JP6678533B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、本体の上面に調理用の操作表示部を備えた加熱調理器に関するものである。
従来より、調理用の操作入力及び操作表示を行う操作基板に対し、操作基板の上面を覆う防水カバーを配置する加熱調理器が提供されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の加熱調理器は、防水カバーを用いることで、トッププレートに貼り付けられた操作表示シートの接着剤の剥がれ部位等から水、湯、鍋から溢れた煮汁等の液体が滴下しても、液体が操作基板へ進入することを阻止することができる。
特開2008−241087号公報
しかしながら、特許文献1に記載の加熱調理器は、防水カバーが操作基板の全周囲を立壁で覆っており操作基板を収納するケースは密閉されている。そのため、操作基板上には冷却風が流れず操作基板上の電子部品を冷却することができない。その結果、加熱調理器は、電子部品の寿命を縮める場合があり、また、熱による誤動作を起こす場合がある。
本発明は、上記のような課題を解決する為になされたもので、防水性能を損なうことなく、操作基板に設置された電子部品の冷却を効率的に行う加熱調理器の提供を目的とする。
本発明に係る加熱調理器は、被加熱物を加熱する加熱コイルが配設された筐体と、加熱コイルと対向するように筐体の上面に配置されたトッププレートと、トッププレートの周囲を囲むように配置され、加熱コイルを操作するための操作表示部が設けられたトッププレート枠と、筐体内に設けられ、加熱コイルの加熱出力を制御する駆動基板と、操作表示部と対向するように筐体に配設され、加熱コイルの操作入力スイッチが設けられた操作表示駆動部と、を備え、操作表示駆動部は、駆動基板との間で制御信号の送受信を行う操作基板が設置され、操作表示部側が開口する箱状に形成され、周縁に立設されたケース側壁部において対向するケース側壁部のそれぞれに操作基板の放熱を補助するための複数の切り欠き部が形成されている駆動部収納ケースと、駆動部収納ケースの上面を覆うように配置される防水構造部と、を備えるものである。
本発明による加熱調理器によれば、周縁に立設された側壁に複数の切り欠き部が形成されている駆動部収納ケースと、駆動部収納ケースの上面を覆うように配置される防水構造部とを備えている。その結果、防水性能を損なうことなく、操作基板に設置された電子部品の放熱を効率的に行うことができる。
本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の外観構造の一例を示す概略的な斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の内部構造の一例を示す図1におけるA−A線断面による側面視における概略図である。 本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の内部構造を示す図2におけるE部の拡大図である。 本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の操作表示駆動部の分解斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の内部構造を示す図2におけるE部の拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の操作表示駆動部の斜視図である。 図6の操作表示駆動部におけるB−B線断面図である。 本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の操作表示駆動部の変形例の斜視図である。
以下、本発明における加熱調理器100について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の外観構造の一例を示す概略的な斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の内部構造の一例を示す図1におけるA−A線断面による側面視における概略図である。図1及び図2を参照して加熱調理器100の各部の構成を説明する。なお、図1において示すX軸は、X1側を左、X2側を右として加熱調理器100の左右の幅方向を示す。また、Y軸は、Y1側を前、Y2側を後として加熱調理器100の前後の奥行き方向を示す。さらに、Z軸は、Z1側を上、Z2側を下として加熱調理器100の上下の高さ方向を示すものである。
加熱調理器100は、被加熱物を誘導加熱する加熱コイル7a、7b及び7cが配設された筐体1と、加熱コイル7a等と対向するように筐体1の上面に配置されたトッププレート2と、トッププレート2の周囲を囲むように配置され、加熱コイル7a等を操作するための操作表示部4が設けられたトッププレート枠3と、を備える。また、加熱調理器100は、筐体1内に設けられ、加熱コイル7a等の加熱出力を制御する駆動基板14と、操作表示部4と対向するように筐体1に配設され、加熱コイル7a等の操作入力スイッチが設けられた操作表示駆動部10を備える。
筐体1は、前後の側壁として外郭を形成する本体前側壁部8a及び本体後側壁部8cと、左右の側壁として外郭を形成する本体左側壁部8b及び本体右側壁部8dと、底部として外郭を形成する本体底板8eとで構成され、上面を開口する箱状に形成されている。また、図1において筐体1は、本体後側壁部8cと本体底板8eとを接続する本体後部傾斜壁部8fで側壁の一部を構成している。
図1に示すように、筐体1の外郭の外周を構成する部材として、本体前側壁部8aの上端部には、本体前側壁部8aの上端から筐体1の外部方向(Y1側)に向かって略水平に突出した本体前係止壁部11aが設けられている。同様に、本体左側壁部8b、本体後側壁部8c及び本体右側壁部8dの上端部から筐体1の外部方向(X1側、Y2側、X2側)に向かって本体左係止壁部11b、本体後係止壁部11c、及び、本体右係止壁部11dが設けられている。筐体1は、図2に示すように、本体前係止壁部11a及び本体後係止壁部11cが、キッチン天板50の上に設置され、同様に図1に記載の本体左係止壁部11b及び本体右係止壁部11dがキッチン天板50の上に設置されて、キッチン天板50に懸吊される。
筐体1は、筐体1の内部において、本体前側壁部8a、本体左側壁部8b、本体後側壁部8c、及び本体右側壁部8dの上端と下端との間(Z軸)の位置に、筐体1の内部空間を上下に仕切る本体中間底板8gを設けている。
図2に示すように、筐体1は、本体中間底板8gによって内部を上部空間17と下部空間18とに仕切られており、本体中間底板8gの本体前側壁部8a側には、上部空間17と下部空間18とを連通する通風孔12が形成されている。通風孔12は、例えば、操作機器やグリル等の設置位置等の加熱調理器100の構成によって本体中間底板8gの任意の位置に形成される。上部空間17の内部には本体後側壁部8cと対向する仕切り板8hが設けられており、仕切り板8hには、筐体1の上部空間17と排気口9とを連通する排気用通気孔8iが形成されている。排気口9は、加熱調理器100内の加熱された空気を加熱調理器100の外部に排出するための開口部である。
筐体1の上部空間17には、トッププレート2に載置される鍋などの被加熱物を誘導加熱する加熱コイル7a、7b及び7cが収容されている。なお、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100では、3つの加熱コイルが上部空間17に配設されているが、加熱コイルの配設数は、1つ又は複数であってもよい。また、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100では、加熱手段として加熱コイルを用いているが、いずれか1つ又は複数の加熱コイルを、例えば電熱線ヒーター等の他の加熱手段に変更してもよい。
筐体1の下部空間18には、駆動基板14が収納されている。駆動基板14は、操作表示部4の下方に配設される操作表示駆動部10に入力された操作信号にしたがって、加熱コイル7a、7b及び7c等の加熱及び停止等の出力制御を行う。この加熱出力の状況は、操作表示駆動部10に設けられた液晶表示等を用いて操作表示部4に表示される。
筐体1の下部空間18において、駆動基板14と対向するように冷却ファン15が設けられている。冷却ファン15は、駆動基板14、操作表示駆動部10、及び加熱コイル7a等を冷却するための冷却風を発生させるものである。そして、冷却ファン15の駆動により外部の空気を下部空間18へ流入させるために、筐体1の本体後側壁部8cには、本体吸気口16aが形成され、同様に本体後部傾斜壁部8fには、本体吸気口16bが形成されている。本体吸気口16a及び本体吸気口16bは、筐体1の周壁を構成する板金に形成された複数の開口部によって形成されている。
図1に示すように、筐体1の上面には、加熱コイル7aと対向するようにトッププレート2が配置されている。トッププレート2は、全体が耐熱強化ガラスや結晶化ガラス等の材料で構成され、トッププレート枠3の開口部の形状に合わせて長方形又は正方形等の矩形状に形成されている。トッププレート2の上には鍋等の被加熱物が載置される。トッププレート2には、被加熱物を載置する目安としての位置を示す円形の案内マーク2a、2b、2cが、それぞれ印刷などの方法で表示されている。
図1に示すように、トッププレート2の周囲を囲むようにトッププレート枠3が配置される。トッププレート枠3の外周縁は、本体前係止壁部11a、本体左係止壁部11b、本体後係止壁部11c、及び本体右係止壁部11dで構成される筐体1の外周に沿って配置される。トッププレート枠3は、全体が非磁性ステンレス板又はアルミ板などの金属製板によって額縁状に形成されている。トッププレート2の外周部とトッププレート枠3の開口部との間には、ゴム製パッキンやシール材(図示せず)を介在させており、両者が水密状態に固定されている。このように、トッププレート枠3とトッププレート2との対面部分に形成される隙間はゴム製パッキンやシール材(図示せず)により塞がれているため、トッププレート2の上面から筐体1の内部に水滴などが浸入しないように構成されている。
図1に示すように、トッププレート枠3の後側上面部には、筐体1の後側上面部に設けられた排気口9の上部に位置する排気用開口部6が形成されている。トッププレート枠3の前側上面部には、例えば、加熱コイル7a、7b及び7cの加熱量等を操作する複数の操作ボタン5を備えた操作表示部4が設けられている。
図3は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の内部構造を示す図2におけるE部の拡大図である。操作表示部4は、使用者による操作を受け付けるとともに加熱条件や動作状態を表示する。操作表示部4は、操作表示シート4aをトッププレート枠3に貼り付けることで形成されている。操作表示シート4aは、トッププレート枠3の前面に形成された凹状の表示シート貼付部4bに密着するように接着剤で貼り付けられる。操作表示シート4aには、図1に示すように、トッププレート枠3の幅方向(X軸方向)に沿って複数個のエンボス加工された操作ボタン5が適宜間隔を保持して凸状に形成されている。トッププレート枠3は、操作ボタン5と対向する位置に開口部3aを有している。図2又は図3に示すように、操作表示部4の下方には、操作基板22が収納された操作表示駆動部10が操作表示部4と対向するように筐体1の本体前係止壁部11a上に配設されている。使用者が、操作表示部4の操作ボタン5を押し下げることで操作表示駆動部10に収納された操作基板22に操作信号を入力することができる。
図4は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の操作表示駆動部の分解斜視図である。図3及び図4を用いて、操作表示駆動部10について説明する。操作表示駆動部10は、操作基板22が設置され、操作表示部4側が開口する箱状に形成され、周縁に立設されたケース側壁部21aには複数の切り欠き部31が形成されている駆動部収納ケース21と、駆動部収納ケース21の上面を覆うように配置される防水構造部30と、を備える。
駆動部収納ケース21は、操作基板22が設置されるケースである。また、駆動部収納ケース21は、平面視で矩形状に形成されたケース底板21sと、ケース底板21sの周縁から立設するケース側壁部21aとから構成される合成樹脂からなるケースである。ケース側壁部21aには、1又は複数の切り欠き部31が形成され、ケース側壁部21aは複数の柱が立設する状態に形成されている。なお、図4において、ケース底板21sの形状は、平面視で矩形状であるが、ケース底板21sの形状は、楕円形状、円形状、多角形状等他の形状であってもよい。
操作基板22の縁部にはコネクタ24が設けられ、コネクタ24に配線部材が組み込まれる。それらの配線部材は、切り欠き部31を介して駆動部収納ケース21の底部から下側に出され、加熱コイル7a等の各種部品に配線される。
操作基板22は、駆動基板14との間で制御信号の送受信を行う。操作基板22には、液晶表示部23が設けられている。また、操作基板22には、操作表示シート4aの操作ボタン5と対向した位置に加熱コイル7a等を操作するための操作入力スイッチ25が設けられており、操作ボタン5の押し下げ力はこの操作入力スイッチ25を介して操作基板22に伝達される。なお、図4に示すように、駆動部収納ケース21には、左右二個に分割した操作基板22が収納されているが、操作基板22は、一枚の基板であってもよく、複数に分割されていてもよい。また、操作入力スイッチ25の数は任意である。さらに、操作基板22には、例えば駆動状態を表す、LED29等の発光部品が設置されていてもよい。なお、操作入力スイッチ25は、加熱コイル7a等の操作入力だけではなく、例えばモードの切り替え、時刻の設定等、各種用途に使用しても良い。
防水構造部30は、液体が操作表示駆動部10内へ進入することを阻止するものである。防水構造部30は、シート状に形成され、柔軟性のあるゴム系材料を用いて矩形状に形成されている。なお、プラスチック材料を用いて形成してもよい。また、防水構造部30の平面視における面積は、平面視で駆動部収納ケース21の面積よりも大きいように形成されている。さらに、防水構造部30は、操作表示部4側から駆動部収納ケース21側に向けて周縁が下方に傾斜して傘状に形成されている。防水構造部30は、接着剤或いは両面テープ等が貼り付きやすいものが望ましく、接着剤30f等を用いてトッププレート枠3の内面側に貼り付けて固定される。
防水構造部30は、液晶表示部23の表示、あるいは操作基板22上に設置されたLED29等の光が透過しやすいように透明または半透明の素材であることが望ましい。防水構造部30の操作表示部4側の一部は、出射光を均一にして粒状感を抑制するために光を拡散する拡散処理が施されている。拡散処理としては、例えば、しぼ加工、切り込み加工、サンドブラスト処理、あるいは、チタン等の光拡散粒子を有する光拡散部材を膜状に塗布する方法等がある。
防水構造部30には操作表示シート4aの操作ボタン5と対向するトッププレート枠3の開口部3aに合致するように操作エンボス部30uが設けられている。操作エンボス部30uは、開口部3aに合致するように形成されているため防水構造部30をトッププレート枠3に固定する際の位置決めにも使用される。図3に示すように、操作エンボス部30uは、操作入力スイッチ25の上部に位置するように配置されている。
次に、図1及び図2を用いて加熱調理器100の動作と加熱調理器100内を流れる冷却風の流れについて説明する。加熱コイル7a等が設けられた加熱口で加熱調理を行う場合、使用者がトッププレート2の案内マーク2a等の上に鍋等の被加熱物を載置して操作表示部4に加熱開始の指示を入力する。操作表示部4に加熱開始の指示をすると、駆動基板14から加熱コイル7a等に高周波電力が供給され、トッププレート2の上に載置された被加熱物が誘導加熱される。また、冷却ファン15が動作を開始する。
冷却ファン15が動作すると、筐体1内の下部空間18の本体後側壁部8c側が負圧となり、筐体1の外側の空気が、本体吸気口16a及び16bから筐体1の内部へと吸い込まれる。筐体1の内部へと吸い込まれた空気は、冷却ファン15によって筐体1内の下部空間18の本体前側壁部8a側に送風される。本体前側壁部8a側に送風される冷却風は、駆動基板14等の下部空間18に設けられた機器の周囲を通過してこれらの機器を冷却して通風孔12に向かう。
通風孔12に向かう冷却風は、上方に向かって流れ、通風孔12を介して下部空間18から上部空間17に吹出される。上部空間17に吹出された冷却風は、上部空間17に配置されている加熱コイル7a、7b、7c等に吹き付けられて加熱コイル7a等の周囲を通過する。加熱コイル7a等は、加熱コイル7a等の周囲を通過する冷却風によって冷却される。加熱コイル7a等の周囲を通過する冷却風は、仕切り板8hに形成された排気用通気孔8iを通過し排気口9から加熱調理器100の外部へと流出する。この冷却風は、あわせて操作表示駆動部10を冷却し及び操作表示駆動部10から上部空間17に放熱された熱を排気口9から加熱調理器100の外部へと放出する。
以上のように、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100は、操作表示駆動部10を構成する駆動部収納ケース21の上面を覆うように防水構造部30を配置したので、例えば経年劣化等による接着不良により開口部3a又はトッププレート2及びトッププレート枠3との間を通って水や湯、鍋から溢れた煮汁等の液体が操作表示駆動部10側に滴下しても防水構造部30によって操作表示駆動部10内への浸入が阻止される。また、ケース側壁部21aは、1又は複数の切り欠き部31が形成されているために操作表示駆動部10内に熱が篭ることがなく、操作基板22に設置されている電子部品等の放熱性がよくなる。その結果、防水性能を損なうことなく、操作基板22の放熱を効率的に行うことができ、駆動部収納ケース21内に組み込まれた操作基板22、液晶表示部23等の動作不良等を防止することができる。
また、防水構造部30にゴム系材料を用いることで、高価なシリコンを使用する必要はなくコストを削減することができる。また、防水構造部30にプラスチック材料を用いることで、高価なシリコンを使用する必要はなくコストを削減することができる。
また、防水構造部30を透明または半透明にすることにより、例えば操作基板22に配置された液晶表示部23の表示、あるいは、LED29等の表示灯を遮ることなく操作表示シート4aの操作表示部4に表示することができ、従来と同様の各種電子表示部品を用いてそのまま使用することができる。
また、防水構造部30に光を拡散する拡散処理が施されることで、操作表示シート4aの表示部分の拡散印刷を省略することができ、コストの削減を図ることができる。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の内部構造を示す図2におけるE部の拡大図である。図6は、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の操作表示駆動部の斜視図である。図1〜図4の加熱料理器と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の実施の形態2に係る加熱調理器100に収納される操作表示駆動部10aでは、防水構造部30と駆動部収納ケース21との間に設置された操作プレート26を備えている。
操作プレート26は、平面視で矩形状の枠体を構成する操作プレート側壁部26aと、操作プレート側壁部26aを繋ぐ操作プレート梁部26bとで構成された合成樹脂からなる骨組み構造の矩形状のプレートである。操作プレート側壁部26aの駆動部収納ケース21側の下端部(Z2側)には矩形状の切り欠き部32が形成されている。ただし、トッププレート2側の操作プレート側壁部26aには後述する排水用溝部28が設けられるため切り欠き部32は形成されていない。操作プレート26は、操作プレート側壁部26aの内周面の一部又は全部が、駆動部収納ケース21のケース側壁部21aの外周面に接するように覆うことで、操作プレート26と駆動部収納ケース21とが組み合わされる。操作プレート26と駆動部収納ケース21とが組み合わさった側壁には切り欠き部31と切り欠き部32により開口部が形成される。
操作プレート側壁部26a及び操作プレート梁部26bの操作表示部4側の上面には凸状に突出したリブ部26eが形成されている。図5に示すように、リブ部26eは、下方から防水構造部30を保持している。なお、操作プレート26は、放熱を考慮すると、骨組み構造で構成されることが望ましいが、操作プレート側壁部26aと操作プレート梁部26bとの間、各操作プレート梁部26b間等を板状部材で接続してもよい。
図5に示すように、操作プレート26には、操作エンボス部30uと操作入力スイッチ25との間に介在する突起部27が設けられている。突起部27は、天面部27aが操作エンボス部30u側に位置し、底面部27bが操作入力スイッチ25側に位置する。突起部27は、図6に示すように、ヒンジ部27eで操作プレート26と接続しヒンジ部27eの弾性を利用して押圧により上下方向(Z軸)に移動することができる。したがって、使用者が、操作表示部4の操作ボタン5を押すことによって、操作エンボス部30u、突起部27を介して操作入力スイッチ25を押すことができる。なお、図7では、ヒンジ部27eの弾性を利用して移動する方法を記載しているが、例えば、バネ等の弾性部材を用いることにより突起部27の上下動を行うことができるようにしてもよい。
図7は、図6の操作表示駆動部におけるB−B線断面図である。操作プレート26は、トッププレート2側の操作プレート側壁部26aに操作プレート26の長手方向(X軸方向)に沿って傾斜して設けられた排水用溝部28を有する。排水用溝部28は、開口部3a又はトッププレート2及びトッププレート枠3との間を通って浸入した液体を駆動基板14に影響がない場所に導くものである。排水用溝部28は、トッププレート2側の操作プレート側壁部26aと、排水用溝部28の底板となる排水用溝部底板28eと、及び操作プレート側壁部26aと対向する排水用溝部側壁28fとから形成される角型の樋である。排水用溝部28は、図5に示すように、溝の上部の開口部が、トッププレート2の端部2e及び防水構造部30の端部30eの下方の位置になるように配置されるのが望ましい。浸入した液体の一部は、トッププレート2の端部2e及び防水構造部30の端部30eから下方に落下するためである。排水用溝部28は、駆動基板14等の電装部品が配置されている側の第1端部28aがトッププレート2の端部2eと近く、駆動基板14等の電装部品が配置されていない側の第2端部28bが端部2eと離れるように高低差がつけられて傾斜して設けられている。また、駆動基板14等の電装部品が配置されている側の第1端部28aは、液体が跳ねたり漏れたりしないように水抑止壁28cが設けられていることが望ましい。なお、図7では、排水用溝部28は、角型の樋として記載しているが、丸型、あるいは断面多角形状の樋であってもよい。また、水抑止壁28cは形成しなくてもよい。
本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の操作表示駆動部10aは、トッププレート2側の操作プレート側壁部26aに操作プレート26の長手方向(X軸方向)に沿って傾斜して設けられた排水用溝部28を有する。そのため、トッププレート2とトッププレート枠3の例えば経年劣化等による接着不良により液体が侵入したとしても、トッププレート2の端部2eの下方に排水用溝部28配置されているため電装部品等のないところに液体を流すことができる。また、操作表示シート4aとトッププレート枠3との接着はがれ及びトッププレート枠3と防水構造部30との接着はがれ等に対して、防水構造部30の端部30eの下方に排水用溝部28配置されているため電装部品等のないところに液体を流すことができる。その結果、たとえ、筐体1内に液体が浸入しても駆動基板14等の電装部品を保護することができる。
図8は、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の操作表示駆動部の変形例の斜視図である。図8において、ケース側壁部21a及び操作プレート側壁部26aは、トッププレート2と反対側の前面部(Y1)側に切り欠き部及び切り欠き部32が形成されていない。ケース側壁部21a及び操作プレート側壁部26aは、放熱を考慮するよりも例えば構造的強度を高くする必要がある場合、あるいは防水機能を強化した場合などには、このように側壁の切り欠き部を少なくしてもよい。
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態1〜2に限定されない。たとえば、冷却ファン15から発生した筐体1を流れる冷却風を操作表示駆動部10に送るための導風路としてダクトを設置してもよい。また、防水構造部30は、柔軟性のあるゴム系材料を用いるとしているが、合成樹脂、シリコン等を素材に用いてもよい。また、防水構造部30は、矩形状に形成されているが、平面視で駆動部収納ケースの上部を覆い、駆動部収納ケース21の面積より大きいものであれば、例えば、円形状、楕円形状、多角形状等他の形状であってもよい。同様に、操作プレート26は、矩形状に形成されているが、駆動部収納ケース21を覆い、防水構造部30の平面視の面積が小さいものであれば、例えば、円形状、楕円形状、多角形状等他の形状であってもよい。また、トッププレート2側の操作プレート側壁部26aには後述する排水用溝部28が設けられるため切り欠き部32は形成されていないが、操作基板22等の放熱を考慮して排水用溝部28の排水に影響を与えない位置に開口部が形成されていてもよい。
1 筐体、2 トッププレート、2a 案内マーク、2b 案内マーク、2c 案内マーク、2e 端部、3 トッププレート枠、3a 開口部、4 操作表示部、4a 操作表示シート、4b 表示シート貼付部、5 操作ボタン、6 排気用開口部、7a 加熱コイル、7b 加熱コイル、7c 加熱コイル、8a 本体前側壁部、8b 本体左側壁部、8c 本体後側壁部、8d 本体右側壁部、8e 本体底板、8f 本体後部傾斜壁部、8g 本体中間底板、8h 仕切り板、8i 排気用通気孔、9 排気口、10 操作表示駆動部、10a 操作表示駆動部、10b 操作表示駆動部、11a 本体前係止壁部、11b 本体左係止壁部、11c 本体後係止壁部、11d 本体右係止壁部、12 通風孔、14 駆動基板、15 冷却ファン、16a 本体吸気口、16b 本体吸気口、17 上部空間、18 下部空間、20 突起部、21 駆動部収納ケース、21a ケース側壁部、21s ケース底板、22 操作基板、23 液晶表示部、24 コネクタ、25 操作入力スイッチ、26 操作プレート、26a 操作プレート側壁部、26b 操作プレート梁部、26e リブ部、27 突起部、27a 天面部、27b 底面部、27e ヒンジ部、28 排水用溝部、28a 第1端部、28b 第2端部、28c 水抑止壁、28e 排水用溝部底板、28f 排水用溝部側壁、29 LED、30 防水構造部、30e 端部、30f 接着剤、30u 操作エンボス部、31 切り欠き部、32 切り欠き部、50 キッチン天板、100 加熱調理器。

Claims (14)

  1. 被加熱物を加熱する加熱コイルが配設された筐体と、
    前記加熱コイルと対向するように前記筐体の上面に配置されたトッププレートと、
    前記トッププレートの周囲を囲むように配置され、前記加熱コイルを操作するための操作表示部が設けられたトッププレート枠と、
    前記筐体内に設けられ、前記加熱コイルの加熱出力を制御する駆動基板と、
    前記操作表示部と対向するように前記筐体に配設され、前記加熱コイルの操作入力スイッチが設けられた操作表示駆動部と、
    を備え、
    前記操作表示駆動部は、
    前記駆動基板との間で制御信号の送受信を行う操作基板が設置され、前記操作表示部側が開口する箱状に形成され、周縁に立設されたケース側壁部において対向する前記ケース側壁部のそれぞれに前記操作基板の放熱を補助するための複数の切り欠き部が形成されている駆動部収納ケースと、
    前記駆動部収納ケースの上面を覆うように配置される防水構造部と、
    を備える加熱調理器。
  2. 前記防水構造部は、シート状である請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記防水構造部の平面視における面積は、平面視で前記駆動部収納ケースの面積よりも大きいように形成されている請求項1又は2に記載の加熱調理器。
  4. 前記防水構造部は、前記操作表示部側から前記駆動部収納ケース側に向けて周縁が下方に傾斜して傘状に形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  5. 前記防水構造部は、ゴム系材料からなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  6. 前記防水構造部は、プラスチック材料からなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  7. 前記防水構造部は、透明または半透明の素材からなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  8. 前記防水構造部の前記操作表示部側の一部は、光を拡散する拡散処理が施されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  9. 前記操作表示部は、エンボス加工された操作ボタンを有する操作表示シートを備え、
    前記トッププレート枠は、前記操作ボタンと対向する位置に開口部を有し、
    前記防水構造部は、前記開口部と合致する位置に操作エンボス部を形成している請求項1〜8のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  10. 前記防水構造部は、前記トッププレート枠に貼付されている請求項1〜9のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  11. 前記操作表示駆動部は、
    前記操作エンボス部と前記操作基板に設けられたスイッチとの間に介在する突起部を有する操作プレートを更に有し、前記操作プレートは、前記防水構造部と前記駆動部収納ケースとの間に配置される請求項に記載の加熱調理器。
  12. 前記操作プレートは、前記トッププレート側の操作プレート側壁部に前記操作プレートの長手方向に沿って傾斜して設けられた排水用溝部を有する請求項11に記載の加熱調理器。
  13. 前記防水構造部の前記トッププレート側の端部が、前記排水用溝部上に配置されている請求項12に記載の加熱調理器。
  14. 前記トッププレートの前記操作表示駆動部側の端部が、前記排水用溝部上に配置されている請求項12又は13に記載の加熱調理器。
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