JP6672638B2 - モータ - Google Patents

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Description

本発明は、円筒形状の内面側に形成される内向きのティースに、巻線を巻き付ける形態を採用するモータに関する。
モータは、ステータの電機子コイルに駆動電流を供給することにより、ロータを回転駆動させる。例えば、円筒形状のステータ内にロータを回転自在に収容する形態の場合、ステータの内面側に形成するステータティースに巻線を巻き付けて電機子コイルが形成されている。
例えば、図10に示すように、この形態のステータ1110は、ステータティース1111間のステータスロット1113が内面側ほど狭くなる先細りのV字形状になる。このことから、このような形態のステータ1110では、ステータスロット1113の空間を無駄なく有効利用し、かつ、巻線を設置しやすくするために、バックヨーク1115を周方向に切り離すことにより、ステータティース1111毎の分割コア1110Sにして組み立てることが行われている(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、図10に示す分割コアタイプを採用するステータ1110では、磁束密度が高くなるバックヨーク1115が断面(境界面)を挟む分割領域を介して分割バックヨーク1115S同士が連結される構造となる。この構造では、分割バックヨーク1115S間に発生するエアギャップの透磁率が低くなることにより、駆動効率が低下(損失が増加)してしまうとともに、ロータを回転させるトルクの変動(トルクリップル)が増えてしまう。
さらに、このような構造のステータ1110では、分割コア1110Sを周方向に連結するにしても、高精度に組み付けることが難しいため、円筒形状の精度が確保できず、ステータ1110の中心が、回転軸の中心からずれてしまう。このため、このようなステータ1110のモータでは、ロータの外周面とステータの内周面との空隙が一定でないため、トルクの変動が増えてしまうとともに、装置本体側に設置する作業に手間が掛かってしまう。
特開平6−105487号公報
そこで、本発明は、ティースに巻線を設置しやすい構造を実現しつつ、モータの駆動効率の低下やトルク変動の増加を抑制できる構造を実現し、安価で高性能なモータを提供することを目的としている。
上記課題を解決するモータの発明の一態様は、通電により磁束を発生させる電機子コイルが巻き付けられているステータティースを有するステータと、前記磁束が前記ステータティースから鎖交するロータと、を備えるモータであって、前記ステータは、前記ステータティースよりも前記ロータの径方向の外側に位置して、連続する磁性体により形成されているバックヨークを有しており、前記ステータティースとして、前記バックヨークと一体に形成されている第1のティースと、前記バックヨークと係合可能な第2のティースと、を有し、前記第1のティースと前記第2のティースとが周方向において交互に配置され、前記バックヨークと前記第2のティースとの間に、互いに嵌め合う曲面からなる凸部と凹部とを有して係合可能なティース係合部を備えて、前記ティース係合部は前記凸部と前記凹部の一方が前記バックヨークに形成され、前記凸部と前記凹部の他方が前記第2のティースに形成され、前記電機子コイルは、前記第1のティースと前記第2のティースの個々に外装される絶縁体に巻線が巻き付けられて形成され、前記絶縁体の周方向両端部には、前記第1のティースに外装される絶縁体と前記第2のティースに外装される絶縁体とを互いに連結する連結部を有し、前記連結部は、前記巻線が巻き付けられる巻線領域よりも径方向外側と径方向内側とに設置され、前記ティース係合部は少なくとも周方向に曲面を有する。
このように本発明の一態様によれば、ティースに巻線を設置しやすい構造を実現しつつ、モータの駆動効率の低下やトルク変動の増加を抑制できる構造を実現し、安価で高性能なモータを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータを示す図であり、その概略全体構成を示す透視断面図である。 図2は、ステータとロータにおける磁束密度を示す磁束線図である。 図3は、誘導コイルと界磁コイルとをダイオードを介して接続する閉回路の回路構成図である。 図4は、ステータの一部を拡大してバックヨークとステータティースの構造を示す拡大構造図である。 図5は、図4と異なる構造の一例における課題を説明する一部拡大構造図である。 図6は、電機子コイルを巻き付けるインシュレータをステータティースに取り付けた状態を示す図であり、(a)はその軸方向の一方から見た側面図、(b)は(a)の反対側から見た側面図である。 図7−1は、インシュレータの構造を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 図7−2は、図7−1のインシュレータの構造を示す図であり、(c)は平面図、(b)は底面図である。 図8−1は、第2のティースを取り付けていない状態で第1のティースにインシュレータを取り付ける際の作業を説明する平面図である。 図8−2は、第1のティースにインシュレータを取り付けた後に、インシュレータを取り付けた第2のティースをバックヨークに係合させる際の作業を説明する斜視図である。 図9は、電機子コイルを設置したインシュレータを取り付けた状態を示す図であり、(a)はその軸方向の一方から見た一部拡大側面図、(b)は(a)の反対側から見た一部拡大側面図である。 図10は、分割コア構造のステータを示す図であり、(a)はその軸方向の一方から見た側面図、(b)は(a)の反対側から見た側面図である。 図11は、図10に示すステータのステータティースに取り付けるインシュレータの一例を示す分解斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1〜図9は本発明の一実施形態に係るモータを示す図である。
図1において、モータ(回転電機)100は、後述するように、外部からロータ121にエネルギー入力する必要のない構造を有しており、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載するのに好適な性能を有している。
モータ100は、概略円筒形状に形成されたステータ(固定子)11と、駆動軸として回転するシャフト(回転軸)101に固定されてステータ11内に収納されるロータ(回転子)121と、を備えている。これらステータ11とロータ121とは、電磁鋼板(磁性体)を積層することにより作製されている。
ロータ121は、内筒(内周面121a)内にシャフト101を差し込んで固定するようになっている。このロータ121は、シャフト101の外周面の軸方向に連続するように形成されているキー溝106に、内周面121aに形成されているキー突起126を嵌め込んで軸方向にスライドさせて位置決めすることにより、そのシャフト101に軸心を一致させて一体回転するように取り付けられている。
ステータ11は、ステータティース(突極部)12と、バックヨーク15と、が一体に形成されている。ステータティース12は、ロータ121のロータティース122の外周面122aにエアギャップGを介して内周面12a側を近接対面させるように、径方向に延伸されて突極形状に形成されている。このステータティース12は、複数本が周方向に均等配置されている。バックヨーク15は、スタータティース12の径方向の外側に位置して、磁路として機能するように連続する形態に作製されている。このバックヨーク15は、内面側から突出する形状のステータティース12が一体に形成されている。
このステータティース12には、後述するように、隣接する側面12b間に形成される空間のステータスロット13を利用して、相毎の3相巻線をそれぞれ個々に集中巻きすることにより電機子コイル14が形成されている。ステータティース12は、電機子コイル14に3相交流の駆動電流を入力することにより、内部に対面収納されているロータ121を回転させる磁束を発生する電磁石として機能する。ここで、ステータティース12は、後述するように、インシュレータ(絶縁体)31が巻線との間に介在されて電機子コイル14が形成されている。
これにより、ステータ11は、ステータティース12で発生させた磁束がバックヨーク15側を磁路として利用しつつ、ロータ121側に鎖交することができる構造になっている。
ロータ121は、ロータティース(突極部)122と、バックヨーク124と、が一体に形成されている。ロータティース122は、ステータティース12と同様に、径方向に延伸されて突極形状に形成されている。このロータティース122は、複数本が周方向に均等配置されている。バックヨーク124は、ロータティース122の径方向の内側(シャフト101側)に位置して、磁路として機能するように連続する形態に作製されている。このバックヨーク124は、外側からステータ11に向かって突出する形状のロータティース122が一体に形成されている。
ロータティース122は、ステータティース12と全周方向の本数を異ならせて、相対回転時に外周面122aがステータティース12の内周面12aに適宜近接対面するように形成されている。
これにより、モータ100は、ステータ11のステータスロット13内の電機子コイル14に通電されることにより磁束が発生し、その磁束をステータティース12の内周面12aから対面するロータティース122の外周面122aに鎖交させることができる。このモータ100では、ステータティース12との間で鎖交する磁束が通過する磁路を最短にしようとするリラクタンストルク(主回転力)によりロータ121を相対回転させる。この結果、モータ100は、ステータ11内において、ロータ121が軸心を一致させつつ回転することにより、そのロータ121と一体回転するシャフト101から通電入力する電気的エネルギーを機械的エネルギーとして出力することができる。すなわち、モータ100は、リラクタンスモータとして構築されている。
このとき、モータ100では、ステータティース12の内周面12aからロータティース122の外周面122aに鎖交する磁束には高調波成分が重畳している。このため、ロータ121側でも、ステータ11側から鎖交する磁束の高調波成分の磁束密度の変化を利用して、内蔵するコイルに誘導電流(補助電流)を発生させ誘導起電力を得ることができる。
詳細には、ステータ11の電機子コイル14に基本周波数の駆動電力を供給するだけでは、ロータ121(ロータティース122)をその基本周波数で変動する主磁束で回転させるだけである。このことから、ロータ121側にコイルを単に配置しても、鎖交する磁束に変化はなく誘導電流が生じることはない。
その一方で、磁束には高調波成分が重畳しており、その高調波成分は基本周波数と異なる周期で時間的に変化しつつロータティース122に外周面122a側から鎖交する。このため、基本周波数の磁束に重畳する高調波成分は、ロータティース122の外周面122aの近傍にコイルを設置することにより、効率よく誘導電流を発生させることができる。この結果、鉄損の原因となる高調波磁束を自己励磁するためのエネルギーとして回収することができる。
そこで、本実施形態のモータ100では、ロータ121側において、補極コア材(補極部)125に集中巻した誘導コイル127をロータティース122間のロータスロット123内に収容するよう回転方向に並列に複数配置する。また、モータ100は、集中巻して直列接続した界磁コイル128(1281、1282)がロータティース122の全体で1段(1固まり)となるように配置されている。
ここで、誘導コイル127と界磁コイル128は、電機子コイル14と同様に、不図示のインシュレータ(絶縁体)が巻線との間に介在する状態でロータティース122や補極コア材125に巻き付けられて形成されている。なお、ロータティース122は、軸心から半径方向の外側に向かって延伸されている。このため、ロータティース122の間のロータスロット123は、半径方向の外側に向かって開くV字形状であることから巻線の巻き付け作業が、ロータティース122の干渉により難しくしてしまうことはない。そのインシュレータとしては、後述するステータティース12用と同様に絶縁性の硬質材料により作製してもよく、また、絶縁性テープ状材料を巻き付けて設置しても良い。
補極コア材125は、ロータティース122の対面する両側面122bに脚部(支持部)135を支持させるようになっている。このようにして、補極コア材125は、誘導コイル127を巻き付けた本体部131をその脚部135で連結支持してロータティース122の側面122b間のロータスロット123内に位置決め保持するようになっている。
補極コア材125の本体部131は、シャフト101と平行に延伸されつつ、ロータ121のロータティース122の両側面122bに対面する形態に作製されている。補極コア材125は、本体部131に誘導コイル127を巻き付け可能な板状になるように、電磁鋼板を積層することにより脚部135と一体に形成されている。
この本体部131は、ロータティース122間のロータスロット123内で、軸心からロータ121の径方向外方に延伸することにより、誘導コイル127を容易に巻き付けて、その径方向外端部132の外端面132aがステータ11のステータティース12の内周面12aに対面するように、ロータ121に組み付けられている。
なお、この補極コア材125の本体部131は、ロータ121の外周面側の外端部132がロータ121の軸心側よりも厚くなるように形成されており、巻き付けた誘導コイル127が回転時の遠心力でずれてしまうことを抑制するようになっている。ここで、ロータ121の径方向外方とは、軸心を通る直線上において軸心から外周面の外側に向かう方向を意味する。
補極コア材125の脚部135は、本体部131のロータ121の径方向内方端部131iからロータティース122の両側面122bに向かって延伸された板状になるように形成されている。また、この脚部135は、先端部136を、ロータティース122の両側面122bに形成されている支持溝139内に嵌め込むことにより組み付けて(連結させて)本体部131を支持するようになっている。これにより、補極コア材125は、脚部135の先端部136をロータティース122の支持溝139内に回転軸方向の端面側から嵌め込んでスライドさせることにより組み付けるようになっている。ここで、ロータ121の径方向内方とは、軸心を通る直線上において外周面から軸心側に向かう方向を意味する。
この補極コア材125の脚部135は、本体部131を支持する十分な強度を確保し、幅をできるだけ狭く形成した電磁鋼板を積層して形成され、例えば、積層する電磁鋼板の2枚分の厚さ以下の幅で回転軸方向に延伸される形状に形成されている。すなわち、この脚部135は、本体部131とロータティース122との間を通過する磁束量をできるだけ制限するように断面積の小さな板状にして、補極コア材125の本体部131が、ロータティース122とは別個の磁極(補極)として機能するように、磁気的に独立した形態で支持するように形成されている。
これにより、ロータ121は、補極コア材125の脚部135を通過する磁束量が制限され、通過しようとする磁束線が直ちに密になるため、簡単に磁気飽和する。このような構造から、補極コア材125とロータティース122との磁気結合を抑制することができ、補極コア材125をロータティース122から磁気的に十分に独立した状態で支持することができる。このため、ロータティース122と補極コア材125のそれぞれに鎖交する磁束が干渉しあって誘導電流や磁界の発生効率を低下させてしまうことを回避することができ、ロータ121を大トルクで高効率回転させることができる。
また、この構造により、ロータ121は、補極コア材125をロータティース122に支持させる前に、そのロータティース122の軸心側内方またはロータティース122の全体に、界磁コイル128の一部または全部を巻き付けることができ、この後に、補極コア材125の脚部135をロータティース122の支持溝139に嵌め込んで支持させることができる。
このとき、誘導コイル127は、ロータティース122に補極コア材125の脚部135を支持させる前に、あるいは、支持させた後に、本体部131に巻き付ければよい。また、界磁コイル128は、補極コア材125の脚部135よりも径方向内方の第1の界磁コイル1281と、補極コア材125の脚部135よりも径方向外方の第2の界磁コイル1282とに分割した状態でロータティース122に巻き付けられている。この第1、第2の界磁コイル1281、1282は、直列接続されて界磁コイル128を構成している。
このように補極コア材125の脚部135によって支持させることで、ロータ121は、誘導コイル127を補極コア材125の本体部131に巻き付けてロータ121の外周面側に位置させることができる。また、補極コア材125の脚部135をロータティース122の支持溝139に嵌め込んで支持させるため、その補極コア材125の脚部135に妨げられることなく、界磁コイル128の第1、第2の界磁コイル1281、1282をロータティース122の全体に巻き付けることができる。本発明に係る実施形態によれば、このような構成により、ロータスロット123内の空間を有効利用して、効率よく誘導コイル127で誘導電流を発生させ、また、その誘導電流を界磁コイル128に供給して効果的に磁界を発生させることができる。
なお、界磁コイル128の第1、第2の界磁コイル1281、1282は、ロータティース122の全体(径方向内方と径方向外方の両側)に一工程で巻き付ける際には、補極コア材125の脚部135がロータスロット123内をスライドする空間を残した状態で巻き付ければよい。また、ロータティース122に補極コア材125を支持させる前後に第1、第2の界磁コイル1281、1282をそれぞれ巻き付ける際には、そのロータティース122の軸心側内方(径方向内方)に第1の界磁コイル1281を巻き付けた後に、補極コア材125の本体部131に誘導コイル127を巻き付ける前に、あるいは、その本体部131に誘導コイル127が巻き付けられた状態で、そのロータティース122の外周側外方(径方向外方)に第2の界磁コイル1282を巻き付ければよい。
そして、誘導コイル127は、電磁鋼(磁性体)からなる補極コア材125に巻き付けられることにより、透磁率を高めて磁束を高密度に鎖交可能にしている。また、誘導コイル127は、ステータティース12の内周面12aに極力小さなエアギャップGを介して対面する磁路上に位置されることで、より多くの高調波磁束を鎖交できるようになっている。この誘導コイル127は、ステータティース12の内周面12aからロータティース122の外周面122a側に鎖交する磁束の第3次の時間高調波成分を有効利用するように磁界解析を行って高調波磁路を確認することにより、効率よく誘導電流を発生させることができるように設置している。なお、誘導コイル127は、界磁コイル128との間に必要十分な空隙を確保するようにロータティース122の間に位置するように配置されている。
このように、集中巻構造を採用することにより、誘導コイル127や界磁コイル128では、複数スロットをまたいで巻き付ける必要がなく、小型化することができる。また、誘導コイル127では、1次側での銅損損失を低減しつつ、回転座標(dq軸)における第3次の時間高調波磁束の鎖交による誘導電流を効率よく発生させて、界磁エネルギーを得ることができる。
ここで、回転座標(dq軸)における第3次の時間高調波は、静止座標においては第2次の空間高調波である。
このように、誘導コイル127および界磁コイル128は、磁束経路が干渉し合わないように、ロータティース122と補極コア材125とに分離して巻き付けられているので、磁気的な干渉を抑制しつつ、効率よく誘導電流を発生させることができる。
そして、モータ100は、回転座標における3f次の時間高調波磁束(f=1、2、3・・・)を主に利用する構造として、「ロータ121側の突極部(ロータティース122)の数P:ステータ11側のステータスロット13の数S」が「2:3」になる構造に作製されている。例えば、3次の時間高調波磁束は、電機子コイル14に入力する基本周波数よりも周波数が高いために短周期で脈動する。このため、ロータ121は、ロータティース122間の誘導コイル127に鎖交する磁束強度が変化することにより、効率的に誘導電流を発生させることができ、基本周波数の磁束に重畳する高調波成分を界磁エネルギー源として効率よく回収して回転することができる。
また、このように、モータ100は、ロータ121側とステータ11側の間での相対的な磁気的作用の品質を決定する構造として、「ロータティース突極数Pとステータスロット数Sの比としてP(12)/S(18)=2/3」を採用するのは、電磁振動を低減して電磁騒音の小さな回転を実現するためである。
詳細には、ステータ11とロータ121の磁性体内における磁束密度分布の磁界解析をすると、図2の磁束線図に示すように、ロータティース突極数Pとステータスロット数Sの比に応じて、機械角360度内の周方向に磁束密度分布も分散化されるため、ステータ11に働く電磁力分布にも偏在が認められることになる。
これに対して、モータ100では、「ロータティース突極数P(12)/ステータスロット数S(18)=2/3」となる構造を採用することにより、機械角360度の全周に亘って均等な密度分布となる磁束を鎖交させることができ、ロータ121をステータ11内で高品質に回転させることができる。
これにより、モータ100では、高調波磁束成分を界磁エネルギー源として効率よく回収しながらも、電磁振動を抑制して静寂性高く回転させることができる。
このように、モータ100は、ロータ121側のq軸に配置する誘導コイル127に誘導電流を効率よく発生させて、d軸に配置する界磁コイル128に界磁電流として供給し、自己励磁電磁石として機能させることができる。このため、モータ100は、電機子コイル14への電力供給によって発生される主回転力を補助する補助回転力を得て高効率回転させることができる。すなわち、このモータ100では、q軸の高調波磁束も界磁エネルギー源として利用できるようにしており、q軸に補極を配置しない構造よりも相互インダクタンス係数を高くして自励によるマグネットトルク密度を向上させることができる。
そして、誘導コイル127は、ロータ121の径方向に対して同一の周回巻線となる集中巻に形成されて、ロータ121の周方向に配列されて並列接続されている。また、界磁コイル1281、1282が直列接続されて1段にされている界磁コイル128は、ロータ121の径方向に対して隣同士が逆向きの周回巻線となる集中巻に形成されて、直列接続されている界磁コイル1281、1282の両端部がさらにロータ121の周方向の外周側と軸心側とを直列接続されている。
これら誘導コイル127と界磁コイル128は、隣接位置のロータティース122とロータスロット123との2組を1セットとして、ダイオード(整流素子)129A、129Bと共に閉回路130(図3を参照)を構成している。
閉回路130は、図3に示すように、逆向きの周回方向に集中巻きされて直列接続されている2つの界磁コイル128A、128B(2組の界磁コイル1281、1282)の両端部が、並列接続されている2つの誘導コイル127A、127Bの両端部にそれぞれダイオード129A、129Bを介して接続されている。
具体的に、閉回路130は、直列接続されている2つの界磁コイル128A、128Bの一端側端部が2つの誘導コイル127A、127Bのそれぞれの一端側端部に共通接続されて、その界磁コイル128A、128Bの他端側端部がダイオード129A、129Bの共通接続されているカソード側接続ピン129cに接続されている。また、閉回路130は、並列接続される2つの誘導コイル127A、127Bのそれぞれの他端側端部がダイオード129A、129B毎のアノード側接続ピン129cに共通接続されている。すなわち、ダイオード129A、129Bは、それぞれのカソード側の接続ピン129c同士を接続してケース129Dの外部に露出させるとともに、それぞれのアノード側の接続ピン129cをそのままケース129Dの外部に露出させるカソードコモン型にパッケージ化されている。
このダイオード129A、129Bは、それぞれ180度位相差になるように結線して、一方の誘導電流を反転させて半波整流出力を合算する中性点クランプ型の全波整流回路を形成している。
これにより、モータ100では、誘導コイル127A、127Bの巻かれた透磁率の高い電磁鋼の補極コア材125に、ステータティース12の内周面12aからロータティース122の外周面122a側に鎖交する磁束に重畳している高調波成分を通過させることにより、誘導電流を効率よく発生させることができる。誘導コイル127A、127Bの個々に発生する交流の誘導電流は、ダイオード129A、129Bで整流させた後に合流させて、直列接続させている界磁コイル128A、128Bに直流の界磁電流として流すことができる。このようにして、界磁コイル128A、128Bを効果的に自己励磁させて磁界を発生させることができる。
また、このモータ100では、隣接する誘導コイル127A、127Bと界磁コイル128A、128Bの2組ずつとダイオード129A、129Bとの1セットで閉回路130を構成している。すなわち、図3に示す閉回路130の6セットが、ロータ121の周方向に均等間隔で並列するように配置されている。そして、このモータ100は、閉回路130における誘導コイル127A、127Bは同一の周回方向に巻かれる集中巻きにされて並列されているとともに、界磁コイル128A、128Bはロータ121の全周方向に向かって巻かれる周回方向が交互になるように巻き付けられている。
このため、モータ100では、界磁電流の通電により界磁コイル128A、128Bで発生する電磁石の磁化方向は周方向において交互にされ、ステータ11のステータティース12に対してN極とS極とが交互に対面するようになっている。この結果、モータ100は、励起用と界磁用とで分離されているため、誘導コイル127A、127Bおよび界磁コイル128A、128Bで互いに干渉して磁界を弱め合ってしまうことを回避し、効率よく界磁エネルギーとして回収することができる。
また、このモータ100は、「ロータティース突極数P(12)/ステータスロット数S(18)=2/3」となる構造を採用することにより、それぞれの閉回路130の誘導コイル127A、127Bに鎖交する高調波磁束の波形を共通にすることができる。このため、位相差なく誘導コイル127A、127Bで発生させる誘導電流は、ダイオード129A、129Bで整流した同程度の界磁電流として界磁コイル128A、128Bに供給することができ、ロータ121を効率よくかつ高品質に回転駆動させることができる。
そして、図1に戻って、モータ100は、このようなロータ121の構造に対して、ステータ11も容易かつ高品質に組み立てることができる構造が採用されており、周方向に均等配置されているステータティース12が1本おきにバックヨーク15に着脱可能な構造に作製されている。
具体的には、ステータティース12は、第1のティース12Fと第2のティース12Mとを備えて、それぞれが周方向に交互になるように配置されている。
第1のティース12Fは、連続する磁性体により、バックヨーク15と一体に形成されている。
第2のティース12Mは、バックヨーク15とは別体の、係合可能な磁性体により構成されている。すなわち、第2のティース12Mは、バックヨーク15とは別体の状態から一体に係合させて、ステータティース12として機能させることができるようになっている。
このステータティース12の第2のティース12Mは、シャフト101と平行に延長されてバックヨーク15から分割可能なブロック形状に形成されている。この第2のティース12Mは、内周面12aの背面12h側からバックヨーク15内に延長される係合突起部21が分割不能な一体形状に形成されている。これに対して、バックヨーク15は、その係合突起部21を嵌め込む係合溝部22がステータティース12の第2のティース12Mを着脱する内面15i側の内部に形成されている。これら係合突起部21と係合溝部22は、シャフト101と平行に延長されている。
係合突起部21は、第2のティース12Mの背面12hの中心付近から径方向外側に向かって突出する胴部21aと、その胴部21aの先端側に形成されて胴部21aの厚さよりも大きな直径の断面円形となる円柱形状に形成されている頭部21bと、が連続する磁性体により一体形状に形成されている。
係合溝部22は、バックヨーク15内において、係合突起部21の胴部21aと略同一幅に形成されている胴溝22aと、係合突起部21の頭部21bと略同様な直径の断面円形となる空間形状に形成されている円形部22bと、が連続する空間として開口するように形成されている。
これにより、ステータ11は、係合突起部21の一端部をシャフト101の軸方向の他端側から係合溝部22内に嵌め込むように差し込んでスライドさせることにより互いに嵌め合わせて一体に組み付けることができ、バックヨーク15の内側でステータティース12の第1のティース12Fと第2のティース12Mとが周方向に均等間隔に連続する状態に容易に組み立てることができる。
ここで、ステータ11は、図2に示す磁束線図から磁束線密度分布を確認すると、ステータティース12を中心にしてバックヨーク15の両側に分岐する磁路が形成されていることが認められる。このために、ステータ11は、ステータティース12の内周面12aの背面側に位置するバックヨーク15の分岐領域15Bの磁束密度がステータティース12間のバックヨーク15の迂回領域15Aの磁束密度よりも低くなる傾向にある。
このことから、ステータ11は、第1のティース12Fの間のバックヨーク15の係合溝部22に、第2のティース12Mの係合突起部21を嵌め合わせることにより、ステータティース12を組み立てる構造になっている。これによって、図10に示すようにバックヨーク1115を周方向に分割する構造にする場合よりも、通過する磁束が磁気飽和してしまうまでに余裕のある分割構造にされている。
すなわち、係合突起部21および係合溝部22がステータティース12の第2のティース12Mとバックヨーク15との間において(後述のインシュレータ31よりも径方向の外側において)、バックヨーク15の内面15i側に形成されて分割可能に係合するティース係合部を構成している。係合突起部21の頭部21bが凸部に対応して、係合溝部22の円形部22bが凹部に対応し、頭部21bの外面と円形部22bの内面の曲面同士が互いに密接する状態で嵌め合うことにより、ステータ11は、ステータティース12の第2のティース12Mとバックヨーク15との間を磁束が磁気飽和により制限されることなく通過することのできる磁路が形成されるようになっている。
なお、本実施形態では、バックヨーク15内に係合突起部21および係合溝部22が位置する構造に作製されているが、これに限るものではない。例えば、ステータティース12の第2のティース12M内に係合突起部および係合溝部が位置する構造に作製して、係合突起部(凸部)をバックヨーク15側に形成するとともに係合溝部(凹部)をステータティース12の第2のティース12M側に形成しても良い。
また、ステータ11は、図5に示すように、ステータティース12の第2のティース12Mとバックヨーク15とに、ティース係合部として、断面三角形の係合突起部21Tと係合溝部22Tとをそれぞれ設けることも考えられる。この構造の場合、ステータティース12に電機子コイル14を取り付けてモータ100を駆動させると、第2のティース12Mは、ロータ121側との間の磁力による引き合いによって、シャフト101側に引かれるトルクTや、周方向の正逆方向に向かうトルクTが掛かる。
しかしながら、この構造では、角エッジEpと角溝Evとを隙間なく嵌め合わせることが難しく、対向面S同士が密接する状態で係合させることができずに、周方向の正逆方向にガタが生じてしまう。このため、この構造では、係合突起部21Tと係合溝部22Tとの間の隙間により透磁率が低くなることにより、ステータティース12の第2のティース12Mとバックヨーク15との間の磁路が直ぐに磁気飽和して、ロータ121の回転効率が低下してしまう可能性がある。また、ロータ121の回転時に発生するトルクTが第2のティース12Mに掛かると、係合溝部22Tの角溝Evに応力集中が発生して損傷し易くなってしまっている。
これに対して、本実施形態のステータ11は、係合突起部21を係合溝部22に嵌め込んでステータティース12の第2のティース12Mをバックヨーク15に係合するので、係合突起部21と係合溝部22の胴部21a、22a同士を密接する状態で嵌め合わせることができるとともに、頭部21bを円形部22b内に密接する状態で嵌め込むことができる。
このため、ステータ11は、図5に示す構造とは違って、第2のティース12Mとバックヨーク15との間の透磁率をできるだけ大きくしてロータ121を効率よく回転させることができる。また、ステータ11は、係合突起部21と係合溝部22の周りで応力集中が発生してしまうことを避けて、ロータ121の回転に伴うトルクTに対して必要な耐久性を確保することができる。
さらに、バックヨーク15は、分割状態から連結して一体とする構造ではなく、分割部がない、連続する一体形状とした構造であることから、その外周面15oを精度よく形成することができ、設置する部材に正確に取り付けて、モータ100を高品質に回転駆動させることができる。
また、ステータ11は、図6に示すように、ステータティース12にインシュレータ31が外装されている。このステータ11は、インシュレータ31に巻線が巻き付けられて電機子コイル14が設置されている。
インシュレータ31は、図7−1および図7−2に示すように、本体部32と、内側鍔部33と、外側鍔部34と、外側延長部35と、外側連結部36と、を備える一体形状に形成されている。このインシュレータ31は、例えば、非磁性の絶縁性樹脂材料を成形することにより作製されている。
本体部32は、ステータティース12の両側面12bと、ステータティース12のシャフト101の軸方向の両端面12cと、に対面接触する枠形状に形成されて、電機子コイル14の巻線が巻き付けられる巻線領域として機能する。本体部32は、ステータティース12の内周面12aが内側鍔部33側の開口から露出するまで、ステータティース12を内部に収容可能に形成されている。本体部32は、外側鍔部34がバックヨーク15の内面15iに接触する位置まで、ステータティース12の第1のティース12Fを内部に収容可能に形成されている。本体部32は、ステータティース12の第2のティース12Mの背面12hが外側鍔部34側の開口から露出するまで、その第2のティース12Mを内部に収容可能に形成されている。
内側鍔部33は、ステータティース12の両側面12bと軸方向両端面12cとの4面のそれぞれに対して直交方向外方に向かって張り出すフランジ形状に形成されている。この内側鍔部33は、後述するように、図10に示すステータティース1111の内周面側に鍔1112を設けることを不要にして、インシュレータ31がステータティース12に取り付けられたときに、本体部32に巻き付けられている電機子コイル14が内側に移動してしまうことを制限するようになっている。このため、内側鍔部33は、電機子コイル14がロータ121側に接触してしまうことを回避する機能も備える。
外側鍔部34は、ステータティース12の両側面12bと軸方向片側端面12c1との3面のそれぞれに対して直交方向外方に向かって張り出すフランジ形状に形成されている。この外側鍔部34は、インシュレータ31がステータティース12に取り付けられたときに、本体部32に巻き付けられている電機子コイル14が外側に移動してしまうことを制限するようになっている。このため、外側鍔部34は、電機子コイル14がバックヨーク15に接触してしまうことを回避する機能も備える。
外側延長部35は、外側鍔部34が形成されていないステータティース12の軸方向片側端面12c2と平行に本体部32が外側に向かって延長されている形状に形成されている。この外側延長部35は、インシュレータ31がステータティース12に取り付けられたときに、バックヨーク15のシャフト101の軸方向片側端面15cに対面接触する状態で取り付けられる。このため、外側延長部35は、電機子コイル14がバックヨーク15に接触してしまうことを回避する機能も備える。
外側連結部36は、本体部32から離隔する外側延長部35の端辺より直交方向外方に向かって張り出す形状に形成されている。この外側連結部36は、インシュレータ31の本体部32に巻き付ける巻線(電機子コイル14)の両端部14aを差し込んで一時的に保持する一対のスリット36sが形成されている(図9(a)を参照)。このため、外側連結部36は、電機子コイル14の特に結線後の端部14aがバックヨーク15に接触してしまうことを回避する機能も備える。
また、外側延長部35と外側連結部36は、隣接するインシュレータ31の周方向一端側と周方向他端側を突き合わせる状態でステータティース12に設置されるようになっている。この外側延長部35と外側連結部36は、周方向一端側で外側延長部35と外側連結部36の双方に跨るように連結凸形状部37が一体的に形成されている。したがって、連結凸形状部37がインシュレータ31と同様に、例えば、非磁性の絶縁性樹脂材料によって形成されている。また、この外側延長部35と外側連結部36は、周方向他端側で外側延長部35と外側連結部36の双方に跨るように連結凹形状部38が形成されている。すなわち、外側延長部35と外側連結部36は、巻線領域として機能する本体部32よりも径方向外側に位置する連結領域として、シャフト101の軸方向(軸心の延長方向)の片側のバックヨーク15の端面15c内に位置するように(端面15cに重なるように)配置されている。この外側延長部35および外側連結部36のインシュレータ31の周方向一端側の連結凸形状部37と周方向他端側の連結凹形状部38は、ステータティース12に設置された状態で、その一対が互いに組み合って連結する絶縁体連結部として機能するようになっている。
連結凸形状部37と連結凹形状部38は、外側延長部35と外側連結部36の周方向一端側側面35a、36aまたは周方向他端側側面35b、36bに中心を一致させる仮想円柱形状I1の外周面I1sに外形が一致する形状に形成されている。
連結凸形状部37は、外側延長部35と外側連結部36の周方向一端側側面35a、36aを周方向外側に張り出して仮想円柱形状I1の外周面I1sに一致する外形を有する形状に形成されている。
連結凹形状部38は、外側延長部35と外側連結部36の周方向他端側側面35b、36bを周方向内側に窪ませて仮想円柱形状I1の外周面I1sに一致する外形を有する形状に形成されている。
また、内側鍔部33は、隣接するインシュレータ31の周方向一端側と周方向他端側を突き合わせる状態でステータティース12に設置されるようになっている。この内側鍔部33は、周方向一端側端面に連結凸形状部47が一体的に形成され、周方向他端側端面に連結凹形状部48が形成されている。したがって、連結凸形状部47は、インシュレータ31と同様に、例えば、非磁性の絶縁性樹脂材料によって形成されている。すなわち、インシュレータ31の周方向一端側の連結凸形状部47と周方向他端側の連結凹形状部48は、外側の連結凸形状部37と連結凹形状部38と同様に、ステータティース12に設置された状態で、その一対が互いに組み合って連結する状態を維持して、電機子コイル14の内側への移動を制限する強度を高くするようになっている。
連結凸形状部47と連結凹形状部48は、内側鍔部33の周方向一端側側面33aまたは周方向他端側側面33bに中心を一致させる仮想円柱形状I2の外周面I2sに外形が一致する形状に形成されている。すなわち、連結凸形状部47は、内側鍔部33の周方向一端側側面33aに、シャフト101の軸方向の全長に亘って連続する畝形状に形成されている。連結凹形状部48は、内側鍔部33の周方向他端側側面33bに、シャフト101の軸方向の全長に亘って連続する溝形状に形成されている。
連結凸形状部47は、内側鍔部33の周方向一端側側面33aを周方向外側に張り出して仮想円柱形状I2の外周面I2sに一致する外形を有する形状に形成されている。
連結凹形状部48は、内側鍔部33の周方向他端側側面33bを周方向内側に窪ませて仮想円柱形状I2の外周面I1sに一致する外形を有する形状に形成されている。
このような構造により、インシュレータ31は、本体部32に電機子コイル14の巻線を巻き付けて、その巻線端部14aを外側連結部36のスリット36sに差し込むことにより、電機子コイル14を一時的に保持されている状態にして設置することができる。
そして、ステータティース12の第1のティース12Fは、図8−1に示すように、内周面12a側から、電機子コイル14が設置されているインシュレータ31の本体部32内に差し込むことにより、電機子コイル14が巻き付けられている状態に取り付けることができる。
また、ステータティース12の第2のティース12Mは、内周面12a側または背面12h側から、電機子コイル14が設置されているインシュレータ31の本体部32内に差し込むことにより、電機子コイル14が巻き付けられている状態に取り付けることができる。このステータティース12の第2のティース12Mは、図8−2に示すように、背面12h側の係合突起部21をバックヨーク15側の係合溝部22内に嵌め込むようにシャフト101の軸方向にスライドさせることにより、第1のティース12F間に位置するように容易に組み付けることができる。
このため、ステータ11は、図10に示すステータ1110と同様に、ステータティース12間に形成される巻線用のステータスロット13が内面側ほど狭くなる先細りのV字形状であっても、第1のティース12Fと第2のティース12Mとにそれぞれ容易にインシュレータ31を簡易に設置して、ステータティース12のそれぞれにステータスロット13の空間占有率の高い状態に電機子コイル14を容易に設置することができる。
このとき、図9に示すように、ステータ11は、インシュレータ31の周方向一端側の連結凸形状部37と周方向他端側の連結凹形状部38とが互いに組み合って、外側延長部35と外側連結部36とが連結する状態になり、互いに突き合ってインシュレータ31自体が内側に移動しようとするのを制限することができる。また、ステータ11は、同様に、インシュレータ31の周方向一端側の連結凸形状部47と周方向他端側の連結凹形状部48とが互いに組み合って、内側鍔部33同士が連結する状態になり、電機子コイル14の内側への移動を信頼性高く制限することができる。この状態で、電機子コイル14の巻線端部14aを外側連結部36のスリット36sから外して直列接続し、バッテリなどの外部電源に電力供給可能に接続することによりモータ100として機能させることができる。
ここで、図10に示す分割コアタイプを採用する場合には、電機子コイルの巻線を巻き付けるための図11に示す巻線ボビン(インシュレータ)1230がステータティース1111から抜けてしまわないように、そのステータティース1111の内面1111aの両側方に張り出す鍔1112が形成されている。
この巻線ボビン1230は、鍔1112を避けて設置するために、図11に示すように、ステータティース1111の長手方向に分割する2部品にして、ステータティース1111の長手方向からそれぞれ外装させて設置した後に、巻線を巻き付ける作業を行っていた。
しかしながら、この形態のステータ1110用の巻線ボビン1230では、2部品の連結板部1231を重ねる構造にすることから、その連結板部1231同士が重なることになって、接着などの連結作業が余分に掛かるとともに、巻線を巻き付ける空間を無駄に使ってしまうことになって、巻き数を増加させる際の妨げになってしまう。
また、この形態のステータ1110のステータティース1111に形成する鍔1112は、ロータとの対面面積を拡大することができる反面、例えば、ロータ側に巻線を設置する巻線界磁モータの場合には、ステータティース1111の突極比が低くなってしまい、モータ性能を低下させてしまう。
これに対して、ステータ11は、インシュレータ31の内側鍔部33が電機子コイル14の内側への移動を信頼性高く制限するので、ステータティース12に鍔を形成する必要がなく、ステータティース1111の鍔1112のように磁束の通過する磁路として機能させしまうことがない。このため、ステータティース12は、突極比が低くなってしまうことがなく、高性能にモータ100を駆動させることができる。
このように、本実施形態のステータ11は、連続したバックヨーク15に、ステータティース12として、第1のティース12Fを一体形成するとともに、第2のティース12Mをティース係合部(係合突起部21と係合溝部22)により係合可能にして一体に取り付ける構造にされている。
これにより、第2のティース12Mを外した状態で、電機子コイル14を巻き付けた状態のインシュレータ31を第1のティース12Fに取り付けた後に、同様のインシュレータ31を取り付けた第2のティース12Mをバックヨーク15に取り付けることができ、ステータ11を容易に組み立てることができる。
また、インシュレータ31は、外側延長部35と外側連結部36の周方向両端側の連結凸形状部37と連結凹形状部38とが互いに組み合って、また、内側鍔部33の周方向両端側の連結凸形状部47と連結凹形状部48とが互いに組み合って連結する状態にすることができる。このため、インシュレータ31は、自身が内側にずれてしまうことを制限することができ、また、電機子コイル14が内側に移動しようとすることも制限することができる。
したがって、バックヨーク15を分割することなく、ステータスロット13の空間を有効利用し、かつ、ステータティース12に電機子コイル14を容易に設置することのできる、安価で高性能なモータ100を提供することができる。
ここで、本実施形態では、ステータ11内にロータ121を回転自在に収容する構造のモータ100を一例として説明するが、これに限るものではない。例えば、ステータ周りにロータを回転自在に設置する構造に適用することもできる。この場合には、ステータティースとロータティースとを入れ換えて、ロータティースを第1のティースと第2のティースとで構成すればよい。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
11 ステータ
12 ステータティース
12F 第1のティース
12M 第2のティース
13 ステータスロット
14 電機子コイル
15 バックヨーク
15A 迂回領域
15B 分岐領域
21 係合突起部(凸部、ティース係合部)
22 係合溝部(凹部、ティース係合部)
31 インシュレータ(絶縁体)
32 本体部(巻線領域)
33 内側鍔部
34 外側鍔部
35 外側延長部(連結領域)
36 外側連結部(連結領域)
37 連結凸形状部(絶縁体連結部)
38 連結凹形状部(絶縁体連結部)
47 連結凸形状部
48 連結凹形状部
100 モータ
121 ロータ
122 ロータティース

Claims (4)

  1. 通電により磁束を発生させる電機子コイルが巻き付けられているステータティースを有するステータと、前記磁束が前記ステータティースから鎖交するロータと、を備えるモータであって、
    前記ステータは、
    前記ステータティースよりも前記ロータの径方向の外側に位置して、連続する磁性体により形成されているバックヨークを有しており、
    前記ステータティースとして、
    前記バックヨークと一体に形成されている第1のティースと、
    前記バックヨークと係合可能な第2のティースと、を有し、
    前記第1のティースと前記第2のティースとが周方向において交互に配置され、
    前記バックヨークと前記第2のティースとの間に、互いに嵌め合う曲面からなる凸部と凹部とを有して係合可能なティース係合部を備えて、前記ティース係合部は前記凸部と前記凹部の一方が前記バックヨークに形成され、前記凸部と前記凹部の他方が前記第2のティースに形成され、
    前記電機子コイルは、前記第1のティースと前記第2のティースの個々に外装される絶縁体に巻線が巻き付けられて形成され、
    前記絶縁体の周方向両端部には、前記第1のティースに外装される絶縁体と前記第2のティースに外装される絶縁体とを互いに連結する連結部を有し、
    前記連結部は、前記巻線が巻き付けられる巻線領域よりも径方向外側と径方向内側とに設置され、
    前記ティース係合部は少なくとも周方向に曲面を有する、モータ。
  2. 前記ティース係合部は、前記ロータの軸方向に直交する方向の断面形状が円形状からなる、請求項1に記載のモータ。
  3. 前記ティース係合部は、前記絶縁体よりも径方向の外側に位置する前記バックヨークの内面側に形成されている、請求項1又は請求項2に記載のモータ。
  4. 前記絶縁体は、前記連結部が軸心の延長方向の片側において、前記バックヨークの端面に重なるように配置されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のモータ。
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