JP6677812B2 - 感圧粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、粘着層の表面がべとついておらず、指や掌で押圧した際には安定した適度な粘着力が発現し、位置合わせ、貼り直し及び再剥離が容易な感圧粘着シートに関する。
従来、物品を固定、保護、マスキング等する際に、指や掌等で貼り付ける感圧粘着シートが広く用いられている。しかし、従来用いられている一般的な感圧粘着シートは粘着層の表面がべとついているので、被着体に接触した際に直ちに接着力が発現し、位置合わせや貼り直しが困難である。また、皺や空気溜まりも生じ易い。
そこで、例えば特許文献1には、コアシェル型接着剤層を設けることにより、常温でタックフリーであり、一定以上の圧力を加えてシェル層を破壊することにより接着力を発現する感圧接着シートが開示されている。しかし、このような感圧接着シートは、コアシェル型接着剤層を形成する際の工程が複雑であり、しかもシェル層を破壊できる圧力の調整が簡単ではない。
特許文献2には、粘着剤層にポリカーボネート構造を含む重量平均分子量2万以上のポリエステルと特定のSP値を有するポリマーを含む粘着剤を使用することにより実質的にタックフリーとした粘着テープが開示されている。しかし、このような粘着剤では、夏場や高温雰囲気下では意図しない接着力が発現する恐れがあり、逆に冬場や低温雰囲気下では押圧しても十分に貼着しない恐れがある。
特許文献3には、初期タックが低く、接着時には被着体への貼り直しが可能な程度の粘着力を有し、貼着後は加熱硬化反応により強固に接着するアクリル系の硬化性粘着剤組成物が開示されている。しかし、一般に硬化反応による接着強度はかなり高く粘着テープの再剥離は困難なので、マスキングテープや保護シートの用途には使用できない。しかも、使用前は粘着テープを低温で保管する必要がある。
特開2012−102207号公報 特開平11−61080号公報 特開平7−216338号公報
本発明の目的は、粘着層の表面がべとついておらず、指や掌で押圧した際には安定した適度な粘着力が発現し、位置合わせ、貼り直し及び再剥離が容易であり、しかも製造や保管が容易な感圧粘着シートを提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定のゲル分率とプローブタックを有するシリコーン系粘着剤層が非常に効果的であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、架橋されたシリコーン構造を含み、下記方法により測定されるゲル分率が20%以上40%以下であり、かつ下記方法により測定されるプローブタックが0.5N以下であり、
前記シリコーン系粘着剤組成物が、シリコーン生ゴムとMQレジンを含有する感圧粘着シートである。
(ゲル分率)
トルエンにシリコーン系粘着剤組成物を1日間浸漬したときの不溶解分の比率である、下記式によってゲル分率を得る。
ゲル分率(%)=(C/A)×100%
A:シリコーン系粘着剤組成物の初期質量
C:トルエン浸漬後のシリコーン系粘着剤組成物の乾燥質量(乾燥条件:130℃、2時間)
(プローブタック)
JIS Z 0237に準じたプローブタック試験法に従い、直径5mmの円柱プローブを粘着面から垂直方向に引き剥がすのに要する力(プローブタック)を測定する(荷重100gf/cm、接触時間1秒、引き剥がし速度1cm/秒)。
本発明の感圧粘着シートは、例えば感圧粘着シートが広い面積を有する場合、まず指や掌で四隅を軽く押圧することにより仮留めする。そして貼り着け位置がずれている場合は、剥離して仮留めをやり直す。貼り着け位置が正しい場合は、全体を押圧してしっかり固定する。特に、本発明の感圧粘着シートは、粘着層の表面がべとついておらず、しかも指や掌で押圧した際には安定した適度な粘着力が発現するので、このような仮留めを簡単に行うことができ、広い面積を有する感圧粘着シートであっても正しい位置に容易に貼り付けることができる。しかも、四隅を仮留めしてから全体を均一に押圧すれば、皺や空気溜まりも生じにくい。
さらに本発明の感圧粘着シートは、粘着剤層にシリコーン系粘着剤を用いているので、例えば特許文献1に記載のコアシェル型接着剤と比較して製造が容易である。また、特許文献2に記載の特定の粘着剤と比較して粘着力が安定している。また、特許文献3に記載の熱硬化性粘着剤と比較して貼り直しや再剥離が容易であり、しかも常温での保管が可能である。
<粘着剤組成物>
本発明に用いる粘着剤組成物は、シリコーン系粘着剤を主成分として含む粘着剤組成物である。粘着剤組成物のゲル分率は40%以下であり、好ましくは20%以上40%以下、より好ましくは25%以上35%以下である。粘着剤組成物のプローブタックは0.9N以下であり、好ましくは0.5N以下、より好ましくは0.2N以下である。ゲル分率とプローブタックが本発明の特定の範囲内であれば、粘着層の表面がべとついておらず、指や掌で押圧した際には安定した適度な粘着力が発現する。ゲル分率及びプローブタックの具体的な測定方法は、後述する実施例の欄に記載する。
粘着剤組成物のトルエンに対する膨潤度は特に限定されないが、好ましくは200%以上650%以下であり、より好ましくは300%以上550%以下である。一般に、膨潤度は粘着剤組成物の架橋密度に依存する。架橋密度が高い場合はトルエンに浸漬しても粘着剤を構成する三次元に架橋されたポリマー鎖が広がりにくく、膨潤度は低くなる。一方、架橋密度が低い場合はポリマー鎖が広がりやすく膨潤度は高くなる。この膨潤度は以下の方法により測定される
(膨潤度)
トルエンにシリコーン系粘着剤組成物を常温で1日間浸漬したときのトルエンの吸収による膨潤比率である、下記式によって膨潤度を得る。
膨潤度(%)=((B−A)/A)×100%
A:シリコーン系粘着剤組成物の初期質量
B:トルエン浸漬後のシリコーン系粘着剤組成物の膨潤質量
本発明に用いるシリコーン系粘着剤の具体例としては、主にシリコーン生ゴム(D単位[(CH3)2SiO]からなる構造を有するポリジメチルシロキサンの長鎖の重合体)とMQレジン(M単位[(CH3)3SiO1/2]とQ単位[SiO4/2]からなる構造を有する3次元構造のシリコーンレジンの重合体)を含有する粘着剤が挙げられる。このようなシリコーン生ゴムとMQレジンを含有する粘着剤は、シリコーン生ゴム単体に比べて粘着性に優れる。また、粘着剤中のシリコーン生ゴムとMQレジンの比率を変えることで粘着力・保持力・タック等の基本的な粘着物性をコントロールすることができる。シリコーン系粘着剤は、その硬化機構により、付加硬化型、過酸化物硬化型に大別される。
付加硬化型シリコーン系粘着剤は、例えば、アルケニル基を含有するシリコーン生ゴムからなる主剤と、MQレジンと、SiH基を含有するポリオルガノシロキサンからなる架橋剤とを含む。そして、白金触媒下で加熱して架橋反応させることにより硬化する。アルケニル基を含有するシリコーン生ゴムは、代表的には、ケイ素原子に結合したアルケニル基(例えばビニル基)を1分子中に少なくとも2個有するポリオルガノシロキサンである。SiH基を含有するポリオルガノシロキサンは、代表的には、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するポリオルガノシロキサンである。一般に、付加硬化型シリコーン系粘着剤においては、シリコーン生ゴムに対するMQレジンの配合比率を高くしたり、あるいはシリコーン生ゴム(及び/又はMQレジン)中のアルケニル基の含有比率を低くするとゲル分率が低くなる傾向にある。また一般に、シリコーン生ゴムに対するMQレジンの配合比率を高くしたり、粘着剤の架橋密度を高くすると、プローブタックが低くなる傾向にある。したがって、付加硬化型シリコーン系粘着剤を用いて特定のゲル分率及びプローブタックを有する粘着剤組成物を得る方法としては、例えば、シリコーン生ゴムに対するMQレジンの配合比率とシリコーン生ゴム(及び/又はMQレジン)中のアルケニル基の含有比率を適宜調整する方法がある。ただし、本発明に用いる粘着剤組成物はこのような調整方法で得たものに限定されない。
過酸化物硬化型シリコーン系粘着剤は、例えば、アルケニル基を含有しないシリコーン生ゴムからなる主剤と、MQレジンとを含む。そして、硬化剤として過酸化ベンゾイル等の過酸化物を添加し、溶媒を除去した後、高温で加熱することで硬化する。一般に、過酸化物硬化型シリコーン系粘着剤においては、シリコーン生ゴムに対するMQレジンの配合比率を高くしたり、過酸化物の添加量を少なくするとゲル分率が低くなる傾向にある。また一般に、シリコーン生ゴムに対するMQレジンの配合比率を高くしたり、粘着剤の架橋密度を高くするとプローブタックが低くなる傾向にある。したがって、過酸化物硬化型シリコーン系粘着剤を用いて特定のゲル分率及びプローブタックを有する粘着剤組成物を得る方法としては、例えば、シリコーン生ゴムに対するMQレジンの配合比率と過酸化物の添加量を適宜調整する方法がある。ただし、本発明に用いる粘着剤組成物はこのような調整方法で得たものに限定されない。
シリコーン系粘着剤は2種以上を組み合わせて使用しても良い。特に本発明に用いる粘着剤組成物は、架橋硬化された付加硬化型シリコーン粘着剤を含むことが好ましい。なお、シリコーン粘着剤の架橋硬化反応は通常加熱によって行うが、粘着剤や硬化剤の種類によっては縮合反応や紫外線照射でも架橋硬化が可能である。付加硬化型シリコーン粘着剤を使用する場合においては、SiH基を含有したポリオルガノシロキサンからなる架橋剤の量を適宜調整してもよい。
2種以上のシリコーン系粘着剤の混合物を用いて本発明の特定のゲル分率及びプローブタックを有する粘着剤組成物を得ることもできる。具体的には、例えばゲル分率及びプローブタックが比較的高いシリコーン系粘着剤と、ゲル分率及びプローブタックが比較的低いシリコーン系粘着剤とを適当な比率で混合して架橋硬化することにより、ゲル分率及びプローブタックが本発明の範囲内となる粘着剤組成物を得ることができる。ただし、本発明に用いる粘着剤組成物はこのような方法で得たものに限定されない。
粘着剤組成物には、各種特性の向上を目的として添加剤を添加しても良い。添加剤の具体例としては、カーボンブラック、シリカ等の無機充填剤;シリコーンレジン、ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルフェニルシロキサン等のポリオルガノシロキサン;フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等の酸化防止剤;シランカップリング剤が挙げられる。ただし添加剤の種類や量は、発明の効果が損なわれないよう適宜選定する必要がある。
<感圧粘着シート>
本発明の感圧粘着シートは、以上説明した粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する感圧粘着シートであり、代表的には、基材の少なくとも片面にその粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する感圧粘着シートである。また、基材の無いベースレスタイプの感圧粘着シートであってもよい。粘着剤層の厚さは特に限定されないが、好ましくは1〜100μm、より好ましくは5〜75μm、特に好ましくは10〜50μmである。
本発明の感圧粘着シートは、基材の片面に本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層を有し、もう一方の面に他の粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する両面感圧粘着シートであっても良い。
粘着剤層は、粘着剤組成物を架橋硬化反応させることにより形成できる。例えば、粘着剤組成物を基材上に塗布し、加熱又は縮合反応や紫外線照射により架橋硬化させて基材上に粘着剤層を形成できる。また、粘着剤組成物を離型紙又はその他のフィルム上に塗布し、加熱又は縮合反応や紫外線照射により架橋硬化させて粘着剤層を形成し、この粘着剤層を基材の片面又は両面に貼り合せることもできる。
塗布の際の粘着剤組成物の粘度を下げる為に、溶剤を添加しても良い。溶剤の具体例としては、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;ヘキサン、オクタン、イソパラフィン等の脂肪族系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶剤;ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶剤が挙げられる。
塗工方法は特に限定されず、公知方法を用いれば良い。その具体例としては、コンマコーター、リップコーター、ロールコーター、ダイコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、キスコーター又はグラビアコーターを用いた塗工;スクリーン塗工;浸漬塗工;キャスト塗工が挙げられる。
基材は特に限定されないが、フィルム状の基材が好ましい。その具体例としては例えば、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)の樹脂フィルムが挙げられる。これらのフィルムを単層、または2層以上の積層フィルムとして使用できる。基材の厚さは特に制限されないが、好ましくは3〜200μm、より好ましくは5〜160μm、特に好ましくは12〜130μmである。
基材の粘着剤層を設ける面には、必要に応じて易接着処理を施しても良い。易接着処理としては、例えば、プライマー処理、コロナ処理、エッチング処理、プラズマ処理、サンドブラスト処理などが挙げられる。
本発明の感圧粘着シートには剥離ライナーを設けても良い。剥離ライナーとは、感圧粘着シートの粘着剤層を保護する為のものであり、貼り付け直前に剥離し、粘着剤を露出させて被着体に感圧粘着シートを貼り付ける。剥離ライナーの種類は特に限定されず、公知の剥離ライナーを使用できる。その具体例としては、上質紙、グラシン紙、合成樹脂フィルム等の基材の表面に離型剤処理を施したものが挙げられる。離型剤処理には、例えばフッ素置換アルキル変性シリコーン樹脂等の離型剤を用いれば良い。特に、シリコーン系粘着剤層に積層する剥離ライナーとしては、ポリエチレンタレフタレートフィルムの表面をフッ素置換アルキル変性シリコーン樹脂で離型処理したものが好ましい。また、粘着剤層の粘着性が低い場合は、離型処理の施されていない樹脂フィルムを剥離ライナーとして使用しても良い。その具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルムが挙げられる。
本発明の感圧粘着シートは、圧力0.03kg/cmで1分間プレス後の対SUS粘着力が1.9N/20mm以下、好ましくは0.15N/20mm以下、より好ましくは0.25N/20mm以下である。この0.03kg/cmという圧力条件は、感圧粘着シートが単に被着体に接触しただけで生じる粘着力の指標となり得る。すなわち、この試験の粘着力が低ければ、感圧粘着シートが不要な接着力を発現しないようになる。具体的な測定方法は、後述する実施例の欄に記載する。
本発明の感圧粘着シートは、単に被着体に接触しただけでは貼り付かず、指や掌で押圧した際には安定した適度な粘着力を発現することが要求される用途に非常に有用である。例えば保護、装飾、マスキング、固定等の用途に有用であり、その具体例としては、壁、窓ガラス、自動車、電車等の広い面積を持つ被着体に皺や空気溜まりを生じることなく貼り付けることが必要な用途、並びに、正確な位置合わせが必要な精密部品等を固定する用途が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下の記載において「部」は「質量部」を意味する。
<実施例1>
まず、付加硬化型シリコーン系粘着剤原液の複数の試作品(I〜IV)を用意した。これら複数の試作品は、シリコーン生ゴムに対するMQレジンの配合比率のシリコーン生ゴム(及び/又はMQレジン)中のアルケニル基の含有比率を適宜変更することによって、後述する方法で測定される架橋硬化後のゲル分率、膨潤度及びプローブタックが様々な値を示すように調整した粘着剤の試作品である。なお、これらの試作品はいずれも共通のMQレジンを用いている。そして本実施例においては、これら複数の試作品のうち、架橋硬化後のゲル分率が37%、膨潤度が399%、プローブタックが0.48Nとなる付加硬化型シリコーン系粘着剤原液(I)を選択し、使用した。具体的には、固形分濃度60質量%の付加硬化型シリコーン系粘着剤原液(I)100部、希釈溶剤としてトルエン100部、硬化触媒として白金触媒0.9部を均一に混合し、粘着剤液(1)を得た。
次に、プライマー処理した厚さ25μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルムの片面に、粘着剤液(1)を乾燥後の粘着剤層の厚さが10μmになるように塗布し、乾燥炉内で80℃、2分及び130℃、2分にて硬化・乾燥して粘着剤層を形成した。そして剥離ライナーとして厚さ25μmの未処理のPETフィルムを粘着剤層に貼り合わせ、粘着シートを得た。
<実施例2>
先に述べた複数の試作品のうち、架橋硬化後のゲル分率が35%、膨潤度が358%、プローブタックが0.06Nとなる付加硬化型シリコーン系粘着剤原液(II)(固形分濃度60質量%)を選定し、粘着剤原液(I)の代わりに使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で粘着剤液(2)を調整し、粘着シートを作製した。
<実施例3>
先に述べた複数の試作品のうち、架橋硬化後のゲル分率が32%、膨潤度が384%、プローブタックが0.02Nとなる付加硬化型シリコーン系粘着剤原液(III)(固形分濃度60質量%)を選定し、粘着剤原液(I)の代わりに使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で粘着剤液(3)を調整し、粘着シートを作製した。
<実施例4>
先に述べた複数の試作品のうち、架橋硬化後のゲル分率が30%、膨潤度が350%、プローブタックが0.01Nとなる付加硬化型シリコーン系粘着剤原液(IV)(固形分濃度60質量%)を選定し、粘着剤原液(I)の代わりに使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で粘着剤液(4)を調整し、粘着シートを作製した。
<比較例1>
固形分濃度60質量%の付加硬化型シリコーン粘着剤原液(商品名SD−4580、東レ・ダウコーニング株式会社製)をそのまま用いたこと以外は実施例1と同様にして粘着剤液(5)を調製し、感圧粘着シートを作製した。
<比較例2>
固形分濃度60質量%の付加硬化型シリコーン粘着剤原液(商品名SD−4570、東レ・ダウコーニング株式会社製)をそのまま用いたこと以外は実施例1と同様にして粘着剤液(6)を調製し、感圧粘着シートを作製した。
<比較例3>
固形分濃度60質量%の付加硬化型シリコーン粘着剤原液(商品名SD−4560、東レ・ダウコーニング株式会社製)をそのまま用いたこと以外は実施例1と同様にして粘着剤液(7)を調製し、感圧粘着シートを作製した。
<比較例4>
固形分濃度60質量%の付加硬化型シリコーン粘着剤原液(商品名KR−3701、信越化学工業株式会社製)をそのまま用いたこと以外は実施例1と同様にして粘着剤液(8)を調製し、感圧粘着シートを作製した。
<粘着剤組成物のゲル分率及び膨潤度>
実施例及び比較例で得た粘着剤液(1)〜(8)をそれぞれ、剥離ライナー上に乾燥後の厚さが150μmになるように塗布した。続いて、乾燥炉で加熱し硬化・乾燥して粘着剤組成物とし、これをサンプルとした。この際の加熱温度は130℃、2分である。
得られたサンプルを50mm×50mmに断裁し、剥離ライナーを剥離し、シート状の粘着剤組成物からなる測定用サンプルを得た。この測定用サンプルの初期質量(A)(=膨潤前の粘着剤組成物の質量)を測定した。そしてこの測定用サンプルを、初期質量(A)の250倍量以上のトルエンに常温(23℃)で24時間浸漬し膨潤させた。浸漬後に測定用サンプルを取り出して膨潤質量(B)(=トルエンで膨潤した粘着剤組成物の質量)を測定した。さらにこの測定用サンプルを、130℃の乾燥機で2時間乾燥させて吸収した溶媒を除去し、乾燥質量(C)(=乾燥した粘着剤組成物の質量)を測定した。粘着剤組成物のゲル分率及び膨潤度を下記式によって得た。
ゲル分率(%)=(C/A)×100
膨潤度(%)=((B−A)/A)×100%
<プローブタック>
実施例及び比較例で得た感圧粘着シートに対して、テスター産業社製プローブタックテスターTE−6001を使用して、JIS Z 0237に準じたプローブタック試験法に従い、直径5mmの円柱プローブを粘着面から垂直方向に引き剥がすのに要する力(プローブタック)を測定した。この測定の際の荷重は100gf/cm、接触時間は1秒、引き剥がし速度は1cm/秒とした。
<プレス後対SUS粘着力>
20mm幅に裁断した感圧粘着シートを研磨したSUS板に置き、表1に示す圧力(1)〜(5)で1分間プレス後、20分以内に引張試験機を用いて300mm/分の速度で180°の角度でシートを剥離するのに要する力を測定した。
<触感>
実施例及び比較例で得た感圧粘着シートの粘着剤層の表面を触った時の触感を、以下の基準で評価した。
○:べとつきが無かった。
△:ややべとつきが有った。
×:非常にべとついていた。
以上の各測定の結果を表1及び2に示す。
Figure 0006677812
Figure 0006677812
<評価結果>
表1及び図1に示すように、実施例1〜4の感圧粘着シートは粘着層の表面がべとついておらず、且つ初期粘着力が低く、プレス圧が約10kg/cmまではプレス圧の上昇に比例して粘着力が高くなった。したがって、実施例1〜4の感圧粘着シートは指や掌の押圧力により粘着力を容易に制御できることが分かる。
一方、比較例1〜比較例4の感圧粘着シートは、ゲル分率及びプローブタックが高過ぎるので、粘着層の表面が非常にべとついていた。しかも、プレス圧にかかわらず粘着力がほぼ一定であった。したがって、比較例1〜4の感圧粘着シートは押圧力により粘着力を制御するのは困難であることが分かる。
本発明の感圧粘着シートは、例えば、壁、窓ガラス、自動車、電車等の広い面積を持つ被着体に皺や空気溜まりを生じることなく貼り付けることが必要な用途、並びに、正確な位置合わせが必要な精密部品等を固定する用途に有用である。

Claims (5)

  1. 架橋されたシリコーン構造を含み、下記方法により測定されるゲル分率が20%以上40%以下であり、かつ下記方法により測定されるプローブタックが0.5N以下であるシリコーン系粘着剤組成物からなる粘着剤層を有し、
    前記シリコーン系粘着剤組成物が、シリコーン生ゴムとMQレジンを含有する感圧粘着シート。
    (ゲル分率)
    トルエンにシリコーン系粘着剤組成物を1日間浸漬したときの不溶解分の比率である、下記式によってゲル分率を得る。
    ゲル分率(%)=(C/A)×100%
    A:シリコーン系粘着剤組成物の初期質量
    C:トルエン浸漬後のシリコーン系粘着剤組成物の乾燥質量(乾燥条件:130℃、2時間)
    (プローブタック)
    JIS Z 0237に準じたプローブタック試験法に従い、直径5mmの円柱プローブを粘着面から垂直方向に引き剥がすのに要する力(プローブタック)を測定する(荷重100gf/cm、接触時間1秒、引き剥がし速度1cm/秒)。
  2. シリコーン系粘着剤組成物が架橋硬化された付加硬化型シリコーン粘着剤を含む請求項1記載の感圧粘着シート。
  3. 基材の少なくとも片面に粘着剤層を有する請求項1記載の感圧粘着シート。
  4. 基材が樹脂フィルムである請求項記載の感圧粘着シート。
  5. 下記方法により測定される圧力0.03kg/cmで1分間プレス後の対SUS粘着力が1.9N/20mm以下である請求項1記載の感圧粘着シート。
    (プレス後対SUS粘着力)
    20mm幅に裁断した感圧粘着シートを研磨したSUS板に置き、圧力0.03kg/cmで1分間プレス後、20分以内に引張試験機を用いて300mm/分の速度で180°の角度でシートを剥離するのに要する力を測定する。
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