JP6680221B2 - 試料加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料ボートに設置された試料を加熱炉内に挿入して試料の加熱を行なう試料加熱装置に関するものである。
液体や固体などの試料を試料ボートに載せて加熱炉内に配置し、試料の加熱処理を行なう試料加熱装置が知られている(特許文献1参照。)。このような試料加熱装置は、例えば試料中の炭素成分の測定を行なうために用いられる。
試料加熱装置は、試料を加熱するための加熱炉と、その加熱炉で加熱処理を行なうべき試料ボートが設置される設置ポートと、設置ポートに設置された試料ボートを加熱炉内へ導入するための試料移動棒と、を備えている。加熱炉内にはキャリアガスが供給され、加熱炉内で試料が加熱されることによって生じた測定対象成分が、キャリアガスによって分析装置へ導入されるように構成される。
このような試料加熱装置を用いるユーザは、設置ポートのカバーを開けて設置ポートに試料ボートを設置し、設置ポートのカバーを閉じた後、試料移動棒を手動で動かして試料ボートを加熱炉内へ移動させる。加熱処理が終了した後は、ユーザが試料移動棒を手動で動かして試料ボートを設置ポートまで移動させ、設置ポートのカバーを開けて試料ボートを取り出す。
特開2014−115172号公報
上記のように、従来の試料加熱装置では、設置ポートへの試料ボートの設置や加熱炉への試料ボートの導入、試料ボートの取出しといった動作を手動で行なっていた。このような動作についてロボットアーム等を用いて自動化しようとした場合に、加熱処理済みの試料ボートは試料として不要なものであるから、加熱処理済みの試料ボートは自動的に所定の廃棄位置へ廃棄されるように構成することが考えられる。
しかし、加熱処理が終了した後、加熱処理済みの試料ボートを確認したいという場合がある。加熱処理済みの試料ボートがすぐに所定の廃棄位置に廃棄されてしまうと、確認したい試料ボートを容易に識別することができなくなる。一方で、加熱処理済みの試料ボートのすべてを廃棄しないで残すようにすると、加熱処理済みの試料ボートのすべてを並べて配置しておくための場所が必要になり、装置全体が大きくなってしまうといった問題がある。
そこで、本発明は、加熱処理済みの試料ボートが自動的に廃棄される構成を有するとともに、加熱処理済みの試料ボートをユーザが容易に確認することができる構成を有する試料加熱装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る試料加熱装置は、加熱すべき試料を保持した試料ボートを収容する空間を有し、その空間内に挿入された試料ボートに保持された試料を加熱する加熱炉と、前記加熱炉における加熱の終了した試料ボートを直線状に並べて設置するように水平面内方向の一方向に伸びるレール状の廃棄レールと、前記廃棄レールの一端側に設けられ、前記廃棄レールの一端から押し出された試料ボートを収容する廃棄トレイと、前記加熱炉における加熱の終了した試料ボートを保持し、前記廃棄レール上の前記一端から試料ボートの長さ以上の距離だけ離れた位置に設定された設置位置にその試料ボートを設置する試料ボート搬送部と、試料ボートが前記試料ボート搬送部により前記廃棄レール上に設置される際に前記設置位置よりも前記廃棄レールの他端側に位置し、前記設置位置に前記試料ボートが設置された後で前記廃棄レールの前記一端側へ前記廃棄レール上における位置が変位することにより、前記廃棄レール上の試料ボートを前記一端側へスライドさせるように設けられた試料ボート押出し部と、を備えている。
本発明の好ましい実施態様として、前記廃棄レールを前記一方向へ移動させる移動機構をさらに備え、前記試料ボート押出し部はその位置が固定されており、前記廃棄レールが前記移動機構によって前記一方向へ移動させられることにより、前記試料ボート押出し部が前記廃棄レール上で変位するように構成されているものが挙げられる。かかる構成にすれば、試料ボート押出し部を移動させるための機構が不要となるので、装置構成を簡単にすることができる。さらに、廃棄レールが一方向へ移動するため、試料ボート搬送部を廃棄レールが移動する方向と同じ方向(一方向)へ移動させる必要もなくなり、装置構成をより簡単なものにすることもできる。
上記の場合、移動機構は、前記設置位置を前記試料ボート押出し部よりも前記廃棄レールの一端側へ配置する設置用ポジションと、前記設置位置を前記試料ボート押出し部よりも前記廃棄レールの他端側へ配置する廃棄用ポジションとの間で、前記廃棄レールを前記一方向へ移動させるように構成されていることが好ましい。そうすれば、廃棄レールを設置用ポジションへ移動させた状態で、加熱処理済みの試料ボートを設置位置に設置し、その後廃棄レールを廃棄用ポジションへ移動させるだけで、廃棄レール上に設置された試料ボートが試料ボート押出し部によって廃棄レールの一端側へ自動的に押し出される。この動作により、廃棄レールの一端に到達した試料ボートが廃棄レールの一端から押し出されて自動的に廃棄トレイへ収容される。
上記の動作を実現するために、試料ボート搬送部は、前記廃棄レールが前記設置用ポジションにきたときに、前記加熱炉における加熱の終了した試料ボートを設置するように構成されていることが好ましい。
前記廃棄用ポジションの一例は、前記設置位置に前記試料ボートが設置されてから前記試料ボート押出し部が試料ボートに初めて接する位置から前記廃棄レールの他端側へ前記試料ボートの1つ分の距離だけ移動した位置である。廃棄用ポジションをそのような位置に設定することで、試料ボート搬送部と廃棄レールの一連の動作によって、廃棄レール上に設置された試料ボートが1つずつ廃棄レールの一端からポート収容容器へ押し出されるようになる。
本発明の試料加熱装置においては、加熱炉における加熱がなされていない試料ボートが設置される試料ボートラックを備えていることが好ましい。その場合、その試料ボートラックは、移動機構によって廃棄レールとともに一方向へ移動させられるように構成されていることが好ましい。そうすれば、試料ボートラックを移動させるための機構が廃棄レールを移動させるための機構によって実現され、装置構成が簡単になる。
本発明の試料加熱装置では、加熱処理済みの試料ボートが一時的に廃棄レール上に設置された後、順次廃棄トレイへ廃棄されていくように構成されているので、廃棄レール上においては、加熱処理済みの試料ボートをユーザが容易に確認することができる。しかし、廃棄トレイに廃棄された後の試料ボートを確認したいような場合も考えられる。そのような場合、廃棄トレイに廃棄された試料ボートは廃棄レール上のように整列されないため、確認したい試料ボートがどれであるかを識別することが困難になることも考えられる。そこで、加熱炉における加熱後も認識可能な状態で残存する識別情報が試料ボートの外面に付されていることが好ましい。そうすれば、廃棄トレイに収容された試料ボートを個別に識別することができ、廃棄トレイに廃棄された後の試料ボートの確認も容易になる。
本発明の試料加熱装置では、加熱処理済みの試料ボートを直線状に並べて設置するように水平面内方向の一方向に伸びるレール状の廃棄レールと、廃棄レールの一端から押し出された試料ボートを収容する廃棄トレイと、加熱処理済みの試料ボートを廃棄レール上の所定の設置位置に設置する試料ボート搬送部と、試料ボートが廃棄レール上に設置される際に設置位置よりも廃棄レールの他端側に位置し、設置位置に試料ボートが設置された後で廃棄レールの一端側へ変位して、廃棄レール上の試料ボートを一端側へスライドさせる試料ボート押出し部と、を備えているので、加熱処理済みの試料ボートを直線状に並べて廃棄レール上に設置する動作と、廃棄レール上の試料ボートを順次廃棄トレイへ収容する動作を自動的に行なうことができる。加熱処理済みの試料ボートが直線状に並んだ状態で廃棄レール上に設置されるので、ユーザは加熱処理済みの試料ボートの確認が容易である。そして、廃棄レール上の試料ボートが順次廃棄トレイへ収容されるので、加熱処理済みの試料ボートのすべてを廃棄レール上に配置しておく必要がなく、設置面積の増大を抑制することができる。
試料加熱装置の一実施例の構成を概略的に示す平面図である。 同実施例のスライドテーブルを示す斜視図である。 同実施例の制御系統を概略的に示すブロック図である。 同実施例のスライドテーブルが設置用ポジションに移動したときの状態を示す平面図である。 同実施例のスライドテーブルが廃棄用ポジションへ戻る途中の状態を示す平面図である。 同実施例のスライドテーブルが廃棄用ポジションへ戻ったときの状態を示す平面図である。 同実施例の試料加熱装置の動作の一例を示すフローチャートである。 同実施例の試料加熱装置で取り扱われる試料ボートの一例を示す斜視図である。
以下、試料加熱装置の一実施例について、図面を用いて説明する。
まず、この実施例の試料加熱装置の構成について説明する。
この実施例において、試料ボートは符号「16」によって示されるものであるが、特に、加熱炉4での加熱処理がなされていない未加熱処理状態の試料ボート16は「試料ボート16a」と表記し、加熱炉4での加熱処理がなされた後の加熱処理済み試料ボート16を「試料ボート16b」と表記している。
この実施例の試料加熱装置2は、図1に示されているように、主として、加熱炉4、設置ポート6、試料移動棒8、試料ボートラック12、廃棄トレイ22及び試料ボート搬送部24によって構成されている。試料ボートラック12は分析対象の試料を保持した複数の試料ボート16aを並べて設置しておくためのものである。この実施例の試料加熱装置2は、試料ボートラック12に設置された試料ボート16aを試料ボート搬送部24によって設置ポート6へ搬送し、その後、試料移動棒8を駆動することによってその試料ボート16aを加熱炉4内に導入する。加熱炉4内において試料ボート16aの加熱処理を行ない、その加熱処理で発生した測定対象成分ガスを、加熱炉4と連通する分析装置(図示は省略)へ導いて試料の分析を行なう。
加熱炉4は試料ボート16aを収容する空間を内部に有し、その空間内の温度を図示されていないヒータによって昇温することで試料ボート16aの加熱処理を行なうものである。設置ポート6は、加熱炉4とは離れた位置に設けられ、加熱炉4の内部空間と連通している。試料移動棒8は水平面内方向における一方向(図1において左右方向)へ移動するように構成されており、その先端側(図1において右側)が設置ポート6内に配置されている。試料移動棒8の先端には、試料ボートを保持するための保持部10が設けられている。試料ボート16aは試料移動棒8の先端の保持部10上に設置され、その後、試料移動棒8が加熱炉4側へ移動することで、保持部10に保持された試料ボート16aが加熱炉4内に導入される。
試料ボートラック12は加熱炉4及び設置ポート6の側方に設けられている。試料ボートラック12はベース18上で水平面内方向における一方向(図1において左右方向)に移動するように構成されている。
試料ボートラック12について図1とともに図2を用いて説明すると、試料ボートラック12は、未加熱処理状態の試料ボート16aを設置するための領域のほかに、加熱処理済みの試料ボート16bを試料ボートラック12の移動方向に沿う方向(図1において左右方向)に一直線に並べて設置するための廃棄レール14を備えている。
廃棄レール14の一端側(図1において左側)に廃棄トレイ22が設けられている。廃棄トレイ22は、廃棄レール14の一端から押し出された試料ボート16bを回収するための容器である。この実施例の試料加熱装置2では、加熱処理済みの試料ボート16bが廃棄レール14上に一時的に設置された後、廃棄レール14の一端から廃棄トレイ22へ順に廃棄されるように構成されている。
廃棄レール14の一端から廃棄トレイ22へ試料ボート16bが順次廃棄される動作を実現するために、試料ボートラック12の廃棄レール14側の側方から廃棄レール14を横切るように伸びた試料ボート押出し部20が設けられている。試料ボート押出し部20は、例えば金属製の板状の部材によって構成されている。試料ボート押出し部20はベース18に取り付けられており、その位置が固定されている。試料ボート押出し部20は、廃棄レール14上に設置された試料ボート16bと干渉する高さに設けられており、試料ボートラック12の一端側から他端側(図1において左側から右側)への移動に伴って試料ボート16bを廃棄レール14の一端側へ押し出すものである。
試料ボートラック12(廃棄レール14)のポジションとして、加熱処理済みの試料ボート16bを廃棄レール14上に設置するための設置用ポジションと、廃棄レール14上に設置された試料ボート16bを廃棄レール14の一端側へ押し出すための廃棄用ポジションとが設定されている。図4は試料ボートラック12が設置用ポジションに移動したときの状態を示しており、図6は試料ボートラック12が廃棄用ポジションに移動したときの状態を示している。
この実施例の試料加熱装置2では、廃棄レール14の最も他端側(図4において右側)の位置に、最も新しい加熱処理済みの試料ボート16bが設置されるように構成されている。すなわち、加熱処理済みの試料ボート16bを設置するための設置位置が、廃棄レール14の最も他端側の位置に設定されている。したがって、試料ボート搬送部24が加熱処理済みの試料ボート16bを廃棄レール14上に設置する際には、廃棄レール14の最も他端側の位置が試料ボート搬送部24の移動軌道下の位置にくるように、試料ボートラック12が位置決めされる。このときの試料ボートラック12の位置が図4に示す設置用ポジションである。
試料ボートラック12が図4の設置用ポジションに移動した状態で廃棄レール14上の設置位置に試料ボート16bが設置された後、試料ボートラック12は図6の廃棄用ポジションへ移動する。廃棄用ポジションは、試料ボートラック12が他端側へ移動し、試料ボート押出し部20が最初に試料ボート16bに接してからさらに試料ボート16bの1つ分だけ他端側へ移動した位置である。
試料ボートラック12が図4の設置用ポジションから図6の廃棄用ポジションへ移動する過程で、図5に示されているように、廃棄レール14上の試料ボート16bが廃棄レール14の一端側へスライドさせられる。この動作により、廃棄レール14上の最も他端側の位置(設置位置)に試料ボート16bの1つ分の設置スペースが生じ、次回、試料ボートラック12が設置用ポジションに移動したときに、新たな加熱処理済み試料ボート16bをそのスペースに設置することができる。この動作を繰り返すことで、加熱処理済みの試料ボート16bが順次廃棄レール14上に直線状に並んで配置される。
この実施例では、試料ボートラック12が図6の廃棄用ポジションにきたときに、廃棄レール14上に6つの試料ボート16bが配置されるように、廃棄レール14の長さが設計されている。廃棄レール14上に6つの試料ボート16bが設置されている状態でさらに新たな試料ボート16bが廃棄レール14上に設置されると、試料ボートラック12が図4に示す設置用ポジションから図6の廃棄用ポジションへ移動する過程で、廃棄レール14の最も一端側(図4、図5及び図6において左側)にある試料ボート16bが廃棄レール14の一端から押し出されて廃棄トレイ22へ落下する。
このような原理により、加熱処理済みの試料ボート16bは一時的に廃棄レール14上に設置され、ユーザが容易に確認可能な状態になるが、廃棄レール14上の最も一端側の位置にきたときに試料ボートラック12の移動動作に伴って廃棄トレイ22へ自動的に廃棄される。
なお、廃棄レール14の長さは、試料ボートラック12が廃棄用ポジション(図6参照)へ移動した状態で、廃棄レール14上に複数の試料ボート16bが設置されるような長さであることが好ましいが、廃棄レール14上に設置可能な試料ボート16bの個数はいくらであってもよい。
また、上記の説明では、廃棄レール14上の試料ボート16bが1つずつ廃棄トレイ22へ廃棄されるようになっているが、2つ以上の試料ボート16bが同時に廃棄トレイ22へ廃棄されるようになっていてもよい。
ここで、廃棄トレイ22へ落下した後の試料ボート16bを確認したいという場合がある。その場合、廃棄トレイ22に多数の試料ボート16bが入っていると、ユーザが確認したい試料ボート16bがどれであるのか判別することが難しい。そのため、図8に示されているように、試料ボート16の外面には、各試料ボート16を識別するための識別情報が付されている。この実施例では、識別情報として個別の番号が付されているが、各試料ボート16bを識別可能なものであればいかなるものであってもよい。識別情報として重要なのは、試料ボート16が加熱炉4において高温で加熱されるものであるため、加熱炉4における加熱がなされた後でも識別情報としての機能を失わないことである。そのため、図8のように試料ボート16の外面に番号等を付す場合には、高温で加熱されても蒸発して消えることのない無機インクなどを用いることができる。
図1に戻って試料加熱装置2の構成についての説明を続けると、試料ボート搬送部24は、設置ポート6及び試料ボートラック12の上方において、試料ボートラック12の移動方向と直交する水平方向へ伸びたガイドレール26に沿って移動するように設けられている。試料ボート搬送部24は試料ボート16(16a又は16b)を保持するためのハンドラ(図示は省略)を備え、そのハンドラを垂直方向へ駆動することができる。
図3に示されているように、試料ボート搬送部24の動作、試料ボートラック12を駆動する試料ボートラック駆動機構30(移動機構)の動作、及び試料移動棒8を駆動する試料移動棒駆動機構32の動作は、共通の制御部28によって制御される。制御部28は、この試料加熱装置2に設けられた専用のコンピュータ、又はこの試料加熱装置2に電気的に接続された汎用のパーソナルコンピュータによって実現することができる。
この実施例の試料加熱装置2の動作の一例について図7のフローチャートとともに図4から図6を用いて説明する。
まず、未加熱処理状態の試料ボート16aを設置ポート6へ設置する際は、対象となる試料ボート16aが試料ボート搬送部24の移動軌道下にくるように試料ボートラック12を移動させ、試料ボート搬送部24によって対象の試料ボート16aを保持して設置ポート6へ搬送する。このとき、試料移動棒8の先端の保持部10が設置ポート6に配置される。
設置ポート6において保持部10上に試料ボート16aが設置された後、試料移動棒8を加熱炉4側へ移動させて試料ボート16aを加熱炉4内に導入し、試料ボート16aの加熱処理を行なう。加熱処理が終了した後、試料移動棒8を設置ポート6側へ移動させ、加熱処理済み試料ボート16bを加熱炉4の外側の位置で一定時間待機させることによって冷却する。
加熱処理済み試料ボート16bの冷却が終了した後は、試料ボートラック12を設置用ポジション(図4参照)へ移動させ、廃棄レール14上の設置位置にその試料ボート16bを設置する。その後、試料ボートラック12を廃棄用ポジション(図6参照)へ移動させる。以上の動作を、試料ボートラック12に設置されたすべての未加熱処理試料ボート16aについて行なう。
以上において説明した実施例では、試料ボートラック12(廃棄レール14)が水平面内方向における一方向へ移動するように構成され、試料ボート押出し部20の位置が固定されているが、これとは逆に、試料ボートラック12の位置が固定され、試料ボート押出し部20が一方向へ移動するように構成されていてもよい。要は、廃棄レール14と試料ボート押出し部20とが水平面内方向における一方向へ相対的に移動するように構成されていればよい。
2 試料加熱装置
4 加熱炉
6 設置ポート
8 試料移動棒
10 保持部
12 試料ボートラック
14 廃棄レール
16 試料ボート
16a 未加熱処理の試料ボート
16b 加熱処理済み試料ボート
18 ベース
20 試料押出し部
22 廃棄トレイ
24 試料搬送部
26 ガイドレール
28 制御部
30 試料ボートラック駆動機構(移動機構)
32 試料移動棒駆動機構

Claims (7)

  1. 試料を加熱することによって測定対象成分ガスを発生させて分析装置へ導く試料加熱装置であって、
    加熱すべき試料を保持した試料ボートを収容する空間を有し、その空間内に挿入された試料ボートに保持された試料を加熱して測定対象成分ガスを発生させる加熱炉と、
    前記加熱炉における加熱の終了した複数の試料ボートを直線状に並べて設置するように水平面内方向の一方向に伸びるレール状の廃棄レールと、
    前記廃棄レールの一端側に設けられ、前記廃棄レールの一端から押し出された試料ボートを収容する廃棄トレイと、
    前記加熱炉における加熱の終了した試料ボートを保持し、前記廃棄レール上の前記一端から試料ボートの長さ以上の距離だけ離れた位置に設定された設置位置にその試料ボートを設置する試料ボート搬送部と、
    試料ボートが前記試料ボート搬送部により前記廃棄レール上に設置される際に前記設置位置よりも前記廃棄レールの他端側に位置し、前記設置位置に前記試料ボートが設置された後で前記廃棄レールの前記一端側へ前記廃棄レール上における位置が変位することにより、前記廃棄レール上の試料ボートを前記一端側へスライドさせるように設けられた試料ボート押出し部と、を備えた試料加熱装置。
  2. 前記廃棄レールを前記一方向へ移動させる移動機構をさらに備え、
    前記試料ボート押出し部はその位置が固定されており、前記廃棄レールが前記移動機構によって前記一方向へ移動させられることにより、前記試料ボート押出し部が前記廃棄レール上で変位するように構成されている請求項1に記載の試料加熱装置。
  3. 前記移動機構は、前記設置位置を前記試料ボート押出し部よりも前記廃棄レールの一端側へ配置する設置用ポジションと、前記設置位置を前記試料ボート押出し部よりも前記廃棄レールの他端側へ配置する廃棄用ポジションとの間で、前記廃棄レールを前記一方向へ移動させるように構成されている請求項2に記載の試料加熱装置。
  4. 前記試料ボート搬送部は、前記廃棄レールが前記設置用ポジションにきたときに、前記加熱炉における加熱の終了した試料ボートを設置するように構成されている請求項3に記載の試料加熱装置。
  5. 前記廃棄用ポジションは、前記設置位置に前記試料ボートが設置されてから前記試料ボート押出し部が試料ボートに初めて接する位置から前記廃棄レールの他端側へ前記試料ボートの1つ分の距離だけ移動した位置である請求項4に記載の試料加熱装置。
  6. 前記加熱炉における加熱がなされていない試料ボートが設置される試料ボートラックをさらに備え、
    前記試料ボートラックは、前記移動機構によって前記廃棄レールとともに前記一方向へ移動させられるように構成されている請求項2から5のいずれか一項に記載の試料加熱装置。
  7. 前記試料ボートは、前記加熱炉における加熱後も認識可能な状態で残存する識別情報がその外面に付されたものである請求項1から6のいずれか一項に記載の試料加熱装置。
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