JP6678224B2 - 抗菌活性を有するイサチンスピロ化合物およびその調製方法 - Google Patents

抗菌活性を有するイサチンスピロ化合物およびその調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、本明細書中で完全に記載されているかのようにあらゆる目的で参照により本明細書中に組み込まれる、2018年4月3日に出願された中国特許出願第201810285257.4号の優先権を主張する。
本発明は医薬品化学の分野に関し、特に抗菌活性を有するイサチンスピロ化合物およびその調製方法に関する。
イサチンは、動物、植物および人体に広く存在する活性物質であり、それ自体多少の抗菌作用を有する。四つのイサチン誘導体(化合物A〜D)がグラム陽性菌に対して抗菌活性を示した。しかしながら、これらの化合物のグラム陰性菌に対する抗菌活性は弱かった。
グラム陰性菌に対して抗菌活性を有する新規化合物に対する必要性が依然として存在する。
発明の概要
一実施形態において、本発明は以下の式(I):
を有するイサチンスピロ化合物を提供する。RはハロゲンまたはC1〜3アルキルであ
り、RはC1〜3アルキルまたはベンジルであり、RおよびR3’は独立してH、C
1〜3アルキルまたはフェニルである。
別の実施形態において、式(I)中、RはClまたはBrである。
別の実施形態において、式(I)中、Rはメチル、エチル、プロピル、またはベンジルである。
別の実施形態において、式(I)中、RおよびR3’は独立してHまたはフェニルである。
別の実施形態において、式(I)の前記化合物は:
からなる前記群から選択される。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明はどちらも例示的かつ説明的であり、請求される前記発明のさらなる説明を提供することを意図すると理解すべきである。
前記発明のさらなる理解を提供するために含まれ、そして本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する前記添付の図面は、前記発明の実施形態を解説し、前記説明と合わせて前記発明の原理を説明する役目を果たす。
図1は、化合物13のH−NMRスペクトルである。 図2は、化合物13の13C−NMRスペクトルである。
例示された実施形態の詳細な説明
本発明の実施形態をここで詳細に言及する。
本明細書中で使用する場合、C1〜3アルキルという前記語は、1〜3個の炭素原子を有する一価直鎖または分枝鎖飽和脂肪族炭化水素基を指す。例えば、C1〜3アルキルは、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルを指す。ハロゲンという前記語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を指す。
本発明の一つの目的は、抗菌活性を有するイサチンスピロ化合物およびその調製方法を提供することである。前記方法は、工業生産に適した、ワンポット合成、低い製造コスト、高い運転安全性、温和な条件、高収率の前記利点を有する。前記イサチンスピロ化合物は、抗菌研究において、そして様々な細菌感染症を治療するために用いることができる。
前記目的を達成するために、本発明によって採用される前記技術的解決法を詳細に以下で記載する。
抗菌活性を有するイサチンスピロ化合物は、次式(I):
を有する。
はハロゲンまたはC1〜3アルキルであり、RはC1〜3アルキルまたはベンジルであり、そしてRおよびR3’は、独立して、H、C1〜3アルキルまたはベンジルである。
本発明の一つの目的は、式(I)の前記イサチンスピロ化合物を調製する方法を提供することである。式(I)の前記イサチンスピロ化合物は、以下に示すワンポット合成反応によって調製することができる。
はハロゲンまたはC1〜3アルキルであり、RはC1〜3アルキルまたはベンジルであり、そしてRおよびR3’は、独立して、H、C1〜3アルキルまたはベンジルである。
前記方法は、以下のステップを含む:
(1)1:1〜1.5:1〜1.2のモル比のイサチン誘導体(式(II))、脂肪アルコール(式(III))、およびジカルボニル化合物(式(IV))をリアクターに添加した。リアクターの容積の2/3未満の非極性溶媒を前記リアクターに添加し、そして前記混合物を充分に混合した。前記非極性溶媒は、ベンゼン、CCl、トルエン、またはテトラヒドロフラン(THF)であり得る。触媒としての強酸カチオン交換樹脂、フェロセン、および酢酸パラジウムの存在下で、前記混合物を60〜100℃にて3〜7時間撹拌し加熱した。
(2)前記反応は薄層クロマトグラフ(TLC)でモニターした。TLCによって前記反応が完了したことが示されたら、前記反応混合物を加熱から外した。
(3)反応混合物を濃縮し、ろ過し、フレッシュクロマトグラフ(fresh chromatograph)によって精製して、所望の生成物を得た。
実施例1
(R)−5−ブロモ−1−メチル−2−オキソスピロ[インドリン−3,2’−オキセテ]−3’−カルボアルデヒド(化合物1)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、100mg(0.44ミリモル)の5−ブロモイサチン、21mg(0.66ミリモル)のメタノール、41mg(0.53ミリモル)のマロンジアルデヒド、触媒量(0.044ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.044ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.044ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として50mLのCClを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を80℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、92.8mgの所望の生成物(化合物1)、収率72%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 12.32 (1H, s), 8.33 (1H, s), 8.21 (1H, d, J=7.5Hz), 8.17 (1H, d, J=7.5Hz), 8.01 (1H, s), 3.78 (3H, s); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 167.2, 154.2, 143.7, 122.8, 118.8, 109.2, 106.1, 30.5; MS (ESI) for (M+H)+: 293.9.
実施例2
(R)−7−ブロモ−1−メチル−2−オキソスピロ[インドリン−3,2’−オキセテ]−3’−カルボアルデヒド(化合物2)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、80mg(0.36ミリモル)の7−ブロモイサチン、17mg(0.54ミリモル)のメタノール、31mg(0.43ミリモル)のマロンジアルデヒド、触媒量(0.036ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.036ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.036ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として50mLのCClを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を80℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、72.9mgの所望の生成物(化合物2)、収率70%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 12.21 (1H, s), 8.43 (1H, d), 8.21 (1H, m, J=7.5Hz, J=10.5Hz), 8.13 (1H, d, J=10.5Hz), 8.03 (1H, s), 3.44 (3H, s); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 171.2, 144.3, 139.0, 125.4, 110.2, 101.4, 98.3, 32.1; MS (ESI) for (M+Na)+: 315.9.
実施例3
(R)−5−クロロ−1−メチル−2−オキソスピロ[インドリン−3,2’−オキセテ]−3’−カルボアルデヒド(化合物3)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、100mg(0.56ミリモル)の5−クロロイサチン、27mg(0.84ミリモル)のメタノール、48mg(0.67ミリモル)のマロンジアルデヒド、触媒量(0.056ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.056ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.056ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として50mLのTHFを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を80℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、107.4mgの所望の生成物(化合物3)、収率77%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 11.7 (1H, s), 8.51 (1H, s), 8.32 (1H, d, J=7.5Hz), 8.21(1H, d, J=7.5Hz), 8.10 (1H, s), 3.04 (3H, s); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 172.9, 146.7, 139.0, 123.0, 110.4, 109.2, 107.9, 103.5, 95.9, 31.4; MS (ESI) for (M+H)+: 250.1.
実施例4
(R)−7−クロロ−1−メチル−2−オキソスピロ[インドリン−3,2’−オキセテ]−3’−カルボアルデヒド(化合物4)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、80mg(0.44ミリモル)の7−クロロイサチン、21.1mg(0.66ミリモル)のメタノール、38.2mg(0.53ミリモル)のマロンジアルデヒド、触媒量(0.044ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.044ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.044ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として50mLのCClを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を80℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、81.1mgの所望の生成物(化合物4)、収率74%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 12.44 (1H, s), 8.61 (1H, d), 8.47 (1H, dd, J=7.5Hz, J=10.0Hz), 8.38 (1H, d, J=7.5Hz), 8.21 (1H, s), 3.69 (3H, s); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 178.2, 151.3, 146.2, 132.8, 117.1, 108.5, 105.1, 96.4, 29.9; MS (ESI) for (M+Na)+: 272.0.
実施例5
(R)−3’−ベンゾイル−5−ブロモ−1−メチル−4’−フェニルスピロ[インドリン−3,2’−オキセト]−2−オン(化合物5)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、100mg(0.45ミリモル)の5−ブロモイサチン、21.8mg(0.68ミリモル)のメタノール、121mg(0.54ミリモル)の1,3−ジフェニルプロパンジオン、触媒量(0.045ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.045ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.045ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として50mLのベンゼンを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を80℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、142.2mgの所望の生成物(化合物5)、収率71%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 8.40-8.67 (4H, m, J=7.5Hz, J=10.5Hz), 8.02-8.21 (6H, m, J=10.5Hz, J=7.5Hz), 7.92-7.99 (2H, m), 7.88 (1H, d), 3.62 (3H, s); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 165.5, 141.7, 139.0, 118.9, 114.5, 109.8, 105.0, 104.2, 103.5, 94.2, 73.2, 67.5, 25.5; MS (ESI) for (M+H)+: 469.1.
実施例6
(R)−3’−ベンゾイル−7−ブロモ−1−メチル−4’−フェニルスピロ[インドリン−3,2’−オキセト]−2−オン(化合物6)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、80mg(0.36ミリモル)の7−ブロモイサチン、17.3mg(0.54ミリモル)のメタノール、96.3mg(0.43ミリモル)の1,3−ジフェニルプロパンジオン、触媒量(0.036ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.036ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.036ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として25mLのベンゼンを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を80℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、112.1mgの所望の生成物(化合物6)、収率70%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 8.24-8.33 (4H, m), 8.22 (1H, d), 6.96-8.07 (6H, m), 7.75-7.77 (2H, dd, J=7.25Hz, J=7.25Hz), 3.92 (3H, s); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 180.3, 162.7, 160.0, 139.5, 137.8, 132.3, 127.0, 123.4, 121.2, 116.3, 109.2, 94.8, 85.2, 30.5; MS (ESI) for (M+Na)+: 468.0.
実施例7
(R)−3’−ベンゾイル−5−クロロ−1−メチル−4’−フェニルスピロ[インドリン−3,2’−オキセト]−2−オン(化合物7)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、100mg(0.55ミリモル)の5−クロロイサチン、26.4mg(0.83ミリモル)のメタノール、147.8mg(0.66ミリモル)の1,3−ジフェニルプロパンジオン、触媒量(0.055ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.055ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.055ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として30mLのCClを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を90℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、178.7mgの所望の生成物(化合物7)、収率73%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 8.41-8.63 (4H, m), 8.24 (1H, s), 7.85-7.93 (6H, m), 7.71 (1H, m), 7.64 (1H, d), 3.55 (3H, s); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 170.5, 145.6, 144.0, 121.3, 117.9, 114.3, 110.4, 107.8, 104.4, 102.7, 100.3, 82.5, 33.4; MS (ESI) for (M+H)+: 402.1.
実施例8
(R)−3’−ベンゾイル−7−クロロ−1−メチル−4’−フェニルスピロ[インドリン−3,2’−オキセト]−2−オン(化合物8)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、80mg(0.44ミリモル)の7−クロロイサチン、21.1mg(0.66ミリモル)のメタノール、118.7mg(0.53ミリモル)の1,3−ジフェニルプロパンジオン、触媒量(0.044ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.044ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.044ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として25mLのTHFを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を90℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、83.3mgの所望の生成物(化合物8)、収率76%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 8.31-8.59 (4H, m), 8.27 (1H, d), 7.92-8.13 (6H, m), 7.74 (1H, t), 7.53 (1H, d), 3.41 (3H, s); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 173.2, 152.6, 150.2, 133.1, 129.4, 125.3, 121.0, 113.9, 111.3, 107.5, 88.6, 31.2; MS (ESI) for (M+Na)+: 424.1.
実施例9
(R)−3’−ベンゾイル−5−ブロモ−1−エチルスピロ[インドリン−3,2’−オキセト]−2−オン(化合物9)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、100mg(0.44ミリモル)の5−ブロモイサチン、30.4mg(0.66ミリモル)のエタノール、118.7mg(0.53ミリモル)の1−フェニルマロンアルデヒド、触媒量(0.044ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.044ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.044ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として30mLのベンゼンを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を80℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、121.3mgの所望の生成物(化合物9)、収率72%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 8.84-9.09 (5H, m), 8.78 (1H, d), 8.76 (1H, s), 8.62 (1H, s), 8.29 (1H, d), 4.62 (2H, m), 3.51 (3H, t); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 187.5, 153.4, 138.5, 130.9, 126.5, 121.8, 117.0, 116.2, 115.5, 106.2, 104.3, 95.4, 44.5, 13.7; MS (ESI) for (M+H)+: 384.0.
実施例10
(R)−7−ブロモ−2−オキソ−4’−フェニル−1−プロピルスピロ[インドリン−3,2’−オキセテ]−3’−カルボアルデヒド(化合物10)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、80mg(0.36ミリモル)の7−ブロモイサチン、32.4mg(0.54ミリモル)のプロパノール、63.7mg(0.43ミリモル)の1−フェニルマロンアルデヒド、触媒量(0.036ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.036ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.036ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として25mLのCClを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を100℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、118.6mgの所望の生成物(化合物10)、収率83%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 9.79 (1H, s), 8.43-8.87 (5H, m), 8.45 (1H, d), 8.35 (1H, t), 8.21 (1H, d), 4.48 (2H, t), 3.71 (2H, m), 2.94 (3H, t); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm):180.9, 159.5, 152.4, 133.4, 122.4, 118.7, 116.8, 116.6, 115.9, 113.6, 111.1, 92.9, 44.9, 22.6, 12.0; MS (ESI) for (M+Na)+: 420.1.
実施例11
(R)−3’−ベンゾイル−5−クロロ−1−プロピルスピロ[インドリン−3,2’−オキセト]−2−オン(化合物11)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、100mg(0.55ミリモル)の5−クロロイサチン、49.8mg(0.83ミリモル)のプロパノール、97.7mg(0.66ミリモル)の1−フェニルマロンアルデヒド、触媒量(0.055ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.055ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.055ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として30mLのトルエンを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を110℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、167mgの所望の生成物(化合物11)、収率86%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 8.64-8.89 (5H, m), 8.61 (1H, s), 8.47 (1H, d), 8.42 (1H, s), 8.14 (1H, d), 4.38 (2H, t), 2.96 (2H, m), 1.98 (3H, t); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 179.5, 155.4, 140.5, 132.0, 123.5, 119.4, 118.6, 118.2, 117.5, 116.9, 112.5, 82.6, 44.3, 22.8,12.2; MS (ESI) for (M+H)+: 354.1.
実施例12
(R)−7−クロロ−1−エチル−2−オキソ−4’−フェニルスピロ[インドリン−3,2’−オキセテ]−3’−カルボアルデヒド(化合物12)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、80mg(0.44ミリモル)の7−クロロイサチン、30.4mg(0.66ミリモル)のエタノール、78.4mg(0.53ミリモル)の1−フェニルマロンアルデヒド、触媒量(0.044ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.044ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.044ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として25mLのTHFを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を80℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、120.8mgの所望の生成物(化合物12)、収率81%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 10.08 (1H, s), 8.87 (2H, d), 8.65 (1H, d), 7.84-7.93 (3H, m), 7.71 (1H, t), 7.42 (1H, d), 3.33 (2H, m), 2.03 (3H, t); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm):182,3, 169.4, 162.8, 140.2, 128.4, 121.0, 119.4, 117.9, 114.3, 102.3, 76.4, 48.5, 17.8; MS (ESI) for (M+Na)+: 362.1.
実施例13
(R)−5−ブロモ−1−エチル−2−オキソスピロ[インドリン−3,2’−オキセテ]−3’−カルボアルデヒド(化合物13)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、100mg(0.44ミリモル)の5−ブロモイサチン、30.4mg(0.66ミリモル)のエタノール、38.2mg(0.53ミリモル)のマロンジアルデヒド、触媒量(0.044ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%のスルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.044ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.044ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として30mLのベンゼンを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を90℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、114.8mgの所望の生成物(化合物13)、収率85%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 8.77 (1H, s), 8.40 (1H, d), 8.37 (1H, d), 8.03 (1H, d), 3.48 (1H, d), 3.45 (2H, m), 2.60 (3H, t); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 165.7, 153.9, 140.3, 132.4, 131.6, 129.6, 123.2, 121.2, 108.5, 59.9, 20.1; MS (ESI) for (M+H)+: 308.0.
実施例14
(R)−7−クロロ−1−エチル−2−オキソスピロ[インドリン−3,2’−オキセテ]−3’−カルボアルデヒド(化合物14)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、80mg(0.44ミリモル)の7−クロロイサチン、71.3mg(0.66ミリモル)のベンジルアルコール、38.2mg(0.53ミリモル)のマロンジアルデヒド、触媒量(0.044ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.044ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.044ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として50mLのベンゼンを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を90℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、115.8mgの所望の生成物(化合物14)、収率81%を得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 9.18 (1H, s), 8.27 (1H, d), 7.93-8.02(2H, m),7.53-7.58 (5H, m), 7.12 (1H, s), 4.91 (2H, s); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 181.3, 155.7, 148.0, 140.1, 134.1, 128.1, 123.4, 119.2, 114.1, 113.7, 113.1, 112.7, 109.5, 87.2, 50.4; MS (ESI) for (M+Na)+: 348.1.
実施例15
(R)−3’−ベンゾイル−7−ブロモ−4’−フェニル−1−プロピルスピロ[インドリン−3,2’−オキセト]−2−オン(化合物15)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、100mg(0.44ミリモル)の7−ブロモイサチン、71.3mg(0.66ミリモル)のベンジルアルコール、118.8mg(0.53ミリモル)の1,3−ジフェニルプロパンジオン、触媒量(0.044ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.044ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.044ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として30mLのCClを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を80℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、183.4mgの所望の生成物(化合物15)、収率80%を得た。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 8.34 (1H, d), 8.08-8.17 (4H, m), 7.84-8.08 (6H, m), 7.51 (1H, t), 7.37 (1H, d), 7.24-7.29 (5H, m), 4.05 (2H, t); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm):185.0, 162.1, 158.3, 134.5, 129.5, 123.2, 122.9, 122.1, 115.4, 107.3, 102.8, 100.2, 97.9, 88.6, 46.4; MS (ESI) for (M+H)+: 522.1.
実施例16
(R)−3’−ベンゾイル−5−クロロ−4’−フェニル−1−プロピルスピロ[インドリン−3,2’−オキセト]−2−オン(化合物16)の前記調製
100mLの丸底フラスコ中で、80mg(0.44ミリモル)の5−クロロイサチン、39.6mg(0.66ミリモル)のプロパノール、118.8mg(0.53ミリモル)の1,3−ジフェニルプロパンジオン、触媒量(0.044ミリモル)のカチオン交換樹脂007×7(7%スルホン酸基(−SOH)を有する架橋スチレンジビニレンコポリマー)、触媒量(0.044ミリモル)のフェロセン、触媒量(0.044ミリモル)の酢酸パラジウム、および溶媒として50mLのTHFを前記フラスコに添加した。前記反応混合物を80℃で6時間加熱した。前記反応をTLCでモニターした。TLCによって反応が完了したことが示されたら、加熱を除去した。前記反応混合物を濃縮し、ろ過し、そしてフレッシュクロマトグラフによって精製して、156.7mgの所望の生成物(化合物16)、収率83%を得た。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 8.21 (1H, d), 8.02-8.14 (4H, m), 7.86-7.93 (6H, m), 7.61-7.63 (2H, m), 3.64 (2H, t), 2.05 (2H, m), 1.97 (3H, t); 13C-NMR (75MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 181.9, 168.4, 156.4, 143.4, 129.4, 125.4, 123.6, 120.7, 119.1, 118.6, 117.5, 106.5, 102.3, 86.7, 42.4, 25.0, 14.1; MS (ESI) for (M+H)+: 496.1.
実施例17
前記発明の前記化合物の抗菌活性試験
以下の標準的菌株:大腸菌Escherichia coli ATCC25922、大腸菌Escherichia coli 10−1、および大腸菌Escherichia coli 10−2を使用して前記化合物をそれらの抗菌活性について試験した。
大腸菌株および細菌液の調製:前記試験菌株(大腸菌Escherichia coli ATCC25922、大腸菌Escherichia coli 10−1、および大腸菌Escherichia coli 10−2)ストック溶液をLB固体培地ペトリ皿に播種し、37℃のインキュベータ中に一晩入れた。翌日、一つのコロニーをLB固体ペトリ皿から採取し、6〜10mLのLB液体培地中に接種し、150rpmで振とうしながら三時間37℃にて培養した。100μLの前記液体をLB固体プレート上に均一にコーティングし、そしてインキュベータ中で37℃にて一晩反転させた。前記対数増殖期の生存細胞を16〜18時間後に集め、そして滅菌水を添加して細菌懸濁液を形成し、前記細菌数は106CFu・mL-1であった。
化合物含有寒天プレートの調製:MH寒天を加熱して溶解させ、45〜50℃の水浴中に入れて平衡させ、前記化合物を異なる濃度(160、300、600μg・mL-1)で添加した。前記混合物を均一に混合し、滅菌プレート上に注ぎ、2〜8℃の密封されたプラスチックの袋に入れた。
前記最小阻止濃度の測定:前記試験細菌に対する前記試験化合物の前記最小阻止濃度(MIC)は、前記寒天プレートを二倍に希釈することによって測定した。複数点接種装置を使用して、前記化合物を含有する前記MH寒天培地に細菌を接種し、5〜8mmの直径を有するプラークを形成した。前記プレートを25℃で18〜24時間インキュベートした後、前記細菌の前記成長状態を観察し、前記細菌の前記成長を阻害するための前記最小化合物濃度が前記MICであった。
前記結果を表1に示す。前記サンプルとは前記イサチンスピロ化合物を指し、前記サンプル番号は化合物番号に相当する。
表1に示すように、化合物1〜16は前記三つの試験した大腸菌E.coli株の間で異なる程度の抗菌活性を示した。中でも、化合物13〜16はイサチンよりも良好な活性を示した。要約すれば、本発明の前記イサチンスピロ化合物は、グラム陰性菌の抗菌薬候補として、そしてさらなる前臨床試験のために使用することができる。
当業者には、本発明の前記趣旨および範囲から逸脱することなく本発明において様々な修飾および変更をなすことができることは明らかであろう。したがって、本発明はこの発明の修飾および変更が前記添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内に含まれるものという条件でそれらを対象とすることが意図される。

Claims (5)

  1. 次式(I):
    を有し、式中、Rが、ハロゲンまたはC1〜3アルキルであり、Rが、C1〜3アル
    キルまたはベンジルであり、RおよびR3’が、独立して、H、C1〜3アルキルまた
    はフェニルである、イサチンスピロ化合物。
  2. がClまたはBrである、請求項1に記載のイサチンスピロ化合物。
  3. がメチル、エチル、プロピル、またはベンジルである、請求項1に記載のイサチンスピロ化合物。
  4. およびR3’が独立してHまたはフェニルである、請求項1に記載のイサチンスピロ化合物。
  5. 前記化合物が:
    からなる群から選択される、請求項1に記載のイサチンスピロ化合物。
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