JP6677585B2 - 燃料供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、筒内噴射(直噴)エンジンの燃料供給装置に関し、特に燃費及び騒音を悪化させることなくエンジン停止時に確実に燃圧を昇圧可能なものに関する。
ガソリン筒内噴射エンジンにおいては、高圧噴射による燃料噴霧の微細化等を実現するため、燃料タンクからフィードポンプによって搬送されたガソリンを、エンジン主機に設けられた高圧燃料ポンプによって、所定の目標燃圧まで昇圧するようになっている。
このような筒内噴射エンジンの高圧燃料ポンプは、例えば、エンジンのカムシャフト等に取り付けられたカムによって往復駆動されるプランジャ、及び、デューティ比制御によりプランジャのストロークあたり吐出量を可変させるソレノイドバルブ(燃圧調整弁)などを有して構成される。
また、車両の燃料消費を改善するため、停車時でありかつ所定のアイドルストップ条件を充足した場合に、エンジンを自動的に停止させ、その後、発進操作等に応じて自動的に再始動させるアイドルストップシステム(ISS)が普及している。
筒内噴射エンジンの場合、一般に、始動時には先ず噴射を行うことなくクランキングして高圧燃料ポンプを駆動し、燃圧を所定の始動時目標燃圧まで昇圧した後に、燃料噴射及び点火を開始することになる。
しかし、始動時にこのような昇圧制御を行なう場合、クランキング開始からエンジンが始動完了(完爆)し、車両が走行可能な状態となるまでのタイムラグが大きくなってしまい、車両の使い勝手や利便性が損なわれてしまう。
このため、燃圧昇圧制御を必要とする筒内噴射エンジンであっても、短時間でエンジンの始動を可能とすることが要望されている。
直噴エンジンの自動停止時における燃圧の昇圧制御に関する従来技術として、例えば特許文献1には、筒内噴射エンジンにおいて、自動停止直前フラグのセットに応じて高圧燃料ポンプの電磁弁のデューティを100%とし、燃圧を昇圧後に燃料カットを実行しエンジンを停止させることが記載されている。
また、特許文献2には、筒内噴射エンジンの再始動時に、初期から成層燃焼を行うのに十分な燃圧を確保するため、イグニッションキーのオフ信号を取り込んだ場合には、圧力制御弁の開弁パルスを高燃圧側となるように制御し、エンジンが惰性回転している間に燃圧を高めることが記載されている。
特開2001−317389号公報 特開2001−193528号公報
特許文献1に記載されたように、エンジン停止前に燃圧を昇圧させ、所定燃圧が得られた後にエンジンを停止する構成とした場合、アイドルストップが可能な状態であるにも関わらず、燃圧を向上するためだけに燃料が消費されることになり、燃費が悪化してしまう。
また、特許文献2に記載されたように、エンジン停止時に惰性による回転を利用して燃圧を昇圧しようとした場合、高圧燃料ポンプの駆動トルクによってエンジンが直ちに停止してしまい、十分な昇圧を行えないことが懸念される。
さらに、燃料カットが行われ、エンジンのファイアリング音(燃焼音)が停止しているにも関わらず、高周波の金属音であることが多い高圧燃料ポンプの駆動音が発生することは、乗員に不快感を与え、車両の質感を損ねることが懸念される。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、燃費及び騒音を悪化させることなくエンジン停止時に確実に燃圧を昇圧可能な燃料供給装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、エンジンの出力軸と連動するカムによって駆動され燃料を加圧して吐出するプランジャを有し、前記プランジャの1ストロークあたり吐出量を変更可能な燃料ポンプと、噴射信号に応じて前記燃料ポンプが吐出した燃料を前記エンジンのシリンダ内に噴射するインジェクタと、前記インジェクタに噴射信号を与える噴射制御手段と、前記燃料ポンプに前記吐出量を指令する燃圧制御手段とを備える燃料供給装置であって、前記噴射制御手段は、前記インジェクタへの前記噴射信号を途絶させて前記エンジンの運転を停止する機能を有し、前記燃圧制御手段は、前記噴射制御手段が前記噴射信号を途絶した後であって途絶前に出力済みの前記噴射信号に応じて燃料が噴射された気筒の燃焼行程が終了する前に、前記燃料ポンプの吐出量を増加させる燃圧昇圧制御を行うとともに、前記燃焼行程の終了後には前記燃料ポンプの吐出量を前記燃圧昇圧制御の実行中に対して低下させることを特徴とする燃料供給装置である。
これによれば、燃料カット前に既に出力された噴射信号に応じて燃料が噴射された気筒(燃料噴射済気筒)の燃焼行程において発生するトルクを利用し、燃圧を昇圧させることによって、燃費を悪化させることなく再始動時の始動性を改善することができる。
また、燃料噴射済気筒の燃焼行程中に昇圧を行うことによって、エンジンが惰性で回転している際に昇圧制御を行なう場合のように、ファイアリング終了後における燃料ポンプの駆動騒音が車両の質感を損なうことを防止できる。
また、エンジンが惰性で回転している際の燃料ポンプの駆動騒音を確実に低減することができる。
以上説明したように、本発明によれば、燃費及び騒音を悪化させることなくエンジン停止時に確実に燃圧を昇圧可能な燃料供給装置を提供することができる。
本発明を適用した燃料供給装置の実施例を有するエンジンの構成を模式的に示す図である。 実施例の燃料供給装置における高圧燃料ポンプの構成を示す模式図である。 実施例の燃料供給装置における燃圧制御系の構成を模式的に示すブロック図である。 実施例の燃料供給装置におけるアイドルストップ時の燃圧制御を示すフローチャートである。 実施例の燃料供給装置におけるアイドルストップ実行時の各種フラグ、エンジン回転数、燃圧等の推移の一例を示すタイミングチャートである。
本発明は、エンジンの自動停止後再始動時における始動性を改善した燃料供給装置を提供する課題を、アイドルストップ制御による燃料カットの実行中であって既に噴射済みの気筒の燃焼行程が行われている期間中に高圧燃料ポンプをフルデューティで駆動し、燃圧を昇圧することによって解決した。
以下、本発明を適用したエンジンの燃料供給装置の実施例について説明する。
実施例のエンジンの燃料供給装置は、例えば乗用車等の自動車に、走行用動力源として搭載されるターボ過給筒内噴射ガソリンエンジンに設けられるものである。
図1は、実施例の燃料供給装置を有するエンジンの構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、エンジン1は、本体部10、吸気装置20、排気装置30、ターボチャージャ40、燃料供給装置50等を有して構成されている。
本体部10は、エンジン1の主機部分であって、例えば、水平対向4気筒の4ストロークDOHCガソリン直噴(筒内噴射)エンジンである。
本体部10は、クランクシャフト11、シリンダブロック12、シリンダヘッド13、吸気バルブ駆動系14、排気バルブ駆動系15、点火栓16等を有して構成されている。
クランクシャフト11は、エンジン1の出力軸であって、図示しない各気筒のピストンがコネクティングロッド(コンロッド)を介して連結されている。
シリンダブロック12は、各気筒のシリンダを有するブロック状の部材であって、クランクシャフト11を挟んで左右二分割されている。
シリンダブロック12における右半部(ここでいう左右は、縦置きでの車載状態における車体左右を指すものとする。)には、車両前方側から順に第1、第3気筒が設けられ、左半部には、第2、第4気筒が設けられている。
シリンダブロック12の左右各半部の接合部には、クランクシャフト11が収容されるクランクケース部が設けられている。
クランクシャフト11は、シリンダブロック12に設けられたメインベアリングによって、回転可能に支持されている。
シリンダヘッド13は、シリンダブロック12の左右両端部にそれぞれ設けられている。
シリンダヘッド13は、燃焼室、吸気ポート、排気ポート、吸気バルブ、排気バルブ等を有して構成されている。
燃焼室は、図示しないピストンの冠面と対向して設けられた凹部であって、ピストンにより圧縮された混合気が燃焼する空間部の一部を構成するものである。
吸気ポートは、燃焼室内に燃焼用空気(新気)を導入する流路である。
排気ポートは、燃焼室から既燃ガス(排ガス)を排出する流路である。
吸気バルブ、排気バルブは、吸気ポート及び排気ポートをそれぞれ所定のバルブタイミングで開閉するものである。
吸気バルブ駆動系14、及び、排気バルブ駆動系15は、例えばクランクシャフト11の端部に設けられたクランクスプロケットから、図示しないタイミングチェーンを介して駆動されるカムスプロケット、及び、カムスプロケットにより駆動されるカムシャフト等をそれぞれ有して構成されている。
カムシャフトは、クランクシャフト11の1/2の回転数で同期して回転するとともに、後述する高圧燃料ポンプ54のカム545の駆動にも用いられる。
また、吸気バルブ駆動系14、排気バルブ駆動系15は、油圧アクチュエータによってカムスプロケットとカムシャフトとを回転中心軸回りに相対回動させるバルブタイミング可変機構を備えている。
点火栓16は、後述するエンジン制御ユニット(ECU)100(図3参照)が出力する点火信号に応じて、燃焼室内で電気的なスパークを発生させ、混合気に点火するものである。
吸気装置20は、外気を吸入し、燃焼用空気としてシリンダヘッド13の吸気ポートに導入するものである。
吸気装置20は、インテークダクト21、エアクリーナ22、エアフローメータ23、エアバイパスバルブ24、インタークーラ25、スロットル26、インテークマニホールド27、タンブルコントロールバルブ28等を有して構成されている。
インテークダクト21は、外部から吸入された燃焼用空気が搬送される管路である。
インテークダクト21の中間部には、後述するようにターボチャージャ40のコンプレッサ41が設けられている。
エアクリーナ22は、インテークダクト21の入口付近に設けられ、ダスト等の異物を濾過するエアクリーナエレメント、及び、これを収容するエアクリーナケース等を備えている。
エアフローメータ23は、エアクリーナ22の出口部に設けられ、通過する空気流量を測定するセンサである。
エアフローメータ23の出力は、ECU100に伝達される。
エアバイパスバルブ24は、インテークダクト21内を流れる空気の一部を、コンプレッサ41の上流側と下流側との間でバイパスさせるバイパス流路を開閉するものである。
エアバイパスバルブ24の開度(バイパスされる空気量)は、ECU100からの指令に応じて変更可能となっている。
インタークーラ25は、コンプレッサ41において圧縮された空気を、例えば走行風(車両の走行により車体に対して発生する気流)との熱交換によって冷却するものである。
スロットル26は、エンジン1の出力調整のため、吸入空気量を調整するスロットルバルブを備えている。
スロットルバルブは、ECU100からの指令に応じて電動アクチュエータによって所定の開度となるように開閉駆動される。
スロットル26は、インタークーラ25の出口に隣接して配置されている。
インテークマニホールド27はスロットル26から出た空気を、各気筒の吸気ポートに配分する分岐管である。
タンブルコントロールバルブ28は、インテークマニホールド27の流路内に設けられ、インテークマニホールド27から吸気ポートに至る空気流路の状態を切り替えることによって、シリンダ内で形成されるタンブル流の状態を制御するものである。
タンブルコントロールバルブ28は、ECU100からの指令に応じて切り替えられる。
排気装置30は、シリンダヘッド13の排気ポートから既燃ガス(排ガス)を排出するものである。
排気装置30は、エキゾーストマニホールド31、エキゾーストパイプ32、フロント触媒33、リア触媒34、サイレンサ35等を有して構成されている。
エキゾーストマニホールド31は、各気筒の排気ポートから出た排ガスを集合させ、ターボチャージャ40のタービン42に導入する排ガス流路(管路)である。
エキゾーストパイプ32は、ターボチャージャ40のタービン42から出た排ガスを外部に排出する排ガス流路(管路)である。
エキゾーストパイプ32の途中には、タービン42側からフロント触媒33、リア触媒34が順次設けられている。
フロント触媒33、リア触媒34は、例えばアルミナ等の担体に白金、ロジウム、パラジウム等の貴金属を担持させ、HC、CO、NOxの低減処理を行う三元触媒である。
フロント触媒33の入口部、出口部には、排ガスの性状に基づいて空燃比(A/F)を検出するフロントA/Fセンサ33a、リアA/Fセンサ33bがそれぞれ設けられている。
フロントA/Fセンサ33a、リアA/Fセンサ33bの出力は、ECU100に伝達され、燃料噴射量の空燃比フィードバック制御や、フロント触媒33の劣化診断等に用いられる。
サイレンサ35は、エキゾーストパイプ32の出口部に隣接して配置され、排ガスの音響エネルギを低減させて排気騒音を抑制するものである。
エキゾーストパイプ32は、出口部付近において例えば2本に分岐しており、サイレンサ35は分岐箇所よりも下流側の部分にそれぞれ設けられている。
ターボチャージャ40は、排ガスのエネルギを利用して新気を圧縮するツインスクロール排気タービン過給器である。
ターボチャージャ40は、コンプレッサ41、タービン42、ベアリングハウジング43、ウェイストゲートバルブ44等を有して構成されている。
コンプレッサ41は、燃焼用空気を圧縮する遠心式圧縮機である。
タービン42は、排ガスのエネルギを利用してコンプレッサ41を駆動するものである。
ベアリングハウジング43は、コンプレッサ41とタービン42との間に設けられている。
ベアリングハウジング43は、コンプレッサ41のコンプレッサホイルとタービン42のタービンホイル42とを連結するシャフトを回転可能に支持するベアリング及びその潤滑装置等を有する。
ウェイストゲートバルブ44は、タービン42の入口側から出口側に排ガスの一部をバイパスさせるウェイストゲート流路を開閉するものである。
ウェイストゲートバルブ44は、開閉駆動用のアクチュエータ、及び、開度位置検出用の開度センサを有し、開度センサの検出値が所定の目標開度と実質的に一致するように、ECU100がアクチュエータをフィードバック制御している。
燃料供給装置50は、エンジン1の各気筒に燃料を供給するものである。
燃料供給装置50は、燃料タンク51、フィードポンプ52、フィードライン53、高圧燃料ポンプ54、高圧燃料ライン55、インジェクタ56等を有して構成されている。
燃料タンク51は、燃料であるガソリンが貯留される容器である。
フィードポンプ52は、燃料タンク51内の燃料を吐出し、高圧燃料ポンプ54に搬送するものである。
フィードライン53は、フィードポンプ52が吐出した燃料を、高圧燃料ポンプ54に搬送する燃料流路である。
高圧燃料ポンプ54は、シリンダヘッド13に取り付けられ、カムシャフトを介して駆動され、燃料圧力を昇圧させるものである。
高圧燃料ポンプ54は、シリンダヘッド13の吸気カムシャフトの回転と連動してシリンダ内を往復し燃料を加圧するプランジャ、及び、デューティ比制御が可能な電磁調量弁であるソレノイドバルブ等を備えている。
高圧燃料ポンプ54は、ECU100によってデューティ比制御を行うことによって、プランジャの1ストロークあたりの吐出量を変化させ、高圧燃料ライン55内の燃料圧力を調節可能となっている。
以下、高圧燃料ポンプ54についてより詳細に説明する。
図2は、実施例の燃料供給装置における高圧燃料ポンプの構成を示す模式図である。
図2(a)は、フィードライン53から燃料を吸入中の状態を示し、図2(b)は、高圧燃料ライン55に燃料を吐出中の状態を示している。
図2に示すように、高圧燃料ポンプ54は、ハウジング540、加圧室541、吸入ポート542、吐出ポート543、プランジャ544、カム545、リフタ546、ソレノイドバルブ547、チェックバルブ548等を有して構成されている。
ハウジング540は、高圧燃料ポンプ54の本体部を構成する部材であって、加圧室541、吸入ポート542、吐出ポート543、プランジャ544が挿入されるシリンダ等を備えている。
加圧室541は、吸入ポート542から吸入された燃料を、プランジャ544によって加圧する空間部である。
吸入ポート542は、フィードライン53を介して、燃料タンク51から搬送される燃料を、加圧室541に導入する流路である。
吐出ポート543は、加圧室541内で加圧された燃料を、高圧燃料ライン55に吐出する流路である。
プランジャ544は、一方の端部が加圧室541に連通して形成されたシリンダ内に挿入され、往復運動する円柱状の部材である。
プランジャ544は、加圧室541への燃料の吸入、加圧室541内での燃料の加圧、及び、加圧室541からの燃料の吐出を行うものである。
カム545は、シリンダヘッド13に設けられた吸気カムシャフトと連動して回転し、リフタ546を介して、プランジャ544を駆動するものである。
図2に示す例においては、カム545は、一回転あたり4回プランジャ544を押圧するようになっている。
ソレノイドバルブ547は、吸入ポート542の加圧室541側の端部を開閉する電磁調量弁である。
ソレノイドバルブ547は、ECU100からの開弁信号に応じて開弁する。
図2(a)に示すように、プランジャ544が加圧室541の容積を増加させる方向(引抜方向)へ変位する際に、ソレノイドバルブ547を開弁させることによって、燃料は加圧室541に引き込まれる。
一方、図2(b)に示すように、プランジャ544が加圧室541の容積を減少させる方向(押込方向)へ変位する際には、ソレノイドバルブ547を閉弁することによって、燃料は吐出ポート543側へ排出される。
高圧燃料ポンプ54は、ソレノイドバルブ547を、ECU100が出力する信号に応じ、カム545の回転と同期して所定のタイミングで開閉することによって、吸入、吐出を、周期的に繰り返すようになっている。
ソレノイドバルブ547は、ECU100が開弁時間と閉弁時間との比をデューティ比制御することによって、プランジャ544の1ストロークあたりの吐出量を変化させ、高圧燃料ライン55内の燃料圧力(燃圧)を調節する機能を有する。
チェックバルブ548は、吐出ポート543に設けられ、高圧燃料ライン55側から加圧室541側への燃料の逆流を防止する逆止弁である。
高圧燃料ライン55は、高圧燃料ポンプ54により昇圧後の燃料を、各気筒にそれぞれ設けられたインジェクタ56に搬送する燃料流路である。
高圧燃料ライン55には、高圧燃料ポンプ54により加圧後の燃料の圧力(燃圧)を検出する燃圧センサ55aが設けられている。
燃圧センサ55aの出力は、ECU100に伝達され、燃圧フィードバック制御に利用される。
インジェクタ56は、高圧燃料ライン55から供給される燃料を、ECU100が出力する噴射信号に応じて、各気筒の燃焼室内に筒内噴射(直噴)する噴射弁である。
図3は、実施例の燃料供給装置における燃圧制御系の構成を模式的に示すブロック図である。
図3に示すように、エンジン1は、エンジン制御ユニット100、アクセルポジションセンサ110、アイドルストップ制御ユニット120等を有する。
エンジン制御ユニット(ECU)100は、エンジン1及びその補機類を統括的に制御するものである。
ECU100は、CPU等の情報処理手段、RAMやROM等の記憶手段、入出力インターフェイス及びこれらを接続するバス等を有して構成されている。
アクセルポジションセンサ110は、ドライバによる図示しないアクセルペダルの操作量(踏込量)を検出する位置エンコーダである。
ECU100は、アクセルポジションセンサ110の出力等に応じて、ドライバ要求トルクを設定するとともに、エンジン1の実際の出力トルクがドライバ要求トルクに近づくようスロットルバルブ開度、燃料噴射量及び噴射時期、点火時期、バルブタイミング、過給圧、EGR量などを制御する。
ECU100は、設定された燃料噴射量、及び、噴射時期に応じて、各気筒のインジェクタ56に噴射信号(開弁信号)をそれぞれ出力する。
また、ECU100は、燃圧センサ55aによって検出される実際の燃圧が、エンジン1の運転状態に応じて設定される所定の目標燃圧と一致するように、高圧燃料ポンプ54のソレノイドバルブ547のデューティ比をフィードバック制御する機能を有する。
ECU100は、本発明にいう噴射制御手段、及び、燃圧制御手段として機能する。
アイドルストップ制御ユニット120は、車両の状態が所定のアイドルストップ条件を充足した場合に、エンジン1を自動的に停止させるとともに、自動停止後所定の再始動条件を充足した場合に、エンジン1を自動的に再始動させるアイドルストップ制御を行なうものである。
アイドルストップ制御ユニット120は、RAMやROM等の記憶手段、入出力インターフェイス及びこれらを接続するバス等を有して構成され、上述したECU100と、例えば、CAN通信システム等の車載LANを介して接続されている。
アイドルストップ条件として、例えば、車両の停止判定が成立したこと、ブレーキ液圧が所定値以上であること、空調要求が所定値以下であること、再始動用バッテリのSOCが所定値以上であること等を全て充足することがあげられる。
また、再始動条件として、例えば、アイドルストップ条件が非充足となったことや、アクセルペダル操作を検出した場合等があげられる。
以下、実施例の燃料供給装置におけるアイドルストップ時の燃圧昇圧制御について説明する。
図4は、実施例の燃料供給装置におけるアイドルストップ時の燃圧制御を示すフローチャートである。
図5は、実施例の燃料供給装置におけるアイドルストップ実行時の各種フラグ、エンジン回転数、燃圧等の推移の一例を示すタイミングチャートである。
図5において、横軸は時間を示している。
また、縦軸は、フラグの状態、エンジン回転数、及び、燃圧を示している。
以下、図4のステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:ISSエンジン停止要求・燃料カット指令判断>
ECU100は、アイドルストップ制御ユニット120からエンジン停止要求(燃料カット指令)があったか否かを判別する。
アイドルストップ制御ユニット120からエンジン停止要求が入力された場合は、ステップS02に進み、その他の場合はステップS06に進む。
<ステップS02:燃料カット実行判断>
ECU100は、エンジン1がアイドル状態から、インジェクタ56への噴射信号を途絶させて燃料噴射を停止する燃料カットが実行されたか(図5に示すIS燃料カットフラグがセットされたか)否かを判別する。
燃料カットが実行されている場合はステップS03に進み、その他の場合はステップS06に進む。
<ステップS03:目標燃圧を昇圧制御目標燃圧に切替>
ECU100は、高圧燃料ポンプ54の燃圧フィードバック制御における目標燃圧を、実際の燃圧より高く設定された所定の昇圧制御目標燃圧に切り替える。
これによって、高圧燃料ポンプ54のソレノイドバルブ547のデューティ比は増加され、実質的に最大の吐出量が得られるフルデューティ駆動モードに切替えられる。
このとき、図5に示す高圧燃料ポンプ全量吐出フラグがセットされる。
また、図5に示すように、エンジン1においては、燃料カット実行の直前に最後に噴射された気筒(以下、「最終噴射気筒」と称する)における燃焼行程が未了の状態となっており、燃料カットの実行直前(アイドル状態)と実質的に同等のトルクを発生している。
その後、ステップS04に進む。
<ステップS04:実燃圧判断>
ECU100は、燃圧センサ55aによって検出された実際の燃圧を、ステップS03において設定された昇圧制御目標燃圧と比較する。
実際の燃圧が、ステップS03において設定された昇圧制御目標燃圧以上である場合はステップS06に進み、その他の場合はステップS05に進む。
<ステップS05:最終噴射気筒燃焼行程判断>
ECU100は、最終噴射気筒の燃焼行程が終了したか否かを判別する。
最終噴射気筒の燃焼行程終了は、例えば、クランクシャフト11の角度位置を検出する図示しないクランク角センサの出力に基づいて検出することが可能である。
最終噴射気筒の燃焼行程が終了している場合はステップS06に進み、その他の場合はステップS04に進み、以後の処理を繰り返す。
<ステップS06:高圧燃料ポンプ通常制御に移行>
ECU100は、高圧燃料ポンプの昇圧制御を終了し、通常制御に復帰させる。
これによって、高圧燃料ポンプ54のソレノイドバルブ547のデューティ比は、昇圧制御時の状態よりも低下する。
このとき、図5に示す高圧燃料ポンプ全量吐出フラグは解除される。
その後、一連の処理を終了する。
図5に示すように、最終噴射気筒の燃焼行程が終了した後は、エンジン1は惰性で回転する状態となって、エンジン回転数は徐々に低下し、最終的にゼロとなってISエンジン停止中フラグがセットされる。
図5に示す例においては、最終噴射気筒の燃焼行程が終了する前に、実燃圧が目標燃圧を上回っており、通常制御に復帰して目標燃圧が低下している。
このように、アイドルストップ制御によるエンジン停止時に、昇圧制御を行なうことによって、次回再始動時に燃料噴射を行うことなくクランキングを行って燃圧を昇圧する始動時昇圧制御を省略でき、あるいは、始動時昇圧制御を実行する場合であっても比較的短時間で通常制御に移行して噴射及び点火を開始することができ、エンジン1の始動性が向上する。
以上説明した実施例によれば、図5に示すように、アイドルストップ制御による燃料カットの実行直前に既に噴射されている最終噴射気筒の燃焼行程において、高圧燃料ポンプ54をフルデューティ駆動モードで運転し、燃圧を昇圧することによって、燃料カット実行時期を遅延させて燃圧を昇圧する従来技術のように燃費を悪化させることなくエンジン1の再始動時におけるクランキング開始から燃料噴射開始までの時間を短縮し、始動性を改善することができる。
また、最終噴射気筒の燃焼行程終了に応じて高圧燃料ポンプのソレノイドバルブのデューティ比を低下させることによって、エンジンが惰性で回転している際に高圧燃料ポンプが発生する騒音を抑制することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内であり、エンジン及び燃料供給装置の構成は、上述した実施例に限定されず、適宜変更することが可能である。
例えば、エンジンのシリンダレイアウト、気筒数、動弁駆動方式、過給器の有無及び過給器の種類等は適宜変更することができる。
また、実施例は、アイドルストップ制御におけるエンジンの停止時の燃圧昇圧制御について説明したが、本発明は、アイドルストップ制御による自動停止に限らず、ユーザのイグニッションオフ操作に応じたエンジン停止時における昇圧制御にも用いることができる。この場合にも、次回のイグニッションオン時における昇圧制御を省略又は短縮し、エンジンの始動性を改善することができる。
また、実施例においては、燃料カットの実行後、最終噴射気筒の燃焼行程中に高圧燃料ポンプをフルデューティ駆動しているが、例えばフルデューティまで吐出量を増加させなくても目標燃圧まで昇圧することが可能な場合には、必ずしもフルデューティまでデューティ比を増加させず、中間のデューティ比までデューティ比を増加させるようにしてもよい。
1 エンジン 10 本体部
11 クランクシャフト 12 シリンダブロック
13 シリンダヘッド 14 吸気バルブ駆動系
15 排気バルブ駆動系 16 点火栓
20 吸気装置 21 インテークダクト
22 エアクリーナ 23 エアフローメータ
24 エアバイパスバルブ 25 インタークーラ
26 スロットル 27 インテークマニホールド
28 タンブルコントロールバルブ
30 排気装置 31 エキゾーストマニホールド
32 エキゾーストパイプ 33 フロント触媒
33a フロントA/Fセンサ 33b リアA/Fセンサ
34 リア触媒 35 サイレンサ
40 ターボチャージャ 41 コンプレッサ
42 タービン 43 ベアリングハウジング
44 ウェイストゲートバルブ
50 燃料供給装置 51 燃料タンク
52 フィードポンプ 53 フィードライン
54 高圧燃料ポンプ 540 ハウジング
541 加圧室 542 吸入ポート
543 吐出ポート 544 プランジャ
545 カム 546 リフタ
547 ソレノイドバルブ 548 チェックバルブ
55 高圧燃料ライン 55a 燃圧センサ
56 インジェクタ
100 エンジン制御ユニット(ECU)
110 アクセルポジションセンサ 120 アイドルストップ制御ユニット

Claims (1)

  1. エンジンの出力軸と連動するカムによって駆動され燃料を加圧して吐出するプランジャを有し、前記プランジャの1ストロークあたり吐出量を変更可能な燃料ポンプと、
    噴射信号に応じて前記燃料ポンプが吐出した燃料を前記エンジンのシリンダ内に噴射するインジェクタと、
    前記インジェクタに噴射信号を与える噴射制御手段と、
    前記燃料ポンプに前記吐出量を指令する燃圧制御手段と
    を備える燃料供給装置であって、
    前記噴射制御手段は、前記インジェクタへの前記噴射信号を途絶させて前記エンジンの運転を停止する機能を有し、
    前記燃圧制御手段は、前記噴射制御手段が前記噴射信号を途絶した後であって途絶前に出力済みの前記噴射信号に応じて燃料が噴射された気筒の燃焼行程が終了する前に、前記燃料ポンプの吐出量を増加させる燃圧昇圧制御を行うとともに、前記燃焼行程の終了後には前記燃料ポンプの吐出量を前記燃圧昇圧制御の実行中に対して低下させること
    を特徴とする燃料供給装置
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