JP3722063B2 - 内燃機関の停止制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ディーゼルエンジンなどの内燃機関を停止させる場合の停止角度位置を制御するための装置に関し、特に気筒の判別をおこなって燃料の供給をおこなう内燃機関を対象とした停止制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、気筒の内部に直接、燃料を噴射する形式の内燃機関が知られている。この種の形式の内燃機関では、各気筒の動作状態すなわち行程を知る必要があり、これを気筒判別と称している。すなわち、圧縮行程にある気筒を特定してその気筒における燃料噴射弁を駆動する必要がある。
【0003】
気筒の判別は、内燃機関が回転することによって出力される信号に基づいておこなうのが一般的であり、内燃機関のクランク軸が回転することによって検出された特定の信号に基づいて気筒判定をおこなう。その場合、特定の信号を検出するために必要とする回転角度が大きければ、気筒の判別の遅れおよびそれに伴う燃料噴射の遅れが生じるので、始動時に気筒判別を可及的速やかにおこなうことが好ましい。従来、気筒判別を早めて、内燃機関の始動性を向上させることを目的とした発明が特開2001−152891号公報に記載されている。
【0004】
この公報に記載された発明は、エンジンのクランク角度から圧縮上死点のシリンダを判別し、イグニッションスイッチを操作することによるエンジンの停止時には、判別された圧縮上死点のシリンダに基づいて所定のシリンダから燃料の停止をおこなうように構成されている。この公報に記載された発明では、燃料の停止を開始するシリンダを特定できることにより、エンジンが停止した際のクランク角度領域を特定でき、その結果、停止クランク角度範囲からエンジンの回転方向に一番近い位置に気筒判別のマーキングを施すことにより、気筒判別を早期化できる、としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで従来、気筒の内部に直接燃料を噴射する内燃機関として、高圧燃料ポンプで発生させた高圧燃料をコモンレールに蓄圧しておき、各気筒に個別に設けたインジェクタを電気的に開閉して、それぞれの気筒に燃料を噴射するように構成した内燃機関が知られている。この種の内燃機関においても、上記のように気筒を判別する必要がある。
【0006】
しかしながら、燃料を高圧に加圧する燃料ポンプは、内燃機関によって駆動するように構成されており、しかも燃料の吸入と圧送とを繰り返すように構成されているから、内燃機関を停止させて燃料の圧力が低下し、その後の内燃機関を始動するべく回転させた際に、気筒を判別して圧縮行程の気筒のインジェクタを動作させるとしても、その時点で高圧燃料ポンプが吸入動作に入っていれば、必要充分な燃料圧力を得ることができないので、燃料を供給できず、その結果、内燃機関の始動に失敗することがある。
【0007】
このような場合、内燃機関のモータリング(クランキング)を継続するので、内燃機関がある程度回転した後には内燃機関が完爆状態になり、自立回転する。しかしながら、モータリングから完爆に至るまでに時間を要することになるから、始動の遅れによるもたつき感などの違和感が生じる可能性がある。
【0008】
特に、車両が停止した際に所定の条件が成立することによって内燃機関を停止し、その後、その条件が成立しなくなることにより内燃機関を再始動するいわゆるエコラン制御の場合、内燃機関の停止および始動を自動的におこなうので、始動の遅れが違和感となり易い。
【0009】
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、内燃機関によって燃料ポンプを駆動して燃料を加圧する必要のある内燃機関を、遅れを生じることなく再始動することのできる停止制御装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、内燃機関によって駆動されて少なくとも吸入行程と圧送行程とをおこなう燃料ポンプを備え、内燃機関が所定角度回転することにより各気筒の状態を判別するように構成された内燃機関の停止制御装置において、停止要求があった場合に、再始動のために内燃機関を回転させた直後に気筒の判別が可能でかつその気筒の判別の後に前記燃料ポンプが圧送行程となる特定回転角度位置で前記内燃機関を停止させる停止手段を備えていることを特徴とする制御装置である。
【0011】
したがって請求項1の発明では、燃料ポンプが内燃機関によって駆動されて吸入と圧送とを交互におこない、燃料が加圧される。またその内燃機関の回転角度位置の判別すなわち気筒判別がおこなわれ、その判別された気筒に高圧の燃料が供給される。そして、停止要求があった場合には、所定回転後に停止する内燃機関の回転角度位置が、再始動のために停止状態から回転させた直後に、気筒判別をおこなうことができ、かつその気筒判別の後に燃料ポンプが燃料を加圧する圧送行程になる角度位置に設定される。そのため、停止した内燃機関をクランキングすることにより、直ちに気筒判別がおこなわれ、かつその直後に高圧の燃料が得られるので、判別した圧縮行程の気筒に必要充分な燃料を供給して内燃機関を短時間のうちの完爆状態とし、自立回転させることができる。
【0012】
また、請求項2の発明は、請求項1の停止手段が、前記内燃機関の停止前のアイドル回転数と前記特定回転角度位置とに基づいて、前記内燃機関を停止させるための燃料供給タイミングを決定するように構成されていることを特徴とする制御装置である。
【0013】
そのアイドル回転数は、請求項3に記載されているように、目標アイドル回転数とすることができる。
【0014】
したがって請求項2あるいは請求項3の発明では、停止要求があった時点あるいは停止に至るまでの間の内燃機関の動作状態に基づいて停止制御を実行できるので、停止の遅れがなく、再始動を迅速におこなうことのできる停止角度位置に内燃機関を停止させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。先ず、この発明で対象とする内燃機関について説明すると、この発明における内燃機関は、燃料や空気の供給およびその停止、あるいは点火のオン・オフなどによって自動停止および自動的な再始動の可能な内燃機関であり、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンあるいはガスを燃料としたエンジンなどがその例である。図3には、内燃機関(エンジン)1の例としてディーゼルエンジンを示してあり、ここに示す例は、燃料をシリンダ2,3,4,5の内部に直接噴射するいわゆる直噴式のエンジンであり、排気浄化のための排気再循環機構(EGR)を備えている。なお、仮に図3の左から順に#1シリンダ2、#2シリンダ3、#3シリンダ4、#4シリンダ5とし、圧縮上死点に至る順序は、#1シリンダ2、#3シリンダ4、#4シリンダ5、#2シリンダ3である。
【0016】
すなわち、各シリンダ2,3,4,5のそれぞれに、燃料を高圧で噴射するインジェクタ6,7,8,9が設けられており、これらのインジェクタ6,7,8,9が、高圧に加圧された燃料を一時的に貯留するコモンレール10に接続されている。また、各シリンダ2,3,4,5にはそれぞれグロー11,12,13,14が設けられている。
【0017】
燃料を加圧する燃料ポンプ15は、いわゆるプランジャタイプのポンプであって、図4に示すように、カムシャフト16と一体となって回転する楕円カム17によって押圧され、またリターンスプリング18によって復帰移動するようになっている。したがってカムシャフト16が、クランクシャフト(図示せず)の2回転のうちに1回転し、また楕円カム17は長軸方向の両端部でプランジャを押圧するようになっているので、クランク角(CA)で360度CA毎に燃料の吸入と圧送とをそれぞれ1回おこなうようになっている。
【0018】
各シリンダ2,3,4,5に吸気を分配して供給するインテークマニホールド19が、排気式過給機20におけるコンプレッサー21に接続されている。このコンプレッサー21からインテークマニホールド19に到る吸気管路に、加圧されて温度の上昇した吸気を冷却するインタークーラ22と、吸気量を制御する吸気絞り弁23とが介装されている。その吸気絞り弁23は、モータなどのアクチュエータ(図示せず)によって電気的に制御できるように構成されている。
【0019】
他方、各シリンダ2,3,4,5の排気ポートに接続されたエキゾーストマニホールド24が、前記過給機20における排気タービン25に接続されている。さらにこの排気タービン25が、排気浄化触媒を備えた触媒コンバータ26に連通されている。
【0020】
そして、各シリンダ2,3,4,5で発生した燃焼排ガスの一部をインテークマニホールド19に導く排気再循環管路27が設けられ、その排気再循環管路27には、排ガスを冷却するEGRクーラ28と、排ガスの流量を制御するEGRバルブ29とが、エキゾーストマニホールド24側からここに挙げた順に介装されている。
【0021】
また、上記のエンジン1は通常のエンジンと同様に、始動時には外力によって完爆回転数まで強制的に回転させる必要があり、そのための回転駆動機構としてスタータ30が付設されている。このスタータ30は、適宜の構成のものを採用することができ、例えば起動信号によってピニオンギヤ(図示せず)を前進させて、エンジン1におけるリングギヤ(図示せず)に噛合(すなわち係合)させ、その状態でエンジン1を回転させる構成のものを採用することができる。
【0022】
上記のエンジン1は、停車中でかつ制動操作されるなどの所定の条件が成立することにより、自動停止させられ、その後に制動操作が解除されるなどの停止条件が成立しなくなることにより、自動的に再始動されるいわゆるエコラン制御が可能なように構成されている。その制御のためのエンジン用電子制御装置(E−ECU)31と、エコラン用電子制御装置(ECO−ECU)32が設けられている。
【0023】
これら電子制御装置31,32は、マイクロコンピュータを主体として構成されたものであって、エンジン用電子制御装置31は、入力されたデータに基づいて演算をおこない、エンジン1の動作状態を制御するように構成されている。具体的には、始動要求があった場合にスタータ30を駆動してそのギヤをエンジン1側のギヤに噛み合わせるとともにエンジン1をクランキングし、また、加減速の要求に基づいて燃料の噴射量を制御し、必要に応じてこれと併せて吸気絞り弁23やEGRバルブ29の開度を制御し、さらには加減速要求に基づいて過給機20による過給圧を制御するように構成されている。
【0024】
エコラン用電子制御装置32は、入力されたデータに基づいて演算をおこなって、エンジン1の停止条件や始動条件の成立を判定し、その判定結果に基づいてエンジン用電子制御装置31に対してエンジン1の停止要求や始動要求を出力するようになっている。その停止条件は、例えば車速がゼロと判定され、かつブレーキ操作されていることが判定されることである。また始動条件は、ブレーキ操作が解除されるなど、停止条件の内容のいずれかが成立しなくなることである。エンジン用電子制御装置31は、これら停止要求や始動要求があった場合には、その要求に従ってエンジン1の停止もしくは始動の制御を実行し、またこれらの要求がない場合には、アクセル開度に代表される駆動要求量に応じてエンジン1の出力(より具体的には燃料噴射量)を制御するように構成されている。
【0025】
これらの制御をおこなうために、電子制御装置31にアクセル開度センサ33およびクランク角度センサ34ならびにクランク角度基準位置センサ35が接続されている。また、特には図示していないが、いずれかの電子制御装置31,28には、車速信号などの他の適宜の信号が入力されている。
【0026】
そのクランク角度センサ34は、エンジン1におけるクランク軸(図示せず)の回転角度を検出し、またその検出信号を利用してエンジン1の回転速度(回転数)を検出するためのセンサであり、図5に示すように、クランク軸が1回転することにより1回転するタイミングロータ36と、その外周側の所定位置に配置されたピックアップ37とを備えている。そのタイミングロータ36は、外周縁に、所定角度(例えば10度)ごとに突起もしくは歯を形成した円盤状もしくは歯車状の部材であり、その突起もしくは歯が、一部で欠けており、その部分がいわゆる歯欠け部38とされている。また、ピックアップ37は、いわゆる電磁ピックアップであって、タイミングロータ36の突起もしくは歯が接近した後、離れるごとにパルス信号を出力するように構成されている。
【0027】
したがって、クランク角度センサ34は、前記歯欠け部38からの角度としてクランク軸の回転角度を検出できるようになっている。より具体的に説明すると、4気筒の4サイクルエンジンの例では、2つのシリンダ(例えば1番目に燃焼するシリンダと3番目に燃焼するシリンダ)におけるピストンが同時に上死点に到達し、いずれか一方が圧縮行程での上死点となり、かつ他方が排気行程での上死点となるので、これらの上死点が前記歯欠け部38から所定の角度(一例として210度)となるように、歯欠け部38とピックアップ37との相対位置が設定されている。
【0028】
また一方、クランク角度基準位置センサ35は、クランク軸が2回転して1サイクルを完了するように構成されていることに伴い、クランク軸が2回転する間の角度の基準位置を与えるためのセンサであり、図6に示すように、クランク軸が2回転する間に1回転する回転部材(例えばカムシャフトタイミングプーリー)39の外周部に1つの突起40が形成され、その突起40に感応してパルス信号を出力するピックアップ41が前記回転部材39の外周側に配置されている。なお、この突起40とピックアップ41との相対位置は、上記のクランク角度センサ34におけるピックアップ32が歯欠け部38を検出した後、クランク軸が所定の角度(一例として120度)回転する間にピックアップ41が突起40を検出する位置に設定されている。
【0029】
したがってこれらの各センサ34,35によって、2回転する間のクランク軸の角度位置、および各シリンダの行程を検出できるようになっている。一例を示せば、前記クランク角度センサ34が歯欠け部38からの前記所定角度(一例として210度)を検出した時点では、2つのシリンダにおける各ピストンが上死点に位置している。その所定の角度(210度)の回転の間に、クランク角度基準位置センサ35において、ピックアップ41が突起40を検出したとすると、例えば燃焼順序が1番目のシリンダにおいて圧縮行程が終了してピストンが上死点に到達し、かつ燃焼順序が3番目のシリンダにおいて排気行程が終了してピストンが上死点に到達しているものと判定される。他のシリンダについては、これに準じてその行程が判定される。なお、この種のクランク軸の角度位置やそれに基づく燃料を噴射するシリンダの判別をおこなう技術としては、例えば特開平11−62681号公報に記載されている技術を採用できる。
【0030】
上述したようにこの発明で対象とするエンジン1は、クランク角度センサ34の信号(Ne 信号)とクランク角度基準位置センサ35の信号(G1 信号)とに基づいて気筒判別をおこなうので、クランクシャフトが停止状態から2回転すれば必ず気筒判別することができるが、クランクシャフトの停止角度位置によって回転し始めた直後に気筒を判別することができる。また、同様に、クランクシャフトが1回転すれば、その間にカムシャフト16およびこれと一体の楕円カム17が180度回転するので、燃料を圧送することができるが、上記のクランクシャフトが回転し始めた直後の気筒判別に合わせて、燃料ポンプ15で燃料を圧送させることができる。
【0031】
図1および図2はこの発明の制御装置で実行される制御の一例を概念的に示しており、図1は制御フローチャートを示し、図2はタイムチャートを示している。先ず、この発明による停止制御は、上記のエンジン1を搭載した車両の動作状態が所定の条件を満たした場合にエンジン1を自動的に停止し、その条件が成立しなくなった場合にエンジン1を自動的に再始動するエコラン制御によって実行される。したがってエコラン制御による停止要求(エコランON)が成立しているか否かが判断される(ステップS1)。具体的には、前述したエコラン用電子制御装置32からエンジン用電子制御装置31に停止要求信号が入力されているか否かが判断される。このステップS1で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなくリターンする。
【0032】
これに対してエンジン1の停止要求が成立していることにより、ステップS1で肯定的に判断された場合には、その時点のエンジン1の回転角度位置が判断される(ステップS2)。例えば#1シリンダ2の圧縮上死点(TDC)を越えかつ#3シリンダ4の圧縮上死点に至る前の回転角度位置を含むAゾーン(#1シリンダ2のTDC〜#4シリンダ5のTDCまで:図2参照)に入っているか、あるいは#4シリンダ5の圧縮上死点(TDC)を越えかつ#2シリンダ3の圧縮上死点に至る前の回転角度位置を含むBゾーン(#4シリンダ5のTDC〜#1シリンダ2のTDCまで:図2参照)に入っているかが判断される。これは、エンジン1の停止位置が、再始動の際に最も早期に気筒判別をおこなうことができかつ燃料ポンプ15によって燃料を昇圧できる位置となるように、最も早期に燃料の噴射を停止できるシリンダを選択するためである。
【0033】
ついで、目標アイドル回転数を読み取る(ステップS3)。この目標アイドル回転数は、空調用コンプレッサーやパワステ用油圧ポンプあるいは電気負荷などの負荷に応じて設定されているアイドル回転数であり、エコラン制御でエンジン1を停止させる場合、停止の直前ではエンジン1が必ずアイドル回転数になるからである。また、その回転数に応じてエンジン1の慣性エネルギが異なり、燃料の噴射停止後、エンジン1が止まるまでの回転角度がその慣性エネルギによって異なるからである。
【0034】
一方、エンジン1の気筒の判別をおこなうことのできる回転角度位置は、上述した各センサ34,35の構成によって決まっている。また、燃料ポンプ15が燃料を圧送する回転角度位置も、上述したように機構上、決まっている。したがってエンジン1を再始動する場合に、気筒の判別とその直後に燃料ポンプ15が圧送行程となる回転角度位置が機構上決まるので、エンジン1の停止位置を、そのような角度位置に設定するための最終燃料噴射気筒が決定される(ステップS4)。すなわち燃料の噴射を停止した後にエンジン1が惰性回転する角度もしくは回転回数は、上記の目標アイドル回転数に基づいて求まるので、エンジン1を停止させるべき回転角度位置に対してその惰性回転する角度だけ手前の位置を、燃料の噴射を停止する位置とし、それに対応して噴射停止気筒を決定する。
【0035】
図2に基づいてより具体的に説明すると、ここに示す例は、#2シリンダ3の圧縮上死点を挟んだ所定角度の範囲、および#3シリンダ4の圧縮上死点を挟んだ所定角度の範囲で燃料ポンプ15が圧送行程となり、また#4シリンダ5の圧縮上死点の手前で気筒判別が可能な四気筒エンジンを対象とした例である。エンジン1は、いずれかの気筒で圧縮上死点を過ぎた位置で停止するので、停止後に再始動する場合、早期の気筒判別できる停止位置は、#1シリンダ2の圧縮上死点を過ぎた位置である。
【0036】
図2に示すようにエンジン1の停止要求がBゾーンで生じたとすると、その時点のアイドル回転数が、クランクシャフトを1回程度、惰性回転させた後に停止させる程度の回転数であれば、目標とする停止回転角度位置に対して直近の手前の圧縮上死点となるシリンダに対して1回転分、手前のシリンダを噴射停止気筒とする。
【0037】
こうすれば、エンジン1は#1シリンダ2の圧縮上死点を越えた回転角度位置で停止し、この状態から再始動のためにクランキングすると、180度程度回転した時点で気筒が判別され、その後の燃料の噴射の可能なシリンダが#2シリンダ3となる。前述したように、燃料ポンプ15は、#2シリンダ3の圧縮上死点を挟んだ所定の角度範囲で圧送行程となるので、#2シリンダ3に対して充分高圧の燃料を供給することができ、その結果、エンジン1を直ちに完爆状態に至らしめることができる。すなわち再始動を遅れを生じることなく迅速におこなうことができる。
【0038】
比較のために、上記の#4シリンダ5に替えて、その次に圧縮上死点となる#2シリンダ3で噴射停止するとした場合、エンジン1は#3シリンダ4の圧縮上死点を越えた位置で停止するので、再始動の際に#4シリンダ5の圧縮上死点を越えた後に気筒判別できたとしても、最初に燃料の噴射をおこなうことになるシリンダが#1シリンダ2となるが、その回転角度位置では、燃料ポンプ15が吸入行程にあって、高圧の燃料を発生させることができないので、その時点では実質的なエンジン1の始動をおこなうことができない。すなわち、エンジン1の再始動に遅れが生じる。
【0039】
なお、アイドル回転数が高いことにより、噴射の停止後、1回転半してからエンジン1が停止する状況にある場合、上記の#4シリンダ5に替えて、それより半回転前に圧縮上死点に至る#3シリンダ4で噴射を停止することになる。また反対にアイドル回転数が低いことにより、噴射の停止後、半回転してからエンジン1が停止する状況にある場合、上記の#4シリンダ5に替えて、それより半回転後に圧縮上死点に至る#2シリンダ3で噴射を停止することになる。こうすれば、#1シリンダ2の圧縮上死点を越えた状態でエンジン1が停止し、再始動の際には、#3シリンダ4の圧縮上死点を越えた後に気筒判別され、かつ#2シリンダ3が圧縮上死点に達した際に、その#2シリンダ3に高圧の燃料を噴射することができる。その結果、エンジン1の停止に遅れが生じず、また再始動を迅速におこなうことができる。
【0040】
上記の具体例は、四気筒のエンジンを対象とした例であるが、この発明は上記の具体例に限定されないのであって、要は、複数気筒のエンジンを対象とした停止制御装置に適用することができる。また、この発明における燃料ポンプは、要は、複数の気筒に対して燃料を順に噴射する時間間隔より長い時間間隔で少なくとも吸入と圧送とをおこなう燃料ポンプであればよく、カムシャフトに取り付けられたカムによって駆動される形式のポンプに限定されない。さらに、上記の具体例では、燃料を最終に噴射する気筒を決定するように構成したが、燃料の噴射の停止は複数の気筒について圧縮上死点に至る順序でおこなうので、上記の具体例に替えて、燃料の噴射停止を開始する気筒を決定することとしてもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、停止要求があった場合に所定回転後に停止する内燃機関の回転角度位置が、再始動のために、停止状態から回転させた直後に気筒判別をおこなうことができ、かつその気筒判別の後に燃料ポンプが燃料を加圧する圧送行程になる角度位置に設定されるため、停止した内燃機関をクランキングすることにより、直ちに気筒判別がおこなわれ、かつその直後に高圧の燃料が得られ、その結果、圧縮行程と判別された気筒に充分高圧の燃料を供給して内燃機関を短時間のうちの完爆状態とし、自立回転させることができ、内燃機関の始動性が向上する。また、燃料ポンプは燃料の圧送の時間間隔が上記のように相対的に長いものでよく、そのため、請求項1の発明によれば、燃料ポンプとして小型あるいは簡単な構成のものを採用することが可能になる。
【0042】
また、請求項2あるいは請求項3の発明によれば、停止要求があった時点あるいは停止に至るまでの間の内燃機関の動作状態に基づいて停止制御を実行できるので、停止の遅れがなく、再始動を迅速におこなうことのできる停止角度位置に内燃機関を停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御装置で実行される制御例を説明するためのフローチャートである。
【図2】 停止要求に基づく燃料の噴射停止タイミングを説明するためのクランク角度で示したタイムチャートである。
【図3】 この発明で対象とする内燃機関の制御系統を模式的に示すブロック図である。
【図4】 燃料ポンプの一例を模式的に示す図である。
【図5】 クランク角度センサの一例を示す模式図である。
【図6】 クランク角度基準位置センサの一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 2,3,4,5…シリンダ、 6,7,8,9…インジェクタ、 10…コモンレール、 15…燃料ポンプ、 31…エンジン用電子制御装置(E−ECU)、 32…エコラン用電子制御装置(ECO−ECU)、 34…クランク角度センサ、 35…クランク角度基準位置センサ。
Claims (3)
- 内燃機関によって駆動されて少なくとも吸入行程と圧送行程とをおこなう燃料ポンプを備え、さらに内燃機関が所定角度回転することにより各気筒の状態を判別するように構成された内燃機関の停止制御装置において、
停止要求があった場合に、再始動のために内燃機関を回転させた直後に気筒の判別が可能でかつその気筒の判別の後に前記燃料ポンプが圧送行程となる特定回転角度位置で前記内燃機関を停止させる停止手段を備えていることを特徴とする内燃機関の停止制御装置。 - 前記停止手段は、前記内燃機関の停止前のアイドル回転数と前記特定回転角度位置とに基づいて、前記内燃機関を停止させるための燃料供給タイミングを決定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の停止制御装置。
- 前記アイドル回転数が目標アイドル回転数であることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の停止制御装置。
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