JP6678754B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Description

本発明の実施形態は、防火性を高めた太陽電池モジュールに関するものである。
近年、地球環境とエネルギーへの関心が一段と高まり、再生可能エネルギーを利用した発電システムとして、太陽光発電や風力発電などが研究、開発されている。例えば、太陽光発電の分野では、一般住宅用の太陽電池モジュールや大規模なメガソーラーシステムなど、様々なタイプが提案されている。
中でも、一般住宅の屋根に設置される太陽電池モジュールは広く普及しており、最近では瓦型の太陽電池モジュールが大きな注目を集めている。瓦型の太陽電池モジュールとは、通常の屋根瓦と同様に、野地板又はルーフィングシートを介して屋根の上に直接敷くタイプであって、デザイン性に優れ、施工および交換作業も容易であるといったメリットがある。
そのため、瓦型の太陽電池モジュールは、需要が増大しており、それに応じて要求されるレベルも高まっている。具体的には、最大モジュール変換効率などの発電性能を高めることは勿論のこと、既存の屋根瓦が持つ性能についても、屋根瓦と同等以上のレベルを持つことが、瓦型の太陽電池モジュールには求められている。
特開2013−249582号公報
屋根瓦が持つ性能の一つに、屋根からの類焼を防ぐ防火性がある。屋根瓦は建築基準法で指定される不燃材料から構成されており、火災による火熱に晒されても燃えることがない。また、非損傷性や熱遮蔽性も高く、防火性に優れている。これに対して、太陽電池は、構成部材の主要材料がシリコンや無機化合物あるいは有機化合物から構成されているため、その耐熱温度は400℃程度に過ぎず、防火性に関しては屋根瓦には及ばない。
近隣の住宅で火災が発生した場合、太陽電池モジュールに、燃焼物が降りかかり、飛び火が生じる可能性が高い。飛び火の温度は通常、600〜800℃ほどになるので、太陽電池モジュールには、飛び火によって簡単に燃えてしまう部分がある。また、太陽電池モジュールでは、火災による飛び火だけではなく、故障により発火することもあり得る。
太陽電池にて発火が起きると、太陽電池を構成する部材が熱によって溶けて溶解ドリップが発生し、これが滴下するといった不具合が生じた。そこで、従来の太陽電池の背面側には、防火性を確保するために特殊な部材を使用している。しかし、このような特殊な部材は一般に高価であり、コストの増大を招いていた。そこで、太陽電池モジュールにおいては、火災にあっても燃え難く、且つ発火があってもこれを抑制して燃焼を防止することが求められていた。
本発明の実施形態は、上記の課題を解消するために提案されたものであり、その目的は、簡単な構成によって防火性の向上を図った太陽電池モジュールを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の実施形態は、太陽光を電力に変換する太陽電池が設けられた太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池の背面に接して放熱穴が設けられた接着シートが配置され、前記接着シートに接し、放熱穴が設けられた難燃性シートが配置され、前記難燃性シートに接して放熱穴が設けられた補強シートが配置され、前記補強シートに設けられた放熱穴と前記接着シートに設けられた放熱穴は、互いに重複しないように設けられている瓦型の太陽電池モジュールである。
第1の実施形態の断面図。 第1の実施形態の分解斜視図。 第2の実施形態の分解斜視図。 第3の実施形態の分解斜視図。 第4の実施形態の分解斜視図。 第5の実施形態の分解斜視図。 第5の実施形態の要部分解斜視図。 第6の実施形態の分解斜視図。 図8のA部分の拡大斜視図。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一部材に関しては同一符号を付して重複する説明は省略する。
(1)第1の実施形態
(構成)
第1の実施形態に係る太陽電池モジュール1の概要について図1を参照して説明する。図1は太陽電池モジュール1の断面図である。
図1に示すように、太陽電池モジュール1には、太陽光を電力に変換する太陽電池2が設けられている。太陽電池2は、例えば単結晶セルあるいは多結晶セルなどを主要構成部材として構成されている。太陽電池モジュール1が屋根に配置された状態で、太陽電池2は上面側には受光面が形成され、背面側にはN型電極とP型電極のコンタクト部3が交互に形成される。各コンタクト部3の背面にはN型電極とP型電極の電極部4が配置されている。
このように、太陽電池2の背面側に電極をまとめて配置する方式をバックコンタクト(裏面接続)方式と呼んでいる。この方式では、太陽電池モジュール1の表面側に太陽光を遮る電極が存在しないので、外観のデザイン性に優れており、また受光量も多く発電効率も良好である。
太陽電池2の受光面には強化ガラスなどからなるカバーガラス5が設置されている。カバーガラス5の上面には反射による受光量を抑えるための反射低減層6がコーティングされている。カバーガラス5と太陽電池2との境目には、太陽電池2内に取り込んだ太陽光が反射して逃げないように、反射防止膜7が設けられている。また、N型電極とP型電極のコンタクト部3と電極部4との間には、太陽電池2の裏側に太陽光が逃げないように反射膜8が設けられている。
第1の実施形態の構成上の特徴について図2を用いて説明する。図2は太陽電池モジュール1の分解斜視図である。図2では、太陽電池2において、屋根に設置された状態では太陽電池2の上側に配置されるカバーガラス5側が下側に示され、屋根に設置された状態では下側に来る太陽電池2の背面側(図2ではバックシート側と示す)が上側に示されている。なお、下記の実施の形態を示した図3〜図9の斜視図でも、図2と同じく、カバーガラス5側が下側、太陽電池2の背面側(図面ではバックシート側)が上側となっている。
図2に示すように、太陽電池2の背面側には(図2ではバックシート側)には、難燃性シート9が配置されている。図2は分解斜視図なので、難燃性シート9と太陽電池2の背面とは離れて図示されているが、太陽電池モジュール1が組み立てられた状態では難燃性シート9は太陽電池2の背面に密着し、接着剤にて接着されている。難燃性シート9は太陽電池2の背面全体を覆う大きさであり、材質としては、例えばPTFEやポリカーボネートなどのシートからなる。
難燃性シート9における難燃性とは、燃え難さを示す性質であり、炎に晒されると着火することは避けられないまでも、燃焼に対する抵抗力として定義される。このように定義される難燃性のレベルには、炎を遠ざければ燃えていた火が消える「自己消火性」や、燃えていた火は消えないが燃焼速度は遅い「遅燃性」などがあり、様々な種類の難燃性シートが市販されている。難燃性を示す指標としては、難燃規格であるUL−94や酸素指数などが知られている。
(作用と効果)
第1の実施形態では、太陽電池モジュール1のカバーガラス5に飛び火してカバーガラス5が溶け、万が一、太陽電池2を構成する部材の一部が発火したとしても、難燃性シート9は燃え難い部材なので、難燃性シート9が炎の燃え広がりを抑えることが可能である。また、太陽電池2が故障などにより仮に発火したとしても、同じく難燃性シート9が炎の燃え広がりを抑止することができる。
さらに、難燃性シート9が、太陽電池2における構成部材の燃焼および加熱を抑えるので、高熱による溶解ドリップの発生を防ぐことが可能である。しかも、第1の実施形態で採用される難燃性シート9は、市販のものでよく、特殊な部材を設置することに比べて低価格で済む。したがって、コストの増大を抑えつつ、防火性を高めることができ、経済的である。
以上述べたように、第1の実施形態によれば、難燃性シート9を太陽電池2の背面側に密着させて配置するといった簡単な構成により、太陽電池モジュール1の防火性を向上させることができる。このような太陽電池モジュール1を瓦型の太陽電池モジュール1として採用した場合、その防火性は、既存の屋根瓦と同等以上のレベルとなり、太陽電池モジュール1の高品位化に寄与することができる。
(2)第2の実施形態
(構成)
第2の実施形態に係る太陽電池モジュール12の概要について図3を参照して説明する。図3は太陽電池モジュール12の分解斜視図である。上記第1の実施形態と同じく、図3に示すように、太陽電池2の背面側には(図2ではバックシート側)には、難燃性シート9が配置されている。
第2の実施形態では、図3に示すように、難燃性シート9には放熱穴10がシート全面にわたり多数、形成されている点に特徴がある。放熱穴10は、熱を逃がすための円形の開口部を有している。
放熱穴10の開口部は、熱を逃がすだけではなく、そこから炎や溶解ドリップが外部に出ないような形状、寸法および間隔となっている。放熱穴10の開口部における「炎や溶解ドリップが外部に出ないような形状、寸法および間隔」については、例えば『IEC 62368-1's Treatment of Enclosure Openings』の「Containment of Fire」によって規定される。
(作用と効果)
太陽電池2の背面に難燃性シート9を密着させると、太陽電池2が発する熱が太陽電池2の背面と難燃性シート9との間にこもってしまい、太陽電池2の温度が上昇する可能性がある。その結果、太陽電池2の発電効率が低下するだけではなく、太陽電池2の構成部材の劣化速度が高まるおそれがある。
そこで第2の実施形態では、難燃性シート9に放熱穴10を開けることで、太陽電池2の背面と難燃性シート9との間にこもった熱を逃がしている。これにより、太陽電池2の温度上昇を防ぐことができ、難燃性シート9によって優れた防火性を確保しつつ、発電効率を維持することが可能である。
また、第2の実施形態では、放熱穴10を設けたことで太陽電池2の温度上昇を抑えるので、部材の劣化が早まる心配もない。このような第2の実施形態に係る太陽電池モジュール12によれば、防火性が向上して高い安全性を獲得すると共に、安定した発電を長期にわたり継続して行うことが可能である。
(3)第3の実施形態
(構成)
第3の実施形態に係る太陽電池モジュール13の概要について図4を参照して説明する。図4は太陽電池モジュール13の分解斜視図である。図4に示すように、太陽電池2の背面側(図4ではバックシート側)には、熱伝導シート11が配置されている。図4は分解斜視図なので、熱伝導シート11と太陽電池2の背面とは離れて図示されているが、太陽電池モジュール13が組み立てられた状態では熱伝導シート11は太陽電池2の背面に密着し、接着剤にて接着されている。
熱伝導シート11は難燃性も兼ね備えたシート部材である。熱伝導シート11は、太陽電池2の背面全体を覆う大きさであり、例えばグラファイト(黒鉛)を主構成成分とした柔軟なシートからなる。グラファイトは六方晶系の結晶であり、板状のグラフェンが多数重なった構造となっている。熱伝導シート11の厚さ寸法としては例えば500μmが好適である。
(作用と効果)
熱伝導シート11の主要構成成分であるグラファイトは、板状のグラフェンが多数重なっているため、熱伝導に異方性があり、厚さ方向に比べて面方向に約300倍の熱伝導率がある。このようなグラファイトの熱伝導率は銅やアルミニウムに比べて遥かに高い。本実施形態では、熱伝導シート11は太陽電池2の背面に密着しているため、両者間に空気層が形成されることがなく、太陽電池2の熱を熱伝導シート11に効率良く伝達することができる。
したがって、太陽電池2が火災の火熱に晒されたり、カバーガラス5上に燃焼物が載って飛び火が生じたりしても、熱伝導シート11が高い熱伝導性を発揮して、熱を面方向に逃がしていく。その結果、太陽電池2は高温にならず、太陽電池2において発火に至る部分がなく、燃焼を防止することができる。これにより、太陽電池モジュール13の防火性を高めることが可能である。
また、太陽電池2が故障などにより仮に発火したとしても、熱伝導シート11の働きによって、発火した熱は周囲に素早く拡散して、高熱になることがない。そのため、炎の燃え広がりを抑えることができ、且つ溶解ドリップの発生も防ぐことが可能である。さらには、熱を拡散させる熱伝導シート11を備えたことで、太陽電池2の温度が上昇せず、高温による発電効率の低下および部材の劣化を抑えることができる。
しかも、熱伝導シート11を用いて放熱性を高めているため、難燃性シート9に放熱穴10を形成しなくとも、上記第2の実施形態と同等の放熱性を発揮することができる。このため、難燃性を発揮するシートに放熱穴10を設ける手間を省くことができ、経済性がより向上する。
また、第3の実施形態では、熱伝導シート11が熱の拡散に寄与するので、太陽電池2に特有のホットスポットによる局所的な温度上昇を抑えることができ、安定した発電性能を発揮することができる。このような第3の実施形態によれば、防火性が向上して優れた安全性を獲得すると共に、安定した発電を長期にわたって継続することが可能である。
(4)第4の実施形態
(構成)
第4の実施形態に係る太陽電池モジュール14の概要について図5を参照して説明する。図5は太陽電池モジュール14の分解斜視図である。第4の実施形態は、上記第3の実施形態の変形例である。
図5に示すように、熱伝導シート11の真下(図5では上側)には、補強シート17が敷かれている。図5は分解斜視図なので、補強シート17と熱伝導シート11とは離れて図示されているが、太陽電池モジュール14が組み立てられた状態では補強シート17は熱伝導シート11に密着して接着剤により接着されている。
補強シート17は熱伝導シート11の強度を補うためのものなので、熱伝導シート11よりも高い強度を持つ強靭且つ柔軟なシートからなる。また、補強シート17は、熱伝導シート11全体を覆う大きさである。さらに、補強シート17には円形の放熱穴18がシート全面にわたり多数、形成されている。補強シート17の材料としては、例えばPETなどが好適であり、厚さ寸法としては例えば10μmが好適である。
補強シート17の放熱穴18は、熱伝導シート11の熱を外部に逃がすためのものである。また、放熱穴18の開口部は、熱を逃がすだけではなく、そこから炎や溶解ドリップが外部に出ないような形状、寸法および間隔となっている。つまり、放熱穴18は、前記第2の実施形態の放熱穴10と同様、例えば『IEC 62368-1's Treatment of Enclosure Openings』の「Containment of Fire」によって規定されるものである。
(作用と効果)
通常、グラファイトなどからなる熱伝導シート11は、高い熱伝導率を発揮する反面、強度が弱く、シート部材として取り扱いが難しいことが知られている。すなわち、熱伝導シート11は、わずかな衝撃が加わるだけで、破れたり、裂けたりする。そこで第4の実施形態では、補強シート17を密着させることによって熱伝導シート11の強度を高めている。これにより、熱伝導シート11の破損のリスクを低減させることができ、熱伝導シート11は確実に熱伝導性および難燃性を発揮することが可能となる。
ただし、補強シート17は、熱伝導性を考慮していないため、熱伝導性は熱伝導シート11に比べて低くなり易い。その結果、熱伝導シート11だけを有する上記第3の実施形態よりも放熱効果が低下することが考えられる。そこで、第4の実施形態では、補強シート17に放熱穴18を設けることにより、放熱効果の低下を抑えている。このような第4の実施形態によれば、前記第2の実施形態と同じく、太陽電池2の温度上昇を防ぐことができ、優れた発電効率を確保可能であり、且つ部材の劣化を早める心配もない。
(5)第5の実施形態
(構成)
第5の実施形態に係る太陽電池モジュール15の概要について図6、図7を参照して説明する。図6は太陽電池モジュール15の分解斜視図である。第5の実施形態は、上記第4の実施形態の変形例である。
図6に示すように、太陽電池2の背面側(図6ではバックシート側)と熱伝導シート11との間には、接着シート19が配置されている。図6は分解斜視図なので、接着シート19と、太陽電池2の背面および熱伝導シート11とは、いずれも離れて図示されている。
ただし、太陽電池モジュール15が組み立てられた状態では接着シート19の下面(図6では上側)は熱伝導シート11に密着し、接着シート19の上面(図6では下側)は太陽電池2の背面に密着して、接着シート19の接着力により接着されている。すなわち、瓦型の太陽電池モジュール15では、熱伝導シート11、補強シート17および接着シート19が密着した状態で積層されている。このように積層した状態の3枚のシート部材11、17、19によって、積層シート21が設けられている。
接着シート19は、熱伝導シート11よりは熱導電性が低いが、その分、熱伝導シート11よりは高い強度を有している。また、接着シート19の両面には全面にわたって接着剤が均一に塗布されている。接着シート19は太陽電池2の背面全体を覆う大きさである。接着シート19の厚さ寸法としては例えば100μmが好適である。
さらに、接着シート19には円形の放熱穴20がシート全面にわたり多数、形成されている。この放熱穴20は、補強シート17の放熱穴18と同数程度に開口されている。補強シート17の放熱穴18と接着シート19の放熱穴20は、上方から見て、補強シート17と接着シート19とを重ねた時に互いに重複しないように設けられている。
図7は、熱伝導シート11、補強シート17および接着シート19からなる積層シート21の分解斜視図を示している。図7では、補強シート17の放熱穴18は細い実線で示し、接着シート19の放熱穴20は太い実線で示している。また、図7において、補強シート17上および熱伝導シート11上での太い点線は、接着シート19の放熱穴20の位置を示している。さらに、接着シート19上および熱伝導シート11上での細い点線は、接着シート17の放熱穴18の位置を示している。
図7に示すように、熱伝導シート11、補強シート17および接着シート19を積層した積層シート21において、放熱穴18、20を設けた部分は、熱伝導シート11上に、熱伝導率が低い補強シート17あるいは接着シート19が存在しないので、その分だけ熱伝導率は良好となる。図7では、これを熱伝導率「大」として太い矢印で示す。
一方、積層シート21において、放熱穴18、20が開いていない部分は、熱伝導シート11上に、熱伝導率が低い補強シート17あるいは接着シート19が存在するので、放熱穴18、20を設けた部分に比べて熱伝導率は小さくなる。図7では、これを熱伝導率「中」として細い矢印で示す。第5の実施形態では、放熱穴18、20は互いに重なりあっていないため、熱伝導率が「大」の部分と「中」の部分とは同一直線上に沿って設けられることになる。
(作用と効果)
上記の第5の実施形態では、太陽電池2の背面と熱伝導シート11との間に極めて薄い接着シート19を設けて、両者を接着させるので、太陽電池2の背面に熱伝導シート11を強く密着させることができる。また、接着シート19は全面にわたり接着剤を均一に塗布しているので、太陽電池2の背面および熱伝導シート11を均等に密着させることができる。
さらには、接着シート19には放熱穴20を設けているので、放熱穴20の開口部では太陽電池2の背面と熱伝導シート11とが直接接触することになる。したがって、熱伝導シート11は接着シート19に阻まれることなく、高い放熱効果を発揮することができる。
しかも、図7に示したように、補強シート17の放熱穴18と、接着シート19の放熱穴20は互いに重なりあっていないため、熱伝導率が「大」の部分が、熱伝導シート11の上面あるいは下面に形成される。さらに、補強シート17と接着シート19とは互いに同程度の大きさであり、且つそこに形成される放熱穴18、20は同数程度なので、熱伝導シート11に対する両社の開口面積は、ほぼ等しくなる。
つまり、熱伝導シート11、補強シート17および接着シート19からなる3層の積層シート21では、熱伝導率が「大」にある部分が、熱伝導シート11の上面および下面に均等に形成されたことになる。このとき、熱伝導シート11は面方向に熱を伝えるので、熱伝導率が「大」である部分が熱伝導のルートとして繋がることになる。
したがって、熱伝導シート11では、熱伝導率が「大」であるルート(図7の太い矢印)は、図7の下側から上側へとつながっていく。その結果、熱伝導シート11は、放熱が滞る部分がなく、高い放熱効果を発揮することができる。これにより、熱伝導シート11は補強シート17および接着シート19に挟まれているとしても、最大限の放熱効果を発揮することが可能となる。
また、第5の実施形態においては、放熱穴18、20が互いに重なりあっていないので、熱伝導シート11は表裏いずれかの面で補強シート17および接着シート19によって、必ずカバーされている。したがって、強度が低い熱伝導シート11が露出している部分はなく、熱伝導シート11が破損するおそれがない。これにより、熱伝導シート11は、積層シート21の厚さ方向からの衝撃に耐えることができ、破損を確実に回避することができる。その結果、熱伝導シート11は放熱効果を安定して発揮することが可能である。
(6)第6の実施形態
(構成)
第6の実施形態に係る瓦型の太陽電池モジュール15の概要について図8、図9を参照して説明する。図8は太陽電池モジュール16の分解斜視図である。図9は図8のA部分の拡大斜視図である。第6の実施形態は、上記第5の実施形態の変形例である。
図8に示すように、太陽電池モジュール16には、熱伝導シート11、補強シート17および接着シート19を積層させた積層シート21が設けられている。積層シート21の四方の周囲には直方体状のフレーム22が取り付けられている。フレーム22の中央部分には長手方向に沿って溝が形成されており、ここに接着材23が設けられている。
フレーム22において接着材23を設けた部分には、積層シート21の周縁部が挿入されるようになっている。積層シート21の周縁部においてフレーム22の接着材23への取付部分には、フレーム22と太陽電池2の背面が直接接するように、複数の接着穴24が、積層シート21に貫通して形成されている。接着穴24は長方形の角穴であって、太陽電池2の周縁部に沿って連続して設けられている。
(作用と効果)
以上の第6の実施形態では、積層シート21の周縁部に接着穴24を設けたので、この接着穴24の部分では、フレーム22の接着材23と太陽電池2の背面とが直接、接着される。
また、接着穴24の間が開けられていない部分では、フレーム22の接着材23と積層シート21とが接着される(図9参照)。このため、太陽電池2の背面側において、太陽電池2とフレーム22、フレーム22と積層シート21とがそれぞれ接着され、接着強度がさらに向上する。
(7)他の実施形態
上記の実施形態は、本明細書において一例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図するものではない。すなわち、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことが可能である。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、上記の実施形態はいずれも、瓦型の太陽電池モジュールであってもよい。また、第1の実施形態では、難燃性シート9を太陽電池2の背面の全体に配置したが、必ずしも全体である必要はなく、太陽電池2の背面にフレーム部分が存在する場合には、フレーム部分の背面には難燃性シート9を配置しなくてもよい。このような実施形態によれば、放熱性の向上を図ることができる。
難燃性シートの種類としては、ポリカーボネート、ポリプロピレン系、熱可塑性エラストマー系、さらにはノンハロゲン系やシロキサンフリーのものなど、適宜選択可能である。また、通常のシート部材に難燃性樹脂をコーティングすることによって難燃性を付与するようにしてもよい。さらに、難燃性シートの厚さ寸法や形状なども適宜変更可能である。また、熱伝導シートだけではなく、接着シートや補強シートが難燃性シートであってもよい。
さらに難燃性のレベルが異なるシート部材を1枚のシート部材として用いるようにしてもよい。例えば、難燃性シートと熱伝導シートを、市松模様状に配置して構成するようにしてもよい。市松模様状の配置とは、四角い熱伝導シートの周囲に、四角の難燃性シートを配置したことになる。このような構成によれば、熱伝導シートにより放熱効果を確保すると同時に、仮に熱伝導シートに飛び火が生じても、熱伝導シートの四方に難燃性シートが位置するので、優れた防火性を発揮することができる。
難燃性シート、接着シートおよび補強シートの各シート部材に関して、クッション性を備えるようにして、凹凸面への追従性、密着性、防振性を高めることができる。接着シートに塗布される接着剤として、熱伝導率の高い接着剤を使用するようにしてもよい。
また、各シート部材に薄いPETフィルムなどを支持体として挿入することで、適度な硬さを持たせて、且つ希望の形状への加工も容易に行うことが可能である。したがって、瓦型の太陽電池モジュールが長方形以外となる場合でも、各シート部材を太陽電池モジュールの形状に適用させることが可能である。
さらに、接着シートや補強シートなどに設ける放熱穴については、その径の大きさや形状、配置数など、適宜変更可能である。シート部材を積層させてなる積層シートに関しては、シート部材の積層数などは適宜選択可能である。また、シート部材の大きさも、全てのシート部材が同じである必要はなく、例えば、接着シートがテープ状であってもよく、テープが複数平行に配置されていてもよいし、格子状に配置されていてもよい。
1、12〜16…太陽電池モジュール
2…太陽電池
3…コンタクト部
4…電極部
5…カバーガラス
6…反射低減層
7…反射防止膜
8…反射低減シート
9…難燃性シート
10、18、20…放熱穴
11…熱伝導シート
17…補強シート
19…接着シート
21…積層シート
22…フレーム
23…接着材
24…接着穴

Claims (3)

  1. 太陽光を電力に変換する太陽電池が設けられた太陽電池モジュールにおいて、
    前記太陽電池の背面に接して放熱穴が設けられた接着シートが配置され、
    前記接着シートに接し、放熱穴が設けられた難燃性シートが配置され、
    前記難燃性シートに接して放熱穴が設けられた補強シートが配置され、
    前記補強シートに設けられた放熱穴と前記接着シートに設けられた放熱穴は、互いに重複しないように設けられていることを特徴とする瓦型の太陽電池モジュール。
  2. 前記難燃性シートが熱伝導性を有することを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記熱伝導性を有する難燃性シートはグラファイトを主構成成分とすることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュール。
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