JP7230588B2 - インク、インク収容容器、記録装置、記録方法、及び記録物 - Google Patents

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本発明は、インク、インク収容容器、記録装置、記録方法、及び記録物に関する。
インクジェット記録装置は、低騒音、低ランニングコスト、カラー印刷が容易であるなどの利点を有しており、デジタル信号の出力機器として一般家庭に広く普及している。また、近年では、家庭用のみならず商業用途や産業用途にもインクジェット技術が利用されてきている。そして、商業用途や産業用途では、インク低吸収性の印刷用塗工紙(コート紙)やインク非吸収性のプラスチックメディアが記録媒体として用いられるため、これらメディアに対しても、インクジェット記録方法により、従来のオフセット印刷並の画質を実現することが求められている。
しかし、これらメディアはインクを吸収しにくいため、インクが記録媒体に付与されて形成される画像において、画像の記録媒体に対する定着性を高めることが困難である課題や、複数の記録媒体を重ね合わせたときに一方の記録媒体上の画像が他方の記録媒体に張り付くブロッキング現象の課題が生じる場合がある。これら課題を解決する方法としては、インク中に樹脂を含有させ、画像を記録媒体に定着させる方法が一般的である。
特許文献1及び特許文献2には、結晶性ポリエステル樹脂を含有するインクが開示されている。
しかしながら、インクが記録媒体に付与されて形成される画像において、定着性を高め且つブロッキングを抑制するために樹脂を含有するインクを用いた場合、インクの保存安定性が低下する課題がある。
請求項1に係る発明は、色材および樹脂を含むインクであって、前記樹脂は、結晶性を有するポリエステルウレタン樹脂であり、前記樹脂の融解ピーク温度(Tm)は、30℃以上100℃以下であり、前記樹脂は、カルボキシル基を有する樹脂粒子であり、前記樹脂の酸価は、10KOHmg/g以上40KOHmg/g以下であるインクである。
本発明のインクは、インクが記録媒体に付与されて形成される画像において、定着性を高め且つブロッキングを抑制しつつ、インクの保存安定性を向上させる優れた効果を奏する。
図1は、記録装置の一例を示す斜視説明図である。 図2は、メインタンクの一例を示す斜視説明図である。
以下、本発明の実施形態の一例について説明する。
<<インク>>
本実施形態のインクは、色材および樹脂を含み、必要に応じて、水、有機溶剤、及び界面活性剤等の成分を含んでもよい。
<樹脂>
本実施形態のインクは、樹脂として、結晶性を有するポリエステルウレタン樹脂を含み、必要に応じて他の種類の樹脂を更に含んでもよい。
他の種類の樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶性を有するポリエステルウレタン樹脂以外のウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
以降、結晶性を有するポリエステルウレタン樹脂について詳細を説明する。
-結晶性を有するポリエステルウレタン樹脂-
「結晶性を有するポリエステルウレタン樹脂(以降の説明では単に「ポリエステルウレタン樹脂」とも称する)」とは、結晶性部位を有するポリエステルを構造単位として有する樹脂であり、必要に応じて他の構造単位を含んでもよい。なお、「構造単位」とは、樹脂を重合する際に用いた材料に由来するポリマー中の部分構造を示す。また、「結晶性を有する」ポリエステルウレタン樹脂とは、後述する測定条件で示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した際に吸熱ピークを有するポリエステルウレタン樹脂を表し、吸熱ピークにおける融解熱量が5J/g以上であるポリエステルウレタン樹脂を表すことが好ましい。
ポリエステルウレタン樹脂は、インクが記録媒体に付与された後で加熱乾燥されることによって一旦融解または溶解して低粘度化し、その後、再結晶化することによってインクにより形成される画像に強靭な被膜を形成する。これにより、定着性に優れ且つ耐ブロッキング性に優れる画像を作成することができる。また、ポリエステルウレタン樹脂は、結晶性を有するポリエステル部分がウレタン結合で連結された構造であるため、インクに含まれる有機溶剤に対する耐性が向上し、例えば、樹脂が樹脂粒子の形態でインクに含有されている場合における安定性が向上する。これにより、高温下などであっても保存安定性に優れたインクを作成することができる。
ポリエステルウレタン樹脂は、下記の測定条件で示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した際に吸熱ピークを有し、具体的には、第二昇温過程にて30℃以上100℃以下の範囲で融解ピーク温度(Tm)(以降の説明では単に「融点」とも称する)を有することが好ましい。融点が30℃以上であることで、力学強度に優れた画像を形成することができる。また、融点が100℃以下であることで、加熱乾燥に起因する、樹脂同士の接着および樹脂と記録媒体との接着を強固にすることができ、定着性および耐ブロッキング性を向上させることができる。
(測定条件)
4gの「ポリエステルウレタン樹脂の水分散液」または「ポリエステルウレタン樹脂を含有するインクから単離されたポリエステルウレタン樹脂の水分散液」を均一に広がるように容器に入れる。次に、それを70℃で1時間乾燥させ、次いで130℃で1時間乾燥させ、更に130℃で減圧乾燥させて測定サンプルの固形物を得る。その後、測定サンプルの熱特性を示差走査熱量計(DSC)(TAインスツルメンツ社製Q2000)を用いて、下記の条件下で測定する。得られた測定結果から吸発熱量と温度とのグラフを作成し、第二昇温過程にて得られる融解(吸熱)ピークの頂点における温度を融点とする。
・サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(蓋有り)
・サンプル量:5mg
・リファレンスアルミニウム製サンプルパン(空の容器)
・雰囲気:窒素(流量50mL/min)
・開始温度:-80℃
・昇温速度:10℃/min
・終了温度:130℃
・保持時間:1min
・降温速度:10℃/min
・終了温度:-80℃
・保持時間:5min
・昇温速度:10℃/min
・終了温度:130℃
ポリエステルウレタン樹脂の上記吸熱ピークにおける融解熱量は、5J/g以上100J/g以下であることが好ましく、10J/g以上80J/g以下であることがより好ましく、20J/g以上50J/g以下であることが更に好ましい。融解熱量が5J/g以上であると、結晶性部位の結晶化度が高まるので加熱乾燥過程における粘度低下も十分となり、画像の定着性悪化が抑制される。また、100J/g以下であると、樹脂中の結晶性部位の占める割合が高くなりすぎず、画像強度の低下および保存安定性の低下が抑制される。
なお、ポリエステルウレタン樹脂の結晶化ピーク温度は、-30℃以上80℃以下であることが好ましい。
また、ポリエステルウレタン樹脂の結晶化ピークにおける結晶化熱量は、5J/g以上100J/g以下であることが好ましい。
ポリエステルウレタン樹脂の酸価は、10mgKOH/g以上40mgKOH/g以下であることが好ましい。この範囲とすることにより、インクにより形成される画像が優れた力学強度を有し、かつ定着性および耐ブロッキング性に優れた画像を形成することができる。また、酸価が10mgKOH/g以上であると、樹脂の分散安定性が良好となることで均一な被膜が形成され、力学強度に優れた画像が形成できる。また、酸価が40mgKOH/g以下であると、力学強度に優れた被膜が形成できることに加え、樹脂の親水性が適正であることにより、耐水性が向上し、樹脂粒子としてインクに含有される場合の安定性が良好となる。
ポリエステルウレタン樹脂の酸価の測定方法としては、例えば、ポリエステルウレタン樹脂をテトラヒドロフラン(THF)溶液に入れ、0.1Mの水酸化カリウムメタノール溶液を用いて滴定することで、測定することができる。
ポリエステルウレタン樹脂の酸価は、樹脂を作製する際における樹脂構成材料中のカルボキシル基濃度から算出してもよいし、ポリエステルウレタン樹脂をテトラヒドロフラン(THF)溶液に入れ、0.1Mの水酸化カリウムメタノール溶液を用いて滴定することでも、測定することができる。
また、ポリエステルウレタン樹脂中のカルボキシル基が中和されている場合は、例えば、過剰の塩酸水溶液を加えて酸性溶液にした後に、クロロホルムで樹脂を抽出し、次いで加熱もしくは減圧乾燥後に得られた樹脂をTHFに溶解し、0.1Mの水酸化カリウムメタノール溶液を用いて滴定することでも、測定することができる。
ポリエステルウレタン樹脂は、樹脂エマルションであることが好ましい。樹脂エマルションとは、樹脂粒子が水やインク中に分散している状態を指し、樹脂粒子が固体、液体かは問わない。
ポリエステルウレタン樹脂を含む樹脂粒子を水中やインク中に分散させる方法としては、分散剤を用いる強制乳化法や、アニオン性基を有する樹脂を使用する自己乳化法などが挙げられる。強制乳化法の場合、インクにより形成される画像に分散剤が残り、画像の強度を下げるおそれがあることから、自己乳化法を用いることが好ましい。
アニオン性基としては、例えば、カルボキシル基、カルボキシレート基、スルホン酸基、スルホネート基などが挙げられる。これらの中でも、一部又は全部、特に好ましくは全部が塩基性化合物等により中和されたカルボキシレート基やスルホネート基を使用することが好ましい。
アニオン性基の中和に使用可能な中和剤としては、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、ピリジン、モルホリン等の有機アミンや、モノエタノールアミン等のアルカノールアミン等の塩基性化合物、Na、K、Li、Ca等を含む金属塩基化合物などが挙げられる。
ポリエステルウレタン樹脂を樹脂粒子として用いる場合、樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が更に好ましく、10nm以上50nm以下が特に好ましい。体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
ポリエステルウレタン樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
-結晶性を有するポリエステルウレタン樹脂の製造方法-
ポリエステルウレタン樹脂の製造方法の一例としては、次の方法が挙げられる。
まず、無溶剤下または有機溶剤存在下で、結晶性ポリエステルポリオール(A)、短鎖多価アルコール(B)、アニオン性基を有する多価アルコール(C)、及びポリイソシアネート(D)を反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造する。
次に、イソシアネート末端ウレタンプレポリマー中のアニオン性基を必要に応じて中和剤により中和し、その後、水を加えて分散させ、最後に、必要に応じて系内の有機溶剤を除去することによってポリエステルウレタン樹脂を得ることができる。また、有機溶剤を除去する前に、必要に応じて、2価以上のポリアミン(以降の説明では「多価アミン」とも称する)を添加することにより、末端のイソシアネート基と多価アミンで形成されるウレア結合により、ポリエステルウレタン樹脂を伸長または架橋させることもできる。
反応時に使用可能な有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、1-エチル-2-ピロリドン等のアミド類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
反応で用いる各材料の構成比率としては、[Cのモル数/(Aのモル数+Bのモル数+Cのモル数)]は、0.15以上0.5以下が好ましく、0.2以上0.5以下がより好ましく、0.25以上0.4以下が更に好ましい。
構成比率が0.5以下であることにより、過度な親水性によって、脆性の著しいインク膜となり、画像の耐水性が低下することを抑制することができる。また、樹脂粒子の過度な微細化によるインクの増粘を抑制することができる。一方、構成比率が0.15以上であることにより、樹脂粒子の分散安定性が向上する。
また、反応で用いる各材料の構成比率としては、[Dの当量数/(Aの当量数+Bの当量数+Cの当量数)]は、1.05以上1.6以下が好ましく、1.05以上1.5以下がより好ましく、1.1以上1.35以下が更に好ましい。
構成比率を上記範囲とすることにより、力学強度に優れた膜を得ることができ、耐ブロッキング性と耐擦性に優れた画像を形成することができる。
--結晶性ポリエステルポリオール(A)--
結晶性ポリエステルポリオールとしては、水酸基価(OHV)が20mgKOH/g以上200mgKOH/g以下が好ましく、50mgKOH/g以上150mgKOH/g以下がより好ましく、70mgKOH/g以上120mgKOH/g以下が更に好ましい。
水酸基価が上記範囲であることにより、樹脂の分散安定性が良好となり、また適当な結晶性を発現することで、定着性に優れた画像を形成可能なポリエステルウレタン樹脂を得ることができる。
結晶性ポリエステルポリオールの種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高い結晶性を有する点から、脂肪族ポリエステルポリオールであることが好ましい。
結晶性ポリエステルポリオールの分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、GPC測定において、重量平均分子量(Mw)は、2,000~20,000が好ましく、3,000~15,000がより好ましく、3,000~10,000が更に好ましく、3,000~5,000が特に好ましい。
重量平均分子量が、上記範囲内であると、樹脂の分散安定性が良好となり、また適当な結晶性を発現することで、定着性に優れた画像を形成可能な結晶性ポリエステルウレタン樹脂エマルションを得ることができる。
なお、結晶性ポリエステルポリオールの数平均分子量(Mn)は、1,000~4,000が好ましく、2,000~3,000がより好ましい。
結晶性ポリエステルポリオールの融点(Tm)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃以上100℃以下であることが好ましい。融点は、示差走査熱量計(DSC)測定におけるDSCチャートの吸熱ピーク値により測定することができる。結晶性ポリエステルの結晶性、分子構造等については、NMR測定、示差走査熱量計(DSC)測定、X線回折測定、GC/MS測定、LC/MS測定、赤外線吸収(IR)スペクトル測定などにより確認することができる。
次に、結晶性ポリエステルポリオールの製造方法の一例について説明する。結晶性ポリエステルポリオールは、例えば、無溶剤下又は有機溶剤存在下で、多価アルコールと多価カルボン酸の重縮合により製造されることが好ましい。すなわち、ポリエステルウレタン樹脂の結晶性部位は、結晶性ポリエステルポリオールの製造に用いられる多価アルコールと多価カルボン酸に由来する。
---多価アルコール---
多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジオール、3価以上のアルコールが挙げられる。
ジオールとしては、例えば、脂肪族ジオールが好ましく、飽和脂肪族ジオールがより好ましい。
飽和脂肪族ジオールとしては、例えば、直鎖飽和脂肪族ジオール、分岐飽和脂肪族ジオールが挙げられる。これらの中でも、直鎖飽和脂肪族ジオールが好ましく、炭素数が2以上12以下の直鎖飽和脂肪族ジオールがより好ましい。飽和脂肪族ジオールが直鎖型であると、結晶性ポリエステルの結晶性が低下せず、融点が低下しにくい。飽和脂肪族ジオールの炭素数が12以下であると、材料の入手が容易となるので、炭素数は12以下であることがより好ましい。
飽和脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール、1,14-エイコサンデカンジオールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
---多価カルボン酸---
多価カルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2価のカルボン酸、3価以上のカルボン酸が挙げられるが、脂肪族ジカルボン酸であることが好ましい。
2価のカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9-ノナンジカルボン酸、1,10-デカンジカルボン酸、1,12-ドデカンジカルボン酸、1,14-テトラデカンジカルボン酸、1,18-オクタデカンジカルボン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、マロン酸、メサコニン酸等の芳香族ジカルボン酸、又はこれらの無水物、或いはこれらの低級(炭素数1~3)アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸、1,2,5-ベンゼントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、又はこれらの無水物、あるいはこれらの低級(炭素数1~3)アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、多価カルボン酸としては、飽和脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸の他に、スルホン酸基を持つジカルボン酸、2重結合を持つジカルボン酸などを含有していてもよい。
--短鎖多価アルコール(B)--
短鎖多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の炭素数2以上15以下の多価アルコール類などが挙げられる。
--アニオン性基を有する多価アルコール(C)--
アニオン性基を有する多価アルコールとしては、特に限定はないが、2つ以上のヒドロキシル基を有し、アニオン性基としてカルボン酸、スルホン酸などの官能基を有する材料を使用することができる。例えば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸、トリメチロールプロパン酸、トリメチロールブタン酸などカルボン酸基類や、1,4-ブタンジオール-2-スルホン酸等のスルホン酸基類が挙げられる。
--ポリイソシアネート(D)--
ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6-トリレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジイソシアナトビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジイソシアナトビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5-ナフチレンジイソシアネート、4,4‘4’‘-とリフェニルメタントリイソシアネート、m-イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、p-イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート化合物;エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6-ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2-イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2-イソシアナトエチル)カーボネート、2-イソシアナトエチル-2,6-ジイソシアナトヘキサノエート等の脂肪族ポリイソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水素添加TDI)、ビス(2-イソシアナトエチル)-4-ジクロヘキセン-1,2-ジカルボキシレート、2,5-ノルボルナンジイソシアネート、2,6-ノルボルナンジイソシアネーネート等の脂環式ポリイソシアネート化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、脂肪族ポリイソシアネート化合物、脂環式ポリイソシアネート化合物が好ましく、脂環式ポリイソシアネート化合物がより好ましく、イソホロンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートが特に好ましい。
--2価以上のポリアミン--
2価以上のポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2-プロパンジアミン、1,6-ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5-ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4-シクロヘキサンジアミン等のジアミン類;ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミン類;ヒドラジン、N,N’-ジメチルヒドラジン、1,6-ヘキサメチレンビスヒドラジン等のヒドラジン類;コハク酸ジヒドラジッド、アジピン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のジヒドラジド類などが挙げられる。
-結晶性を有するポリエステルウレタン樹脂のウレタン基含有量-
本実施形態のインクは、インクに含まれるポリエステルウレタン樹脂のポリウレタンセグメントにおけるウレタン基含有量を高めることで、ウレタン基の水素結合による高い凝集力により、強度、伸度の両方に優れた強靭な膜を形成することができ、耐ブロッキング性と耐擦性に優れた画像を形成することができる。ウレタン基の含有量は、例えば、下記式1のようにして計算することができる。なお、下記式1において、水酸基を含む化合物とは、ポリエステルウレタン樹脂を作製する際に用いられる材料としての化合物のうち水酸基を有するものを指す。
Figure 0007230588000001
-結晶性を有するポリエステルウレタン樹脂における架橋-
ポリエステルウレタン樹脂は、元来の特色の一つである水素結合に加えて、その分子構造内に、共有結合に由来する化学架橋を有することが好ましい。共有結合に由来する化学架橋を有することにより、ポリエステルウレタン樹脂の力学強度が優れたものとなり、最終的な画像として耐擦性、及び耐ブロッキング性に優れたものを得ることができる。
化学架橋を導入する方法としては、例えば、結晶性ポリエステルポリオールの官能基数を2より大きくすること、3官能以上の短鎖多価アルコールを用いること、3官能以上のポリイソシアネートを用いること、3官能以上のポリアミンを用いることなどが挙げられる。化学架橋を導入する方法は、何れか一つを単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。化学架橋を導入する方法は、何れも好適に用いることができるが、架橋密度の観点から結晶性ポリエステルポリオールの官能基数を2より大きくする方法が特に好ましい。結晶性ポリエステルポリオールの官能基数は、2より大きく2.5以下であることが好ましく、2.02以上2.15以下であることがより好ましい。この範囲とすることにより、力学強度に優れたポリエステルウレタン樹脂を得ることができ、耐擦性、及び耐ブロッキング性に優れた画像を形成することができる。結晶性ポリエステルポリオールの官能基数を2より大きくすることは、官能基数が2である結晶性ポリエステルポリオールと、官能基数が3以上である結晶性ポリエステルポリオールの併用により達成することができる。官能基数が2である結晶性ポリエステルポリオールと、官能基数が3以上である結晶性ポリエステルポリオールを併用したときの、結晶性ポリエステルポリオール全体での官能基数は下記式2により計算することができる。
Figure 0007230588000002
ただし、上記式2中、aは下記式3で表される結晶性ポリエステルポリオール全体に対する官能基数が2である結晶性ポリエステルポリオールの質量比であり、bは官能基数が3以上である結晶性ポリエステルポリオールの官能基数であり、2とは官能基数が2である結晶性ポリエステルポリオールの官能基数のことである。
Figure 0007230588000003
ただし、上記式3中、cは官能基数が2である結晶性ポリエステルポリオールの質量であり、dは官能基数が3以上である結晶性ポリエステルポリオールの質量である。なお、官能基数が3以上である結晶性ポリエステルポリオールとしては、官能基数が3の結晶性ポリエステルポリオールであることが好ましい。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、顔料として、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、インク全量に対して、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料を分散してインクを得る方法としては、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
分散剤として、竹本油脂社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<有機溶剤>
有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
多価アルコール類の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等が挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテル類としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
多価アルコールアリールエーテル類としては、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等が挙げられる。
アミド類としては、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等が挙げられる。
アミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
含硫黄化合物類としては、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等が挙げられる。
その他の有機溶剤としては、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
有機溶剤として、炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、インク全量に対して、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、インク全量に対して、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましい。シリコーン系界面活性剤としては、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 0007230588000004

(但し、一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2~16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4~16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。 これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 0007230588000005
上記一般式(F-1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0~10の整数が好ましく、nは0~40の整数が好ましい。
Figure 0007230588000006
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1~6の整数、又はCHCH(OH)CH-CmF2m+1でmは4~6の整数、又はCpH2p+1でpは1~19の整数である。nは1~6の整数である。aは4~14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-300、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS-3100、FS-34、FS-300、株式会社ネオス製のFT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF-151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、インク全量に対して、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
<<インクの製造方法>>
インクの製造方法としては、例えば、水、色材、樹脂、及びその他の成分を水性媒体中に分散又は溶解し、撹拌混合して製造する方法が挙げられる。分散は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェイカー、超音波分散等により行うことができる。撹拌混合は、例えば、通常の撹拌羽を用いた撹拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等により行うことができる。
<<記録媒体>>
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材であることが好ましい。記録媒体が非浸透性基材であると、インクにより形成される画像の記録媒体に対する定着性が劣る課題が生じやすく、本実施形態のインクを用いたときに得られる効果が大きくなるためである。
非浸透性基材とは、水透過性、水吸収性、又は水吸着性が低い表面を有する基材を指し、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない基材も含まれる。より定量的には、ブリストー(Bristow)法において、接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材を指す。
非浸透性基材の中でも、塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルムフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルム、合成紙が挙げられる。
ポリプロピレンフィルムとしては、例えば、東洋紡社製P-2002、P-2161、P-4166、SUNTOX社製PA-20、PA-30、PA-20W、フタムラ化学社製FOA、FOS、FORなどが挙げられる。
ポリエチレンテレフタレートフィルムとしては、例えば、東洋紡社製E-5100、E-5102、東レ社製P60、P375、帝人デュポンフィルム社製G2、G2P2、K、SLなどが挙げられる。
ナイロンフィルムとしては、例えば、東洋紡社製ハーデンフィルムN-1100、N-1102、N-1200、ユニチカ社製ON、NX、MS、NKなどが挙げられる。
合成紙としては、例えば、ユポコーポレーション社製FPU130、FPU200、FPU250、VJFP120などが挙げられる。
<<記録物>>
記録物は、記録媒体と、記録媒体上に付与された本実施形態のインクにより形成された印刷層と、を有する。印刷層は、本実施形態のインクが付与され、乾燥することで形成される層なので、上記の色材及び樹脂を含有する。
<<インク収容容器>>
インク収容容器は、本実施形態のインクを収容するインク収容部を備え、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有してもよい。
インク収容容器は、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク収容部を有するもの、大容量のインクタンクなどが好適である。
<<記録装置、記録方法>>
本実施形態のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
<<用途>>
本実施形態のインクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。さらに、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以降の説明において「部」は、特に明示しない限り「質量部」を表し、「%」は、特に明示しない限り「質量%」を表す。
まず、以下記載する合成例、作製例、調製例、実施例、比較例における各種物性の測定方法を示す。
<分子量>
装置:GPC(東ソー(株)製)、検出器:RI、測定温度:40℃
移動相:テトラヒドロフラン、流量:0.45mL/min.
数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)は、夫々、分子量既知のポリスチレン試料によって作成した検量線を標準としてGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて測定される数平均分子量、重量平均分子量、分子量分布である。なお、カラムは排除限界6万のもの、2万のもの、1万のものを直列に繋いだものを使用した。
<ガラス転移温度(Tg)、融点(Tm)、結晶化温度(Tc)>
4gの樹脂の分散液(樹脂エマルション)を均一に広がるように容器に入れ、それを70℃で1時間乾燥させ、次いで130℃で1時間乾燥させ、更に130℃で減圧乾燥させて測定サンプルの固形物を得た。
測定サンプルについて、各々熱特性を示差走査熱量計(DSC)(TAインスツルメンツ社製Q2000)を用いて、以下の条件にて測定した。具体的には以下のようにして、測定した。
(測定条件)
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(蓋有り)
サンプル量:5mg
リファレンスアルミニウム製サンプルパン(空の容器)
雰囲気:窒素(流量50mL/min)
開始温度:-80℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:130℃
保持時間:1min
降温速度:10℃/min
終了温度:-80℃
保持時間:5min
昇温速度:10℃/min
終了温度:130℃
以上の測定条件にて、測定を行い、「吸発熱量」と「温度」とのグラフを作成した。
第一昇温過程にて観測される特徴的な変曲を、ガラス転移温度(Tg)とした。なお、Tgは、DSC曲線からミッドポイント法によって得た値を使用した。
融点は、第二昇温過程にて得られる融解(吸熱)ピークの頂点における温度とした。また、融解熱量に関しては、昇温過程における吸熱を融解領域とすることで算出した。
結晶化ピーク温度は、降温過程にて得られる結晶化(発熱)ピークにおける頂点の温度とした。結晶化熱量に関しては、降温過程における発熱を結晶化領域とすることで算出した。
<体積平均粒径>
体積平均粒径は、ゼータ電位・粒径測定システム(ELSZ-1000、大塚電子株式会社製)を用いて、動的光散乱法により測定した。
まず、0.2gの樹脂の分散液(樹脂エマルション)を取り、次に、イオン交換水を加えて100倍に希釈し、得られた溶液の一部を石英セルに入れ、サンプルホルダーにセットした。そして、温度:25℃、ダストカット(回数:5、Upper:5、Lower:100)、積算回数:70の条件で測定し、インク中の固形分の体積平均粒径を得た。
<結晶性ポリエステルポリオール1の合成例>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5Lの四つ口フラスコに、ジオールとして1,4-ブタンジオール、並びにジカルボン酸としてセバシン酸を、ジオールとジカルボン酸とのモル比がOH/COOH=1.40となるように仕込んだ。そして、反応容器内を十分に窒素ガスで置換した後、モノマーに対して300ppmのチタンテトライソプロポキシドを添加し、窒素ガス気流下にて4時間程度で200℃まで昇温し、ついで、2時間かけて230℃に昇温し、流出水がなくなるまで反応を行った。その後、10mmHg~30mmHgの減圧下、1時間反応させることで「結晶性ポリエステルポリオール1」を得た。
得られた樹脂は、酸価(AV)2.3mgKOH/g、水酸基価(OHV)86mgKOH/g、融点(Tm)62.1℃、結晶化温度(Tc)45.9℃、数平均分子量(Mn)2,300、重量平均分子量(Mw)3,900であった。
<結晶性ポリエステルポリオール2の合成例>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5Lの四つ口フラスコに、ジオールとして1,4-ブタンジオール、並びにジカルボン酸としてドデカン二酸を、ジオールとジカルボン酸とのモル比がOH/COOH=1.40となるように仕込んだ。そして、反応容器内を十分に窒素ガスで置換した後、モノマーに対して300ppmのチタンテトライソプロポキシドを添加し、窒素ガス気流下にて4時間程度で200℃まで昇温し、ついで、2時間かけて230℃に昇温し、流出水がなくなるまで反応を行った。その後、10mmHg~30mmHgの減圧下、1時間反応させることで「結晶性ポリエステルポリオール2」を得た。
得られた樹脂は、酸価(AV)2.2mgKOH/g、水酸基価(OHV)113mgKOH/g、融点(Tm)67.0℃、結晶化温度(Tc)53.9℃、数平均分子量(Mn)2,600、重量平均分子量(Mw)4,600であった。
<結晶性ポリエステルポリオール3の合成例>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5Lの四つ口フラスコに、ジオールとして1,4-ブタンジオール、並びにジカルボン酸としてセバシン酸を、ジオールとジカルボン酸とのモル比がOH/COOH=1.10となるように仕込んだ。そして、反応容器内を十分に窒素ガスで置換した後、モノマーに対して300ppmのチタンテトライソプロポキシドを添加し、窒素ガス気流下にて4時間程度で200℃まで昇温し、ついで、2時間かけて230℃に昇温し、流出水がなくなるまで反応を行った。その後、10mmHg~30mmHgの減圧下、4時間反応させた。次いで180℃に降温し、酸価調整剤として無水トリメリット酸を酸価が17になるよう添加し、1時間反応させることで「結晶性ポリエステルポリオール3」を得た。
得られた樹脂は、酸価(AV)17.0mgKOH/g、水酸基価(OHV)0.6mgKOH/g、融点(Tm)67.0℃、結晶化温度(Tc)46.1℃、数平均分子量(Mn)5,400、重量平均分子量(Mw)13,900であった。
<非晶性ポリエステルポリオール4の合成例>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した2Lの四つ口フラスコに、ジオールとしてプロピレングリコール、並びに、ジカルボン酸としてテレフタル酸及びコハク酸を、モル比(テレフタル酸/コハク酸)=80/20、OH/COOH=1.4となるように仕込んだ。そして、反応容器内を十分に窒素ガスで置換した後、300ppm(モノマーに対して)のチタンテトライソプロポキシド添加し、窒素ガス気流下にて4時間程度で200℃まで昇温し、ついで、2時間かけて230℃に昇温し、流出物がなくなるまで反応を行った。その後、10mmHg~30mmHgの減圧下、1時間反応させて「非晶性ポリエステルポリオール4」を得た。
得られた樹脂は、酸価(AV)0.6mgKOH/g、水酸基価(OHV)84mgKOH/g、ガラス転移温度(Tg)50.0℃、重量平均分子量(Mw)4,800であった。
<結晶性ポリエステルウレタン樹脂エマルションAの作製例>
攪拌機、温度計、及び還流管を備えた1Lのセパラブルフラスコに、結晶性ポリエステルポリオール1を50g、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸2.8g、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート19.3g、トリエチルアミン2.1g、及び有機溶剤としてメチルエチルケトン39gを、窒素を導入しながら仕込み、触媒(ジ(2-エチルヘキサン酸)すず(II)を1滴加え、その後60℃に昇温して2時間還流した。その後温度を40℃まで下げ、該温度に保った。系中に存在するNCO%を確認した後、500rpmの速度で攪拌しながら水138gをゆっくり加えて微粒子化し、30分間加熱攪拌した後、ジエチレントリアミン0.33gを加え、1時間加熱攪拌した。最後にメチルエチルケトンを除去することで、固形量35%で体積平均粒径(D50)が34nmの「結晶性ポリエステルウレタン樹脂エマルションA」を得た。
得られた樹脂エマルションを乾燥した後に得られた樹脂は、融点(融解熱量)42℃(20J/g)、結晶化温度(結晶化熱量)-16℃(11J/g)、酸価(AV)16mgKOH/gであった。
<結晶性ポリエステルウレタン樹脂エマルションBの作製例>
攪拌機、温度計、及び還流管を備えた1Lのセパラブルフラスコに、結晶性ポリエステルポリオール2を50g、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸2.9g、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート23.5g、トリエチルアミン2.2g、及び有機溶剤としてメチルエチルケトン41gを、窒素を導入しながら仕込み、触媒(ジ(2-エチルヘキサン酸)すず(II)を1滴加え、その後60℃に昇温して2時間還流した。その後温度を40℃まで下げ、該温度に保った。系中に存在するNCO%を確認した後、500rpmの速度で攪拌しながら水146gをゆっくり加えて微粒子化し、30分間加熱攪拌した後、ジエチレントリアミン0.63gを加え、1時間加熱攪拌した。最後にメチルエチルケトンを除去することで、固形量35%で体積平均粒径(D50)が34nmの「結晶性ポリエステルウレタン樹脂エマルションB」を得た。
得られた樹脂エマルションを乾燥した後に得られた樹脂は、融点(融解熱量)45℃(24J/g)、結晶化温度(結晶化熱量)-5℃(15J/g)、酸価(AV)16mgKOH/gであった。
<非晶性ポリエステルウレタン樹脂エマルションCの作製例>
攪拌機、温度計、及び還流管を備えた1Lのセパラブルフラスコに、非晶性ポリエステルポリオール4を140g、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸10.2g、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート64.0g、トリエチルアミン6.5g、及び有機溶剤としてメチルエチルケトン115gを、窒素を導入しながら仕込み、触媒(ジ(2-エチルヘキサン酸)すず(II)を1滴加え、その後60℃に昇温して2時間還流した。その後温度を40℃まで下げ、該温度に保った。系中に存在するNCO%を確認した後、500rpmの速度で攪拌しながら水410gをゆっくり加えて微粒子化し、30分間加熱攪拌した後、ジエチレントリアミン4.25gを加え、1時間加熱攪拌した。最後にメチルエチルケトンを除去することで、固形量35%で体積平均粒径(D50)が170nmの「非晶性ポリエステルウレタン樹脂エマルションC」を得た。
得られた樹脂エマルションを乾燥した後に得られた樹脂は、ガラス転移温度78℃、酸価(AV)20mgKOH/gであった。
<ポリエーテルポリウレタン樹脂エマルションDの作製例>
攪拌機、温度計、及び還流管を備えた1Lのセパラブルフラスコに、ポリエーテルポリオールとしてPTMG1000(和光純薬工業株式会社製)120g、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸5.1g、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート51.7g、トリエチルアミン3.8g、及び有機溶剤としてメチルエチルケトン95gを、窒素を導入しながら仕込み、触媒(ジ(2-エチルヘキサン酸)すず(II)を1滴加え、その後60℃に昇温して2時間還流した。その後温度を40℃まで下げ、該温度に保った。系中に存在するNCO%を確認した後、500rpmの速度で攪拌しながら水335gをゆっくり加えて微粒子化し、30分間加熱攪拌した後、ジエチレントリアミン2.6gを加え、1時間加熱攪拌した。最後にメチルエチルケトンを除去することで、固形量35%で体積平均粒径(D50)が98nmの「ポリエーテルウレタン樹脂エマルションD」を得た。
得られた樹脂エマルションを乾燥した後に得られた樹脂は、ガラス転移温度-59℃、酸価(AV)12mgKOH/gであった。
<結晶性ポリエステル樹脂エマルションEの作製例>
窒素導入管、攪拌器及び熱電対を装備した300mLの四つ口フラスコに、結晶性ポリエステルポリオール3を50g、メチルエチルケトン50gを混合し、窒素気流下40℃で溶解させた後、トリエチルアミン1.53gを添加した。1時間攪拌した後、イオン交換水166.7gを7.5g/minにて滴下し、30分間攪拌後にメチルエチルケトンを減圧除去することで、固形量30%で体積平均粒径(D50)が116nmの「結晶性ポリエステル樹脂エマルションE」を得た。
得られた樹脂エマルションを乾燥した後に得られた樹脂は、融点(融解熱量)60℃(94J/g)、結晶化温度(結晶化熱量)40℃(92J/g)、酸価(AV)17mgKOH/gであった。
<ポリマーエマルジョン型のシアン顔料の作製例>
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー(東亜合成株式会社製、商品名:AS-6)4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを混合し、65℃に昇温した。
次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー(東亜合成株式会社製、商品名:AS-6)36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。
滴下終了後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内にメチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50質量%のポリマー溶液800gを調製した。
次に、得られたポリマー溶液を46g、C.I.ピグメントブルー15:3(大日精化工業株式会社製)を33g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータを用いてメチルエチルケトン、及び水を留去した後、グリセリンを加えて、顔料10.9質量%、樹脂7.5質量%(固形分濃度18.4質量%)、及びグリセリン9.1質量%含有するポリマーエマルジョン型のシアン顔料を作製した。
<インクの調製例>
(実施例1)
下記処方のインクを調製し、pHを調整した後、平均孔径5μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、インク1を作製した。
・ポリマーエマルジョン型のシアン顔料:22.91質量%
・結晶性ポリエステルウレタン樹脂エマルションA:13.00質量%
・ジエチレングリコールモノメチルエーテル:15.0質量%
・プロピレングリコール:14.0質量%
・3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド:5質量%
・2-エチル-1,3-ヘキサンジオール:2質量%
・シリコーン系界面活性剤(L-7002、東レ・ダウコーニング株式会社製):1.0質量%
・フッ素系界面活性剤(メガファックF-444、DIC株式会社製):1.0質量%
・防腐防カビ剤(プロキセルLV、アベシア社製):0.05質量%
・pH調整剤(トリエタノールアミン):0.3質量%
・水:残量(合計:100質量%)
(実施例2および比較例1~3)
下記表1に示す通り、樹脂エマルションAの代わりに樹脂エマルションB~Eを使用したことを除き、実施例1と同じ手順でインク2~5を調製した。
次に、作製した各インクについて、以下のようにして、定着性、耐ブロッキング性、保存安定性を評価した。結果を下記表1に示した。
<定着性>
まず、作製したインクをインクジェットプリンター(IPSiO GXe5500、リコー製)に充填し、50℃に加熱したポリプロピレン系合成紙(FPU-130、ユポ製)上にベタ画像を1200×1200dpiで印刷し、70℃のホットプレート上で3分間加熱乾燥をおこなった。
次に、記録媒体上に形成されたベタ画像に対し、粘着テープ(123LW-50、ニチバン社製)を用いた碁盤目剥離(クロスカット)試験により記録媒体に対する定着性を評価した。具体的には、1mm×1mmに切れ込みを入れた試験マス目100個に粘着テープを貼り付け、すばやく剥離した後に損傷せず完全に残っているマス目の数をカウントし、下記評価基準に基づいてランク評価した。評価がC以上である場合を実用可能であると判断した。
〔評価基準〕
A:残存マス数が100個
B:残存マス数が50個以上100個未満
C:残存マス数が1個以上50個未満
D:残存マス数が0個
<耐ブロッキング性>
まず、作製したインクをインクジェットプリンター(IPSiO GXe5500、リコー製)に充填し、50℃に加熱したポリプロピレン系合成紙(FPU-130、ユポ製)上に2cm四方のベタ画像を1200×1200dpiで印刷し、70℃のホットプレート上で3分間加熱乾燥をおこなった。そして、加熱乾燥直後に、ベタ画像に対し、印刷されていない同記録媒体(ポリプロピレン系合成紙、FPU-130、ユポ社製)を重ねた。更に、その上から0.5kg/cmで加重した状態で、25℃50%RHの環境下に24時間放置し、その後、次の基準でベタ画像におけるブロッキング性を評価した。評価がB以上である場合を実用可能であると判断した。
〔評価基準〕
A:ブロッキングなし。
B:わずかにブロッキング(合紙にわずかに転写)
C:完全にブロッキング(合紙にはっきりと転写部が分かる)
<保存安定性>
作製したインクを、密封状態にして60℃で1週間保管し、保管前と保管後の粘度を測定し、下記式により粘度変化率を計算した。その後、粘度変化率から次の基準に基づき保存安定性を評価した。評価がB以上である場合を実用可能であると判断した。
Figure 0007230588000007
〔評価基準〕
A:粘度変化率が3%未満
B:粘度変化率が3%以上10%未満
C:粘度変化率が10%以上
Figure 0007230588000008
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特開2014-201622号公報 特開2017-218523号公報

Claims (8)

  1. 色材および樹脂を含むインクであって、
    前記樹脂は、結晶性を有するポリエステルウレタン樹脂であり、
    前記樹脂の融解ピーク温度(Tm)は、30℃以上100℃以下であり、
    前記樹脂は、カルボキシル基を有する樹脂粒子であり、
    前記樹脂の酸価は、10KOHmg/g以上40KOHmg/g以下であるインク。
  2. 前記ポリエステルウレタン樹脂は、脂肪族ジオールおよび脂肪族ジカルボン酸に由来する結晶性部位を有する請求項1に記載のインク。
  3. 前記樹脂の融解熱量は、5J/g以上100J/g以下である請求項1又は2に記載のインク。
  4. 前記樹脂は、2価以上のポリアミンに由来するウレア結合を有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインク。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のインクが収容されたインク収容容器。
  6. 請求項5に記載のインク収容容器と、収容された前記インクを吐出する吐出手段と、を有する記録装置。
  7. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のインクを吐出する吐出工程を有する記録方法。
  8. 記録媒体と、前記記録媒体上に形成され色材および樹脂を含有する印刷層と、を有する記録物であって、
    前記樹脂は、結晶性を有するポリエステルウレタン樹脂であり、
    前記樹脂の融解ピーク温度(Tm)は、30℃以上100℃以下であり、
    前記樹脂は、カルボキシル基を有する樹脂であり、
    前記樹脂の酸価は、10KOHmg/g以上40KOHmg/g以下である記録物。
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