JP6679315B2 - 搬送装置 - Google Patents
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Description
この搬送装置は、例えば倉庫や工場等に吊り下げられていたり、クレーンの吊り金具として使用されるのが一般的で、電磁石を励磁することで搬送対象物を磁着し、所定位置まで搬送したあと消磁して搬送対象物を電磁石から外す仕組みになっている。
そして、搬送中に停電が生じたり、搬送対象物が周囲の物体に衝突したり、搬送対象物の重心位置が偏っていて磁着が不十分等の理由により搬送対象物が電磁石から外れて落下するおそれがあるため、安全対策として搬送装置に落下防止機構を設けることが多い。
例えば特許文献1には、転回軸と曲腕から成る作動体を基体の左右に備えており、左右の転回軸を軸回りに回転させることで曲腕を待機姿勢から受入れ姿勢へと回転させ、落下時に搬送対象物を抱え込む構造の物品搬送装置が開示されている。
すなわち、特許文献1の[0025]に記載されているように、曲腕を受入れ姿勢にする際に左右の転回軸を作業者が手で回転させる作業は手間がかかるという問題があり、また、転回軸を電動モータや油圧モータで回転させる場合には停電時にモータが作動しないという問題や、構造が複雑化して製造コストが増加するという問題がある。
また、搬送対象物が落下した際、受入れ態勢の曲腕の下辺で搬送対象物を受け止めることになるが、その際に生じる衝撃力はほとんど吸収されることなく曲腕と基体との連結箇所(支持筒)に伝達されるため、当該連結箇所が破損し易いという問題もある。
また、前記回転アームの前記自由端側が半円形状に湾曲していることを特徴とする。
また、前記回転アームを上方に回転させた状態で保持するストッパーを備えることを特徴とする。
また、電動モータ等の電気的駆動手段を用いずに手作業で回転アームを受入れ姿勢にできるので、停電時でも使用でき、また、構造を簡略化して製造コストを抑えることができる。
また、回転アームの自由端側を作業者と反対方向に湾曲又は屈曲させることにすれば、回転アームは搬送対象物を受け止めた状態で作業者から離れる方向に回転移動するので、回転アーム及び搬送対象物が作業員に衝突する事態も防止でき、安全性をより高めることができる。
また、回転アームの自由端側を半円形状に湾曲させることにすれば、落下する搬送対象物を受け止めた際に、搬送対象物が湾曲する自由端内で転がりながら停止するので、受け止め時の衝撃力が緩和され、回転アームの破損の可能性を抑えることができる。
本発明の搬送装置の第1の実施の形態について説明する。
図1〜6に示すように、搬送装置1は電磁石10、基台20、回転アーム30及びストッパー40を備える。
電磁石10は励磁されることで磁石として機能し、その下面で搬送対象物100(図7)を磁着する。電磁石10の励磁/消磁の切り替えは作業者がレバー11を操作することで行う。電磁石10の上部にはリング部12が設けられており、リング部12にワイヤー等を通すことで搬送装置1を吊り下げることができる。電磁石10の下面にフィルムやフェルト等の保護膜を貼り付けることで搬送対象物100に傷がつくことを防止してもよい。
基台20は電磁石10を保持すると共に回転アーム30を軸支するための部材である。本実施の形態では電磁石10の左右に取り付けた金属部材が基台20にあたる。
回転アーム30は自由端側が半円形状に湾曲しており、固定端側が鉛直方向に回転自在となるように左右の基台20の側面に1つずつ軸支されている。
具体的には、作業者は搬送装置1の前側(図3において右側)に位置しており、回転アーム30の固定端側が基台20の側面であって作業者にとって奥側(図3において左側)となる箇所に軸支されている。また、回転アーム30の自由端側は、回転アームが下方に回転している状態で、作業者にとって奥向き(後方)に湾曲している。
また、左右の回転アーム30はその自由端側において左右にのびる連結部材31によって繋がれており、これにより一体的に回転するようになっている。
搬送装置1は回転アーム30を上方に回転させてストッパー40で保持した状態(図3)でワイヤーによって吊り下げられている。
まず、作業者は集積場等の出発地点に置いてある搬送対象物100の上方まで搬送装置1を移動させ、次に、レバー11を操作して電磁石10を励磁させる。そして、搬送装置1を下方に移動させ、電磁石10の下面に搬送対象物100を磁着させる。
次に、作業者は搬送装置1を僅かに上方に持ち上げた状態で回転アーム30を手動により下方へ回転させて搬送対象物100の上部に接触させる(図7)。この状態では回転アーム30の自由端側は搬送対象物100の下方を覆っている。
次に、作業者は手作業により回転アーム30を上方に回転させてストッパー40に保持させる。
そして、作業者は搬送装置1を更に下降させ、搬送対象物100が所定位置に乗った状態でレバー11を操作して電磁石10を消磁し、搬送対象物100を電磁石10から外す。
最後に作業者が搬送装置1を出発地点まで戻して一連の搬送作業が完了する。
搬送対象物100が電磁石10から外れて落下し始めると、搬送対象物100に接触していた左右一対の回転アーム30も下方に自由回転し始め(図8)、自由端側の湾曲部で搬送対象物100を受け止める。
搬送対象物100を受け止めた状態の回転アーム30はそのまま作業員に対して奥側(作業員から離れる方向)に回転移動を続け、やがて停止する(図9)。
このように、本発明の搬送装置1では回転アーム30が搬送対象物100の落下を防止するだけでなく、搬送対象物100を受け止めた状態で作業者から離れる方向に回転移動するので、回転アーム30及び搬送対象物100が作業員に衝突する事態も防止できる。
また、ストッパー40として先端に磁石41を備えており、磁石41を連結部材31に磁着させる構成としたが、これに限らず、先端にフックを設けておき、フックを連結部材31に引っ掛ける構造でもよい。あるいはストッパー40を用いずに、回転アーム30が図10に示す状態までしか反時計回りに回転できない構造にしておき、回転アーム30の自重を利用して上方に回転した状態で保持する仕組みにしてもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明するが、上記第1の実施の形態と同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態の搬送装置は電磁石を2つ備える点に特徴を有する。
具体的には、図11〜16に示すように、搬送装置2は電磁石50、51を左右方向に繋げて構成されており、励磁状態では電磁石50のレバー52が作業員側、電磁石51のレバー53が作業員に対して奥側に傾斜している。
電磁石を2つ備えることにより、搬送対象物100が長尺の場合でも確実に磁着することができる。
10 電磁石
11 レバー
12 リング部
20 基台
30 回転アーム
31 連結部材
40 ストッパー
41 磁石
50 電磁石
51 電磁石
52 レバー
53 レバー
100 搬送対象物
Claims (3)
- 励磁状態で搬送対象物をその下面で磁着する電磁石と、
前記電磁石を保持する基台と、
自由端側が湾曲又は屈曲しており固定端側が鉛直方向に回転自在となるように前記基台に軸支される左右二本一組の回転アームとを備えており、
搬送対象物が前記電磁石の下面に磁着されている状態で、前記回転アームは下方に自由回転可能な状態で前記固定端側が当該搬送対象物の上部に接触しており前記自由端側が当該搬送対象物の下方を覆う位置までのびており、
更に前記回転アームは下方に回転している状態で、当該回転アームの前記自由端側が作業者と反対方向に湾曲又は屈曲していることを特徴とする搬送装置。
- 前記回転アームの前記自由端側が半円形状に湾曲していることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
- 前記回転アームを上方に回転させた状態で保持するストッパーを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送装置。
Priority Applications (1)
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JP2016002673A JP6679315B2 (ja) | 2016-01-08 | 2016-01-08 | 搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016002673A JP6679315B2 (ja) | 2016-01-08 | 2016-01-08 | 搬送装置 |
Publications (2)
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JP2017121998A JP2017121998A (ja) | 2017-07-13 |
JP6679315B2 true JP6679315B2 (ja) | 2020-04-15 |
Family
ID=59306104
Family Applications (1)
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JP2016002673A Active JP6679315B2 (ja) | 2016-01-08 | 2016-01-08 | 搬送装置 |
Country Status (1)
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CN117383397A (zh) * | 2023-12-08 | 2024-01-12 | 纽科伦(新乡)起重机有限公司 | 一种电磁吸盘吊具冗余保护系统的保护方法 |
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- 2016-01-08 JP JP2016002673A patent/JP6679315B2/ja active Active
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