間を導通又は遮断する遮断スイッチ(50)を有しており、
    前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子の直列経路に所定以上の電流が流れたと判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子を常時オフ、前記第2スイッチング素子を常時オンとする状態で、前記デューティ信号により、前記遮断スイッチ及び前記第4スイッチング素子を交互にオンオフさせて前記界磁巻線の逆励磁を行わせる請求項11に記載の回転電機制御装置。
  13. 前記回転電機ユニットは、前記回転電機の回転位相に応じて前記電機子巻線に通電電流を流すインバータ回路(22)を備えており、
    前記フェイルセーフ処理部は、前記インバータ回路における前記電機子巻線の電流位相を180度ずらした状態で、前記逆励磁を行わせる請求項1,3,9,12のいずれか1項に記載の回転電機制御装置。
  14. 前記フェイルセーフ処理部は、前記異常発生の旨が判定された場合に、少なくとも前記界磁巻線を流れる通電電流が一旦ゼロになる時間幅を有する所定時間の経過後に、前記逆励磁を開始する請求項13に記載の回転電機制御装置。
  15. 前記界磁回路は、前記電源部と前記第1スイッチング素子との間に、これら電源部と第1スイッチング素子との間を導通又は遮断する遮断スイッチ(50)を有しており、
    前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子の直列経路に所定以上の電流が流れたと判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記遮断スイッチを遮断状態にする請求項11に記載の回転電機制御装置。
  16. 前記フェイルセーフ処理部は、前記フェイルセーフ処理として、前記遮断スイッチを遮断状態にし、前記界磁巻線を流れる通電電流がゼロになった後に、前記各スイッチング素子を全てオフする請求項10又は請求項15に記載の回転電機制御装置。
  17. 電機子巻線(25)及び界磁巻線(26)を有する回転電機(21)と、複数のスイッチング素子(51〜5)を有し当該スイッチング素子のオンオフに応じて前記界磁巻線を通電させる界磁回路(23)とを備える回転電機ユニット(16)に適用される回転電機制御装置(24)であって、
    前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、電源部(11,12)とグランドとの間に直列接続された第1スイッチング素子(51)と第2スイッチング素子(52)とを有しており、それら各スイッチング素子のうちグランド側の前記第2スイッチング素子の両端に接続され当該第2スイッチング素子と並列となる並列経路部に前記界磁巻線が設けられ、前記各スイッチング素子が相反する期間でオンされるようにデューティ信号によりそれぞれオンオフ制御されるものであり、
    前記界磁回路において、前記並列経路部には、前記界磁巻線と前記第2スイッチング素子のグランド側の端部との間に、前記界磁巻線を流れる界磁電流を検出する界磁電流検出部(55)が設けられるとともに、前記第2スイッチング素子の両端の電気経路のうちグランド側の電気経路には、前記第1スイッチング素子がオフ、前記第2スイッチング素子がオンとなる状態で流れる還流電流を検出する還流電流検出部(56)が設けられており、
    前記界磁回路に流れる通電電流についてその電流検出値を取得する取得部と、
    前記デューティ信号と前記電流検出値とに基づいて、前記界磁回路の異常診断を実施する異常診断部と、
    前記異常診断部により異常発生の旨が診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実施するフェイルセーフ処理部と、
    を備え
    前記取得部は、前記界磁電流検出部により検出された界磁電流検出値を取得するとともに、前記還流電流検出部により検出された還流電流検出値を取得し、
    前記異常診断部は、前記デューティ信号のデューティ比が大きくなっても前記界磁電流検出値がゼロであり、かつ前記第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であることに基づいて、前記異常診断を実施する回転電機制御装置。
  18. 前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号のデューティ比が大きくなっても前記界磁電流検出値がゼロであり、かつ前記第2スイッチング素子を通じてグランド側から電源部側への向きの前記還流電流検出値が所定以上であると判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第1スイッチング素子をオフする請求項17に記載の回転電機制御装置。
  19. 電機子巻線(25)及び界磁巻線(26)を有する回転電機(21)と、複数のスイッチング素子(51〜5)を有し当該スイッチング素子のオンオフに応じて前記界磁巻線を通電させる界磁回路(23)とを備える回転電機ユニット(16)に適用される回転電機制御装置(24)であって、
    前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、電源部(11,12)とグランドとの間に直列接続された第1スイッチング素子(51)と第2スイッチング素子(52)とを有しており、それら各スイッチング素子のうちグランド側の前記第2スイッチング素子の両端に接続され当該第2スイッチング素子と並列となる並列経路部に前記界磁巻線が設けられ、前記各スイッチング素子が相反する期間でオンされるようにデューティ信号によりそれぞれオンオフ制御されるものであり、
    前記界磁回路に流れる通電電流についてその電流検出値を取得する取得部と、
    前記デューティ信号と前記電流検出値とに基づいて、前記界磁回路の異常診断を実施する異常診断部と、
    前記異常診断部により異常発生の旨が診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実施するフェイルセーフ処理部と、
    を備え
    前記異常診断部は、前記デューティ信号のデューティ比が小さくなっても前記電流検出値が減少変化しないことに基づいて、前記異常診断を実施する回転電機制御装置。
  20. 前記フェイルセーフ処理部は、前記異常診断部により、前記デューティ信号のデューティ比が小さくなっても前記電流検出値が減少変化しないと判定された場合に、前記フェイルセーフ処理として、前記第2スイッチング素子をオフする請求項19に記載の回転電機制御装置。
  21. 電機子巻線(25)及び界磁巻線(26)を有する回転電機(21)と、複数のスイッチング素子(51〜5)を有し当該スイッチング素子のオンオフに応じて前記界磁巻線を通電させる界磁回路(23)とを備える回転電機ユニット(16)に適用される回転電機制御装置(24)であって、
    前記界磁回路は、前記複数のスイッチング素子として、電源部(11,12)とグランドとの間に直列接続された第1スイッチング素子(51)と第2スイッチング素子(52)とを有しており、それら各スイッチング素子のうちグランド側の前記第2スイッチング素子の両端に接続され当該第2スイッチング素子と並列となる並列経路部に前記界磁巻線が設けられるとともに、前記複数のスイッチング素子としてさらに、前記第1スイッチング素子に並列に設けられる第3スイッチング素子(53)と、前記第2スイッチング素子に並列に設けられる第4スイッチング素子(54)とを有しており、これら第1〜第4スイッチング素子がHブリッジ状に接続されて設けられており、
    前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子が相反する期間でオンされるようにデューティ信号によりそれぞれオンオフ制御されるものであり、
    前記界磁回路に流れる通電電流についてその電流検出値を取得する取得部と、
    前記デューティ信号と前記電流検出値とに基づいて、前記界磁回路の異常診断を実施する異常診断部と、
    前記異常診断部により異常発生の旨が診断された場合に、所定のフェイルセーフ処理を実施するフェイルセーフ処理部と、
    前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子をオンオフすることに代えて、前記第3スイッチング素子及び前記第4スイッチング素子をオンオフすることで前記界磁巻線の逆励磁を行わせる逆励磁制御部と、
    を備え、
    前記異常診断部は、前記逆励磁を行っている状態での前記電流検出値の変化に基づいて、前記異常診断を実施する回転電機制御装置。
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