JP6673001B2 - ショートアーク型キセノンランプ - Google Patents

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Description

本発明は、ショートアーク型キセノンランプに関し、更に詳しくは、前面に凹所を有し、当該凹所の内表面に反射面が形成された胴体を備えた反射鏡一体型のショートアーク型キセノンランプに関する。
ショートアーク型キセノンランプ(以下、単に「キセノンランプ」ともいう。)の一形態として、ランプ本体(胴体)が、例えばセラミックなどの不透明の絶縁部材によって形成され、光取り出し部(窓部材)のみが光透過性材料によって形成された反射鏡一体型のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図4は、従来のショートアーク型キセノンランプの構成の一例を示す説明用断面図である。
このキセノンランプ40は、前面に凹所を有し、当該凹所の内表面に反射面50aが形成された胴体50と、当該胴体50における凹所の開口よりなる前面開口50bを塞ぐための窓部材60とを有し、胴体50の反射面50aに囲まれて形成される放電空間Sには、キセノンガスなどの希ガスが発光ガスとして封入されると共に、陰極52および陽極53が互いに対向して配置されている。
窓部材60は、窓支持部材65によって支持されている。この窓支持部材65は、筒状の内部リング部65a、当該内部リング部65aよりも大径の筒状の外部リング部65b、および、内部リング部65aと外部リング部65bとを繋ぐ連結部65cを有する断面U字状のリング形状のものである。具体的には、窓部材60は、窓支持部材65の内部リング部65aの内周面に接着層(図示省略)を介して窓部材60の外周面が接触するよう嵌められることにより、当該窓支持部材65によって支持されている。
そして、窓支持部材65に窓部材60が支持されてなる窓組立体66が、胴体50の光放射方向前方にセラミックスペーサリング56および陰極給電用の金属リング55を介して配置され、これらが胴体50と共に円筒状の金属筒体58内に嵌められている。これにより、窓組立体66が胴体50に対して固定されている。
図4において、57は、陰極52を所定の位置に配置するための導電性支持部材、59は、胴体50を金属ブロック51に固定するための金属筒体である。
このキセノンランプ40は、点灯中に発生する熱を放熱するために、図5に示されるように、放熱フィン43,44が取り付けられた絶縁物よりなるケーシング(図示せず)内に配置されて用いられる。具体的には、ケーシングには、キセノンランプ40が配置されるべきランプ配置領域40aの周囲に、キセノンランプ40の金属筒体58および金属ブロック51にそれぞれ接触する状態に放熱フィン43,44が取り付けられると共に、キセノンランプ40の窓部材60と対向する位置に光取り出し窓42が設けられている。
図5において、45は、フィルタであり、46は、当該フィルタ45を押えると共に光取り出し窓42の周側面に接触して固定する枠部材である。
特開平8−31220号公報
上記のような反射鏡一体型のキセノンランプ40は、通常、可視光を放射するものとして構成されており、窓部材60の外表面(図4において右面)には、可視光反射防止膜がコーティングされている。可視光反射防止膜は、可視光が窓部材60と空気との接触面(界面)において反射されて再び放電空間に戻ることを低減するものである。また、この可視光反射防止膜は、300nm以下の紫外光を遮断する機能を有し、可視光反射防止膜をコーティングすることによって、窓部材60からは可視光の波長領域の光が放射される。
このようなキセノンランプ40やこれがケーシング内に備えられてなる光源装置は、全体の外観形状が柱状であって、取り扱いが容易であり、安全であるなどのことから、医療用のファイバー照明用光源、プロジェクタやアトラクション等の可視光を利用する光源などとして広い分野で利用されている。
一方、近年、ソーラーシミュレータや紫外線硬化樹脂を形成するときの紫外光の照射装置など、紫外光の波長範囲を含む光を利用する場面が増えている。
反射鏡一体型のキセノンランプ40が紫外光を放射するものとする場合は、例えば、窓部材60の内表面に紫外光を透過させない誘電体多層膜を形成せず、さらに、紫外光からオゾンを生成する波長の光成分を除くために、ケーシングの光取り出し窓42の内側面に波長250nm以下の光を透過させないフィルタ45を設ける。このような構成とすることにより、外部におけるオゾンの発生が抑制されながら波長250〜400nmの紫外光を放射する光源装置が得られる。
しかしながら、このような光源装置においては、ケーシング内における光取り出し窓42とキセノンランプ40の窓部材60との間には大気が存在するため、キセノンランプ40から放射された波長200nm以下の紫外光によって大気中の酸素からオゾンが発生してしまう。一方、窓部材60と窓支持部材65とを接着する接着層は銀ロウ材により形成されているところ、オゾンによってこの銀ロウ材が酸化されて腐食が徐々に進み、最終的にはキセノンランプ40内に封入されている発光ガスが漏洩してしまい、点灯しなくなってしまう。
さらに、キセノンランプ40の照度を上げるために内部に封入させる発光ガスの高圧化が図られた場合には、銀ロウ材による接着層の厚みを厚くする必要があることから、接着層における大気に暴露される面積が増大するので、より早く酸化が進むおそれがある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、紫外光が放射されながら、銀ロウ材による接着層の酸化による腐食の進行が抑止されて封入された発光ガスの漏洩が防止される反射鏡一体型のショートアーク型キセノンランプを提供することにある。
本発明のショートアーク型キセノンランプは、前面に凹所を有し、当該凹所の内表面に反射面が形成された胴体と、
当該胴体の反射面に囲まれて形成される放電空間において互いに対向して配置された陰極および陽極と、
前記胴体における凹所の開口を、窓支持部材を介して気密に閉塞する、紫外光を透過する窓部材とを備え、紫外光を放射するショートアーク型キセノンランプにおいて、
前記窓支持部材は、前記窓部材の周側面の形状に応じた形状の内周面を有するリング状部を有し、前記窓部材の周側面が前記窓支持部材のリング状部の内周面に銀ロウ材による接着層によって接着され、
前記接着層の外面上に、耐オゾン性保護層が設けられていることを特徴とする。
本発明のショートアーク型キセノンランプにおいては、前記耐オゾン性保護層が、Ni、Au、CuおよびPtの群から選ばれた金属のメッキ膜からなることが好ましい。
本発明のショートアーク型キセノンランプにおいては、窓部材と窓支持部材とを接着する接着層の外面上に耐オゾン性保護層が設けられている。このため、紫外光を放射しても、当該紫外光によって発生したオゾンが接着層を構成する銀ロウ材に直接接触することが防止されるので、銀ロウ材による接着層の酸化による腐食が防止されて封入された発光ガスの漏洩を防止することができる。
本発明のショートアーク型キセノンランプの構成の一例を示す説明用断面図である。 図1のショートアーク型キセノンランプの窓組立体を部分的に拡大して示す説明用断面図である。 図2の窓組立体の接着層および耐オゾン性保護層を、窓部材および窓支持部材と共に部分的に拡大して示す説明用断面図である。 従来のショートアーク型キセノンランプの構成の一例を示す説明用断面図である。 図4のショートアーク型キセノンランプが組み込まれる光源装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
以下、本発明のショートアーク型キセノンランプの実施の形態について説明する。
図1は、本発明のショートアーク型キセノンランプの構成の一例を示す説明用断面図であり、図2は、図1のショートアーク型キセノンランプの窓組立体を部分的に拡大して示す説明用断面図である。また、図3は、図2の窓組立体の接着層および耐オゾン性保護層を、窓部材および窓支持部材と共に部分的に拡大して示す説明用断面図である。
このキセノンランプ(ショートアーク型キセノンランプ)10は、外観形状が円柱状であって、前面(図1における上面)に凹所を有し、当該凹所の内表面に反射面20aが形成された胴体20を備えている。
この胴体20の光放射方向前方(図1における上方)には、リング形状の窓支持部材35に支持された窓部材30が、胴体20における凹所の円状の開口よりなる前面開口20bを塞ぐように気密に設けられている。これにより、窓部材30と窓支持部材35とによって構成される窓組立体36と、胴体20の反射面20aとに囲まれた放電空間Sが形成されている。
この放電空間Sには、ロッド状の陰極12およびロッド状の陽極13よりなる一対の電極が、反射面20aの光軸に沿って互いに離間して対向するように近接配置されている。この陰極12と陽極13との間には、反射面20aの焦点が位置している。陰極12は、放電空間Sに配設された導電性支持部材27によって支持されており、この導電性支持部材27、胴体20の円環状の前端面上に配設された金属リング25および窓支持部材35を介して外部給電部材(図示省略)に電気的に接続される。陽極13は、胴体20の貫通孔24を介して後面開口20cから導出されて外部給電部材に電気的に接続される。また、放電空間Sには、例えばキセノンガスなどの不活性ガスが封入されている。
また、胴体20の光放射方向後方(図1における下方)には、金属ブロック15が配設されており、この金属ブロック15により、胴体20および陽極13が支持固定されている。
本発明のキセノンランプ10は、紫外光を放射するものである。具体的には、例えば波長150〜400nmの紫外光を含む光を放射する。
窓部材30は、胴体20の前面開口20bを塞ぐためのものであり、例えば円盤状を有し、サファイアなどの紫外光を透過する光透過性材料よりなる。
この窓部材30は、図1に示されているように、窓支持部材35と共に前面開口20bを塞ぐことができるよう、前面開口20bよりも小径であって、反射面20aの前端縁21aによって構成される開口(以下、「反射面開口」ともいう。)に適合した形状を有するものであることが好ましい。
また、窓部材30の厚みは、窓部材30の外径が25mm程度である場合に、2.5〜5.0mmであることが好ましい。
この図の例において、窓部材30は、前面開口20bの開口径よりも小径であって反射面開口の開口径と略同等の外径を有するものであり、前面開口20bの光放射方向前方において、反射面開口と対向するように配置されている。
この図の例において、窓部材30には、面取り加工がなされることによって斜面30b,30cが形成されている。
具体的には、窓部材30には、光出射面である外表面30d(図1における上面)と周側面との間に、その全周にわたって、窓部材30の半径方向外方に傾斜する斜面30bが形成されている。また、窓部材30における内表面30e(図1における下面)と周側面30aとの間には、その全周にわたって、窓部材30の半径方向外方に傾斜する斜面30cが形成されている。
窓支持部材35は、例えばコバールなどの金属よりなり、窓部材30の外径に適合した内径の筒状の内部リング部35a、当該内部リング部35aよりも大径の筒状の外部リング部35b、および、これらを繋ぐ連結部35cを有し、断面U字状のリング形状のものである。
この図の例において、窓支持部材35は、円環状の形状を有しており、外部リング部35bは、胴体20の外径と略同等の外径を有している。すなわち、窓組立体36が胴体20の外径と略同等の外径を有するものとされている。
この図の例において、窓支持部材35の内部リング部35aには、窓部材30よりも光放射方向前方において当該窓部材30の半径方向内方に向かって折り曲げられた形状の前縁部分35dが形成されている。前縁部分35dは、窓部材30に接触しない状態とされることが好ましい。
また、窓支持部材35は、胴体20の外径および外部リング部35bの外径に適合する内径を有する筒状の金属筒体28により、連結部35cの光放射方向後方側の表面が金属リング25の光放射方向前方側の表面に密接した状態、すなわち電気的に接続された状態で胴体20に固定されている。具体的には、外部リング部35bの外周面の全面と金属筒体28の内周面における光放射方向前方側部分とが溶接され、胴体20の外周面における光放射方向前方側部分と金属筒体28の内周面における光放射方向後方側部分とが接着剤によって接着されることにより、窓支持部材35が胴体20に固定されている。ここに、接着剤としては、銀ロウ材などのロウ材が用いられる。このようにして、窓部材30を支持した状態の窓支持部材35、すなわち窓組立体36が胴体20に固定されることにより、放電空間Sの気密状態が保たれている。
金属筒体28は、例えばコバールなどからなるものである。
そして、窓支持部材35においては、内部リング部35aの内周面に包囲された空間内に窓部材30が嵌め込まれ、当該内周面と窓部材30の周側面30aとの間に接着剤が導入されて接着層37が形成されることにより、当該窓部材30が支持固定されている。
接着層37は、窓部材30の周側面30aと内部リング部35aの内周面との間の全周にわたって、窓部材30の厚み方向に伸びるように形成されている。
この図の例において、接着層37は、窓部材30の周側面30aの全面と、斜面30b,30cにおける一部の当該周側面30aに連続する周側面側領域とを覆うように形成され、略円環状の形状を有している。
接着層37を構成する接着剤としては、銀ロウ材が用いられる。
接着層37の厚み(図2における左右方向長さ)は、例えば50〜300μmとされる。
窓部材30の周側面30aは、当該窓部材30がサファイアなどよりなるものであり、窓支持部材25がコバールなどの金属よりなるものであることから、窓部材30と窓支持部材35との接着性を向上させるために、例えばモリブデンおよびマンガンの混合物からなる金属によって被覆されてメタライズ加工されている。
具体的に説明すると、窓部材30の周側面30aの全領域および斜面30b,30cにおける周側面側領域にメタライズ加工が施されることにより、これらの領域がメタライズ層38に被覆され、これにより、窓部材30と接着層37との間にメタライズ層38が介在されることとなる。
窓部材30と窓支持部材35との接着方法、すなわち窓組立体36の製造方法としては、Mo−Mnメタライズ法を用いる手法が挙げられる。
具体的に、Mo−Mnメタライズ法を用いて窓組立体36を製造する手法においては、例えば、先ず、窓部材30の周側面30aおよび斜面30b,30cにおける窓支持部材35と接着すべき領域に、モリブデンとモリブデン酸化物およびマンガンとマンガン酸化物の混合粉末を塗布し、その塗膜を湿潤水素雰囲気において温度1500℃の条件で焼成することにより、メタライズ層38を形成する。次いで、窓部材30におけるメタライズ層38が形成された領域と窓支持部材35とを銀ロウ材によってロウ付けする。以って、窓組立体36が製造される。
そして、本発明のキセノンランプ10においては、接着層37の外面(図3における上面)、すなわち光放射方向前方の面の全面が、耐オゾン性保護層39によって被覆されている。
耐オゾン性保護層39の厚み(図3における上下方向長さ)は、3〜20μmであることが好ましい。
耐オゾン性保護層39の厚みが3μm未満である場合は、放射された紫外光によって発生したオゾンによる接着層37を構成する銀ロウ材の酸化による腐食を防止する効果が十分に得られず、長期間にわたって使用した場合に封入された発光ガスが漏洩するおそれがある。一方、耐オゾン性保護層39の厚みが20μmを越える場合は、ランプの点灯および消灯に係る温度変化により、膨張・収縮が生じて耐オゾン性保護膜の剥がれ、ひび割れが発生し、その部分がオゾンにさらされ酸化銀が発生してしまうおそれがある。
耐オゾン性保護層39は、Ni、Au、CuおよびPtの群から選ばれた金属のメッキ膜や、Al2 3 、Zr2 3 、SiO2 などの無機酸化物による膜、テフロン(登録商標)などの有機物による膜などからなるものとすることができる。これらの中でも、特に、Ni、Au、CuおよびPtの群から選ばれた金属のメッキ膜からなるものとされることが好ましい。
金属のメッキ膜よりなる耐オゾン性保護層39は、具体的には、窓部材30と窓支持部材35とが接着されてなる窓組立体36の接着層37の外面上に対して電解メッキ法を行うことによって形成することができる。
また、無機酸化物による膜は、無機酸化物の粉末を窓部材30と窓支持部材35とが接着されてなる窓組立体36の接着層37の外面上に塗布して焼成することや、接着層37の外面上に無機酸化物を蒸着することによって、形成することができる。
また、有機物による膜は、テフロン(登録商標)を溶剤に溶解した塗布液を窓部材30と窓支持部材35とが接着されてなる窓組立体36の接着層37の外面上に塗布した後、溶剤を揮発させることによって、形成することができる。
金属リング25は、放電空間Sにおいて、胴体20の光放射方向前方、具体的には胴体20の前端面と窓支持部材35との間に配設され、例えばコバールなどからなり、陰極用給電部材として機能するものである。
この金属リング25は、内周面において導電性支持部材27に電気的に接続されており、また光放射方向前方側の表面において窓支持部材35を介して金属筒体28に電気的に接続されている。このようにして、金属リング25は、導電性支持部材27を介して陰極12に電気的に接続されていると共に、窓支持部材35および金属筒体28を介して外部給電部材に電気的に接続されている。
また、金属リング25の外径は、図1に示されているように、当該金属リング25の外周面と金属筒体28の内周面との間に、その全周にわたって間隙が形成されるよう、金属筒体28の内径よりも僅かに小径であることが好ましい。
また、金属リング25の内径は、図1に示されているように、当該金属リング25によって光の進行が阻害されることのないよう、反射面開口の開口径および窓部材30の外径と略同等であることが好ましい。
この図の例において、金属リング25は、胴体20の前端面上に、セラミックスペーサリング26を介して配置されている。すなわち、胴体20の前端面には、セラミックスペーサリング26と金属リング25とがこの順に重ねられた状態で配置されている。セラミックスペーサリング26は、金属リング25の内径よりも僅かに大径であって、前面開口20bの開口径よりも僅かに小径の内径を有するものであり、その外周面が金属筒体28の内周面と密着した状態とされている。
胴体20は、多結晶アルミナ(Al2 3 )等のセラミックなどの絶縁部材よりなり、凹状に湾曲した反射面20aを内部に有する反射部21と、反射部21の光放射方向後方側に連続して反射面20aの光軸方向外方に伸びる後方円筒部22とを有する基材により構成されている。
この図の例において、胴体20を構成する基材は、多結晶アルミナよりなり、反射部21の光放射方向前方側に連続して反射面20aの光軸方向外方に伸びる前方円筒部23を有するものである。この前方円筒部23と金属リング25とセラミックスペーサリング26とにより、放電空間Sにおいて、反射面開口の光放射方向前方に、導電性支持部材27を収容するための領域が形成されている。また、前方円筒部23における光放射方向前方の内端縁により、胴体20の前面開口20bが構成されている。
反射面20aは、凹状に湾曲した形状を有するものであり、具体的には、例えば回転放物面状、回転楕円面状、非球面状を有するものとすることができる。
また、反射面20aは、アルミニウムによる金属蒸着膜によって形成されている。
また、胴体20の外周面においては、金属筒体28および後述の金属筒体29と接着剤によって接着される領域に、メタライズ加工が施されている。
金属ブロック15は、胴体20に接する大径部15bが当該胴体20の外径と同等の外径を有するものであり、電気伝導性および熱伝導性の観点から、コバールよりなることが好ましい。
この金属ブロック15には、後面開口20cを介して後方円筒部22の内部に連通し、光放射方向に貫通する貫通孔15aが形成されている。この貫通孔15aは、陽極13を支持固定することができるよう、陽極13の外径に適合する内径を有するものである。
この図の例において、金属ブロック15は、胴体20の外径と同等の外径の大径部15bと、この大径部15bよりも小径の外径の小径部15cとを有するものである。
金属ブロック15には、胴体20の外径および金属ブロック15の大径部15bの外径に適合する内径を有する筒状の金属筒体29により、胴体20が固定されている。具体的には、大径部15bの外周面の全面と金属筒体29の内周面における光放射方向後方側部分とが溶接され、胴体20の外周面における光放射方向後方側部分と金属筒体29の内周面における光放射方向前方側部分とが接着剤によって接着されることにより、胴体20が金属ブロック15に固定されている。ここに、接着剤としては、銀ロウ材などのロウ材が用いられる。このようにして、胴体20の後面開口20cが、僅かな間隙を介して、陽極13を支持した状態の金属ブロック15によって密閉されている。
金属筒体29は、例えばコバールなどからなるものである。
陰極12は、易電子放出物質を含むタングステン等の高融点金属よりなり、先端に向かって小径となるテーパー状の先端部を有する棒状のものである。
この陰極12は、基端部において、導電性支持部材27によって支持されている。
この図の例において、陰極12は、金属リング25の周上に略等間隔で設けられた3本の導電性支持部材27によって支持されている。
導電性支持部材27は、例えば耐熱性と溶接性とを考慮したモリブデンなどからなり、放電空間Sにおいて、金属リング25の半径方向内方に伸びるよう配置されている。
この導電性支持部材27において、先端部は陰極12の基端部にロウ付け等によって溶接されており、基端部はロウ付け等によって金属リング25に固定されている。このようにして、陰極12が、導電性支持部材27によって支持固定され、この導電性支持部材27、金属リング25および金属筒体28により、放電空間Sの気密性を保った状態で外部給電部材に電気的に接続されている。
陽極13は、先端に向かって小径となるテーパー状の先端部を有する略柱状の、易電子放出物質を含むタングステン等の高融点金属よりなるものである。
この陽極13は、その基端部が、後方円筒部22内を挿通し、金属ブロック15の貫通孔15aに嵌挿されることによって支持固定されており、また金属ブロック15によって放電空間Sの気密性を保った状態で外部給電部材に電気的に接続されている。
このキセノンランプ10は、放電空間Sに2MPaの静圧力でキセノン等の不活性ガスが充填されており、定格電流20A、消費電力が300Wのものである。
また、キセノンランプ10の寸法の一例は以下の通りである。
胴体20においては、全長が20mm、金属筒体28と接合された部分および金属筒体29と接合された部分の外径が33mmである。
陰極12においては、全長が14mm、ロッド径が1.5mm、先端のテーパー角が50°であり、また陽極13においては、全長が23mm、直径が4mmである。また、陽極13と陰極12との電極間距離は1.4mmである。
窓部材30においては、外径が25.4mm、厚みが3mmである。また、窓部材30の、窓支持部材35の光放射方向先端からの距離は0.7mmである。
窓支持部材35においては、高さhが5.65mmであり、外部リング部の外径が31.5mm、内部リング部の外径が26.3mm、厚みwが0.65mmである。また、窓部材30の外表面(光出射面)と窓支持部材35の前縁部分35dの内面との距離dは0.05mmである。
接着層37においては、厚みが100μmである。
耐オゾン性保護層39においては、厚みが10μmである。
以上のようなキセノンランプ10においては、窓部材30と窓支持部材35とを接着する接着層37の外面上に耐オゾン性保護層39が設けられている。このため、紫外光を放射しても、当該紫外光によって発生したオゾンが接着層37を構成する銀ロウ材に直接接触することが防止されるので、銀ロウ材による接着層37の酸化による腐食が防止されて封入された発光ガスの漏洩を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
以下、本発明の実験例について説明する。
〔実験例1〕
図1〜図3に示す構成に従って、Mo−Mnメタライズ法を用い、サファイア製の円盤状の窓部材(30)がコバール製の窓支持部材(35)によって支持されてなる窓組立体(36)(以下、「窓組立体A」ともいう。)を作製した。
作製した窓組立体Aは、窓部材(30)と窓支持部材(35)との間に、メタライズ層(38)および銀ロウ材よりなる接着層(37)が形成され、さらに、接着層(37)の外面上に、Niのメッキ膜からなる耐オゾン性保護層(39)が形成されたものである。これらの窓組立体Aは、下記の仕様を有するものである。
〔窓部材(30)〕
・外径:25.4mm
・厚み:3mm
・光出射面(窓部材30の外表面30d)と窓支持部材(35)の前縁部分(35d)の内面との距離(d):0.05mm
〔窓支持部材(35)〕
・高さ(h):5.65mm
・厚み(w):0.65mm
・外部リング部(35b)の外径:31.5mm
・内部リング部(35a)の外径:26.3mm
〔接着層(37)〕
・厚み:100μm
〔耐オゾン性保護層(39)〕
・厚み:10μm
〔発光ガス〕
・キセノンガスの封入圧:2MPa
また、耐オゾン性保護層(39)を設けなかったこと以外は、窓組立体Aと同様の構成を有する窓組立体(以下、「窓組立体B」ともいう。)を作製した。
作製した窓組立体Aおよび窓組立体Bの各々に対して、定格電流20A、消費電力が300Wの点灯条件で継続的に点灯し、波長150〜400nmの紫外光を放射させた。
その結果、窓組立体Aは500時間を経過した時点においても接着層(37)の外面に黒色の酸化物は確認されなかった。一方、窓組立体Bにおいては、100時間を経過した時点において接着層(37)の外面に黒色の酸化物は確認された。
10 ショートアーク型キセノンランプ
12 陰極
13 陽極
15 金属ブロック
15a 貫通孔
15b 大径部
15c 小径部
20 胴体
20a 反射面
20b 前面開口
20c 後面開口
21 反射部
21a 前端縁
22 後方円筒部
23 前方円筒部
24 貫通孔
25 金属リング
26 セラミックスペーサリング
27 導電性支持部材
28 金属筒体
29 金属筒体
30 窓部材
30a 周側面
30b,30c 斜面
30d 外表面
30e 内表面
35 窓支持部材
35a 内部リング部
35b 外部リング部
35c 連結部
35d 前縁部分
36 窓組立体
37 接着層
38 メタライズ層
39 耐オゾン性保護層
40 キセノンランプ
40a ランプ配置領域
42 光取り出し窓
43,44 放熱フィン
45 フィルタ
46 枠部材
50 胴体
50a 反射面
50b 前面開口
51 金属ブロック
52 陰極
53 陽極
55 金属リング
56 セラミックスペーサリング
57 導電性支持部材
58 金属筒体
59 金属筒体
60 窓部材
65 窓支持部材
65a 内部リング部
65b 外部リング部
65c 連結部
66 窓組立体
S 放電空間

Claims (2)

  1. 前面に凹所を有し、当該凹所の内表面に反射面が形成された胴体と、
    当該胴体の反射面に囲まれて形成される放電空間において互いに対向して配置された陰極および陽極と、
    前記胴体における凹所の開口を、窓支持部材を介して気密に閉塞する、紫外光を透過する窓部材とを備え、紫外光を放射するショートアーク型キセノンランプにおいて、
    前記窓支持部材は、前記窓部材の周側面の形状に応じた形状の内周面を有するリング状部を有し、前記窓部材の周側面が前記窓支持部材のリング状部の内周面に銀ロウ材による接着層によって接着され、
    前記接着層の外面上に、耐オゾン性保護層が設けられていることを特徴とするショートアーク型キセノンランプ。
  2. 前記耐オゾン性保護層が、Ni、Au、CuおよびPtの群から選ばれた金属のメッキ膜からなることを特徴とする請求項1に記載のショートアーク型キセノンランプ。


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