JP6673040B2 - インクセット、印刷物、印刷方法、及び印刷装置 - Google Patents
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Description
そこで、環境負荷が少なく、非浸透性記録媒体に直接記録できる水性インクを含むインクセットが提案されている(例えば、特許文献1〜2参照)。
前記プラスチックフィルム等の非多孔質記録媒体に印刷する場合は、前記非多孔質記録媒体が透明フィルムの場合も多い。透明な記録媒体に印刷する場合は、カラーインクだけでなく、白色インクの印刷が必要な場合があり、記録媒体に白色インクを印刷してから、カラーインクを印刷する場合がある。
前記プラスチックフィルムの材料としては、広告、看板等の産業用途では、塩化ビニルが一般的に使用されてきたが、最近では、環境対応のために、脱塩化ビニルの材料として、ポリエチレンテレフタレート(PET)やアクリル樹脂のフィルム等の材料も使用されている。
一方、食品、飲料、日用品等の包装材料用では、ポリプロピレン樹脂、PETやナイロン樹脂が一般的に使用されている。なかでも、引張強度、透明性、及び防湿性が優れているという理由から、ポリプロピレン樹脂フィルムが多用されている。
前記白色インクが、水と、有機溶剤と、色材と、スチレンアクリル樹脂粒子と、アクリルウレタン樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂粒子から選択される少なくとも1種とを含有し、
前記非白色インクが、水、有機溶剤、及びスチレンアクリル樹脂粒子を含有する。
本発明のインクセットは、非白色インクと白色インクとを有するインクセットであって、
前記白色インクが、水と、有機溶剤と、色材と、スチレンアクリル樹脂粒子と、アクリルウレタン樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂粒子から選択される少なくとも1種とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記非白色インクが、水、有機溶剤、及びスチレンアクリル樹脂粒子を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記白色インクに含まれるアクリルウレタン樹脂粒子は、非浸透性記録媒体上との密着性を大幅に向上させ、特に記録媒体がアクリル樹脂フィルムの場合に、極めて高い密着性が得られる。
前記白色インクに含まれるポリエステル樹脂粒子は、非浸透性記録媒体上との密着性を大幅に向上させ、特に記録媒体がポリエステル樹脂フィルムの場合に、極めて高い密着性が得られる。
前記白色インクに含まれるポリオレフィン変性ポリエステル系ウレタン脂樹脂粒子は、非浸透性記録媒体上との密着性を大幅に向上させ、特に記録媒体がポリプロピレン樹脂フィルムの場合に、極めて高い密着性が得られる。
前記白色インクは、前記白色インクが、水と、有機溶剤と、色材と、樹脂粒子とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記白色インクは、非浸透性記録媒体上に、下地として印刷されることが好ましい。
前記樹脂粒子としては、スチレンアクリル樹脂粒子と、前記スチレンアクリル樹脂粒子以外の樹脂粒子(その他の樹脂粒子)とを含有する。
前記その他の樹脂粒子としては、アクリルウレタン樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂粒子から選択される少なくとも1種である。
前記白色インクは、スチレンアクリル樹脂粒子を含有することにより、高い光沢の塗膜が得られる。
また、前記白色インク及び前記非白色インクの全色に含まれるため、各色の塗膜同士の密着性を上げて、各色の境界で、塗膜が剥がれることを防止することができる。
これらのポリマーは乳化重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、イオン重合(カチオン、アニオン)、Atomic Transfer Radical Polymerization、及び重合技術分野において周知の他の重合法で製造できる。
前記スチレンアクリル樹脂は、乳化重合、分散重合、懸濁重合、粉砕又は溶液/バルク重合により製造することができる。この方法及び安定化剤についての詳しい情報は、“Emulsion Polymerization and Emulsion Polymer”(P.A.Lovell,M.S.El−Aasser,John Wiley & Sons Ltd.,England、1977年、引用することにより本明細書に包含する)に記載されている。
前記その他の樹脂粒子は、アクリルウレタン樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂粒子から選択される少なくとも1種である。
前記白色インクが前記その他の樹脂粒子を含むことにより、プラスチックフィルム等の非浸透性記録媒体に対する密着性を更に向上することができる。これは、前記白色インクが記録媒体上にて乾燥し、樹脂粒子と物理的に接近して一緒に造膜する際に、類似した構造を含んでいると互いに相互作用を及ぼして均一な膜形成が促されるためである。
前記白色インクは、アクリルウレタン樹脂粒子を含有することにより、非浸透性記録媒体との密着性を向上でき、特に、アクリル樹脂フィルムに対して極めて高い密着性を得ることができる。
前記コアシェル型のアクリルウレタン樹脂のエマルジョンは、以下の(a)〜(d)に示すようにして得ることができる。
(a)少なくとも1種の有機ジイソシアネート(A)と少なくとも1種のポリカーボネートポリオール(B)と、を反応させた後、酸ジオールを加えることにより、カルボキシル基が導入されたポリ(カーボネート−ウレタン)プレポリマー(A1)を得る。
(b)前記ポリ(カーボネート−ウレタン)プレポリマー(A1)にアクリル系モノマー(C)を加えて、プレポリマー/モノマーの混合物を得る。
(c)前記混合物に第三級アミンを加えることによって水に分散させた後、ラジカル開始剤と連鎖伸長剤とを加え、水性分散液を得る。
(d)前記水性分散液を加熱して前記(C)アクリル系モノマーを重合させることによって、前記(A1)をシェル成分とし、前記(C)からなるポリマーをコアとするアクリルウレタン樹脂エマルジョンを得ることができる。
なお、前記(d)における重合において、必要に応じて別途ビニル系モノマーを加えてもよい。
前記ビニル系モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブタジエン、スチレン、置換スチレン、酢酸ビニル、酪酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどが挙げられる。
前記ジオール類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−プロパンジオール、ジエチレングリコールなどが挙げられる。
前記カーボネート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンカーボネート、ジフェニルカーボネート、ホスゲンなどが挙げられる。
前記連鎖伸長剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記白色インクは、ポリエステル樹脂粒子を含有することにより、非浸透性記録媒体との密着性を向上でき、特に、ポリエステル樹脂フィルムに対して極めて高い密着性を得ることができる。
前記白色インクは、ポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂粒子を含有することにより、非浸透性記録媒体との密着性を向上でき、特に、ポリプロピレン樹脂フィルムに対して極めて高い密着性を得ることができる。
前記ポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂とは、主鎖、若しくは側鎖にポリオレフィン骨格を有するポリエステルウレタン樹脂を意味する。前記ポリエステルウレタン樹脂としては、例えば、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得ることができる。
前記市販品としては、例えば、スーパーフレックス210(第一工業製薬株式会社製)などが挙げられる。
即ち、ポリオレフィン変性ポリエステルポリオールと、その他のポリエステルポリオールと、ポリイソシアネート化合物と、分子内に酸性基と少なくとも2個の活性水素含有基とを有する化合物と、鎖伸長剤と、からなるポリウレタン樹脂の酸基をアンモニア及び/又は有機アミンで中和して、水性媒体中に分散させることが挙げられる。
前記ポリオレフィン変性ポリエステルポリオールとは、分子の両末端及び/又は側鎖に水酸基を含有するポリオレフィン変性ポリエステルを意味する。
前記ポリオレフィン変性ポリエステルポリオールの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オレフィン基を付与する化合物と、ジカルボン酸と、の脱水縮重合又はエステル交換反応を行い、末端ヒドロキシル基のポリオレフィン変性ポリエステルを得る方法などが挙げられる。
前記その他のポリエステルポリオールとしては、例えば、低分子量のポリオールとポリカルボン酸とをエステル化反応して得られるものや、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得られるポリエステルや、これらの共重合ポリエステルなどが挙げられる。
前記ポリカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、及びこれらの無水物又はエステル形成性誘導体などが挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニレンメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、m−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、p−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート化合物;エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等の脂肪族ポリイソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水素添加TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−ジクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、2,6−ノルボルナンジイソシアネーネート等の脂環式ポリシアネート化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、長期耐候性を持つ塗膜を必要とする観点から、脂肪族又は脂環式ジイソシアネートが好ましい。
前記分子内に酸性基と少なくとも2個の活性水素含有基とを有する化合物としては、例えば、グリコール酸、酒石酸、4,6−ジヒドロキシイソフタル酸、α,α−ジメチロールプロピオン酸、α,α−ジメチロール酪酸、α,α−ジメチロールノナン酸、及びこれらにカプロラクトンモノマーを付加重合させて得られるカルボキシル基含有ポリカプロラクトンジオール等のヒドロキシ酸、1,7−ジヒドロキシナフタリンスルホン酸等のヒドロキシスルホン酸、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸等のアミノスルホン酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、分子内に2個の水酸基と1個のカルボキシル基を有する化合物;α,α−ジメチロールプロピオン酸、α,α−ジメチロール酪酸、又はこれらにカプロラクトンモノマーを付加重合させて得られるカルボキシル基含有ポリカプロラクトンジオールが好ましい。
まず、無溶剤下又は有機溶剤の存在下にて、前記2種のポリオールと前記ポリイソシアネートを、イソシアネート基が過剰になる当量比で反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造する。
前記鎖延長剤としては、例えば、ポリアミン、その他の活性水素原子含有化合物などが挙げられる。
前記ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミン類、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミン類、ヒドラジン、N,N’−ジメチルヒドラジン、1,6−ヘキサメチレンビスヒドラジン等のヒドラジン類、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のジヒドラジド類などが挙げられる。
前記樹脂粒子中には必要に応じて界面活性剤のような分散剤を含有しても構わないが、より塗膜の性能が優れたインクが得やすい観点から、いわゆる自己乳化型の樹脂エマルジョンが好ましい。
前記塩基性物質として、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、メチルアミン、プロピルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モルホリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アンモニア、トリエチルアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モルホリンが好ましい。
前記塩基性物質の含有量としては、樹脂粒子の酸性成分の量に応じて任意に調製することができる。
前記樹脂エマルジョンとしては、更に必要に応じて、水溶性有機溶剤、防腐剤、レベリング剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などを配合できる。
前記有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、水溶性有機溶剤などが挙げられる。なお、前記水溶性有機溶剤における水溶性とは、例えば、25℃の水100gに5g以上溶解することを意味する。
前記色材は、前記色材を含む白色インクを用いて記録した画像のISO−2469(JIS−8148)に準拠して測定される白色度が、70以上であるものを用いることができる。
前記顔料としては、例えば、金属酸化物などが挙げられる。
前記金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化スズ、酸化ジルコニウム、チタン酸鉄(鉄とチタンの複合酸化物)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記数平均粒径は、例えば、粒度分析装置(マイクロトラック MODEL UPA9340、日機装株式会社製)を用いて測定することができる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散顔料等が使用できる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。
これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
[一般式(F−2)]
[一般式(F−2)]
CnF2n+1−CH2CH(OH)CH2−O−(CH2CH2O)a−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はCnF2n+1でnは1〜6の整数、又はCH2CH(OH)CH2−CnF2n+1でnは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。
この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
前記白色インクの製造方法としては、例えば、前記水、前記有機溶剤、前記色材、前記ポリウレタン樹脂粒子、前記その他の樹脂粒子、並びに必要に応じて、前記添加剤を、撹拌混合することにより製造することができる。前記撹拌混合としては、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェイカー、超音波分散機、通常の撹拌羽を用いた撹拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機などを用いることができる。
前記非白色インクは、水、有機溶剤、及びスチレンアクリル樹脂粒子を含有し、色材を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含む。
前記非白色インクとしては、例えば、カラーインク、黒色インク、灰色インク、クリアインク、メタリックインクなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、前記クリアインクとは、色材を含まず、主に樹脂粒子、有機溶剤、及び水からなるインクを意味する。
前記カラーインクとしては、例えば、シアン色インク、マゼンタ色インク、イエロー色インク、ライトシアン色インク、ライトマゼンタ色インク、レッド色インク、グリーン色インク、ブルー色インク、オレンジ色インク、バイオレット色インクなどが挙げられる。
前記非白色インクに含まれるスチレンアクリル樹脂粒子は、前記白色インクに含まれるスチレンアクリル樹脂粒子と同一のものを用いることが好ましい。前記白色インクに含まれるスチレンアクリル樹脂粒子と、前記非白色インクに含まれるスチレンアクリル樹脂粒子とが同一であると、各色の塗膜同士の密着性を上げて、各色の境界で、塗膜が剥がれることを防止できる。
前記有機溶剤としては、前記白色インクにおける有機溶剤と同様のものを用いることができる。
前記非白色インクに含まれる有機溶剤は、前記白色インクに含まれる有機溶剤と同一のものを用いることが好ましい。前記白色インクに含まれる有機溶剤と、前記非白色インクに含まれる有機溶剤とが同一であると、各色の塗膜間の密着性を向上できる。
前記非白色インクに用いられる色材としては、非白色を呈するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、染料、顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、顔料が好ましい。
前記顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料などが挙げられる。
その他、中空樹脂粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。
また、前記顔料は、前記白色インク中の顔料と同様にして、顔料分散体とすることができる。
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
前記界面活性剤、前記消泡剤、前記防腐防黴剤、前記防錆剤、及び前記pH調整剤としては、前記白色インクの添加剤における前記界面活性剤、前記消泡剤、前記防腐防黴剤、前記防錆剤、及び前記pH調整剤と同様のものを用いることができる。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性記録媒体を用いても良好な画像を形成することができる。また、一般的な記録媒体として用いられるものに限られず、壁紙や床材等の建材、Tシャツ等の衣料用などの布、テキスタイル、皮革等を適宜使用することができる。更に、記録媒体を搬送する経路の構成を調整することにより、セラミックスやガラス、金属などを使用することもできる。
前記非浸透性記録媒体とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する記録媒体であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である記録媒体をいう。
前記非浸透性記録媒体としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレン樹脂テレフタレート(PET)フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリエチレン樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム等のプラスチックフィルムなどを、好適に使用することができる。
従来は、前記塩化ビニル樹脂フィルムが広く使用されていたが、近年、環境面から、脱塩化ビニル材料が使われるようになり、PETフィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリエチレン樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム等の透明フィルムが使用される。
これらの中でも、アクリル樹脂フィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレン樹脂フィルム、及びポリプロピレン樹脂フィルムに対して、高い密着性を得ることができる。
前記非白色インクの製造方法としては、例えば、前記水、前記有機溶剤、及び前記ポリウレタン樹脂粒子、並びに必要に応じて、前記添加剤を、撹拌混合することにより製造することができる。前記撹拌混合としては、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェイカー、超音波分散機、通常の撹拌羽を用いた撹拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機などを用いることができる。
前記インク収容容器は、本発明のインクセットにおける各インクを容器に収容してなる。
前記インク収容容器としては、前記インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材などを有してなる。
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
また、本発明の印刷装置としては、前記白色インク及び前記非白色インクを収容するインク収容部と、前記白色インク及び非白色インクに刺激を印加し、前記インクを飛翔させるインク吐出ヘッドと、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
前記その他の工程としては、例えば、刺激発生工程、制御工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、例えば、刺激発生手段、制御手段などが挙げられる。
前記刺激発生手段としては、例えば、加熱装置、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライトなどが挙げられ、具体的には、例えば、圧電素子等の圧電アクチュエーター、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエーター、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエーター、静電力を用いる静電アクチュエーターなどが挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
別の実施態様として、白色インクを用いた記録も、非白色インクを用いた記録も、印刷方法にて記録する態様が可能である。
本発明の印刷物は、非浸透性記録媒体と、前記非浸透性記録媒体上に、白色の印刷層と、非白色の印刷層と、を有し、更に必要に応じてその他の層を有する。
前記白色の印刷層としては、有機溶剤と、色材と、スチレンアクリル樹脂と、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂から選択される少なくとも1種とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記非白色の印刷層としては、有機溶剤、及びスチレンアクリル樹脂を含有し、色材を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含む。
前記白色の印刷層中のスチレンアクリル樹脂と、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂としては、本発明のインクセットにおける白色インクのスチレンアクリル樹脂粒子と、アクリルウレタン樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂粒子に用いられるスチレンアクリル樹脂と、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂と同様のものを用いることができる。
前記非白色インク中の有機溶剤、及び色材としては、本発明のインクセットにおける非白色インクの有機溶剤、及び色材と同様のものを用いることができる。
前記非白色インク中のスチレンアクリル樹脂粒子としては、本発明のインクセットにおける非白色インクのスチレンアクリル樹脂粒子に用いられるウレタン樹脂と同様のものを用いることができる。
−ブラック顔料分散液の調製−
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製、KDL型、メディア:直径0.3mmのジルコニアボール使用)で7時間循環分散してブラック顔料分散液(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
[処方]
・カーボンブラック顔料(商品名:Monarch800、キャボット社製):15質量部
・アニオン性界面活性剤(商品名:パイオニンA−51−B、竹本油脂株式会社製):2質量部
・イオン交換水:83質量部
−シアン顔料分散液の調製−
顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントブルー15:3に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、シアン顔料分散液(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
−マゼンタ顔料分散液の調製−
顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントレッド122に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、マゼンタ顔料分散液(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
−イエロー顔料分散液の調製−
顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントイエロー155に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、イエロー顔料分散液(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
−ホワイト顔料分散液の調製−
酸化チタン(商品名:STR−100W、堺化学工業株式会社製)25質量部、顔料分散剤(商品名:TEGO Dispers651、エボニック社製)5質量部、及び水70質量部を混合し、ビーズミル(商品名:リサーチラボ、株式会社シンマルエンタープライゼス製)にて、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填率60%、8m/sにて5分間分散し、ホワイト顔料分散液を得た。
−ポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂エマルジョン1の調製−
特開平10−72562号公報の実施例9に記載の方法と同様の方法にて、ポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂エマルジョン1(固形分濃度30質量%)を得た。
−ポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂エマルジョン2の調製−
攪拌機、2本の均圧管付き滴下ロート、温度計、及び水冷式コンデンサーを装着したセパラブルフラスコに、エチレン成分の含有量が48モル%、数平均分子量(Mn)が3,600g/mol、Mw/Mnが1.65であるエチレン・プロピレン共重合体166.91gを仕込み、窒素置換を行った。
その後、160℃に昇温後、同温度にて、滴下ロートに秤量していた490.60gのライトアクリレートHOB−A(共栄社化学株式会社製、2−ヒドロキシブチルアクリレート)、及び10.71gの過酸化ジ(tert−ブチル)(片山化学株式会社製)を2時間かけて滴下した。
滴下後、160℃にて2時間の反応を行った後、170℃に昇温し、170℃、1.33kPa以下の条件で、3時間の減圧処理を行い、ポリオレフィン変性ポリオールを得た。
次に、攪拌機、還流冷却管、及び温度計を挿入した反応容器に、ポリライトOD−X−2420(DIC株式会社製、ポリエステルポリオール)1,500g、前記ポリオレフィン変性ポリオール200g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)220g、及びN−メチルピロリドン(NMP)1,347gを窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
次いで、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1,445g、及びジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6gを加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。この反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン149gを添加し、混合したものの中から4,340gを抜き出して、強攪拌下、水5,400g、及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。
次いで、氷1,500gを投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30質量%となるように溶媒を留去し、ポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂エマルジョン2を得た。
<インクセットA−1の作製>
−ブラックインクの調製−
前記顔料分散液の調製例1に示した方法で作製したブラック顔料分散液20質量%、スチレンアクリル系樹脂エマルジョン(J−450、ジョンソンポリマー株式会社製、固形分濃度42質量%)16.7質量%、1,2−プロパンジオール12質量%、1,3−プロパンジオール10質量%、1,2−ブタンジオール3質量%、2,3−ブタンジオール3質量%、2−メチル−2,4−ペンタンジオール3質量%、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル4質量%、界面活性剤として商品名「FS−300」(デュポン社製、フッ素系界面活性剤、不揮発分40質量%)1質量%、防腐剤として商品名:プロキセルLV(アビシア社製)0.1質量%、及び高純水を残量となるように添加し、合計100質量%とした。これを混合撹拌して、平均孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルター(商品名:BetafineポリプロピレンプリーツフィルターPPGシリーズ、3M社製)にてろ過することにより、ブラック色のインクを作製した。このインクをインクセットA−1のブラック色のインクとした。
添加する顔料分散液を、顔料分散液の調製例2に示した方法で作製したシアン顔料分散液に変更した以外は、前記ブラックインクの調製と同様にして、シアンインクを得た。このインクをインクセットA−1のシアン色のインクとした。
添加する顔料分散液を、顔料分散液の調製例3に示した方法で作製したマゼンダ顔料分散液に変更した以外は、前記ブラックインクの調製と同様にして、マゼンダインクを得た。このインクをインクセットA−1のマゼンダ色のインクとした。
添加する顔料分散液を、顔料分散液の調製例4に示した方法で作製したイエロー顔料分散液に変更した以外は、前記ブラックインクの調製と同様にして、イエローインクを得た。このインクをインクセットA−1のイエロー色のインクとした。
添加する顔料分散液を、顔料分散液の調製例5に示した方法で作製したホワイト顔料分散液に変更し、スチレンアクリル系樹脂エマルジョン(J−450、ジョンソンポリマー株式会社製)の添加量を8.3質量%に変更し、アクリルウレタン樹脂エマルジョン(大成ファインケミカル株式会社製、WEM−3000、アクリル−ウレタン・ハイブリット型マイクロエマルジョン、固形分33質量%、質量比率(ウレタン/アクリル)=8/2、pH=7.6)を10.7質量%添加した以外は、前記ブラックインクの調製と同様にして、白色インクを得た。このインクをインクセットA−1の白色インクとした。
−インクセットB−1の作製−
実施例1−1において、有機溶剤として3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを6質量%添加した以外は、実施例1−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットB−1を得た。
−インクセットC−1の作製−
実施例1−1において、有機溶剤として3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを5質量%添加した以外は、実施例1−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットC−1を得た。
−インクセットD−1の作製−
実施例1−1において、白色インクのアクリルウレタン樹脂エマルジョン(大成ファインケミカル株式会社製、WEM−3000、アクリル−ウレタン・ハイブリット型マイクロエマルジョン、固形分33質量%、質量比率(ウレタン/アクリル)=8/2、pH=7.6)10.7質量%を、アクリルウレタン樹脂エマルジョン(大成ファインケミカル株式会社製、WEM−200U、アクリル−ウレタン・ハイブリット型マイクロエマルジョン、質量比率(ウレタン/アクリル比率)=5/5、固形分38質量%、pH=7)9.3質量%に変更した以外は、実施例1−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットD−1を得た。
−インクセットE−1の作製−
実施例1−1において、白色インクのみに、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを5質量%添加した以外は、実施例1−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットE−1を得た。
−インクセットF−1の作製−
実施例1−1において、白色インクのアクリルウレタン樹脂エマルジョンを未添加とした以外は、実施例1−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットF−1を得た。
−インクセットG−1の作製−
実施例1−1において、白色インクのスチレンアクリル樹脂エマルジョンを未添加とした以外は、実施例1−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットG−1を得た。
−インクセットH−1の作製−
実施例1−1において、非白色インク(ブラックインク、マゼンダインク、シアンインク、イエローインク)のスチレンアクリル樹脂エマルジョンを未添加とした以外は、実施例1−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットH−1を得た。
記録媒体としては、非浸透性記録媒体(アクリル樹脂フィルム、商品名:透明アクリルフィルム SPC−0640、株式会社ミマキエンジニアリング製)を用いた。
まず、記録媒体に、白色インクの印刷を行い、インク付着量が0.6g/cm2のベタ画像を印刷した。印刷後、前記ベタ画像を80℃に設定したホットプレート(NINOS ND−1、アズワン株式会社製)上で3分間、乾燥させた。
前記記録媒体上に設けた白色インクのベタ画像の上に、カラーインクの各色の単色のベタ画像を形成し、同様に、80℃に設定したホットプレート(NINOS ND−1、アズワン株式会社製)上で3分間、乾燥させて、白色インクのベタ画像の上に、カラーインク単色のベタ画像を印刷した画像を、各色毎にそれぞれ作成し、白ベタ画像上に印刷された、シアン色単色ベタ画像、マゼンダ色単色ベタ画像、イエロー色単色ベタ画像、及びブラック色単色ベタ画像を得た
なお、前記IPSiO GXe5500改造機は、IPSiO GXe5500機を、150cmの印刷幅で30m2/hrの記録速度相当の記録をA4サイズで再現できるように改造し、また、前記ポットプレートを設置し、記録後の加熱条件(加熱温度、加熱時間)を変えることができるように改造した。
前記方法でアクリル樹脂フィルム上に形成したブラックインクの単色ベタ画像について、光沢度計(BYKガードナー社製、マイクロトリグロス)を用いて、5箇所測定し、その平均値を光沢度とした。20°光沢度及び60°光沢度のそれぞれを計測した。結果を表9に示した。
アクリル樹脂フィルムの記録媒体に形成された各ベタ画像について、布粘着テープ(ニチバン株式会社製、123LW−50)を用いた碁盤目剥離試験により、試験マス目100個の残存マス数をカウントし、下記評価基準に基づいて、記録媒体に対する「密着性」を評価した。結果を表9に示した。なお、前記評価がB以上であることが実使用に耐えうるレベルである。
[評価基準]
AA:残存マス数が98個以上
A:残存マス数が90個以上98個未満
B:残存マス数が70個以上90個未満
C:残存マス数が70個未満
アクリル樹脂フィルムの記録媒体に形成された各ベタ画像を乾燥した後、綿布(カナキン3号)で400gの荷重をかけて画像部を100往復擦り、画像部の画像はがれを目視により観察し、耐擦性について、以下の3つの観点から評価を行った。
(1)擦った部分と擦っていない部分の色味の変化
(2)擦った部分の白色インク層の露出
(3)擦った部分の記録媒体の露出
評価は下記に示すA〜Dの4段階の評価基準で評価した。A〜Cは実使用に耐えうるレベルで、Dは実使用には不適合なレベルである。マゼンダ、シアン、ブラック、及びイエローの各色の単色ベタ画像において、一番結果が悪かった色の結果を評価結果として記載した。結果を表9に示した。
[(1)色味の変化の評価基準]
A:擦った部分と擦っていない部分がわからない
B:よく観察すると、擦った部分と擦っていない部分で色味がわずかに変化している
C:目立たないが、擦った部分と擦っていない部分で色味が変化している
D:擦った部分と擦っていない部分で色味の変化が目立つ
[(2)白色インク層の露出の評価基準]
A:白色インク層が全く露出していない
B:よく観察すると、白色インク層が露出している部分がわずかにある
C:目立たないが、白色インク層が露出している部分が少しある
D:白色インク層の露出が目立つ
[(3)記録媒体の露出の評価基準]
A:記録媒体が全く露出していない
B:よく観察すると、記録媒体が露出している部分がわずかにある
C:目立たないが、記録媒体が露出している部分が少しある
D:白色インク層の露出が目立つ
−インクセットA−2の作製−
実施例1−1において、白色インクのアクリルウレタン樹脂エマルジョン(大成ファインケミカル株式会社製、WEM−3000、アクリル−ウレタン・ハイブリット型マイクロエマルジョン、固形分33質量%、質量比率(ウレタン/アクリル)=8/2、pH=7.6)10.7質量%を、ポリエステル樹脂エマルジョン(東洋紡株式会社製、MD−2000、固形分40質量%)8.8質量%に変更した以外は、実施例1−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットA−2を得た。
−インクセットB−2の作製−
実施例2−1において、有機溶剤として3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを6質量%添加した以外は、実施例2−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットB−2を得た。
−インクセットC−2の作製−
実施例2−1において、有機溶剤として3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを5質量%添加した以外は、実施例2−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットC−2を得た。
−インクセットD−2の作製−
実施例2−1において、白色インクのポリエステル樹脂エマルジョン(東洋紡株式会社製、MD−2000、固形分40質量%)8.8質量%を、ポリエステル樹脂エマルジョン(瓦応化学工業株式会社製、プラスコート Z−221、固形分20質量%)17.6質量%に変更した以外は、実施例2−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットD−2を得た。
−インクセットE−2の作製−
実施例2−1において、白色インクのみに3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを5質量%添加した以外は、実施例2−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットE−2を得た。
−インクセットF−2の作製−
実施例2−1において、白色インクのポリエステル樹脂エマルジョンを未添加とした以外は、実施例2−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットF−2を得た。
−インクセットG−2の作製−
実施例2−1において、白色インクのスチレンアクリル樹脂エマルジョンを未添加とした以外は、実施例2−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットG−2を得た。
−インクセットH−2の作製−
実施例2−1において、非白色インク(ブラックインク、マゼンダインク、シアンインク、イエローインク)のスチレンアクリル樹脂エマルジョンを未添加とした以外は、実施例2−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットH−2を得た。
なお、記録媒体としては、非浸透性記録媒体(ポリエステル樹脂フィルム、東レ株式会社製、ルミラー タイプS10)を用いた。
−インクセットA−3の作製−
実施例1−1において、白色インクのアクリルウレタン樹脂エマルジョン(大成ファインケミカル株式会社製、WEM−3000、アクリル−ウレタン・ハイブリット型マイクロエマルジョン、固形分33質量%、質量比率(ウレタン/アクリル)=8/2、pH=7.6)を、ポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂エマルジョン1(固形分濃度30質量%)に代えた以外は、実施例1−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットA−3を得た。
−インクセットB−3の作製−
実施例3−1において、有機溶剤として3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを6質量%添加した以外は、実施例3−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットB−3を得た。
−インクセットC−3の作製−
実施例3−1において、有機溶剤として3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを5質量%添加した以外は、実施例3−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットC−3を得た。
−インクセットD−3の作製−
実施例3−1において、白色インクのポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂エマルジョン1(固形分濃度30質量%10.7質量%を、ポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂エマルジョン2(固形分濃度30質量%)9.3質量%に変更した以外は、実施例3−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットD−3を得た。
−インクセットE−3の作製−
実施例3−1において、白色インクのみに3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを5質量%添加した以外は、実施例3−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットE−3を得た。
−インクセットF−3の作製−
実施例3−1において、白色インクのポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂エマルジョン1を未添加とした以外は、実施例3−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットF−3を得た。
−インクセットG−3の作製−
実施例3−1において、白色インクのスチレンアクリル樹脂エマルジョンを未添加とした以外は、実施例3−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットG−3を得た。
−インクセットH−3の作製−
実施例3−1において、非白色インク(ブラックインク、マゼンダインク、シアンインク、イエローインク)のスチレンアクリル樹脂エマルジョンを未添加とした以外は、実施例3−1と同様にして、白色インクと非白色インクのインクセットH−3を得た。
なお、記録媒体としては、非浸透性記録媒体(ポリプロピレン樹脂フィルム、東洋紡株式会社製、パイレンP2102)を用いた。
<1> 非白色インクと白色インクとを有するインクセットであって、
前記白色インクが、水と、有機溶剤と、色材と、スチレンアクリル樹脂粒子と、アクリルウレタン樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂粒子から選択される少なくとも1種とを含有し、
前記非白色インクが、水、有機溶剤、及びスチレンアクリル樹脂粒子を含有することを特徴とするインクセットである。
<2> 前記白色インクに含まれるスチレンアクリル樹脂粒子と、前記非白色インクに含まれるスチレンアクリル樹脂粒子とが、同一である前記<1>に記載のインクセットである。
<3> 前記非白色インクに含まれる有機溶剤と、前記白色インクに含まれる有機溶剤とが、同一である前記<1>から<2>のいずれかに記載のインクセットである。
<4> 前記非白色インク、及び前記白インクにおける有機溶剤が、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを含む前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクセットである。
<5> 前記3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールの含有量が、5質量%以下である前記<4>に記載のインクセットである。
<6> 前記白色インク中の色材が、金属酸化物である前記<1>から<5>のいずれかに記載のインクセットである。
<7> 前記金属酸化物が、酸化チタンである前記<6>に記載のインクセットである。
<8> 前記白色インク中の色材の含有量が、白色インク全量に対して、1質量%以上10質量%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載のインクセットである。
<9> 前記白色インク及び前記非白色インクの25℃での粘度が、5mPa・s以上30mPa・s以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクセットである。
<10> 非白色インクが、黒色インク、シアン色インク、マゼンタ色インク、及びイエロー色インクから選択される少なくとも1種である前記<1>から<9>のいずれかに記載のインクセットである。
<11> 前記白色インク及び前記非白色インクが、界面活性剤を更に含む前記<1>から<10>のいずれかに記載のインクセットである。
<12> 前記界面活性剤が、フッ素界面活性剤である前記<11>に記載のインクセットである。
<13> 前記界面活性剤の含有量が、白色インク又は非白色インク全量に対して、0.001質量%以上5質量%以下である前記<11>から<12>のいずれかに記載のインクセットである。
<14> 非浸透性記録媒体上に、白色の印刷層と非白色の印刷層を有する印刷物であって、
前記白色の印刷層が、有機溶剤と、色材と、スチレンアクリル樹脂と、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂から選択される少なくとも1種とを含有し、
前記非白色の印刷層が、有機溶剤、及びスチレンアクリル樹脂を含有することを特徴とする印刷物である。
<15> 前記非浸透性記録媒体が、アクリル樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、及びポリプロピレン樹脂フィルムから選択される少なくとも1種である前記<14>に記載の印刷物である。
<16> 非浸透性記録媒体上に、前記<1>から<13>のいずれかに記載のインクセットにおける白色インクを付与する白色インク付与工程と、
前記白色インクが付与された面上に、前記<1>から<13>のいずれかに記載のインクセットにおける非白色インクを付与して画像を形成する画像形成工程と、を含むことを特徴とする印刷方法である。
<17> 前記非浸透性記録媒体が、アクリル樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、及びポリプロピレン樹脂フィルムから選択される少なくとも1種である前記<16>に記載の印刷方法である。
<18> 前記<1>から<13>のいずれかに記載のインクセットに含まれる各インクを収容したインク収容部と、
前記インクをエネルギーの作用により滴化し吐出させるためのインク吐出ヘッドと、を有することを特徴とする印刷装置である。
<19> 前記非浸透性記録媒体が、アクリル樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、及びポリプロピレン樹脂フィルムから選択される少なくとも1種である前記<18>に記載の印刷装置である。
411 インク収容部
434 インク吐出ヘッド(インクジェット記録ヘッド)
Claims (8)
- 非白色インクと白色インクとを有するインクセットであって、
前記白色インクが、水と、有機溶剤と、色材と、スチレンアクリル樹脂粒子と、アクリルウレタン樹脂粒子、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂粒子から選択される少なくとも1種とを含有し、
前記非白色インクが、水、有機溶剤、及びスチレンアクリル樹脂粒子を含有することを特徴とするインクセット。 - 前記白色インクに含まれるスチレンアクリル樹脂粒子と、前記非白色インクに含まれるスチレンアクリル樹脂粒子とが、同一である請求項1に記載のインクセット。
- 前記非白色インクに含まれる有機溶剤と、前記白色インクに含まれる有機溶剤とが、同一である請求項1から2のいずれかに記載のインクセット。
- 前記非白色インク、及び前記白色インクにおける有機溶剤が、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを含む請求項1から3のいずれかに記載のインクセット。
- 前記3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールの含有量が、5質量%以下である請求項4に記載のインクセット。
- 非浸透性記録媒体上に、白色の印刷層と非白色の印刷層を有する印刷物であって、
前記白色の印刷層が、有機溶剤と、色材と、スチレンアクリル樹脂と、アクリルウレタン樹脂、及びポリオレフィン変性ポリエステルウレタン樹脂から選択される少なくとも1種とを含有し、
前記非白色の印刷層が、有機溶剤、及びスチレンアクリル樹脂を含有することを特徴とする印刷物。 - 非浸透性記録媒体上に、請求項1から5のいずれかに記載のインクセットにおける白色インクを付与する白色インク付与工程と、
前記白色インクが付与された面上に、請求項1から5のいずれかに記載のインクセットにおける非白色インクを付与して画像を形成する画像形成工程と、を含むことを特徴とする印刷方法。 - 請求項1から5のいずれかに記載のインクセットに含まれる各インクを収容したインク収容部と、
前記インクをエネルギーの作用により滴化し吐出させるためのインク吐出ヘッドと、を有することを特徴とする印刷装置。
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